【実施例1】
【0017】
図1は、本発明を適用した、車両の速度を表示する速度計10aの外観図である。この速度計10aは、図示しない車両の車室内において、運転者から視認される位置に設置されている。
【0018】
速度計10aを構成する文字板20の表面には、速度の数値と目盛りとからなる指標部25が形成されており、指針30が回動して車両の車速に応じた値が指示される。
【0019】
指標部25は透光性を有する印刷によって形成されており、文字板20の裏面から照射される照明光によって透過照明される。
【0020】
指標部25の外周には、リング部40が形成されている。このリング部40は文字板20の表面に、例えば、透光性を有する印刷によって形成されており、文字板20の裏面から照射される照明光によって透過照明される。
【0021】
なお、指標部25とリング部40は、それぞれ異なる光源から照射された光によって透過照明される。
【0022】
本実施例1は、このうち、リング部40を照明するための照明構造に本発明を適用した例である。
【0023】
なお、指針30は、本発明とは異なる照明構造によって照明されるが、その説明は省略する。
[全体構成の説明]
【0024】
次に、
図2と
図3を用いて、速度計10aの全体構成を説明する。
図2は、速度計10aの主要な構成部品を示す分解斜視図である。
図3は、
図1を切断線A−Aで切った断面構造を示す断面図である。
【0025】
速度計10aは、
図2に示すように、指針30と、文字板20と、文字板20のリング部40を照明する光を導光するリング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)と、文字板20の指標部25を照明する光を導光する指標部照明用ガイドライト50と、リング部照明用ガイドライト60と指標部照明用ガイドライト50を収容するロアハウジング部62と、速度計10aの動作を制御するための電子回路を構成する素子が実装された回路基板68とから構成される。このうち、本発明は、リング部照明用ガイドライト60の構造に適用される。
【0026】
リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)は、透光性を有する、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の透明な樹脂素材で成形されている。
【0027】
リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)は、等しい厚さを有して、内部に入射した光を導光するとともに、文字板20のリング部40に対向する面から光を出射してリング部40を透過照明する、平面視円弧状に形成された導光体本体60fと、導光体本体60fと連続して形成されて、導光体本体60fと等しい厚さを有し、文字板20の裏面から離隔する方向へ向けて湾曲した湾曲部60g,60gと、湾曲部60g,60gの延設方向の端面をなして、複数の光源72(後述する)から出射した光をリング部照明用ガイドライト60の内部へ入光させる入光部60h,60hからなる。
【0028】
リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)は、ロアハウジング部62の表面に凹状に形成されたリング部照明用ガイドライト収容部66に収容される。
【0029】
指標部照明用ガイドライト50は、透光性を有する、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の透明な樹脂素材で成形されている。
【0030】
指標部照明用ガイドライト50は、等しい厚さを有して、内部に入射した光を導光するとともに、文字板20の指標部25に対向する面から光を出射して指標部25を透過照明する、平面視円弧状に形成された導光体本体50fと、導光体本体50fと連続して形成されて、導光体本体50fと等しい厚さを有し、文字板20の裏面から離隔する方向へ向けて湾曲した湾曲部50g,50gと、湾曲部50g,50gの延設方向の端面をなして、光源70(後述する)から出射した光を指標部照明用ガイドライト50の内部へ入光させる入光部50h,50hからなる。
【0031】
指標部照明用ガイドライト50は、ロアハウジング部62の表面に凹状に形成された指標部照明用ガイドライト収容部64に収容される。なお、リング部照明用ガイドライト60と指標部照明用ガイドライト50は、ロアハウジング部62に収容した際のがたつきを防止するため、
図2に示すように、一体化して成形されている。
【0032】
リング部照明用ガイドライト収容部66は、
