(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記清掃ブラシ(43)は、前記フィルタ(22)の前記往路の清掃時に、前記往路の終点方向に移動する第1移動と前記往路の始点方向に移動する第2移動とを繰り返しながら進む、
請求項1に記載の空調室内機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0019】
(1)空調室内機の構成の概要
図1は、本発明の一実施形態に係る空調室内機10の外観を描いた斜視図である。
図1において、空調室内機10は、空気調和機を構成するために、屋外に設置される空調室外機(図示せず)と接続される。なお、
図1は、実施形態に係る空調室内機10を右斜め上から見た状態が描かれている。
【0020】
図2は、
図1のI−I線で切断された空調室内機10の断面である。以下の説明において、上、下、左、右、正面(前)、背面(後)といった方向を示す語句を用いているが、これらの方向は、特にことわりのない限り、
図1に示されている方向を意味する。
【0021】
図1及び
図2において、空調室内機10は、室内RSの壁面WLなどに取り付けられる。空調室内機10の壁面WLに取り付けられている面が背面(後面)になる。
図2に描かれている掃除ユニット40の位置は、空調室内機10が通常運転をしているときの待機位置である。
【0022】
空調室内機10は、ケーシング21と、エアフィルタ22と、室内熱交換器23と、室内ファン24と、複数の垂直フラップ25と、複数の水平フラップ26と、本体フレーム27と、底フレーム28と、掃除ユニット40を含む自動清掃機構90(
図8参照)とを備えている。
【0023】
(2)空調室内機10の詳細構成
(2−1)ケーシング21
ケーシング21は、空調室内機10の横方向(左右方向)に細長い直方体状の箱形状を呈する。ケーシング21は、空調室内機10の天面部11、前面板12、背面板13、右側板14及び左側板15(
図1参照)によって囲まれた立体空間を内部に有している。
【0024】
天面部11には、室内空気を吸込むための天面吸込口16が形成されている。
図2の矢印Aは、天面吸込口16から室内熱交換器23を通って室内ファン24に吸込まれる空気の流れを表している。
【0025】
空調室内機10の正面を構成する前面板12は、その上端が天面部11にヒンジ(図示せず)で回転自在に支持されている。右側板14及び左側板15は、それぞれ空調室内機10の右側面及び左側面を構成する(
図1参照)。
【0026】
背面板13は、空調室内機10の背面を構成しており、室内の壁面にビス止めして設置された取付板(図示せず)に係止される。
【0027】
ケーシング21の立体空間内には、エアフィルタ22、室内熱交換器23、室内ファン24、複数の垂直フラップ25、本体フレーム27、底フレーム28及び自動清掃機構90が収納されている。
【0028】
底フレーム28は、背面板13に固定されている。そして、この底フレーム28が、ケーシング21、室内熱交換器23、室内ファン24、複数の垂直フラップ25、複数の水平フラップ26及び本体フレーム27を支持している。空調室内機10の下面を構成する底フレーム28には、調和空気を吹出すための吹出口17及び、室内空気を吸込むための下面吸込口18が形成されている。
【0029】
下面吸込口18は、開閉板29によって開いたり閉じたりすることができる。この開閉板29は、
図8に示されている制御部60によって制御されているモータM3によって駆動される。
【0030】
下面吸込口18は、吹出口17と壁面WLとの間に位置している。底フレーム28には、下面吸込口18から上方に向かって吸込流路28aが形成されている。
図2には図示されていないが、吸込流路28aの出口はエアフィルタ22の上方の空間につながっている。
図2の破線の矢印Bは、下面吸込口18から室内熱交換器23へと送られる室内空気の流れを表している。
【0031】
(2−2)室内熱交換器23
室内熱交換器23は、複数の放熱フィン23aと複数の伝熱管23bとで構成されている。室内熱交換器23は、底フレーム28に取り付けられ、ケーシング21の内部に収納されている。室内熱交換器23は、空調室内機10の運転状態に応じて蒸発器または凝縮器として機能し、伝熱管23bの中を流れる冷媒と隣接する放熱フィン23aの間を通過する空気との間で熱交換を行わせる。
