(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術では、異常放電が発生した場合、帯電電圧の値を感光体の未露光部分に現像剤が付着しない程度に低減しているが、現像ローラなどの現像剤担持体から感光体への現像剤の移動については考慮されていなかった。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、感光体を帯電する帯電部材に異常が発生した場合における現像剤担持体から感光体への現像剤の移動を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、感光体、帯電バイアスの印加により感光体を帯電する帯電部材、感光体に接触した状態で感光体に現像剤を供給する現像剤担持体を有する画像形成部と、帯電バイアスを印加するためのバイアス印加装置と、感光体と現像剤担持体を接触または離間させるための接離機構と、記録シートを搬送するための搬送機構と、画像形成部、バイアス印加装置および搬送機構を制御して記録シートに画像を形成する画像形成制御を実行可能に構成された制御装置と、を備える。
制御装置は、画像形成制御中に帯電部材の異常を検知した場合、バイアス印加装置を制御して帯電部材への帯電バイアスの印加を停止する帯電バイアス停止制御と、帯電バイアス停止制御中に接離機構を制御して感光体と現像剤担持体を離間させる現像剤移動抑制制御と、現像剤移動抑制制御中に搬送機構を制御して画像形成中の記録シートを装置本体内から排出するシート排出制御と、を実行可能に構成されている。
【0007】
このような構成によれば、帯電部材への帯電バイアスの印加が停止されるときに、感光体と現像剤担持体を離間させるので、現像剤担持体から感光体への現像剤の移動を抑制することができる。これにより、現像剤の無駄な消費や、現像剤が付着することによる感光体の汚れを抑制することができる。
【0008】
また、前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、感光体、帯電バイアスの印加により感光体を帯電する帯電部材、現像バイアスの印加により感光体に現像剤を供給する現像剤担持体を有する画像形成部と、帯電バイアスおよび現像バイアスを印加するためのバイアス印加装置と、記録シートを搬送するための搬送機構と、画像形成部、バイアス印加装置および搬送機構を制御して記録シートに画像を形成する画像形成制御を実行可能に構成された制御装置と、を備える。
制御装置は、画像形成制御中に帯電部材の異常を検知した場合、バイアス印加装置を制御して帯電部材への帯電バイアスの印加を停止する帯電バイアス停止制御と、帯電バイアス停止制御中にバイアス印加装置を制御して現像剤担持体に画像形成制御中よりも感光体と現像剤担持体との電位差が小さくなるような現像バイアスを印加する現像剤移動抑制制御と、現像剤移動抑制制御中に搬送機構を制御して画像形成中の記録シートを装置本体内から排出するシート排出制御と、を実行可能に構成されている。
【0009】
このような構成によれば、帯電部材への帯電バイアスの印加が停止されるときに、感光体と現像剤担持体との電位差が小さくなるので、現像剤担持体から感光体への現像剤の移動を抑制することができる。これにより、現像剤の無駄な消費や、現像剤が付着することによる感光体の汚れを抑制することができる。
【0010】
前記した画像形成装置は、帯電部材の異常を報知するための報知部を備え、制御装置は、帯電バイアス停止制御を開始した後、報知部を制御して帯電部材の異常を報知する構成とすることができる。
【0011】
前記した画像形成装置において、制御装置は、帯電部材の異常が解消したことを検知した場合、画像形成制御を再開する構成とすることができる。
【0012】
前記した画像形成装置は、感光体に付着した現像剤を除去するためのクリーニング部材を備え、制御装置は、帯電部材の異常が解消したことを検知した後、画像形成制御を再開する前に、クリーニング部材により感光体に付着した現像剤を除去する第1クリーニング制御を実行可能に構成することができる。
【0013】
これによれば、感光体をクリーニングした後に画像形成制御を再開することができるので、感光体上の現像剤が記録シートに付着することによる画質の低下を抑制することができる。
【0014】
前記した画像形成装置において、画像形成部は、転写バイアスの印加により感光体上の現像剤を記録シートに転写する転写部材を備え、バイアス印加装置は、転写バイアスを印加するように構成され、制御装置は、現像剤移動抑制制御中にバイアス印加装置を制御して転写部材に転写バイアスを印加し、感光体上の現像剤をシート排出制御により排出される記録シートに転写する第2クリーニング制御を実行可能に構成することができる。
【0015】
これによれば、感光体をクリーニングするための専用の部材を設けなくても感光体をクリーニングすることができる。また、感光体をクリーニングするための専用の部材を備える構成においては、クリーニング性能を高めることができる。
【0016】
前記した画像形成装置は、感光体に付着した現像剤を除去するためのクリーニング部材を備え、制御装置は、シート排出制御により記録シートが装置本体内から排出されるまでの間、クリーニング部材により感光体に付着した現像剤を除去する第3クリーニング制御を実行可能に構成することができる。
