(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記差止部は、前記利用者から前記所定の操作を受け付けた場合は、前記外部ネットワークを介して前記受信部が受信した制御指示を無視するよう前記制御部に指示することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
前記差止部は、前記利用者から前記所定の操作を受け付けた場合は、前記制御指示の送信元に対し、前記制御指示の送信を停止するよう指示することを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
前記制御部は、前記外部ネットワークを介して制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、前記利用者から前記所定の操作を受け付けた場合は、前記制御指示が指示する制御の実行をキャンセルすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下で説明する実施形態に係る家電装置20は、受信部27と、制御部29と、差止部28とを具備する。受信部27は、外部ネットワーク2を介して、各種制御の実行を指示する制御指示を受信する。制御部29は、受信部27が受信した制御指示が指示する制御を実行する。差止部28は、外部ネットワーク2以外の経路を介して、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示により指示される制御を差し止める。
【0008】
また、以下で説明する実施形態に係る差止部28は、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信部27が受信した制御指示を無視するよう制御部29に指示する。
【0009】
また、以下で説明する実施形態に係る差止部28は、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、制御指示の送信元に対し、制御指示の送信を停止するよう指示する。
【0010】
また、以下で説明する実施形態に係る家電装置20は、通報部23を具備する。通報部23は、受信部27が外部ネットワーク2を介して制御指示を受信した場合は、当該制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間、通報を行う。
【0011】
また、以下で説明する実施形態に係る制御部29は、受信部27が外部ネットワーク2を介して制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間は、制御指示が指示する制御を実行せずに所定の制御を実行する。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る制御部29は、外部ネットワーク2を介して制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、制御指示が指示する制御の実行をキャンセルする。
【0013】
また、以下で説明する実施形態に係る家電制御システム1は、家電装置20と、当該家電装置20および外部ネットワーク2に接続されるゲートウェイ装置30とを具備する。また、ゲートウェイ装置30は、外部ネットワーク2から、家電装置20に対して各種制御の実行を指示する制御指示を受信した場合は、制御指示を家電装置20へ送信する。また、家電装置20は、受信部27と、制御部29と、差止部28とを具備する。受信部27は、ゲートウェイ装置30から制御指示を受信する。制御部29は、受信部27が受信した制御指示が指示する制御を実行する。差止部28は、外部ネットワーク2以外の経路を介して、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示により指示される制御を差し止める。
【0014】
また、以下で説明する実施形態に係る家電制御システム1は、家電装置20と通信可能な端末装置10を具備する。端末装置10は、入力部13と、出力部11と、防止部14とを備える。入力部13は、利用者からの入力を受け付ける。出力部11は、入力部13が利用者からの入力を受け付けた際に、所定の操作を受け付けた旨の通知を家電装置20に対して出力する。防止部14は、入力部13に対する利用者の入力を防止する。家電装置20の差止部28は、端末装置10から所定の操作を受け付けた旨の通知を受信した場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示により指示される制御を差し止める。
【0015】
また、以下で説明する実施形態に係る家電制御システム1は、家電装置20と通信可能な端末装置10を具備する。端末装置10は、複数の入力部13と、出力部11とを備える。各入力部13は、利用者からの入力を受け付ける。出力部11は、入力部13が所定の順番で利用者からの入力を受け付けた際に、所定の操作を受け付けた旨の通知を家電装置20に対して出力する。家電装置20の差止部28は、端末装置10から所定の操作を受け付けた旨の通知を受信した場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示により指示される制御を差し止める。
