(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理手段は、前記手配指示に応答した所定の処理として、前記追加購入商品が収納されている在庫位置から当該商品を取り出して前記所定の場所まで配送する機構部の動作を制御する処理を行う、
ようにしたことを特徴とする請求項7又は8に記載の手配端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、
図1〜
図11を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、売上処理システムを説明するためのブロック図である。
売上処理システムは、例えば、全国規模の広域通信システムであり、全国に展開している統一性を持った多数の店舗の運営・管理を行う集合体(チェーンストア)において、各大型店舗内に設置されている複数台の売上処理装置1が本社側に設置されている本部サーバ装置2に公衆回線網(例えば、電話回線網、無線通信網、インターネット)3を介して接続されている構成となっている。なお、売上処理システムは、チェーンストアに適用した広域通信システムに限らず、単体の店舗内に構築した構内通信システムであってもよい。
【0011】
売上処理装置1は、各種商品を販売する店舗内に設置されたもので、店舗内で顧客が選別した商品に対して精算処理(会計処理)を行う際に、商品毎にその売上データを登録する登録処理を実行したり、一取引の登録の終了時に締め処理を実行したりするPOS(Point of sale)端末を示しているが、POS端末に限らないことは勿論である。この売上処理装置1には、短距離無線通信機能及びインターネット接続機能(Webアクセス機能)が備えられており、公衆回線網3を介して本部サーバ装置2に通信接続されてデータの送受信を行ったり、店舗内において短距離無線通信を介して店員端末装置4に通信接続されてデータの送受信を行ったりする。
【0012】
店員端末装置4は、商品陳列棚に商品を補充したり、在庫を管理したりする商品の管理担当者が主に所持するスキャナ一体型のハンディターミナル(手配端末装置:通信端末装置)であり、店舗内において短距離無線通信を介して売上処理装置1との間でデータの送受信が可能であると共に、店員端末装置4同士の間でもデータの送受信が可能となっている。なお、店舗内の短距離無線通信としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)又は通信可能距離が店舗内を網羅する数十mほどのBluetooth(登録商標)などのWPAN(Wireless Personal Area Network)である。
【0013】
本部サーバ装置2は、店舗情報、顧客情報、売上情報などの各種の情報を記憶管理したり、各売上処理装置1に各種の指示を与えたりするもので、顧客マスタファイルF1、特売・イベント情報ファイルF2、顧客別購入履歴ファイルF3、リコメンドグループファイルF4、プロモーション・メッセージファイルF5などを備えている。顧客マスタファイルF1は、顧客に関する各種の情報として、例えば、会員コード、氏名、年齢、性別、家族構成、売上実績などを記憶管理するファイルであり、本部サーバ装置2は、売上処理装置1からの会員コード(顧客コード)に基づいて顧客マスタファイルF1を参照し、顧客に関する各種の情報を読み出したり、売上実績などを更新したりするようにしている。
【0014】
特売・イベント情報ファイルF2は、例えば、在庫状況に応じて売りたい値引き商品、日毎に特売する商品、タイムセールを実施する商品の情報を記憶管理したり、イベント開催(例えば、日本代表のサッカーの試合開催日など)に応じてお勧めかる商品を記憶管理したりするファイルである。顧客別購入履歴ファイルF3は、過去に購入した商品を集計管理するもので、例えば、定期的に購入する商品があれば、その商品情報を記憶管理したり、購入頻度の高い商品をお気に入り品としてランク別に分けてその商品情報を記憶管理したりする。
【0015】
リコメンドグループファイルF4は、組み合わせて購入されるケースの多い商品グループ(関連商品など)を記憶管理するファイルである。プロモーション・メッセージファイルF5は、例えば、「いつもお買い上げの商品が今週はお買い得です」などのメッセージを記憶管理するファイルである。本部サーバ装置2は、売上処理装置1からの要求又は必要に応じて特売情報ファイルF2、顧客別購入履歴ファイルF3、リコメンドグループファイルF4、プロモーション・メッセージファイルF5などを参照し、各種の案内情報を売上処理装置1に送信するようにしている。
【0016】
図2は、売上処理装置1の外観を示した図で、
図2(1)は、売上処理装置1の斜視図、
図2(2)は、売上処理装置1の一側面図である。
売上処理装置1を構成する本体装置1Aは、水平に設置される本体筺体部(底板部)1Aaと、オペレータ用タッチ表示筐体部(起立部)1Abと、客用タッチ表示筐体部1Acを有する構成で、この本体筺体部1Aaとオペレータ用タッチ表示筐体部1Abとの角度は、オペレータの視点の位置に応じて任意に調整可能となっている。客用タッチ表示筐体部1Acは、オペレータ用タッチ表示筐体部1Abの背面側に設けられたもので、本体筺体部1Aaに回転可能に取り付けられており、本体筺体部1Aaと客用タッチ表示筐体部1Acとの角度は、顧客の視点に応じて任意に調整可能となっている。そして、売上処理装置1は、本体装置1Aのほかに、レシートやサービス券などを発行するプリンタ装置1B、キャッシュなどを収納するドロア装置1C、商品からバーコードを読み取るスキャナ装置1Dを有する構成で、このプリンタ装置1B、ドロア装置1C、スキャナ装置1Dは、本体装置1Aにケーブル接続されている。