【0017】
これによれば、画像形成中の記録シートが排出された後に感光体のクリーニングを行う場合と比較して、画像形成制御を再開するまでの時間を短くすることができる。
【0018】
前記した画像形成装置は、画像形成前の記録シートをセットするためのシートセット部を備え、制御装置は、記録シートがシートセット部から画像形成部に向けて送り出されたことを条件として、現像剤移動抑制制御とシート排出制御を実行する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、感光体を帯電する帯電部材に異常が発生した場合における現像剤担持体から感光体への現像剤の移動を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1実施形態]
次に、第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下においては、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1の全体構成について簡単に説明し、その後、発明の特徴部分に係るカラープリンタ1の詳細な構成について説明する。また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。具体的には、ユーザから見て手前側である
図1の左側を「前」とし、ユーザから見て奥側である
図1の右側を「後」とし、
図1の紙面手前側を「右」、紙面奥側を「左」とする。また、
図1の上下方向を「上下」とする。
【0022】
<カラープリンタの全体構成>
図1に示すように、カラープリンタ1は、装置本体の一例としての本体筐体10内に、給紙部20と、画像形成部30と、回収部90とを主に備えている。本体筐体10の上側には、後側を回動中心として前側が上下に開閉可能に構成されたアッパーカバー12が設けられている。
【0023】
給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられ、シートセット部の一例としての給紙トレイ21と、給紙機構22とを主に備えている。給紙トレイ21は、画像形成前の記録シートの一例としての用紙Sをセットするための部材であり、本体筐体10に対し着脱可能となっている。給紙機構22は、用紙Sを、給紙トレイ21内から画像形成部30に向けて送り出し、1枚ずつ分離して画像形成部30に供給する。
【0024】
画像形成部30は、4つの露光ユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とを主に備えて構成されている。
【0025】
露光ユニット40は、感光体ドラム51の上方に対向して配置され、その先端に左右方向に配列された図示しない複数の発光ダイオード(LED)を備えている。この露光ユニット40は、画像データに基づいてLEDが明滅することで、帯電後の感光体ドラム51の表面を露光して感光体ドラム51上に静電潜像を形成する。露光ユニット40は、保持部14を介してアッパーカバー12に保持され、アッパーカバー12を開くことで感光体ドラム51から離間する。
【0026】
プロセスカートリッジ50は、アッパーカバー12と給紙トレイ21との間で前後方向に並んで配置されており、アッパーカバー12が開かれた状態においてそれぞれが本体筐体10に対し着脱可能(交換可能)となっている。各プロセスカートリッジ50は、それぞれ、感光体の一例としての感光体ドラム51と、帯電器52と、現像ユニット53と、クリーニング部材の一例としてのクリーニングローラ57とを主に備えている。
【0027】
感光体ドラム51は、導電性を有する円筒状のドラム本体の外周面に感光層が形成されるとともに、ドラム本体に導通する軸が接地された部材であり、
図1の矢印で示す方向に回転駆動する。
【0028】
帯電器52は、帯電部材の一例としての帯電ワイヤ52Aや、符号を省略して示すグリッド電極などを備え、感光体ドラム51の後斜め上方に対向して配置されている。帯電ワイヤ52Aは、正の帯電バイアスの印加によりコロナ放電を発生させて感光体ドラム51の表面を一様に正帯電する。
【0029】
現像ユニット53は、現像剤担持体の一例としての現像ローラ54や、符号を省略して示す供給ローラ、層厚規制ブレード、現像剤の一例としての正帯電性のトナーを収容するトナー収容部などを備え、感光体ドラム51の前斜め上方に対向して配置されている。現像ローラ54は、トナーを担持可能に構成され、感光体ドラム51に接触した状態で正の現像バイアスの印加により感光体ドラム51にトナーを供給する。
【0030】
クリーニングローラ57は、金属製の回転軸を導電性の発泡弾性体からなるローラ体で被覆した部材であり、感光体ドラム51の後方に対向して配置されている。このクリーニングローラ57は、後述する画像形成制御中に負のクリーニングバイアスの印加により転写後の感光体ドラム51上に付着したトナーを除去して一時的に保持するとともに、後述する回収制御中にクリーニングバイアスとは逆極性の正のバイアス(以下、吐出バイアスという。)の印加により保持したトナーを感光体ドラム51上に移動させる。
【0031】
