特許第6232657号(P6232657)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6232657プログラム、位置案内方法、およびRFタグ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232657
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】プログラム、位置案内方法、およびRFタグ
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/005 20060101AFI20171113BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20171113BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20171113BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20171113BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   G08G1/005
   G01C21/26 P
   G06K19/077 220
   G09B29/00 F
   G09B29/10 A
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-60841(P2015-60841)
(22)【出願日】2015年3月24日
(65)【公開番号】特開2016-181114(P2016-181114A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2016年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 浩平
(72)【発明者】
【氏名】濱田 浩
(72)【発明者】
【氏名】近藤 正啓
(72)【発明者】
【氏名】原田 歩
(72)【発明者】
【氏名】牧野 俊介
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−225706(JP,A)
【文献】 特開2012−022478(JP,A)
【文献】 特開2009−264765(JP,A)
【文献】 特開2000−241178(JP,A)
【文献】 特開2006−024083(JP,A)
【文献】 特開2007−033837(JP,A)
【文献】 特開2005−220601(JP,A)
【文献】 特開2008−077310(JP,A)
【文献】 特開2006−120022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/005
G01C 21/26
G06K 19/077
G09B 29/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置の情報を取得する現在位置情報取得部と、
前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置の情報を記憶する記憶部と、
車両に搭載される位置登録用のRFタグまたはユーザに携帯される位置案内用のRFタグに翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部と、
を備える携帯端末のコンピュータに、
前記通信部が前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、
前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させる動作と、
前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置の情報を車両の駐車位置として前記記憶部に記憶させる動作と、
前記通信部が前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、
前記通信部によって取得された前記指令情報により前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させる動作と、
前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶された車両の駐車位置まで誘導する動作と、
を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記携帯端末の周囲を撮像する撮像部を備える前記携帯端末のコンピュータに、
前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が前記携帯端末の周辺の撮像を指示する場合に、前記携帯端末の周辺を前記撮像部に撮像させる動作と、
前記撮像部によって撮像された前記携帯端末の周辺の画像を前記記憶部に記憶させる動作と、
を実行させる、
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
タイマーを備える前記携帯端末のコンピュータに、
前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が駐車時間の測定を指示する場合に、前記タイマーに計時を開始させる動作、
を実行させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
測位信号に基づいて現在位置の情報を取得する現在位置情報取得部と、
前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置を地図上に表示する表示部と、
前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置の情報を記憶する記憶部と、
車両に搭載される位置登録用のRFタグまたはユーザに携帯される位置案内用のRFタグに翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部と、
ユーザ誘導する誘導部と、
を備える携帯端末のコンピュータに、
前記通信部が前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、
前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置情報を前記現在位置情報取得部に取得させるとともに、
前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置を前記表示部により地図上に表示させ、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置の情報を車両の駐車位置として前記記憶部に記憶させる動作と、