【0017】
図3は、売上処理装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
売上処理装置1の中核を成すCPU11は、記憶部12内の各種のプログラムに応じてこの売上処理装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部12は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、
図8〜
図10に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、売上処理装置1が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。CPU11には、その入出力周辺デバイスとして、オペレータ用タッチ入力表示部13、キー操作部14のほか、広域通信部15、短距離無線通信部16、外部接続部17、カード読取部18、客用タッチ入力表示部19などが接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU11はそれらの動作を制御する。
【0018】
オペレータ用タッチ入力表示部13は、オペレータ側に対向配置されたもので、表示パネルとタッチパネル(図示省略)を有し、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルを配置することによりオペレータ用の各種のソフトウェアキー(タッチキー)として、例えば、数値キー、商品別登録キー、小計キー、預り金キー(締めキー)などを割当て配置してその機能名を表示したり、指などによるタッチ操作を感知してそのタッチ操作に応じたデータを入力したりするデバイスである。キー操作部14は、図示しないが、押しボタン式の電源キーを有していると共に、商品登録処理を可能とする動作モード(登録モード)/商品名、単価、メッセージなどの設定処理を可能とする動作モード(設定モード)などの各種の動作モードを任意に切り替えるモードキーなどを有している。
【0019】
広域通信部15は、公衆回線網3を介して本部サーバ装置2に通信接続する通信インターフェイスである。短距離無線通信部16は、店員端末装置4との間で短距離無線通信を行う通信インターフェイスである。外部接続部17は、プリンタ装置1B、ドロア装置1C、スキャナ装置1Dがケーブル接続されるコネクタ部である。カード読取部18は、会員カードが挿入された際にそのカードから会員情報(顧客情報)などを読み取るインターフェイスである。客用タッチ入力表示部19は、オペレータ側に対向配置されたもので、表示パネルとタッチパネル(図示省略)を有し、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルを配置することにより顧客が直接操作するソフトウェアキー(タッチキー)を割当て配置してその機能名を表示したり、顧客向けに各種のメッセージを案内表示したりする。
【0020】
図4及び
図5は、客用タッチ入力表示部19のメッセージ表示例を示した図である。
客用タッチ入力表示部19には、一取引分の精算(会計)時に各商品を順次登録する登録操作が行われてからその一取引分の登録を締める操作が行われるまでの間、その顧客に対して商品の追加購入を促す商品情報(ついで買い商品に関する情報:お勧め商品の情報)が案内表示される。
図4(1)、(2)、
図5(3)〜(5)は、客用タッチ入力表示部19の画面(客用画面)の表示例を示し、この客用画面の上部領域(登録商品表示領域)19aには、現在登録された商品情報と現時点までの小計金額が表示され、また、この上部領域19a以外の他の領域(お勧め商品表示領域)19bには、精算時にその顧客に対して追加購入を促す商品情報が案内表示されると共に、各種のボタン(タッチキー)B1〜B4などが配設表示されている。
【0021】
この客用画面の上部領域(登録商品表示領域)19aは、商品登録操作が行われる毎に新たに登録された商品情報に変更表示される領域である。その他の領域(お勧め商品表示領域)19bの表示内容は、一定時間(例えば、5秒)毎に次のお勧め商品の情報に切り替え表示される領域である。お勧め商品表示領域19b内のボタンB1は、その案内表示されているお勧め商品の購入を顧客によるタッチ操作によって直接指示するための購入ボタンである。ボタンB2は、追加購入する商品の個数を入力する個数ボタンであり、操作回数に応じて個数データが入力される。また、ボタンB3は、前のお勧め商品に戻ることを顧客によるタッチ操作によって直接指示するための戻りボタンである。ボタンB4は、次のお勧め商品に進むことを顧客によるタッチ操作によって直接指示するための次ボタンである。
【0022】
図4(1)は、一取引の最初の商品登録後における客用画面を示した図で、その上部領域19aには今回登録された商品の個数及び単価と現時点までの小計金額が表示され、その他の領域19bには在庫状況に応じて売りたい値引き品が案内表示された場合を示している。すなわち、図示の例では特売品を薦めるメッセージ「この冬最後の○○鍋にしてみては?」と、その案内商品の情報として単価及び値引き率と共にその商品画像が案内表示された場合である。
図4(2)は、本日開催されるイベント(日本代表のサッカー試合)に応じたお勧め品が案内表示された場合の客用画面を示した図で、図示の例ではサッカー観戦に合った商品として簡単なおつまみを薦めるメッセージとその商品情報が表示された場合を示している。
【0023】
図5(3)は、顧客の家族構成(4人家族で小さいお子さんがいる家族)に応じたお勧め品が案内表示された場合の客用画面を示した図で、図示の例では、○○マンのお菓子を薦めるメッセージとその商品情報が表示された場合を示している。
