【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、次のように構成したものである。なお、下記各発明において、各符号は後述する実施形態との対応関係を分かりやすくするために一例として示したものであり、本発明の各構成要素は、実施形態に記載した符号に係る構成に限定されないことは言うまでもない。
【0007】
上記課題を解決するための本発明が有する特徴構成について説明する。
本発明の身体冷却用の循環液体路部材1は、少なくとも複数の接合シート2を接合することによって形成された液体が循環する液体路3と、前記液体路3の入口側と出口側に前記接合シート2と接合された接続口具6とを有しており、前記複数の接合シート2の接合パターンによって前記液体路3の形状パターンを構成してあり、前記接続口具6は前記入口側と前記出口側において入口部4と出口部5を構成するように雄型又は雌型のどちらか一方の型に形成し、さらに前記液体路3を身体冷却部材として使用することを特徴とする(請求項1)。
前記液体路の形状パターンとしては、直線形、U字形に蛇行したもの、液体路を環形に構成したものなど、各種の形状が採用できる。
この構成であれば、複数の接合シートの接合パターンによって液体路の形状パターンを構成してあるので、身体の冷却に最適な液体路のパターンを複数の接合シートの接合によって安価に構成することができる。また、接続口具は入口側と出口側において入口部と出口部を構成するように雄型又は雌型のどちらか一方の型に形成することで、循環液体の入口側と出口側における液体送出路、液体回収路の接続を簡単に行うことができる。
【0008】
本発明は、前記接続口具6を、前記接合シート2が接合するための接合面部8と、前記液体路3に連通する管部11を備えた管取付部9とを有するスパウト6で構成したことを特徴とする(請求項2)。
この構成であれば、液体路の入口部と出口部のそれぞれに接合シートと接合されたスパウトとを設けることで、液体路から液体が漏れる恐れを低減することができる。
本発明は、前記接続口具6を前記液体路3に設けられた雌型管48で構成し、前記雌型管48と各種の接続管45を連結する両側雄型管接続具44を設けたことを特徴とする(請求項3)。
この構成であれば、液体路の入口側及び出口側に雌型管を設ける構成だけで、液体路に対する各種の接続管を連結することができるので、液体路側の構成が簡単になり、製造コストを低減できる。
【0009】
本発明は、前記接合シート2を熱融着シート2で構成したことを特徴とする(請求項4)。
この構成であれば、液体路を複数の熱融着シートを融着することによって形成してあるので、簡単かつ安価にその用途に応じた液体路を構成することができる。
本発明は、前記接合シート2を高周波圧着によって接合する接合シート2で構成したことを特徴とする(請求項5)。
本発明は、前記複数の前記接合シート2の外縁部及び内縁部を接合し、前記液体路3を構成する領域を接合せずに残すことによって所定パターンの前記液体路3を形成したことを特徴とする(請求項6)。
この構成であれば、身体の冷却に好ましいパターンを備えた液体路を複数の接合シートの外縁部及び内縁部を接合するという簡単な処理によって簡単かつ安価に形成することができる。
本発明は、接合されない前記液体路3の横幅を2mm〜15mmに設定したことを特徴とする(請求項7)。
この構成であれば、液体を液体路に流した場合に、圧力によって膨らむ高さを良好な範囲に設定でき、液体路と身体の密着程度を良好な範囲に設定できる。
【0010】
本発明は、前記接続口具6の表面の合成樹脂材と、前記接合シート2の接合面を構成する合成樹脂材との接合の方法において、それぞれ接合の相性の点において接合しやすい合成樹脂材で構成したことを特徴とする(請求項8)。
「接合の方法」としては熱融着や高周波圧着が例示できる。
本発明は、前記接合シート2を想定する身体の設置箇所に対応して前記液体路3の長さが大きくなるように蛇行させた蛇行部24と、前記液体路3を環形に形成した前記環形液体路20と、前記環形液体路20に設けられた開口部21とを有することを特徴とする(請求項9)。