転写ユニット70は、給紙部20とプロセスカートリッジ50との間に設けられ、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、無端状の搬送ベルト73と、4つの転写部材の一例としての転写ローラ74とを主に備えている。搬送ベルト73は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設され、外周面の上側に各感光体ドラム51が対向して配置されている。転写ローラ74は、搬送ベルト73を介して感光体ドラム51の下方に対向して配置され、負の転写バイアスの印加により感光体ドラム51との間を搬送される用紙Sに感光体ドラム51上のトナー像を転写する。
【0032】
定着ユニット80は、プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の後方に設けられ、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置されて加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを主に備えている。
【0033】
回収部90は、搬送ベルト73の下方に設けられ、第1回収ローラ91と、第2回収ローラ92と、掻き取りブレード93と、トナー貯留部94と、第1回収ローラ91との間で搬送ベルト73を挟持するバックアップローラ95とを主に備えている。この回収部90は、搬送ベルト73上に付着したトナーなどをトナー貯留部94に回収する。
【0034】
<カラープリンタの詳細構成>
図2に示すように、カラープリンタ1は、制御装置100と、バイアス印加装置200と、接離機構300と、報知部の一例としての表示装置400を備えている。
【0035】
バイアス印加装置200は、帯電バイアス、現像バイアス、転写バイアス、クリーニングバイアスおよび吐出バイアスを印加するための装置であり、帯電ワイヤ52A、現像ローラ54、転写ローラ74およびクリーニングローラ57に接続されている。このようなバイアス印加装置200としては、公知の構成を採用できるため、本明細書では詳細な説明を省略する。なお、
図2においては、便宜上、1つのバイアス印加装置200により帯電ワイヤ52A、現像ローラ54、クリーニングローラ57および転写ローラ74にバイアスを印加する構成を例示しているが、これに限定されず、例えば、バイアス印加装置は、帯電ワイヤ52A、現像ローラ54、クリーニングローラ57および転写ローラ74に対応して個別に設けられていてもよい。
【0036】
接離機構300は、感光体ドラム51と現像ローラ54を接触または離間(
図3参照)させるための機構である。本実施形態において、接離機構300は、感光体ドラム51に対して現像ユニット53を移動させることで、感光体ドラム51に対し現像ローラ54を接触または離間させるように構成されている。このような接離機構300としては、公知の構成を採用できるため、本明細書では詳細な説明を省略する。
【0037】
表示装置400は、帯電ワイヤ52Aの異常を報知するための装置であり、具体的には、本体筐体10に設けられた液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどとして構成されている。表示装置400は、帯電ワイヤ52Aの異常を報知するため、例えば、「帯電ワイヤを掃除してください」というようなメッセージや、「カートリッジを交換してください」というようなメッセージなどを表示する。
【0038】
ここで、帯電ワイヤ52Aの異常とは、帯電バイアスの印加によるコロナ放電が正常に行われない可能性がある状態をいう。具体的には、例えば、帯電ワイヤ52Aにトナーの外添剤であるシリカなどが付着することによって帯電ワイヤ52Aの電気抵抗が大きくなり、帯電バイアスを印加したときに帯電ワイヤ52Aに流れる電流が所定値以下となるような状態である。
【0039】
制御装置100は、カラープリンタ1の各部を制御することで、カラープリンタ1の動作を制御する装置である。制御装置100は、図示しない中央演算処理装置(CPU)やランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、入出力インターフェースなどを備えて構成され、各種センサの検出結果や予め設定されたプログラムなどに基づいて各演算処理を行うことで制御を実行する。
【0040】
本実施形態において、制御装置100は、主に、画像形成制御と、回収制御と、ワイヤ異常対応制御を実行可能に構成されている。
以下、各制御の詳細について説明する。
【0041】
(画像形成制御)
画像形成制御は、主に、画像形成部30やバイアス印加装置200、搬送機構を制御して、用紙Sに画像を形成する動作を実行させる制御である。ここで、搬送機構は、用紙Sを給紙トレイ21内から排紙トレイ13(本体筐体10外)に向かう方向に搬送するための機構であり、本実施形態においては、主に、給紙機構22、感光体ドラム51、転写ユニット70、定着ユニット80、搬送ローラ15および排出ローラ16によって構成されている。
【0042】
制御装置100は、図示しないパーソナルコンピュータなどから、画像形成の指示や画像データなどを含む印刷ジョブが入力されたときに、画像形成制御を実行する。
【0043】
