(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
前記クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
前記クラスタPCBの前方に位置しつつ前記クラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成され、一定部分に透明板(310)が一体に形成されたクラスタ文字盤(300)と、
前記クラスタ文字盤の前記透明板の後方に固定設置され、前記クラスタPCBと電気的に連結されて車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛をデジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつ前記クラスタ文字盤の前記透明板の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタ文字盤に向かって照明光を照射する文字盤光源(600)と、
前記クラスタ文字盤の前面に、前記LCDパネルに表示される速度計より大きく、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクにより印刷されたUV速度計(710)、
及びUV光を前記UV速度計に向かって照射するUV光源(720)を備え、速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなる車両用クラスタシステム。
車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
前記クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
前記クラスタPCBの前方に位置しつつ前記クラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成されたクラスタ文字盤(300)と、
前記クラスタ文字盤の後方に固定設置され、前記クラスタPCBと電気的に連結されて車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛をデジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつ前記クラスタ文字盤の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタ文字盤に向かって照明光を照射する文字盤光源(600)と、
前記クラスタウィンドウ及び前記クラスタ文字盤の間に固定設置された光透過性のUV速度計窓(730)に、前記LCDパネルに表示される速度計より大きく、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクにより印刷されたUV速度計(710)、及びUV光を前記UV速度計に向かって照射するUV光源(720)を備え、速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなる車両用クラスタシステム。
車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
前記クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
前記クラスタPCBの前方に位置しつつ前記クラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成されたクラスタ文字盤(300)と、
前記クラスタ文字盤の後方に固定設置され、前記クラスタPCBと電気的に連結され、車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛をデジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつ前記クラスタ文字盤の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタ文字盤に向かって照明光を供給する文字盤光源(600)と、
前記LCDパネルに表示される速度計より大きくなるように、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクが前記クラスタウィンドウの内側表面に印刷されたUV速度計(710)、及びUV光を前記UV速度計に向かって前記クラスタウィンドウの外側から照射するUV光源(720)を備え、速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなる車両用クラスタシステム。
前記クラスタウィンドウは、UV遮断フィルム(111)が貼り付けられるか、UVコーティングされることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用クラスタシステム。
前記速度計ポインタは、UV光が照明される場合にのみ発色するUVインクが前面に印刷された光透過性材質からなり、UV光が照射されないときに前記LCDパネルの速度計の目盛を指示するように、UVインクの印刷面の下層の一定部分にシート紙(530)が貼り付けられるか、塗色されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用クラスタシステム。
前記UV光源は、前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタウィンドウ及び前記クラスタ文字盤の間の前記クラスタハウジングの内部に等間隔に配置され、前記UV速度計に向かってUV光を照射することを特徴とする請求項1に記載の車両用クラスタシステム。
前記UV光源は、前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタウィンドウ及び前記UV速度計窓の間の前記クラスタハウジングの内部に等間隔に配置され、前記UV速度計に向かってUV光を照射することを特徴とする請求項2に記載の車両用クラスタシステム。
前記UV光源は、前記クラスタPCBと電気的に連結され、前記クラスタウィンドウの前方に固定設置されたダッシュボードに等間隔に配置され、前記UV速度計に向かってUV光を照射することを特徴とする請求項3に記載の車両用クラスタシステム。
前記LCDパネルは、前記Nモード制御部によって、速度計を表示しつつ車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータにて表示するように制御され、ADモード制御部によって速度計を非表示としつつ車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータにて表示するように制御されることを特徴とする請求項11に記載の車両用クラスタシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタル式及びアナログアンドデジタル式の車両用クラスタは、デジタル機器に頻繁に接し、使用する若年層の運転者にはLCDパネルを通じた車両の各種走行状態の情報を容易に確認しつつ使用することができるかも知れないが、デジタル機器に慣れておらず、身体及び認知能力が低下した高齢層の運転者には華麗にデジタルデータが表示されるLCDパネルの必要性を感じることができず、むしろ拒否感を与えかねないという問題がある。即ち、アナログ式の車両用クラスタに慣れている高齢層の運転者は、主に速度計を中心に確認しつつ運転するため、車両の各種走行状態の情報がデジタル化されて表示されるLCDパネルの必要性を感じるよりも、むしろ拒否感を抱いてしまう可能性がある。また、上述したデジタル式の車両用クラスタの問題点及びクラシックブームにより、年齢を問わずアナログ式車両用クラスタを好む運転者が増加している。