図5(4)は、顧客の購入履歴(特定シャンプーを1か月おきに購入する傾向)に応じたお勧め品が案内表示された場合の客用画面を示した図で、図示の例では、シャンプーの補充を勧めるメッセージとその商品情報が表示された場合を示している。
図5(5)は、今回の取引で購入(選別)した精算対象の商品(カレールー購入)に応じたお勧め品が案内表示された場合の客用画面を示した図で、図示の例では、ラッシーを作る材料となる商品を勧めるメッセージとその商品情報が表示された場合を示している。
【0024】
このように精算時に追加購入の商品(ついで買い商品:お勧め商品)が案内表示されている状態において、その顧客によって購入ボタンB1が操作されると、CPU11は、購入ボタンB1の操作に応じてその追加購入された商品を登録処理すると共に、その商品を顧客に手渡すべきことを指示する手配指示((商品名、個数などの商品情報、店内配送手配の指示コマンド)を各店員端末装置4に対して送信するようにしているが、その際、この手配指示と共に、追加購入商品がその顧客に手渡される際の引き渡し用の照合情報(例えば、引換番号を含む)を送信するようにしている。引換番号は、例えば、時刻情報(時分秒)+追加購入の一連番号で構成しているが、数字列に限らず、文字列、記号列などの引き渡し用の照合情報であってもよい。また、CPU11は、手配指示の追加購入商品を所定の場所で当該顧客に引き渡すための引換情報を顧客に対して配布するためにレシートの末尾に引換券を印刷するようにしている。
【0025】
図6は、精算処理時に発行される引換券付きのレシートを例示した図である。
レシートには、登録された商品毎にその金額が順次印刷されると共に、一取引分の合計金額、現金決済の場合には預かり金額、釣銭が印刷されるが、精算時に商品が追加購入されたときには、レシートの末尾にその追加購入商品の引き渡し時に利用される引換券が印刷される。ここで、精算時に商品が追加購入された場合には、レシートのアイテム領域には、その追加購入された商品の位置に対応して「追加」のマークを印刷することによって、追加購入された商品であることを明示している。引換券は、切取線の形成によりレシート本体から切り離し可能なもので、この引換券には引換情報として、追加購入商品の引渡場所、引渡可能時刻、商品名、個数、引換番号、バーコードが印刷される。
【0026】
図示の例では、引渡場所は、
図1に示す出入口付近のサービスカウンタ(引渡場所A)の場合を示したが、受取専用窓口であってもよい。引換番号は、時刻情報(時分秒)+追加購入の一連番号として、“131125(13時11分25秒)+023(一連番号)”を示している。バーコードは、店員端末装置4に読み取らせるための情報として、商品名、個数、引換番号などを含むコード情報であるが、二次元コードなどであってもよい。なお、追加購入商品が複数種類の場合には、その商品種毎に引換券をレシートの末尾に順次印刷するようにしてもよいが、本実施形態においては、複数種の商品を1枚の引換券に全て収めて印刷するようにしている。また、引換券の印刷レイアウトや印刷項目などは、
図6で示した印刷内容に限らず、任意である。
【0027】
図7は、店員端末装置4の基本的な構成要素を示したブロック図である。
店員端末装置4の中核を成すCPU41は、二次電池42を電源として動作し、記憶部43内の各種のプログラムに応じてこの店員端末装置4の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部43は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、
図11に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、ワーク領域を有している。CPU41には、その入出力周辺デバイスとして、キー操作部44、表示部45、無線通信部46、スキャナ部47、ブザー48が接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU41はそれらの動作を制御する。
【0028】
無線通信部46は、上述のように精算時に追加購入された商品を顧客に手渡すべきことを指示する手配指示を受信するもので、CPU41は、この手配指示を表示部45に表示させると共に、緊急に手配すべきことを報知するためにブザー48を駆動してアラーム音を発生させたり、特定マークを点滅表示させたりする。スキャナ部47は、顧客が追加購入商品を引き取りに来た際に、その顧客が提示したレシート末尾の引換券からバーコードを読み取るもので、CPU41は、このバーコードのデコード結果(引換番号)と、売上処理装置1から手配指示と共に受信した引き渡し用の照合情報(引換番号)とを比較することよって、正規な顧客であるかを認証し、その認証結果を表示部45に表示させるようにしている。
【0029】
このように本実施形態において売上処理装置(本体装置1A、プリンタ装置1Bなど)1は、店舗内で顧客が選別した商品に対して精算処理を行う際に、その顧客に追加購入を促す商品を案内表示する案内表示手段(CPU11、客用タッチ入力表示部19)と、前記案内表示手段による案内表示に応じてその顧客から追加購入の指示を受けた際に(客用タッチ入力表示部19内の購入ボタンB1が顧客によってタッチ操作された際に)、その追加購入の商品を含めて前記精算処理を行う精算手段(CPU11)と、前記追加購入の商品を当該顧客に手渡すべきことを指示する手配指示を所定の手配端末装置(店員端末装置4)に対して送信する送信手段(CPU11、短距離無線通信部16)と、前記手配指示の追加購入商品を所定の場所で当該顧客に引き渡すための引換情報を顧客に対して配布する配布手段(CPU11、プリンタ装置1B)と、を備える構成となっている。