【0032】
室内熱交換器23は、
図2に示されているように、側面視において両端が下方に向いて屈曲する略逆V字型の形状を有している。室内ファン24は、室内熱交換器23の下方において、このような形状をした室内熱交換器23に囲まれる空間に位置している。
【0033】
(2−3)室内ファン24
室内ファン24は、ケーシング21の内部に位置しており、空調室内機10の長手方向(左右方向)に延びる細長い略円筒形状のクロスフローファンである。室内ファン24が稼働することによって、室内ファン24を上から下に向かって貫通して室内ファン24の上方から下方に向かう気流が発生する。その結果、室内空気が天面吸込口16あるいは天面吸込口16及び下面吸込口18の両方から吸い込まれて室内熱交換器23を通過する破線の矢印A,Bで示された気流と、室内ファン24から吹出流路28bを通過して吹出口17から室内RSへと吹出される破線の矢印Cで示された気流とが発生する。室内ファン24は、
図8に示されている制御部60によって制御されたモータM5によって駆動される。
【0034】
(2−4)底フレーム28
底フレーム28は、下面に露出した底部28cを有している。また、底フレーム28は、底部28cから上方に延びる流路形成壁28dを有しており、この流路形成壁28dの後方に吸込流路28aが形成されており、この流路形成壁28dの前方に吹出流路28bが形成されている。流路形成壁28dは、断面視において、室内ファン24の形状に沿って湾曲したスクロール形状を持っている。また、底フレーム28は、室内ファン24の前方斜め下に、舌部28eを有している。室内ファン24の前後において、室内熱交換器23の下方には、結露を受け止めるドレンパン28fが設けられている。前方のドレンパン28fの周辺の底フレーム28よりも上に、本体フレーム27の開口部下端27aが配置される。
【0035】
底フレーム28には、複数の垂直フラップ25及び複数の水平フラップ26が回動可能に取り付けられている。複数の垂直フラップ25は、左右方向に複数枚並べて配置され、吹出流路28bに設けられており、吹出される調和空気の左右方向の風向を調整する。また、これら垂直フラップ25の下流には3枚の水平フラップ26が配置されており、これら水平フラップ26は上下方向の風向を調整する。垂直フラップ25及び水平フラップ26は、
図8に示されている制御部60によって制御されているモータM1,M2により駆動される。
【0036】
(2−5)本体フレーム27
図3は、
図1の空調室内機10から前面板12が取り除かれた状態の外観を描いた斜視図である。
図4は、
図1の空調室内機10から前面板12を取り除いた状態の外観を描いた平面図である。また、
図5は、本体フレーム27とエアフィルタ22を含む組立体の分解斜視図である。
【0037】
本体フレーム27は、底フレーム28の上に取り付けられている(
図2参照)。本体フレーム27と底フレーム28とで囲まれた空間内に室内熱交換器23と室内ファン24が配置される一方、本体フレーム27の上にエアフィルタ22が取り付けられる。本体フレーム27は、前後に延びるアーチ状の3本のガイドフレーム31,32,33と、ガイドフレーム31,32,33の後部をつなぐ左右に長いトレー状の後部連結部材34と、ガイドフレーム31,32,33の前部をつなぐ左右に長い前部連結部材35と、左右2本ずつ配置された縦桟36と、前後にわたって2本ずつ配置された横桟37とを備えている。
【0038】
本体フレーム27の右端のガイドフレーム31と中央のガイドフレーム32と後部連結部材34と前部連結部材35とで囲まれた右側開口部38に(
図5参照)、一枚のエアフィルタ22が嵌めこまれる。また、左端のガイドフレーム33と中央のガイドフレーム32と後部連結部材34と前部連結部材35とで囲まれた左側開口部39に(
図5参照)、もう一枚のエアフィルタ22が嵌めこまれる。これらエアフィルタ22を嵌め込むために、右端のガイドフレーム31の左側にガイドレール31aが設けられており、中央のガイドフレーム32の左右両側にガイドレール32a,32bが設けられており、左端のガイドフレーム33の右側には、ガイドレール33aが設けられている。
【0039】
