特許第6232901号(P6232901)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232901
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】梱包材
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/12 20060101AFI20171113BHJP
   B65D 5/30 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   B65D5/12 C
   B65D5/30 B
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-210208(P2013-210208)
(22)【出願日】2013年10月7日
(65)【公開番号】特開2015-74454(P2015-74454A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100137143
【弁理士】
【氏名又は名称】玉串 幸久
(72)【発明者】
【氏名】下前 拓己
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03040956(US,A)
【文献】 実公昭39−031535(JP,Y1)
【文献】 実開平06−039718(JP,U)
【文献】 特開平07−205954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/00− 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、
前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、
前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、
前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、
前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、
前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、
前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有し、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びる角部方向対応部分(26a)を有する
ことを特徴とする梱包材。
【請求項2】
梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、
前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、
前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、
前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、
前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、
前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、
前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有し、
前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における前記角部の頂点(C)に近い側の端部から前記第2の縁(18)の延びる方向に延びる第1縁方向部分(21b)をさらに有する
包材。
【請求項3】
梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、
前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、
前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、
前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、
前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、
前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、
前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有し、
前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における前記角部の頂点(C)に近い側の端部につながる円弧状の部分(21d)をさらに有する
包材。
【請求項4】
梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、
前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、
前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、
前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、
前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、
前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、
前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有し、
前記第2スリット(22)は、V字に折れ曲がった形状を有しており、
前記第2スリット(22)のV字の先端(22c)は、前記第1スリット(21)の前記角部方向部分(21a)を向いており、
前記第3スリット(23)は、前記第2スリット(22)のV字の先端(22c)に接続されている
包材。
【請求項5】
梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、
前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、
前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、
前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、
前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、
前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、
前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有し、
前記第2スリット(22)は、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に近い側の側辺(27)に対応する形状を有する
包材。
【請求項6】
前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における角部の頂点(C)に遠い側の端部から前記第2の縁(18)の延びる方向に延びる第2縁方向部分(21c)をさらに有する、
請求項1〜のいずれか1項に記載の梱包材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器等を梱包するための梱包材として、特許文献1に記載されているように、複数のダンボール板を折り曲げて電気機器等の側面を覆う梱包材が用いられている。
このような梱包材では、隣接するダンボール板の一方の端部に差込み片が形成され、それに対向する他方の端部にスリットが形成され、差込み片をスリットに挿入することによって、隣接するダンボール板同士を連結することが可能である。
【0003】
また、非特許文献1には、ダンボール板を筒状または箱状に折り曲げて、その端部に設けられた差込み片をスリットに挿入することによって、筒状または箱状の形態を維持する梱包材を知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−131910号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】http://www.danbo-ru.com/jirei/2012/05/post-128.html#more
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、上記のような連結構造を用いて、梱包ケースの角部周辺における隣接する側板同士を差込み片とスリットによって連結することが考えられる。
【0007】
例えば、図12(a)(b)に示されるように、梱包ケースの天板101の互いに直交する隣接する2つの縁102、103を折り曲げて第1側板104および第2側板105が形成された構造を考える。
【0008】
第1側板104には、差込み片106が形成され、第2側板105には、差込み片106が挿入されるスリット107が形成されている。
【0009】
このような構造の梱包ケースを組み立てる場合、天板の縁102、103を90度折り曲げて第1側板104と第2側板105を形成し、その後、差込み片106をスリット107に挿入して第1側板104と第2側板105とを連結することにより、天板101、第1側板104、および第2側板105によって梱包ケースの角部Cを形成することが可能である。
【0010】
上記のように、梱包ケースの角部Cにおいて、差込み片106をスリット107に挿入して、第1側板104と第2側板105とを連結した状態から、第1側板104を天板101の縁102回りに外方向Aへ開こうとする外力が作用した場合、差込み片106がスリット107に対して相対的に回転しようとし、差込み片106がスリット107から抜けようとする力Bがスリット107の端部に集中するので、そのスリット107の端部から梱包ケースが破損しやすくなる。
