(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、第1の画像形成装置から受信した優先機能に関する情報に含まれる優先機能と、第2の画像形成装置から受信した優先機能に関する情報に含まれる優先機能が同一の場合、前記第1の画像形成装置の機能の表示は前記優先機能を優先して行い、前記第2の画像形成装置の機能の表示は、前記優先機能と異なる機能を優先して行う
ことを特徴とする請求項9または10のいずれか1つに記載の端末装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
機能リストにおいては、通常、予め定められた順序で機能が列挙されるので、表示対象の画像形成装置を切り替えても、同じ順序で機能が列挙された同じような内容の機能リストが表示される。そのため、画像形成装置毎の機能の違いをユーザが把握することは容易でなかった。
【0008】
また、特許文献1に開示の技術では、ユーザが並べ替え条件等を設定する必要があるため、手間がかかる。また、どのような機能があるかユーザが予め知っていなければ、並べ替え条件を設定できない。たとえば、特殊な機能を備える画像形成装置がネットワーク上にあったとしても、その機能の存在を知らないユーザがその画像形成装置を検索して使用することは困難であった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、画像形成装置が有する特徴的な機能をユーザが容易に認識できるようにし
た管理サーバ、プログラム、端末装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0024】
ネットワークを通じて複数の画像形成装置が接続される管理サーバであって、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介
する優先機能を
特定する
優先機能特定部と、
前記画像形成装置が有する機能
に関する情報と、該画像形成装置に対して
前記優先機能特定部が特定した前記優先機能
に関する情報とを、前記ネットワークに接続された端末装置に送信する
送信部と、
を有
し、
前記優先機能特定部は、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とする管理サーバ。
【0025】
上記発明および[
5]に記載の発明では、管理サーバは、ネットワーク上の複数の画像形成装置のそれぞれについて、その画像形成装置が有する機能の中でユーザに優先的に紹介
する優先機能を
特定し、これを、その画像形成装置の機能と共に、端末装置に通知する。
【0027】
また、複数の画像形成装置で同じ機能が優先機能にならないように、
優先機能を、画像形成装置毎に相違させる。
【0033】
[
2]画像形成装置毎に、各機能の使用回数を計数する
計数部をさらに有し、
前記
優先機能特定部は、一の画像形成装置について前記
計数部によって計数された前記使用回数に基づいて、前記一の画像形成装置の前記優先機能を
特定する
ことを特徴とする[
1]に記載の管理サーバ。
【0034】
上記発明および[
6]に記載の発明では、画像形成装置毎かつ機能毎の使用回数に基づいて、各画像形成装置の優先機能を
特定する。たとえば、一の画像形成装置において最も使用回数の少ない機能を、その画像形成装置の優先機能に
特定する。
【0035】
[
3]前記画像形成装置毎に、その画像形成装置において複数の機能が組み合わされて使用された履歴を記憶する
使用履歴記憶部と、
前記履歴に基づいて、前記画像形成装置毎に、その画像形成装置において組み合わせて使用された複数の機能の関連を示す関連機能情報を生成する
関連機能情報生成部と、
をさらに有し、
前記
送信部は、前記端末装置に前記関連機能情報をさらに送信する
ことを特徴とする
[1]または[2]のいずれか1つに記載の管理サーバ。
【0036】
上記発明および[
7]に記載の発明では、複数の機能が組み合わせて使用された履歴を、画像形成装置毎に記憶し、画像形成装置毎に、複数の機能の関連を示す関連機能情報を生成し、これを
優先機能に関する情報と共に端末装置に通知する。
【0037】
[
4]前記
優先機能特定部は、前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する各機能に、ユーザに紹介す
る優先順位を
特定し、
前記
送信部は、前記
優先機能に関する情報に、前記優先順位を含める
ことを特徴とする
[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の管理サーバ。
【0038】
上記発明および[
8]に記載の発明では、管理サーバは、画像形成装置毎に、各機能に優先順位を付与し、機能毎の優先順位を端末装置に通知する。優先順位が最も高い機能は優先機能になる。
【0039】
[5]ネットワークを通じて複数の画像形成装置が接続される
管理サーバを、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介する優先機能を特定する優先機能特定部、
前記画像形成装置が有する機能に関する情報と、該画像形成装置に対して前記優先機能特定部が特定した前記優先機能に関する情報とを、前記ネットワークに接続された端末装置に送信する送信部、
として機能させ、
前記優先機能特定部は、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とするプログラム。
【0044】
[
6]前記管理サーバを、画像形成装置毎に、各機能の使用回数を計数する
計数部としてさらに機能させ、
前記
優先機能特定部は、一の画像形成装置について前記
計数部によって計数された前記使用回数に基づいて、前記一の画像形成装置の前記優先機能を
特定する
ことを特徴とする
[5]に記載のプログラム。
【0045】
[