詳細に説明すると、画像形成制御では、画像形成部30を駆動させ、回転する感光体ドラム51の表面を、帯電バイアスが印加された帯電器52により正帯電し、露光ユニット40により露光することで、感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像を形成する。そして、感光体ドラム51に現像バイアスが印加された現像ローラ54からトナーを供給することで、静電潜像を可視像化して感光体ドラム51上にトナー像を形成する。
【0044】
ここまでの適宜なタイミングにおいて、制御装置100は、給紙機構22(搬送機構)を駆動させ、給紙トレイ21に収容された用紙Sを画像形成部30に供給する。そして、給紙部20から供給した用紙Sを、感光体ドラム51と転写バイアスが印加された転写ローラ74との間で搬送することで、感光体ドラム51上のトナー像を用紙S上に転写する。その後、トナー像を転写した用紙Sを、加熱ローラ81と加圧ローラ82の間で搬送することでトナー像を熱定着する。そして、トナー像を熱定着した用紙Sを、搬送ローラ15および排出ローラ16により本体筐体10外(排紙トレイ13上)に排出する。
【0045】
また、ここまでの一連の動作において、制御装置100は、クリーニングバイアスを印加しながらクリーニングローラ57を駆動させ、転写後の感光体ドラム51の表面に残ったトナーをクリーニングローラ57上に回収する。
【0046】
(回収制御)
回収制御は、主に、プロセスカートリッジ50や転写ユニット70、回収部90、バイアス印加装置200を制御して、クリーニングローラ57や感光体ドラム51、搬送ベルト73に付着したトナーをトナー貯留部94に回収する動作を実行させる制御である。
制御装置100は、画像形成制御を終了した後などに、回収制御を実行する。
【0047】
詳細に説明すると、回収制御では、クリーニングローラ57に吐出バイアスを印加してクリーニングローラ57に付着したトナーを吐出して感光体ドラム51上に移動させる。また、転写ローラ74に転写バイアスを印加して感光体ドラム51に付着したトナーを搬送ベルト73上に移動させる。そして、第1回収ローラ91、第2回収ローラ92および掻き取りブレード93により搬送ベルト73に付着したトナーをトナー貯留部94に回収する。
【0048】
制御装置100は、回収制御を所定時間実行した後、終了して、カラープリンタ1を次に印刷ジョブの入力に備える待機状態とする。
【0049】
(ワイヤ異常対応制御)
ワイヤ異常対応制御は、制御装置100が画像形成制御中に帯電ワイヤ52Aの異常を検知した場合に実行する制御である。本実施形態において、制御装置100は、帯電バイアスが印加されているときに帯電ワイヤ52Aに流れる電流を監視し、帯電ワイヤ52Aに流れる電流が所定値以下となった場合に、帯電ワイヤ52Aに異常が発生したと判定する。
【0050】
制御装置100は、画像形成制御中に帯電ワイヤ52Aの異常を検知した場合、具体的には、帯電ワイヤ52Aに流れる電流が予め設定された所定値以下となって帯電ワイヤ52Aに異常が発生したと判定した場合、原則、帯電バイアス停止制御と、異常報知制御と、現像剤移動抑制制御の一例としての現像ローラ離間制御と、シート排出制御としての用紙排出制御と、動作停止制御を実行可能に構成されている。
【0051】
また、制御装置100は、動作停止制御を実行した後に、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したことを検知した場合、具体的には、帯電ワイヤ52Aに流れる電流が所定値を超えて帯電ワイヤ52Aの異常が解消したと判定した場合、第1クリーニング制御と、画像形成再開制御を実行可能に構成されている。
【0052】
帯電バイアス停止制御は、バイアス印加装置200を制御して帯電ワイヤ52Aへの帯電バイアスの印加を停止する動作を実行させる制御である。
【0053】
異常報知制御は、帯電バイアス停止制御を開始した後、表示装置400を制御して帯電ワイヤ52Aの異常を報知する動作を実行させる制御である。具体的には、制御装置100は、帯電バイアス停止制御を開始した後、適宜なタイミングで表示装置400を制御して、表示装置400に、例えば、「帯電ワイヤを掃除してください」というようなメッセージを表示させる。
【0054】
現像ローラ離間制御は、帯電バイアス停止制御中に接離機構300を制御して感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させる動作を実行させる制御である。これにより、
図2に示す感光体ドラム51と現像ローラ54が接触した状態から、
図3に示す感光体ドラム51と現像ローラ54が離間した状態となり、現像ローラ54から感光体ドラム51へのトナーの供給が遮断されることとなる。
【0055】
用紙排出制御は、現像ローラ離間制御中に搬送機構を制御して画像形成中の用紙Sを本体筐体10内から排出する動作を実行させる制御である。ここで、現像ローラ離間制御中とは、感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させる動作の実行中だけではなく、感光体ドラム51と現像ローラ54の離間状態を維持している最中も含んでいる。また、画像形成中の用紙Sとは、給紙機構22により給紙トレイ21内から送り出され、かつ、本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出される前の、用紙Sの搬送経路上に存在する用紙Sのことである。