【0016】
また、以下で説明する実施形態に係る差止部28は、家電装置20とゲートウェイ装置30との接続、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を切断する。
【0017】
以下、図面を参照して、実施形態に係る家電制御システム1を説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0018】
(第1の実施形態)
まず、
図1〜
図7を用いて、第1の実施形態に係る家電制御システムについて説明する。
【0019】
[家電制御システムの構成]
図1は、第1の実施形態に係る家電制御システムの構成例を示す図である。
図1に示した家電制御システム1は、宅内やオフィス等に設置された家電装置の制御や監視を実現するシステムである。例えば、家電制御システム1は、HEMS(Home Energy Management System)と呼ばれる場合がある。また、家電制御システム1は、一例として、HEMS標準プロトコルの「ECHONET Lite」が適用される場合がある。
【0020】
図1に示した家電制御システム1は、外部ネットワーク2を介して、制御サーバ3と接続される。また、家電制御システム1は、端末装置10、家電装置20、ゲートウェイ装置30とを有する。なお、家電制御システム1は、家電装置20以外にも、任意の数の家電装置を有してよい。
【0021】
家電装置20は、例えば、冷蔵庫、冷暖房装置、テレビジョンセット、空調装置、洗濯機、給湯器、電気錠、インターホン(ドアホン)などの生活家電、パーソナルコンピュータなどの情報家電、太陽光発電関連機器など、広く家庭電化製品一般である。以下の説明では、家電装置20は、宅内に設けられた照明装置であるものとし、照明装置20と記載するが、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0022】
外部ネットワーク2は、家電制御システム1が有するゲートウェイ装置30と、制御サーバ3とを接続するネットワークであり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等任意のネットワークである。
【0023】
制御サーバ3は、家電制御システム1が有する照明装置20を遠隔操作するサーバである。例えば、制御サーバ3は、照明装置20の消費電力を収集し、図示を省略した利用者端末等に、収集した消費電力の表示を行う。また、制御サーバ3は、図示を省略した利用者端末等から、照明装置20に対する各種制御を指示された場合は、照明装置20を制御するための制御指示を生成し、外部ネットワーク2を介して、家電制御システム1に生成した制御指示を送信する。例えば、制御サーバ3は、省エネルギー制御を実現するため、利用者から指示を受け付けた場合や、所定の時間帯になった場合等は、照明装置20の消灯を指示する消灯指示を生成し、生成した消灯指示を家電制御システム1に送信する。
【0024】
[端末装置10について]
端末装置10は、照明装置20と通信可能な端末装置であり、例えば、照明装置20の消灯、点灯、照度の変更等、各種制御の実行を指示するリモコンである。以下、
図2を用いて、端末装置10の一例について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る端末装置の一例を示す図である。なお、
図2には、端末装置10の一例を斜視図で記載した。
【0025】
例えば、端末装置10は、出力部11、操作ボタン12a、12b、切断ボタン13、防止部14とを有する。なお、以下の説明では、操作ボタン12a、12bをまとめて操作ボタン12と記載する場合がある。出力部11は、端末装置10から照明装置20に対し、各種制御の実行を指示する制御指示を出力する出力装置であり、例えば、赤外線により制御指示を照明装置20へ出力する。
【0026】
操作ボタン12は、照明装置20に対する制御の指示の入力を受け付けるボタンである。詳細には、操作ボタン12aは、照明装置20の照度を上げる旨の指示を受け付けるボタンであり、操作ボタン12bは、照明装置20の照度を下げる旨の指示を受け付けるボタンである。例えば、出力部11は、利用者が操作ボタン12を操作した場合は、操作に応じた制御指示を出力する。
【0027】
切断ボタン13は、照明装置20に対し、外部ネットワーク2と照明装置20との接続を切断する旨の指示を受け付ける入力部であり、例えば、ボタン等の入力装置である。また、防止部14は、利用者が容易に切断ボタン13を押下しないように設置される切断防止機構であり、例えば、切断ボタンを隠すためのカバーである。例えば、出力部11は、利用者が防止部14を移動させて切断ボタン13を端末装置10の表面に露出させ、その後、切断ボタン13を押下した場合は、切断指示を照明装置20に対して出力する。
【0028】
このように、端末装置10は、切断ボタン13の押下を防ぐ防止部14を有する。このため、端末装置10は、利用者が切断ボタン13を安易に押下し、照明装置20と外部ネットワーク2との接続が安易に切断されるのを防ぐことができる。
