(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マルチタッチ検知手段は、前記第1および第2の接触点の座標のうち少なくともいずれか一方の座標を変化させる操作を前記マルチタッチ操作として検知する、請求項1に記載の情報表示装置。
前記複数の項目が行方向および列方向にそれぞれ並べられたテーブルが前記タッチパネルに表示されている場合、前記検索項目取得手段は、前記第1の接触点の座標と前記第2の接触点の座標とを結ぶ直線上に表示されている項目、前記第1の接触点の行方向の座標と前記第2の接触点の行方向の座標との間に表示されている項目、および前記第1の接触点の列方向の座標と前記第2の接触点の列方向の座標との間に表示されている項目のうち少なくともいずれか1つの項目を、前記検索項目として取得する、請求項1〜5のいずれかに記載の情報表示装置。
前記検索項目取得手段は、前記第1および第2の接触点のいずれの座標にも項目が表示されていない場合に、前記少なくともいずれか1つの項目を前記検索項目として取得する、請求項6に記載の情報表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献1の技術には、検索を行うために多くの操作が必要になり、検索を行う際の操作性が悪いという問題があった。
【0011】
具体的には、検索キーワードを設定するためには、検索キーワードとなるキーオブジェクトを選択するだけでは足らず、キーオブジェクトを検索キーボックスオブジェクトまでドラッグする必要があった。このため、キーオブジェクトが検索キーボックスオブジェクトから離れた場所にある場合には、ユーザーはキーオブジェクトを長い距離ドラッグする必要があった。また、より詳細で高度な検索を行う場合には、検索キーワードとなる複数のキーオブジェクトを、それぞれ検索キーボックスオブジェクトまでドラッグする必要があり、操作回数が増加していた。さらに、検索キーワードの設定後、検索を実行するためには、検索キーボックスオブジェクトをさらにドラッグする必要があった。
【0012】
検索を行う際の操作性が悪いという問題は、MFPのタッチパネルに特有の問題ではなく、複数の項目を含む情報をタッチパネルに表示する情報表示装置に共通する問題である。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、検索を行う際の操作性を向上することのできる情報表示装置、画像形成装置、情報表示装置の制御方法、および情報表示装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一の局面に従う情報表示装置は、タッチパネルと、
複数のリストを含む画面であって、複数のリストの各々が複数の項目を含む画面をタッチパネルに表示する表示手段と、表示手段にて画面を表示している場合に、操作部がタッチパネルに接触した点である第1および第2の接触点を検知する接触点検知手段と、少なくとも第1の接触点の座標に基づいて、検索項目を複数の項目の中から取得する検索項目取得手段と、接触点検知手段にて第1および第2の接触点を検知した後で、接触点検知手段にて検知した接触点のうち少なくとも1つの接触点の座標を変化させる操作であるマルチタッチ操作を検知するマルチタッチ検知手段と、マルチタッチ検知手段にてマルチタッチ操作を検知した場合、
複数のリストのうち検索項目取得手段にて取得した検索項目
と同一の項目を含むリストを抽出する検索手段とを備える。
【0015】
上記情報表示装置において好ましくは、マルチタッチ検知手段は、第1および第2の接触点の座標のうち少なくともいずれか一方の座標を変化させる操作をマルチタッチ操作として検知する。
【0016】
上記情報表示装置において好ましくは、第1の接触点は、第2の接触点よりも先に接触点検知手段が検知した接触点であり、検索項目取得手段は、第1の接触点の座標に表示されている項目を検索項目として取得する。
【0017】
上記情報表示装置において好ましくは、検索項目取得手段は、第2の接触点の座標に表示されている項目を検索項目としてさらに取得する。
【0018】
上記情報表示装置において好ましくは、接触点検知手段は、第1および第2の接触点以外に操作部がタッチパネルに接触した点である第3の接触点をさらに検知し、検索項目取得手段は、第3の接触点の座標に表示されている項目を検索項目としてさらに取得する。
【0019】
上記情報表示装置において好ましくは、複数の項目が行方向および列方向にそれぞれ並べられたテーブルがタッチパネルに表示されている場合、検索項目取得手段は、第1の接触点の座標と第2の接触点の座標とを結ぶ直線上に表示されている項目、第1の接触点の行方向の座標と第2の接触点の行方向の座標との間に表示されている項目、および第1の接触点の列方向の座標と第2の接触点の列方向の座標との間に表示されている項目のうち少なくともいずれか1つの項目を、検索項目として取得する。
【0020】
上記情報表示装置において好ましくは、検索項目取得手段は、第1および第2の接触点のいずれの座標にも項目が表示されていない場合に、少なくともいずれか1つの項目を検索項目として取得する。
【0021】
上記情報表示装置において好ましくは、検索手段は、マルチタッチ検知手段にて検知したマルチタッチ操作の種類に応じた検索条件で検索を行う。
【0022】
上記情報表示装置において好ましくは、マルチタッチ検知手段にて第1の接触点と第2の接触点との距離を縮めるマルチタッチ操作を検知した場合、検索手段は第1の検索条件で検索を行い、マルチタッチ検知手段にて第1の接触点と第2の接触点との距離を広げるマルチタッチ操作を検知した場合、検索手段は第1の検索条件とは異なる第2の検索条件で検索を行う。
【0023】
上記情報表示装置において好ましくは、第1および第2の検索条件を設定する検索条件設定手段をさらに備える。
【0024】
本発明の他の局面に従う画像形成装置は、上記の情報表示装置と、情報表示装置のタッチパネルを通じて印刷の実行指示を受け付ける指示受付手段と、指示受付手段にて受け付けた実行指示に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備える。
【0025】
本発明のさらに他の局面に従う情報表示装置の制御方法は、タッチパネルを備えた情報表示装置の制御方法であって、