7]前記管理サーバを、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置において複数の機能が組み合わされて使用された履歴を記憶する
使用履歴記憶部、
前記履歴に基づいて、前記画像形成装置毎に、その画像形成装置において組み合わせて使用された複数の機能の関連を示す関連機能情報を生成する
関連機能情報生成部、
としてさらに機能させ、
前記
送信部は、前記端末装置に前記関連機能情報をさらに送信する
ことを特徴とする
[5]または[6]のいずれか1つに記載のプログラム。
【0046】
[
8]前記
優先機能特定部は、前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する各機能に、ユーザに紹介す
る優先順位を
特定し、
前記
送信部は、前記
優先機能に関する情報に、前記優先順位を含める
ことを特徴とする
[5]乃至[7]のいずれか1つに記載のプログラム。
【0052】
[9]ネットワークを通じて複数の画像形成装置が接続される端末装置であって、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介する優先機能を特定する優先機能特定部と、
表示部と、
前記画像形成装置が有する機能を、前記優先機能が優先されるように、前記表示部に表示させる表示制御部と、
を有し、
前記優先機能特定部は、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とする端末装置。
[10]前記複数の画像形成装置から、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する機能に関する情報と、該画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介する優先機能に関する情報と、を受信する受信部を有し、
前記優先機能特定部は、前記受信部が受信した前記優先機能に関する情報に基づいて、前記優先機能を特定し、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とする
[9]に記載の端末装置。
【0053】
[11]前記表示制御部は、第1の画像形成装置から受信した優先機能に関する情報に含まれる優先機能と、第2の画像形成装置から受信した優先機能に関する情報に含まれる優先機能が同一の場合、前記第1の画像形成装置の機能の表示は前記優先機能を優先して行い、前記第2の画像形成装置の機能の表示は、前記優先機能と異なる機能を優先して行う ことを特徴とする
[9]または
[10]のいずれか1つに記載の端末装置。
【0054】
上記発明では、第1の画像形成装置と第2の画像形成装置の優先機能が同じ機能の場合に、端末装置で優先機能を相違させて各画像形成装置の機能をリスト表示する。
[12]ネットワークを通じて複数の画像形成装置が接続される端末装置を、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介する優先機能を特定する優先機能特定部、
表示部、
前記画像形成装置が有する機能を、前記優先機能が優先されるように、前記表示部に表示させる表示制御部、
として機能させ、
前記優先機能特定部は、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とするプログラム。
[13]ネットワークを通じて複数の画像形成装置が接続される端末装置を、
前記複数の画像形成装置から、
前記画像形成装置毎に、その画像形成装置が有する機能に関する情報と、該画像形成装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介する優先機能に関する情報と、を受信する受信部、
として機能させ、
前記優先機能特定部は、前記受信部が受信した前記優先機能に関する情報に基づいて、前記優先機能を特定し、前記優先機能が前記複数の画像形成装置で重複する場合に、前記優先機能を、前記画像形成装置毎に相違させる
ことを特徴とする
[12]に記載のプログラム。
【発明の効果】
【0055】
本発明に係
る管理サーバ、プログラム、端末装置によれば、画像形成装置が有する特徴的な機能をユーザが容易に認識することができる。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0058】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷システム2の構成例を示している。印刷システム2は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク3に接続された複数台の画像形成装置10と、アクセスポイント5を介して無線通信によりネットワーク3に接続される端末装置である携帯端末40などを備えて構成される。
【0059】
画像形成装置10は、原稿を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷するコピー機能、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部端末へネットワーク3を通じて送信したりするスキャン機能、携帯端末40から受信した印刷データに基づいて記録紙上に文書や画像を印刷して出力する印刷機能などを備えた、所謂、複合機である。以後、画像形成装置10をMFPとも記す。
【0060】
印刷システム2では、携帯端末40は、印刷ジョブを画像形成装置10に送信するのに先立って、ネットワーク3上の画像形成装置10を検索してその一覧を表示する機能、および、該一覧の中からユーザが選択した画像形成装置10が有する機能の一覧を表示する機能などを備えている。
【0061】
ここでは、携帯端末40は、一覧から選択された画像形成装置10に対して能力通知要求を送信し、これを受信した画像形成装置10は自装置の機能を示す機能紹介情報を携帯端末40に返信する。機能紹介情報は、画像形成装置10が有する各機能と、これらの機能の中でユーザに優先的に紹介すべき機能である優先機能を示す。携帯端末40は受信した機能紹介情報に基づいて画像形成装置10の機能のリストを表示する。