図6は、本体フレーム27の左端のガイドレール33a周辺を拡大した部分拡大斜視図である。ガイドレール31a,32a,32b,33aは、それぞれ左右方向に沿って切断されたときの断面形状がC字形又は逆C字形に形成されている。本体フレーム27の後部には、化粧板であるグリル19がビス止めされる。
【0040】
また、本体フレーム27には、2つの掃除ユニット40が摺動可能に取り付けられる。さらに、掃除ユニット40からこぼれる塵埃を受け止めるためのサブダストボックス50が前部連結部材35に固定されている。サブダストボックス50は、上部が開口した左右に長い箱体である。サブダストボックス50の中に掃除ユニット40が収納されるように構成されている。
【0041】
(2−6)エアフィルタ22
図7は、エアフィルタ22を拡大した拡大斜視図である。
図7において、エアフィルタ22は、左右に配置されて前後に伸びている縦フレーム22a,22bと前方に配置される横フレーム22cと後方に配置される横フレーム22dとで枠体が構成されている。これら縦フレーム22a,22bと横フレーム22c,22dに囲まれた領域に、2本の縦桟22eと4本の横桟22fが形成されている。これら縦フレーム22a,22b、横フレーム22c,22d、縦桟22e及び横桟22fに囲まれた領域にフィルタ本体22gが形成されている。フィルタ本体22gは、例えば、樹脂製の糸からなる網である。前述の縦フレーム22a,22b、横フレーム22c,22d、縦桟22e及び横桟22fも樹脂製であり、フィルタ本体22gと一体的に成形されている。
【0042】
エアフィルタ22の前方の横フレーム22cには、左右に細長く延びた2つの溝22hが形成されている。例えば、右側のエアフィルタ22を本体フレーム27に装着するときには、縦フレーム22a,22bをそれぞれ右端のガイドフレーム31のガイドレール31aと中央のガイドフレーム32の右側のガイドレール32aに差し込んで押し込んでいき、横フレーム22dを後部連結部材34に差し込む。
【0043】
本体フレーム27の奥まで差し込まれたエアフィルタ22は、溝22hが、本体フレーム27の前部連結部材35に形成されている2つの爪35aに引っ掛けられて固定される。さらに、溝22hから爪が外れないように、サブダストボックス50が本体フレーム27に固定されて、エアフィルタ22がサブダストボックス50によって本体フレーム27に押し付けられる。
【0044】
エアフィルタ22の縦フレーム22a,22bには多数の凸部22jが一定の間隔で前後方向に一列に並べて形成されている。これら凸部22jに対しては、掃除ユニット40のゴム製のベロ部材41(
図14A参照)が突き当たったり、ゴム製のベロ部材41が乗り越えたりする(
図25A及び
図25B参照)。突出部であるベロ部材41は、弾性片41cと基部41bとを有している。基部41bは、清掃ブラシ43の回動部材43aに取り付けられている。このベロ部材41の先端部41aは、弾性片41cの先端部でもある。
【0045】
(2−7)自動清掃機構90の概要
自動清掃機構90は、掃除ユニット40とサブダストボックス50とを含んでいる。この掃除ユニット40は、
図9に示されているユニット駆動モータM4によって駆動される。そして、ユニット駆動モータM4は、例えばステッピングモータであり、制御部60から送信されるパルス信号のパルス数によって移動距離が制御される。このようなユニット駆動モータM4も自動清掃機構90に含まれる機器である。
【0046】
また、この制御部60による掃除ユニット40の制御シーケンスは、メモリ62に記憶されている。自動清掃機構90による清掃は、リモートコントローラ61からの指令に基づいて行われたり、メモリ62に記憶されている制御シーケンスに従った制御部60の判断に基づいて自動的に行われたりする。
【0047】
図9は、本体フレーム27の左端周辺の一部を拡大した部分拡大斜視図である。
図9において、本体フレーム27の左側にユニット駆動モータM4が取り付けられている。
【0048】
図10は、プーリー92の周辺を拡大した部分拡大斜視図である。
図10に示されているように、このユニット駆動モータM4によって回転軸91が回転駆動される。回転軸91には、プーリー92が取り付けられている。プーリー92には、ワイヤ93が巻きつけられている。
【0049】