【0011】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、梱包ケースの角部における差込み片が挿入されたスリット端部における梱包材の破損を抑制することが可能な梱包材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためのものとして、本発明の梱包材は、梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有し、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びる角部方向対応部分(26a)を有することを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、梱包ケース(1)の角部を形成する場合、天板などの梱包面構成部(11)の互いに隣接する2つの縁に揺動自在に連結された第1側板(13)および第2側板(12)を、差込み片(15)および挿入部(16)を用いて連結する。具体的には、第1側板(13)における第2側板(12)の外表面に重なり合う重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、第2側板(12)には、この差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成されている。第1側板(13)と第2側板(12)を梱包面構成部(11)の第1の縁(19)および第2の縁(18)のそれぞれにおいて当該梱包面構成部(11)に対して90度折り曲げ、その後、差込み片(15)を挿入部(16)に挿入して第1側板(13)と第2側板(12)とを連結することにより、梱包面構成部(11)および第1側板(13)および第2側板(12)が梱包ケース(1)の角部を形成する。
【0014】
ここで、挿入部(16)は、3つのスリット、すなわち、第1スリット(21)と、当該第1スリット(21)よりも梱包面構成部(11)の第2の縁(18)に近い第2スリット(22)と、当該第1スリット(21)と第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)を有している。差込み片(15)を挿入部(16)の上に重ね合わせ、差込み片(15)を指などで挿入部(16)に押し込むことにより、これら3つのスリットが押し込み方向へ開いて差込み片(15)は、挿入部(16)に挿入される。
【0015】
第1スリット(21)は、角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、それとともに、差込み片(15)における第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有する。これによって、差込み片(15)が挿入部(16)に挿入された状態では、差込み片(15)における第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)の角部方向対応部分(26a)が第1スリット(21)の角部方向部分(21a)の縁に全長に渡って接触する。しかも、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)およびその縁に接触する差込み片(15)の角部方向対応部分(26a)は、角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びているので、第1側板(13)を第1の縁(19)回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合には、差込み片(15)が挿入部(16)から抜けようとする力は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)の縁を垂直方向に押す方向に作用する。その結果、その力が第1スリット(21)の端部に集中することを防止し、スリット端部における梱包材の破損を抑制することが可能である。
【0016】
本発明の他局面に係る梱包材は、梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有する。また、前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における前記角部の頂点(C)に近い側の端部から前記第2の縁(18)の延びる方向に延びる第1縁方向部分(21b)をさらに有する。
【0017】
かかる構成によれば、第1縁方向部分21bを有する代わりに角部方向部分21aを延長した場合と比較して、第1スリット(21)の第1縁方向部分(21b)と第2スリット(22)との間隔を広く確保することが可能になり、それに伴って差込み片(15)の幅を広く確保することが可能になる。これにより、第1側板(13)を第1の縁(19)回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合に、差込み片(15)に対して、挿入部(16)から抜けようとする力が作用したときに、差込み片(15)が破断するまでの時間を長く確保することが可能になる。
【0018】
本発明のさらに他の局面に係る梱包材は、梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有する。また、前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における前記角部の頂点(C)に近い側の端部につながる円弧状の部分(21d)をさらに有する。
【0019】
かかる構成によれば、円弧状の部分(21d)を有する第1スリット(21)に対応して差込み片(15)の側辺を円弧状の部分を有するように形成することにより、差込み片(15)の幅を広くすることが可能になり、差込み片(15)が破断するまでの時間をより長く確保することが可能になる。
【0020】