前記通信部が前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、
前記通信部によって取得された前記位置案内用のRFタグからの指令情報により、前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させるとともに、前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶されている前記車両の駐車位置まで、前記ユーザを前記誘導部により誘導させる動作と、
を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
前記携帯端末のコンピュータに、
前記通信部が前記RFタグに翳されることによって前記通信部が前記RFタグと無線通信を行い、前記RFタグに前記指令情報を記憶させる動作、
を実行させる、
ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか1つに記載のプログラム。
【請求項6】
現在位置情報を取得する現在位置情報取得部と、
前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置情報を記憶する記憶部と、
車両に搭載される位置登録用のRFタグまたはユーザに携帯される位置案内用のRFタグに翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部と、ユーザを誘導する誘導部と、
を備える携帯端末が実行する位置案内方法であって、
前記通信部が、前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を取得するステップと、
前記現在位置情報取得部が、前記通信部によって取得された位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置情報を取得するステップと、
記憶部が、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置情報を車両の駐車位置として記憶するステップと、
前記通信部が、前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を取得するステップと、
前記現在位置情報取得部が、前記通信部によって取得された位置案内用のRFタグからの指令情報により前記現在位置情報を取得するステップと、
前記誘導部が、前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶されている車両の駐車位置まで誘導するステップと、
を含む、
ことを特徴とする位置案内方法。
【請求項7】
車両に搭載される位置登録用のRFタグおよびユーザに携帯される位置案内用のRFタグは、
携帯端末の通信部が翳された際に前記通信部と無線通信を行うデバイス通信部と、
前記通信部が前記デバイス通信部に翳されることによって前記通信部が前記デバイス通信部と無線通信を行なう際に前記通信部によって取得される指令情報を記憶するデバイス記憶部と、
を備え、
前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、
現在位置の情報の取得であり、
前記位置案内用のRFタグに記憶される指令情報は、
前記携帯端末が記憶している過去位置までのユーザの位置誘導の指示
であることを特徴とするRFタグ
【請求項8】
前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、
前記携帯端末の周辺の撮像指示である
ことを特徴とする請求項に記載のRFタグ
【請求項9】
前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、
駐車時間の測定指示である
ことを特徴とする請求項または請求項に記載のRFタグ
【請求項10】
形状が、任意の部位に貼付け可能なシート状に形成されている、
ことを特徴とする請求項から請求項の何れか1つに記載のRFタグ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プログラム、位置案内方法、およびRFタグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の乗員が所持する携帯端末と車載端末とが通信接続される状態で、乗員が車両から降車するなどの際に携帯端末と車載機器との通信接続が切断されると、携帯端末が車両の位置情報を取得するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいて携帯端末は、取得した車両の位置情報の精度が高くない場合に、携帯端末が備えるカメラによって車両周辺の画像を撮像するように乗員に報知する。携帯端末は、カメラによって撮像される車両周辺の画像を記憶する。携帯端末は、乗員が車両に戻るなどの際に、車両周辺の画像の表示が要求されると、記憶している画像を表示画面上に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5548542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来技術に係るシステムによれば、予め携帯端末と車載端末との間で有線または無線による通信接続を確立しておく必要がある。これに伴い携帯端末および車載端末は、相互に通信可能な通信インターフェースを備える必要があるとともに、相互の認証などの処理(ペアリング)を完了している必要がある。
携帯端末および車載端末に新たに特別な通信インターフェースを備える場合には、構成に要する費用が嵩むとともに、構成が複雑になるという問題が生じる。また、予め、携帯端末および車載端末の相互においてペアリングが必要になる場合には、煩雑な手間が嵩むという問題が生じる。また、車両周辺の撮影の勧めに応じて乗員が携帯端末を操作する場合には、カメラの起動および画像の記憶などに複数の操作を要し、煩雑な手間が嵩むという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の乗員に駐車位置を案内する際の利便性を向上させることが可能なプログラム、位置案内方法、およびRFタグを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係るプログラムは、現在位置の情報を取得する現在位置情報取得部(例えば、実施形態での現在位置情報取得部34)と、前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置の情報を記憶する記憶部(例えば、実施形態での記憶部38)と、車両に搭載される位置登録用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)またはユーザに携帯される位置案内用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)に翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