【0006】
しかし、上述したように現在発売されている車両に設置されたクラスタは、アナログ式は少なくなり、殆どデジタル式またはアナログアンドデジタル式に変化している傾向にある。このため、高齢化時代を踏まえ、高齢層の運転者及びアナログ式を好む運転者に配慮することができる車両用クラスタの開発が求められている。
【0007】
上記のような問題点を解決するために案出された本発明の目的は、高齢層の運転者のようにアナログ式を好む運転者が拒否感なく使用可能なように既存のデジタル式またはアナログアンドデジタル式を維持しつつアナログ式に変換可能な車両用クラスタを提供するところにある。
【0008】
本発明のその他の目的、特定の利点及び新規の特徴は、添付した図面に関する以下の詳細な説明と好ましい実施形態からさらに明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第一発明に係る車両用クラスタシステムは、車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
クラスタPCBの前方に位置しつつクラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成され、一定部分に透明板(310)が一体に形成されたクラスタ文字盤(300)と、
クラスタ文字盤の透明板の後方に固定設置され、クラスタPCBと電気的に連結されて車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛を
デジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤の透明板の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタ文字盤に向かって照明光を照射する文字盤光源(600)と、
クラスタ文字盤の前面に、LCDパネルに表示される速度計より大きく、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクにより印刷されたUV速度計(710)、及びUV光をUV速度計に向かって照射するUV光源(720)を備え
、速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するために、第二発明に係る車両用クラスタシステムは、車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
クラスタPCBの前方に位置しつつクラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成されたクラスタ文字盤(300)と、
クラスタ文字盤の後方に固定設置され、クラスタPCBと電気的に連結されて車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛を
デジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタ文字盤に向かって照明光を照射する文字盤光源(600)と、
クラスタウィンドウ及びクラスタ文字盤の間に固定設置された光透過性のUV速度計窓(730)に、LCDパネルに表示される速度計より大きく、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクにより印刷されたUV速度計(710)、及びUV光をUV速度計に向かって照射するUV光源(720)を備え
、速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなることを特徴とする。
【0011】
さらに、上記目的を達成するために、第三発明に係る車両用クラスタシステムは、車両(1)のステアリングホイール(10)の後方に固定設置されたダッシュボード(20)に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ(110)が固定結合されたクラスタハウジング(100)と、
クラスタハウジングの内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU(40)と電気的に連結されたクラスタPCB(200)と、
クラスタPCBの前方に位置しつつクラスタハウジングの内部に固定設置され、車両の走行状態を表示するための文字及び数字が形成されたクラスタ文字盤(300)と、
クラスタ文字盤の後方に固定設置され、クラスタPCBと電気的に連結され、車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータで表示可能であるとともに、車両の速度を表示するための速度計の数字及び目盛を
デジタル表示可能なLCDパネル(400)と、
車両の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ(510)の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤の前方に回転可能に設置された速度計ポインタ(500)と、
クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタ文字盤に向かって照明光を供給する文字盤光源(600)と、
LCDパネルに表示される速度計より大きく
なるように、UV光が照射される場合にのみ発色するUVインクが
クラスタウィンドウの内側表面に印刷されたUV速度計(710)、及びUV光をUV速度計に向かって
前記クラスタウィンドウの外側から照射するUV光源(720)を備え、
速度計をアナログ表示可能なUV速度計表示部(700)と、を含んでなることを特徴とする。
【0012】
上述した第一発明又は第二発明に係る車両用クラスタシステムにおいて、クラスタウィンドウは、UV遮断フィルム(111)が貼り付けられるか、UVコーティングが施されても良い。
【0013】
また、第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムにおいて、速度計ポインタは、UV光が照明される場合にのみ発色するUVインクが前面に印刷された光透過性材質からなり、UV光が照射されないときにLCDパネルの速度計の目盛を指示するように、UVインクの印刷面の下層の一定部分にシート紙(530)が貼り付けられるか、塗色されても良い。
【0014】
また、第一発明に係る車両用クラスタシステムにおいて、UV光源は、クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタウィンドウ及び前記クラスタ文字盤の間の前記クラスタハウジングの内部に等間隔に配置され、UV速度計に向かってUV光を照射しても良い。
【0015】
また、第二発明に係る車両用クラスタシステムにおいて、UV光源は、クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタウィンドウ及びUV速度計窓の間のクラスタハウジングの内部に等間隔に配置され、UV速度計に向かってUV光を照射しても良い。
【0016】
また、第三発明に係る車両用クラスタシステムにおいて、UV光源は、クラスタPCBと電気的に連結され、クラスタウィンドウの前方に固定設置されたダッシュボードに等間隔に配置され、UV速度計に向かってUV光を照射しても良い。
【0017】
