(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態における販売管理システムの全体構成を示すブロック図である。本実施形態による販売管理システム10は、ラベルプリンタ1(ラベル発行装置)と、複数台のPOSレジスタ2と、ファイル管理装置3とを備えている。ラベルプリンタ1は、バーコードを印字したラベルを発行する。POSレジスタ2は、商品等に付いているバーコードを読み取り、買上情報の登録処理および精算処理を行う。ファイル管理装置3は、POSレジスタ2が登録した買上情報などを管理する。なお、ラベルプリンタ1と、POSレジスタ2と、ファイル管理装置3とは、通信回線4(例えば、LAN(Local Area Network))によって通信可能に接続されている。
【0014】
次に、ラベルプリンタ1の構成について説明する。
図2は、本実施形態におけるラベルプリンタ1の構成を示したブロック図である。図示する例では、ラベルプリンタ1は、CPU(中央処理装置)11と、ROM(リードオンリーメモリ)12と、RAM(ランダムアクセスメモリ)13と、表示部14と、操作部15(入力部)と、印字制御部16と、ラベル印字機構部17(印字部)と、通信部18と、バーコード読み取り部19(第1の読み取り部)とを備えている。
【0015】
CPU11は、ROM12が記憶するプログラムを読み出し、プログラムに基づいてラベルプリンタ1が備える各部を制御する。ROM12は、CPU11が実行する各種プログラムを記憶している。RAM13は、ラベルに印字する情報を設定するために使用される商品ファイルや、値引理由を特定するために使用される値引理由区分ファイルなどを記憶する。商品ファイルと値引理由区分ファイルの詳細については後述する。
【0016】
表示部14は、例えばタッチパネル式の液晶ディスプレイであり、文字や図形を表示する。また、表示部14は、タッチパネルによりオペレータからの入力を受け付ける。印字制御部16は、商品ファイルなどの情報に基づいてラベルの印字制御を行う。ラベル印字機構部17は、任意の文字や、数字や、画像等をドット単位でラベルに印字を行う。通信部18は、
図1に示したPOSレジスタ2やファイル管理装置3などの外部装置と通信回線4を介して通信を行う。バーコード読み取り部19は、商品等に付されているバーコードを読み取る。
【0017】
次に、ラベルプリンタ1の外観について説明する。
図3は、本実施形態におけるラベルプリンタ1の外観を示す正面図である。ラベルプリンタ1の正面には、表示部14と、操作部15と、ラベル発行口190とが配置されている。上述した通り、表示部14はタッチパネル式の液晶ディスプレイであり、液晶表示器の上面にタッチパネルが積層された構造をしている。オペレータは、タッチパネルを操作することにより、ラベルプリンタ1に対して各種入力を行うことができる。操作部15は、数字キーや、ラベルフィードキーや、クリアキーや、発行キーなどを備えている。ラベル発行口190は、ラベル印字機構部17が発行したラベルを排出する。
【0018】
次に、POSレジスタ2の構成について説明する。
図4は、本実施形態におけるPOSレジスタ2の構成を示したブロック図である。図示する例では、POSレジスタ2は、CPU201(登録部)と、HDD(ハードディスク)202と、RAM203と、印字部204と、液晶タッチパネル205と、カードリーダ206と、客用表示器207と、ドロア208と、入力キー209と、時計210と、ブザー211と、通信部212と、バーコード読み取り部213(第2の読み取り部)とを備える。
【0019】
CPU201は、POSレジスタ2が備える各部の制御を行う。また、CPU201は、登録部として動作し、顧客が買い上げる商品を買上情報として登録する処理を行う。HDD202はCPU201が実行するプログラムや、商品ファイルや、値引理由区分ファイルなどの各種ファイルデータを記憶する。RAM203は、CPU201が処理を行う際に用いるデータを一時記憶する。印字部204は、例えばジャーナルプリンタであり、レシートを発行する。液晶タッチパネル205は、店員側表示器であり、液晶表示器の表示面には透明な接点スイッチであるタッチキーが設けられている。液晶タッチパネル205は、モード切替や、設定や、登録などの操作の入力を受け付ける。また、液晶タッチパネル205は表示を行う。
【0020】
カードリーダ206は、カードに記憶された情報を読み取る。客用表示器207は、7セグメント表示器などからなり、顧客に対して品名や値段の表示を行う。ドロア208は、現金などを収納する。入力キー209は、テンキーや、登録用ファンクションキーや、小計キーや、現計キーなどを備える。時計210は時刻を出力する。ブザー211は音声を出力する。通信部212は、
図1に示した通信回線4を介して、ラベルプリンタ1やファイル管理装置3などの外部装置と通信を行う。バーコード読み取り部213は、商品に付されているバーコードやラベルに印字されているバーコードを読み取る。
【0021】
次に、ラベルプリンタ1のRAM13と、POSレジスタ2のHDD202とが記憶する商品ファイルについて説明する。なお、ラベルプリンタ1のRAM13と、POSレジスタ2のHDD202とは同一の商品ファイルを記憶している。
図5は、本実施形態における商品ファイルのデータ構造を示した概略図である。商品ファイルは、「商品番号」と、「JANコード」と、「品名」と、「値段」とのデータ項目を有しており、各データ項目のデータを行毎に関連付けて記憶する。