部(例えば、実施形態での読書部31のアンテナ31a)と、を備える携帯端末(例えば、実施形態での携帯端末12)のコンピュータに、前記通信部が前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させる動作と、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置の情報を車両の駐車位置として前記記憶部に記憶させる動作と、前記通信部が前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、前記通信部によって取得された前記指令情報により前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させる動作と、前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶された車両の駐車位置まで誘導する動作と、を実行させる。
【0008】
)上記(1)に記載のプログラムでは、前記携帯端末の周囲を撮像する撮像部(例えば、実施形態でのカメラ35)を備える前記携帯端末のコンピュータに、前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が前記携帯端末の周辺の撮像を指示する場合に、前記携帯端末の周辺を前記撮像部に撮像させる動作と、前記撮像部によって撮像された前記携帯端末の周辺の画像を前記記憶部に記憶させる動作と、を実行させてもよい。
【0009】
)上記(1)または2)に記載のプログラムでは、タイマー(例えば、実施形態でのタイマー36)を備える前記携帯端末のコンピュータに、前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が駐車時間の測定を指示する場合に、前記タイマーに計時を開始させる動作、を実行させてもよい。
【0010】
)本発明の一態様に係るプログラムは、測位信号に基づいて現在位置の情報を取得する現在位置情報取得部(例えば、実施形態での現在位置情報取得部34)と、前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置を地図上に表示する表示部(例えば、実施形態でのタッチパネル33)と、前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置の情報を記憶する記憶部(例えば、実施形態での記憶部38)と、車両に搭載される位置登録用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)またはユーザに携帯される位置案内用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)に翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部(例えば、実施形態での読書部31のアンテナ31a)と、ユーザ誘導する誘導部(例えば、実施形態での制御部37、スピーカ32、およびタッチパネル33)と、を備える携帯端末(例えば、実施形態での携帯端末12)のコンピュータに、前記通信部が前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、前記通信部によって取得された前記位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置情報を前記現在位置情報取得部に取得させるとともに、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置を前記表示部により地図上に表示させ、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置の情報を車両の駐車位置として前記記憶部に記憶させる動作と、前記通信部が前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記通信部が前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を前記通信部に取得させる動作と、前記通信部によって取得された前記位置案内用のRFタグからの指令情報により、前記現在位置の情報を前記現在位置情報取得部に取得させるとともに、前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶されている前記車両の駐車位置まで、前記ユーザを前記誘導部により誘導させる動作と、を実行させる。
【0011】
)上記(1)から()の何れか1つに記載のプログラムでは、前記携帯端末のコンピュータに、前記通信部が前記RFタグに翳されることによって前記通信部が前記RFタグと無線通信を行い、前記RFタグに前記指令情報を記憶させる動作、を実行させてもよい。
【0012】
)本発明の一態様に係る位置案内方法は、現在位置情報を取得する現在位置情報取得部(例えば、実施形態での現在位置情報取得部34)と、前記現在位置情報取得部によって取得される前記現在位置情報を記憶する記憶部(例えば、実施形態での記憶部38)と、車両に搭載される位置登録用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)またはユーザに携帯される位置案内用のRFタグ(例えば、実施形態でのNFCタグ11)に翳された際に前記RFタグと無線通信を行う通信部(例えば、実施形態での読書部31のアンテナ31a)と、ユーザを誘導する誘導部(例えば、実施形態での制御部37、スピーカ32、およびタッチパネル33)と、を備える携帯端末が実行する位置案内方法であって、前記通信部が、前記位置登録用のRFタグに翳されることによって前記位置登録用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置登録用のRFタグに記憶されている指令情報を取得するステップと、前記現在位置情報取得部が、前記通信部によって取得された位置登録用のRFタグからの指令情報が現在位置情報の取得を指示する場合に、前記現在位置情報を取得するステップと、記憶部が、前記現在位置情報取得部によって取得された前記現在位置情報を車両の駐車位置として記憶するステップと、前記通信部が、前記位置案内用のRFタグに翳されることによって前記位置案内用のRFタグと無線通信を行ない、前記位置案内用のRFタグに記憶されている指令情報を取得するステップと、前記現在位置情報取得部が、前記通信部によって取得された位置案内用のRFタグからの指令情報により前記現在位置情報を取得するステップと、前記誘導部が、前記現在位置情報取得部によって取得された現在位置を携帯端末を所持するユーザの位置とし、前記ユーザの位置から前記記憶部に記憶されている車両の駐車位置まで誘導するステップと、を含む。
【0013】