ワイヤ93は、両端が固定具94に取り付けられ、環状に接続されている。そのため、ユニット駆動モータM4が駆動すると、環状に接続されたワイヤ93が、本体フレーム27に沿った所定の環状の軌道上を移動する。そして、このワイヤ93の移動に従って、固定具94も本体フレーム27のガイドフレーム31,32,33に沿って移動する。固定具94は、掃除ユニット40の両端から突出した被固定部42を固定する器具である。被固定部42は、板バネ98によって固定される。
【0050】
この固定する力を高めるために被固定部42の表面にはゴムが貼り付けられている。従って、これら固定具94に固定された掃除ユニット40は、ユニット駆動モータM4の駆動にともない、固定具94と一緒にワイヤ93の移動に従って移動する。ワイヤ93には、スリップを防止する構造が設けられてもよく、例えば細い鋼線が螺旋状に巻き付けられて固定された構造が設けられてもよい。
【0051】
図11Aは、清掃ブラシ43の毛材44が露出した掃除ユニット40の斜視図である。また、
図11Bは、清掃ブラシ43の毛材44の露出範囲を狭めた掃除ユニット40の斜視図である。
図11A及び
図11Bでは、
図5に示されている掃除ユニット40を背面側から見た状態が示されている。
【0052】
掃除ユニット40には、清掃ブラシ43が回動可能に取り付けられている。エアフィルタ22の清掃を行うときには、清掃ブラシ43の毛材44(
図13参照)がエアフィルタ22に接触する。
図12には、この掃除ユニット40の被固定部42が固定具94にはめ込まれた状態が示されている。
【0053】
(3)自動清掃機構90の詳細
(3−1)掃除ユニット40の構成の詳細
図13は、
図11AのII−II線で切断した掃除ユニット40を描いた斜視図である。また、
図14Aは、
図11AのII−II線で切断した掃除ユニット40の断面図である。
図14Bは、清掃ブラシ43と剥離ブラシ47の毛先の関係を説明するための概念図である。
【0054】
さらに、
図15は、ダストボックス蓋46を閉じた掃除ユニット40の外観を描いた斜視図であり、
図11A及び
図11Bに示されている清掃ブラシ43が配置されている側とは反対の側から見た掃除ユニット40が示されている。
図16は、ダストボックス蓋46を開いた掃除ユニット40の外観を描いた斜視図である。
【0055】
図15及び
図16において、掃除ユニット40は、ダストボックスベース部材45と、ヒンジ45aを回動の中心として開閉可能なダストボックス蓋46とを有している。掃除ユニット40の中には、ダストボックスベース部材45とダストボックス蓋46とで囲まれた塵埃を貯留する回収スペースCSが形成されている。つまり、掃除ユニット40は、ダストボックスとしての機能も兼ね備えているということである。
【0056】
図17は、掃除ユニット40とエアフィルタ22を拡大した拡大側面図である。
図17において、掃除ユニット40は、第1側面40aを空調室内機10の後方に向け、第2側面40bを空調室内機10の前方に向けて移動する。
【0057】
掃除ユニット40に取り付けられた清掃ブラシ43は、第2側面40bよりも第1側面40aに近いところに配置されている。この清掃ブラシ43は、
図14Aに示されているように、断面略円弧状の表面を持ち且つ、左右方向に長く延びた回動部材43aに毛材44が例えば接着剤などで固定されて構成されている。
【0058】
図18は、清掃ブラシ43と清掃ブラシ43が外された掃除ユニット40の斜視図である。
図18において、この回動部材43aの左右両端には、回動軸43bが突出している。この回動軸43bはダストボックスベース部材45の第1軸受45bに嵌め込まれる。つまり、清掃ブラシ43は、本体フレーム27の前部連結部材35及び後部連結部材34に平行に左右に長く延びる回転中心の周りで回動し得るように構成されている。
【0059】
図19は、に剥離ブラシ47と剥離ブラシ47が外された掃除ユニット40の斜視図である。
図19において、この清掃ブラシ43に対向して、剥離ブラシ47が掃除ユニット40の内部に取り付けられている。この剥離ブラシ47にも毛材48が例えば接着剤で固定されている。このような構成によって、清掃ブラシ43は、自身に固定された毛材44を剥離ブラシ47に固定された毛材48に擦りつけて、毛材44でエアフィルタ22から除去した塵埃を毛材44から掃除ユニット40の中に掻き落とす。
【0060】
