【実施例】
【0015】
(実施例1)
上記ガスセンサの実施例につき、
図1〜
図7を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、
図1、
図2に示すごとく、センサ素子2と、センサ素子2を内側に挿通するハウジング3と、ハウジング3の先端側に配設された素子カバー4とを備える。センサ素子2は、酸素イオン伝導性の固体電解質体21と該固体電解質体21の一方の面と他方の面とにそれぞれ設けた測定電極22及び基準電極23とを有する。
【0016】
図1に示すごとく、素子カバー4は、センサ素子2の先端部を外周側及び先端側から覆うように配設されたインナカバー41と、該インナカバー41を外周側及び先端側から覆うように配設されたアウタカバー42とを有する。
インナカバー41は、軸方向Zに沿ったインナ側壁部411と、インナ側壁部411の先端側に設けられて軸方向Zに対して交差するインナ底壁部412とを有する。
アウタカバー42は、軸方向Zに沿ったアウタ側壁部421と、アウタ側壁部421の先端側に設けられて軸方向Zに対して交差するアウタ底壁部422とを有する。
【0017】
インナ側壁部411に形成されたインナ側面孔51は、測定電極22よりも基端側に位置している。アウタ側壁部421に形成されたアウタ側面孔61は、インナ側面孔51よりも先端側に位置している。インナ底壁部412に形成されたインナ底面孔52は、測定電極22よりも先端側に位置している。アウタ底壁部422に形成されたアウタ底面孔62は、インナ底面孔52よりも外側に位置している。
【0018】
そして、ガスセンサ1は、下記の解析条件下において流体解析を行ったとき、下記のガス交換指標が、13〜80mg
2/s
2となるよう構成されている。
すなわち、上記解析条件は、流量:0.02kg/s、温度:625℃、密度:0.393229547kg/m
3,ガス粘性率:3.75223×10
-5kg/(m・s)、拡散係数:0.000234886m
2/s、流速:15.119167m/sであるガスの流路にガスセンサ1を設置したという解析条件である。
【0019】
また、上記ガス交換指標は、上記解析条件下において流体解析を行ったとき、アウタ側面孔61からアウタカバー42内へのガスの流入総流量(以下において、「流入総流量A」ともいう。)と、インナ底面孔52からインナカバー41外へのガスの流出総流量(以下において、「流入総流量B」ともいう。)との積によって定義される指標である。なお、このガス交換指標を、以下において、単に「ガス交換指標E」ともいう。
【0020】
インナ底面孔52は、軸方向Zに対して直交するインナ底壁部412に形成されている。ここで、軸方向Zに対して直交とは、軸方向Zに対する角度が正確に90°となる場合のみならず、概略直交する状態をも含む。例えば、軸方向Zに対する角度が例えば88〜92°となるインナ底壁部412にインナ底面孔52が形成されている。
【0021】
センサ素子2は、先端側が閉塞されると共に基端側が開放された有底筒状のコップ型である。すなわち、固体電解質体21が、上記のような有底筒状のコップ型の形状を有している。そして、その外側面に測定電極22が形成されており、内側面に基準電極23が形成されている。
【0022】
固体電解質体21は、ジルコニアを主成分としてなる。また、測定電極22及び基準電極23は、何れも白金族元素からなることが好ましく、特に本例においては、白金からなる。
基準電極23は、固体電解質体21の内側面の略全面に形成されている。一方、測定電極22は、固体電解質体21における先端部付近の一部に設けられている。ただし、本例においては、測定電極22の先端は、固体電解質体21の先端よりも基端側に位置する。また、測定電極22は、周方向の全体に形成されている。
【0023】
素子カバー4は、その基端のフランジ部413、423において、ハウジング3の先端部にかしめ固定されている。インナカバー41とアウタカバー42とは、それらのフランジ部413、423を互いに重ね合わせるようにした状態で、ハウジング3にかしめ固定されている。
【0024】
インナカバー41は、フランジ部413とインナ側壁部411との間に傾斜面部414を有する。インナ側面孔51は、傾斜面部414よりも先端側において、インナ側壁部411に形成されている。すなわち、インナ側面孔51は、軸方向Zにおいて、傾斜面部414と測定電極22との間の位置に形成されている。
図3に示すごとく、インナ側面孔51は、周方向に等間隔に、6個形成されている。
【0025】
また、インナ底壁部412は、軸方向Zに直交する直交平面部415と、該直交平面部415の周囲において、内側に窪みつつインナ側壁部411と繋がるように形成された窪み部416とを有する。そして、インナ底面孔52は、インナ底壁部412における直交平面部415に形成されている。また、
図4に示すごとく、インナ底面孔52は、3個形成されている。