図3に示すように、リング部照明用ガイドライト60の外表面のうち、文字板20の裏面と対向する面である上面60eの反対側の面である底面60aを、導光体本体60fと湾曲部60gに亘って保持する下壁66aと、リング部照明用ガイドライト60の内周側面60bを、導光体本体60fと湾曲部60gに亘って保持する内周側壁66bと、リング部照明用ガイドライト60の外周側面60cを、導光体本体60fと湾曲部60gに亘って保持する外周側壁66cとからなる。
【0033】
指標部照明用ガイドライト収容部64は、
図3に示すように、指標部照明用ガイドライト50の外表面のうち、文字板20の裏面と対向する面である上面50eの反対側の面である底面50aを、導光体本体50fと湾曲部50gに亘って保持する下壁64aと、指標部照明用ガイドライト50の内周側面50bを、導光体本体50fと湾曲部50gに亘って保持する内周側壁64bと、指標部照明用ガイドライト50の外周側面50cを、導光体本体50fと湾曲部50gに亘って保持する外周側壁64cとからなる。
【0034】
回路基板68には、回路素子の他に、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60d,60dに対向する位置に、リング部40の照明に必要な照明光を出射する複数の光源72,72と、指標部照明用ガイドライト50の端面50d,50dに対向する位置に、指標部25の照明に必要な照明光を出射する光源70,70が実装されている。さらに、回路基板68には、図示は省略するが、各種の警告灯や、指針30を駆動するステップモータ、ステップモータの回転を制御するための制御回路等が実装されている。
【0035】
光源70は、LED70aで構成されている。また、光源72は、複数の等しい3個のLED72a,72b,72cで構成されている。
【0036】
光源72を構成する3個のLED72a,72b,72cは、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60d,60dに向けて光を照射するように設置されている。
【0037】
LED72a,72b,72cから出射した光は、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の入光部60hから湾曲部60gの内部に入射して、リング部照明用ガイドライト60の内部を導光する。そして、導光体本体60fにおいて、リング部照明用ガイドライト60の上面60eから外部に出射して、文字板20に印刷されたリング部40を裏面側から照射する。こうして、文字板20のリング部40が透過照明される。
【0038】
LED70aから出射した光は、指標部照明用ガイドライト50の入光部50hから湾曲部50gの内部に入射して、指標部照明用ガイドライト50の内部を導光する。そして、導光体本体50fにおいて、指標部照明用ガイドライト50の上面50eから外部に出射して、文字板20に印刷された指標部25を裏面側から照射する。こうして、文字板20の指標部25が透過照明される。
【0039】
なお、光源70から出射した光が指標部照明用ガイドライト50の内部を導光する際の挙動、および、光源72から出射した光がリング部照明用ガイドライト60の内部を導光する際の具体的な挙動については後述する。
[指標部照明用ガイドライトの形状の説明]
【0040】
次に、
図2,
図3を用いて、指標部照明用ガイドライト50の形状について説明する。
【0041】
指標部照明用ガイドライト50は、
図2に示すように、導光体本体50fの平面視形状が円弧状に形成されて、文字板20の裏面側に、指標部25を覆うように配置される。
【0042】
そして、
図2に示すように、指標部照明用ガイドライト50の両端部である入光部50h,50hは、それぞれ、導光体本体50fの上面50e(
図3参照)の幅が滑らかに狭まりながら、文字板20の裏面から遠ざかる方向に略90度湾曲した湾曲部50g,50gの端面と形成されている。
【0043】
この入光部50h,50hは、それぞれ、上面50eと連続した面の外縁部が直線状になるように形成されている。すなわち、入光部50h,50hは、それぞれ矩形状の端面をなしている。
【0044】
そして、回路基板68には、入光部50h,50hに対向する位置に光源70,70(LED70a,70a)が設置されている。
[リング部照明用ガイドライト(帯状導光体)の形状の説明]
【0045】
次に、
図4,
図5を用いて、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の形状について説明する。
【0046】
図4は、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の斜視図である。