【0030】
次に、本実施形態における売上処理装置(POS端末)1及び店員端末装置(手配端末装置:スキャナ一体型のハンディターミナル)4の動作概念を
図8〜
図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0031】
図8〜
図10は、電源投入に応じて実行開始される売上処理装置1の動作(本実施形態の特徴的な動作)を説明するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、電源投入操作に応じてメモリなどをクリアする初期化処理(
図8のステップA1)を行った後、キー操作部14上のモードキーの操作で“登録モード”に切り替えられているかを調べる(ステップA2)。いま、登録モード以外の他のモードに切り替えられているときには(ステップA3でYES)、そのモードに応じた処理(例えば、設定処理、点検処理など)を行う(ステップA4)。
【0032】
その後、上述のステップA2に戻るが、登録モードに切り替えられているときには(ステップA2でYES)、一取引の最初の操作は、カード読取部18に会員カードを挿入する操作であるか(ステップA5)、最初の商品を登録する操作であるか、つまり、スキャナ装置1Dによるスキャン操作又はオペレータ用タッチ入力表示部13から商品データの入力操作が行われたかを調べる(ステップA6)。ここで、一取引の最初の操作が行われなければ(ステップA5及びA6でNO)、その操作が行われるまで待ち状態となる。
【0033】
いま、一取引の最初の操作が行われたときには(ステップA5又はA6でYES)、本部サーバ装置2から特売・イベントに応じたお勧め商品情報を受信取得する(ステップA7)。この場合、売上処理装置1は、本部サーバ装置2をアクセスして、特売・イベント情報の送信要求を行い、本部サーバ装置2は、その要求に応じて特売・イベント情報ファイルF2を参照して、現時点の特売・イベントに応じたお勧め商品情報を要求元の売上処理装置1に送信する。このようにして売上処理装置1は、現時点の特売・イベントに応じたお勧め商品情報を受信取得した後、特売・イベントに応じたお勧め商品情報を客用タッチ入力表示部19に表示させるが(ステップA8)、その際、複数のお勧め商品情報を受信したときには、その中からいずかの商品情報を選択して案内表示させるようにしている。
【0034】
ここで、上述した一取引の最初の操作が、会員カードを挿入する操作であれば(ステップA9でYES)、本部サーバ装置2から顧客に応じたお勧め商品情報を受信取得する(ステップA10、A11)。この場合、売上処理装置1は、顧客情報に応じて本部サーバ装置2をアクセスし(ステップA10)、顧客に応じたお勧め商品情報の送信要求を行い、本部サーバ装置2は、その要求に応じて顧客マスタファイルF1、顧客別購入履歴ファイルF3を参照し、顧客の構成家族に応じたお勧め商品情報や顧客の購入履歴に応じたお勧め商品情報を要求元の売上処理装置1に送信する。このようにして売上処理装置1は、顧客に応じたお勧め商品情報を受信取得すると(ステップA11)、この顧客に応じたお勧め商品情報を表示待ち行列に含めた後、次のステップA12に移り、客用案内の表示切り替えタイミングに達したかを調べる。
【0035】
すなわち、客用タッチ入力表示部19にお勧め商品情報を案内表示させてから一定時間が経過したかを調べ、客用案内の表示切り替えタイミングに達していなければ(ステップA12でNO)、
図9のフローに移るが、客用案内の表示切り替えタイミングに達したときには(ステップA12でYES)、次の商品情報を客用タッチ入力表示部19に案内表示させる(ステップA13)。例えば、
図4(1)に示したように、在庫状況に応じて売りたい値引き品を案内表示されている処理において、その案内表示を開始してから一定時間が経過したときには、次の商品情報として、例えば、
図4(2)に示したように、本日開催されるイベント(日本代表のサッカー試合)に応じたお勧め品の案内表示に切り替えられる。ここで、顧客に応じたお勧め商品情報を受信取得していなければ、その後の一定時間の経過で、
図4(1)の案内表示に戻る。
【0036】
また、顧客に応じたお勧め商品情報を受信取得している場合には、
図4(2)の案内表示から一定時間の経過後に、次の商品情報として、
図5(3)に示すように、顧客の家族構成(4人家族で小さいお子さんがいる家族)に応じたお勧め品の案内表示に切り替えられる。更に、
図5(3)の案内表示から一定時間の経過後は、
図5(4)に示すように、顧客の購入履歴(特定シャンプーを1か月おきに購入する傾向)に応じたお勧め品の案内表示に切り替えられる。その他、顧客の購入履歴に応じたお勧め品の案内表示としては、“いつものお買い上げ商品が今週はお買い得です”、“いつものお買い上げ商品に関係する関連商品(リコメンドグループ)が今週はお買い得です”などである。これによって顧客に応じたお勧め商品情報を順次案内表示した後は、
図4(1)の案内表示に戻る。
【0037】
このようにして案内表示を切り替えた後は、
図9のフローに移り、商品登録操作が行われたかを調べ(ステップA14)、商品登録操作が行われたときには(ステップA14でYES)、商品登録処理を行い、商品別売上データや部門別売上データを更新したり、小計を算出したり、登録商品情報をレシートにアイテム印刷させる(ステップA15)。次に、登録商品情報及び小計金額をオペレータ用タッチ入力表示部13のほか、客用タッチ入力表示部19に表示させる(ステップA16)。
【0038】