剥離ブラシ47は、清掃ブラシ43の毛材44から塵埃を掻き落とす性能を向上させるために、自身に固定された毛材48を毛材44に押し付けられるようにねじりばね49によって付勢されている。また、このねじりばね49によって回動できるように、回転軸47a及び軸受47bを有している。剥離ブラシ47の回転軸47aは、ダストボックスベース部材45の第2軸受45cに嵌め込まれる。また、剥離ブラシ47の軸受47bには、ダストボックスベース部材45の回転軸45dが嵌め込まれる。
【0061】
図20は、剥離ブラシ47の左端の部分を拡大した部分拡大斜視図である。
図20において、剥離ブラシ47の回転軸47aにはねじりばね49が嵌めこまれて、ねじりばね49の一方端が剥離ブラシ47の本体47cに引っ掛けられる。
【0062】
図21は、剥離ブラシ47周辺を描いた掃除ユニット40の部分拡大断面図である。
図21において、ねじりばね49の他方端は、ダストボックスベース部材45の壁に押し付けられる。このような構成によって、掃除ユニット40の第1側面40aとは反対の側に向かって、剥離ブラシ47の毛材48が付勢される。そして、
図13及び
図14Aに示されている状態では、清掃ブラシ43に固定された毛材44と剥離ブラシ47に固定された毛材48が接触した状態を保つことによって清掃ブラシ43と剥離ブラシ47の間に隙間が生じないように構成されている。
【0063】
図14Bに示されているように、毛材44の毛先44aの形状は、中心線44cの周りに断面が円弧状になるように形成されているとともに、毛材48の毛先48aの形状は、中心線48cの周りに断面が円弧状になるように形成されている。隙間が生じないようにするだけではなく、剥離ブラシ47で剥離された塵埃が掃除ユニット40の外にこぼれないようにするために、中心線44c,48cをずらして、且つ毛先44a,48aが掃除ユニット40の奥で一部重なるように構成されている。
【0064】
また、毛材44は、矢印Dで示されているように、中心線44cから出る放射状の線に対して先端が第1側面40aに向かって傾くように傾斜している。毛材48は、矢印Eで示されているように、中心線48cから出る放射状の線に対して先端がダストボックス蓋の方を向くように傾斜している。
【0065】
掃除ユニット40には、リフレッシュのために清掃ブラシ43を回転させるためのゴム製のベロ部材41が清掃ブラシ43に接続されている。
図11Aには、ベロ部材41が掃除ユニット40の第2側面40bに向かって倒れた状態が示され、
図11Bには、ベロ部材41が掃除ユニット40の第1側面40aに向かって倒れた状態が示されている。ベロ部材41が第2側面40bに向かって倒れると、清掃ブラシ43は、毛材44を露出する向きに回転する。
図11Aの状態のときに清掃ブラシ43がとる姿勢が清掃姿勢である。
【0066】
逆に、ベロ部材41が第1側面40aに向かって倒れると、清掃ブラシ43は、毛材44の一部を掃除ユニット40内に収納して毛材44の露出範囲を狭める向きに回転する。そして、
図11Bの状態では、
図13に示されている回動部材43aの裏面43cが外側を向いて露出している。回動部材43aの裏面43cの一部が露出している状態では、この清掃ブラシ43の塵埃を掻き落とすために清掃ブラシ43の毛材44の一部を掃除ユニット40内に収納して毛材44の露出範囲を狭める状態のときに清掃ブラシ43がとる姿勢がリフレッシュ姿勢である。
【0067】
(3−2)自動清掃機構90の動作
(3−2−1)
図8に示されている制御部60がエアフィルタ22の清掃を行う制御をするときは、制御部60によって室内ファン24の運転が停止される。室内ファン24の運転が停止した後、制御部60は自動清掃機構90のユニット駆動モータM4を駆動させる。
【0068】
自動清掃機構90が清掃を始める前は、
図3に示されているように、掃除ユニット40が、サブダストボックス50の中で待機している。なお、
図3には、説明の便宜上右側の掃除ユニット40が背面側に移動した状態も二点鎖線で示されている。このように、空調室内機10の前方で待機している掃除ユニット40は、空調室内機10の前方から後方に向かって移動しながらエアフィルタ22の清掃を行う。
【0069】
エアフィルタ22の清掃時に掃除ユニット40が清掃する範囲は、
