(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記係合溝の車両前方側の端部には、係合溝の横幅を車両前方に向かうに従って次第に拡幅する第1ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造。
前記係合突起の車両後方側の端部には、車幅方向の厚みを車両後方に向かうに従って次第に少なくした第2ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造。
前記第3の縦壁部は、下端部が前記底壁部の下面側を載置するように車両前方側に延びるよう形成されたステー部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造。
前記第1の縦壁部の上端縁は、車両前方に向け下方へ傾斜させ高さが低くなるようにしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造。
前記第1の縦壁部、第2の縦壁部及び底壁部、そして第3の縦壁部は、前記コンソールボックスを挟んで、該コンソールボックスの両側に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造。
【背景技術】
【0002】
従来から、インストルメントパネルとコンソールボックスとの相互組付けの容易化を図ることを目的として、インストルメントパネルの下部にコンソールボックスを突き当てるようにしたインストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ構造が知られている。
例えば、特許文献1が知られている。
【0003】
特許文献1によると、車両機器が取付けられるアッパパネルと、該アッパパネルの下部の運転席側及び助手席側に取付けられる、夫々運転席側ロアパネル、助手席側ロアパネルとから成る。
コンソールボックスは、アッパパネルの下方にて車両前後方向で重合部を形成するように、また、アッパパネルと完全密着することなく合せ隙間を設けて取付けられている。
運転席側ロアパネル及び助手席側ロアパネルは、アッパパネルの下方部にて、コンソールボックスの前端部近傍を車両の両側方から挟むように設定されている。従って、アッパパネルとコンソールボックスとの重合部に形成される合せ隙間部は車両両側方から視認されない構造となっている。
また、運転席側ロアパネル、助手席側ロアパネルの夫々の端縁及び該運転席側ロアパネル及び助手席側ロアパネルに隣接するアッパパネルの端縁部にフィニッシャを取付けて、夫々の端縁が表面に露呈しないように表面加飾されている。
【0004】
このようにすることで、コンソールボックスは、その先端部がダッシュボードに突当るところでアッパパネルに対して取付けられるが、アッパパネルとコンソールボックスとの間の厳密な位置決めは行われず両者の間には合せ間隙部が形成された状態になる。しかし、運転席側ロアパネル及び助手席側ロアパネルがこの合せ間隙部を覆うようにアッパパネルの下部に対して取付けられるので、合せ間隙部は表面から視認されない。このため、インストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ構造は、部品製造時の寸法精度や組付け時の厳密な位置決め等による隙間管理を必要としない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1によると、運転席側ロアパネル及び助手席側ロアパネルによって、アッパパネルとコンソールボックスとの間に発生する合せ隙間部を覆って、該合せ隙間部が露呈しないようにするもので、覆い部材の形状を工夫して、トレイを形成することで合せ部を見えないようにする技術開示がない。
【0007】
本発明はかかる技術的課題に鑑み、インストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ部にトレイを形成して、合せ部を直接視認できないようにすると共に、部品製造時の寸法精度や組付け時の厳密な位置決め等を省いてコスト低減を図るインストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するため、車両の車幅方向中央部に車両前後方向に沿って装着されるコンソールボックスの前端部とインストルメントパネルとの合せ構造であって、