そして、本部サーバ装置2から登録商品(購入商品)に応じたお勧め商品情報を受信取得する(ステップA17、A18)。この場合、売上処理装置1は、登録商品に応じて本部サーバ装置2をアクセスし(ステップA17)、購入商品に応じたお勧め商品情報の送信要求を行い、本部サーバ装置2は、その要求に応じてリコメンドグループファイルF4を参照し、購入商品に応じたお勧め商品情報が記憶されている場合には、そのお勧め商品情報を要求元の売上処理装置1に送信する。このようにして売上処理装置1は、購入商品に応じたお勧め商品情報を受信取得すると(ステップA18)、この購入商品に応じたお勧め商品情報を表示待ち行列に含めた後、
図8のステップA12に戻り、客用案内の表示切り替えタイミングに達したかを調べ、切り替えタイミングであれば(ステップA12でYES)、次の商品情報の案内表示に切り替える。以下、商品登録操作が行われる毎(ステップA14でYES)に上述の動作を繰り返す(ステップA15〜A18)。
【0039】
一方、商品登録操作が行われなければ(ステップA14でNO)、顧客による客用画面へのタッチ操作が行われたかを調べる(ステップA19)。ここで、顧客によって客用画面上のいずれかのボタンがタッチ操作されたときには(ステップA19でYES)、商品購入を指示する購入ボタンB1が操作されたのかを調べ(ステップA20)、その他の操作として、個数ボタンB2、戻りボタンB3、次ボタンB4が操作されたときには(ステップAでNO)、その操作ボタンに応じた処理を行う(ステップA21)。例えば、個数ボタンB2が操作されたときにはその操作回数を商品の購入個数として入力する処理を行い、戻りボタンB3が操作されたときには、前の商品の案内表示に戻る処理を行い、次ボタンB4が操作されたときには、次の商品の案内表示に進む処理を行う。その後、
図8のステップA12に戻る。
【0040】
また、購入ボタンB1が操作されたときには(ステップA20でYES)、現在案内表示中の商品を追加購入の商品として特定し(ステップA22)、その追加購入商品を登録する商品登録処理を行い、商品別売上データや部門別売上データを更新したり、小計を算出したり、登録商品情報をレシートにアイテム印刷させるほか、この登録商品情報を追加購入商品の情報として一時記憶する(ステップA23)。次に、追加購入商品の引き渡し用の照合情報として、“現在の時刻情報(時分秒)+追加購入の一連番号”から成る引換番号を生成し(ステップA24)、この引き渡し用の照合情報を商品手配指示(商品情報やコマンド)及び通信アドレスとして自己の識別情報(レジ番号)と共に、各店員端末装置4に対して送信する(ステップA25)。そして、追加購入商品が有ったことを示すためにフラグをオン(ステップA26)した後、
図8のステップA12に戻る。
【0041】
図11は、電源投入に応じて実行開始される店員端末装置4の動作(本実施形態の特徴的な動作)を説明するためのフローチャートである。
先ず、店員端末装置4のCPU41は、売上処理装置1から商品手配指示が有るかを調べ(ステップB1)、手配指示が有れば(ステップB1でYES)、その手配指示、引渡用の照合情報(引渡番号)、通信アドレス(レジ番号)を受信し(ステップB2)、その指示内容を表示部45に表示させると共に、ブザー48を駆動してブザー音を発生させる(ステップB3)。この場合、支配指示メッセージ(追加商品の購入です緊急に商品を手配して下さい)と共に、その商品名や個数などが表示される。
【0042】
いま、売上処理装置1は、店内の各店員端末装置4に対して手配指示を一斉に送信するので、各店員端末装置4では、手配指示があった商品を誰が取りに行くかの担当を決定するための処理を行う(ステップB4)。すなわち、この担当決定処理は、例えば、接客中ではない店員やその商品の棚位置に近くにいる店員が、自己が担当することを他の店員に対して宣言するために担当ボタン(図示省略)を操作することで、他の各店員端末装置4にその担当通知を送信する処理である。その後、ステップB1に戻る。
【0043】
このようにして決定された担当者(店員)は、表示画面の支配指示メッセージを確認して、追加購入商品をその棚位置(在庫位置)まで取りに行き、店内の引渡場所(例えば、サービスカウンタ)に預けたり、その顧客が来るまで引渡場所で待機したりするが、その際、店内の複数の引渡場所の中から商品の棚位置に近い引渡場所を選択したり、支配指示の送信元である売上処理装置1に近い引渡場所(顧客に近い引渡場所)を選択したりする。このような引渡場所の選択操作が行われると(ステップB5でYES)、その選択された引渡場所と、その引渡場所に対して予め決められている引渡可能時刻(遅くとも何時までに引き取りが可能であるかを示す時刻)を取得し、支配指示の送信元である売上処理装置1に対して送信する(ステップB6)。
【0044】
他方、売上処理装置1は、支配指示に応答して店員端末装置4から引渡場所及び引渡可能時刻を受信すると(
図10のステップA27でYES)、その引渡場所及び引渡可能時刻を受信して一時記憶する(ステップA28)。その後、
図8のステップA12に戻り、以下、購入ボタンB1が操作される毎に(ステップA20でYES)、上述の動作を繰り返す結果(ステップA22〜A26)、顧客によって商品の追加購入が指示された場合でもその商品を一取引内に含めて登録処理することが可能となる。なお、一取引の登録を終了させる締めボタン(図示省略)が操作される前に、購入ボタンB1の操作で登録された追加購入商品を取り消す旨がその顧客から要求された場合には、オペレータによるキュンセル指示に応じてその登録を取り消すことができる。なお、追加購入商品の取り消しは、顧客自体がボタン操作によって行うようにしてもよい。
【0045】
ここで、一取引の登録を終了させるために、現金決済の場合には現金預かり金キー(締めボタン)が操作されたときには(