【0062】
図2は、画像形成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、当該画像形成装置10の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11を有している。CPU11にはバスを通じてROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像読取部14、プリンタ部15、画像処理部16、不揮発メモリ17、ハードディスク装置18、ファクシミリ通信部19、ネットワーク通信部21、操作パネル22などが接続されている。
【0063】
CPU11は、OS(Operating System)プログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、ROM12には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が各種処理を実行することで画像形成装置10の各機能が実現される。
【0064】
RAM13は、CPU11がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
【0065】
画像読取部14は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部14は、例えば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動ユニットと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
【0066】
プリンタ部15は、画像データに応じた画像を記録紙上に画像形成する機能を果たす。ここでは、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有し、電子写真プロセスによって画像形成を行う、所謂、レーザープリンタとして構成されている。画像形成は他の方式でもかまわない。
【0067】
画像処理部16は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
【0068】
不揮発メモリ17は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。
【0069】
ハードディスク装置18は、不揮発で大容量の記憶装置であり、各種のプログラム、受信した印刷ジョブ(印刷データ)などが記憶される。また、ハードディスク装置18は、画像形成装置10が有する機能毎の使用回数や、主機能に関連する機能の使用回数を記憶する使用履歴記憶部35としての機能を果たす。
【0070】
ファクシミリ通信部19は、ファクシミリ機能を備えた外部装置と公衆回線を通じて画像データを送受信する機能を果たす。
【0071】
ネットワーク通信部21は、ネットワーク3を通じて携帯端末40やその他の外部装置との間で通信する機能を果たす。
【0072】
操作パネル22は、表示部23と、操作部24を備えている。表示部23は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作部24は、テンキーやスタートボタンなどのハードキーと、表示部23の物理的画面上に設けられたタッチパネルとを備えている。タッチパネルは、表示部23の物理的画面がタッチペンや指などで接触操作された座標位置を検出する。
【0073】
画像形成装置10のCPU11は、機能紹介情報を作成して携帯端末40に通知する機能に関して、能力認識部31、優先機能決定部32、他機能力取得部33、計数部34などの機能を果たす。
【0074】
能力認識部31は、画像形成装置10(自装置)が有する機能を認識する。たとえば、オプション装置が挿着されているか否かを検出して、自装置が保有する機能を確認する。ここで対象とする機能は、ジョブの投入に際して、ユーザが設定変更可能な機能である。たとえば、印刷ジョブの場合、ユーザが選択可能な印刷設定の各項目である。具体的には、ステイプル、パンチ、両面/片面、カラー/モノクロ、Nin1などがある。
【0075】
優先機能決定部32は、自装置が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介すべき優先機能を決定する機能を果たす。どの機能を優先機能とするかは、工場出荷時や管理者設定などで予め設定されていてもよいし、他の画像形成装置10が有する機能との比較や自装置における各機能の使用履歴などに基づいて動的に決定してもよい。
【0076】
他機能力取得部33は、自装置と同じネットワーク3に接続されている他の画像形成装置10が有する機能を示す他機能力情報を収集する。他機能力取得部33は、ネットワーク3上の他の画像形成装置10のすべてを対象に他機能力情報を収集する、もしくは、ネットワーク3に接続されている他の画像形成装置10のうち自装置と所定の関連性を有する他の画像形成装置10のみを対象にして、他機能力情報を取得する。所定の関連性は、たとえば、装置のメーカが同一である、IPアドレスの差が一定範囲内である(たとえば、下位8ビットの値が0〜64の間にある等)、自装置と同じ特定の機能を有する、等である。
【0077】
計数部34は、自装置が有する各機能の使用回数を機能毎に計数する。計数部34の計数結果は、ハードディスク装置18の使用履歴記憶部35に記憶される。使用履歴記憶部35には、複数の機能が組み合わされて使用された場合の使用履歴も記憶される。たとえば、ステイプルの機能が選択された後に両面印刷の機能が選択された回数が、ステイプル機能と両面機能を組み合わせて使用した使用履歴として記憶される。
【0078】