複数のリストを含む画面であって、複数のリストの各々が複数の項目を含む画面をタッチパネルに表示する表示ステップと、表示ステップにて画面を表示している場合に、操作部がタッチパネルに接触した点である第1および第2の接触点を検知する接触点検知ステップと、少なくとも第1の接触点の座標に基づいて、検索項目を複数の項目の中から取得する検索項目取得ステップと、接触点検知ステップにて第1および第2の接触点を検知した後で、接触点検知ステップにて検知した接触点のうち少なくとも1つの接触点の座標を変化させる操作であるマルチタッチ操作を検知するマルチタッチ検知ステップと、マルチタッチ検知ステップにてマルチタッチ操作を検知した場合、
複数のリストのうち検索項目取得ステップにて取得した検索項目
と同一の項目を含むリストを抽出する検索ステップとを備える。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従う情報表示装置の制御プログラムは、タッチパネルを備えた情報表示装置の制御プログラムであって、
複数のリストを含む画面であって、複数のリストの各々が複数の項目を含む画面をタッチパネルに表示する表示ステップと、表示ステップにて画面を表示している場合に、操作部がタッチパネルに接触した点である第1および第2の接触点を検知する接触点検知ステップと、少なくとも第1の接触点の座標に基づいて、検索項目を複数の項目の中から取得する検索項目取得ステップと、接触点検知ステップにて第1および第2の接触点を検知した後で、接触点検知ステップにて検知した接触点のうち少なくとも1つの接触点の座標を変化させる操作であるマルチタッチ操作を検知するマルチタッチ検知ステップと、マルチタッチ検知ステップにてマルチタッチ操作を検知した場合、
複数のリストのうち検索項目取得ステップにて取得した検索項目
と同一の項目を含むリストを抽出する検索ステップとをコンピューターに実行させる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、検索を行う際の操作性を向上することのできる情報表示装置、画像形成装置、情報表示装置の制御方法、および情報表示装置の制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0030】
以下の実施の形態においては、情報表示装置がMFPである場合について示すが、情報表示装置は、ファクシミリ装置、複写機、またはプリンターなどの、MFP以外の画像形成装置であってもよい。また、情報表示装置は画像形成装置以外のものであってもよく、たとえばタブレット、PC(Personal Computer)、または携帯電話などであってもよい。
【0032】
始めに、本実施の形態における画像形成装置の構成について説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施の形態におけるMFP1の外観を模式的に示す図である。
図1では、MFPの操作パネル100が拡大して示されている。
【0034】
図1を参照して、情報表示装置としてのMFP1は、その前面に操作パネル100を備えている。操作パネル100は、タッチパネル101と、複数のハードウェアキー102とを含んでいる。操作パネル100を通じてユーザーから受け付けたタッチに基づいて、MFP1は各種処理を実行する。
【0035】
図2は、MFP1の内部構成を示すブロック図である。
【0036】
図2を参照して、MFP1は、メイン制御部10と、LCD(Liquid Crystal Display)駆動回路21と、タッチパネルコントローラー22と、接触点取得部23と、マルチタッチ判定部24と、情報取得部25と、検索項目設定部26と、検索条件設定部27と、検索処理部28と、画像処理部29と、画像形成部30と、LCD41と、タッチパネル検知部42とを含んでいる。
【0037】
メイン制御部10は、MFP1の各部の動作を総括的に制御する。メイン制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、記憶部14とを含んでいる。CPU11は、ROM12から必要なプログラムを読み出して、プログラムに従ってMFP1の全体的な制御を行う。ROM12は、各種プログラムを記憶する。RAM13は、CPU11のワークエリアである。記憶部14は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)であり、ジョブリストなどの各種情報を記憶する。
【0038】
タッチパネル101は、LCD41およびタッチパネル検知部42により構成されている。LCD41は、タッチパネル101の表示部であり、各種情報を表示する。タッチパネル検知部42は、タッチパネル101の入力検知部であり、タッチパネル101への操作部のタッチ(接触)を検知する。
【0039】
LCD駆動回路21はLCD41を駆動し、画像処理部29で作成されたデータに基づく画面をLCD41に表示する。タッチパネルコントローラー22は、タッチパネル検知部42がタッチを検知した場合に、タッチの情報(タッチの検知、および接触部の座標)をメイン制御部10へ送る。接触点取得部23は、タッチパネルコントローラー22からタッチの情報を取得する。マルチタッチ判定部24は、接触点取得部23が取得した情報に基づいて、タッチパネル検知部42が検知したタッチがマルチタッチ操作であるか否かを判定する。マルチタッチ操作の詳細については
図4を用いて後述する。情報取得部25は、接触点取得部23が取得した情報に基づいて、接触点の座標に表示されている項目を取得する。検索項目設定部26は、情報取得部25で取得した項目を検索項目(検索キーワード)として設定する。検索条件設定部27は、マルチタッチ操作の種類などに応じた検索条件(アンド(AND)検索やオア(OR)検索)を設定する。検索処理部28は、検索項目設定部26によって設定された検索項目、および検索条件設定部27によって設定された検索条件に基づいて検索処理を行う。
【0040】
画像処理部29は、タッチパネル101を通じて印刷の実行指示を受け付けた場合に、その実行指示に基づいてプリントを行う画像の印刷データを作成する。また画像処理部29は、LCD41に表示する画面のデータを作成する。
【0041】