【0029】
[照明装置20について]
図1に戻り、説明を続ける。照明装置20は、LED(Light Emitting Diode)や蛍光灯等の照明器具を有する照明装置であり、制御サーバ3から外部ネットワーク2およびゲートウェイ装置30を介して受信した制御指示が指示する制御を照明器具に対して実行する。
【0030】
例えば、照明装置20は、外部ネットワーク2およびゲートウェイ装置30を介して、消灯を示す制御指示を受信した場合は、照明器具を消灯させる。また、照明装置20は、端末装置10から制御指示を受信した場合は、受信した制御指示が指示する制御を照明器具に対して実行する。なお、以下の説明では、外部ネットワーク2およびゲートウェイ装置30を介して、照明装置20が受信した制御指示を外部からの制御指示と記載する。
【0031】
ここで、利用者が照明装置20の近傍に位置する際に、宅外にいる他の利用者の指示によって、制御サーバ3が消灯を示す制御指示を送信した場合等には、利用者が意図しない消灯制御が実行されることによって、利用者に危険が及ぶ場合が考えられる。そこで、照明装置20は、利用者からの切断指示を端末装置10から受信した場合は、外部からの制御指示が指示する制御を差し止める。
【0032】
例えば、照明装置20は、端末装置10から切断指示を受信した場合は、外部からの制御指示を無視し、受信された制御指示が指示する制御の実行をキャンセルする。また、例えば、照明装置20は、ゲートウェイ装置30と照明装置20との間の通信経路、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との間の接続を切断することで、外部からの制御指示の受信を防ぎ、かかる制御指示が指示する制御を差し止める。ここで、通信経路の切断とは、スイッチ等を用いた物理的な通信経路の切断のみならず、コネクションの破棄等、論理的な通信経路の切断が含まれる。この結果、照明装置20は、利用者が意図しない制御が実行されるのを防止できる。
【0033】
また、照明装置20は、外部からの制御指示を受信した場合は、所定の時間の間、受信した制御指示が示す制御の実行を待機し、所定の処理を実行する。例えば、照明装置20は、外部からの照明器具の消灯を指示する消灯指示を受信した場合は、照明器具の消灯を行わず、所定の時間の間待機する。また、照明装置20は、待機している間、照明器具を点滅させる、照明器具の照度を変更する、照明器具の照度を徐々に低下させる等の処理を実行する。このため、照明装置20は、利用者が意図しない制御指示が受信された旨を通知することができる。
【0034】
また、照明装置20は、外部からの制御指示を受信した場合は、所定の時間の間、外部からの制御指示が指示する制御の実行を通報する。例えば、照明装置20は、スピーカーから警告音を発生させる、所定のインジゲーターに外部からの制御指示が受信された旨を表示する等の通報処理を実行する。
【0035】
また、照明装置20は、外部ネットワーク2を介して、制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、端末装置10から切断指示を受信した場合は、かかる制御指示が指示する制御の実行をキャンセルし、照明装置20と外部ネットワーク2との接続を切断する。このため、照明装置20は、利用者が意図しない制御の実行を防ぐことができる。
【0036】
[ゲートウェイ装置30について]
ゲートウェイ装置30は、照明装置20と外部ネットワーク2とを接続するゲートウェイ装置である。例えば、ゲートウェイ装置30は、制御サーバ3から外部ネットワーク2を介して、照明装置20に対する制御指示を受信すると、受信した制御指示を照明装置20に出力する。また、ゲートウェイ装置30は、家電制御システム1が有する各種家電装置が相互に行う通信を中継する。
【0037】
また、ゲートウェイ装置30は、照明装置20が端末装置10から切断指示を受信した場合は、ゲートウェイ装置30と照明装置20との通信経路、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を切断する。この結果、家電制御システム1は、利用者が意図しない制御の実行を防ぐことができる。
【0038】
[家電制御システム1の機能構成例について]
以下、図面を用いて、端末装置10、照明装置20、ゲートウェイ装置30の機能構成の一例について説明する。なお、以下の説明は、端末装置10、照明装置20、ゲートウェイ装置30の機能構成を限定するものではなく、同様の機能を発揮することができるのであれば、他の機能構成により実現されてもよい。
【0039】
[端末装置10の機能構成の一例]
図3は、第1の実施形態に係る端末装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、出力部11、操作ボタン12、切断ボタン13、受付部15を有する。出力部11は、受付部15から受信した制御指示を照明装置20に対して出力する。
【0040】
