特許第6233298号(P6233298)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6233298
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】反射防止フィルム
(51)【国際特許分類】
   G02B 1/111 20150101AFI20171113BHJP
   G02B 1/14 20150101ALI20171113BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20171113BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   G02B1/111
   G02B1/14
   G02B5/30
   G02F1/1335 510
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-506045(P2014-506045)
(86)(22)【出願日】2013年3月21日
(86)【国際出願番号】JP2013001937
(87)【国際公開番号】WO2013140811
(87)【国際公開日】20130926
【審査請求日】2016年2月23日
(31)【優先権主張番号】特願2012-67468(P2012-67468)
(32)【優先日】2012年3月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】特許業務法人 小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大久保 航
【審査官】 吉川 陽吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−058415(JP,A)
【文献】 特開2012−032661(JP,A)
【文献】 特開2011−123513(JP,A)
【文献】 特開2012−036394(JP,A)
【文献】 特開2008−116597(JP,A)
【文献】 特開2011−098563(JP,A)
【文献】 特開2011−075938(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 1/11−1/118
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明支持体上に、ハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とが順次積層されて構成された反射防止フィルムであって、
CIE標準光源であるC光源の波長380nmから780nmの領域における、入射角が5°から50°までの範囲でのいずれの入射光に対しても、その入射角と反射角が等しい反射条件における反射光の色相が、CIE1976L* a* b* 色空間において、−3≦a* ≦3、−5≦b* ≦5を満たし、
前記ハードコート層の膜厚は3.0μm以上10μm以下であって、前記ハードコート層の屈折率は1.48以上1.53以下であり、
前記高屈折率層の膜厚は230nm以上260nm以下であって、前記高屈折率層の屈折率は1.58以上1.64以下であり、
前記低屈折率層の膜厚は115nm以上135nm以下であって、前記低屈折率層の屈折率は前記反射防止フィルム表面での視感平均反射率を0.05%以上1.0%以下の範囲内とすることが可能な屈折率であることを特徴とする反射防止フィルム。
【請求項2】
前記低屈折率層の屈折率が1.30であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の反射防止フィルムを備える、表示装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の反射防止フィルムを備える偏光板。
【請求項5】
請求項1または2に記載の反射防止フィルムを備えるタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される内容は、表示装置などの表示画面に外光が反射することを防止することを目的として設けられる反射防止フィルム、その反射防止フィルムを備える表示装置、その反射防止フィルムを備える偏光板およびタッチパネルに関する。そのような反射防止パネルは、好適には、表示装置の表示画面に設けられて使用される。
【背景技術】
【0002】
一般にディスプレイは、室内外での使用を問わず、外光などが入射する環境下で使用される。この外光等の入射光は、ディスプレイ表面等において正反射され、それによる反射像が表示画像と混合することにより、画面表示品質を低下させてしまう。そのため、ディスプレイ表面等に反射防止機能を付与することは必須であり、反射防止機能の高性能化が求められている。
【0003】
一般に反射防止機能は、透明支持体上に金属酸化物等の透明材料からなる高屈折率層と低屈折率層の繰り返し構造による多層構造の反射防止層を形成することで得られる。これらの多層構造からなる反射防止層は、化学蒸着(CVD)法や、物理蒸着(PVD)法といった乾式成膜法により形成することができる。乾式成膜法を用いて反射防止層を形成する場合にあっては、低屈折率層、高屈折率層の膜厚を精密に制御できるという利点がある一方、成膜を真空中でおこなうため、生産性が低く、大量生産に適していないという問題を抱えている。一方、反射防止層の形成方法として、大面積化、連続生産、低コスト化が可能である塗液を用いた湿式成膜法による反射防止膜の生産が注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−256346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年モバイル端末の普及が進み、画像表示装置そのものを手元にて操作する場合が増えている。また、日中の屋外においては、屋内にて使用する場合よりも強い外光にさらされるため、屋外でも視認性を損なわない、低反射率の反射防止フィルムが求められている。