図7に示されているエアフィルタ22のフィルタ本体22gの前端部22mから後端部22nまでである。このとき掃除ユニット40は、
図4に矢印で示されている領域Ar1を移動する。なお、
図4には、説明の便宜上右側の掃除ユニット40が背面側に移動した状態も二点鎖線で示されている。
【0070】
この空調室内機10では、前から後に向かって掃除ユニット40が移動するときに清掃ブラシ43によってエアフィルタ22の清掃が行われる。領域Ar1を前方から後方に前進と後進とを繰り返しながら進む一回の往路の間に、1セットの清掃が行われる。
【0071】
掃除が始まって掃除ユニット40がサブダストボックス50から出るときには、
図11A及び
図25Aに示したように、ゴム製のベロ部材41は、掃除ユニット40の第2側面40bの方に向かって倒れている。
【0072】
図25Aに示すように、前進時の清掃ブラシ43がエアフィルタ22と対峙する範囲(エアフィルタ22に対して露出している範囲)は、円筒形の清掃ブラシ43の中心角αにして100°〜120°程度である。説明の便宜上、この範囲を第1対峙範囲とよぶ。
【0073】
このような状態にあるベロ部材41は、前進している間は、
図17において実線で示されているように、エアフィルタ22の凸部22jのところで弾性変形を起こして凸部22jを乗り越えながら進んでいく。前進を開始して所定パルス数だけユニット駆動モータM4が回転(正回転)すると、第1所定距離L1だけ掃除ユニット40が前進する。
【0074】
制御部60は、ユニット駆動モータM4が第1所定パルス数だけ回転すると、ユニット駆動モータM4の回転を止めて逆方向に回転させるための逆回転用のパルス信号を制御部60がユニット駆動モータM4に送信する。このパルス信号に応じて、第2所定パルス数だけユニット駆動モータM4が回転(逆回転)し、第2所定距離L2だけ掃除ユニット40が後進する。この後進時の初期にベロ部材41の先端部41aがエアフィルタ22の凸部22jに引っ掛かる。ベロ部材41の先端部41aがエアフィルタ22の凸部22jに引っ掛かったままで掃除ユニット40が後進を続けると、掃除ユニット40の後進に連れて清掃ブラシ43が回転する。この清掃ブラシ43の回転が完了すると、
図11B、
図22及び
図25Bに示されている状態になる。
【0075】
図25Bに示すように、後進時の清掃ブラシ43がエアフィルタ22と対峙する範囲(エアフィルタ22に対して露出している範囲)は、上記第1対峙範囲よりも小さく、円筒形の清掃ブラシ43の中心角βにして60°〜80°程度である。説明の便宜上、この範囲を第2対峙範囲とよぶ。
【0076】
なお、第2対峙範囲は、清掃ブラシ43の塵埃を掻き落とすために清掃ブラシ43の毛材44の一部を掃除ユニット40内に収納して毛材44の露出範囲を狭めた状態と同じ範囲であり、すなわち、清掃ブラシ43がとるリフレッシュ姿勢のときの状態と同じ範囲である。
【0077】
図17に二点鎖線で示されているように、ベロ部材41の先端部41aは後方を指した状態になる。ベロ部材41の先端部41aが後方を指した状態になったままでさらに掃除ユニット40が後進を続けると、前進のときと同様に、ベロ部材41が変形を繰り返してエアフィルタ22の凸部22jを乗り越えていく。そして、第2所定距離L2だけ掃除ユニット40が後進すると、ユニット駆動モータM4の回転を止めて逆方向に回転させるための正回転用のパルス信号を制御部60がユニット駆動モータM4に送信する。すると、掃除ユニット40は、再び前進を開始する。
図11B及び
図22の状態で前進を始めた掃除ユニット40のベロ部材41の先端部41aは、凸部22jに引っ掛かって、清掃ブラシ43に固定されている毛材44を露出させる向きに清掃ブラシ43を回転させる。そして、
図11Aの状態になって掃除ユニット40は第1所定距離だけ前進を続ける。このように、前進と後進とを繰り返しながら、掃除ユニット40は、エアフィルタ22の後端部22nまでエアフィルタ22の清掃を続ける。
【0078】
(3−2−2)往路の清掃
上述の前進と後進を繰り返しながら行う一回の往路の清掃について
図23及び
図24を用いて説明する。
図23及び
図24において、右向きの矢印が前進を示し、左向きの矢印が後進を示している。
図23及び
図24を用いた説明では、説明を分かり易くするため前進の移動距離と後進の移動距離の比に簡単な整数の値を用いている。