受付部15は、操作ボタン12、および、切断ボタン13が押下された場合は、制御指示を生成し、生成した制御指示を出力部11に出力する。例えば、受付部15は、操作ボタン12aが押下された場合は、照度を上げる旨を指示する制御指示を生成し、操作ボタン12bが押下された場合は、照度を下げる旨を指示する制御指示を生成する。また、受付部15は、切断ボタン13が押下された場合は、切断指示を生成する。そして、受付部15は、生成した制御指示または切断指示を出力部11に出力する。
【0041】
[照明装置20の機能構成の一例]
図4は、第1の実施形態に係る照明装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図4に示すように、照明装置20は、通信制御部21、照明制御部22、通報部23、LED24を有する。また、通信制御部21は、外部ネットワーク通信部25、端末通信部26を有する。また、照明制御部22は、受信部27、差止部28、制御部29を有する。また、通報部23は、スピーカー23aを有する。
【0042】
通報部23は、各種制御の実行を通報する通報部である。例えば、通報部23は、制御部29から、確認音の出力指示を受信した場合は、スピーカー23aから、確認音を出力する。また、通報部23は、制御部29から警告音の出力指示を受信した場合は、制御部29から警告音の停止指示を受信するまでの間、警告音をスピーカー23aから出力する。
【0043】
外部ネットワーク通信部25は、ゲートウェイ装置30と照明装置20との間の通信を制御する。例えば、外部ネットワーク通信部25は、ゲートウェイ装置30から外部からの制御指示を受信すると、受信した制御指示を照明制御部22に出力する。
【0044】
端末通信部26は、端末装置10と照明装置20との間の通信を制御する。例えば、端末通信部26は、端末装置10から制御指示および切断指示を受信すると、受信した制御指示および切断指示を照明制御部22に出力する。
【0045】
受信部27は、外部からの制御指示を受信する。例えば、受信部27は、外部ネットワーク通信部25から制御指示を受信した場合は、受信した制御指示を制御部29に出力するとともに、かかる制御指示が外部からの制御指示である旨を制御部29に出力する。また、受信部27は、端末通信部26から制御指示を受信した場合は、受信した制御指示を制御部29に出力するとともに、かかる制御指示が端末装置10からの制御指示である旨を制御部29に出力する。また、受信部27は、端末通信部26から切断指示を受信した場合は、受信した切断指示を差止部28と制御部29とに出力する。
【0046】
差止部28は、外部ネットワーク2以外の経路を介して、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示により指示される制御を差し止める。例えば、差止部28は、受信部27から切断指示を受信すると、所定の差止処理を実行する。
【0047】
以下、差止部28が実行する差止処理の例について説明する。例えば、差止部28は、制御部29に対し、外部からの制御指示を無視するよう指示することで、外部からの制御指示が指示する制御を差し止める。また、他の例では、差止部28は、制御サーバ3に対し、照明装置20に対する制御指示の送信を停止する旨の指示を送信する。
【0048】
また、他の例では、差止部28は、外部ネットワーク通信部25に対し、ゲートウェイ装置30と照明装置20との接続を物理的、または、論理的に切断するよう指示する。かかる場合、外部ネットワーク通信部25は、ゲートウェイ装置30とのコネクションを破棄する、ゲートウェイ装置30から受信した制御指示を破棄する、外部からの制御指示を破棄する等の切断処理を実行する。
【0049】
また、他の例では、差止部28は、外部ネットワーク通信部25を介して、ゲートウェイ装置30に対し、照明装置20とゲートウェイ装置30、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を物理的、または、論理的に切断するよう指示する。なお、差止部28は、上述した処理を任意に組合わせて実行し、外部からの制御指示が指示する制御を差し止めてよい。
【0050】
制御部29は、制御指示が指示する各種制御を実行する。例えば、制御部29は、受信部27から、制御指示と、かかる制御指示が端末装置10からの制御指示である旨の通知とを受信した場合は、受信した制御指示が示す制御をLED24に対して実行する。例えば、制御部29は、制御指示が指示する制御内容に応じて、LED24の点灯、消灯、照度の変更等を実行する。また、制御部29は、通報部23に対し、確認音の出力指示を出力する。
【0051】
一方、制御部29は、受信部27から、制御指示と、かかる制御指示が外部からの制御指示である旨の通知とを受信した場合は、警告音の出力指示を通報部23に出力する。次に、制御部29は、制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間、受信した制御指示が指示する制御を実行せずに、LED24に対して所定の制御を実行する。
【0052】