図5(a)は、リング部照明用ガイドライト60の端面60dに形成された入光部60hの形状を示す端面図である。
【0047】
図4に示すように、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)は、平面視形状が円弧状に形成されており、円弧の中央部分は、導光体本体60fをなしている。導光体本体60fの上面60eは、等しい幅Wを有する平面状の等幅領域を形成している。この導光体本体60fの上面60eは、文字板20(
図2参照)の裏面側に、リング部40(
図2参照)と重なるように配置される。
【0048】
そして、導光体本体60fの上面60eは、リング部照明用ガイドライト60の両側の端面60d,60dに近づくにしたがって、文字板20(
図2参照)の裏面から遠ざかる方向に略90度湾曲した湾曲部60g,60gを形成している。
【0049】
この湾曲部60g,60gは、それぞれ、導光体本体60fと連続した面で形成されており、端面60d,60dに近づくにしたがって幅Wが滑らかに広がるように形成されている。なお、「滑らかに広がる」とは、幅Wが屈曲点を有さずに連続的に拡幅することを表している。
【0050】
そして、導光体本体60fにおいて、リング部照明用ガイドライト60の上面60eは平面をなしているが、湾曲部60g,60gにおいては、この平面が、徐々にリング部照明用ガイドライト60の表面側に向かう凸面をなすように変形されている。すなわち、リング部照明用ガイドライト60の端面60dは、その表側外縁部60iが
図5(a)に示すように凸状曲線をなしている。
【0051】
また、リング部照明用ガイドライト60の底面60aは、導光体本体60fと湾曲部60gに亘って、上面60eと略平行になるように形成されている。したがって、リング部照明用ガイドライト60の端面60dの裏側外縁部60jは、
図5(a)に示すように表側外縁部60iと平行な曲線をなしている。そして、光源72を構成するLED72a,72b,72cは、それらのLEDの中心が、表側外縁部60iまたは裏側外縁部60jに沿って配置される。
【0052】
リング部照明用ガイドライト60の端面60dは、その表側外縁部60iを凸状曲線とすることによって、
図5(b)に示すように、隣接するLEDの間隔を保ったまま表側外縁部60i’が直線をなす端面60d’を形成した場合と比較して、端面の横幅を長さΔWだけ縮小することができる。このように、端面の横幅を縮小することによって、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)を、文字板20の周囲の狭いスペースに設置することができるようになる。
[ガイドライトに入射した光の挙動の説明(1)]
【0053】
次に、
図6を用いて、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)に入射した光が、リング部照明用ガイドライト60の延設方向に進行する際の光の進路について説明する。
【0054】
図6は、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)を、速度計10aの内部に設置した状態で、
図4の紙面右側から見た側面図である。そして、光源72を構成するLED72bの点Oから出射して端面60dからリング部照明用ガイドライト60の内部に進入した光線S1の挙動を示している。なお、点OからはLED72bの照射範囲内に向けて複数の光線が出射するが、
図6に記載した光線S1は、その中で、上面60eにおいて、後述する全反射条件を満足する光線の中の任意の1本を表している。
【0055】
ここで、光線の全反射条件について説明する。今、リング部照明用ガイドライト60がポリカーボネート製であると仮定する。このとき、ポリカーボネートの屈折率n1=1.58と、リング部照明用ガイドライト60の外側に接している空気の屈折率n2=1.00に基づいて、臨界角θcが定まり、θc=sin
−1(n2/n1)=39°となる。
【0056】
そして、例えば、点P1においてリング部照明用ガイドライト60の上面60eに立てた法線方向に対して、39°よりも大きい入射角θで入射した光線は、点P1において全反射して、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する。
【0057】
このように、入射角θが臨界角θcよりも大きい角度で入射した光線は、リング部照明用ガイドライト60の表面で全て反射して、リング部照明用ガイドライト60の外部には出射しない。これを全反射条件と呼ぶ。
【0058】
すなわち、
図6における光線S1は、