【0022】
データ項目「商品番号」は、商品ファイルに記憶されている商品を一意に特定する番号を記憶する。データ項目「JANコード」は日本国内で共通に用いられている商品を一意に特定する情報(JANコード)を記憶する。データ項目「品名」は、同一の行に記憶されている「JANコード」で一意に特定される商品の名称を記憶する。データ項目「価格」は、同一の行に記憶されている「JANコード」で一意に特定される商品の価格を記憶する。
【0023】
図示する例では、行101のデータ項目「商品番号」に記憶されている値が「0001」であり、データ項目「JANコード」に記憶されている値が「490123450123459」であり、データ項目「品名」に記憶されている値が「○○牛乳」であり、データ項目「価格」に記憶されている値が「198」である。これは、JANコード「490123450123459」で特定される商品の商品番号は「0001」であり、JANコード「0250398915138」で特定される商品の品名は「○○牛乳」であり、JANコード「490123450123459」で特定される商品の価格は「198円」であることを示している。なお、他の行については図示するとおりである。
【0024】
次に、ラベルプリンタ1のRAM13と、POSレジスタ2のHDD202とが記憶する値引理由区分ファイルについて説明する。なお、ラベルプリンタ1のRAM13と、POSレジスタ2のHDD202とは同一の値引理由区分ファイルを記憶している。
図6は、本実施形態における値引理由区分ファイルのデータ構造を示した概略図である。値引理由区分ファイルは、「値引コード」と、「値引理由」とのデータ項目を有しており、各データ項目のデータを行毎に関連付けて記憶する。
【0025】
データ項目「値引コード」は、値引理由を一意に特定する番号を記憶する。データ項目「値引理由」は、値引理由を記憶する。図示する例では、行201のデータ項目「値引コード」に記憶されている値が「1」であり、データ項目「値引理由」に記憶されている値が「見切り品」である。これは、値引コード「1」で特定される値引理由は「見切り品」であることを示している。なお、他の行については図示するとおりである。
【0026】
次に、ラベルプリンタ1が発行する値引ラベルについて説明する。
図7は、本実施形態におけるラベルプリンタ1が発行する値引ラベルを示した概略図である。図示する例では、値引ラベル60の上段に値引情報61として「10%引」が印字されており、値引ラベル60の下段にバーコード62が印字されている。本実施形態では、バーコード62には、JANコードと、値引コードと、値引情報とを示す情報が含まれている。なお、図示する例では、値引情報として値引率が示されているが、これに限らず、値引情報は、値引額や値引後価格など、値引を示す情報であればどのような情報でもよい。
【0027】
次に、ラベルプリンタ1が値引ラベルを発行する値引ラベル発行処理について説明する。
図8は、本実施形態におけるラベルプリンタ1の値引ラベル発行処理手順を示したフローチャートである。
(ステップS101)オペレータは、値引ラベルを発行する場合、値引対象の商品に付されているバーコードをバーコード読み取り部19に読み取らせる。バーコード読み取り部19は、バーコードを読み取る。その後、ステップS102の処理に進む。
【0028】
(ステップS102)CPU11は、ステップS101の処理でバーコード読み取り部19が読み取ったバーコードに含まれているJANコードを取得する。その後、ステップS103の処理に進む。
(ステップS103)オペレータは、表示部14のタッチパネルや操作部15のキーを用いて、値引情報をラベルプリンタ1に入力する。CPU11は、表示部14のタッチパネルや操作部15のキーが入力を受け付けた値引情報を取得する。その後、ステップS104の処理に進む。
【0029】
(ステップS104)CPU11は、RAM13が記憶する値引理由区分ファイルのデータ項目「値引理由」に記憶されている値引理由を一覧として表示部14に表示させる。その後、ステップS105の処理に進む。
(ステップS105)オペレータは、表示部14に表示されている値引理由の一覧のうち、今回発行する値引ラベルの値引理由に該当する値引理由を選択する。CPU11は、RAM13が記憶する値引理由区分ファイルから、表示部14のタッチパネルが受け付けた値引理由に関連付けられている「値引コード」を取得する。その後、ステップS106の処理に進む。
【0030】
(ステップS106)オペレータは、表示部14のタッチパネルや操作部15のキーを用いて、値引ラベルの発行枚数をラベルプリンタ1に入力する。CPU11は、表示部14のタッチパネルや操作部15のキーが入力を受け付けた発行枚数を取得する。その後、ステップS107の処理に進む。
【0031】
(ステップS107)CPU11は、値引ラベルの発行を確定するか否かの選択肢として「発行」と「キャンセル」とのボタンを表示部14のタッチパネルに表示させる。オペレータは、値引ラベルの発行を確定する場合には表示部14のタッチパネルに表示されている「発行」ボタンを選択し、値引ラベルの発行をキャンセルする場合には表示部14のタッチパネルに表示されている「キャンセル」ボタンを選択する。CPU11は、表示部14のタッチパネルが「発行」の選択を受け付けた場合にはステップS108の処理に進み、表示部14のタッチパネルが「キャンセル」の選択を受け付けた場合にはステップS101の処理に戻る。