また、第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムにおいて、運転者が操作することができるように、車両の内部に固定設置されたモード操作部(800)と、
モード操作部と電気的に連結され、モード操作部の信号によってUV速度計表示部の作動を制御するモード制御部(900)と、をさらに含んでいても良い。
【0018】
また、第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムにおいて、モード操作部は、運転者の操作によって一般モードのNモード信号をモード制御部に送信するNモード操作ボタン(810)と、運転者の操作によってアナログモードのAモード信号をモード制御部に送信するAモード操作ボタン(820)と、運転者の操作によってアナログアンドデジタルモードのADモード信号をモード制御部に送信するADモード操作ボタン(830)と、を含んでいても良い。
【0019】
また、第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムにおいて、モード制御部は、モード操作部のNモード信号によってLCDパネルをオンし、UV光源はオフするNモード制御部(910)と、モード操作部のAモード信号によってLCDパネルをオフし、UV速度計表示部が作動するように、UV光源をオンするAモード制御部(920)と、モード操作部のADモード信号によってLCDパネル及びUV速度計表示部が作動するようにLCDパネル及びUV光源をオンするADモード制御部(930)と、を含んでいても良い。
【0020】
また、第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムにおいて、LCDパネルは、Nモード制御部によって、速度計を表示しつつ車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータにて表示するように制御され、ADモード制御部によって速度計を非表示としつつ車両の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータにて表示するように制御されるようにしても良い。
【発明の効果】
【0021】
第一発明乃至第三発明のいずれかに係る車両用クラスタシステムは、UV速度計表示部(700)、モード操作部(800)及びモード制御部(900)を通じて、高齢層の運転者のようにアナログ式を好む運転者が拒否感なく使用可能なように既存のデジタル式またはアナログアンドデジタル式を維持しつつ、アナログ式に変換可能であるという効果がある。
【0022】
なお、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】従来の車両用クラスタを含む車両内部の運転席の前方を図示した要部斜視図である。
【
図2】
図1の従来の車両用クラスタを拡大図示した正面図である。
【
図3】従来の車両用クラスタを含む車両内部の運転席の前方を図示した要部側断面図である。
【
図4】
図3の従来の車両用クラスタを拡大して図示した側断面図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係る車両用クラスタシステムを図示した要部斜視図である。
【
図6】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムを拡大して図示した正面図である。
【
図7】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムの速度計及びUV速度計を拡大して図示した要部正面図である。
【
図8】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムを図示した側断面図である。
【
図9】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのクラスタ文字盤を図示した正面図である。
【
図10】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのLCDパネルに表示される速度計の一例を図示した正面図である。
【
図11】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのLCDパネルに表示されるデジタルデータ及び速度計の一例を図示した正面図である。
【
図12】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのLCDパネルに表示されるデジタルデータの一例を図示した正面図である。
【
図13】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムの速度計ポインタを図示した正面図である。
【
図14】
図13の速度計ポインタを側面から図示した側断面図である。
【
図15】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのUV速度計表示部を拡大図示した要部側断面図である。
【
図16】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのモード操作部及びモード制御部の構成を示すブロックダイアグラムである。
【
図17】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのNモードでの表示例を図示した正面図である。
【
図18】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのAモードでの表示例を図示した正面図である。
【
図19】第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのADモードでの表示例を図示した正面図である。
【
図20】本発明の第二実施形態に係る車両用クラスタシステムを図示した側断面図である。
【
図21】第二実施形態に係る車両用クラスタシステムのクラスタ文字盤の一例を図示した正面図である。
【
図22】第二実施形態に係る車両用クラスタシステムのクラスタ文字盤の他の例を図示した正面図である。
【
図23】第二実施形態に係る車両用クラスタシステムのUV速度計窓を図示した正面図である。
【
図24】第二実施形態に係る車両用クラスタシステムのUV速度計表示部を拡大して図示した要部側断面図である。
【
図25】本発明の第三実施形態に係る車両用クラスタシステムを図示した側断面図である。
【
図26】第三実施形態に係る車両用クラスタシステムのクラスタウィンドウを図示した正面図である。
【
図27】第三実施形態に係る車両用クラスタシステムのUV速度計表示部を拡大して図示した要部側断面図である。
【
図28】第三実施形態に係る車両用クラスタシステムのNモードでの表示例を図示した正面図である。
【
図29】第三実施形態に係る車両用クラスタシステムのAモードでの表示例を図示した正面図である。
【
図30】第三実施形態に係る車両用クラスタシステムのADモードでの表示例を図示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付された図面を参照し、本発明に係る車両用クラスタシステムの好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0025】
(第一実施形態)
まず、本発明の第一実施形態に係る車両用クラスタシステムは、
図5乃至19に図示したように、クラスタハウジング100、クラスタPCB200、クラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500、文字盤光源600及びUV速度計表示部700を含んでなる。