【0006】
また、定置設置型の画像表示装置に反射防止フィルムを適応する場合、その多くは、固定光源からの反射光を低減することが前提となっている。これは、外光の入射角が変化しないことを意味する。これに対しモバイル端末の場合、屋外での使用や手元での操作があるため、外光の入射が様々な角度から入射し、さらに、視聴者も様々な角度でディスプレイを観察する場合が多くなる。よって、モバイル端末に対して反射防止フィルムを適応しようとした場合、正面からの反射光のみではなく、あらゆる入射角の光源に対しての反射光、特に反射光の色味について検討する必要がある。現状、反射防止フィルムの多くは、定置設置型の画像表示装置に対応した設計となっているため、外光の入射角と反射角が変化することを想定されていないフィルム設計となっていることが課題である。
本明細書で開示される内容の目的の1つは、正面からの反射光の色相を低減するとともに、様々な角度から入射する外光の反射光に対しても色相を低減する反射防止フィルム、その反射防止フィルムを備える表示装置、その反射防止フィルムを備える偏光板およびタッチパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、後述のような反射防止フィルム、その反射防止フィルムを備える画像表示装置または液晶表示装置、その反射防止フィルムを備える偏光板を提供することにより達成される。
【0008】
すなわち、1つの態様において、この反射防止フィルムは、透明支持体上に、ハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とが順次積層されて構成された反射防止フィルムであって、CIE標準光源であるC光源の波長380nmから780nmまでの領域における、入射角が5°から50°までの範囲でのいずれの入射光に対しても、入射角と反射角が等しい反射条件における反射光の色相が、CIE1976L* a* b* 色空間において、−3≦a* ≦3、−5≦b* ≦5を満たし、ハードコート層の膜厚は3.0μm以上10μm以下であって、ハードコート層の屈折率は1.48以上1.53以下であり、高屈折率層の膜厚は230nm以上260nm以下であって、高屈折率層の屈折率は1.58以上1.64以下であり、低屈折率層の膜厚は115nm以上135nm以下であって、低屈折率層の屈折率は反射防止フィルム表面での視感平均反射率を0.05%以上1.0%以下の範囲内とすることが可能な屈折率であることを特徴とする。
一実施形態において、低屈折率層の屈折率が1.30であることを特徴とする、反射防止フィルムが提供される。
の態様において、上述の反射防止フィルムを備える、表示装置としても提供され得る。
本明細書で使用される場合、「表示装置」との用語は、そのユーザに対して視覚的に出力するための端末装置をいい、この表示装置は、例えば、その表示画面(display screen)に画像を映し出す。このような表示装置としては、特に、液晶ディスプレイ(LCD)、CRTディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などが挙げられるが、これらに限定されない。
さらに別の態様において、上述の反射防止フィルムを備える偏光板としても提供され得る。
なおさらに別の態様において、上述の反射防止フィルムを備えるタッチパネルとして提供され得る。
【発明の効果】
【0009】
上記のような反射防止フィルムを、画像表示装置や液晶表示装置に設置することによって、反射防止フィルム表面での視感平均反射率を0.05%以上1.0%以下の範囲内にすることができ、正面からの反射光に色味が付くことを低減するとともに、様々な角度から入射する外光の反射光に対して色味が付くことを低減することができる。また、その反射防止フィルムを用いた偏光板を液晶表示装置の表面に設けることにより、また、その反射防止フィルムをタッチパネルに使用することによっても、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係る反射防止フィルムの模式断面図である。
図2図2は、実施例および比較例で作製された反射防止フィルムにおける反射光の色相の角度依存性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本明細書において開示する例示的な反射防止フィルムについて詳細に説明する。
【0012】
本明細書で開示される反射防止フィルムは、CIE標準光源であるC光源の波長380nmから780nmまでの領域における、入射角が5°から50°までの範囲でのいずれの入射光に対しても、その入射角と反射角が等しい反射条件における反射光の色相が、CIE1976L*a* b*色空間において、−3≦a*≦3、−5≦b*≦5を満たす。そのため、外光の入射角度が変化した場合でも、反射防止フィルムの反射光の色相がニュートラルカラーとなる。
【0013】