図3は、携帯端末40の概略構成を示すブロック図である。携帯端末40は、携帯端末40の動作を統括的に制御するCPU41を有している。CPU41にはバスを通じてROM42、RAM43、不揮発メモリ44、操作部45、表示部46、ネットワーク通信部47などが接続されている。
【0079】
CPU41は、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、ROM42には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU41が各種処理を実行することで携帯端末40の各機能が実現される。
【0080】
RAM43は、CPU41がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用される。
【0081】
不揮発メモリ44は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、アプリケーションプログラムや各種の固定データ、設定情報などが保存される。
【0082】
表示部46は、液晶ディスプレイなどで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作部45は、少数のハードキーと、表示部46の物理的画面上に設けられたタッチパネルなどで構成される。
【0083】
ネットワーク通信部47は、ネットワーク3を通じて画像形成装置10やその他の外部装置との間で通信する機能を果たす。
【0084】
携帯端末40のCPU41は、画像形成装置10から受信した機能紹介情報に基づいて、画像形成装置10の機能の一覧を表示する表示制御部としての機能を果たす。
【0085】
図4は、第1の画像形成装置10が携帯端末40に送信する機能紹介情報50の一例と、これを受信した携帯端末40が表示する機能リスト60の一例を示している。携帯端末40は、第1の画像形成装置10に対して能力通知要求を送信する。これを受信した第1の画像形成装置10は、自装置が有する機能、およびこれらの機能の中でユーザに優先的に紹介すべき機能である優先機能を示す機能紹介情報50を作成して携帯端末40に送信する。携帯端末40は受信した機能紹介情報に基づいて、第1の画像形成装置10の機能リスト60を表示する。
【0086】
機能紹介情報50は、第1の画像形成装置10が有する各機能の名称とそれぞれの機能の優先度を示す情報で構成される。この例では、優先度は、「低」と「高」のいずれかに設定される。優先機能は、優先度が「高」の機能である。第1の画像形成装置10では、「両面」機能が優先機能になっている。
【0087】
なお、「ステイプル」は用紙をステイプルで綴じる機能、「カラー」はフルカラーで印刷する機能、「パンチ」は用紙に綴じ穴をあける機能、「両面」は用紙の表面と裏面の双方に画像形成する、所謂、両面印刷の機能を示している。
【0088】
携帯端末40は、第1の画像形成装置10から受信した機能紹介情報50に基づいて第1の画像形成装置10の機能を一覧にした機能リスト60を表示する。機能リスト60において、優先機能(優先度が「高」の機能)は、優先的に表示される。
【0089】
具体的には、機能リスト60は、上部の固定エリア61と、固定エリア61の下方に続くスクロールエリア62で構成され、優先機能は固定エリア61に表示される。スクロールエリア62には、機能紹介情報50によって通知された各機能が、予め定められた固定の順序に配列して表示される。
【0090】
すべての機能をスクロールエリア62に表示し切れない場合、スクロールバー63を調整することで、スクロールエリア62に表示される範囲をスクロールさせて変更することができる。
【0091】
第1の画像形成装置10においては、優先機能は「両面」機能なので、固定エリア61に「両面」機能が表示されている。
【0092】
図5は、第2の画像形成装置10が携帯端末40に送信する機能紹介情報50の一例と、これを受信した携帯端末40が表示する機能リスト60の一例を示している。第2の画像形成装置10では、「パンチ」機能が優先機能になっている。そのため、機能リスト60の固定エリア61には「パンチ」機能が表示される。スクロールエリア62の表示内容は、第1の画像形成装置10の機能を表示する場合と同じになっている。
【0093】
このように、画像形成装置10は、携帯端末40から受信した能力通知要求に対して、自装置が有する各機能とユーザに優先的に紹介すべき優先機能とを示す機能紹介情報50を返信し、これを受信した携帯端末40は、画像形成装置10が有する機能を、優先機能を優先して(ユーザの目に留まるようにして)表示する。これにより、ユーザは各画像形成装置10の特徴的な機能を容易に認識して、ジョブの投入先の画像形成装置10を選択することができる。
【0094】
また、画像形成装置10側で優先機能を決定して携帯端末40に通知するので、各画像形成装置10が有する機能をまったく知らないユーザであっても、各画像形成装置10の特徴を容易に把握することができる。
【0095】
次に、優先機能の決定について説明する。
【0096】
優先機能は以下のように決定される。
(1)工場出荷時や管理者設定などで設定する。
(2)自装置の機能と他の画像形成装置が有する機能との比較から決定する。
(3)各機能の使用回数に基づいて決定する。
それぞれの決定方法について説明する。
【0097】
(1)工場出荷時や管理者設定などで設定する
この方法においては、たとえば、機種毎に優先機能を予め決定しておく。また、管理者が任意に決定する。管理者が優先機能を決定する場合には、同じネットワーク上にある画像形成装置10の優先機能が重複しないようにすることが望ましい。
【0098】
(2)自装置の機能と他の画像形成装置が有する機能との比較から決定する
この方法においては、画像形成装置10は、同一ネットワークに接続されている他の画像形成装置10が有する機能の情報を取得し、自装置が有する機能と、他の画像形成装置10が有する機能とを比較する。そして、自装置が有し、他の画像形成装置10にない機能を、自装置の優先機能に決定する。たとえば、