画像形成部30は、画像処理部29にて作成された印刷データに基づいて、記録紙に画像を形成する。画像形成部30は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。画像形成部30は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙(記録媒体)にカラー画像を形成する。トナー像形成部は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行なう。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、MFP1の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙をMFP1の筐体から排紙トレイなどに排出する。
【0042】
図3は、タッチパネル101に表示されるジョブリストの画面を模式的に示す図である。
【0043】
図3を参照して、タッチパネル101には、MFP1で過去に実行されたジョブの情報を含むジョブリストの画面が表示されている。ジョブリストは、複数の項目が行方向および列方向にそれぞれ並べられたテーブルである。MFP1は、ジョブを実行すると、そのジョブの情報を構成する各項目をジョブリストに追加する。ジョブリストの最上段には、「ユーザー」、「ジョブタイプ」、「宛先」、「枚数」、および「受付時刻」という、項目の種類を示すタブ(項目タブ)201が並んでいる。ジョブリストの2段目以降には、各ジョブの情報202が受付時刻の古い順に上から下に向かって並んでいる。たとえば、ジョブリストの2段目には、「A」という者が「12:00」に実行した「10枚」の「コピージョブ」の情報が表示されている。言い換えれば、ジョブリストの2段目には、「A」、「Copy(コピー)」、「10」、および「12:00」という項目が表示されている。
【0044】
なお、ここではジョブリストが「ユーザー」、「ジョブタイプ」、「宛先」、「枚数」、および「受付時刻」という項目タブを含んでいる場合について示したが、項目タブの種類はこれに限定されるものではない。また、
図3に示す画面は一例であり、タッチパネル101に表示される画面は、複数の項目を含むものであればよく、それぞれの項目の配列の状態は任意である。
【0045】
続いて、本実施の形態においてMFP1が実行する第1〜第4の検索方法を順に説明する。第1〜第4の検索方法では、MFP1は、
図3に示す画面をタッチパネル101に表示している場合に、操作部がタッチパネル101にタッチした点である第1および第2の接触点を検知し、少なくとも第1の接触点の座標に基づいて、検索項目を複数の項目の中から取得する。MFP1は、第1および第2の接触点を検知した後でマルチタッチ操作を検知した場合に、取得した検索項目に基づいて検索を行う。
【0046】
以降の説明では、操作部P1としてユーザーの人差し指を想定しており、操作部P2としてユーザーの親指を想定しており、操作部P3としてユーザーの中指を想定している。また、タッチパネル101は、操作部P1、操作部P2、および操作部P3という順番で、タッチパネル101への接触を検知した場合を想定している。操作部は、上述のようにユーザーの指である場合の他、操作棒などであってもよい。
【0047】
第1〜第4の検索方法を説明するのに先立って、マルチタッチ操作について説明する。
【0048】
図4は、マルチタッチ操作を例示的に示す図である。
【0049】
図4を参照して、マルチタッチ操作とは、タッチパネル検知部42で少なくとも操作部P1およびP2の接触点(第1および第2の接触点)を検知した場合に、タッチパネル検知部42で検知した接触点のうち少なくとも1つの接触点の座標を変化させる操作である。マルチタッチ操作は、(a)に示すように、操作部P1およびP2の各々でタッチパネル101にタッチした後で、操作部P1の接触点と操作部P2の接触点との距離を縮めるように操作部P1およびP2の各々を移動する操作(つまり、操作部P1およびP2によるピンチイン)であってもよいし、(b)に示すように、操作部P1およびP2の各々でタッチパネル101にタッチした後で、操作部P1の接触点と操作部P2の接触点との距離を広げるように操作部P1およびP2の各々を移動する操作(つまり、操作部P1およびP2によるピンチアウト)であってもよい。またマルチタッチ操作は、(c)に示すように、操作部P1およびP2の各々でタッチパネル101にタッチした後で、操作部P1およびP2のうち一方の操作部の接触点(ここでは操作部P1の接触点)を中心として、他方の操作部の接触点(ここでは操作部P2の接触点)を回転させる操作(つまり、操作部P1およびP2によるローテート)であってもよいし、(d)に示すように、操作部P1およびP2の各々でタッチパネル101にタッチした後で、操作部P1およびP2のうち一方の操作部の接触点(ここでは操作部P2の接触点)のみを任意の方向へ移動させる操作(つまり、操作部P2によるフリック)であってもよい。さらにマルチタッチ操作は、(a)〜(d)に示すように操作部P1の接触点の座標および操作部P2の接触点の座標のうち少なくともいずれか一方の座標を変化させる操作である場合の他、(e)に示すように、操作部P1、P2、およびP3の各々でタッチパネル101にタッチした後で、操作部P1、P2、およびP3のうち少なくともいずれか1つの操作部の接触点(ここでは操作部P3の接触点)を任意の方向へ移動させる操作(つまり、操作部P3によるフリック)であってもよい。なお、(e)の場合には、マルチタッチ操作に用いない操作部を、マルチタッチ操作の際にタッチパネル101から離していてもよい。
【0050】
なお、一般にピンチインおよびピンチアウトは、それぞれ画像の縮小および拡大に用いられる操作である。画像の縮小および拡大を行うために行われた操作との混同を防止するために、ピンチインおよびピンチアウトは、縮小および拡大を受け付けない画像が表示されている場合にのみ、マルチタッチ操作として検知されることが好ましい。
【0052】
第1の検索方法は、操作部P1およびP2の各々の接触点を検知した後で、マルチタッチ操作を検知した場合に、操作部P1の接触点の座標に表示されている項目を検索項目として取得するものである。
【0053】
図5は、MFP1が第1の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果を模式的に示す図である。