)本発明の一態様に係る車両に搭載される位置登録用のRFタグおよびユーザに携帯される位置案内用のRFタグは、携帯端末の通信部が翳された際に前記通信部と無線通信を行うデバイス通信部と、前記通信部が前記デバイス通信部に翳されることによって前記通信部が前記デバイス通信部と無線通信を行なう際に前記通信部によって取得される指令情報を記憶するデバイス記憶部と、を備え、前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、現在位置の情報の取得であり、前記位置案内用のRFタグに記憶される指令情報は、前記携帯端末が記憶している過去位置までのユーザの位置誘導の指示である。
【0014】
)上記()に記載のRFタグでは、前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、前記携帯端末の周辺の撮像指示であるようにしてもよい。
【0015】
)上記()または()に記載のRFタグでは、前記位置登録用のRFタグに記憶される指令情報は、駐車時間の測定指示であるようにしてもよい。
【0018】
(1)上記()から()の何れか1つに記載のRFタグでは、形状が、任意の部位に貼付け可能なシート状に形成されてもよい。
【発明の効果】
【0019】
上記(1)に記載の態様に係るプログラムによれば、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、現在位置の情報の記憶に要する複数の動作を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0020】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、ユーザの位置誘導に要する複数の動作を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0021】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、携帯端末の周辺の撮像に要する複数の動作(撮像部の起動など)を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0022】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、タイマーの計時を自動的に開始することができ、ユーザが車両から離れた状態であっても駐車時間を確認することができ、利便性を向上させることができる。
【0023】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、画面操作等の煩雑な手間を必要とせずに、現在位置の情報の記憶に要する複数の動作を自動的に実行することができ、利便性を向上させることができる。さらに、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、画面操作等の煩雑な手間を必要とせずに、ユーザの位置誘導に要する複数の動作を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0024】
さらに、上記()の場合、適宜の指令情報を近距離無線通信デバイス(RFタグ)に記憶させることによって、携帯端末の動作を任意に制御することができ、利便性を向上させることができる。
【0025】
上記()に記載の態様に係る位置案内方法によれば、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、現在位置の情報の記憶に要する複数の動作を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0026】
上記()に記載の態様に係る近距離無線通信デバイス(RFタグ)によれば、近距離無線通信デバイスに携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、現在位置の情報の記憶に要する複数の動作を自動的に実行することができ、利便性を向上させることができる。
【0027】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、携帯端末の周辺の撮像に要する複数の動作(撮像部の起動など)を自動的に実行することができ、利便性を向上させることができる。
【0028】
さらに、上記()の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)に携帯端末を翳すだけの1つの動作によって、タイマーの計時を自動的に開始することができ、車両から離れた状態であっても駐車時間を確認することができ、利便性を向上させることができる。
【0030】
さらに、上記(10)の場合、近距離無線通信デバイス(RFタグ)が車両のドアライニングなどに配置されることによって、ユーザの車両降車時などにおいて現在位置の情報を記憶する際に、携帯端末を近距離無線通信デバイスに容易に翳すことができる。また、近距離無線通信デバイスがユーザの携帯する物品などに配置されることによって、記憶している位置の情報を用いた位置誘導を行なう際に、携帯端末を近距離無線通信デバイスに容易に翳すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態に係る位置案内システムの構成図である。
図2】本発明の実施形態に係るNFCタグおよび携帯端末を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る携帯端末の設定画面およびタグ書込画面の例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る携帯端末の動作例を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係る携帯端末の動作例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る携帯端末の位置登録画面、撮像実行画面、および画像登録確認画面の例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る携帯端末の動作例を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態に係る携帯端末の位置案内画面、およびコンパス画面の例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る携帯端末の位置登録画面、履歴表示画面、および履歴詳細画面の例を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る携帯端末の位置登録画面、お気に入り画面、およびお気に入り詳細画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態に係るプログラム、位置案内方法、および近距離無線通信デバイスについて添付図面を参照しながら説明する。