【0026】
クラスタハウジング100は、
図5、6及び8に図示したように、車両1のステアリングホイール10の後方に固定設置されたダッシュボード20に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ110が固定結合される。そして、クラスタハウジング100は、図面に図示していないが、ダッシュボード20に固定設置できるように固定クリップ、固定ブラケット、固定ピンなどの締結部材を締結させる締結手段を備える。ダッシュボード20には、クラスタハウジング100を収容しつつ、クラスタハウジング100が固定設置されるように、前後に陥没または貫通した取付部が形成される。
【0027】
また、クラスタウィンドウ110は、クラスタハウジング100の内部に設置された、後述するクラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500及びUV速度計表示部700が、運転者(あるいは使用者)に見えるように透明合成樹脂のような光透過性材質からなる。クラスタウィンドウ110の表面(裏面)には、後述するUV光源720から照射されたUV光を遮断するためにUV遮断フィルム111が貼り付けられるか、UVコーティングされる。即ち、クラスタウィンドウ110を境界として、UV光がクラスタウィンドウ110の外部に伝わらず、遮断されるようにすることによって、運転者にはUV光が伝わらないようになっている。
【0028】
クラスタPCB200は、
図8に図示したように、クラスタハウジング100の内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU40と電気的に連結される。そして、電源供給のために、車両1内に設置されたバッテリーとも電気的に連結される。一方、ECU40は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)であって、自動車用コンピュータともいえ、ECU40内にはRAMとROMが設けられる。ECU40のRAMは、自動車の運行中に発生する様々な信号を一時的に保存する機能を果たし、ROMは自動車が動くのに必要な制御用プログラムや制御用データを記憶する機能を果たす。このようなECU40は、車両の電源がオンになると同時に、車両に設置された各種センサ、例えばエンジンに関するエンジン回転数、エンジンオイルの量などをチェックするセンサ、冷暖房関連温度センサ、安全に関するエアーバック、シートベルトセンサ、車両の動きに関する速度、ABS、左右回転センサなどの各種センサから情報を受信する。この時、ECU40に受信または伝送される全ての信号の通信は、自動車通信標準であるCAN通信によってなされる。ECU40の機能及び作動や、車両1に設置された各種センサは、従来の自動車技術においても広く知られているため、その詳細な説明は省略する。
【0029】
クラスタ文字盤300は、
図6乃至9に図示したように、クラスタPCB200の前方に位置しつつクラスタハウジング100の内部に固定設置され、車両1の走行状態を表示するための文字及び数字が形成され、一定部分に透明板310が一体に形成される。ここで、透明板310を形成した理由は、後述するLCDパネル400に表示されたデジタルデータ410及び速度計420が透過表示され、クラスタ文字盤300の前方外部から視認できるようにすると同時に、後述するUV速度計710を透明板310を含んだクラスタ文字盤300の前面の一部に印刷するためである。そして、クラスタ文字盤300における車両1の走行状態を表示するための文字及び数字は、ECU40から信号を受信して、速度を除く、エンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯を表示するためのものである。この時、車両1の速度を表示する速度計は、後述するLCDパネル400に表示されるため、クラスタ文字盤300には表示されなくても構わない。
【0030】
LCDパネル400は、
図6、8、10、11及び12に図示したように、クラスタ文字盤300の透明板310の後方に固定設置され、クラスタPCB200と電気的に連結されている。LCDパネル400は、車両1の現在の走行状態を数値化されたデジタルデータ410にて表示したり、車両1の速度を表示するための速度計420を構成する数字及び目盛を表示したりする。
【0031】
ここで、デジタルデータ410は、ECU40から信号を受信してエンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯をクラスタ文字盤300に形成された文字及び数字で表示する方式、即ち、アナログ式ではなく、デジタル式で表示するためのもので、クラスタPCB200が受信したECU40からの信号を数値化した数字で表示するためのものである。例えば、
図11や
図12には、デジタルデータ410として、車両の走行速度、オートマティックトランスミッションのギヤポジション、オドメーター、及び車両ドアが開いていることの警告を表示する例が示されている。このようにデジタルデータ410を表示した場合、アナログ式に比べてさらに正確に車両1の現在の走行状態を表示することができる。
【0032】
そして、速度計420は、従来のアナログ式のクラスタに形成された速度計、即ち、クラスタ文字盤上に単に数字及び目盛を形成したものとは異なり、数字及び目盛をLCDパネル400上にデジタル化して表示したものである。この速度計420は、
図10乃至12に図示したように、後述するモード操作部800及びモード制御部900により決定されるNモード、Aモード及びADモードに応じて、LCDパネル400に選択的に表示される。すなわち、LCDパネル400が表示する画面は、ある一つの画面に制限されず、デジタルデータ410及び/又は速度計420を選択的に表示することができる。また、LCDパネル400は、一般のLCDに比べて、厚さと重さを著しく減らしたコンパクトなTFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)が使用され得る。
【0033】
速度計ポインタ500は、
図6、8、13及び14に図示したように、車両1の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ510の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤300の透明板310の前方に回転可能に設置される。ポインタ駆動モータ510は、クラスタPCB200と電気的に連結されて、クラスタPCB200がECU40から現在の車両の速度信号を受信すると、出力軸が受信した速度信号に対応する角度まで回転するように駆動される。これにより、速度計ポインタ500が、速度計420またはUV速度計710の該当する目盛を指示することができる。また、速度計ポインタ500は、後述するUV光源720を通じてUV光が照明される場合にのみ発色するUVインク520が前面に印刷された光透過性材質からなり、LCDパネル400の速度計420を指示するようにUVインク520の印刷面の下層の一定部分にシート紙530が貼り付けられるか、塗色されている。UVインク520は特定波長のUV光においてのみ発色する特殊インクであって、蛍光体(あるいは燐光物質)に該当し、UV光が照射されない場合にのみUVインク520の後方(下層)に位置した印刷面及び物体が見える程度に、普段は光透過性を有する。このようなUVインク520の特徴を利用して、UV光源720の照射有無によって速度計ポインタ500のシート紙530の部分のみ表示するか、UV光により全体面を発色させるかして、速度計ポインタ500により、LCDパネル400の速度計420の目盛、または、後述するUV速度計表示部700のUV速度計710の目盛を指示させることができる。