前記コンソールボックスの側壁を形成すると共に前記インストルメントパネル側に延設される第1の縦壁部と、
前記インストルメントパネルの車幅方向中央部から前記コンソールボックス側へ延設され、前記第1の縦壁部の車幅方向内側に前記第1の縦壁部と隙間を有して対向するよう配置される第2の縦壁部と、
該第2の縦壁部の下部から連続して車幅方向外側へ延設され、先端が前記第1の縦壁部に当接して合わせ部を形成する底壁部と、
前記第2の縦壁部と前記底壁部の車両後方側に設けられて前記隙間の車両後方側を閉塞する第3の縦壁部と、を備え、
前記第1の縦壁部、前記第2の縦壁部、前記底壁部、前記第3の縦壁部および前記インストルメントパネルとによって、上方に開口するトレイが形成されることを特徴とするコンソールボックスとインストルメントパネルとの合せ構造を提供できる。
【0009】
かかる発明によれば、コンソールボックスの側壁部及びインストルメントパネルの一部の形状を変更することでトレイを増設することが可能となり、コスト上昇を最小限に抑えて、車両のグレードアップが図れる。
また、インストルメントパネルとコンソールボックスとの連接部にトレイが形成されるので、インストルメントパネルとコンソールボックスとの合い沿いを良くするための部品製造時の寸法精度及び、車体への組付け時の厳密な位置決め等による費用を抑制でき、コスト低減が可能となる。
【0010】
また本発明において好ましくは、前記第1の縦壁部は車幅方向内側の面に第1係合部を有し、前記底壁部は前記第1係合部と係合される第2係合部を有し、
前記第1係合部は、上方が開口する溝状に形成されて車両前後方向に延在される係合溝で構成され、前記第2係合部は、前記底壁部の先端が下方に屈曲形成された係合突起で構成されており、
前記係合溝に前記係合突起が嵌合されることで前記第1の縦壁部と前記底壁部の先端とが係合されるようにするとよい。
【0011】
このような構成にすることにより、係合溝を車両前後方向に延在した形状にしたので、コンソールボックスを車室側からインストルメントパネル側にスライドさせながら第1係合部を第2係合部に係合(嵌入)させることができ、組立が容易となり、作業工数の低減が可能となる。
更に、第1の縦壁部と、第2の縦壁部に連続した底壁部との合せ部を係合構造とすることで、物品が載置される底壁部の剛性が高くなり、材料の板厚を軽減できる。
また、係合構造としたので、トレイ内に物品を無理に押し込んでも、第1の縦壁部と底壁部との合せ部に隙間が発生するのを防止でき、トレイとしての品質向上が図れる。
【0012】
また本発明において好ましくは、前記係合溝の車両前方側の端部には、係合溝の横幅を車両前方に向かうに従って次第に拡幅する第1ガイド部が形成されているとよい。
【0013】
また本発明において好ましくは、前記係合突起の車両後方側の端部には、車幅方向の厚みを車両後方に向かうに従って次第に少なくした第2ガイド部が形成されているとよい。
【0014】
このような構成にすることにより、係合溝と係合突起との嵌合が容易に且つ、確実に組付けることができる。
嵌合が容易で且つ、確実に組付けられることにより、組付品質、組付工数低減によるコスト低減が可能となる。
【0015】
また本発明において好ましくは、前記第3の縦壁部は、下端部が前記底壁部の下面側を載置するように車両前方側に延びるよう形成されたステー部を備えているとよい。
【0016】
このような構成にすることにより、ステー部で屈曲部の後端側を支持する構造としたので、屈曲部後端と第3の縦壁部との車両前後方向の寸法誤差をステー部によって吸収できると共に、トレイ内に入れた細かい物品がトレイから落ちるのを防止する閉塞効果を有する。
【0017】
また本発明において好ましくは、前記第1の縦壁部の上端縁は、車両前方に向け下方へ傾斜させ高さが低くなるようにするとよい。
【0018】
このような構成にすることにより、第1の縦壁部の上端縁を前方に向け下方へ傾斜させることにより、インストルメントパネルと第1の縦壁部の上端縁との隙間が大きくなり、第1の縦壁部、第2の縦壁部及び第3の縦壁部によって囲まれた空間部をトレイとして使用でき、トレイ入口が大きくなっているので、物品の出し入れが容易になる。
【0019】
また本発明において好ましくは、前記第1の縦壁部、第2の縦壁部及び底壁部、そして第3の縦壁部は、前記コンソールボックスを挟んで、該コンソールボックスの両側に設けられているとよい。
【0020】