さらに、入射角が5°の入射光に対して、反射角−5°から−80°までの範囲における反射光の色相が、CIE1976L*a* b* 色空間において、−3≦a* ≦3、−5≦b* ≦5を満たすことで、反射防止フィルムに対して見る角度のみを変動させたときの反射光の色相がニュートラルとなり、これを満たすのが良い。
【0014】
CIE標準光源であるC光源の波長380nmから780nmまでの領域における、入射角が5°から50°までの範囲でのいずれの入射光に対しても、入射角と反射角が等しい反射条件における反射光の色相が、CIE1976L*a* b* 色空間において、Δa* ≦3、Δb* ≦3を満たす(ただし、Δa* =a* max −a* min、Δb* =b* max −b* minを表し、a* max 及びa* min はそれぞれa*値の最大値と最小値を表し、そして、b* max 及びb* minはそれぞれb* 値の最大値と最小値を表す。)と、入射角や反射角の角度が変化した際の色相の変化が小さくなるため、これを満たすのが良い。色相変化の幅は小さいほど好ましいため、Δa*≦1、Δb* ≦1であると更に好ましい。
【0015】
一実施形態において、反射防止フィルムの視感平均反射率は、0.05%以上1.0%以下の範囲内であることが好ましい。
【0016】
(反射防止フィルムの層構成)
図1を参照しつつ、反射防止フィルムの層構成に関して詳細に説明する。本例の反射防止フィルムは、透明支持体上にハードコート層を塗布した上に高屈折率層と低屈折率層を順次積層した多層構成をとるように提供される。このとき、高屈折率層と低屈折率層の層数は問わない。ただし、コストや良品生産率等を考慮した場合、図1に示されるように、本例の反射防止フィルム(10)は、透明支持体(11)の上にハードコート層(12)を塗布し、さらにその上に高屈折率層(13)を塗布し、その上に低屈折率層(14)を積層すると、反射防止フィルムとして好適に使用することができる。
【0017】
このとき、各層の膜厚と屈折率を調整していくことで、反射光の色相パラメータであるa*値、b* 値を目的のものへ合わせ込むことが出来る。例えば、ハードコート層の膜厚は3.0μm以上、10μm以下の範囲に、ハードコート層の屈折率は1.48以上、1.53以下の範囲に、高屈折率層の膜厚は230nm以上、260nm以下の範囲に、高屈折率層の屈折率は1.58以上、1.64以下の範囲に、低屈折率層の膜厚は115nm以上、135nm以下の範囲に、低屈折率層の屈折率は視感平均反射率を0.05%以上1.0%以下の範囲内にすることができる屈折率(例えば屈折率1.30)であることが望ましい。
【0018】
上述のようなハードコート層及び高屈折率層及び低屈折率層の塗工方法としては、スプレー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、ダイコート法、インクジェット法等既存の塗布方法が挙げられるが、特に限定しない。
【0019】
本例の反射防止フィルムにおける透明支持体は、透明性や光の屈折率等の光学特性、さらには耐衝撃性、耐熱性、耐久性などの諸物性を考慮して、種々の有機高分子から調製される。この有機高分子としては、以下のものが挙げられるが、これに限定されない:ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン等のセルロース系、6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド系、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール等。好ましくは、この有機高分子は、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートである。さらに好ましくは、この有機高分子は、トリアセチルセルロースであり、これは、複屈折率が小さく、透明性が良好であることから各種ディスプレイに対し好適に用いることができる。
【0020】
さらに、これらの有機高分子に公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加することによって、透明支持体に種々の機能を付加し得る。また、透明支持体は、上記の有機高分子から選ばれる1種または2種以上の混合物、または重合体から調製されてもよく、複数の層を積層させたものであってもよい。
【0021】
なお、透明支持体の厚みは、20μm以上200μm以下の範囲内にあることが好ましく、さらには、20μm以上80μm以下の範囲内にあることが好ましい。
【0022】
一実施形態において、反射防止フィルムにおけるハードコート層としては、アクリル系材料を用いることができる。このアクリル系材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。また、これらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
【0023】
なお、本明細書において使用される場合、「(メタ)アクリレート」との用語は、「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を示す。例えば、「ウレタン(メタ)アクリレート」は、「ウレタンアクリレート」と「ウレタンメタアクリレート」の両方を示している。
【0024】
単官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−アダマンタンおよびアダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレートなどのアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これに限定されない。