本発明のさらに他の局面に係る梱包材は、梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有する。さらに、前記第2スリット(22)は、V字に折れ曲がった形状を有しており、前記第2スリット(22)のV字の先端(22c)は、前記第1スリット(21)の前記角部方向部分(21a)を向いており、前記第3スリット(23)は、前記第2スリット(22)のV字の先端(22c)に接続されている。
【0021】
かかる構成によれば、第2スリット(22)のV字の先端(22c)を第2スリット(22)の端部よりも梱包面構成部(11)の第2の縁(18)から離れた位置へ配置することが可能なる。これにより、第2の縁(18)から離れた第2スリット(22)のV字の先端(22c)において、差込み片(15)を挿入部(16)に挿入する作業を容易に行うことが可能になり、作業性が向上する。しかも、前記第2スリット(22)がV字に折れ曲がった形状を有しているので、第1スリット(21)とV字形状の第2スリット(22)の両端部との間隔を広く確保することが可能になり、それに伴って差込み片(15)の幅を広く確保することが可能になる。これにより、第1側板(13)を第1の縁(19)回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合に、差込み片(15)に対して、挿入部(16)から抜けようとする力が作用したときに、差込み片(15)が破断するまでの時間を長く確保することが可能になる。
【0022】
本発明のさらに他の局面に係る梱包材は、梱包ケース(1)の1つの梱包面を構成し、互いに交わる方向に延びる第1の縁および第2の縁を有する梱包面構成部(11)と、前記第1の縁(19)に揺動自在に連結された第1側板(13)と、前記第2の縁(18)に揺動自在に連結された第2側板(12)とを有し、前記第1側板(13)と前記第2側板(12)とが連結することによって、前記梱包面構成部(11)および前記第1側板(13)および前記第2側板(12)が前記梱包ケース(1)の角部を形成する梱包材であって、前記第1側板(13)は、折り曲げられることによって、前記第2側板(12)に重なり合う重合部分(13b)を有しており、前記第1側板(13)の前記重合部分(13b)には、差込み片(15)が形成され、前記第2側板(12)における前記重合部分(13b)に重なり合う部分には、前記差込み片(15)が挿入される挿入部(16)が形成され、前記挿入部(16)は、第1スリット(21)と、前記第1スリット(21)よりも前記第2の縁(18)に近い位置に配置された第2スリット(22)と、前記第1スリット(21)と前記第2スリット(22)とを接続する第3スリット(23)とを有しており、前記第1スリット(21)は、前記角部の頂点(C)を通る直線に沿って延びるように形成された角部方向部分(21a)を有し、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に遠い側の側辺(26)は、第1スリット(21)の角部方向部分(21a)に対応する形状を有する角部方向対応部分(26a)を有する。前記第2スリット(22)は、前記差込み片(15)における前記第1の縁(19)に近い側の側辺(27)に対応する形状を有する
【0023】
かかる構成によれば、挿入部(16)の第1スリット(21)および第2スリット(22)は、差込み片(15)の両側の側辺にそれぞれ対応する形状を有するので、差込み片(15)を挿入部(16)の上に重ね合わせ、差込み片(15)を指などで挿入部(16)に押し込むことにより、第1スリット(21)および第2スリット(22)押し込み方向へ容易に開くことが可能になり、差込み片(15)を挿入部(16)に容易に挿入することが可能である。
【0024】
また、前記第1スリット(21)は、前記角部方向部分(21a)における角部の頂点(C)に遠い側の端部から前記第2の縁(18)の延びる方向に延びる第2縁方向部分(21c)をさらに有するのが好ましい。
【0025】
かかる構成によれば、第1スリット(21)の第2縁方向部分(21c)が、角部方向部分(21a)における角部の頂点(C)に遠い側の端部から前記第2の縁(18)の延びる方向に延びているので、第2縁方向部分(21c)を有する代わりに角部方向部分(21a)を延長した場合と比較して、挿入部(16)の全体を第2側板(12)の外側の縁(12a)に近づけるとともに梱包面構成部(11)の第2の縁(18)からより離れた位置へ配置することが可能になる。これにより、第2の縁(18)から離れた位置で差込み片(15)を挿入部(16)に挿入する作業を容易に行うことが可能になり、作業性が向上する。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明の梱包材によれば、梱包ケースの角部における差込み片が挿入されたスリット端部における梱包材の破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る梱包材を有する梱包ケースの斜視図である。
図2図1の梱包ケースの角部の拡大正面図である。
図3図1のトレーを展開した状態の平面図である。
図4図3の連結部周辺部分における要部拡大図である。
図5図4の第1側板を第1の縁で折り曲げて当該第1側板の重合部分を第2側板に一部重ね合わせ、図4の差込み片と挿入部の形状を比較した状態を示す図である。
図6図1のトレーの組立方法を説明する図であって、第1側板の重合部分を第2側板に重ね合わせる直前の状態を示す図である。
図7図1のトレーの組立方法を説明する図であって、第1側板の重合部分を第2側板に重ね合わせた状態を示す図である。
図8図1のトレーの組立方法を説明する図であって、指で差込み片を挿入部に押し込む途中の状態を示す図である。