【0056】
動作停止制御は、用紙排出制御の実行により用紙Sが本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出された後、または、後述するように用紙排出制御を実行しない場合には帯電バイアス停止制御を実行した後に、主に、搬送機構を制御して用紙Sの搬送動作などを停止させる制御である。制御装置100は、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したことを検知するまで、動作停止制御を実行し続ける。
【0057】
本実施形態において、制御装置100は、画像形成制御中に帯電ワイヤ52Aの異常を検知した場合において、用紙Sが給紙機構22により給紙トレイ21内から画像形成部30に向けて送り出され(給紙され)、かつ、本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出されていない(排紙されていない)ことを条件として、前記した現像ローラ離間制御と用紙排出制御を実行するように構成されている。言い換えれば、制御装置100は、画像形成制御中に帯電ワイヤ52Aの異常を検知したときに、用紙Sが給紙機構22により給紙トレイ21内から画像形成部30に向けて送り出されていない場合(用紙Sの搬送経路上に用紙Sが存在しない場合)には、前記した現像ローラ離間制御と用紙排出制御は実行しないように構成されている。
【0058】
用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されたか否かは、例えば、用紙Sの搬送経路上の給紙機構22付近に設けられた図示しない第1の用紙検知センサにより判定することができる。また、用紙Sが本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出されたか否かは、例えば、用紙Sの搬送経路上の定着ユニット80の下流側に設けられた図示しない第2の用紙検知センサにより判定することができる。
【0059】
なお、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合に用紙排出制御を実行しない理由は、この場合には、給紙トレイ21と排紙トレイ13との間の用紙Sの搬送経路上に排出すべき用紙Sが存在しないので、用紙Sを本体筐体10内から排出するために搬送機構を駆動させる必要がないからである。
【0060】
第1クリーニング制御は、主に、プロセスカートリッジ50を制御して、クリーニングバイアスが印加されたクリーニングローラ57により感光体ドラム51に付着したトナーを除去する動作を実行させる制御であり、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したことを検知した後、画像形成制御を再開する前に実行される。この第1クリーニング制御により実行される動作は、画像形成制御中に実行される、転写後の感光体ドラム51の表面に残ったトナーをクリーニングローラ57上に回収する動作と同じ動作である。
【0061】
画像形成再開制御は、画像形成部30やバイアス印加装置200、接離機構300、搬送機構を制御して画像形成制御を再開する制御である。具体的に、画像形成再開制御では、接離機構300を制御して、
図3に示す感光体ドラム51と現像ローラ54が離間した状態から、
図2に示す感光体ドラム51と現像ローラ54が接触した状態とし、その後、画像形成制御に移行する動作を実行させる。これにより、カラープリンタ1は、帯電ワイヤ52Aの異常を検知したときに形成中であった画像を用紙Sに形成する動作を実行する。
【0062】
次に、制御装置100での制御の流れについて説明する。
図4に示すように、待機状態のカラープリンタ1に印刷ジョブが入力されると、制御装置100は、画像形成制御を実行して用紙Sに画像を形成する(S101)。画像形成制御中、制御装置100は、用紙Sに画像を形成しつつ、各帯電ワイヤ52Aの異常の有無を判定する(S103)。
【0063】
画像形成制御中にすべての帯電ワイヤ52Aの異常を検知せず(S103,No)、入力された印刷ジョブの処理が終了して用紙Sへの画像形成が終了した場合(S105,Yes)、制御装置100は、回収制御を実行してクリーニングローラ57や感光体ドラム51、搬送ベルト73に付着したトナーをトナー貯留部94に回収し(S107)、回収制御が終了した後、カラープリンタ1を待機状態とする。
【0064】
一方、画像形成制御中に4つの帯電ワイヤ52Aのうちの少なくとも1つの異常を検知した場合(S103,Yes)、制御装置100は、ワイヤ異常対応制御(S200)を実行する。
【0065】
図5に示すように、ワイヤ異常対応制御S200において、制御装置100は、帯電バイアス停止制御を実行して帯電ワイヤ52Aへの帯電バイアスの印加を停止し(S201)、異常報知制御を実行して表示装置400に、例えば、「帯電ワイヤを掃除してください」というようなメッセージを表示させて帯電ワイヤ52Aの異常を報知する(S203)。なお、表示装置400は、異常が発生した帯電ワイヤ52Aを個別に(色ごとに)報知可能に構成されていてもよい。
【0066】