【0025】
前記2官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ整(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これに限定されない。
【0026】
前記3官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられるが、これに限定されない。
【0027】
アクリル系材料の中でも、所望する分子量、分子構造を設計でき、形成されるハードコート層の物性のバランスを容易にとることが可能であるといった理由から、多官能ウレタンアクリレートを好適に用いることができる。ウレタンアクリレートは、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有アクリレートを反応させることによって得られる。具体的には、共栄社化学社製、UA−306H、UA−306T、UA−306l等、日本合成化学社製、UV−1700B、UV−6300B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7640B、UV−7650B等、新中村化学社製、U−4HA、U−6HA、UA−100H、U−6LPA、U−15HA、UA−32P、U−324A等、ダイセルユーシービー社製、Ebecryl−1290、Ebecryl−1290K、Ebecryl−5129等、根上工業社製、UN−3220HA、UN−3220HB、UN−3220HC、UN−3220HS等を挙げることができるがこの限りではない。
【0028】
またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができ、特にその材料を限定しない。
【0029】
また、電離放射線硬化型材料は紫外線により硬化されるため、ハードコート層形成用塗液には光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、紫外線が照射された際にラジカルを発生するものであれば良く、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類を用いることができる。また、光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化型材料100重量部に対して0.1重量部〜10重量部、好ましくは1重量部〜7重量部、更に好ましくは1重量部〜5重量部である。
【0030】
さらに、ハードコート層形成用塗液には、必要に応じて、溶媒や各種添加剤を加えることができる。溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類の中から塗工適正等を考慮して適宜選択される。また、塗液には添加剤として、表面調整剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤等を加えることもできる。
【0031】
また、ハードコート層形成用塗液にはその他添加剤を加えても良い。このような添加剤としては、例えば、泡消剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤などが挙げられる。
【0032】
一実施形態において、反射防止フィルムにおける高屈折率層としては、金属アルコキシド、シランカップリング剤、有機樹脂のうちいずれか1種類もしくは複数組み合わせたバインダーからなり、さらに、バインダーに金属微粒子や有機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの成分は要求される有機系コーティング層の屈折率により適宜選択され、材料の組み合わせ、混合比などにより屈折率を調整する。例えば、高屈折率材料として、Ti、Ta、Zr、In、Znなどの金属アルコキシドや、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの金属微粒子が用いられる。
【0033】
希釈溶媒として用いられるものは、特に限定されない。しかしながら、組成物の安定性、ハードコート層に対する濡れ性、揮発性などを考慮し、利用される希釈溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のグリコールエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。また、溶媒は1種類のみならず2種類以上の混合物として用いることも可能である。
【0034】
高屈折率層を形成するためのバインダマトリックス形成材料としては電離放射線硬化型材料を含む。電離放射線硬化型材料としては、ハードコート層形成用塗液に含まれる電離放射線硬化型材料として例示したアクリル系材料を用いることができる。アクリル系材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能または多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
【0035】
一実施形態において、反射防止フィルムにおける低屈折率層としては、低屈折粒子としては、LiF、MgF、3NaF・AlFまたはAlF(いずれも、屈折率1.4)、または、NaAlF(氷晶石、屈折率1.33)等の低屈折材料からなる低屈折率粒子を用いることができる。また、粒子内部に空隙を有する粒子を好適に用いることができる。粒子内部に空隙を有する粒子にあっては、空隙の部分を空気の屈折率(≒1)とすることができるため、非常に低い屈折率を備える低屈折率粒子とすることができる。具体的には、内部に空隙を有する低屈折率シリカ粒子を用いることができる。