【0032】
(ステップS108)CPU11は、ステップS102の処理で取得した「JANコード」と、ステップS103の処理で取得した「値引情報」と、ステップS105の処理で取得した「値引コード」とを含んだバーコードデータを生成する。その後、ステップS109の処理に進む。
(ステップS109)CPU11は、印字制御部16を制御し、ステップS103の処理で取得した値引情報をラベルの上段に印字し、ステップS108の処理で生成したバーコードデータに基づいたバーコードをラベルの下段に印字した値引ラベルを、ステップS106の処理で取得した発行枚数分ラベル印字機構部17に発行させる。その後、処理を終了する。
【0033】
次に、POSレジスタ2の買上情報の登録処理について説明する。
図9は、本実施形態におけるPOSレジスタ2の買上情報登録処理手順を示したフローチャートである。
(ステップS201)オペレータは、精算対象の商品に付されているバーコードを読み取らせる。このとき、精算対象の商品に値引ラベルが貼られている場合、値引ラベルに印字されているバーコードを読み取らせる。POSレジスタ2のバーコード読み取り部213は、バーコードを読み取る。その後、ステップS202の処理に進む。
【0034】
(ステップS202)CPU201は、ステップS201の処理でバーコード読み取り部213が読み取ったバーコードに、値引コードが含まれているか否かを判定する。値引コードが含まれていると判定した場合にはステップS203の処理に進み、それ以外の場合にはステップS207の処理に進む。
【0035】
(ステップS203)CPU201は、ステップS201の処理でバーコード読み取り部19が読み取ったバーコードに含まれているJANコードと、値引情報と、値引コードとを取得する。その後、ステップS204の処理に進む。
(ステップS204)CPU201は、HDD202が記憶する商品ファイルから、ステップS203の処理で取得した「JANコード」に関連付けられている「価格」を取得する。その後、ステップS205の処理に進む。
【0036】
(ステップS205)CPU201は、ステップS204で取得した「価格」から、ステップS203で取得した値引情報に基づいて値引きした価格を算出する。その後、ステップS206の処理に進む。
(ステップS206)CPU201は、ステップS203の処理で取得した「JANコード」と、「値引情報」と、「値引コード」と、ステップS205の処理で算出した「価格」とを関連付けて買上情報としてRAM13に記憶させる。その後、ステップS210の処理に進む。
【0037】
(ステップS207)CPU201は、ステップS201の処理でバーコード読み取り部19が読み取ったバーコードに含まれているJANコードを取得する。その後、ステップS208の処理に進む。
(ステップS208)CPU201は、HDD202が記憶する商品ファイルから、ステップS203の処理で取得した「JANコード」に関連付けられている「価格」を取得する。その後、ステップS209の処理に進む。
(ステップS209)CPU201は、ステップS203の処理で取得した「JANコード」と、ステップS208の処理で算出した「価格」とを関連付けて買上情報としてRAM13に記憶させる。その後、ステップS210の処理に進む。
【0038】
(ステップS210)オペレータは、全ての商品の登録が完了した場合、入力キー209が備える「現計キー」を押下する。CPU201は、入力キー209が備える「現計キー」が押下されたか否かを判定する。「現計キー」が押下されたと判定した場合にはステップS211の処理に進み、それ以外の場合にはステップS201の処理に戻る。
【0039】
(ステップS211)CPU201は、RAM13に記憶させた買上情報に基づいて、精算処理を行う。その後、ステップS212の処理に進む。
(ステップS212)CPU201は、RAM13に記憶させた買上情報を一取引の買上情報としてHDD202に記録させる。その後、CPU201は、RAM13に記憶させた買上情報を消去し、処理を終了する。
【0040】
上述した通り、本実施形態では、ラベルプリンタ1は、値引ラベルを発行する場合、値引ラベルに印字するバーコードに値引理由を一意に特定する値引コードを含める。これにより、ラベルプリンタ1は、POSレジスタが買上情報の登録処理を行う際に、値引ラベルが貼付された商品がどのような理由で値引きされたのかを登録することができる値引ラベルを発行することができる。
【0041】
また、POSレジスタ2は、ラベルプリンタ1が発行した値引ラベルに印字されたバーコードを読み取ることで、値引理由を特定することができる。従って、POSレジスタ2は、商品登録の際に値引ラベルに印字されたバーコードを読み取るため、買上情報に値引コードをJANコード等と関連付けて記憶させることができる。これにより、店舗では、ストアサーバ等を用いてPOSレジスタ2のHDD202が記憶している買上情報を分析し、商品別や値引コード別に実績分析を行うことができる。すなわち、店舗では、値引理由の実績データをさまざまな角度から分析することで、より効率的なロス管理を図ることができる。
【0042】
また、ラベルプリンタ1とPOSレジスタ2とをオンラインで接続した場合、ラベルプリンタ1が発行した値引ラベルの枚数と、POSレジスタ2が実際に読み取った値引ラベルの枚数とを比較することができるため、値引きされた商品のうち、実際に購入された商品の割合を算出することができる。このため、より統計に基づいた綿密な値引戦略を行うことができる。