この構成であれば、蛇行部を有することで身体に接する液体路の長さが大きくなり、熱交換面積を増やすことができる。また、開口部を設けることで、身体の動きに伴って生じる環形の液体路の捻れや広がりに対して、広い平板形に構成した場合に比べて、動きにくい、装着感が悪い等の不都合を抑制することができる。開口部のない長方形シート部材を設けた場合に比べて開口部がある方が、汗の蒸発が可能になり、快適になる。また、冷却服等の製造時においても環形液体路は開口部があることで、水平方向(服であれば上下左右方向)及び垂直方向(身体面に直交する方向)に微妙に変形できるので、柔軟に対応でき製造性も優れる。
【0011】
本発明は、前記環形液体路20の外縁側から各蛇行部24を区画する切込部23が形成されていることを特徴とする(請求項10)。
この構成であれば、切込部が形成された蛇行部は隣り合う蛇行部とは動きにおいて独立性を増すことができるので、身体に装着された場合に変形の自由度を向上させることができる。
本発明は、前記開口部21は、前記蛇行部24の間に延びる枝部22を有していることを特徴とする(請求項11)。
この構成であれば、蛇行部の部分の水平方向、垂直方向の変形における自由度が高くなり、液体部を身体に沿わせる場合に、製造しやすくなり、また、装着性を高めることができる。
本発明は、前記複数の接合シート2を透明な素材で形成したことを特徴とする(請求項12)。
この構成であれば、液体路内の液体の流れを外側から一見して、把握できるとともに、水漏れ箇所等の不都合点を見つけやすくなる。
【0012】
本発明は、前記液体路3内に固定して設けられた柔軟性を有する立体構造物16を有し、前記立体構造物16は液体の流れる隙間17を備えており、かつ前記立体構造物16は前記液体路3を構成する少なくとも片方側のシート面に固定されていることを特徴とする(請求項13)。
この構成であれば、立体構造物を液体路内に固定することでシート形部材が曲がるように変形した場合でも、液体の流れる隙間を介して良好な液体の流れを確保できる。また、立体構造物を少なくとも片方側のシート面に固定することで、液体の流れによって立体構造物の位置が変化して液体の流れを阻害する危険性を低減できる。
本発明は、前記スパウト6の前記管取付部9の前記管部11周囲に外周側に突出する先細形状部12が形成されていることを特徴とする(請求項14)。
【0013】
本発明は、身体の複数部分毎に前記環形液体路20に区分けし、区分けした複数の前記環形液体路20の間を柔軟性のある連結管15で接続したことを特徴とする(請求項15)。
この構成であれば、区分けされた複数の環形液体路において、連結管の存在によって環形液体路間の身体の動きが行ないやすくなる。例えば、シート形の液体路を備えた構成であっても、服などを着た時の動きやすさ、着心地を良くすることができる。
本発明は、前記複数に区分けされた前記環形液体路20が、頭部を冷却する前記環形液体路20と、頭部を除く身体部分を冷却する前記環形液体路20とを有することを特徴とする(請求項16)。
【0014】
本発明は、身体覆い素材28に取り付けられた第1面ファスナー29と、前記接合シート2によって構成された前記液体路3に取り付けられた第2面ファスナー30とを有し、前記第1面ファスナー29と前記第2面ファスナー30によって、前記液体路3を前記身体覆い素材28から着脱自在に構成したことを特徴とする(請求項17)。
この構成であれば、帽子、ヘルメット、水冷式冷却服などの身体覆い素材の洗濯時の取り外しや、液体路の故障などにおける取り替えが簡単に行える。また、液体路の微妙な位置調整も簡単に行える。
本発明は、前記身体覆い素材28に前記液体路3と身体とが直接接触することを防止する内側布材32を設けたことを特徴とする(請求項18)。
この構成であれば、身体の接触による環形液体路の離脱、破損などの問題を低減でき、さらに作業者の身体と液体路が直接、接触することがないので、違和感を低減することができる。
本発明は、前記立体構造物16の少なくとも片方側のシート面への前記固定を、前記液体路3の形状パターンを形成するための前記複数の接合シート2に係る接合方法と同一の方法によって行うことを特徴とする(請求項19)。
この構成であれば、液体路の形状パターンを形成するための工程と、立体構造物を少なくとも片方側のシート面に固定するための工程とを全く異なる方法でそれぞれ行う場合に比べて、製造装置を簡単化でき、製造コストを低減できる。