図6に示す例では、「パンチ」機能が優先機能に決定される。
【0099】
このように、自装置10が有する機能と他の画像形成装置10が有する機能とを比較して、自装置10に特有の機能を自装置の優先機能に決定することで、現在接続されているネットワーク3の中における自装置10の機能の特徴が明確になる。
【0100】
比較する他の画像形成装置10の範囲を、自装置と所定の関連性を有する特定の範囲に限定してもよい。所定の関連性は、装置のメーカが同一である、IPアドレスの差が一定範囲内である(たとえば、下位8ビットの値が0〜64の間にある等)、自装置と同じ特定の機能を有する、などである。
【0101】
たとえば、所定の関連性を「装置のメーカが同一である」とする場合、自装置と同一ネットワーク3に接続されているすべての画像形成装置10を、メーカ別にグループ分けし、自装置と同じグループに属する画像形成装置10のみを対象に、機能の比較を行って、自装置の優先機能を決定する。
【0102】
図7は、カラー機と、モノクロ機でグループ分けした例であり、自装置はカラー機のグループに属し、カラー機のグループには、自装置10Aのほかに画像形成装置10Bが属している。この場合、自装置10Aの機能と、他装置10Bの機能とを比較して、自装置10Aの優先機能を決定する。
【0103】
図8は、
図7と同じネットワーク3に接続されている画像形成装置10を、メーカ別にグループ分けした例を示している。自装置はメーカBのグループに属し、メーカBのグループには、自装置10Aのほかに画像形成装置10Bと10Cが属している。この場合、自装置10Aの機能と、他装置10Bの機能と、他装置10Cの機能を比較して、自装置10Aの優先機能を決定する。
【0104】
図9は、画像形成装置10が機能紹介情報50を携帯端末40に送信する処理であって、他の画像形成装置10が有する機能と比較して自装置の優先機能を決定する場合の処理を示す流れ図である。携帯端末40から能力通知要求を受信すると(ステップS101;Yes)、画像形成装置10は、自装置と同じネットワーク3に接続されている各画像形成装置10に問い合わせて各画像形成装置10が有する機能の情報(他機能力情報)を取得する(ステップS102)。
【0105】
画像形成装置10は、自装置が有する機能と、ステップS102で取得した他の画像形成装置10が有する機能とを比較して、自装置が有して、他装置にない機能(自装置に特有の機能)を検索する(ステップS103)。
【0106】
自装置に特有の機能があれば(ステップS104;Yes)、該特有の機能を自装置の優先機能に決定する(ステップS105)。そして、自装置の各機能および優先機能を示す機能紹介情報50を作成し、これを、ステップS101で受信した能力通知要求の送信元の携帯端末40に送信して(ステップS107)、本処理を終了する。
【0107】
自装置に特有の機能がなければ(ステップS104;No)、予め定めた機能(たとえば、前述した工場出荷時や管理者等が設定した機能)を自装置の優先機能に決定して(ステップS106)、ステップS107に移行する。
【0108】
(3)各機能の使用回数に基づいて決定する
この方法においては、画像形成装置10は、自装置が有する機能毎に、各機能の使用回数を計数し、該使用回数に基づいて優先機能を決定する。ここでは、使用回数が最も少ない機能を優先機能に決定する。使用回数の少ない機能は、その機能が搭載されていることをユーザが知らない可能性が高いと想定される。そこで、そのような機能を優先機能に決定することで、該機能を優先的にユーザに紹介して、該機能の利用を促す。
【0109】
画像形成装置10は、携帯端末40から能力通知要求を受けたとき、各機能の使用回数を調べ、その時点で最も使用回数の少ない機能を優先機能に決定する。最も使用回数の少ない機能が複数ある場合は、それらの中からランダムに選択した機能を優先機能に決定する。これにより、能力通知要求を受ける毎に、優先機能が切り替わるので、使用回数が最も少ない機能が複数あっても、これらを偏りなくユーザに紹介することができる。
【0110】
図10に示す例では、「ステイプル」機能と「パンチ」機能が共に使用回数が「0」になっている。たとえば、この場合、画像形成装置10は、奇数回目の能力通知要求を受けた場合は、「ステイプル」機能を優先機能とする機能紹介情報50(a)を作成して携帯端末40に返信し、偶数回目の能力通知要求を受けた場合は、「パンチ」機能を優先機能とする機能紹介情報50(b)を作成して携帯端末40に返信する。
【0111】
図11は、機能リスト60の表示に関して携帯端末40が行う処理の流れを示している。ここでは、携帯端末40から画像形成装置10に対して印刷ジョブを投入する場合を例に説明する。
【0112】
携帯端末40において、印刷対象のファイルが選択された後、印刷ボタンが押下されると(ステップS201;Yes)、携帯端末40は、自端末が接続されているネットワーク3上に存在する画像形成装置10を検索し、検索された各画像形成装置10のそれぞれに対して能力通知要求を送信する(ステップS202)。
【0113】
その後、各画像形成装置10から機能紹介情報50を受信する(ステップS203)。携帯端末40は、検索された画像形成装置10の一覧を表示し(ステップS204)、ユーザにより、該一覧の中から画像形成装置10が選択されるのを待つ(ステップS205;No)。
【0114】
いずれかの画像形成装置10が一覧から選択されたら(ステップS205;Yes)、その選択された画像形成装置10から受信した機能紹介情報50に基づいて、その画像形成装置10の機能リスト60を表示する(ステップS206)。携帯端末40は、機能リスト60において、機能紹介情報50で通知された優先機能を優先的に表示する。
【0115】
画像形成装置10の一覧に戻る操作を受けた場合は(ステップS207;Yes)、ステップS204に戻る。
【0116】