図23に示されている場合が通常清掃モードであって、掃除ユニット40が1回前進する距離L1と1回後進する距離L2の比が、5:3になっている。
【0079】
そのため、エアフィルタ22の前端部22mから後端部22nまでの領域Ar1では、清掃ブラシ43が3回清掃する箇所ができるものの領域Ar1内のいずれの箇所も少なくとも2回は清掃されることになる。3回の清掃の間に必ず2回の後進が行われ、2回の清掃の間に必ず1回の後進が行われて清掃ブラシ43が剥離ブラシ47に擦りつけられてリフレッシュが行われる。
【0080】
そのため、2回目及び3回目の清掃も、清掃ブラシ43の清掃機能が回復した状態で行われる。具体的には、掃除ユニット40は、ユニット駆動モータM4のパルス数で見ると、例えば、2424パルス進んで1496パルス戻る前進と後進とを繰り返して、一組の前進と後進とで928パルスずつ15回進むように構成される。
【0081】
図24に示されている場合が念入り清掃モードであって、掃除ユニット40が、1回前進する距離L1と1回後進する距離L3の比が、5:4になっている。そのため、エアフィルタ22の前端部22mから後端部22nまでの領域Ar1では、どの箇所も清掃ブラシ43が5回清掃することになる。この5回の清掃の間に必ず4回の後進が行われて清掃ブラシ43が剥離ブラシ47に擦りつけられてリフレッシュが行われる。
【0082】
そのため、1回目から5回目までの清掃は、清掃ブラシ43の清掃機能が回復した状態で行われる。具体的には、掃除ユニット40は、ユニット駆動モータM4のパルス数で見ると、例えば、2192パルス進んで1496パルス戻る前進と後進とを繰り返して、一組の前進と後進とで696パルスずつ20回進むように構成される。
【0083】
なお、正確に掃除ユニット40を移動させるために、移動開始前又は移動終了後の少なくとも一方で、固定具94が本体フレーム27に突き当たって動かなくなってユニット駆動モータM4がトルクだけを発生する状態になるまで増し締めが行われる。
【0084】
また、掃除ユニット40が清掃を介してからしばらくの間(L1-L2,L1−L3)、同じ箇所が1回しか清掃されない。そのため、この箇所が清掃の少ない箇所になるため、例えば、この箇所が横フレーム22cに対応する箇所にしておくと、フィルタ本体22gに対しての清掃ムラは生じなくなる。また、後端部22nの近傍でも同じことが生じる可能性があるため、予め横フレーム22dまで掃除ユニット40が移動するように構成しておくと同様に清掃ムラを防ぐことができる。あるいは、清掃開始時と清掃終了時だけ前進と後進の距離が同じになるように設定してもよい。
【0085】
(3−2−3)復路の清掃
空調室内機10では、フィルタ本体22gの後端部22nから前端部22mに向かって掃除ユニット40が移動する一回の復路の間では、前進と後進との繰り返しは行われない。なぜなら、清掃ブラシ43の往路移動でエアフィルタ22を先に清掃しているため、エアフィルタ22に付着している塵埃が少ないからである。それゆえ、清掃ブラシ43とエアフィルタ22とが対峙する範囲については、往路の第1移動と同等の第1対峙範囲で対峙させる必要がない。
【0086】
それゆえ、第1対峙範囲よりも狭い第2対峙範囲で清掃ブラシ43をエアフィルタ22と対峙させて、エアフィルタ22に僅かに残存する塵埃を掃き取りながら前端部22mに向かって一挙に移動する。
【0087】
それゆえ、空調室内機10では、往路で取り残した塵埃を、復路で回収することができるのでフィルタ清掃機能の性能が向上する。
【0088】
また、復路における清掃ブラシ43の第2対峙範囲が往路における清掃ブラシ43の第1対峙範囲よりも狭くしたことによって、ユニット駆動モータM4の負荷を軽減することができ、モータの長寿命化を図ることができる。
【0089】
(3−3)運転積算量による設定
図8に示されている制御部60は、例えば内蔵されているタイマを用いてカウントすることにより、空調室内機10が空気調和運転(暖房運転及び冷房運転)を行った時間を運転積算量としてメモリ62に記憶している。空調室内機10は、この運転積算量に応じて念入り清掃モードで清掃を行うか、又は通常清掃モードで清掃を行うかを設定する。例えば、エアフィルタ22の清掃の指示が出た時点で、この運転積算量が閾値、例えば50時間を超えているか否かを判断する。そして、運転積算量が閾値を超えていれば、制御部60は、エアフィルタ22の汚れがひどくなっていると想定して、念入り清掃モードを選択する。もし、運転積算量が閾値を超えていなければ、制御部60は、エアフィルタ22に付着している塵埃が少ないと想定して、通常清掃モードを選択する。