図9図1のトレーの組立方法を説明する図であって、差込み片が挿入部に挿入された状態を示す図である。
図10図9のX―X線断面図である。
図11】本発明の変形例を示す挿入部における第1スリットの第1縁方向部分が円弧状の部分を有する例を示す図である。
図12】従来の梱包ケースの天板の互いに直交する隣接する2つの縁を折り曲げて第1側板および第2側板が形成された構造を示す図であり、(a)は梱包ケースの展開図、(b)は梱包ケースの角部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながらさらに詳細に本発明の梱包材の実施形態について説明する。
【0029】
本実施形態の梱包材の一例として、図1〜2に示される梱包ケース1は、ダンボール板で構成された直方体の筐体である。梱包ケース1は、上下両端が開放された筒状のケース本体2と、当該ケース本体2の開放された上下両端を閉じる一対のトレー3、4とを備えている。これらケース本体2およびトレー3、4は、いずれもダンボール板を折り曲げることにより形成されている。
【0030】
トレー3、4は、図1〜4に示されるように、いずれも底の浅い平たい蓋体からなり、同一の形状を有する。トレー3、4は、梱包ケース1の上側または下側の梱包面を構成する矩形の梱包面構成部11と、当該梱包面構成部11の4つの縁18、18、19、19のうち対向する一対の第1の縁19に連結された一対の第1側板13と、対向する一対の第2の縁18に連結された一対の第2側板12とを備えている。第2の縁18は、第1の縁19に隣接し、当該第1の縁19に直交している。梱包面構成部11、一対の第1側板13および一対の第2側板12は、一枚のダンボール板によって一体形成されている。
【0031】
梱包面構成部11は、ケース本体2の上側を閉じるトレー3の場合には梱包ケース1の上面を構成し、ケース本体2の下側を閉じるトレー4の場合には梱包ケース1の下面を構成する。
【0032】
第1側板13の幅(第1の縁19と直交する方向の幅)は、第2側板12の幅(第2の縁18と直交する方向の幅)と同じになるように設定されている。
【0033】
各第1側板13は、梱包面構成部11の第1の縁19において当該梱包面構成部11に揺動自在に連結されている。各第2側板12は、第1の縁19に隣接する第2の縁18において当該梱包面構成部11に揺動自在に連結されている。
【0034】
第1側板13と第2側板12とが後述する連結部14(すなわち、差込み片15と挿入部16との組合せ)を用いて連結することによって、梱包面構成部11および第1側板13および第2側板12が頂点Cを有する梱包ケース1の角部を形成する。
【0035】
第1側板13は、梱包面構成部11の第1の縁19につながる本体部13aと、第2側板12の外表面に重なり合う一対の重合部分13bを有している。本体部13aは、第1の縁13aに直交する両側の縁13cを有している。両側の縁13cは、角部の頂点Cを通る直線上にある。重合部分13bは、本体部13aの両側の縁13cに揺動自在に連結されている。本体部13aが第1の縁19で90度折り曲げられ、かつ、第2側板12が第2の縁18で90度折り曲げられた状態では、本体部13aの両側の縁13cは、第2側板12の縁に一致する。
【0036】
第1側板13の重合部分13bには、第1の縁19が延びる方向に突出する差込み片15が形成されている。差込み片15は、重合部分13bにおいて本体部13aの縁13cに対向する縁13dから2本のスリットが形成されることによって形成される。すなわち、差込み片15は、一方のスリットに対応する第1側辺26と、他方のスリットに対応し、当該第1側辺26に対向する第2側辺27を有する。また、第1側辺26および第2側辺27は、後述する挿入部16の第1スリット21および第2スリット22の形状にそれぞれ対応する。
【0037】
具体的には、差込み片15における第1の縁19に遠い側の第1側辺26は、第1スリット21の角部方向部分21aに対応する形状を有する角部方向対応部分26a(図2および図5参照)を有する。さらに、第1側辺26は、第1スリット21の第1縁方向部分21bおよび第2縁方向部分21cに対応する形状を有する縁方向対応部分26b、26cを有する。
【0038】
さらに、差込み片15における第1の縁19に近い側の第2側辺27は、V字形状の第2スリット22を構成する2本の直線部分27a、27bに対応する形状を有する対応部分27a、27bを有する。
【0039】
差込み片15の先端部分28は、第1側辺26および第2側辺27を形成する2本のスリットによって第1側板13の重合部分13bの他の部分から切り離されている。一方、差込み片の根元部分29は、重合部分13bの他の部分から連続している。いいかえれば、差込み片15は、重合部分13bの他の部分に対して支持されて片持ち支持されており、差込み片15の先端部分28を指で押し込むと押し込んだ方向へ差込み片15が曲がり、指で押し込むことを止めれば第2側板12の復元力によって元の状態に戻って閉じられる。
【0040】
第2側板12における重合部分13bに重なり合う部分には、差込み片15が挿入される挿入部16が形成されている。
【0041】
挿入部16は、図4に示されるように、略H型に配置された3本のスリット、すなわち、第1スリット21、第2スリット22、および第3スリット23を備えている。第1スリット21および第2スリット22は、互いに離間している。第3スリット23は、第2の縁18に直交する方向に延びている。
【0042】