【0054】
図5(a)を参照して、「A」という項目を含むジョブの情報をジョブリストから検索する場合を想定する。この場合ユーザーは、操作部P1でジョブリストにおける「A」の項目をタッチすることにより、「A」の項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1でタッチしたまま、操作部P2でタッチパネル101の任意の位置(ここでは「C」の項目)をタッチし、たとえば操作部P1の接触点および操作部P2の接触点の両方の座標を変化させるピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0055】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1の接触点の座標に表示されている「A」の項目を検索項目として設定し、この検索項目に基づいて検索を行う。その結果、
図6(b)に示すように、検索結果として、「A」に関係した4つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0056】
以降の第1〜第4の検索方法において、MFP1は、タッチパネル101がタッチされた場合にそのタッチの接触点の座標に表示されている項目を検索項目に設定する代わりに、タッチパネル101を一定時間以上タッチし続ける操作を検知した場合に、そのタッチの接触点の座標に表示されている項目を検索項目に設定してもよい。
【0057】
なお、第1の検索方法においては、操作部P2でのタッチは操作部P1でのタッチよりも後に行われたものであるため、操作部P2でタッチされた「C」の項目は、検索項目に設定されない。しかし、操作部P2でタッチされた項目を検索項目に設定するようにしてもよいし、操作部P2で一定時間以上タッチし続ける操作を検知した場合に、その接触点の座標に表示されている項目を検索項目に設定してもよい。
【0058】
図6は、MFP1が第1の検索方法を用いて検索処理を行う場合のフローチャートである。
【0059】
図6を参照して、MFP1のCPU11は、複数の項目を含むリストをタッチパネル101に表示すると(S100)、タッチパネル101における少なくとも1点へのタッチをタッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S101)。タッチを検知したと判別するまで、CPU11はステップS101の処理を繰り返す。
【0060】
ステップS101において、少なくとも1点へのタッチを検知したと判別した場合(S101でYes)、CPU11は、タッチパネル101への接触点の座標(タッチされた座標)を含むタッチの情報を、接触点取得部23を用いて取得する(S103)。次にCPU11は、第1の接触点(タッチパネル検知部42が2点以上へのタッチを検知した場合には最先に検知した接触点、タッチパネル検知部42が1点へのタッチを検知した場合にはその接触点)の座標に項目が表示されているか否かを判別する(S105)。
【0061】
ステップS105において、第1の接触点の座標に項目が表示されていると判別した場合(S105でYes)、CPU11は、情報取得部25を用いて、表示されている項目を取得し(S107)、検索項目設定部26を用いてその項目を検索項目として設定し(S109)、ステップS111の処理へ進む。一方、ステップS105において、第1の接触点の座標に項目が表示されていないと判別した場合(S105でNo)、CPU11は、検索項目がないため、検索処理を実行せずに終了する。
【0062】
ステップS111において、CPU11は、マルチタッチ操作をタッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S111)。マルチタッチ操作を検知したと判別するまで、CPU11はステップS111の処理を繰り返す。
【0063】
ステップS111において、マルチタッチ操作を検知したと判別した場合(S111でYes)、CPU11は、検索項目設定部26によって設定された検索項目、および検索条件設定部27によって設定された検索条件に基づいて、検索処理を実行する(S113)。その後CPU11は、検索結果をタッチパネル101に表示し(S115)、処理を終了する。
【0065】
第2の検索方法は、操作部P1およびP2の各々の接触点を検知した後で、マルチタッチ操作を検知した場合に、操作部P1の接触点の座標に表示されている項目とともに、操作部P2の接触点の座標に表示されている項目を検索項目として取得するものである。
【0066】
図7は、MFP1が第2の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果を模式的に示す図である。
【0067】
図7(a)を参照して、「A」および「コピー」のうち少なくともいずれか一方の項目を含むジョブの情報をジョブリストから検索する場合を想定する。この場合ユーザーは、操作部P1およびP2のうち一方の操作部でジョブリストにおける「A」の項目をタッチし、他方の操作部で「コピー」の項目をタッチすることにより、「A」および「コピー」の項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1の接触点の座標を変化させるフリック(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0068】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1およびP2の各々の接触点の座標に表示されている「A」および「コピー」の2つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、
図7(b)に示すように、検索結果として、「A」および「コピー」のうち少なくともいずれか一方に関係した6つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0069】
なお、以降の第2〜第4の検索方法においては、以下に説明するように、さらなる検索項目(3つ以上の検索項目)の設定を受け付けてもよい。
【0070】
図8は、MFP1が第2の検索方法を実行する場合において、さらなる検索項目の設定を受け付ける場合の、ユーザーの操作および検索結果を模式的に示す図である。