図10のステップA29でYES)、締め処理を行って取引別売上データを更新したり、釣銭計算を行ったりすると共に(ステップA30)、合計金額、預り金額、釣銭などをレシートに印刷させる(ステップA31)。なお、現金決済に限らず、カード決済時にはそれに応じた締め処理を行う。そして、追加購入商品有りフラグを参照し、フラグがオンされているかを調べ(ステップA32)、そのフラグがオフされていれば(ステップA32でNO)、精算時に商品が追加購入されていないので、
図8のステップA2に戻る。また、追加購入商品有りフラグがオンされていれば(ステップA32でYES)、一時記憶の引渡番号、商品情報、引渡場所、引渡可能時刻を読み出すと共に(ステップA33)、この引渡番号、商品情報、引渡場所、引渡可能時刻を含めた引換情報を生成し(ステップA34)、この引換情報をレシートの末尾に印刷させることによって引換券付きのレシートを発行させる(ステップA35)。その後、
図8のステップA2に戻る。
【0046】
一方、店員は、顧客から商品の引き渡しが要求された場合に、店員端末装置4を使用してその引換券のバーコードをスキャナ部47で読み取って引換番号を入力したり、キー操作部44から引換番号を置数入力したりする(
図11のステップB7でYES)。これによって引換番号が入力されると、この入力番号と引き渡し用の照合情報(引換番号)とを比較することによって正規な顧客であるかを認証し(ステップB8)、その認証結果を表示部45に表示(ステップB9)させた後、ステップB1に戻る。ここで、店員は、認証結果を確認し、正規な顧客であることを条件に商品を引き渡せばよい。なお、その他の操作が行われたときには(ステップB10でYES)、その操作に応じた処理(ステップB11)を行った後、ステップB1に戻る。
【0047】
以上のように、本実施形態において売上処理装置1のCPU11は、精算処理を行う際に、その顧客に追加購入を促す商品を客用タッチ入力表示部19に案内表示している状態において、その顧客から追加購入の申し込みを受けた場合に、その商品を当該顧客に渡すべきことを指示する手配指示を店員端末装置4に対して送信すると共に、追加購入商品を所定の場所で顧客に引き渡すための引換情報を顧客に対して配布するようにしたので、精算時に購入商品を追加する場合でも顧客を売場に戻らせて商品を取に行かせることなく対応可能であると共に、精算を停止することなく対応可能であり、顧客サービスの向上及び円滑な精算を実現することができる。
【0048】
売上処理装置1は、商品の案内表示に応じてその顧客から追加購入の申し込みを受けた際に、その追加購入の商品を含めて精算処理を行うようにしたので、追加購入された商品を一取引内に含めることができ、金銭の授受が一回で済むと共に、円滑な精算が可能となり、レシートも一枚で済む。
【0049】
売上処理装置1は、手配指示と共に追加購入商品が顧客に渡される際に照合するための引き渡し用の照合情報を送信するようにしたので、商品引き渡し時にその照合情報を参照することにより正規な顧客であるかを認証することができる。
【0050】
売上処理装置1は、追加購入商品を引渡場所として引換情報に含めて配布するようにしたので、顧客に引渡場所を明示することができ、顧客は迷うことなく商品を受け取ることが可能となる。
【0051】
売上処理装置1は、手配指示と共に自己を識別する通信アドレスを送信し、この手配指示の送信に応答して店員端末装置4から通信アドレス宛に送信される追加購入商品の引渡場所を受信した場合に、この引渡場所を引換情報に含めて配布するようにしたので、引渡場所が固定的に決められていない場合、例えば、商品を取りに行った店員がその商品の棚位置に近い引渡場所を選択したり、支配指示の送信元である売上処理装置1に近い引渡場所(顧客に近い引渡場所)を選択したりした場合でも、その場所を顧客に知らせることできる。
【0052】
売上処理装置1は、手配指示に応答して店員端末装置4から追加購入商品の引渡可能時刻を受信した場合に、この引渡可能時刻を引換情報に含めて配布するようにしたので、顧客に引渡可能時刻を明示することができ、顧客は何時まで商品を取りに行けばよいかを知ることができる。
【0053】
売上処理装置1は、顧客情報又はその顧客の商品購入履歴に基づいて、追加購入を促す商品を特定して案内表示するようにしたので、精算時に個々の顧客にマッチした案内表示が可能となる。
【0054】
売上処理装置1は、今回の取引で購入(選別)した精算対象の商品に基づいて、追加購入を促す商品を特定して案内表示するようにしたので、今回購入した商品に関連する商品が案内表示されるので、店側では販売促進を期待することができ、客側では買い忘れに役立つ。
【0055】
売上処理装置1は、特売又はイベント状況に基づいて、前記追加購入を促す商品を特定して案内表示するようにしたので、店側では販売促進を期待することができる。
【0056】
売上処理装置1は、精算時に発行されるレシートに引換情報を含めて印刷するようにしたので、レシートと引換券との一体化により、引換券のもらい忘れを防ぐことができる。
【0057】
売上処理システムにおいて店員端末装置4は、売上処理装置1から追加購入商品の手配指示を受信した際に、その手配指示に応答して所定の処理を行うようらしたので、手配指示に対して迅速に対応することが可能となり、顧客が袋詰めしている時間を利用して追加購入商品の引渡準備が可能となる。
【0058】
売上処理システムにおいて店員端末装置4は、売上処理装置1からの手配指示に応答した所定の処理として、その指示内容を出力する処理を行うようしたので、その指示内容をメッセージ表示したり、ブザー音を発生したりして、緊急に対応すべきことを店員に知らせることができる。
【0059】