【0043】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0044】
例えば、ラベルプリンタ1が発行する値引ラベルに印字するバーコードの形式は、値引コードを含めることができる形式であればどのような形式でも良い。
【0045】
また、上述した実施形態では、ラベルプリンタ1が発行するラベルとして値引ラベルを例に説明したが、これに限らない。例えば、
図10に示すような商品ラベルに印字するバーコードに値引コードを含めるようにしてもよい。
図10は、本実施形態における値引コードを含んだ商品ラベルを示した概略図である。図示する例では、商品ラベルの上段に値引コードを含んだバーコード1001が印字されており、商品ラベルの中段に商品名や価格など、商品の情報1002が印字されており、商品ラベルの下段に販売店名や住所などの販売店の情報1003が印字されている。また、
図10に示したように、商品ラベルに値引コードを含んでもよいため、本実施形態のラベルプリンタ1は、スーパーマーケットのバックヤード等に配置されているラベル発行装置であってもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、値引コードは1桁の数字を用いたが、これに限らず、文字や2桁以上の数字であっても良い。
【0047】
また、値引理由を大分類と小分類とに分けて設定するようにしてもよい。例えば、大分類として「見切り品」の値引コードを「1」とする。また、小分類として「15時の見切り」を「1」、「閉店2時間前の見切り」を「2」等と設定する。これにより、より詳細な実績分析を行うことができる。
【0048】
値引理由を入れるバーコード体系として、例えばGS1 DatabarのAIコード(アプリケーション識別子)で内部使用として定義されており、定義されていない値を扱う必要がある場合に、企業内部で独自に使用することができるコードである「(91)〜(99)」のいずれかに値引理由として使用することが考えられる。
図7に示した例では、(01)は14桁でJANコードに対応する商品識別番号を示す。また、現時点では、値引情報および値引理由に関しては、AIコードが定義されていないため、本実施形態では内部コードとして、(97)を値引情報として使用し、(98)を値引理由として使用している。なお、将来、値下情報に関して定義された場合、定義されたコードを使用してもよい。
【0049】
具体的には、本実施形態ではAI(97)のデータ桁数を5桁とし、5桁の数値のうち、1桁目の数値である0、1、2、3は、それぞれ下記の値下タイプを示す。
0:値下なし
1:金額値引き
2:%割引
3:値下後の販売価格
【0050】
また、2〜5桁目は、それぞれ値下タイプに連動して下記のように意味が異なる。例えば、2〜5桁目の値が同じ10でも、値下タイプによって下記のようになっている。
値下タイプが1の場合、10円値引、
値下タイプが2の場合、10%割引、
値下タイプが3の場合、10円で販売、
2〜5桁目の値は右詰で表示するようになっている。
なお、GS1 Databar規格のバーコードに限定されるものではなく、何れのバーコード規格でもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、都度値引理由を入力していたが、これに限られるものではない。例えば、同じ値引理由を有する商品が大量にあった場合などは、入力時に、あらかじめ前回の値引理由区分の番号が選択されるように記憶しておく、又はあらかじめ前回と同じ値引理由として入力を省略するができる連続発行モードなどを設けておくことで、より効率的に値引作業を行なうことが可能となる。
【0052】
また、既に値引理由が入っているバーコードを更に読み取った場合、複数回値引が行われたときに、その値引理由及び値引きの順番を記憶しておくことができる。これは、1桁ずつ値引理由を組み合わせることで実現させることも可能とする。例えば、
図6に示した6つの値引理由を設定している場合、「11」の場合、最初の値引は「見切り」で2回目も「見切り」をしたことを示し、「12」の場合、最初の値引は「見切り」で2回目は「一部破損」であったことを示し、「21」の場合、最初の値引は「一部破損」で2回目が「見切り」であったことを示す、といった例が挙げられる。
【0053】
このように、複数回値引が行われたときに、その値引理由および値引の順番を記憶した場合、ストアサーバー等を用いて買上情報を分析し、値引の回数や順番といった要素を加えた値引理由の実績データを得ることができ、より効率的なロス管理を測ることができるようになる。
【0054】
また、値引理由を
図6に示した6つについて設定している場合、2回値引が行われるときの値引理由の順番は6×6=36通りの組み合わせがあることになるので、例えば01〜06を一回目の値引理由とし、07(見切り、見切り)から42(タイムセール、タイムセール)までの42個の区分コードを1回目、2回目の値引理由として設定してもよい。また、値引の順番が必要なく、値引理由とその回数のみ知りたい場合、その組み合わせは6+6×5÷2=21通りあるので、例えば07から27までの21個の区分コードに割り振ることで、値引理由とその回数を判別することができるようになる。また、3回以上値引が行われた場合は、値引コードの桁数を増やすことで対応することができるほか、値引コードが2桁の場合、最新の2回分、又は最初と最後の値引理由のみを記憶するといった設定にすることも可能である。