【0071】
図8(a)を参照して、「A」、「コピー」、および「B」のうち少なくともいずれか1つの項目を含むジョブの情報をジョブリストから検索する場合を想定する。この場合、ユーザーは操作部P1、P2、およびP3の各々で、ジョブリストにおける「A」、「B」および「コピー」の各々の項目をタッチすることにより、「A」、「B」、および「コピー」の項目を検索項目に設定する。操作部P1、P2、およびP3の各々は「A」、「B」および「コピー」のうちいずれの項目をタッチしてもよい。次にユーザーは、操作部P2の接触点および操作部P3の接触点の両方の座標を変化させるピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。なお、マルチタッチ操作を行う際には、マルチタッチ操作を行わない操作部(ここでは操作部P1)がタッチパネル101から離れていてもよいし、タッチパネル101に接触したままであってもよい。
【0072】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1、P2、およびP3の各々の接触点の座標に表示されている「A」、「B」、および「コピー」の3つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、
図8(b)に示すように、検索結果として、「A」、「B」、および「コピー」のうち少なくともいずれか1つに関係した7つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0073】
なお、MFP1は、4つ以上の操作部がタッチパネル101に接触したことをタッチパネル検知部42で検知した場合に、それぞれの接触部の座標に基づいて検索項目を設定してもよい。
【0074】
図9は、MFP1が第2の検索方法を用いて検索処理を行う場合のフローチャートである。
【0075】
図9を参照して、MFP1のCPU11は、複数の項目を含むリストをタッチパネル101に表示すると(S200)、タッチパネル101における2点へのタッチをタッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S201)。タッチを検知したと判別するまで、CPU11はステップS201の処理を繰り返す。
【0076】
ステップS201において、2点へのタッチを検知したと判別した場合(S201でYes)、CPU11は、タッチパネル101への2つの接触点の座標(タッチされた座標)を含むタッチの情報を、接触点取得部23を用いて取得する(S203)。次にCPU11は、取得した座標のうち少なくとも1点の座標に項目が表示されているか否かを判別する(S205)。
【0077】
ステップS205において、少なくとも1点の座標に項目が表示されていると判別した場合(S205でYes)、CPU11は、情報取得部25を用いて、表示されている項目を取得し(S207)、検索項目設定部26を用いてその項目を検索項目として設定し(S209)、ステップS211の処理へ進む。一方、ステップS205において、いずれの座標にも項目が表示されていないと判別した場合(S205でNo)、CPU11は、ステップS211の処理へ進む。
【0078】
ステップS211において、CPU11は、ステップS201において検知した接触点の他に新たな接触点(追加されたタッチ)を、タッチパネル検知部42で検知していないか否かを判別する(S211)。
【0079】
ステップS211において、新たな接触点を検知していると判別した場合(S211でNo)、CPU11は、ステップS203の処理へ進み、新たな接触点の座標を取得し、接触点の座標に表示されている項目を検索項目としてさらに取得する。
【0080】
ステップS211において、新たな接触点を検知していないと判別した場合(S211でYes)、CPU11は、タッチパネル検知部42で検知した接触部のうち少なくともいずれか1つの接触点の座標を変化させるマルチタッチ操作を、タッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S213)。
【0081】
ステップS213において、マルチタッチ操作を検知したと判別した場合(S213でYes)、CPU11は、検索項目設定部26によって設定された検索項目、および検索条件設定部27によって設定された検索条件に基づいて、検索処理を実行する(S215)。なおステップS215において、検索項目が1つも設定されていない場合には、CPU11はエラーを表示してもよい。その後CPU11は、検索結果をタッチパネル101に表示し(S217)、処理を終了する。
【0082】
ステップS213において、マルチタッチ操作を検知しないと判別した場合(S213でNo)、CPU11は、ステップS211の処理へ進み、新たな接触点をタッチパネル検知部42で検知していないか否かを判別する。
【0083】
なお、MFP1は、上述のようにマルチタッチ操作を検知する前に検索項目の追加を受け付ける代わりに、マルチタッチ操作を検知した後で、検索項目の追加を受け付けてもよい。具体的には、MFP1は、マルチタッチ操作を検知した場合に、「追加する検索項目を選択して下さい」などのメッセージをタッチパネル101に表示し、その後検知したタッチの接触点の座標に表示されている項目を、検索項目として追加してもよい。
【0084】
また、上述の説明では、MFP1が2つ以上の検索項目が設定された場合にそれらの検索項目のオア検索を行う場合について示したが、MFP1は、2つ以上の検索項目が設定された場合にそれらの検索項目のアンド検索を行ってもよい。
【0086】
第3の検索方法は、操作部P1およびP2の各々の接触点を検知した後で、マルチタッチ操作を検知した場合に、操作部P1およびP2の接触点の座標の間に存在する項目を、検索項目として取得するものである。
【0087】
「操作部P1およびP2の接触点の座標の間に存在する項目」とは、タッチパネル101において操作部P1の接触点の座標と操作部P2の接触点の座標とを結ぶ直線上に表示されている項目であってもよいし、タッチパネル101において操作部P1の接触点の行方向の座標と操作部P2の接触点の行方向の座標との間に表示されている項目であってもよいし、操作部P1の接触点の列方向の座標と操作部P2の接触点の列方向の座標との間に表示されている項目であってもよい。またはこれらの項目が組み合わされたものであってもよい。