なお、上述した実施形態においては、支配指示を受けた店員が店内の複数の引渡場所の中から商品の棚位置に近い引渡場所を選択したり、支配指示の送信元である売上処理装置1に近い引渡場所(つまり、顧客に近い引渡場所)を選択したりするようにしたが、顧客自身が引渡場所を選択可能とするようにしてもよい。この場合、売上処理装置1は、顧客から追加購入の指示を受けた際に、その商品を引渡し可能な複数の引渡場所を客用タッチ入力表示部19に一覧表示させ、その一覧画面の中からその顧客の要望に応じた引渡場所を選択して、その引渡場所で追加購入の商品を手渡すべきことを指示するようにしてもよい。このように顧客自身が追加購入商品の引渡場所を選択可能とすることにより、顧客の都合に応じた引渡場所で商品を受け取ることができ、更に顧客サービスを向上させることができる。
【0060】
上述した実施形態において店員端末装置4は、遅くとも何時までに引き取りが可能であるかを示す引渡可能時刻を顧客に知らせるようにしたが、追加購入商品の引き渡しが可能となったタイミングをその顧客所持のスマートフォンなどの携帯端末装置(図示省略)に送信するようにしてもよい。つまり、店員端末装置4は携帯端末装置に引渡し通知を送信してもよい。この場合、売上処理装置1は、店員端末装置4に手配指示と共に追加購入の指示を受けた顧客所持の携帯端末装置をアクセスする端末指定情報(通信アドレス)を含めて送信し、店員端末装置4は、加購入商品の引き渡しが可能となった際に、その旨を示す案内情報を、その手配指示に含まれている端末指定情報宛てに送信するようにすればよい。これによってその案内情報を受信した顧客は、直ちに追加購入商品を引き取りに行くことができ、更に顧客サービスを向上させることができる。
【0061】
上述した実施形態において売上処理装置1は、追加購入商品の手配指示を複数の店員端末装置4に一括して送信するようにしたが、店舗内の専用装置(図示省略)、例えば、サービスカウンタ上の設置型の手配端末装置に手配指示を送信するようにしてもよい。この場合、サービスカウンタ上の手配端末装置は、各店員端末装置4の現在の位置を監視したり、作業状況を監視したりし、追加購入商品の棚位置に近い店員端末装置4又は現在作業を行っていない店員端末装置4を、商品を取に行く担当者として選択するようにしてもよい。これによって更に円滑な手配が可能となる。
【0062】
上述した実施形態においては、客用タッチ入力表示部19を顧客が操作することにより追加購入商品を顧客が直接選択して入力するようにしたが、顧客からの要求に応じてオペレータが入力するようにしてもよい。
【0063】
上述した実施形態において売上処理装置1は、精算時に発行されるレシートに引換情報を含めて印刷するようにしたが、顧客所持の携帯端末装置に引換情報を直接送信するようにしてもよい。その際に、商品の追加購入が指示された際に、顧客所持の携帯端末装置に引換情報を送信して配布するようにしてもよい。
【0064】
上述した実施形態においては、精算時に追加購入の商品を含めて精算処理を行うようにしたが、追加購入商品だけをまとめて別の精算として処理するようにしてもよい。このように精算時の追加購入商品と、その他の通常時の購入商品とを別々に精算するようにしてもよい。この場合、通常時の購入商品の精算処理を一時停止することもなく、それらの精算を連続して行うことができ、顧客にあっては精算待ちの行列に並び直す必要もない。
【0065】
上述した実施形態において売上処理装置1は、本体装置1A、プリンタ装置1B、ドロア装置1Cを別の筺体とする構成としたが、それらを一体化した構成であってもよい。また、チェーンストアの各大型店舗内に設置されている売上処理装置1について適用したが、ショッピングモール全体において各店舗に設置されている売上処理装置1に適用するようにしてもよい。この場合、引渡場所としては、他の店舗であってもよく、ショッピングモールの出口などであってもよい。
【0066】
上述した実施形態においては、手配指示を受けた店員が商品を取に行くようにしたが、通信機能付きの産業用ロボット装置(自動取出搬送装置)に適用するようにしてもよい。すなわち、所定の手配端末装置としての産業用ロボット装置(自動取出搬送装置)は、売上処理装置1からの手配指示に応答して動作を開始し、手配指示された追加購入商品を特定すると共に、その商品が収納されている在庫位置(棚位置)を特定し、その在庫位置から当該商品を取り出して所定の場所(商品引渡ボックス)まで配送するようにしてもよい。この産業用ロボット装置(自動取出搬送装置)には、手配指示と共に受信した引き渡し用の照合情報と顧客から入力された引渡番号とを比較し、正規な顧客であれば、商品引渡ボックス内の該当する商品を自動排出して顧客に渡すようにしてもよい。このような自動化によって店舗全体の作業効率が向上すると共に、迅速対応が可能となり、顧客サービスの向上にもなる。
【0067】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0068】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
各種商品を販売する店舗内に設置される売上処理装置であって、
当該店舗内で顧客が選別した商品に対して精算処理を行う際に、その顧客に追加購入を促す商品を案内表示する案内表示手段と、
前記案内表示に応じて顧客から追加購入の申し込みを受けた場合に、その追加購入の商品を当該顧客に渡すべきことを指示する手配指示を所定の手配端末装置に対して送信する送信手段と、
前記手配指示の追加購入商品を所定の場所で当該顧客に引き渡すための引換情報を顧客に対して配布する配布手段と、
を備えたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の売上処理装置において、
前記案内表示手段による案内表示に応じてその顧客から追加購入の申し込みを受けた際に、その追加購入の商品を含めて前記精算処理を行う精算手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の売上処理装置において、