第1スリット21は、梱包面構成部11の第2の縁18の延びる方向に長さX1を有する。第1スリット21は、3つの直線部分によって構成される。すなわち、第1スリット21は、第2の縁18に対して斜め方向に延びる角部方向部分21aと、当該角部方向部分21aの一端部に接続された第1縁方向部分21bと、当該角部方向部分21aの他端部に接続された第2縁方向部分21cとを備えている。
【0043】
角部方向部分21aは、角部の頂点Cを通る直線Sに沿って延びるように形成されている。なお、トレー3,4は手で折り曲げ可能な程度の剛性を有するダンボール板を折り曲げて形成されるので、トレー3、4の寸法および形状は多少の冗長性を内在するものであるので、直線Sは、角部の頂点Cの上を厳密には通っていなくても、当該頂点Cの近傍を通過していればよい。
【0044】
第1縁方向部分21bは、角部方向部分21aにおける角部の頂点Cに近い側の端部から第2の縁18の延びる方向に平行に延びている。
【0045】
また、第2縁方向部分21cは、角部方向部分21aにおける角部の頂点Cに遠い側の端部から第2の縁18の延びる方向に平行に延びている。本実施形態では、第2縁方向部分21cは、第1縁方向部分21bと平行に延びており、かつ、当該第1縁方向部分21bと同じ長さを有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】
第2スリット22は、第2の縁18の延びる方向に長さを有し、第1スリット21よりも第2の縁18に近い位置に配置されている。第2スリット22は、第2の縁18の延びる方向において、第1スリット21と同じ長さX1を有する。なお、第2スリット22の長さは、第1スリット21の長さと異なってもよい。
【0047】
第2スリット22は、V字に折れ曲がった形状を有する。すなわち、第2スリット22は、2本の直線部分22a、22bを有しており、これら直線部分22a、22bの端部同士が角度θ1で傾斜した状態で接続されている。これにより、第2スリット22のV字の先端22cは、第1スリット21の角部方向部分21aを向いている。
【0048】
図4に示されるように、上記の第1スリット21の形状は、差込み片15における第1の縁19に遠い側の第1側辺26の形状に対応し、それと同様に、第2スリット22の形状は、差込み片15における第1の縁19に近い側の第2側辺27の形状に対応している。したがって、第1側板13を第1の縁19で90度折り曲げ、図5に示されるように、第1側板13の重合部分13bを第2側板12に重ね合わせていき、最終的に図2に示されるようにこれら重合部分13bと第2側板12とが重ね合わされた状態では、差込み片15の第1側辺26は第1スリット21に一致し、それと同様に、差込み片15の第2側辺27は第2スリット22に一致する。
【0049】
したがって、図4に示されるように、トレー3、4が展開された状態では、差込み片15は、挿入部22の位置から角部の頂点Cを中心として90度旋回させた位置にある。
【0050】
第3スリット23は、第2の縁18の延びる方向において、第1スリット21および第2スリット22のそれぞれの中間に位置している。したがって、第3スリット23は、第2の縁18に直交する方向に延び、それによって第1スリット21と第2スリット22とをそれぞれの中間同士を接続する。
【0051】
第2側板12における挿入部16における第1スリット21と第2スリット22との間では、第3スリット23によって2つの領域、すなわち、第1領域24および第2領域25に分けられている。第2側板12の第1領域24の部分と第2領域25の部分は、指で押し込まれることにより開くことができ、指で押し込むことを止めれば第2側板12の復元力によって元の状態に戻って閉じられる。
【0052】
上記のように構成された差込み片15および挿入部16によって、第1側板13と第2側板12とを連結する連結部14が構成される。連結部14(すなわち、差込み片15と挿入部16との組合せ)は、トレー3、4の4つの角部の頂点Cの周辺にそれぞれ配置されている。
【0053】
上記の梱包ケース1のトレー3、4は、以下のようにして組み立てられる。
【0054】
まず、図3に示されるように、トレー3、4を組み立てる前のダンボール板の状態から、一対の第1側板13を梱包面構成部11の第1の縁19を折り目として当該梱包面構成部11に対して例えば下方へ90度折り曲げる。それとともに、一対の第2側板12を梱包面構成部11の第2の縁18を折り目として当該梱包面構成部11に対して下方へ90度折り曲げる。
【0055】
ついで、第1側板13の重合部分13bを本体部13aの縁13cを折り目として90度折り曲げることにより、図5〜6に示されるように、重合部分13bを第2側板12に重ね合わせる。図7に示されるように、重合部分13bを第2側板12に重ね合わせた状態では、重合部分13b側の差込み片15は、第2側板12側の挿入部16に重ね合わされる。
【0056】
ついで、図7〜8に示されるように、作業者は重合部分13bと第2側板12が重ね合わせた部分を手で保持しながら親指Tなどを用いて、差込み片15の先端部分28を第2側板12側の挿入部16に押し込む。このとき、挿入部16の第1領域24および第2領域25(図4参照)の部分が開き、その開口した部分に差込み片15の先端部分28が挿入される。
【0057】