【0088】
図10は、MFP1が第3の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果の第1の例を模式的に示す図である。
【0089】
図10を参照して、ジョブリストの2段目に表示されたジョブの情報の「A」、「コピー」、「10」、および「12:00」の各項目のうち少なくともいずれか1つの項目を含むジョブの情報をジョブリストから検索する場合を想定する。この場合ユーザーは、操作部P1と操作部P2とで、ジョブリストにおける項目が表示されていない各点(ここでは、ジョブリストの枠外)であって、ジョブリストの2段目に表示されたジョブの情報を挟むような各点をタッチすることにより、ジョブリストの2段目に表示されたジョブの情報の各項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1の接触点および操作部P2の接触点の両方の座標を変化させるピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0090】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1の接触点の列方向(図中縦方向)の座標と操作部P2の接触点の列方向の座標との間に表示されているジョブの情報の項目である、「A」、「コピー」、「10」、および「12:00」の4つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、
図10(b)に示すように、検索結果として、「A」、「コピー」、「10」、および「12:00」のうち少なくともいずれか1つに関係した6つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0091】
図11は、MFP1が第3の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果の第2の例を模式的に示す図である。
【0092】
図11を参照して、「B」および「D」のうち少なくともいずれか一方の項目を含むジョブの情報をジョブリストから検索する場合を想定する。この場合、ユーザーは操作部P1と操作部P2とで、項目が表示されていない各点(ここでは、ジョブリストの2段目と3段目との間の点と、ジョブリストの4段目と5段目との間の点)であって、ジョブリストの2段目に表示された「B」の項目、およびジョブリストの3段目に表示された「D」の項目を挟むような各点をタッチすることにより、「B」および「D」の項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1の接触点および操作部P2の接触点の両方の座標を変化させるピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0093】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1の接触点の座標と操作部P2の接触点の座標とを結ぶ直線L上に表示されている項目である「B」および「D」の2つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、
図11(b)に示すように、検索結果として、「B」および「D」のうち少なくともいずれか一方に関係した4つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0094】
なお、第3の検索方法においては、上述のように、操作部P1およびP2の接触点のいずれの座標にも項目が表示されていない場合にのみ、操作部P1およびP2の接触点の座標の間に存在する項目を検索項目に追加してもよいし、操作部P1およびP2の接触点の少なくともいずれか一方の座標に項目が表示されている場合には、その項目を、操作部P1およびP2の接触点の座標の間に存在する項目とともに検索項目として設定してもよい。また第3の検索方法においては、複数の項目のアンド検索を行ってもよいし、オア検索を行ってもよい。
【0095】
第3の検索方法は、複数の項目が行方向および列方向にそれぞれ並べられたテーブルがタッチパネル101に表示されている状態で、マルチタッチ操作を検知した場合に実行されればよく、
図3のジョブリストの画面が表示されている場合に限定されるものではない。
【0096】
図12は、MFP1が第3の検索方法を用いて検索処理を行う場合のフローチャートである。
【0097】
図12を参照して、MFP1のCPU11は、複数の項目を含むリストをタッチパネル101に表示すると(S300)、タッチパネル101における2点へのタッチをタッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S301)。タッチを検知したと判別するまで、CPU11はステップS301の処理を繰り返す。
【0098】
ステップS301において、2点へのタッチを検知したと判別した場合(S301でYes)、CPU11は、タッチパネル101への2つの接触点の座標(タッチされた座標)を含むタッチの情報を、接触点取得部23を用いて取得する(S303)。次にCPU11は、2つの接触点(第1および第2の接触点)の座標のいずれにも項目が表示されていないか否かを判別する(S305)。
【0099】
ステップS305において、2つの接触点の座標のいずれにも項目が表示されていないと判別した場合(S305でYes)、CPU11は、2つの接触点の座標の間に表示されている項目が存在するか否かを判別する(S307)。
【0100】
ステップS307において、2つの接触点の座標の間に表示されている項目が存在すると判別した場合(S307でYes)、CPU11は、情報取得部25を用いて、2つの接触点の座標の間に表示されている項目を取得し(S309)、検索項目設定部26を用いてその項目を検索項目として設定し(S311)、ステップS313の処理へ進む。一方、ステップS307において、2つの接触点の座標の間に表示されている項目が存在しないと判別した場合(S307でNo)、CPU11は、検索項目がないため、検索処理を実行せずに終了する。
【0101】