【0026】
また、
図1に示すごとく、アウタカバー42のアウタ側壁部421は、フランジ部423から先端側へ向かって延びるように形成されている。そして、アウタ側壁部421の先端に繋がるように、軸方向Zに直交するようにアウタ底壁部422が形成されている。アウタ側面孔61は、
図1、
図5に示すごとく、インナ側面孔51よりも先端側であると共に、ガスセンサ素子2の先端部よりも先端側となる位置に、周方向に等間隔に8個形成されている。
【0027】
また、
図6に示すごとく、アウタ底面孔62は、アウタ底壁部422に8個形成されている。
図1、
図7に示すごとく、これらのアウタ底面孔62は、いずれも、インナ底面孔52よりも外側に形成されている。なお、インナ底面孔52、アウタ底面孔62、インナ側面孔51、アウタ側面孔61は、いずれも円形の孔である。
また、
図1に示すごとく、インナ側壁部411とアウタ側壁部421との間には、クリアランスが形成されており、インナ底壁部412とアウタ底壁部422との間にも、クリアランスが形成されている。
【0028】
また、インナ側壁部411及びアウタ側壁部421は、有底円筒状のセンサ素子2の外周面に沿って、センサ素子2の中心軸と中心軸を共有するように、略円筒状に形成されている。
【0029】
また、
図2に示すごとく、センサ素子2の内側には、センサ素子2を加熱するためのヒータ11が配設されている。ヒータ11は、アルミナ(Al
2O
3)を主成分とするヒータ基材に、発熱体及びリード部が形成されている(図示略)。発熱体及びリード部は、タングステンを主成分とし、少なくともレニウム、モリブデンのいずれかを含む材料からなる。また、ヒータ11は、円柱形状を有する。
【0030】
また、本例のガスセンサ1は、内燃機関の排気系における触媒フィルタよりも下流側に設置されるリア用ガスセンサである。また、本例のガスセンサ1は、測定電極22と基準電極23との間に所定の電圧を印加することにより、被測定ガス(排ガス)中の特定ガス濃度(酸素濃度)に依存した限界電流値を出力する限界電流式のガスセンサである。
【0031】
すなわち、ガスセンサ1は、自動車エンジンの排気系において、排ガスを浄化する触媒フィルタの下流側に配置される。そして、触媒フィルタを通過した後の排ガス中の酸素濃度に依存した限界電流値を出力する。得られた限界電流値に基づいて、内燃機関に供給された混合気における空燃比を算出して、エンジン制御システムにフィードバックするよう構成することができる。
【0032】
次に、本例の作用効果につき説明する。
ガスセンサ1は、上述の流体解析によって得られる上記ガス交換指標Eが13〜80mg
2/s
2となるよう構成されている。これにより、ガスセンサ1は、高い応答性と被液抑制能とを両立することができる。この点については、後述する実験例1〜3を参照されたい。
【0033】
また、センサ素子2は、有底筒状のコップ型である。これにより、出力精度の高いガスセンサ1を得ることができる。
また、ガスセンサ1は、内燃機関の排気系における触媒フィルタよりも下流側に設置されるリア用ガスセンサである。それゆえ、特にガスセンサ1に要求される応答性及び被液抑制能のレベルが高くなるが、上記構成とすることで、その要求に応えることができる。
また、ガスセンサ1は限界電流式のガスセンサであるため、高い出力精度(ストイキ精度)を得ることができる。
【0034】
以上のごとく、本例によれば、高い応答性と被液抑制能とを両立することができるガスセンサを提供することができる。
【0035】
(実施例2)
本例は、
図8〜
図14に示すごとく、素子カバー4の形状を変更した例である。なお、
図8は、素子カバー4のうち、ハウジング3の先端よりも先端側の部分のみを表したものであり、フランジ部413、423は省略してある。
【0036】
本例のガスセンサ1においては、アウタ側面孔61が、アウタ側壁部421における軸方向Zの2つの位置に形成されている。すなわち、アウタ側壁部421には、アウタ底壁部422に近い位置に、8個のアウタ側面孔61が形成されているとともに、これらのアウタ側面孔61よりも基端側に、同じく8個のアウタ側面孔61が形成されている。先端側の8個のアウタ側面孔61は、インナ底面孔52よりも先端側に位置し、基端側の8個のアウタ側面孔61は、インナ底面孔52よりも基端側に位置している。
【0037】
図9〜
図11に示すごとく、インナカバー41は、実施例1に示したものと略同様の形状を有する。そして、インナ側面孔51は、インナ底壁部412の先端面から12.9mmの位置に中心を有する。そして、各インナ側面孔51は、直径1mmの円形状に形成されている。また、インナ底面孔52は、インナカバー41の中心軸から1.75mm離れた位置に中心を有する。そして、各インナ底面孔52は、直径1.2mmの円形状に形成されている。
【0038】
また、
図12〜