機能リスト60を表示している状態で、いずれかの機能のオン/オフを切り替える等の設定変更を受けたら(ステップS208;Yes)、その変更された設定情報を保存して(ステップS209)、ステップS210へ移行する。設定変更を受けない場合は(ステップS208;No)、ステップS210に移行する。
【0117】
ステップS210では、設定完了の操作を受けたか否かを判定し、設定完了の操作を受けなければ(ステップS210;No)、ステップS207に戻って処理を継続する。設定完了の操作を受けたら(ステップS210;Yes)、ステップS209で保存した設定情報を含む印刷ジョブを作成し、これを、ステップS205で選択された画像形成装置10に送信して(ステップS211)、本処理を終了する。
【0118】
次に、複数の機能が組み合わされて使用された履歴に基づいて、優先的に表示する機能を切り替える場合について説明する。
【0119】
画像形成装置10は、複数の機能が組み合わされて使用された履歴を記憶する。そして、該履歴に基づいて、組み合わせて使用された複数の機能の関連を示す関連機能情報を生成し、これを機能紹介情報と共に携帯端末40に送信する。
【0120】
携帯端末40は、受信した機能紹介情報に基づいて、優先機能が優先されるようにして機能リストを表示部46に表示する。その後、いずれかの機能が選択された場合に、その選択された機能が、関連機能情報に含まれる場合は、該選択された機能と組み合わせて使用される機能を、優先機能に代えて、機能リストにおいて優先的に表示する。
【0121】
図12は、複数の機能が組み合わされて使用された履歴と、これに基づいて生成された関連機能情報とを合わせて表示したものである。複数の機能が組み合わされて使用された履歴として、主機能と、該主機能が設定された後に選択された機能との組み合わせ毎に、その組み合わせが出現した回数(使用回数)を記憶する。
図12では、たとえば、「ステイプル」機能が設定された後に「カラー」機能が設定された回数(使用回数)は5回、「ステイプル」機能が設定された後に「パンチ」機能が設定された回数は0回、「ステイプル」機能が設定された後に「両面」機能が設定された回数は7回、といった履歴が記憶されている。
【0122】
画像形成装置10は、該使用履歴から関連機能情報を生成する。関連機能情報は、主機能とその関連機能を示す情報である。
図12の場合、ここでは、主機能が選択された後、最も選択された頻度の高い機能を、該主機能に対する関連機能に決定する。
【0123】
たとえば、「ステイプル」機能が選択された後に選択される頻度が最も高い機能は「両面」機能なので、「ステイプル」機能を主機能とした場合の関連機能は「両面」機能に決定する。同様に、主機能を「カラー」機能とした場合の関連機能は「ステイプル」機能に決定する。
図12では、各主機能に対する関連機能を、優先度を「高」にして表している。
【0124】
図13は、携帯端末40が、画像形成装置10から受信した関連機能情報に基づいて機能リスト60の表示を切り替える例を示している。機能紹介情報が示す優先機能は「パンチ」機能であるものとする。また、関連機能情報は
図12に示すものとする。
【0125】
図13(a)は、機能紹介情報に基づいて表示した機能リスト60を示している。優先機能である「パンチ」機能を、固定エリア61に表示して、優先的に表示している。この状態でユーザが「ステイプル」機能をオンにすると、これまでの優先機能に代えて、「ステイプル」機能を主機能とする関連機能が優先的に表示される。
図13(b)では、「ステイプル」機能に対する関連機能である「両面」機能を、固定エリア61に表示することで、「両面」機能を優先的に表示している。
【0126】
このように、一の機能が選択された場合に、これと組み合わせて使用される頻度の高い機能を機能リストにおいて優先的に表示するので、ユーザの操作を補助して、操作の利便性を高めることができる。
【0127】
次に、各機能に優先順位を付与する場合について説明する。
【0128】
画像形成装置10は、自装置が有する各機能に優先順位を付与する。最も優先順位の高い機能は、前述の優先機能となる。
【0129】
図14は、各機能に優先順位を付与した場合の機能紹介情報70と、これに基づいて携帯端末40に表示された機能リスト60の一例を示している。機能紹介情報70では、優先度は、1、2、3…等の数値で多段階に表される。優先度「1」は最も高い優先順位である。
【0130】
図14では、携帯端末40は、優先度「1」の機能を固定エリア61に表示している。スクロールエリア62には、優先度に係らず、予め定めた順序で機能が配列されている。スクロールエリア62の表示をスクロールさせても固定エリア61の表示は変化しない。
【0131】
図15は、他の形式の機能リスト80を示している。機能リスト80には固定エリアはなく、全体がスクロールエリア82になっている。スクロールエリア82には、機能紹介情報70が示す各機能が、優先順位の高い順に並べて表示されている。スクロールバー83を調整することで、スクロールエリア82の表示を上下にスクロールさせることができる。
【0132】
次に、複数の画像形成装置10から通知された優先機能が同一の場合に、携帯端末40にて優先機能を変更する例を示す。
【0133】
携帯端末40は、
図11のステップS203で各画像形成装置10から受信した機能紹介情報50を比較し、複数の画像形成装置10で同じ機能が優先機能に設定されている場合には、優先的に表示される機能が重複しないように、優先的に表示する機能を変更する。
【0134】
たとえば、
図16に示す例では、第1の画像形成装置10(MFP1)から受信した機能紹介情報70(a)が示す優先機能(優先度「1」の機能)と、第2の画像形成装置10(MFP2)から受信した機能紹介情報70(b)が示す優先機能(優先度「1」の機能)は、いずれも「パンチ」機能になっている。そこで、携帯端末40は、第1の画像形成装置10の機能を表示するときは、「パンチ」機能を優先的に表示し(
図16の機能リスト60(a)参照)、第2の画像形成装置10の機能を表示するときは、別の機能(この例では、優先順位が次に高い「両面」機能)を優先的に表示する(