次に、制御装置100は、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されたか否か(給紙されたか否か)を判定する(S205)。用紙Sが送り出されていた場合(給紙されていた場合)(S205,Yes)、制御装置100は、送り出された用紙Sが本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出されたか否か(排紙されたか否か)を判定する(S206)。
【0067】
用紙Sが排出されていなかった場合(排紙されていなかった場合)(S206,No)、制御装置100は、現像ローラ離間制御を実行して感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させ(S207)、その後、用紙排出制御を実行して送り出されていた用紙Sを本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出する(S209)。その後、制御装置100は、動作停止制御を実行して用紙Sの搬送動作などを停止させる(S211)。また、ステップS205において用紙Sが送り出されていなかった場合(給紙されていなかった場合)(No)や、ステップS206において用紙Sが排出されていた場合(排紙されていた場合)(Yes)、制御装置100は、現像ローラ離間制御と用紙排出制御を実行せずに、動作停止制御を実行して用紙Sの搬送動作などを停止させる(S211)。
【0068】
カラープリンタ1の動作を停止させた後、制御装置100は、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したか否かを判定する(S213)。ユーザが帯電ワイヤ52Aを清掃したり、帯電ワイヤ52A(プロセスカートリッジ50)を交換したりして、帯電ワイヤ52Aの異常が解消された場合(S213,Yes)、制御装置100は、第1クリーニング制御を実行してクリーニングローラ57により感光体ドラム51に付着したトナーを除去する(ドラムクリーニングを実行する)(S215)。
【0069】
第1クリーニング制御を実行した後、制御装置100は、画像形成再開制御を実行して感光体ドラム51と現像ローラ54を接触させ、画像形成制御に移行する(S217)。その後は、
図4に示すように、制御装置100は、画像形成制御を実行して用紙Sに画像を形成しつつ(S101)、帯電ワイヤ52Aの異常の有無を判定し(S103)、用紙Sへの画像形成が終了した場合(S105,Yes)、回収制御を実行して(S107)、回収制御が終了した後にカラープリンタ1を待機状態とする。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば、画像形成制御中に帯電ワイヤ52Aの異常を検知した場合、画像形成中の用紙Sを本体筐体10内から排出するので、ユーザが用紙Sを取り除く手間を省くことができる。そして、帯電ワイヤ52Aへの帯電バイアスの印加が停止されるときに、感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させるので、現像ローラ54から感光体ドラム51へのトナーの移動を抑制することができる。これにより、トナーの無駄な消費や、トナーが付着することによる感光体ドラム51の汚れを抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したことを検知した後、画像形成制御を再開する前に、感光体ドラム51に付着したトナーを除去する第1クリーニング制御を実行するので、感光体ドラム51をクリーニングした後に画像形成制御を再開することができる。これにより、感光体ドラム51上のトナーが画像形成制御を再開後に供給された用紙Sに付着することによる画質の低下を抑制することができる。
【0072】
なお、本実施形態では、帯電ワイヤ52Aの異常が解消したことを検知した後、画像形成制御を再開する前に、第1クリーニング制御を実行するように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、第1クリーニング制御の代わりに、回収制御を実行するように構成されていてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合には、現像ローラ離間制御と用紙排出制御を実行しないように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合、用紙排出制御のみを実行せず、現像ローラ離間制御は実行するように構成されていてもよい。
【0074】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態を含む以下で説明する実施形態では、先に説明した実施形態と同様の構成要素や制御の処理については、同一符号を付して、その説明を省略することとする。
【0075】
図6に示すように、本実施形態において、制御装置100は、第1実施形態で説明した第1クリーニング制御(
図5のステップS215)の代わりに、第2クリーニング制御(ステップS221参照)を実行可能に構成されている。
【0076】