【0055】
また、上述した実施形態では、JANコードが付された商品について説明したが、これに限られるものではなく、NonPLUタイプのインストアマーキングにおいても実施可能である。
【0056】
また、上述した実施形態では値引バーコードを発行する例を用いて説明したが、これに限らない。例えば、タイムセール用の商品など、予め値引理由がわかっている場合、値引バーコードではなく最初に発行する商品ラベルに値引理由を加えておくようにしてもよい。具体的には、精肉や鮮魚部門における通常の値付ラベルプリンタにおいて、RAMから商品ファイルを呼出し、値引情報と値引理由を入力し、値引き情報と値引理由を含むバーコードを印字したラベルを発行してもよい。
【0057】
以下に付記1〜5を開示する。
(付記1)
本発明の一の態様であるラベル発行装置は、商品に付されたバーコードを読み取るバーコード読み取り部と、値引理由を複数表示する表示部と、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力部と、前記バーコード読み取り部で読み取られた前記商品を特定するコードに、前記入力部により入力された前記値引理由と前記値引情報とを含めたバーコードを印字し、かつ前記入力された値引情報を可視可能に印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置である。
(付記2)
付記1のラベル発行装置において、前記入力部は、前記バーコード読み取り部が前記値引理由を含むバーコードを読み取った後、前記値引理由の入力を受け付けた場合、前記読み取られた値引理由に該入力を受け付けた値引理由を組み合せ、前記印字部は、前記値引理由を組み合わせたバーコードを印字するようにしてもよい。
(付記3)
付記1のラベル発行装置において、前記入力部は、前記バーコード読み取り部が前記値引理由を含むバーコードを読み取った後、前記値引理由の入力を受け付けた場合、該入力を受け付けた値引理由に回数を含め、前記印字部は、前記値引理由に前記回数を含むバーコードを印字するようにしてもよい。
(付記4)
本発明の他の態様である販売管理システムは、商品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取り部と、値引理由を複数表示する表示部と、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力部と、前記第1の読み取り部で読み取られた前記商品を特定するコードに、前記入力部により入力された前記値引理由と前記値引情報とを含めたバーコードを印字し、かつ前記入力された値引情報を可視可能に印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置と、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取り部と、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取り部で読み取られた前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録部と、を備えるPOSレジスタとを含む販売管理システムである。
(付記5)
本発明の他の態様である販売管理方法は、商品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取りステップと、値引理由を複数表示する表示ステップと、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力ステップと、前記第1の読み取りステップにより読み取られた前記商品を特定するコードに、前記入力ステップにより入力された前記値引理由と前記値引情報とを含めたバーコードを印字し、かつ前記入力された値引情報を可視可能に印字したラベルを発行する印字ステップと、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取りステップと、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取りステップにより読み取られた前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録ステップと、を含む販売管理方法である。
【0058】
以下に付記6〜11を開示する。
(付記6)
他の態様であるラベル発行装置は、商品に付されたバーコードを読み取るバーコード読み取り部と、値引理由を複数表示する表示部と、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力部と、前記バーコード読み取り部が読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力部が入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置である。
(付記7)
付記6のラベル発行装置において、前記印字部が発行する前記ラベルは、前記値引情報と前記バーコードとを印字した値引ラベルであってもよい。
(付記8)
付記6のラベル発行装置において、前記印字部が発行する前記ラベルは、前記商品の情報を示す商品情報と、前記値引情報と、前記バーコードとを印字した商品ラベルであってもよい。
(付記9)