前記送信手段は、前記手配指示と共に、前記追加購入商品が当該顧客に渡される際に照合するための引き渡し用の照合情報を送信する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記配布手段は、前記所定の場所を前記追加購入商品を引渡場所として前記引換情報に含めて配布する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の売上処理装置において、
前記送信手段は、前記手配指示と共に、当該売上処理装置の識別する通信アドレスを送信し、
前記配布手段は、前記手配指示に応答して前記所定の手配端末装置から前記通信アドレス宛に送信されて来る追加購入商品の引渡場所を受信した場合に、この引渡場所を引換情報に含めて配布する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記配布手段は、前記手配指示に応答して前記所定の手配端末装置から追加購入商品の引渡可能時刻を受信した場合に、この引渡可能時刻を引換情報に含めて配布する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記案内表示手段は、当該顧客情報又は商品購入履歴に基づいて、前記追加購入を促す商品を特定して案内表示する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記案内表示手段は、当該顧客が選別した精算対象の商品に基づいて、前記追加購入を促す商品を特定して案内表示する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記案内表示手段は、特売又はイベント状況に基づいて、前記追加購入を促す商品を特定して案内表示する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記配布手段は、前記精算処理時に発行されるレシートに前記引換情報を含めて印刷する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の売上処理装置において、
前記追加購入の指示を受けた際に、その商品を引渡し可能な複数の引渡場所の中から当該顧客の要望に応じた引渡場所を選択する選択手段を更に備え、
前記送信手段は、前記手配指示として、前記選択手段によって選択された引渡場所で前記追加購入の商品を当該顧客に手渡すべきことを指示する、
ようにしたことを特徴とする売上処理装置である。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の売上処理装置と通信接続される手配端末装置であって、
前記売上処理装置から追加購入商品の手配指示を受信する受信手段と、
前記受信手段によって手配指示を受信した際に、その手配指示に応答して所定の処理を行う処理手段と、
を備えたことを特徴とする手配端末装置である。
(請求項13)
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の手配端末装置において、
前記処理手段は、前記手配指示に応答した所定の処理として、その指示内容を出力する処理を行う、
ようにしたことを特徴とする手配端末装置である。
(請求項14)
請求項14に記載の発明は、請求項12又は請求項13に記載の手配端末装置において、
前記手配指示には、追加購入の指示を受けた顧客所持の携帯端末装置をアクセスする端末指定情報を含み、
前記処理手段は、前記手配指示に応答した所定の処理として、追加購入商品の引き渡しが可能となった旨の案内情報を、前記手配指示に含まれている前記端末指定情報宛てに送信する、
ようにしたことを特徴とする手配端末装置である。
(請求項15)
請求項15に記載の発明は、請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の手配端末装置において、
前記処理手段は、前記手配指示に応答した所定の処理として、前記追加購入商品が収納されている在庫位置から当該商品を取り出して前記所定の場所まで配送する機構部の動作を制御する処理を行う、
ようにしたことを特徴とする手配端末装置である。
(請求項16)
請求項16に記載の発明は、
各種商品を販売する店舗内に設置される売上処理装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
当該店舗内で顧客が選別した商品に対して精算処理を行う際に、その顧客に追加購入を促す商品を案内表示する案内表示手段、
前記案内表示に応じて顧客から追加購入の申し込みを受けた場合に、その追加購入の商品を当該顧客に渡すべきことを指示する手配指示を所定の通信端末装置に対して送信する送信手段、
前記手配指示の追加購入商品を所定の場所で当該顧客に引き渡すための引換情報を顧客に対して配布する配布手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
(請求項17)
請求項17に記載の発明は、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の売上処理装置と通信接続される手配端末装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記追加購入商品の手配指示を受信する受信手段、
前記受信手段によって手配指示を受信した際に、その手配指示に応答して所定の処理を行う処理手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み取り可能なプログラムである。