図6に示すように、リング部照明用ガイドライト60の内部を直進して、上面60e、および底面60a上の点P1,P2,P3,…において順に全反射を繰り返しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する。
【0059】
全反射を繰り返してリング部照明用ガイドライト60の延設方向に沿って進行した光線S1が、例えば、
図6の点Pnにおいて全反射条件を満たさなくなると(39°よりも小さい入射角θで上面60eに入射する)、光線S1の一部は、上面60eで屈折してリング部40の内部に進入する。そして、透光性を有するリング部40を透過して、文字板20(
図2参照)の表面から外部に出射する。出射した光は、速度計10aを視認している運転者の目に到達するため、リング部40が裏面側から照明されているように認識される。
【0060】
さらに、リング部照明用ガイドライト60の底面60a上の点Pmに入射した光線のうち、全反射条件を満たさない光線S2の一部は、漏れ光となってリング部照明用ガイドライト収容部66の下壁66aに到達する。そして、下壁66aに当たった光の一部は反射して、再びリング部照明用ガイドライト60の内部に戻る。
【0061】
このようにしてリング部照明用ガイドライト60の内部に戻った光のうち、上面60eに到達したときに全反射条件を満たさない光線は、上面60eで屈折してリング部40を透過して文字板20(
図2参照)の表面から外部に出射するため、リング部40が透過照明される。
【0062】
なお、指標部照明用ガイドライト50に入射した照明光も、リング部照明用ガイドライト60に入射した光線と同様の挙動をなして、文字板20(
図2参照)の指標部25(
図2参照)が透過照明される。
[ガイドライトに入射した光の挙動の説明(2)]
【0063】
次に、
図7Aを用いて、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)に入射した光が、リング部照明用ガイドライト60の延設方向に沿って進行する際の光の進路について説明する。なお、
図7Aは、
図3に示したリング部照明用ガイドライト60のうち、左側の端面60dから入射してリング部照明用ガイドライト60の内部を導光する光線S3,S4の進路をわかりやすく説明するため、光線S3,S4の進路を端面60dに射影して、その結果を端面60dの側から見た端面図である。
【0064】
図7Aに示すように、光源72を構成するLED72aの点Qから紙面上方向に向けて出射した光線S3は、リング部照明用ガイドライト60の表側外縁部60i上の点Q1で全反射して、その後、リング部照明用ガイドライト60の裏側外縁部60j上の点Q2で全反射する。以後、表側外縁部60iと裏側外縁部60jで全反射を繰り返しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する。
【0065】
このとき、反射を繰り返す毎に、光線S3の位置は、LED72aの位置からリング部照明用ガイドライト60の中心側に向かって徐々に移動する。そして、その移動量は、表側外縁部60iと裏側外縁部60jの法線方向、すなわち、リング部照明用ガイドライト60の端面60dの外縁に形成される凸状曲線の曲率に依存している。
【0066】
すなわち、表側外縁部60iと裏側外縁部60jの曲率が大きい(表側外縁部60iと裏側外縁部60jが緩やかな凸状曲線であるとき)ほど、光線S3の反射位置の横方向の移動量が小さくなる。これは、表側外縁部60iと裏側外縁部60jの曲率が大きいほど、光線S3はリング部照明用ガイドライト60の中心側に集光されないことを表している。
【0067】
ここで、リング部照明用ガイドライト60は、延設方向に沿って湾曲部60gの奥に行くほど幅が狭くなっているため、湾曲部60gの中心側を通る光線ほど、リング部照明用ガイドライト60の表面で反射する回数が少なくなって、光の損失が減るため、より奥まで届く。すなわち導光効率が高くなる。
【0068】
次に、
図7Aにおいて、光源72を構成するLED72cの点Q’から紙面上方向に向けて出射した光線S4の進路を観察すると、リング部照明用ガイドライト60の表側外縁部60i上の点Q3で全反射して、その後、リング部照明用ガイドライト60の裏側外縁部60j上の点Q4で全反射する。以後、表側外縁部60iと裏側外縁部60jで全反射を繰り返しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する。
【0069】
すなわち、先と同様に、光線S4は、リング部照明用ガイドライト60の中心側に向かって徐々に移動する。
【0070】
次に、