また、制御部29は、制御指示を受信してから、所定の時間が経過するまでの間に、受信部27から切断指示を受信しなかった場合は、制御指示が指示する制御を実行する。一方、制御部29は、制御指示を受信してから、所定の時間が経過するまでの間に、受信部27から切断指示を受信した場合は、制御指示が指示する制御の実行をキャンセルする。その後、制御部29は、警告音の停止指示を通報部23に出力する。
【0053】
例えば、制御部29は、受信した制御指示がLED24の消灯指示である場合は、単純に制御の待機を行う、LED24の照度を徐々に落とす、LED24の照度を所定の値に設定する、LED24を点滅させる等、LED24の状態を消灯以外の状態に制御する。そして、制御部29は、制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、切断指示を受信した場合は、LED24の照度を元の照度に戻す。一方、制御部29は、制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、切断指示を受信しなかった場合は、LED24を消灯させる。
【0054】
なお、制御部29は、差止部28から、外部からの制御指示を無視するよう指示された場合は、それ以降に受信した外部からの制御指示が指示する制御を実行せずに、外部からの制御指示を無視する。
【0055】
[ゲートウェイ装置30の機能構成の一例]
図5は、第1の実施形態に係るゲートウェイ装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図5に示すように、ゲートウェイ装置30は、外部通信部31、内部通信部32、通信制御部33を有する。
【0056】
外部通信部31は、外部ネットワーク2とゲートウェイ装置30との間の通信を制御する。例えば、外部通信部31は、外部ネットワーク2から制御指示を受信した場合は、受信した制御指示を通信制御部33に出力する。
【0057】
内部通信部32は、ゲートウェイ装置30と照明装置20との間の通信を制御する。例えば、内部通信部32は、通信制御部33から外部からの制御指示を受信した場合は、受信した制御指示を照明装置20へ送信する。また、内部通信部32は、照明装置20に対する制御指示の送信を停止する旨の指示、または、照明装置20とゲートウェイ装置30との接続を切断する旨の通知、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を切断する旨の指示を受信した場合は、受信した各指示を通信制御部33に出力する。
【0058】
通信制御部33は、外部ネットワーク2と照明装置20との間の通信を制御する。例えば、通信制御部33は、外部通信部31から外部からの制御指示を受信すると、受信した制御指示を内部通信部32に出力する。また、通信制御部33は、内部通信部32から受信した各指示に従って、照明装置20と外部ネットワーク2との接続を切断する。例えば、通信制御部33は、照明装置20に対する制御指示の送信を停止する旨の要求を受信した場合は、外部通信部31と外部ネットワーク2とを介して、制御サーバ3に対し、受信した要求を送信する。
【0059】
また、通信制御部33は、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を切断する旨の指示を受信した場合は、外部通信部31を制御し、外部ネットワーク2を介した通信を停止させる。例えば、通信制御部33は、外部通信部31と外部ネットワーク2との間の接続を切断する、または、外部通信部31と通信制御部33との接続を切断する等の制御を実行する。
【0060】
また、通信制御部33は、照明装置20とゲートウェイ装置30との接続を切断する旨の指示を受信した場合は、内部通信部32を制御し、照明装置20とゲートウェイ装置30との通信を停止させる。例えば、通信制御部33は、内部通信部32と照明装置20との間の接続を切断する、または、内部通信部32に照明装置20が送信したデータや照明装置20を宛先とするデータを破棄させる等の制御を実行する。
【0061】
[照明装置20による処理の手順]
次に、
図6を用いて、照明装置20が実行する処理の手順の一例について説明する。
図6は、第1の実施形態に係る照明装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図6には、照明装置20が制御サーバ3から外部ネットワーク2を介して消灯指示を受信した際に実行する処理の流れについて記載したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、受信される制御指示に応じて、同様の処理を行ってよい。
【0062】
例えば、照明装置20は、消灯指示を受信したか否かを判定し(ステップS101)、消灯指示を受信していない場合は(ステップS101:No)、待機後に再度消灯指示を受信したか否かを判定する(ステップS101)。すなわち、照明装置20は、消灯指示の受信をポーリングする。また、照明装置20は、消灯指示を受信した場合は(ステップS101:Yes)、受信した消灯指示が外部ネットワーク2を介して受信された消灯指示であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0063】