【0033】
実施形態の位置案内システム10は、図1に示すように、複数のNFCタグ11と、少なくとも1つ以上の携帯端末12とを備える。
複数のNFCタグ11は、少なくとも2種類の位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)を備える。2種類の位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)は、同一の構成を備えるとともに、後述するように相互に異なる指令情報を記憶している。
【0034】
NFC(Near Field Communication)タグ11は、所定の通信規格に対応した近接型のRF(Radio Frequency)タグである。RFタグは、例えば、電磁誘導、電波、電磁結合、および静電結合などによってリーダー・ライターと非接触で通信を行い、リーダー・ライターによって情報の読み書きが行われる。RFタグは、例えば、アンテナおよびICチップなどを備えて構成されている。
【0035】
NFCタグ11の形状は、任意の部位に貼付け可能なシート状に形成されている。位置登録用タグ11A(11)は、図2に示すように、車両のドアライニングなどの車両の各部に貼り付けられる。位置案内用タグ11B(11)は、携帯端末12を所持するユーザが普段携帯する物品などに貼り付けられる。ユーザが普段携帯する物品は、例えば、財布、およびキーホルダーなどである。
【0036】
NFCタグ11は、タグ通信部21、タグ制御部22、およびタグ記憶部23を備える。
タグ通信部21は、アンテナ21aおよび信号処理回路などを備える。タグ通信部21は、アンテナ21aに携帯端末12の読書部31のアンテナ31aが翳された際に携帯端末12の読書部31と無線通信を行う。
タグ制御部22は、タグ通信部21の信号処理、およびタグ記憶部23に対する各種情報の読み書きなどを制御する。
【0037】
タグ記憶部23は、携帯端末12に所定動作の実行を指示する指令情報を記憶している。位置登録用タグ11A(11)のタグ記憶部23は、携帯端末12の現在位置情報の取得、駐車時間の測定、および携帯端末12の周辺の撮像などを携帯端末12に指示する指令情報を記憶している。位置案内用タグ11B(11)は、携帯端末12を所持するユーザを、携帯端末12が記憶している携帯端末12の過去位置まで誘導することを携帯端末12に指示する指令情報を記憶している。携帯端末12の過去位置は、過去に位置登録用タグ11A(11)からの指令情報に応じて携帯端末12が記憶した現在位置などである。
【0038】
携帯端末12は、車両の乗員が携帯する携帯情報端末、携帯電話端末、およびスマートフォンなどの携帯型電子機器である。携帯端末12は、読書部31、スピーカ32、タッチパネル33、現在位置情報取得部34、カメラ35、タイマー36、制御部37、および記憶部38を備える。
読書部31は、アンテナ31aから所定の通信範囲内に位置するアンテナ21aを有するNFCタグ11に対して非接触通信によって情報の読み取り、および書き込みを行なう。読書部31は、磁界を発生させることによって、NFCタグ11が内蔵する回路に電圧を印加し、この回路の動作によって無線通信を介して、NFCタグ11のタグ記憶部23に対する情報の読み書きを行なう。読書部31は、NFCタグ11のタグ記憶部23から読み取った情報を制御部37に出力する。読書部31は、制御部37から取得した情報を、NFCタグ11のタグ記憶部23に書き込む(記憶させる)。
【0039】
スピーカ32は、制御部37からの信号に応じて、記憶部38が記憶している各種の音声または信号音のデータを再生出力する。
タッチパネル33は、制御部37からの信号に応じて、記憶部38が記憶している地図データなどの各種のデータを表示する。タッチパネル33は、制御部37または記憶部38が記憶している各種のプログラム(アプリケーションプログラムなど)の実行に係る所定画面を表示する。タッチパネル33は、携帯端末12の状態の表示、並びに携帯端末12の機能を操作するための操作画面および設定画面などを表示する。タッチパネル33は、操作画面または設定画面に入力されるユーザの手指による接触操作を受け付けて、携帯端末12の動作を指示する指令信号を出力する。
【0040】
現在位置情報取得部34は、人工衛星からの測位信号に基づいて携帯端末12の位置(現在位置)を検出する。現在位置情報取得部34は、測位システム(例えば、Global Positioning System:GPSまたはGlobal Navigation Satellite System:GNSSなど)の人工衛星から測位信号を受信するアンテナを備える。現在位置情報取得部34は、アンテナによって受信された測位信号を用いて携帯端末12の現在位置を検出し、携帯端末12の現在位置の情報を制御部37に出力する。
【0041】
カメラ35は、制御部37からの信号に応じて、携帯端末12の周辺を撮像する。カメラ35は、撮像によって得られる携帯端末12の周辺画像のデータを制御部37に出力する。
タイマー36は、制御部37からの信号に応じて、計時の開始および停止を行う。
【0042】
制御部37は、携帯端末12の動作を統括的に制御する。制御部37は、CPUなどのプロセッサ、プログラムを格納するROM、およびデータを一時的に記憶するRAMなどを備えている。
記憶部38は、各種のデータを記憶している。記憶部38は、例えば、タッチパネル33に表示される地図データなどの各種のデータを記憶している。記憶部38は、例えば、読書部31によってNFCタグ11のタグ記憶部23に書き込まれる位置登録用の指令情報および位置案内用の指令情報を記憶している。
制御部37および記憶部38の少なくとも何れかは、各種のプログラムを記憶している。制御部37または記憶部38は、携帯端末12の状態の表示、並びに携帯端末12の機能を操作するための操作画面および設定画面などをタッチパネル33に表示するためのアプリケーションプログラムを記憶している。
【0043】
制御部37は、制御部37または記憶部38に記憶されている所定の位置案内用アプリケーションプログラムの実行によって、位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)を作成する。制御部37は、位置登録用の指令情報を読書部31によってNFCタグ11のタグ記憶部23に書き込むことによって位置登録用タグ11A(11)を作成する。制御部37は、位置案内用の指令情報を読書部31によってNFCタグ11のタグ記憶部23に書き込むことによって位置案内用タグ11B(11)を作成する。制御部37は、読書部31のアンテナ31aがNFCタグ11のアンテナ21aに翳されることによって読書部31がタグ通信部21と無線通信を行なう際に、位置登録用の指令情報または位置案内用の指令情報をタグ記憶部23に書き込む。
【0044】