【0034】
なお、速度計ポインタ500の他にも、
図6等に図示されるように、クラスタ文字盤300の前方にはクラスタ文字盤300上に形成された回転計、燃料計及び水温計を指示するそれぞれのポインタが回転可能に結合され得る。
【0035】
文字盤光源600は、
図8に図示したように、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタ文字盤300に向かって照明光を照射するものである。このため、クラスタPCB200と電気的に連結された文字盤光源PCB610及び光拡散板620が設けられている。文字盤光源600は、一般の光源に比べて環境に優しく、電力の消費量が少なく、長寿命のLED(Light Emitting Diode)が使用され得る。文字盤光源600が、車両1の走行状態を表示するためにクラスタ文字盤300上に形成された文字及び数字などに照明光を照射することによって、運転者が車両1の走行状態を容易に認知することができる。
【0036】
UV速度計表示部700は、
図6乃至9及び15に図示したように、UV光が照射される場合にのみ発色するようにクラスタ文字盤300の前面にLCDパネル400の速度計420より大きくUVインクが印刷されたUV速度計710、及びUV光をUV速度計710に向かって照射するUV光源720をそれぞれ備えている。即ち、UV速度計710は、透明板310を含んだクラスタ文字盤300の前面の一部にUVインクが印刷されたものであって、UVインクにより速度計表示のための数字及び目盛が印刷される。そして、UV光源720は、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタウィンドウ110及びクラスタ文字盤300の間のクラスタハウジング100の内部に等間隔に配置され、UV速度計710に向かってUV光を照射する。これは、UV光が運転者に向かって直接照射されないようにするためである。さらに、クラスタウィンドウ110の内側表面(裏面)には、UV光源720から照射されたUV光を遮断するためにUV遮断フィルム111が貼り付けられている。このUV遮断フィルム111に代えて、UVコーティングを施しても良い。これにより、UV光が運転者に照射されてしまうことをより確実に防ぐことができる。また、UV光源720から照射されるUV光は、UV速度計710のUVインクが発色することができるように、特定波長のUV光である。
【0037】
なお、UV速度計710をLCDパネル400の速度計420より大きく印刷した理由は、特に、身体及び認知能力が低下し、低視力の高齢層の運転者を考慮したものであって、UV速度計710の視認性を向上させることによって、高齢層の運転者も容易に車両1の現在の走行速度を認知することができるようにするためである。
【0038】
モード操作部800は、
図5、8及び16に図示したように、運転者が操作することができるように、車両1の内部に固定設置され、運転者が容易に操作することができるように、運転者に近接したステアリングホイール10に設置され得る。そして、運転者の操作によって一般モードのNモード信号を後述するモード制御部900に送信するNモード操作ボタン810と、運転者の操作によってアナログモードのAモード信号をモード制御部900に送信するAモード操作ボタン820と、運転者の操作によってアナログアンドデジタルモードのADモード信号をモード制御部900に送信するADモード操作ボタン830と、を含む。
【0039】
モード制御部900は、
図5、8及び16に図示したように、モード操作部800と電気的に連結され、モード操作部800の信号によってUV速度計表示部700の作動を制御する。モード制御部900は、モード操作部800のNモード信号によってLCDパネル400をオンし、UV光源720をオフするNモード制御部910と、モード操作部800のAモード信号によってLCDパネル400をオフしつつ、UV速度計表示部700が作動するようにUV光源720をオンするAモード制御部920と、モード操作部800のADモード信号によってLCDパネル400及びUV速度計表示部700がともに作動するようにLCDパネル400及びUV光源720をオンするADモード制御部930とを含む。このとき、LCDパネル400は、Nモード制御部910によって、速度計420を表示しつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータにて表示するように制御され、ADモード制御部930によって速度計420を非表示としつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータにて表示するように制御される。このようなLCDパネル400の表示制御を、
図17乃至19を参照して、より詳しく説明する。
【0040】
図17乃至19は、第一実施形態に係る車両用クラスタシステムのNモード、Aモード、及びADモードでの表示例を図示した正面図である。
【0041】
まず、
図17はNモードでの表示例を図示したものであり、運転者(あるいは使用者)がモード操作部800のNモード操作ボタン810を操作すると、モード制御部900のNモード制御部910が、LCDパネル400に速度計420が表示されるように制御する。この場合、速度計ポインタ500のシート紙530により、速度計420において車両の現在速度を指示するようになる。また、この場合、LCDパネル400には、速度計420に加えて、デジタルデータ410が同時に表示されることもあり得る。そして、デジタルデータ410は、デジタル表示された車両の現在速度を含むこともあり得る。言い換えると、Nモードは一般モードであり、車両の現在の走行速度を表示する速度計420の部分をデジタル化して表示する速度計デジタルモードということもできる。ただし、これは、速度計の部分のみを限定してモード名称を付与したものであって、クラスタ文字盤300に形成された燃料計、回転計及び水温計などを全て勘案すると、車両用クラスタシステム全体のモードは、アナログアンドデジタルモードに該当し得る。
【0042】
次に、
図18はAモードでの表示例を図示したものであり、運転者がモード操作部800のAモード操作ボタン820を操作すると、モード制御部900のAモード制御部920が、LCDパネル400をオフし、UV光源720をオンすることによって、UV速度計710を表示する。そして、UV光源720のUV光により速度計ポインタ500の前面の全体に印刷されたUVインクが発色し、UV速度計710の数字及び目盛を指示可能となる。この時、UV速度計710の視認性がさらに高まるように文字盤光源600の一部光源がオフするように制御しても良い。言い換えると、Aモードはアナログモードであって、車両の現在の走行速度を表示する速度計の部分をアナログ化した速度計アナログモードということもできる。
【0043】
最後に、
図19はADモードでの表示例を図示したものであって、運転者がモード操作部800のADモード操作ボタン830を操作すると、モード制御部900のADモード制御部930が、LCDパネル400をオンするとともに、UV光源720をオンする。ただし、この場合、LCDパネル400は、速度計420を表示せず、デジタルデータ410のみ表示し、オンとなったUV光源720により、UV速度計710が表示される。そして、UV光源720のUV光により速度計ポインタ500の前面の全体に印刷されたUVインクが発色し、UV速度計710の数字及び目盛を指示するようになる。この時、UV速度計710の視認性がさらに高まるように文字盤光源600の一部光源がオフするように制御しても良い。言い換えると、ADモードはアナログアンドデジタルモードであって、車両の現在の走行速度を表示する速度計の部分をLCDパネル400及びUV速度計710によりアナログ式及びデジタル式とし、その他の車両の情報もデジタル化されたデジタル式が複合した速度計アナログアンドデジタルモードということもできる。