図7Bを用いて、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)に入射した光が、リング部照明用ガイドライト60の延設方向に沿って進行する際の光の進路について、リング部照明用ガイドライト60の端面60d’が矩形状に形成されている場合について説明する。なお、
図7Bは、
図3に示したリング部照明用ガイドライト60のうち、左側の端面60dが矩形状の端面60d’であるときに、端面60d’から入射してリング部照明用ガイドライト60の内部を導光する光線S3,S4の進路をわかりやすく説明するため、光線S3,S4の進路を端面60d’に射影して、その結果を端面60d’の側から見た端面図である。
【0071】
図7Bに示すように、光源72を構成するLED72aの点Rから紙面上方向に向けて出射した光線S3は、リング部照明用ガイドライト60の表側外縁部60i’の点R1で全反射して、その後、リング部照明用ガイドライト60の裏側外縁部60j’の点R2で全反射して、以後、表側外縁部60i’と裏側外縁部60j’で全反射を繰り返しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する。
【0072】
このとき、表側外縁部60i’と裏側外縁部60j’は、ともに光線S3の入射方向に直交しているため、全反射を繰り返しても、光線S3の横方向の位置は変化しない。すなわち、光線S3はリング部照明用ガイドライト60の中心側に移動しない。
【0073】
光源72を構成するLED72cの点R’から紙面上方向に向けて出射した光線S4についても同様に、全反射を繰り返しても、光線S4の横方向の位置は変化しない。すなわち、光線S4はリング部照明用ガイドライト60の中心側に移動しない。
【0074】
このように、矩形状に形成された端面60d’を有する
図7Bの構成では、本発明を適用した端面60dを有する
図7Aの構成と比べて、リング部照明用ガイドライト60の内部に入射した光線が全反射を繰り返して導光されたときに、光線はリング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の中心側に集光しにくいため、湾曲部60gの領域の幅Wが滑らかに狭くなりながら導光体本体60fの領域に移行する際に、リング部照明用ガイドライト60の奥まで導光しにくくなる。
【0075】
なお、
図7Aにおいて、表側外縁部60iがなす凸状曲線が円弧形状であるときには、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の内部を導光された光線は、より効率的にリング部照明用ガイドライト60の中心側に向けて集光されるため、光線の導光効率をより一層高くすることができる。
【実施例2】
【0076】
次に、本発明の具体的な別の実施形態について説明する。本実施例は、実施例1と同様の機能を有する速度計10bを実現するものであるが、
図8に示すように、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60dに複数の異なる波長の光を出射する光源74を設置している点が実施例1と異なる。なお、
図8は、リング部照明用ガイドライト60を図示しない文字板20(
図2参照)側から見た上面図である。
【0077】
すなわち、本実施例2の速度計10bは、リング部40(
図2参照)を透過照明するための異なるLED74a,74b,74cからなる光源74を有している。
【0078】
具体的には、LED74aは白色光を出射するLEDであり、LED74bは緑色光を出射するLEDであり、LED74cは青色光を出射するLEDである。
【0079】
そして、
図8に示すように、端面60dの内周側面60b側に白色光を出射するLED74aが設置されて、端面60dの中央付近に緑色光を出射するLED74bが設置されて、端面60dの外周側面60c側に青色光を出射するLED74cが設置されている。
【0080】
なお、図示は略すが、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の反対側の端面60dにも、リング部照明用ガイドライト60の内周側面60b側から外周側面60c側に向かって順に、白色光を出射するLED74a,緑色光を出射するLED74b,青色光を出射するLED74cが設置されている。
【0081】
このとき、端面60dの外周側に設置されたLED74cの点Uから出射してリング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の内部に入射した光線のうち、リング部照明用ガイドライト60の内周側面60bまたは外周側面60cに突き当たらずに、上面60eと底面60aのみで全反射を繰り返して、外周側面60cの最も奥まで到達する光線S5は、