制御部37は、読書部31のアンテナ31aが位置登録用タグ11A(11)のアンテナ21aに翳されることによって読書部31がタグ通信部21と無線通信を行なう際に、タグ記憶部23に記憶されている位置登録用の指令情報を読書部31に読み込ませる。制御部37は、読書部31によって取得された位置登録用の指令情報に応じて、所定の位置案内用アプリケーションプログラムを起動して、携帯端末12の動作を制御する。位置登録用の指令情報は、携帯端末12の現在位置情報の取得、駐車時間の測定、および携帯端末12の周辺の撮像などを指示する指令情報である。制御部37は、携帯端末12の現在位置情報の取得の指示に応じて、現在位置情報取得部34に現在位置の情報を取得させる。制御部37は、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置の情報を記憶部38に記憶させる。制御部37は、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置の周辺の地図データをタッチパネル33に表示し、地図データ上に現在位置を表示する。制御部37は、駐車時間の測定の指示に応じて、タイマー36に計時を開始させる。制御部37は、タイマー36の計時開始時刻の情報を記憶部38に記憶させる。制御部37は、携帯端末12の周辺の撮像の指示に応じて、カメラ35を起動する。制御部37は、ユーザのカメラ35に対する操作によって、撮像により得られた携帯端末12の周辺画像の登録が指示されると、携帯端末12の周辺画像を記憶部38に記憶させる。
【0045】
制御部37は、読書部31のアンテナ31aが位置案内用タグ11B(11)のアンテナ21aに翳されることによって読書部31がタグ通信部21と無線通信を行なう際に、タグ記憶部23に記憶されている位置案内用の指令情報を読書部31に読み込ませる。制御部37は、読書部31によって取得された位置案内用の指令情報に応じて、所定の位置案内用アプリケーションプログラムを起動して、携帯端末12の動作を制御する。制御部37は、現在位置情報取得部34に携帯端末12の現在位置の情報を取得させる。制御部37は、スピーカ32およびタッチパネル33からの出力などを制御して、携帯端末12を所持するユーザを、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置から、記憶部38が記憶している携帯端末12の記憶位置まで誘導する。携帯端末12の記憶位置は、携帯端末12の過去位置であり、過去に位置登録用タグ11A(11)からの位置登録用の指令情報に応じて、制御部37が記憶部38に記憶させた携帯端末12の過去の時点での現在位置である。
【0046】
実施形態による位置案内システム10は上記構成を備えており、次に、この位置案内システム10の動作の一例について説明する。
【0047】
以下に、携帯端末12が位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)を作成する動作について説明する。
携帯端末12に対するユーザの操作によって所定の位置案内用アプリケーションプログラムの実行および所定の設定画面の表示が指示されると、制御部37はタッチパネル33に所定の設定画面33aを表示させる。タッチパネル33に表示される設定画面33aは、図3に示すように、位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)の各々の作成を指示する操作ボタン画像41,42を備えている。設定画面33aにおいて各操作ボタン画像41,42がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、所定の設定画面33aをタグ書込画面33bに切り替える。タグ書込画面33bは、携帯端末12の読書部31のアンテナ31aをNFCタグ11のアンテナ21aに翳すことを指示する画像を備えている。制御部37は、携帯端末12のアンテナ31aがNFCタグ11に翳されることで読書部31がタグ通信部21と無線通信を行なう際に、ユーザが操作した操作ボタン画像41,42に応じて、位置登録用または位置案内用の指令情報をタグ記憶部23に書き込む。
設定画面33aは、タイマー36によって計時される駐車時間に対するアラームの実行要否、アラーム音の選択、およびアラーム時間などを設定するための各メニュー項目を備えている。
【0048】
以下に、携帯端末12が位置登録用タグ11A(11)または位置案内用タグ11B(11)に翳された場合の動作について説明する。
【0049】
図4に示すように、先ず、携帯端末12の制御部37は、読書部31のアンテナ31aがNFCタグ11のアンテナ21aに翳されることによって読書部31がタグ通信部21と無線通信を開始したか否かを判定する(ステップS01)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS01:NO)には、制御部37は、ステップS01の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS01:YES)には、制御部37は、処理をステップS02に進める。
【0050】
次に、制御部37は、NFCタグ11のタグ記憶部23に記憶されている指令情報を読み込むことを読書部31に指示する(ステップS02)。
次に、制御部37は、読書部31によって指令情報が取得されたか否かを判定する(ステップS03)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS03:NO)には、制御部37は、処理をエンドに進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS03:YES)には、制御部37は、処理をステップS04に進める。
【0051】
次に、制御部37は、読書部31によって取得された指令情報に応じて携帯端末12の動作を制御する(ステップS04)。そして、制御部37は、処理をエンドに進める。
【0052】
以下に、携帯端末12が位置登録用タグ11A(11)に翳された場合における上述したステップS04の処理について説明する。
【0053】
図5に示すように、携帯端末12の制御部37は、位置登録用タグ11A(11)から取得した位置登録用の指令情報に携帯端末12の現在位置情報の取得の指示が有るか否かを判定する(ステップS11)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS11:NO)には、制御部37は、処理をリターンに進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS11:YES)には、制御部37は、処理をステップS12に進める。
【0054】
次に、制御部37は、現在位置情報取得部34に現在位置の情報を取得させる(ステップS12)。
次に、制御部37は、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置の情報を記憶部38に記憶させる(ステップS13)。