また、照明装置20は、受信した消灯指示が外部ネットワーク2を介して受信された消灯指示である場合は(ステップS102:Yes)、通報処理を実行する(ステップS103)。詳細には、照明装置20は、スピーカー23aから、警告音を出力する等の通報を行う。また、照明装置20は、LED24の照度を所定の値に設定する、LED24を点滅させる、LED24の照度を徐々に落とす等、制御指示が指示する制御以外の制御をLED24に対して実行する。
【0064】
また、照明装置20は、端末装置10から切断指示を受信したか否かを判定し(ステップS104)、切断指示を受信していないと判断した場合は(ステップS104:No)、消灯指示を受信してから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS105)。そして、照明装置20は、消灯指示を受信してから一定時間が経過していないと判断した場合は(ステップS105:No)、ステップS103を実行する。
【0065】
ここで、照明装置20は、切断指示を受信した場合は(ステップS104:Yes)、外部ネットワーク2と照明装置20との接続を切断する外部ネットワーク切断制御を実行し(ステップS106)、LED24の消灯の実行をキャンセルし(ステップS107)、処理を終了する。一方、照明装置20は、消灯指示を受信してから一定時間が経過した場合は(ステップS105:Yes)、LED24を消灯し(ステップS108)、処理を終了する。なお、照明装置20は、受信した消灯指示が外部ネットワーク2からの消灯指示ではない場合は(ステップS102:No)、LED24を消灯し(ステップS108)、処理を終了する。
【0066】
[照明装置20の効果]
上述したように、照明装置20は、受信部27、差止部28、制御部29を有する。受信部27は、外部ネットワーク2を介して、制御指示を受信する。制御部29は、受信部27が受信した制御指示が指示する制御を実行する。また、差止部28は、外部ネットワーク2以外の経路を介して、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示の実行を差し止める。この結果、照明装置20は、利用者が意図しない制御が行われるのを回避することができるので、例えば、利用者の安全を保護することができる。
【0067】
また、制御サーバ3は、消灯指示を送信し、照明装置20を消灯させた際に、利用者が照明装置20を点灯させると、照明装置20の状態が消灯状態にならないため、再度消灯指示を送信する場合がある。この結果、照明装置20は、制御サーバ3からの消灯指示と利用者からの点灯指示とを交互に受信するため、チャタリングが発生する場合がある。しかしながら、照明装置20は、利用者から端末装置10を介して切断指示を受信すると、外部ネットワーク2との接続を切断し、制御サーバ3からの制御指示が指示する制御を差し止めるので、かかるチャタリングを解消することができる。
【0068】
また、差止部28は、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信された制御指示を無視する旨の指示を制御部29に出力する。このため、差止部28は、外部ネットワーク2を介して受信された制御指示が指示する制御の実行を防ぐので、利用者が意図しない制御が行われるのを防ぐことができる。
【0069】
また、差止部28は、利用者から所定の指示を受け付けた場合は、制御サーバ3やゲートウェイ装置30等、制御指示の送信元に制御指示の送信を停止するよう指示する。このため、差止部28は、利用者が意図しない制御が行われるのを防ぐことができる。
【0070】
また、照明装置20は、通報部23を有する。通報部23は、外部ネットワーク2を介して制御指示が受信された場合は、制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間、通報を行う。このため、照明装置20は、外部ネットワーク2を介して制御指示が受信された旨を周囲の利用者に通報することができる。
【0071】
なお、近年の照明装置20は、端末装置10による制御指示の確認音を出力するためのスピーカー23aを予め有している。このため、照明装置20にかかるスピーカー23aから警告音を出力することにより、外部ネットワーク2を介して制御指示が受信された旨を通報した場合は、装置の規模を増大させることなく、周囲の利用者に通報を行うことができる。
【0072】
また、制御部29は、外部ネットワーク2を介して制御指示が受信されてから所定の時間が経過するまでの間は、かかる制御指示が指示する制御を実行せずに、所定の制御を実行する。例えば、制御部29は、LED24の消灯指示を受信した場合は、LED24を消灯せず、LED24の照度を所定の値に設定する、LED24を点灯させる、LED24の照度を徐々に落とす等の処理を実行する。このため、照明装置20は、外部からの制御指示によって、利用者が意図しない制御が突然実行されるのを防ぐことができる。また、照明装置20は、外部からの制御指示が受信された旨を利用者に通報することができる。この結果、例えば、照明装置20は、外部からの制御指示によって突然消灯する等の制御を防ぐので、周囲の利用者の安全を確保できる。