第2クリーニング制御は、現像ローラ離間制御中にバイアス印加装置200を制御して転写ローラ74に転写バイアスを印加し、感光体ドラム51上のトナーを用紙排出制御により排出される用紙Sに転写する動作を実行させる制御である。ここでの現像ローラ離間制御中は、感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させている最中であってもよいし、感光体ドラム51と現像ローラ54を離間させた後であってもよい。
【0077】
具体的に、本実施形態では、
図6に示すワイヤ異常対応制御S200において、現像ローラ54の離間中または現像ローラ54を離間した後(S207)、制御装置100は、バイアス印加装置200を制御して転写ローラ74に転写バイアスを印加する(S221)。その後、搬送機構を駆動して用紙排出制御を実行することで、感光体ドラム51上のトナーが感光体ドラム51と転写ローラ74との間を搬送される用紙Sに転写され、これによって、感光体ドラム51に付着したトナーが除去されることとなる。
【0078】
なお、本実施形態において、現像ローラ離間制御と用紙排出制御は、用紙Sが給紙トレイ21内から画像形成部30に向けて送り出されたか否かに関わらず実行される。補足すると、本実施形態の用紙排出制御は、用紙Sに感光体ドラム51上のトナーを転写して感光体ドラム51をクリーニングするため、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合は、搬送機構を制御して給紙トレイ21内から用紙Sを1枚送り出し、本体筐体10外(排紙トレイ13)に向けて搬送する動作を実行させる。
【0079】
以上説明した本実施形態によれば、クリーニングローラ57のような感光体ドラム51をクリーニングするための専用の部材を設けなくても感光体ドラム51をクリーニングすることができる。これにより、カラープリンタ1の構成を簡略化したり、低コスト化を図ったりすることができる。
【0080】
なお、本実施形態では、第1クリーニング制御の代わりに第2クリーニング制御を実行するように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、第1クリーニング制御(
図5のステップS215)と第2クリーニング制御(
図6のステップS221)の両方を実行するように構成されていてもよい。これによれば、感光体ドラム51のクリーニング性能を高めることができる。
【0081】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、制御装置100は、第1実施形態で説明した第1クリーニング制御と同様の動作を実行させる第3クリーニング制御(ステップS231参照)を用紙排出制御により用紙Sが本体筐体10内から排出されるまでの間、実行可能に構成されている。
【0082】
具体的に、本実施形態では、
図7に示すワイヤ異常対応制御S200において、現像ローラ離間制御を実行した後(S207)、制御装置100は、用紙排出制御を実行して用紙Sを本体筐体10内から排紙トレイ13上に排出しながら、第3クリーニング制御を実行してクリーニングローラ57により感光体ドラム51に付着したトナーを除去する(ドラムクリーニングを実行する)(S231)。
【0083】
なお、本実施形態においては、帯電ワイヤ52Aの異常が解消された場合(S213,Yes)、制御装置100は、用紙排出制御を実行したか否かを判定する(S233)。そして、用紙排出制御を実行した場合(S233,Yes)、同時にドラムクリーニングが実行されているため(ステップS231参照)、制御装置100は、画像形成再開制御を実行する(S217)。一方、用紙排出制御を実行していない場合(S233,No)、ドラムクリーニングが実行されていないため、制御装置100は、第3クリーニング制御と同様の動作を実行させる制御(ドラムクリーニング)を実行し(S235)、その後、画像形成再開制御を実行する(S217)。
【0084】
以上説明した本実施形態によれば、特に、用紙Sの排出中にドラムクリーニングを実行する第3クリーニング制御を実行した場合には、用紙Sが排出された後にドラムクリーニングを実行する場合と比較して、画像形成制御を再開するまでの時間を短くすることができる。
【0085】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。
本実施形態において、カラープリンタ1は、
図2に示したような接離機構300を備えていない。また、
図8に示すように、制御装置100は、第1実施形態で説明した現像ローラ離間制御(
図5のステップS207)の代わりに、現像剤移動抑制制御の他の例としての現像バイアス減少制御(ステップS241)を実行可能に構成されている。
【0086】
現像バイアス減少制御は、帯電バイアス停止制御中にバイアス印加装置200を制御して現像ローラ54に画像形成制御中よりも感光体ドラム51と現像ローラ54との電位差が小さくなるような現像バイアスを印加する動作を実行させる制御である。本実施形態では、現像バイアス減少制御として、現像ローラ54への現像バイアスの印加を停止する。
【0087】
このような本実施形態によれば、帯電ワイヤ52Aへの帯電バイアスの印加が停止されるときに、現像ローラ54への現像バイアスの印加を停止することで画像形成制御中よりも感光体ドラム51と現像ローラ54との電位差が小さくなるので、現像ローラ54から感光体ドラム51へのトナーの移動を抑制することができる。これにより、トナーの無駄な消費や、トナーが付着することによる感光体ドラム51の汚れを抑制することができる。