【0090】
(3−4)清掃運転の中止
図8に示されている制御部60は、例えば、リモートコントローラ61からの指示によって、通常運転を停止して清掃運転を開始する。通常は、エアフィルタ22の前端部22mから後端部22nまでの領域Ar1の全体の清掃を終えた時点で、清掃運転を終了して待機位置であるサブダストボックス50の中に移動する。ところが、清掃運転には所定時間例えば十数分の時間を要することから、領域Ar1の全体の清掃を終えるまでのタイミングで、リモートコントローラ61を用いてユーザから空気調和運転を再開するように指示される場合など、割り込みの命令が入る場合がある。
【0091】
制御部60は、清掃運転中に割り込みが入って清掃運転の中止指示を受けたときは、エアフィルタ22の後端部22nまでの清掃が完了する前でも清掃運転を終了し、直ちに反転して掃除ユニット40を前方に移動させる。そして、制御部60は、空気調和運転中に待機すべき待機位置であるサブダストボックス50の中に掃除ユニット40を戻す。このように清掃運転を途中で中止しても、掃除ユニット40が前方に向かって後進するときに、ベロ部材41の先端部41aが凸部22jに引っ掛かって、ベロ部材41によって清掃ブラシ43が回動させられ、清掃ブラシ43の毛材44が掃除ユニット40の中に収納される。そのため、直ちに反転しても、清掃ブラシ43の毛材44から塵埃を溢すこと無く、掃除ユニット40を待機位置まで移動させることができる。
【0092】
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態では、一回の往路でエアフィルタ22が清掃ブラシ43の前進・後進によって清掃される場合について説明したが、一回の復路でエアフィルタ22が清掃ブラシ43の前進・後進によって清掃されるように空調室内機10が構成されてもよい。一回の復路でエアフィルタ22が清掃されるようにするには、清掃ブラシ43の毛材44を第1対峙範囲で露出させるための回転の向きと毛材44を第2対峙範囲で露出させるための回転の向きが上記実施形態とは逆になるように構成すればよい。
【0093】
(4−2)変形例B
上記実施形態では、掃除ユニット40の前進と後進が前後方向について行われる場合について説明したが、掃除ユニット40の進行方向は前後方向に限られるものではなく、例えば掃除ユニット40が左右方向に進行するような場合でも左進と右進とを繰り返しながら進むように構成することで本発明を適用することは可能である。
【0094】
(5)特徴
(5−1)
空調室内機10では、往路で取り残した塵埃を、復路で回収することができるのでフィルタ清掃機能の性能が向上する。また、エアフィルタ22は移動せず、1つのユニット駆動モータM4が清掃ブラシ43、及びダストボックスベース部材45とダストボックス蓋46とからなる収容部を移動させるだけの構成であるので、機構が簡素で小型になり、その分だけ製造コストを低減することができる。
【0095】
(5−2)
空調室内機10では、往路の清掃の間、少なくとも第1移動と第2移動との重なり範囲は次の第1移動のときに清掃ブラシ43が通るので、当該重なり範囲を2回以上にわたって清掃ブラシ43で清掃することになり、塵埃の取り残しを防止することができる。
【0096】
(5−3)
空調室内機10では、清掃ブラシ43の第2移動のときに、清掃ブラシ43自体が剥離ブラシ47で清掃されるので、清掃ブラシ43が次の第1移動へ切り換わる前に清掃性能が回復し、より確実な塵埃除去を実現することができる。
【0097】
(5−4)
空調室内機10では、清掃ブラシ43の第2移動又は復路移動では、清掃ブラシ43が第1移動でエアフィルタ22を先に清掃しているため、エアフィルタ22に付着している塵埃が少なく、清掃ブラシ43とエアフィルタ22とが対峙する範囲については、第1移動と同等の第1所定範囲で対峙させる必要がない。それゆえ、第1所定範囲内で且つ第1所定範囲よりも狭い第2所定範囲で清掃ブラシ43をエアフィルタ22と対峙させることによって、ユニット駆動モータM4の負荷を軽減する。