図14に示すごとく、アウタカバー42においては、先端側の8個のアウタ側面孔61が、アウタ底壁部422の先端面から2mmの位置に中心を有し、先端側の8個のアウタ側面孔61が、アウタ底壁部422の先端面から5mmの位置に中心を有する。そして、各アウタ側面孔61は、直径2mmの円形状に形成されている。また、アウタ底面孔62は、アウタカバー42の中心軸から3.6mm離れた位置に中心を有する。そして、各アウタ底面孔62は、直径1.2mmの円形状に形成されている。
【0039】
その他の基本構成については、実施例1と同様である。そして、本例のガスセンサ1も、ガス交換指標Eが、13〜80mg
2/s
2となるよう構成されている。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
【0040】
本例のガスセンサ1につき、後述の実験例1、2、3の試験を行ったところ、具体的なデータとして以下の値が得られた。すなわち、ガス交換指標Eが42.1mg
2/s
2、平均入れ替り時間T1が280ms、平均応答時間T2が692ms、被水痕面積が2.3mm
2であった。
このように、本例のガスセンサは、高い応答性と被液抑制能とを両立することができる。
【0041】
(実験例1)
本例は、
図15〜
図17に示すごとく、実施例1、2のガスセンサ1と基本構成を略同じくした種々のガスセンサ10について、流体解析を行った例である。複数のガスセンサ10は、インナカバー41の形状、アウタカバー42の形状、インナ側面孔51、インナ底面孔52、アウタ側面孔61、アウタ底面孔62の位置や大きさ、個数等を種々変更したものである。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
【0042】
図15、
図16に示すごとく、排気管71にガスセンサ10を配置した状態で、完全燃焼を想定したガスを、排気管71に流したときのガス(流体)の流れをコンピュータシミュレーションにて解析した。なお、
図15、
図16において、矢印Gは、排気管71内のガスの流れを示している。
【0043】
すなわち、流量:0.02kg/s、温度:625℃、密度:0.393229547kg/m
3,ガス粘性率:3.75223×10
-5kg/(m・s)、拡散係数:0.000234886m
2/s、流速:15.119167m/sであるガスの流路(排気管71内)にガスセンサ10を設置したという解析条件下において流体解析を行った。
【0044】
ガス流路における上記のガスの状態は、完全燃焼を想定したガスであり、ガスの成分比率(体積比率)として、N
2:H
2O:CO
2=39:8:7である混合気体であり、この混合気体の密度:0.393229547kg/m
3、ガス粘性率:3.75223×10
-5kg/(m・s)、拡散係数:0.000234886m
2/sは、各ガス成分の物性値を上記の比率で掛け合わせた値である。
【0045】
なお、排気管71は、内径58mm、長さ106mmの円筒形状を有するものとする。そして、その長手方向の中央に、ガスセンサ10を設置する。ここで、ガスセンサ10は、排気管71の内側面から20.6mmの位置まで流路の中心軸に向かって突出した状態とする。そして、排気管71の一端から他端へ上記のガスを流したときの素子カバー4周辺のガスの流れを解析した。
【0046】
上記流体解析によって、アウタ側面孔61からアウタカバー42内へのガスの流入総流量Aと、インナ底面孔52からインナカバー41外へのガスの流出総流量Bとを得た。また、上記流体解析によって、ガスセンサ10の測定電極22の表面の2つの特定部位221、222におけるガスの平均入れ替り時間T1を、算出した。ここで、平均入れ替り時間T1とは、測定電極22の表面の中でガスの上流側の特定部位221と下流側の特定部位222とにおいてそれぞれ算出されるガスの入れ替り時間の平均値を意味する。また、入れ替り時間とは、各特定部位221、222において、ガスが63体積%分、入れ替るまでの時間として定義される。上記特定部位221、222は、センサ素子2の先端から3.75〜4.25mm基端側となる0.5mm×0.5mm×0.5mmの立方体状の領域とする。
【0047】
上記平均入れ替り時間T1が短いガスセンサ10ほど、応答性に優れていることが予測される。そして、本例の解析結果を、
図17に示す。
図17に示すグラフの横軸は、流入総流量Aと流出総流量Bとの積であるガス交換指標Eである。また、同図のグラフの縦軸が、平均入れ替り時間T1である。
【0048】
図17から分かるように、ガス交換指標Eが大きくなるほど、平均入れ替り時間T1が短くなる。そして、ガス交換指標Eが13mg
2/s
2を下回ると、平均入れ替り時間T1が450ms(ミリ秒)を超えて長くなる。また、ガス交換指標Eが20mg
2/s
2以上となると、平均入れ替り時間T1を350ms以下に短縮することができる。