図16の機能リスト60(b)参照)。
【0135】
このように、複数の画像形成装置10から取得した機能紹介情報50が示す優先機能が重複している場合に、機能リストに優先的に表示する機能が重複しないように携帯端末40側で対応することで、表示対象の画像形成装置10を切り替えた場合に、優先的に紹介される機能が切り替わるので、これを頼りにユーザはジョブの投入先の画像形成装置10を選択することができる。
【0136】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0137】
第1の実施の形態では、個々の画像形成装置10で優先機能を決定したが、第2の実施の形態では、複数の画像形成装置10と同じネットワーク3に接続されている管理サーバ100が各画像形成装置10の優先機能を決定して携帯端末40に通知する。
【0138】
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷システム2Bの一例を示している。印刷システム2Bは、ネットワーク3に接続された複数台の画像形成装置10と、アクセスポイント5を介してネットワーク3に接続される携帯端末40と、ネットワーク3に接続された管理サーバ100を備えて構成される。なお、第2の実施の形態に係る画像形成装置10は、優先機能を決定して携帯端末40に通知する機能を具備しなくてよい。
【0139】
図18は、管理サーバ100の概略構成を示すブロック図である。管理サーバ100は、制御部101、記憶部102、ネットワーク通信部103等を備えて構成される。
【0140】
制御部101は、管理サーバ100の動作を制御するCPU等で構成される。制御部101のCPUは、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラム等を実行する。
【0141】
記憶部102は、RAM、及び不揮発性のフラッシュROM、ハードディスク装置などで構成される。記憶部102には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従って制御部101が各種の処理を実行することで管理サーバ100の機能が実現される。また記憶部102は、画像形成装置10毎に、その画像形成装置10が有する機能毎の使用回数や、主機能と他の機能が組み合わせて使用された回数などを記憶する第2使用履歴記憶部105としての機能を果たす。
【0142】
より詳細には、制御部101は、記憶部102に格納されたプログラムを実行することにより、能力情報収集部111、第2優先機能決定部112、第2計数部113などの機能を果たす。
【0143】
能力情報収集部111は、管理サーバ100と同じネットワーク3に接続されている複数の画像形成装置10のそれぞれから、その画像形成装置10が有する機能を示す能力情報を取得する機能を果たす。ここでは、管理サーバ100が各画像形成装置10に対して機能の問い合わせを行って各画像形成装置10が有する機能を認識する。
【0144】
第2優先機能決定部112は、画像形成装置10毎に、その画像形成装置10が有する複数の機能の中で、ユーザに優先的に紹介すべき優先機能を決定する機能を果たす。各画像形成装置10において、どの機能を優先機能とするかは管理者設定などで予め設定されてもよいし、各画像形成装置10が有する機能を比較して管理サーバ100が動的に決定してもよい。第2優先機能決定部112は、画像形成装置10毎に優先機能を相違させるようになっている。
【0145】
第2計数部113は、画像形成装置10毎に、各機能の使用回数を計数する機能を果たす。計数結果は、第2使用履歴記憶部105に記憶される。第2使用履歴記憶部105には、画像形成装置10別に、複数の機能が組み合わされて使用された場合の使用履歴も記憶される。たとえば、ステイプルの機能が選択された後に両面印刷の機能が選択された回数が、ステイプル機能と両面機能を組み合わせて使用した使用履歴として記憶される。
【0146】
管理サーバ100は、第1の実施の形態の画像形成装置10と同様に、携帯端末40から能力通知要求を受信すると、該能力通知要求で指定された画像形成装置10に関する機能紹介情報を作成し、これを能力通知要求の送信元の携帯端末40に送信する。機能紹介情報は、
図4に示す機能紹介情報50、あるいは
図14に示す機能紹介情報70と同じ形式である。
【0147】
携帯端末40から機能紹介情報を受信した携帯端末40は、受信した機能紹介情報に基づいて、機能リスト60、あるいは機能リスト80を表示する。
【0148】
第2優先機能決定部112は、各画像形成装置10の優先機能を以下のいずれかの方法で決定する。
【0149】
(2−1)管理者設定に基づいて設定する。
(2−2)各画像形成装置の機能を比較して決定する。
(2−3)画像形成装置毎に、各機能の使用回数に基づいて決定する。
それぞれの決定方法について説明する。
【0150】
(2−1)管理者設定などで設定する
管理者が各画像形成装置10の優先機能を予め設定する。複数の画像形成装置10に対して同じ優先機能が重複設定された場合は、警告等を行って重複設定を回避させる。
【0151】
(2−2)各画像形成装置の機能を比較して決定する
この方法においては、携帯端末40は、ネットワーク3上の各画像形成装置10から、それぞれの画像形成装置10が有する機能を示す能力情報を取得する。そして、取得した能力情報を比較して、同じ機能が複数の画像形成装置10で重複しないように、各画像形成装置10の優先機能を決定する。
【0152】
たとえば、第1の画像形成装置10が有し、他のすべての画像形成装置10が具備しない機能があれば、その機能を第1の画像形成装置10の優先機能に決定する。一の機能を複数の画像形成装置10が有する場合は、該一の機能を、その中のいずれか1台の画像形成装置10の優先機能に決定し、他の画像形成装置10と重複しないようにする。
【0153】