ステップS305において、2つの接触点の座標の少なくともいずれか一方に項目が表示されていると判別した場合(S305でNo)、CPU11は、情報取得部25を用いて、表示されている項目を取得し(S321)、検索項目設定部26を用いてその項目を検索項目として設定する(S323)。続いてCPU11は、ステップS301において検知した接触点の他に新たな接触点(追加されたタッチ)を、タッチパネル検知部42で検知していないか否かを判別する(S325)。
【0102】
ステップS325において、新たな接触点を検知していると判別した場合(S325でNo)、CPU11は、ステップS303の処理へ進み、新たな接触点の座標を取得する。一方、ステップS325において、新たな接触点を検知していないと判別した場合(S325でYes)、CPU11は、ステップS313の処理へ進む。
【0103】
ステップS313において、CPU11は、タッチパネル検知部42で検知した2つの接触部のうち少なくともいずれか一方の接触点の座標を変化させるマルチタッチ操作を、タッチパネル検知部42で検知したか否かを判別する(S313)。マルチタッチ操作を検知したと判別するまで、CPU11はステップS313の処理を繰り返す。
【0104】
ステップS313において、マルチタッチ操作を検知したと判別した場合(S313でYes)、CPU11は、検索項目設定部26によって設定された検索項目、および検索条件設定部27によって設定された検索条件に基づいて、検索処理を実行する(S315)。その後CPU11は、検索結果をタッチパネル101に表示し(S317)、処理を終了する。
【0106】
第4の検索方法は、操作部P1およびP2の各々の接触点を検知した後で、マルチタッチ操作を検知した場合に、検知したマルチタッチ操作の種類に応じた検索条件で検索を行うものである。
【0107】
ここでは、マルチタッチ操作としてピンチインを検知した場合に、アンド検索およびオア検索のうち一方を行い、マルチタッチ操作としてピンチアウトを検知した場合に、アンド検索およびオア検索のうち他方を行う場合について説明する。
【0108】
MFP1は、たとえばタッチパネル101に表示される検索条件設定画面などを通じて、マルチタッチ操作の種類に応じた検索条件の設定の入力をユーザーから受け付け、受け付けた入力に基づいて検索条件を設定してもよい。
【0109】
図13は、タッチパネル101に表示される検索条件設定画面を模式的に示す図である。
【0110】
図13を参照して、検索条件設定画面は、たとえば操作パネルにおいて特定の操作(たとえば特定のキーの長押しなど)が行われた場合に表示される。検索条件設定画面は、ボックス203および204と、「変更」キー205と、「OK」キー206と、「キャンセル」キー207とを含んでいる。ボックス203および204の各々には、それぞれアンド検索およびオア検索を行うためのマルチタッチ操作の種類が表示されている。
図13では、ボックス203には「ピンチイン」という文字が表示されており、ボックス204には「ピンチアウト」という文字が表示されている。
【0111】
MFP1は、「変更」キー205へのタッチをタッチパネル検知部42で検知すると、ボックス203および204の各々に表示されている「ピンチイン」および「ピンチアウト」の表示を入れ替える。MFP1は、「OK」キー205へのタッチをタッチパネル検知部42で検知すると、その時にボックス203に表示されていたマルチタッチ操作を、アンド検索を行うためのマルチタッチ操作として設定し、その時にボックス204に表示されていたマルチタッチ操作を、オア検索を行うためのマルチタッチ操作として設定する。MFP1は、「キャンセル」キー207へのタッチをタッチパネル検知部42で検知すると、検索条件の設定を変更せずに検索条件設定画面の表示を終了する。
【0112】
なお、第4の検索方法についての以降の説明では、アンド検索を行うためのマルチタッチ操作としてピンチインが設定されており、オア検索を行うためのマルチタッチ操作としてピンチアウトが設定されている場合について説明する。
【0113】
図14は、MFP1が第4の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果の第1の例を模式的に示す図である。
【0114】
図14(a)を参照して、「A」および「コピー」の項目のアンド検索を行う場合を想定する。この場合ユーザーは、操作部P1およびP2のうち一方の操作部で、ジョブリストにおける「A」の項目をタッチし、他方の操作部で「コピー」の項目をタッチすることにより、「A」および「コピー」の項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1の接触点および操作部P2の接触点を起点とするピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0115】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1およびP2の各々の接触点の座標に表示されている「A」および「コピー」の2つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのアンド検索を行う。その結果、
図14(b)に示すように、検索結果として、「A」および「コピー」の両方に関係した1つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0116】
図15は、MFP1が第4の検索方法を実行する場合における、ユーザーの操作および検索結果の第2の例を模式的に示す図である。
【0117】
図15(a)を参照して、「A」および「コピー」の項目のオア検索を行う場合を想定する。この場合、ユーザーは操作部P1およびP2のうち一方の操作部で「A」の項目をタッチし、他方の操作部で「コピー」の項目をタッチすることにより、「A」および「コピー」の項目を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1の接触点および操作部P2の接触点を起点とするピンチアウト(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0118】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1およびP2の各々の接触点の座標に表示されている「A」および「コピー」の2つの項目を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、