【0036】
低屈折率層に用いられる低屈折率粒子としては、その粒径が1nm以上100nm以下であることが好ましい。粒径が100nmを超える場合、レイリー散乱によって光が著しく反射され、低屈折率層が白化して反射防止フィルムの透明性が低下する傾向にある。一方、粒径が1nm未満の場合、粒子の凝集による低屈折率層における粒子の不均一性等の問題が生じる。
【0037】
低屈折率層を形成するためのバインダマトリックス形成材料としては電離放射線硬化型材料を含む。電離放射線硬化型材料としては、ハードコート層形成用塗液に含まれる電離放射線硬化型材料として例示したアクリル系材料を用いることができる。アクリル系材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能または多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。また、適宜これらの樹脂がフッ素化されたものでも構わない。
【実施例】
【0038】
以下、実施例および比較例についてさらに説明するが、当該実施例は、例示目的で示されるものであり、本発明は下記実施例に限定されるものではない。後述の調製例1から調製例3までは、それぞれ、実施例1で用いられる、ハードコート層形成用塗液、高屈折率層形成用塗液、低屈折率層形成用塗液の調製例である。これらを利用して、形成例1から3までに示した手順に従い、実施例1に係る反射防止フィルムを作製した。また、後述する作製条件の変更により、比較例1から比較例7までのフィルムを作製した。
【実施例1】
【0039】
<調製例1>
(ハードコート層形成用塗液)
ジペンタエリスリトールトリアクリレート25質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート25質量部、ウレタンアクリレート50質量部、イルガキュア184(BASF社製(光重合開始剤))5質量部を用い、これをメチルエチルケトン118質量部に溶解してハードコート層形成塗液を調製した。
【0040】
<調製例2>
(高屈折率層形成用塗液)
ウレタンアクリレート3質量部、酸化ジルコニウム微粒子分散液(固形分25%、溶剤:メチルイソブチルケトン)18質量部、イルガキュア184(BASF社製(光重合開始剤))0.1質量部を用い、これをメチルイソブチルケトン79重量部にて希釈して高屈折率層形成塗液を調製した。
【0041】
<調製例3>
(低屈折率層形成用塗液)
多孔質シリカ微粒子分散液(固形分20%、溶剤:メチルイソブチルケトン)18質量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製)1.99質量部、重合開始剤(BASF社製、商品名;イルガキュア184)0.07質量部、TSF4460(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製:アルキルポリエーテル変性シリコーンオイル)0.20質量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン80重量部で希釈して低屈折率層形成用塗液を調製した。
【0042】
[反射防止フィルムの層構造の形成]
<形成例1>
(ハードコート層の形成)
トリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム製:膜厚60μm)の片面にハードコート層形成用塗液を塗布し、80℃・60秒オーブンで乾燥し、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/mで紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚5μmの透明なハードコート層を形成させた。ハードコート層の屈折率は1.52であった。
【0043】
<形成例2>
(高屈折率層の形成)
上記方法にて形成したハードコート層上に高屈折率層形成用塗液を乾燥後の膜厚が250nmとなるように塗布した。これに、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/mで紫外線照射をおこなって硬化させて高屈折率層を形成した。高屈折率層の屈折率は1.60であった。
【0044】
<形成例3>
(低屈折率層の形成)
上記方法にて形成した高屈折率層上に低屈折率層形成用塗液を乾燥後の膜厚が120nmとなるように塗布した。これに、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/mで紫外線照射をおこなって硬化させて低屈折率層を形成し、反射防止フィルムを作製した。低屈折率層の屈折率は1.30であった。
【0045】
[比較例について]
調製例2のウレタンアクリレート3質量部、酸化ジルコニウム微粒子分散液(固形分20%、溶剤:メチルイソブチルケトン)18質量部、イルガキュア184(BASF社製(光重合開始剤))0.1質量部、メチルイソブチルケトン79重量部を基準として、メチルイソブチルケトンの量を主として変化させて比較例2から比較例3までの反射防止フィルムを、また、ウレタンアクリレートと酸化ジルコニウム微粒子分散液の量を主として変化させて比較例4から比較例5までの反射防止フィルムを作製した。
【0046】