図8に示すように、外周側面60c上の点U1に到達する。そして、点U1で全反射して、さらに導光体本体60fの奥まで導光される。
【0082】
一方、端面60dの内周側面60b側に設置されたLED74aの点Vからリング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の内部に入射した光線のうち、リング部照明用ガイドライト60の内周側面60bまたは外周側面60cに突き当たらずに、上面60eと底面60aのみで全反射を繰り返して、導光体本体60fの最も奥まで到達する光線S6は、
図8に示すように、外周側面60c上の点V1に到達する。そして、点V1で全反射して、さらに導光体本体60fの奥まで導光される。
【0083】
このように、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)が曲率を有しているため、外周側面60c側に設置された光源であるLED74cと、内周側面60b側に設置された光源であるLED74aと、で光線の進路に差が生じて、外周側面60cに到達する位置が異なる。そして、外周側面60c側に設置された光源であるLED74cの方が、導光体本体60fのより奥まで光を届けることができる。すなわち、導光効率が高くなる。
【0084】
したがって、リング部照明用ガイドライト60の内部に導光された光を用いて、リング部40を透過照明したときには、端面60dの外周側面60c側に設置された光源であるLED74cから出射した光は、端面60dの内周側面60b側に設置された光源であるLED74aから出射した光と比べて、導光される光量が多くなる。
【0085】
すなわち、端面60dの外周側面60c側と内周側面60b側に同じ輝度のLEDを設置したときには、外周側面60c側に設置したLEDの光は、内周側面60b側に設置したLEDの光よりも、リング部照明用ガイドライト60の内部をより強くより遠くまで導光されて、リング部40(
図2参照)をより明るく透過照明する。
【0086】
したがって、白色光を出射する輝度の高いLED74aを端面60dの内周側面60b側に設置して、緑色光を出射する中間的な輝度を有するLED74cを端面60dの中央付近に設置して、青色光を出射する輝度の低いLED74cを端面60dの外周側面60c側に設置することによって、リング部40を等しい輝度の白色光と緑色光と青色光で透過照明することができる。すなわち、LED74a,74b,74cの点灯状態(点灯と非点灯)を切り替えることによってリング部40を照明する照明色を変更したときに、点灯させるLEDを変更しても照明光の輝度を変化させることなく照明色を切り替えることができ、これによって照明品質を向上させることができる。
【0087】
また、同様にして、一般的に発光色の異なる複数のLEDをリング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60dに設置して、点灯するLEDを切り替えることによって照明色を切り替える場合においても、最も輝度が高いLEDを端面60dの内周側面60b側に設置して、最も輝度が低いLEDを端面60dの外周側面60c側に設置することによって、点灯させるLEDを切り替えて照明色を変更したときに、照明光の輝度を変化させることなく照明色を切り替えることができる。
【0088】
さらに、設置するLEDの比視感度を考慮して、比視感度が最も高いLEDを端面60dの内周側面60b側に設置して、比視感度が最も低いLEDを端面60dの外周側面60c側に設置することによって、点灯させるLEDを切り替えて照明色を変更したときに、照明光の輝度を変化させることなく照明色を切り替えることができる。
【0089】
以上、説明したように、実施例1に係る速度計10aの文字板照明構造によれば、複数のLED72a,72b,72cからなる光源72から出射した光が、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60dをなす入光部60hから入射して、湾曲部60gの内部を導光し、文字板20の裏面側と重なる平面形状をなす等幅面からなる導光体本体60fに導かれて、導光体本体60fから文字板20の裏面側に出射して文字板20を透過照明する際に、湾曲部60gが、導光体本体60fのなす等幅面の幅Wが、入光部60hに近づくにしたがって滑らかに広がる拡幅面として形成されているため、入光部60hからリング部照明用ガイドライト60の内部に入射した光は、湾曲部60gにおいてリング部照明用ガイドライト60の幅方向の中心部に向けて集光するように全反射しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって導光される。したがって、文字板20全体を、明るく、かつ均一に照明することができる。また、複数の異なる波長の光を出射する光源を設置することができるため、発光させる光源を切り替えることによって、文字板20の照明の色に変化を付けて、照明の演出効果を高めることができる。