【0044】
以上の通り、LCDパネル400には、Nモード制御部910により速度計420が表示されつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410が表示され、ADモード制御部930により速度計420は非表示とされつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410が表示される。
【0045】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る車両用クラスタシステムを図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る車両用クラスタシステムは、
図20乃至24に図示したように、クラスタハウジング100、クラスタPCB200、クラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500、文字盤光源600及びUV速度計表示部700を含んでなる。
【0046】
クラスタハウジング100は、
図20に図示されるように、車両1のステアリングホイール10の後方に固定設置されたダッシュボード20に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ110が固定結合される。また、クラスタウィンドウ110は、クラスタハウジング100の内部に設置された、クラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500及びUV速度計表示部700が運転者(あるいは使用者)に見えるように透明合成樹脂のような光透過性材質からなり、その表面(裏面)には、UV光源720から照射されたUV光を遮断するためのUV遮断フィルム111が貼り付けられるか、UVコーティングが施される。
【0047】
クラスタPCB200は、
図20に図示したように、クラスタハウジング100の内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU40と電気的に連結される。そして、電源供給のために、車両1内に設置されたバッテリーとも電気的に連結される。
【0048】
クラスタ文字盤300は、
図20乃至22に図示したように、クラスタPCB200の前方に位置しつつクラスタハウジング100の内部に固定設置され、車両1の走行状態を表示するための文字及び数字が形成される。そして、LCDパネル400が固定設置されつつLCDパネル400のデジタルデータ410及び速度計420が運転者から視認できるように、クラスタ文字盤300に前面の一定部分に透明板310が一体に形成されるか、前後方向に貫通したLCDパネル装着ホール320が形成され得る。透明板310が一体形成される場合、LCDパネル400は、透明板310の下層に設置される。一方、クラスタ文字盤300にLCDパネル装着ホール320が形成される場合には、LCDパネル400の表示面が運転者から視認できるように、LCDパネル400がLCDパネル装着ホール320に挿入固定される。そして、クラスタ文字盤300における車両1の走行状態を表示するための文字及び数字は、ECU40から信号を受信して、速度を除く、エンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯を表示するためのものである。この時、車両1の速度を表示する速度計は、後述するLCDパネル400に表示されるため、クラスタ文字盤300には表示されなくても構わない。
【0049】
LCDパネル400は、
図20に図示されるように、クラスタ文字盤300の後方に固定設置され、クラスタPCB200と電気的に連結されて、車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410で表示したり、車両1の速度を表示するための速度計420を構成する数字及び目盛を表示したりする。ここで、デジタルデータ410は、ECU40から信号を受信して、エンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯をクラスタ文字盤300に形成された文字及び数字で表示する方式、即ち、アナログ式ではなく、デジタル式で表示されるものであって、クラスタPCB200が受信したECU40の信号を数値化した数字で表示される。例えば、このデジタルデータ410として、第一実施形態と同様に、車両の走行速度、オートマティックトランスミッションのギヤポジション、オドメーター、及び車両ドアが開いていることの警告を表示することができる。このようにデジタルデータ410を表示した場合、アナログ式に比べてさらに正確に車両1の現在の走行状態を表示することができる。
【0050】
そして、速度計420は、従来のアナログ式のクラスタに形成された速度計、即ち、クラスタ文字盤300上に単に数字及び目盛を形成したものとは異なり、数字及び目盛をLCDパネル400上にデジタル化して表示したものである。この速度計420は、第一実施形態と同様に、モード操作部800及びモード制御部900により決定されるNモード、Aモード及びADモードに応じて、LCDパネル400に選択的に表示される。すなわち、LCDパネル400が表示する画面は、ある一つの画面に制限されず、デジタルデータ410及び/又は速度計420を選択的に表示することができる。また、LCDパネル400は、一般のLCDに比べて、厚さと重さを著しく減らしたコンパクトなTFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)が使用され得る。
【0051】
速度計ポインタ500は、第一実施形態と同様に、車両1の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ510の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤300の透明板310の前方に回転可能に設置される。ポインタ駆動モータ510は、クラスタPCB200と電気的に連結されて、クラスタPCB200がECU40から現在の車両の速度信号を受信すると、出力軸が受信した速度信号に対応する角度まで回転するように駆動される。これにより、速度計ポインタ500が、速度計420またはUV速度計710の該当する目盛を指示することができる。また、速度計ポインタ500は、UV光源720によってUV光が照明される場合にのみ発色するUVインク520が前面に印刷された光透過性材質からなり、LCDパネル400の速度計420を指示するようにUVインク520の印刷面の下層の一定部分にシート紙530が貼り付けられるか、塗色されている。従って、UV光源720の照射有無によって速度計ポインタ500のシート紙530の部分のみ表示するか、UV光により全体面を発色させるかして、速度計ポインタ500により、LCDパネル400の速度計420の目盛、または、後述するUV速度計表示部700のUV速度計710の目盛を指示させることができる。
【0052】
文字盤光源600は、