調製例3の多孔質シリカ微粒子分散液(固形分20%、溶剤:メチルイソブチルケトン)18質量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製)1.99質量部、重合開始剤(BASF社製、商品名;イルガキュア184)0.07質量部、TSF4460(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製:アルキルポリエーテル変性シリコーンオイル)0.20質量部、メチルイソブチルケトン80重量部を基準として、メチルイソブチルケトンの量を主として変化させて比較例6から比較例7の反射防止フィルムを作製した。
【0047】
比較例1から7までのさらに具体的な内容について、以下に説明する。
【0048】
<比較例1>
形成例2で示した高屈折率層をハードコート上に塗布せず、代わりに低屈折率層をハードコート上に塗布した例である。
【0049】
<比較例2>
形成例2の高屈折率層の乾燥後の膜厚が290nmとなるように塗布した例である。ここでは溶媒であるメチルイソブチルケトンを74重量部で高屈折率層形成用塗液を調製した。
【0050】
<比較例3>
形成例2の高屈折率層の乾燥後の膜厚が190nmとなるように塗布した例である。ここでは溶媒であるメチルイソブチルケトンを84重量部で高屈折率層形成用塗液を調製した。
【0051】
<比較例4>
形成例2の高屈折率層のウレタンアクリレートを1.5重量部、酸化ジルコニウム微粒子分散液を24重量部とし、乾燥後の形成膜の屈折率が1.66となるように塗布した例である。
【0052】
<比較例5>
形成例2の高屈折率層のウレタンアクリレートを6重量部、酸化ジルコニウム微粒子分散液を6重量部とし、乾燥後の形成膜の屈折率が1.56となるように塗布した例である。
【0053】
<比較例6>
形成例3の低屈折率層の乾燥後の膜厚が140nmとなるように塗布した例である。ここでは溶媒であるメチルイソブチルケトンを75重量部で低屈折率層形成用塗液を調製した。
【0054】
<比較例7>
形成例3の低屈折率層の乾燥後の膜厚が110nmとなるように塗布した例である。ここでは溶媒であるメチルイソブチルケトンを85重量部で低屈折率層形成用塗液を調製した。
【0055】
上記比較例に係る調製方法は、特に説明のないものについては、実施例1での操作に準じるものとする。
【0056】
[反射防止フィルムの評価]
実施例1、及び比較例1から比較例7までで得られた反射防止フィルムについて、以下の方法で評価を行った。
【0057】
(視感平均反射率)
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面について、自動分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用い、入射角5°における分光反射率を測定した。また、得られた分光反射率曲線から、JISR3106に従って視感平均反射率を求めた。なお、測定の際には透明支持体であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。
【0058】
(反射光の色相)
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面について、自動分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用い、入射角5°における分光反射率を測定し、得られた分光反射率曲線から反射光の色相を求めた。なお、測定の際には透明支持体であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。
【0059】
(反射光の色相の角度依存性)
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面について、自動分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用い、入射角と反射角が同じ条件において、入射角5°から50°まで(5°、10°、20°、30°、40°および50°)における分光反射率を測定し、得られた分光反射率曲線から反射光の色相を求めた。なお、測定の際には透明支持体であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。
【0060】
(評価結果)
表1、図2に評価結果を示す。なお、図2において、矢印の端点は、入射角5°から50°までの範囲の端点に対応する色相の結果、すなわち、矢印の始点は入射角5°の結果であり、矢印の終点は入射角50°の結果である。
【0061】
【表1】
【0062】
表1の結果より、実施例1は良好な性能を示した。また実施例1は、図2の結果から、反射光の色相の角度依存性についても良好な性能を示した。なお、図2において、符号21で示された範囲は、反射防止フィルムの反射光に色味が付かないニュートラルカラーとなる色相範囲を意味する。また、比較例4については、均一な膜が形成されなかったため、測定が不可であった。上述の実施例においては、反射防止フィルムは、反射防止フィルム表面での視感平均反射率を0.05%以上1.0%以下の範囲内にすることができ、正面からの反射光の色相を低減するとともに、様々な角度から入射する外光の反射光に対しても色相を低減することができる。
【符号の説明】
【0063】
10…反射防止フィルム
11…透明支持体
12…ハードコート層
13…高屈折率層
14…低屈折率層
21…反射防止フィルムの反射光に色味が付かないニュートラルカラーとなる色相範囲
図1
図2