付記6〜8のラベル発行装置において、前記入力部は、前記バーコード読み取り部が前記値引理由を含むバーコードを読み取った後、前記値引理由の入力を受け付けた場合、該入力を受け付けた値引理由に回数を含め、前記印字部は、前記値引理由に前記回数を含むバーコードを印字するようにしてもよい。
(付記10)
他の態様である販売管理システムは、商品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取り部と、値引理由を複数表示する表示部と、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力部と、前記第1の読み取り部が読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力部が入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置と、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取り部と、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取り部が読み取った前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録部と、を備えるPOSレジスタと、を含む販売管理システムである。
(付記11)
他の態様である販売管理方法は、商品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取りステップと、値引理由を複数表示する表示ステップと、前記表示された複数の値引理由から選択された値引理由と、値引情報との入力を受け付ける入力ステップと、前記第1の読み取りステップで読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力ステップで入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字ステップと、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取りステップと、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取り部が読み取った前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録ステップと、を含む販売管理方法である。
【0059】
以下に付記12〜17を開示する。
(付記12)
他の態様であるラベル発行装置は、値引情報と値引理由の入力を受け付ける入力部と、商品を一意に特定する特定情報と、前記入力部が入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置である。
(付記13)
付記12のラベル発行装置において、商品に付されたバーコードを読み取るバーコード読み取り部を備え、前記印字部は、前記バーコード読み取り部が読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力部が入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行するようにしてもよい。
(付記14)
付記12、13のラベル発行装置において、前記印字部が発行する前記ラベルは、前記値引情報と前記バーコードとを印字した値引ラベルであってもよい。
(付記15)
付記12、13のラベル発行装置において、前記印字部が発行する前記ラベルは、前記商品の情報を示す商品情報と、前記値引情報と、前記バーコードとを印字した商品ラベルであってもよい。
(付記16)
他の態様である販売管理システムは、商品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取り部と、値引情報と値引理由の入力を受け付ける入力部と、前記第1の読み取り部が読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力部が入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字部と、を備えるラベル発行装置と、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取り部と、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取り部が読み取った前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録部と、を備えるPOSレジスタと、を含む販売管理システムである。
(付記17)
他の態様である販売管理方法は、品に付されたバーコードを読み取る第1の読み取りステップと、値引情報と値引理由の入力を受け付ける入力ステップと、前記第1の読み取りステップで読み取ったバーコードに含まれる前記商品を一意に特定する特定情報と、前記入力ステップで入力を受け付けた前記値引情報と前記値引理由とを含むバーコードを印字したラベルを発行する印字ステップと、前記ラベルに印字されている前記バーコードを読み取る第2の読み取りステップと、前記ラベルが付された前記商品の買上情報の登録処理を行い、前記第2の読み取り部が読み取った前記バーコードに含まれる前記値引情報と前記値引理由とを当該買上情報に含める登録ステップと、を含む販売管理方法である。