その後、親指Tで押し込む動作を止めたときに、図9〜10に示されるように、挿入部16の第1領域24および第2領域25は、第2側板12の復元力によって閉じようとするが、差込み片15の先端部分28が挿入部16の第1領域24の部分よりもトレー内方へ(図10の下側へ)入り込んでいるので、差込み片15の先端部分28は挿入部16の内側に保持される。これによって、連結部14を構成する差込み片15と挿入部16とが連結することによって、第1側板13と第2側板12とを連結することができ、トレー3、4の組立てを行うことができる。このとき、差込み片15の第1側辺26の外側面(第2の縁18と反対側を向いた面)が挿入部16の第1スリット21における第2の縁18を向いた面に重合する。
【0058】
組み立てられたトレー3、4の角部では、図2に示されるように、差込み片15における第1側辺26の角部方向対応部分26aと挿入部16における第1スリット21の角部方向部分21aの縁が全長に亘って接触する。しかも、これら角部方向部分21aおよび角部方向対応部分26aは、いずれも角部の頂点Cを通る直線Sの上に配置される。したがって、第1側板13を第1の縁19回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合、すなわち、重合部分13bの差込み片15に対して、頂点Cを回転中心として時計回りの方向Rへ外力が作用した場合には、差込み片15が挿入部16から抜けようとする力Fは、第1スリット21の角部方向部分21aの縁を垂直方向に押す方向に作用する。その結果、その力Fが第1スリット21の端部に集中することを防止し、第1スリット21の端部における第2側板12の破損および差込み片15の破損を抑制することが可能である。
【0059】
組立て後のトレー3、4は、図1に示されるように、ケース本体2の上端および下端にそれぞれかぶせられ、これによって、梱包ケース1が完成する。トレー3、4は、ケース本体2から脱落しないように、PPバンドなどの梱包用の帯状部材Bによって固定される。帯状部材Bは、トレー3、4の角部の頂点Cよりもやや内側を通るように(すなわち、図2に示される第1側板13の重合部分13bと第2側板12とが重なり合っている部分を押さえるように)、梱包ケース1に巻き付けられる。
【0060】
(特徴)
(1)
本実施形態では、梱包ケース1の角部を形成する場合、トレー3、4において、梱包ケース1の上側および下側の梱包面を構成する梱包面構成部11の互いに隣接する2つの縁18、19に揺動自在に連結された第1側板13および第2側板12を、差込み片15および挿入部16を用いて連結する。具体的には、第1側板13における第2側板12の外表面に重なり合う重合部分13bには、差込み片15が形成され、この差込み片15が第2側板12には、挿入部16が形成されている。第1側板13と第2側板12を梱包面構成部11の第1の縁19および第2の縁18のそれぞれにおいて当該梱包面構成部11に対して90度折り曲げ、その後、差込み片15を挿入部16に挿入して第1側板13と第2側板12とを連結することにより、梱包面構成部11および第1側板13および第2側板12が梱包ケース1の角部を形成する。
【0061】
ここで、挿入部16は、3つのスリット、すなわち、第1スリット21と、当該第1スリット21よりも梱包面構成部11の第2の縁18に近い第2スリット22と、当該第1スリット21と第2スリット22とを接続する第3スリット23を有している。差込み片15を挿入部16の上に重ね合わせ、差込み片15を指などで挿入部16に押し込むことにより、これら3つのスリット21、22、23が押し込み方向へ開いて差込み片15は、挿入部16に挿入される。差込み片15を押し込む力を除けば、第2側板12の復元力によって3つのスリット21、22、23が閉まるので、差込み片15は挿入部16に保持される。
【0062】
第1スリット21は、角部の頂点Cを通る直線Sに沿って延びるように形成された角部方向部分21aを有し、それとともに、差込み片15における第1の縁19に遠い側の第1側辺26は、第1スリット21の角部方向部分21aに対応する形状を有する角部方向対応部分26aを有する。これによって、差込み片15が挿入部16に挿入された状態では、差込み片15における第1の縁19に遠い側の側辺26の角部方向対応部分26aが第1スリット21の角部方向部分21aの縁に全長に亘って接触する。しかも、第1スリット21の角部方向部分21aおよびその縁に接触する差込み片15の角部方向対応部分26aは、角部の頂点Cを通る直線に沿って延びているので、第1側板13を第1の縁19回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合には、差込み片15が挿入部16から抜けようとする力Fは、第1スリット21の角部方向部分21a縁を垂直方向に押す方向に作用する。その結果、その力Fが第1スリット21の端部に集中することを防止し、第1スリット21の端部における第2側板12の破損および差込み片15の破損を抑制することが可能である。
【0063】
(2)
本実施形態の梱包材によれば、第1スリット21は、角部方向部分21aにおける角部の頂点Cに近い側の端部から第2の縁18の延びる方向に延びる第1縁方向部分21bを有しているので、第1縁方向部分21bを有する代わりに角部方向部分21aを延長した場合と比較して、第1スリット21の第1縁方向部分21bと第2スリット22との間隔L1(図4参照)を広く確保することが可能になり、それに伴って差込み片15の幅を広く確保することが可能になる。これにより、第1側板13を第1の縁19回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合に、差込み片15に対して、挿入部16から抜けようとする力が作用したときに、差込み片15が破断するまでの時間を長く確保することが可能になる。