【0073】
また、制御部29は、外部ネットワーク2を介して制御指示が受信されてから所定の時間が経過するまでの間に、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、受信された制御指示が指示する制御の実行をキャンセルする。例えば、制御部29は、外部からの制御指示を受信してから所定の時間が経過するまでの間に、利用者が端末装置10の切断ボタン13を押下することで、切断指示が受信された場合は、外部からの制御指示が指示する制御の実行をキャンセルする。このため、制御部29は、利用者の発意により、利用者が意図しない制御の実行をキャンセルできる。
【0074】
また、家電制御システム1は、照明装置20とゲートウェイ装置30とを有する。ここで、ゲートウェイ装置30は、外部ネットワーク2から制御指示を受信すると、受信した制御指示を照明装置20に対して送信する。また、照明装置20は、受信部27、差止部28、制御部29を有する。受信部27は、ゲートウェイ装置30から制御指示を受信する。制御部29は、受信部27が受信した制御指示が指示する制御を実行する。また、差止部28は、外部ネットワーク2以外の経路を介して、利用者から所定の操作を受け付けた場合は、外部ネットワーク2を介して受信される制御指示の実行を差し止める。このため、照明装置20は、利用者が意図しない制御が行われるのを回避できる。
【0075】
また、家電制御システム1は、照明装置20と通信可能な端末装置10を有する。また、端末装置10は、出力部11、切断ボタン13、防止部14を有する。切断ボタン13は、利用者から切断指示の入力を受け付ける。出力部11は、切断ボタン13が入力を受け付けた場合は、切断指示を照明装置20へ送信する。防止部14は、切断ボタン13に対する入力を防止する。そして、照明装置20の差止部28は、切断指示を受信すると、外部ネットワーク2を介して受信される制御を差し止める。このため、家電制御システム1は、利用者が容易に外部ネットワーク2との切断を指示することができる。また、家電制御システム1は、利用者が誤って切断ボタン13を押下しないよう、防止部14を端末装置10に具備するので、利用者の誤操作を防ぐことができる。
【0076】
また、差止部28は、照明装置20とゲートウェイ装置30との接続、または、ゲートウェイ装置30と外部ネットワーク2との接続を切断する。このため、家電制御システム1は、利用者が意図しない制御を指示する制御指示の受信を防ぐことができる。
【0077】
(他の実施形態)
上述してきた家電制御システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の家電制御システム1の様々な変形例について説明する。
【0078】
[照明装置20の変形例]
上述した照明装置20は、外部からの制御指示を受信すると、スピーカー23aから警告音を出力することで、外部からの制御指示を受信した旨を周囲の利用者に通報した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、照明装置20は、周囲の利用者に外部からの制御指示を受信した旨を通報できるのであれば、任意の形式で通報を行ってよい。
【0079】
また、照明装置20は、端末装置10が具備する切断ボタン13が利用者によって押下された場合は、照明装置20と外部ネットワーク2との接続を切断し、外部からの制御指示が指示する制御の実行を差し止めた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、照明装置20は、端末装置10と同様に切断ボタン13を具備し、利用者によって切断ボタン13が押下された際に、照明装置20と外部ネットワーク2との接続を切断してもよい。
【0080】
例えば、
図7は、他の実施形態に係る照明装置の機能構成を示す図である。
図7に示すように、照明装置20aは、切断ボタン13を有する。また、通報部23は、スピーカー23aに加えて、表示部23bを有する。ここで、表示部23bは、外部からの制御指示が受信された旨を表示するためのインジケーターである。なお、表示部23bは、例えば、液晶表示装置等、外部からの制御指示が受信された旨を文字やマーク等で表示するインジケーターであるが、点灯や点滅により外部からの制御指示が受信された旨を示すLEDや電球等であってもよい。
【0081】
差止部28aは、
図4に例示した差止部28と同様の機能を発揮する。また、差止部28aは、切断ボタン13が押下された場合は、切断指示を受信したものとして、差止処理を実行する。
【0082】
また、制御部29aは、外部からの制御指示を受信部27から受信した場合は、通報部23に対し、警告音の出力指示を出力するとともに、警告表示の出力指示を合せて出力する。この結果、通報部23は、スピーカー23aから警告音を出力するとともに、表示部23bに、外部からの制御指示が受信された旨を表示させる。
【0083】