図20に図示したように、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタ文字盤300に向かって照明光を照射するものである。このため、クラスタPCB200と電気的に連結された文字盤光源PCB610及び光拡散板620が設けられている。文字盤光源600は、一般の光源に比べて環境に優しく、電力の消費量が少なく、長寿命のLED(Light Emitting Diode)が使用され得る。文字盤光源600が、車両1の走行状態を表示するためにクラスタ文字盤300上に形成された文字及び数字などに照明光を照射することによって、運転者が車両1の走行状態を容易に認知することができる。
【0053】
UV速度計表示部700は、
図20、23及び24に図示したように、クラスタウィンドウ110及びクラスタ文字盤300の間に固定設置された光透過性のUV速度計窓730に、LCDパネル400の速度計420より大きくUVインクが印刷され、UV光が照射される場合にのみ発色するUV速度計710、及びUV光をUV速度計710に向かって照射するUV光源720をそれぞれ備えている。即ち、UV速度計710は、UV速度計窓730にUVインクが印刷されたものであって、UVインクにより速度計表示のための数字及び目盛が印刷される。そして、UV光源720は、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタウィンドウ110及びUV速度計窓730の間のクラスタハウジング100の内部に等間隔に配置され、UV速度計710に向かってUV光を照射する。これは、UV光が運転者に向かって直接照射されないようにするためである。さらに、クラスタウィンドウ110の内側表面(裏面)には、UV光源720から照射されたUV光を遮断するためにUV遮断フィルム111が貼り付けられている。このUV遮断フィルム111に代えて、UVコーティングを施しても良い。これにより、UV光が運転者に照射されてしまうことをより確実に防ぐことができる。また、UV光源720から照射されるUV光は、UV速度計710のUVインクが発色することができるように、特定波長のUV光である。
【0054】
モード操作部800は、
図20に図示したように、運転者が操作することができるように、車両1の内部に固定設置される。例えば第一実施形態と同様に、モード操作部800は、運転者が容易に操作することができるように、運転者に近接したステアリングホイール10に設置され得る。そして、運転者の操作によって一般モードのNモード信号をモード制御部900に送信するNモード操作ボタン810と、運転者の操作によってアナログモードのAモード信号をモード制御部900に送信するAモード操作ボタン820と、運転者の操作によってアナログアンドデジタルモードのADモード信号をモード制御部900に送信するADモード操作ボタン830と、を含む。
【0055】
モード制御部900は、
図20に図示したように、モード操作部800と電気的に連結され、モード操作部800の信号によってUV速度計表示部700の作動を制御する。モード制御部900は、第一実施形態と同様に、モード操作部800のNモード信号によってLCDパネル400をオンし、UV光源720をオフするNモード制御部910と、モード操作部800のAモード信号によってLCDパネル400をオフしつつ、UV速度計表示部700が作動するようにUV光源720をオンするAモード制御部920と、モード操作部800のADモード信号によってLCDパネル400及びUV速度計表示部700がともに作動するようにLCDパネル400及びUV光源720をオンするADモード制御部930とを含む。このとき、LCDパネル400は、Nモード制御部910によって、速度計420を表示しつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータにて表示するように制御され、ADモード制御部930によって速度計420を非表示としつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータにて表示するように制御される。このようなLCDパネル400の表示制御は、第一実施形態と同様であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0056】
上述したように、クラスタウィンドウ110とクラスタ文字盤300との間に、UV速度計窓730を固定設置し、そのUV速度計窓730上にUVインクによりUV速度計710を印刷した場合も、第一実施形態に係る車両用クラスタシステムと同様の作用効果を奏することができる。
【0057】
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態に係る車両用クラスタシステムを図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る車両用クラスタシステムは、
図25乃至30に図示したように、クラスタハウジング100、クラスタPCB200、クラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500、文字盤光源600及びUV速度計表示部700を含んでなる。
【0058】
クラスタハウジング100は、
図25に図示されるように、車両1のステアリングホイール10の後方に固定設置されたダッシュボード20に固定設置され、開口した前方にクラスタウィンドウ110が固定結合される。また、クラスタウィンドウ110は、クラスタハウジング100の内部に設置された、クラスタ文字盤300、LCDパネル400、速度計ポインタ500及びUV速度計表示部700が運転者(あるいは使用者)に見えるように透明合成樹脂のような光透過性材質からなる。
【0059】
クラスタPCB200は、
図25に図示したように、クラスタハウジング100の内部に設置され、車両に設置された各種センサから情報を受信するECU40と電気的に連結される。そして、電源供給のために、車両1内に設置されたバッテリーとも電気的に連結される。
【0060】
クラスタ文字盤300は、
図25に図示したように、クラスタPCB200の前方に位置しつつクラスタハウジング100の内部に固定設置され、車両1の走行状態を表示するための文字及び数字が形成される。そして、第二実施形態と同様に、LCDパネル400が固定設置されつつLCDパネル400のデジタルデータ410及び速度計420が運転者から視認できるように、クラスタ文字盤300に前面の一定部分に透明板310が一体に形成されるか、前後方向に貫通したLCDパネル装着ホール320が形成され得る。透明板310が一体形成される場合、LCDパネル400は、透明板310の下層に設置される。一方、クラスタ文字盤300にLCDパネル装着ホール320が形成される場合には、LCDパネル400の表示面が運転者から視認できるように、LCDパネル400がLCDパネル装着ホール320に挿入固定される。そして、クラスタ文字盤300における車両1の走行状態を表示するための文字及び数字は、ECU40から信号を受信して、速度を除く、エンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯を表示するためのものである。この時、車両1の速度を表示する速度計は、LCDパネル400に表示されるため、クラスタ文字盤300には表示されなくても構わない。
【0061】
LCDパネル400は、