次に、制御部37は、図6に示すように、タッチパネル33に所定の位置登録画面33cを表示させる(ステップS14)。位置登録画面33cは、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置の周辺の地図データ51と、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置を地図データ上で指し示す指示画像52とを備えている。位置登録画面33cは、現在位置情報取得部34によって現在位置が取得された時刻を示す時刻画像53を指示画像52に隣接して備えている。
【0055】
次に、制御部37は、図5に示すように、位置登録用タグ11A(11)から取得した位置登録用の指令情報に駐車時間の測定の指示が有るか否かを判定する(ステップS15)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS15:NO)には、制御部37は、処理をステップS17に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS15:YES)には、制御部37は、処理をステップS16に進める。
次に、制御部37は、タイマー36に計時を開始させる(ステップS16)。制御部37は、タイマー36による計時を、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置に対応付ける。
【0056】
次に、制御部37は、位置登録用タグ11A(11)から取得した位置登録用の指令情報に携帯端末12の周辺の撮像の指示が有るか否かを判定する(ステップS17)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS17:NO)には、制御部37は、処理をエンドに進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS17:YES)には、制御部37は、処理をステップS18に進める。
【0057】
次に、制御部37は、カメラ35を起動する(ステップS18)。
制御部37は、図6に示すように、所定の位置登録画面33cを撮像実行画面33dに切り替える。撮像実行画面33dは、カメラ35の撮像範囲の画像54、および撮像実行を指示する操作ボタン画像55を備えている。撮像実行画面33dにおいて操作ボタン画像55がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、所定の撮像実行画面33dを画像登録確認画面33eに切り替える。
画像登録確認画面33eは、カメラ35によって撮像された撮像画像56、撮像画像56の登録を指示する操作ボタン画像57、および撮像画像56の破棄を指示する操作ボタン画像58を備えている。
【0058】
次に、制御部37は、図5に示すように、ユーザのカメラ35に対する操作によって、撮像により得られた撮像画像56(つまり携帯端末12の周辺画像)の登録が指示されたか否かを判定する(ステップS19)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS19:NO)には、制御部37は、処理をリターンに進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS19:YES)には、制御部37は、処理をステップS20に進める。
次に、制御部37は、携帯端末12の周辺画像を、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置に対応付けて記憶部38に記憶させる(ステップS20)。そして、制御部37は、処理をリターンに進める。
【0059】
図6に示すように、画像登録確認画面33eにおいて操作ボタン画像57がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、撮像画像56を記憶部38に記憶させる。そして、制御部37は、カメラ35の作動を停止させ、画像登録確認画面33eを位置登録画面33cに切り替える。
一方、画像登録確認画面33eにおいて操作ボタン画像58がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、撮像画像56を破棄する。そして、制御部37は、カメラ35の作動を継続させつつ、画像登録確認画面33eを撮像実行画面33dに切り替える。
【0060】
以下に、携帯端末12が位置案内用タグ11B(11)に翳された場合における上述したステップS04の処理について説明する。
【0061】
図7に示すように、携帯端末12の制御部37は、位置案内用タグ11B(11)から取得した位置案内用の指令情報にユーザの位置誘導の指示が有るか否かを判定する(ステップS31)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS31:NO)には、制御部37は、処理をリターンに進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS31:YES)には、制御部37は、処理をステップS32に進める。
【0062】
次に、制御部37は、現在位置情報取得部34に現在位置の情報を取得させる(ステップS3)。
次に、制御部37は、記憶部38に記憶されている携帯端末12の記憶位置を取得する(ステップS3)。
【0063】
次に、制御部37は、スピーカ32およびタッチパネル33からの出力などを制御して、携帯端末12を所持するユーザを、現在位置から記憶位置まで案内する(ステップS34)。
制御部37は、図8に示すように、タッチパネル33に所定の位置案内画面33fを表示させる。位置案内画面33fは、現在位置情報取得部34によって取得された現在位置の周辺の地図データ61と、記憶部38に記憶されている携帯端末12の記憶位置を地図データ上で指し示す指示画像62とを備えている。位置案内画面33fは、記憶部38に記憶されている携帯端末12の記憶位置が過去に現在位置情報取得部34によって取得された時刻を示す時刻画像63を指示画像62に隣接して備えている。
【0064】
位置案内画面33fは、コンパス画面33gへの切り替えを指示するメニュー項目画像64を備えている。位置案内画面33fにおいてメニュー項目画像64がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、位置案内画面33fをコンパス画面33gに切り替える。コンパス画面33gは、携帯端末12の現在位置から見た記憶位置の方角、現在位置から記憶位置までの距離、およびタイマー36によって計時されている駐車時間を示す画像65を備える。コンパス画面33gは、画像65に加えて、現在位置の周辺の地図データ61または携帯端末12の記憶位置に対応付けられて記憶部38に記憶されている撮像画像56を備える。コンパス画面33gは、地図データ61と撮像画像56との表示の切り替えを指示する各メニュー項目を備えている。
【0065】