なお、照明装置20aは、通報部23が有するスピーカー23aや表示部23bを用いた通報以外にも、例えば、LED24の色を変更する、LED24を点滅させる、LED24の照度を所定の値に設定する等の制御を実行することで、外部からの制御指示が受信された旨を通報することができる。また、照明装置20aは、端末装置10、家電制御システム1が有する各種表示装置、予め登録された利用者の携帯端末等を介して、通報を行っても良い。
【0084】
[切断ボタンの変形例]
上述した端末装置10は、1つの切断ボタン13を有し、切断ボタン13が押下された場合は、切断指示を照明装置20に出力した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、切断ボタン13は、利用者が容易に押下することができないように、他の操作ボタン12よりも操作に要する力を大きくしてもよい。
【0085】
また、端末装置10は、複数の切断ボタン13を有し、各切断ボタン13が所定の順序に押下された際に、切断指示を照明装置20に送信してもよい。また、照明装置20aも同様に、複数の切断ボタン13を有し、各切断ボタン13が所定の順序に押下された際に、外部ネットワーク2と照明装置20aとの接続を切断してもよい。
【0086】
このように、端末装置10は、複数の切断ボタン13を有し、各切断ボタン13が所定の順序に押下された際に、切断指示を照明装置20に送信するので、利用者の誤操作により外部ネットワーク2と照明装置20との接続が切断されるのを防止することができる。
【0087】
[外部からの制御指示を受信した際の所定の制御について]
上述した照明装置20は、外部からの制御指示を受信すると、受信した制御指示が示す制御を実行せず、所定の制御を実行した。例えば、照明装置20は、LED24の消灯指示を受信すると、LED24の照度を所定の値に設定する、LED24を点灯させる、LED24の照度を徐々に落とす等の処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0088】
すなわち、照明装置20は、LED24の消灯指示を受信した場合は、一定時間、LED24を消灯以外の任意の状態に制御し、一定時間が経過した後に、LED24を消灯させればよい。また、例えば、照明装置20は、LED24の点灯指示を受信した場合は、一定時間の間、LED24の照度を徐々に上昇させ、一定時間が経過した後に、LED24を点灯させても良い。
【0089】
なお、照明装置20がLED24を消灯以外の任意の状態に制御する時間間隔は、利用者が自由に設定することができる。また、照明装置20がLED24の照度を徐々に落とす際の下限値を設定可能としてもよい。このように、照明装置20が外部から制御指示を受信した際に、所定の処理を実行する時間間隔や、LED24の照度の下限値を設定可能とすることで、利用者が意図しない消灯が行われ、利用者に危険が及ぶのを防ぐことができる。
【0090】
[切断指示について]
上述した照明装置20は、外部からの制御指示を受信した場合は、一定時間待機し、待機中に端末装置10から切断指示を受信した場合は、外部ネットワーク2からの制御指示が示す制御の実行をキャンセルするとともに、外部ネットワーク2と照明装置20との接続を切断した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0091】
例えば、照明装置20は、待機中に、端末装置10から、LED24の照度の変更、LED24の点灯指示、LED24の消灯指示等、利用者が任意の操作を行った場合は、外部ネットワーク2からの制御指示が示す制御の実行をキャンセルしてもよい。また、端末装置10は、LED24の照度を徐々に低下させた際に、利用者が照度を上昇させた場合等、待機中に実行する制御と逆の制御を利用者が指示した場合に、外部ネットワークからの制御指示が示す制御の実行をキャンセルしてもよい。
【0092】
[制御指示と家電装置との関係について]
上述した例では、LED24の点灯、消灯、照度の変更等を指示する制御指示を照明装置20が受信した際の処理について記載した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、家電制御システム1は、空調装置や給湯器等に照明装置20と同様の機能を発揮させることで、例えば、室温や給湯温度の急激な上昇等、利用者が意図しない制御の実行を防ぐことができる。このため、例えば、家電制御システム1は、利用者の安全を図ることができる。
【0093】
また、例えば、制御サーバ3は、通常の様態において、省エネルギーを考慮し、所定の要件が満たされた際に照明装置20に対して消灯指示を送信すると考えられるが、かかる処理以外にも、例えば、防犯処理のために、照明装置20に対して点灯指示を送信する場合も考えられる。しかしながら、かかる制御が利用者の意図しないものである場合は、利用者にとって不快なだけではなく、利用者に不測の危険を及ぼす場合がある。
【0094】
そこで、照明装置20は、外部ネットワーク2を介して各種制御指示を受信した場合は、一定時間の間、制御の実行を待機し、通報を行い、利用者からの操作を待ち合わせるので、利用者の意図しない制御の実行を防止し、利用者の安全を図ることができる。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。