図14(b)に示すように、検索結果として、「A」および「コピー」のうち少なくとも一方に関係した6つのジョブの情報がジョブリストから抽出されて表示される。
【0119】
なお、マルチタッチ操作の種類に応じて設定される検索条件の種類は任意であり、アンド検索およびオア検索の他、ノット(NOT)検索などであってもよい。また、マルチタッチ操作の種類は、ピンチインおよびピンチアウトの他、フリックやローテートなどであってもよい。たとえばマルチタッチ操作として右フリックまたは反時計回りのローテートを検知した場合に、アンド検索およびオア検索のうち一方を行い、マルチタッチ操作として左フリックまたは時計回りのローテートを検知した場合に、アンド検索およびオア検索のうち他方を行ってもよい。
【0120】
図16は、MFP1が第4の検索方法を用いて検索処理を行う場合のフローチャートである。
【0121】
図16を参照して、MFP1のCPU11は、始めにステップS400〜S413の処理を行う。ステップS400〜S413の各々の処理は、
図9に示すフローチャートにおけるステップS200〜S213の各々の処理と同じであるので、その説明は繰り返さない。
【0122】
ステップS413において、マルチタッチ操作を検知したと判別した場合(S413でYes)、CPU11は、検知したマルチタッチ操作がピンチインであるか否かを判別する(S415)。
【0123】
ステップS415において、ピンチインであると判別した場合(S415でYes)、CPU11は、第1の検索条件(ここではアンド検索)で検索処理を実行する(S417)。その後CPU11は、検索結果をタッチパネル101に表示し(S419)、処理を終了する。
【0124】
ステップS415において、ピンチインでないと判別した場合(S415でNo)、CPU11は、検知したマルチタッチ操作がピンチアウトであるか否かを判別する(S431)。
【0125】
ステップS431において、ピンチアウトであると判別した場合(S431でYes)、CPU11は、第2の検索条件(ここではオア検索)で検索処理を実行する(S433)。その後CPU11は、検索結果をタッチパネル101に表示し(S419)、処理を終了する。
【0126】
ステップS431において、ピンチアウトでないと判別した場合(S431でNo)、検知したマルチタッチ操作に対応する検索条件が設定されていない状態にある。この場合CPU11は、「検索条件がありません」などのメッセージをタッチパネル101に表示し(S435)、検索処理を実行せずに終了する。
【0128】
上述の実施の形態によれば、ユーザーは、タッチパネルにタッチすることで検索項目を設定することができ、タッチパネルへの接触点を動かすマルチタッチ操作を行うことでユーザーが目的とする項目を検索(抽出)することができるので、検索項目を設定する際のドラッグ操作が不要となり、検索を行う際の操作性を向上することができる。
【0129】
また、項目を設定するために行ったタッチの2つの接触点の座標のうち、少なくともいずれか一方の座標を変化させる操作をマルチタッチ操作として検知して検索処理を実行することにより、ユーザーは、検索項目を設定する操作と、検索を実行する操作とを1つのアクションで行うことができる。
【0131】
本発明は、
図3に示すジョブリストの中からジョブの情報を検索する場合の他、たとえば
図17に示すようなファイルリストの中からファイルを検索する場合などにも適用可能である。
【0132】
図17は、タッチパネル101に表示されるファイルリストLDの画面を模式的に示す図である。
【0133】
図17を参照して、タッチパネル101には、MFP1に記憶されているファイルのリストであるファイルリストLDの画面が表示されている。ファイルリストは、行方向および列方向にそれぞれ並べられた複数のアイコンICを含んでいる。また、ファイルリストLDの右下には、「ファイル検索」キー208が表示されている。
【0134】
MFP1は、「ファイル検索」キー208へのタッチをタッチパネル検知部42で検知すると、たとえばファイルリストLDの下部にポップアップ画面PDを表示する。ポップアップ画面PDは、ファイルの拡張子が記載された複数のキー209を含んでいる。
【0135】
たとえば、「.pdf」および「.exl」のうち少なくともいずれか一方の拡張子を有するファイルをファイルリストLDから検索する場合を想定する。この場合、ユーザーは操作部P1およびP2のうち一方の操作部で「.pdf」のキー209をタッチし、他方の操作部で「.exl」のキー209をタッチすることにより、「.pdf」および「.exl」の拡張子を検索項目に設定する。次にユーザーは、操作部P1およびP2の接触点の座標を変化させるピンチイン(マルチタッチ操作の一例)を行うことにより、MFP1に検索を実行させる。
【0136】
MFP1は上述の操作を検知すると、操作部P1およびP2の各々の接触点の座標に表示されている「.pdf」および「.exl」の2つの拡張子を検索項目として設定し、これらの検索項目についてのオア検索を行う。その結果、検索結果として、「.pdf」または「.exl」の拡張子を有するファイルが、ファイルリストLDから抽出されて表示される。
【0137】
上述の実施の形態は適宜組み合わせることができる。たとえば第1の検索方法と第3の検索方法とを組み合わせて、操作部P1の接触点の座標に表示されている項目を取得し、かつ操作部P2の接触点の座標に表示されている項目を取得しない場合に、操作部P3の接触点の座標に表示されている項目をさらに取得してもよい。また、第3の検索方法と第4の検索方法とを組み合わせて、3つ以上の検索項目を取得する場合に、検知したマルチタッチ操作の種類に応じた検索条件で検索を行ってもよい。
【0138】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行なっても、ハードウェア回路を用いて行なってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0139】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。