次に、制御部37は、ユーザの操作に応じて位置誘導の終了が指示されたか否かを判定する(ステップS35)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS35:NO)には、制御部37は、処理をステップS34に戻す。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS35:YES)には、制御部37は、処理をリターンに進める。
【0066】
なお、図9および図10に示すように、位置登録画面33cおよび位置案内画面33fの各々は、記憶部38に記憶した現在位置の履歴およびお気に入りに登録された現在位置のリストを表示するメニュー項目画像71,72を備えている。
位置登録画面33cまたは位置案内画面33fにおいてメニュー項目画像71がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、図9に示すように、位置登録画面33cまたは位置案内画面33fを履歴表示画面33mに切り替える。履歴表示画面33mは、現在位置の履歴のリスを備える。履歴表示画面33mにおいて現在位置の履歴の各々がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、履歴表示画面33mを履歴詳細画面33nに切り替える。履歴詳細画面33nは、現在位置が指示された現在位置の周辺の地図データなどを備える。
【0067】
位置登録画面33cまたは位置案内画面33fにおいてメニュー項目画像72がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、図10に示すように、位置登録画面33cまたは位置案内画面33fをお気に入り画面33pに切り替える。お気に入り画面33pは、お気に入りに登録された現在位置のリストを備える。お気に入り画面33pにおいてお気に入りの現在位置の各々がユーザの手指によって接触操作されると、制御部37は、お気に入り画面33pをお気に入り詳細画面33qに切り替える。お気に入り詳細画面33qは、お気に入りの現在位置が指示された現在位置の周辺の地図データなどを備える。
【0068】
上述したように、実施形態による位置案内システム10および位置案内方法によれば、車両に搭載された位置登録用タグ11A(11)に携帯端末12を翳すことによって、携帯端末12の現在位置つまり車両の駐車位置を自動的に記憶することができる。さらに、ユーザが携帯する位置案内用タグ11B(11)に携帯端末12を翳すことによって、記憶した車両の駐車位置までの位置誘導を自動的に開始することができる。位置登録用タグ11A(11)または位置案内用タグ11B(11)に携帯端末12を翳すだけの各1つの動作によって、位置登録に係る各種動作および位置誘導に係る各種動作を自動的に実行することができ、ユーザに駐車位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
【0069】
車両に搭載された位置登録用タグ11A(11)に携帯端末12を翳すだけの1つの動作によって、携帯端末12の周辺の撮像に要する複数の動作(カメラ35の起動など)を自動的に実行することができ、ユーザに位置を案内する際の利便性を向上させることができる。
車両に搭載された位置登録用タグ11A(11)に携帯端末12を翳すだけの1つの動作によって、タイマー36の計時を自動的に開始することができ、ユーザが車両から離れた状態であっても駐車時間を確認することができ、利便性を向上させることができる。
【0070】
位置登録用タグ11A(11)が車両のドアライニングなどに貼り付けられることによって、ユーザの車両降車時などにおいて現在位置の情報を記憶する際に、携帯端末12を位置登録用タグ11A(11)に容易に翳すことができる。また、位置案内用タグ11B(11)がユーザの携帯する物品などに貼り付けられることによって、記憶している位置の情報を用いた位置誘導を行なう際に、携帯端末12を位置案内用タグ11B(11)に容易に翳すことができる。
【0071】
携帯端末12の制御部37は、所定の位置案内用アプリケーションプログラムの実行と、NFCタグ11に読書部31のアンテナ31aを翳すことによって、容易に位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)を作成することができる。さらに、位置登録用タグ11A(11)および位置案内用タグ11B(11)の各々によって、所定の位置案内用アプリケーションプログラムを実行可能な複数の携帯端末12を同様に制御することができ、利便性を向上させることができる。
【0072】
以下、上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態において、位置登録用タグ11A(11)の指令情報は、現在位置情報の取得、駐車時間の測定、および携帯端末12の周辺の撮像を指示するとしたが、これに限定されない。
実施形態の変形例において、位置登録用タグ11A(11)の指令情報において、駐車時間の測定、および携帯端末12の周辺の撮像の少なくとも何れかは省略されてもよい。
【0073】
上述した実施形態において、NFCタグは、他の近距離無線通信デバイス、例えば、他のRFタグなどであってもよい。
【0074】
上述した実施形態において、携帯端末12は、タッチパネル33を備えるとしたが、これに限定されず、タッチパネル33の代わりに操作スイッチと表示装置とを備えてもよい。
【0075】
上述した実施形態において、携帯端末12の制御部37は、制御部37が備えるCPU等のプロセッサが、メモリまたは記憶部38に格納しているプログラムを実行することで機能するソフトウェア機能部であるとしたが、これに限定されない。
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよいし、電気通信回線を介して送信されてもよい。記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。
上述した実施形態において、制御部37の機能の全て又は一部は、ハードウェアによって実現されてもよい。ハードウェアは、例えば、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等である。
【0076】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0077】
10…位置案内システム、11…NFCタグ(近距離無線通信デバイス)、12…携帯端末、21…タグ通信部(デバイス通信部)、21a…アンテナ(デバイス通信部)、22…タグ制御部、23…タグ記憶部(デバイス記憶部)、31…読書部(通信部)、31a…アンテナ(通信部)、32…スピーカ、33…タッチパネル(誘導部、表示部)、34…現在位置情報取得部、35…カメラ(撮像部)、36…タイマー、37…制御部(誘導部)、38…記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10