このような構成にすることにより、コンソールボックスの側壁部及びインストルメントパネルの一部の形状を変更することでコンソールボックスの両側にトレイを増設することが可能となり、コスト上昇を最小限に抑えて、車両のグレードアップが図れる。
また、コンソールボックスの両側に設けることで、トレイの使用数が増え、トレイの使用勝手が向上する。
【発明の効果】
【0021】
かかる発明によれば、インストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ部にトレイを形成し、合せ部を第1の縦壁部の裏側に設けて、該合せ部が直接視認できないようにすると共に、部品製造時の寸法精度や組付け時の厳密な位置決め等を省いてコスト低減を図るインストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ構造を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、その相対配置などはとくに特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
また、説明の方向性を示す場合、運転席に着座した状態で、車両の前後左右方向、上下方向を示す。
【0024】
図1は、実施形態における、インストルメントパネルとコンソールボックスとの合せ構造が適用された車両のコクピットの概略構成図を示す。
図2は、インストルメントパネル及びコンソールボックス夫々を構成する各部材の組立分解図を示す。
図1に示すように、インストルメントパネル10とコンソールボックス2との合せ構造が適用された自動車用コクピット1は、インストルメントパネル10と、コンソールボックス2と、センタパネル13及びコンソールモール8を備えている。
【0025】
インストルメントパネル10は、運転席前方位置に車幅方向全幅に亘り配設されたインパネリンフォースメント(図示省略)に固定されている。
図2に示すように、インストルメントパネル10(以後、「インパネ10」と略称する)は、右側に配置された右側インストルメントパネル11(以後、「RHインパネ11」と略称する)と、左側インストルメントパネル12(以後、「LHインパネ12」と略称する)及び、車幅方向中央に位置しRHインパネ11とLHインパネ12との間に位置するセンタパネル13とを備えている。
そして、インストルメントパネル10には、走行用計器類、空調用コントローラ、オーディオ、ナビゲーションシステム等の機器類が装着される。
【0026】
RHインパネ11は、RHインパネ本体11aと、該RHインパネ本体11aの車幅方向中央側に固着されたRHセンタ壁11bとで構成されている。
RHセンタ壁11bは、RHインパネ本体11aから該RHインパネ本体11aの下端部までセンタパネル13の外壁面に沿うように垂下した第2の縦壁部であるRH第2の縦壁部11cと、該RH第2の縦壁部11cの下端部からRHインパネ本体11aの下端面近傍を車幅方向外側へ延設した底壁部11dと、該底壁部11dの端縁から更に下方へ屈曲して、後述するコンソールボックス2のRH第1の縦壁部31aの裏面(車幅方向内側)に形成される第1係合部である係合溝31bに係合する第2係合部である係合突起11eが形成されている。
尚、LHインパネ12は、本発明の要部である該LHインパネ12のセンタパネル13側に配設されるLHセンタ壁12bの形状がRHセンタ壁11bと車幅方向中心線に対して対称に形成されているので、説明は省略する。
【0027】
コンソールボックス2は、車体のフロア(図示省略)に固定されるコンソールベース5と、該コンソールベース5を被覆するように取付けられるコンソールボックス本体3とで構成されている。
コンソールボックス本体3は、前部がセンタパネル13の両側部を覆うように両壁面が対称に配設されたRH前壁部31,LH前壁部32が形成され、後部に開閉蓋35aを有する物入れ部35が設けられている。
コンソールボックス本体3の前部のRH前壁部31及びLH前壁部32は、夫々がRHセンタ壁11b及びLHセンタ壁12bと車幅方向で重合するように形成されている。
【0028】
RH前壁部31(LH前壁部32)は、RHセンタ壁11bの後端縁部において、車幅方向外方へ屈曲している。
更に、RH前壁部31は、底壁部11dの車幅方向外側端縁に当接した状態でRHインパネ本体11a側に延設した第1の縦壁部であるRH第1の縦壁部31aを有している。