図25に図示されるように、クラスタ文字盤300の後方に固定設置され、クラスタPCB200と電気的に連結されて、車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410で表示したり、車両1の速度を表示するための速度計420を構成する数字及び目盛を表示したりする。ここで、デジタルデータ410は、ECU40から信号を受信して、エンジン回転数(RPM)、ABS、燃料計、シートベルト警告灯、冷却水温度計、上向き灯表示灯、エンジンオイル警告灯、バッテリー警告灯、その他の警告灯及び表示灯をクラスタ文字盤300に形成された文字及び数字で表示する方式、即ち、アナログ式ではなく、デジタル式で表示されるものであって、クラスタPCB200が受信したECU40の信号を数値化した数字で表示される。例えば、このデジタルデータ410として、第一実施形態と同様に、車両の走行速度、オートマティックトランスミッションのギヤポジション、オドメーター、及び車両ドアが開いていることの警告を表示することができる。このようにデジタルデータ410を表示した場合、アナログ式に比べてさらに正確に車両1の現在の走行状態を表示することができる。
【0062】
即ち、第一実施形態と同様に、モード操作部800及びモード制御部900により決定されるNモード、Aモード及びADモードに応じて、LCDパネル400には、デジタルデータ410及び/又は速度計420が選択的に表示される。また、LCDパネル400は、一般のLCDに比べて、厚さと重さを著しく減らしたコンパクトなTFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)が使用され得る。
【0063】
速度計ポインタ500は、第一実施形態と同様に、車両1の現在速度を指示するようにポインタ駆動モータ510の出力軸に結合されつつクラスタ文字盤300の透明板310の前方に回転可能に設置される。ポインタ駆動モータ510は、クラスタPCB200と電気的に連結されて、クラスタPCB200がECU40から現在の車両の速度信号を受信すると、出力軸が受信した速度信号に対応する角度まで回転するように駆動される。これにより、速度計ポインタ500が、速度計420またはUV速度計710の該当する目盛を指示することができる。また、速度計ポインタ500は、UV光源720によってUV光が照明される場合にのみ発色するUVインク520が前面に印刷された光透過性材質からなり、LCDパネル400の速度計420を指示可能なようにUVインク520の印刷面の下層の一定部分にシート紙530が貼り付けられるか、塗色されている。
【0064】
文字盤光源600は、
図25に図示したように、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタ文字盤300に向かって照明光を照射するものである。このため、クラスタPCB200と電気的に連結された文字盤光源PCB610及び光拡散板620が設けられている。文字盤光源600は、一般の光源に比べて環境に優しく、電力の消費量が少なく、長寿命のLED(Light Emitting Diode)が使用され得る。文字盤光源600が、車両1の走行状態を表示するためにクラスタ文字盤300上に形成された文字及び数字などに照明光を照射することによって、運転者が車両1の走行状態を容易に認知することができる。
【0065】
UV速度計表示部700は、
図25乃至27に図示したように、クラスタウィンドウ110の内側表面に、LCDパネル400の速度計420より大きく、かつUV光が照射される場合にのみ発色するように、UVインクによって印刷されたUV速度計710、及びUV光をUV速度計710に向かって照射するUV光源720をそれぞれ備えている。即ち、UV速度計710は、クラスタウィンドウ110に印刷されるUVインクによって形成されたものであって、UVインクにより速度計表示のための数字及び目盛が印刷される。そして、UV光源720は、クラスタPCB200と電気的に連結され、クラスタウィンドウ110の前方に固定設置されたダッシュボード20に等間隔に配置され、UV速度計710に向かってUV光を照射する。これは、UV光が運転者に向かって直接照射されないようにするためである。また、UV光源720から照射されるUV光は、UV速度計710のUVインクが発色することができるように、特定波長のUV光である。
【0066】
モード操作部800は、
図25に図示したように、運転者が操作することができるように、車両1の内部に固定設置される。例えば第一実施形態と同様に、モード操作部800は、運転者が容易に操作することができるように、運転者に近接したステアリングホイール10に設置され得る。そして、運転者の操作によって一般モードのNモード信号をモード制御部900に送信するNモード操作ボタン810と、運転者の操作によってアナログモードのAモード信号をモード制御部900に送信するAモード操作ボタン820と、運転者の操作によってアナログアンドデジタルモードのADモード信号をモード制御部900に送信するADモード操作ボタン830と、を含む。
【0067】
モード制御部900は、
図25に図示したように、モード操作部800と電気的に連結され、モード操作部800の信号によってUV速度計表示部700の作動を制御する。モード制御部900は、第一実施形態と同様に、モード操作部800のNモード信号によってLCDパネル400をオンし、UV光源720をオフするNモード制御部910と、モード操作部800のAモード信号によってLCDパネル400をオフしつつ、UV速度計表示部700が作動するようにUV光源720をオンするAモード制御部920と、モード操作部800のADモード信号によってLCDパネル400及びUV速度計表示部700がともに作動するようにLCDパネル400及びUV光源720をオンするADモード制御部930とを含む。
【0068】
LCDパネル400は、Nモード制御部910によって、
図28に図示するように、速度計420を表示しつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410にて表示するように制御される。なお、デジタルデータ410は表示されないようにすることも可能である。また、LCDパネル400は、Aモード制御部920によって、
図29に図示するように、デジタルデータ410及び速度計420を表示しないように制御され、この場合、Aモード制御部は、UV光源720をオンしつつ、UV速度計710にて車両の現在速度を表示するように、UV速度計710を制御する。また、LCDパネル400は、ADモード制御部930によって、
図30に図示するように、速度計420を非表示としつつ車両1の現在の走行状態を数値化したデジタルデータ410にて表示するように制御される。このようなLCDパネル400の表示制御は、第一実施形態と同様であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0069】
上述したように、クラスタウィンドウ110の内側表面に、UVインクによりUV速度計710を印刷した場合も、第一実施形態に係る車両用クラスタシステムと同様の作用効果を奏することができる。
【0070】
以上、説明したように、本発明の第一実施形態〜第三実施形態に係る車両用クラスタシステムは、UV速度計表示部700、モード操作部800及びモード制御部900を通じて、高齢層の運転者のようにアナログ式の表示を好む運転者が拒否感なく使用可能なように既存のデジタル式またはアナログアンドデジタル式の表示をアナログ式の表示に変換可能であるという効果がある。
【0071】
上記で説明し、図面に図示した本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を限定するものと解釈されてはならない。本発明の保護範囲は請求の範囲に記載された事項によってのみ制限され、本発明の技術分野において通常の知識を有する者は本発明の技術的思想を様々な形態に改良変更することが可能である。従って、このような改良及び変更は通常の知識を有する者に自明なものである限り、本発明の保護範囲に属する。