【0090】
さらに、実施例1に係る速度計10aの文字板照明構造によれば、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の入光部60hのうち、導光体本体60fの等幅面と連続した面の外縁部が、湾曲部60gに形成された拡幅面の法線方向に向かって滑らかな凸状曲線をなすため、外縁部が直線状に形成される場合と比較して、リング部照明用ガイドライト60の入光部60hの幅方向のサイズを小さくすることができ、小さいスペースに複数の光源を設置することができる。したがって、光源の設置の自由度が向上する。
【0091】
また、実施例1に係る速度計10aの文字板照明構造によれば、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)が、文字板20の指標部25の外周に形成されたリング部40を透過照明するため、速度計10aの指標部とリング部を異なる照明色で照明することができ、これによって照明の演出効果を奏することができる。
【0092】
また、実施例1に係る速度計10aの文字板照明構造によれば、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の入光部60hの表側外縁部60iがなす凸状曲線が円弧形状に形成されるため、光源72を形成するLED72a(72c)から出射した光線S3(S4)が、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の入光部60hから入射して、リング部照明用ガイドライト60の表面で全反射しながら、リング部照明用ガイドライト60の奥に向かって進行する際に、光線S3(S4)がリング部照明用ガイドライト60の中心側に向かってより一層集光されるため、リング部40をより一層明るく、より一層均一な明るさで照明することができる。
【0093】
また、実施例2に係る速度計10bの文字板照明構造によれば、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60dに、リング部照明用ガイドライト60の内部に向けて設置された複数のLED74a,74b,74c(光源74)のうち、内周側面60b側に設置された輝度の高いLED74aから出射した光は、リング部照明用ガイドライト60の曲率が大きい領域を進行するため導光効率が低く、リング部照明用ガイドライト60の内部で光が減衰する。一方、外周側面60c側に設置された輝度の低いLED74cから出射した光は、リング部照明用ガイドライト60の曲率が小さい領域を進行するため導光効率が高く、リング部照明用ガイドライト60の内部での光の減衰が少ない。したがって、複数のLED74a,74b,74cから出射した光は、均一な強さでリング部照明用ガイドライト60の内部に導光されて、文字板20周囲のリング部40を均一な明るさで照明することができる。
【0094】
また、実施例2に係る速度計10bの文字板照明構造によれば、リング部照明用ガイドライト60(帯状導光体)の端面60dに、リング部照明用ガイドライト60の内部に向けて設置された複数のLED74a,74b,74c(光源74)のうち、内周側面60b側に設置された白色光源である輝度の高いLED74aから出射した光は、リング部照明用ガイドライト60の曲率が大きい領域を進行するため導光効率が低く、リング部照明用ガイドライト60の内部で光が減衰する。一方、外周側面60c側に設置された輝度の低いLED74cから出射した光は、リング部照明用ガイドライト60の曲率が小さい領域を進行するため導光効率が高く、リング部照明用ガイドライト60の内部での光の減衰が少ない。したがって、複数のLED74a,74b,74cから出射した光は、均一の強さでリング部照明用ガイドライト60の内部に導光されて、文字板20の周囲のリング部40を均一な明るさで照明することができる。
【0095】
なお、以上、速度計10a,10bを例にあげて本発明の実施形態について説明したが、タコメータ等の別の車両用計器に関しても同じ照明構造を実現可能であることは言うまでもない。
【0096】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。