そして、底壁部11dの車幅方向外側の端縁がRH第1の縦壁部31a(第1の縦壁部)に当接することで、合せ部Jを形成している。
従って、RH第1の縦壁部31aは、RH第2の縦壁部11cに対し隙間を有して車幅方向外側に位置している。
【0029】
RH第1の縦壁部31aとRH第2の縦壁部11cとの車幅方向の隙間の後部(車室内側)には、同隙間を閉塞する第3の縦壁部7が配設されている。
第3の縦壁部7は、RH前壁部31の車幅方向外方へ屈曲した部分に配設されている。第3の縦壁部7は形状が略L字状に形成されている。L字状の上下方向の縦部7a(
図7参照)は、RH第1の縦壁部31aの車幅方向外側に屈曲した屈曲部分に固定され、下部の横方向のステー部7bは車両前後方向前方へ屈曲している。
ステー部7bは、RHインパネ11とコンソールボックス2とが組付けられた際に、RH第2の縦壁部11bに連続して延設された底壁部11dの下面を支えるように形成されている。
【0030】
また、RH前壁部31の前端部は、RHインパネ本体11aの最下部の後方を向いた面(運転席側に対向した面)近傍まで延在し、底壁部11d及びRHインパネ本体11aの最下部とで、平面視が略矩形状の空間Sの前方を閉塞する構造になっている。
従って、略矩形状の空間部Sは、第1の縦壁部31a、第2の縦壁部11b、第3の縦壁部7、底壁部11d及び、RHインパネ本体11aの最下部の後方を向いた面によってトレイが形成されている。
従って、コンソールボックス2の前端部は、RHインパネ本体11aの最下部近傍に位置するため車室内から直視することができない。
【0031】
更に、RH第1の縦壁部31a(32a)のRH第2の縦壁部11b(12b)と重合している部分の上端縁31e(32e)は、前方に向け下方へ傾斜角α(
図3参照)を有して傾斜させて、高さを低くすることにより、RHインパネ本体11aの車室内側の周面との間隔を大きくして、物入れとして十分な開口部になるように形成されている。
RH第1の縦壁部31a(LH第1の縦壁部32a)の空間部S側の面で底壁部11dに対向した位置には、上方へ開口した第1係合部である係合溝31b(32b)が形成されている。
【0032】
図3は、コンソールサイドトレイ部の概略斜視図を示し、RHインパネ11のRHセンタ壁11bにコンソールボックス本体3のRH前壁部31が組付けられて、コンソールサイドトレイ6が形成された状態を示している。
図4は、RHセンタ壁11bにコンソールボックス2のRH前壁部31が組込まれる前の組立分解図を示している。
図4に示すように、RHセンタ壁11bにコンソールボックス2のRH前壁部31を矢印の方向に移動させて、係合溝31bを係合突起11eに嵌合させる。
係合溝31bを係合突起11eに嵌合させた部分がRHインパネ11とコンソールボックス2との合せ部Jになる。
また、RHセンタ壁11bの後端縁は、RH第1の縦壁部31aと車幅方向に重合するため、車室内から直視することができない。
尚、LHインパネ12のLHセンタ壁12b及びコンソールボックス2のLH第1の縦壁部32aは、RHセンタ壁11b及びコンソールボックス2のRH第1の縦壁部31aと車幅方向中心に対して対称に形成されているため、説明は省略する。
従って、コンソールサイドトレイ6がセンタパネル13を挟んで両側面に形成される。
【0033】
従って、RHインパネ11とコンソールボックス2のRH前壁部31との車幅方向の合せ部Jは、該RH第1の縦壁部31aによって乗員から隠れた位置になる。
一方、RHインパネ11とコンソールボックス2との車両前後方向の合せ部も、略矩形状の空間部Sの領域(RH第1の縦壁部31aによって重合された部分)に位置しており、RH第1の縦壁部31aによって乗員から隠れた位置になる。
このような構造にすることで、RHインパネ11とコンソールボックス2のRH前壁部31との合せ部Jの部品製造時の寸法精度や組付け時の厳密な位置決め等による隙間管理を必要としない。
【0034】
本実施形態におけるコンソールボックス2の組付性改善について説明する。
図5(A)は、
図4(B)のD部拡大詳細平面視図で、(B)は
図5(A)のF−F断面図を示す。
第1係合部である係合溝31bは、該係合溝31bの車両前後方向前端部に係合突起11eが係合溝31bの溝31dに嵌入し易くするための第1ガイド部31gが形成されている。第1ガイド部31gは、RH第1の縦壁部31aと対向して設けられ溝31dを形成する溝壁31cの前端部に、後方から前方に向け角度θ1を有して直線状に拡幅形成されている。