【0088】
なお、本実施形態では、現像バイアス減少制御として、現像ローラ54への現像バイアスの印加を停止する制御を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、現像バイアス減少制御は、画像形成制御中よりも絶対値が小さい現像バイアスを印加する制御などであってもよい。
【0089】
また、本実施形態では、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合には、現像ローラ離間制御と用紙排出制御を実行しないように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、用紙Sが給紙トレイ21から画像形成部30に向けて送り出されていない場合、用紙排出制御のみを実行せず、現像バイアス減少制御は実行するように構成されていてもよい。
【0090】
また、本実施形態は、第1実施形態の現像ローラ離間制御(
図5のステップS207)を現像バイアス減少制御(
図8のステップS241)に置き換えた形態であったが、これに限定されるものではない。例えば、第2実施形態や第3実施形態の現像ローラ離間制御(
図6および
図7のステップS207)を現像バイアス減少制御に置き換えた形態としても適用することができる。
【0091】
以上、実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0092】
前記実施形態では、報知部として、メッセージを表示することで帯電ワイヤ52Aの異常を報知する表示装置400を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、報知部は、点灯や消灯によって帯電ワイヤ52Aの異常を報知するランプや、音声などの音によって帯電ワイヤ52Aの異常を報知するスピーカなどであってもよい。また、報知部は、表示装置やランプ、スピーカなどを組み合わせた構成であってもよい。
【0093】
前記実施形態では、カラープリンタ1が回収部90を備え、画像形成制御後に回収制御を実行するように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、カラープリンタ1は、回収部90を備えずに、クリーニングローラ57で回収したトナーを各プロセスカートリッジ50内に貯留するように構成されていてもよい。
【0094】
前記実施形態では、クリーニング部材としてクリーニングローラ57を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、クリーニング部材は、表面に導電性の繊維層を有するブラシローラなどであってもよい。また、クリーニング部材は、現像ローラであってもよい。この場合、
図1を参考にして説明すると、感光体ドラム51上のトナーは、現像ローラ54によって感光体ドラム51上から除去され、現像ユニット53のトナー収容部内に回収されることとなる。また、クリーニング部材は、感光体上の現像剤を掻き取るクリーニングブレードや、クリーニングブラシなどであってもよい。なお、クリーニング部材へのクリーニングバイアスの印加は任意であり、例えば、クリーニング部材としてクリーニングブレードを採用した場合などには、クリーニングバイアスを印加しない構成としてもよい。
【0095】
前記実施形態では、グリッド電極を有するスコロトロン型の帯電器52を例示したが、これに限定されず、例えば、コロトロン型の帯電器
であってもよい。また、前記実施形態では、帯電部材として帯電ワイヤ52Aを例示したが、これに限定されず、例えば、帯電部材は、配列された針状の電極や、帯電ローラなどであってもよい。
【0096】
前記実施形態では、感光体として感光体ドラム51を例示したが、これに限定されず、例えば、感光体は、感光体ベルトなどであってもよい。
【0097】
前記実施形態では、転写部材として転写ローラ74を例示したが、これに限定されず、例えば、転写部材は、帯電器52と略同様の構成を有する転写チャージャなどであってもよい。
【0098】
前記実施形態では、シートセット部として給紙トレイ21を例示したが、これに限定されず、例えば、シートセット部は、いわゆる手差しトレイなどであってもよい。
【0099】
前記実施形態では、画像形成装置として、感光体や帯電部材、現像剤担持体などをそれぞれ複数備え、カラー画像を形成可能なカラープリンタ1を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置は、感光体や帯電部材、現像剤担持体などをそれぞれ1つずつ備え、モノクロ画像のみを形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
【0100】
前記実施形態では、本発明を正帯電性のトナーを使用する画像形成装置に適用した例を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、負帯電性のトナー(現像剤)を使用する画像形成装置にも適用することができる。この場合、バイアスの正負は前記実施形態とは逆となる。