【0064】
(3)
本実施形態の梱包材によれば、第2スリット22は、V字に折れ曲がった形状を有しており、第2スリット22のV字の先端22cは、第1スリット21の角部方向部分21aを向いている。そして、第3スリット23は、第2スリット22のV字の先端22cに接続されている、そのため、第2スリット22のV字の先端(22c)を第2スリット22の端部よりも梱包面構成部11の第2の縁18から離れた位置へ配置することが可能なる。これにより、第2の縁18から離れた第2スリット22のV字の先端(22c)において、差込み片15を挿入部16に挿入する作業を容易に行うことが可能になり、作業性が向上する。しかも、第2スリット22がV字に折れ曲がった形状を有しているので、第1スリット21とV字形状の第2スリット22の両端部との間隔L1、L2(図4参照)を広く確保することが可能になり、それに伴って差込み片15の幅を広く確保することが可能になる。これにより、第1側板13を第1の縁19回りに外方向へ開こうとする外力が作用した場合に、差込み片15に対して、挿入部16から抜けようとする力が作用したときに、差込み片15が破断するまでの時間を長く確保することが可能になる。
【0065】
(4)
本実施形態の梱包材によれば、第1スリット21の第2縁方向部分21cが、角部方向部分21aにおける角部の頂点Cに遠い側の端部から第2の縁18の延びる方向に延びているので、第2縁方向部分21cを有する代わりに角部方向部分21aを延長した場合と比較して、挿入部16の全体を第2側板12の外側の縁12aに近づけるとともに梱包面構成部11の第2の縁18からより離れた位置へ配置することが可能なる。これにより、第2の縁18から離れた位置で差込み片15を挿入部16に挿入する作業を容易に行うことが可能になり、作業性が向上する。
【0066】
(5)
本実施形態の梱包材によれば、挿入部16の第1スリット21および第2スリット22は、差込み片15の両側の側辺にそれぞれ対応する形状を有するので、差込み片15を挿入部16の上に重ね合わせ、差込み片15を指などで挿入部16に押し込むことにより、第スリットおよび第2スリット22押し込み方向へ容易に開くことが可能になり、差込み片15を挿入部16に容易に挿入することが可能である。
【0067】
(変形例)
なお、上記実施形態では、挿入部16の第1スリット21の角部方向部分21aの端部には、直線的に延びる第1縁方向部分21bがつながっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11に示されるように、角部方向部分21aの端部には、円弧状の部分21dがつながっていてもよい。図11の変形例では、円弧状の部分21dは、第1スリット21の角部方向部分21aと第1縁方向部分21bとをつないでいる。
【0068】
この場合、第1スリット21が円弧状の部分21dを有することに対応して、差込み片15における第1側辺26も円弧状の部分26dを有するようにすればよい。これにより、差込み片15は、第1スリット21の縁に全周に亘って接触することが可能である。
【0069】
このような図11に示される変形例では、円弧状の部分21dを有する第1スリット21に対応して差込み片15の第1側辺26を円弧状の部分26dを有するように形成することにより、差込み片15は、第1側辺26の第1縁方向部分21bと角部方向対応部分26aとの間で角張った部分がなくなり、その分だけ差込み片15の幅を広くすることが可能になる。その結果、差込み片15が破断するまでの時間をより長く確保することが可能になる。
【0070】
なお、上記実施形態では、直方体の梱包ケースの一例として、筒状のケース本体2の上下両端にトレー3、4が取り付けられた構造を例に挙げて説明したが、本発明は限定されるものではない。本発明の梱包材は、梱包ケースの1つの梱包面を構成する梱包面構成部と、当該矩形の梱包面構成部の互いに交わる方向に延びる2つの縁のうちの第1の縁に揺動自在に連結された第1側板と、当該第1の縁に隣接する第2の縁に揺動自在に連結されたおよび第2側板とを有し、前記第1側板と前記第2側板とが連結することによって、前記梱包面構成部および前記第1側板および前記第2側板が前記梱包ケースの角部を形成することが可能であれば、他の構造の梱包ケースを採用してもよい。例えば、ケース本体2を省略し、トレー3、4のいずれかの第1側板および第2側板の幅を大きくしたものを採用した梱包ケースを採用してもよい。または、トレー3、4のいずれかを省略し、ケース本体2と1個のトレーとを組み合わせた梱包ケースであってもよい。さらに、直方体の梱包ケースだけでなく、角部を有する梱包ケースとして、例えば多角柱状(六角柱状など)の梱包ケースであってもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 梱包ケース
2 ケース本体
3,4 トレー
11 梱包面構成部
12 第2側板
13 第1側板
14 連結部
15 差込み片
16 挿入部
18 第2の縁
19 第1の縁
21 第1スリット
21a 角部方向部分
21b 第1縁方向部分
21c 第2縁方向部分
22 第2スリット
22c 先端
23 第3スリット
26 第1側辺
26a 角部方向対応部分
27 第2側辺
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
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図11
図12