【0035】
図6(A)は、
図4(A)のC部拡大詳細図で、係合突起11eの後方視、(B)は
図6(A)の下方視、(C)は
図6(B)の側面視を示す。
第2係合部であるRHセンタ壁11bの係合突起11eは、該係合突起11eの車両前後方向後端部に、RH第1の縦壁部31aの係合溝31bとの嵌合を容易にするため、係合突起11eの後端に向け車幅方向の板厚を連続的に少なくした第2ガイド部11fが形成されている。第2ガイド部11fは、板厚の両面において角度θ2の傾斜を有して車両前後方向後端に向けて形成されている。
更に、係合溝31bの溝31dの底部に乗り上げ易いように、後端の下部に面とり部11gが形成されている。
尚、本実施形態では、RHセンタ壁11bに係合突起11eを、RH第1の縦壁部31aに係合溝31bを設けたが、RHセンタ壁11bに下方が開口した係合溝31bを、RH第1の縦壁部31aに上方へ延設した係合突起11eを夫々設けるようにしてもよい。
【0036】
図7は、
図4(B)のE−E断面図である。
コンソールボックス2をRHインパネ11にスライドさせながら組付ける際に、第3の縦壁部7のステー部7bは、RHセンタ壁11bの底壁部11dの下面に滑り込み易いように第3ガイド部72aが形成されている。第3ガイド部7cは、角度θ3を有して下方へ傾斜して形成されている。
尚、本実施形態では、第1ガイド部31g、第2ガイド部11f、該第2ガイド部11fの面とり部11g及び第3ガイド部7cを利用したが、いずれか一つのガイドを利用しても良い。また、適宜組合せて利用することも可能である。
また、これらの組付け容易化の構造は、当然、LHセンタ壁12b、LH前壁部32及び左側の第3の縦壁部7に対しても、車幅方向中心に対して対称に形成されている。
【0037】
本実施形態における、インパネ10とコンソールボックス2の組立順序について
図2に基づいて説明する。
第1行程は、図示省略のインパネリンフォースメントにRHインパネ11及びLHインパネ12を取付ける。
【0038】
第2行程において、図示省略のフロアパネルにコンソールベース5を取付ける。
コンソールベース5は車体フロアに設けられた取付孔によって前後左右の位置が決まる。
【0039】
第3工程において、コンソールボックス本体3は、コンソールベース5を覆いかぶさるようにして、前方へスライドさせながらコンソールベース5に組付けられる。コンソールボックス本体3は、コンソールベース5によって取付位置が決まる。従って、コンソールボックス本体3とRHセンタ壁11b及びLHセンタ壁12bの後端部との車両前後方向の合せ部状態は、夫々の組付け状況によって異なる。
コンソールボックス本体3を前方へスライドさせることで、係合突起11eと係合溝31bとの係合(嵌合)は、第1ガイド部31gと第2ガイド部11f及び面とり部11gによって容易に係合させることができる。
また、組付け時、コンソールボックス本体3のスライド操作終了直前において、第3の縦壁部7のステー部7bは、第3ガイド部7cによって、RHセンタ壁11bの底壁部11dの下面に容易に滑り込む。
【0040】
第4行程において、走行用計器類、空調用コントローラ、オーディオ、ナビゲーションシステム等が装着されるセンタパネル13がRHインパネ本体11a及びLHインパネ本体12aの間に装着される。
【0041】
第5行程において、RHセンタ壁11bの上縁と、コンソールボックス本体3のRH前壁部31の上縁と、センタパネル13の右側の上縁部分とを覆うRHコンソールモール81、LHセンタ壁12bの上縁と、コンソールボックス本体3のLH第1の縦壁部32aの上縁と、センタパネル13の左側の上縁部分を覆うLHコンソールモール82夫々を取付ける。
【0042】
このような構造にすることで、RHインパネ11及びLHインパネ12と、コンソールボックス本体3と、センタパネル13の夫々の合せ部が隠れるので、これらの部品の合せ部の隙間を管理するための組付け時の厳密な位置決め、部品精度の管理等の費用が抑制できコスト低減が可能となる。
また、合せ部が表面(乗員から直接見える位置)に表れないので、外観品質上好ましい組付ができる。
更に、コンソールボックス2の両サイドにコンソールサイドトレイ6が設けられるので、乗員の物入れとしての使い勝手がよくなり、車両自体のグレードアップにつながる。