一の画像形成装置10と機能を比較する画像形成装置の範囲は、該一の画像形成装置10と所定の関連性を有する特定の範囲に限定してもよい。所定の関連性は、装置のメーカが同一である、IPアドレスの差が一定範囲内である、自装置と同じ特定の機能を有する、などである。管理サーバ100においても、
図7、
図8と同様となる。
【0154】
図19は、各画像形成装置が有する機能を比較して優先機能を決定する場合における管理サーバ100の処理を示す流れ図である。管理サーバ100は、携帯端末40から、画像形成装置10の指定を含む能力通知要求を受信すると(ステップS301;Yes)、管理サーバ100と同じネットワーク3に接続されている各画像形成装置10に問い合わせて、各画像形成装置10が有する機能の情報(能力情報)を収集する(ステップS302)。
【0155】
管理サーバ100は、ステップS301で受信した能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFPとする)の機能と、他の画像形成装置10が有する機能とを比較して、能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFP)が有して、他の画像形成装置10にない機能を検索する(ステップS303)。
【0156】
能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFP)に特有の機能があれば(ステップS304;Yes)、該特有の機能を、第1MFPの優先機能に決定する(ステップS305)。そして、能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFP)の各機能および決定した優先機能を示す機能紹介情報を作成し、これを、ステップS301で受信した能力通知要求の送信元の携帯端末40に送信して(ステップS307)、本処理を終了する。
【0157】
能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFP)に特有の機能がなければ(ステップS304;No)、他の画像形成装置10と重複する機能のうちのいずれか1つを第1MFPの優先機能に決定して(ステップS306)、ステップS307に移行する。なお、第1MFPの優先機能に決定した機能は、他の画像形成装置10の優先機能に割り当てないようにする。
【0158】
このように、各画像形成装置10が有する機能を比較して、それぞれの画像形成装置10の優先機能を決定するので、ネットワーク3の中での各画像形成装置10の機能の特徴をユーザに知らせることができる。
【0159】
(2−3)画像形成装置毎に、各機能の使用回数に基づいて決定する
図20は、この方法で優先機能を管理サーバ100が決定する処理を示している。管理サーバ100は、各画像形成装置10から、使用された機能の通知を逐次受け付ける。そして、画像形成装置10毎かつ機能毎に、各機能の使用回数を計数する(ステップS321)。
【0160】
携帯端末40から能力通知要求を受信したら(ステップS322;Yes)、該能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFPとする)が有する機能の中で使用回数が最も少ない機能をその画像形成装置10の優先機能に決定する(ステップS323)。そして、能力通知要求で指定された画像形成装置10(第1MFP)が有する機能およびステップS323で決定した優先機能を示す機能紹介情報を作成し、これを、能力通知要求の送信元の携帯端末40に送信する(ステップS324)。
【0161】
なお、管理サーバ100は、使用回数に基づいて決定した優先機能が複数の画像形成装置10で重複する場合には、同じ機能が複数の画像形成装置10で優先機能にならないように、調整する。たとえば、第1の画像形成装置10において使用回数が最も少ない機能(第1機能とする)と、第2の画像形成装置10において使用回数が最も少ない機能が同一の場合、第1の機能を第1の画像形成装置10の優先機能とし、第2の画像形成装置10の優先機能は別の機能にする。たとえば、第2の画像形成装置10における各機能のうち、使用回数が次に少ない機能を第2の画像形成装置10の優先機能に決定する。
【0162】
管理サーバ100は、第1の実施の形態で示した場合と同様に、一の画像形成装置10において最も使用回数の少ない機能が複数ある場合、それらの中からランダムに選択した一の機能を優先機能に決定する。
【0163】
次に、複数の機能が組み合わされて使用された履歴に基づいて、優先的に表示する機能を切り替える場合について説明する。
【0164】
管理サーバ100は、各画像形成装置10から、使用された機能の通知を逐次受け付け、画像形成装置10毎に、機能が組み合わされて使用された履歴を記憶する。そして、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置10毎に、その画像形成装置10において組み合わせて使用された複数の機能の関連を示す関連機能情報を生成する。画像形成装置10毎に、
図12と同様の使用履歴、関連機能情報を作成し、機能紹介情報と関連機能情報を携帯端末40に送信する。携帯端末40側での処理は第1の実施の形態と同様である。
【0165】
管理サーバ100は、第1の実施の形態の場合と同様に、画像形成装置10毎に、その画像形成装置10が有する各機能に優先順位を付与し、該優先順位を表した機能紹介情報70を携帯端末40に送信するようにしてもよい。
【0166】
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0167】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0168】
実施の形態では、画像形成装置10を複合機として説明したが、これに限定されるものではない。
【0169】
本発明は、サーバを、管理サーバ100として機能させるプログラムとされてもよい。