これらの解析結果から、ガス交換指標Eを13mg
2/s
2以上とすることにより、ガスセンサの応答時間を低減することができ、20mg
2/s
2以上とすることにより、一層ガスセンサの応答時間を低減することができると考えられる。
【0049】
(実験例2)
本例は、
図18に示すごとく、実施例1、2のガスセンサ1と基本構成を略同じくした種々のガスセンサを、実際のエンジンの排気管に設置して、その応答性を評価した例である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
【0050】
試験にあたっては、2.5Lの直列4気筒のエンジンの排気管に、各ガスセンサを設置した。そして、回転数1000回/分にてエンジンを運転した。そして、エンジンに供給する混合気の空燃比A/Fが14となる状態と、15となる状態とを複数回にわたって交互に形成した。また、ガスセンサの素子温度は750℃とした。
【0051】
そしてこのとき、ガスセンサによって実際に測定されるA/Fの値を調べた。すなわち、
図19の曲線L1に示すように、時刻t1においてエンジンの空燃比を14から15へと移行したとき、時刻t1から、曲線L2によって表したガスセンサによって測定されるA/Fの値が14から15に向かって63%上昇するまで(すなわち、A/Fの値が14.63となるまで)の時間を測定した。そして、この測定された時間と時刻t1との時間のずれを応答時間Δt1として算出した。
【0052】
また、時刻t2においてエンジンの空燃比(曲線L1)を15から14へと移行したとき、時刻t2から、ガスセンサによって測定されるA/Fの値(曲線L2)が15から14に向かって63%減少するまで(すなわち、A/Fの値が14.37となるまで)の時間を測定した。そして、この測定された時間と時刻t2との時間のずれを応答時間Δt2として算出した。
そして、これを複数回繰り返し、複数の応答時間Δt1及び複数の応答時間Δt2の平均値を算出して各ガスセンサの平均応答時間T2とした。
【0053】
なお、複数のガスセンサは、実験例1と同様に、インナカバー41の形状、アウタカバー42の形状、インナ側面孔51、インナ底面孔52、アウタ側面孔61、アウタ底面孔62の位置や大きさ、個数等を種々変更したものである。また、各ガスセンサのガス交換指標Eは、上述の流体解析によって得られる値である。
【0054】
本例の実験の測定結果を、
図18に示す。同図から分かるように、ガス交換指標Eが大きいほど、平均応答時間T2は短くなる。この傾向は、実験例1の結果(
図17)におけるガス交換指標Eと平均入れ替り時間T1との関係と略同様である。
そして、ガス交換指標Eが13mg
2/s
2を下回ると、平均応答時間T2が730ms(ミリ秒)を超えて長くなる。また、ガス交換指標Eが20mg
2/s
2以上となると、平均応答時間T2を700ms以下に短縮することができる。
【0055】
本例の実験結果は、上記実験例1における解析結果による結論と略一致する。つまり、本例によっても、ガス交換指標Eを13mg
2/s
2以上とすることにより、ガスセンサの応答時間を低減することができ、20mg
2/s
2以上とすることにより、一層ガスセンサの応答時間を低減することができるということが確認できた。
【0056】
(実験例3)
本例は、
図20に示すごとく、ガスセンサの被液抑制能を評価した例である。
まず、実験例2と同様に、インナカバー41の形状、アウタカバー42の形状、インナ側面孔51、インナ底面孔52、アウタ側面孔61、アウタ底面孔62の位置や大きさ、個数等を種々変更した複数のガスセンサを用意した。そして、これらのガスセンサにつき、被水(被液)試験を行った。
【0057】
被水試験は、特開2007−225592号公報に詳細に記載された被水確認試験方法を用いると共に以下の手順にて行った。すなわち、水平面に対して傾斜させた配管に、ガスセンサを取付ける。そして、配管の上端開口部から水滴を含む空気を、噴射機から複数回噴射する。このときの、ガスセンサに内蔵されたセンサ素子2への被水痕面積を、測定した。
【0058】
実験結果を
図20に示す。同図から分かるように、ガス交換指標Eが80mg
2/s
2を超えると、被水痕面積が約30mm
2と大きくなる。また、ガス交換指標Eが72mg
2/s
2以下であれば、被水痕面積が20mm
2以下に抑制されている。この結果から、素子カバー4による被液抑制能を充分に得るためには、ガス交換指標Eを80mg
2/s
2以下とすることが求められることがわかる。また、ガス交換指標Eを72mg
2/s
2以下とすることにより、被液抑制能をより向上させることができることが分かる。
【0059】
なお、上記実施例においては、有底筒状のコップ型のセンサ素子を備えたガスセンサにつき説明したが、板棒状の固体電解質体に他の層を積層してなるセンサ素子を備えたガスセンサに、本発明を適用することもできる。