特許第6233770号(P6233770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6233770
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】磁気式環状物品保持具
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/00 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
   A47G29/00 J
   A47G29/00 Z
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-152061(P2013-152061)
(22)【出願日】2013年7月2日
(65)【公開番号】特開2015-9138(P2015-9138A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年6月28日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】512115357
【氏名又は名称】宮本 厚樹
(72)【発明者】
【氏名】宮本 厚樹
【審査官】 遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−095615(JP,A)
【文献】 実開昭55−069417(JP,U)
【文献】 特表2012−504217(JP,A)
【文献】 実開昭62−015285(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3166350(JP,U)
【文献】 特表2005−505016(JP,A)
【文献】 特開2005−192676(JP,A)
【文献】 実開昭51−104895(JP,U)
【文献】 特開2012−161580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対で構成された、くの字状の本体部と、前記本体部どうしを繋げている環状物品保持部と、前記各本体部それぞれの一端と他端に位置している磁力部と、を備え、前記磁力部の一端どうしが磁着したとき前記磁力部の他端が分離して前記本体部と前記環状物品保持部で環を成した状態(閉状態)となり、前記磁力部の一端が分離したとき前記磁力部の他端どうしが磁着して前記環が開放された状態(開状態)となり、前記開状態で環状物品の環を前記本体部の片方に相通させ、その後に前記閉状態にして前記環状物品の環を前記環状物品保持部に相通させた状態で前記磁力部の磁力を利用して磁石に着く材質の壁面に固定できる構造を有することを特徴とする磁気式環状物品保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気式環状物品保持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、炊事や洗い物等の家事又は飲食店や工場等での勤務の前には、指輪損傷の恐れや衛生上の理由から、指輪を一時的に外す習慣又は規則が多くあるにも係わらず、外した指輪の置き場所を定位置に定めていないことが多く、作業場周辺や更衣室等のロッカー内にそのまま置いたりしていたため、指輪を紛失してしまうことが散見された。
【0003】
これまでにも、指輪を定位置に置くことを目的とした様々な形状の指輪置きや磁石等により壁面等に固定され、フック構造等により物品を掛けて保持できる物品保持具が市販されており、また、磁石及び再剥離粘着剤により壁面に固定され、開閉クリップ等を設けた吊下取付具等が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 実用新案登録第3013264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
指輪置きは、指輪を定位置に置くことができるものの、棚上や台上などに設置するものであり、台所等の活用できるスペースが限られている環境下では、指輪置きそのものを定位置に置くスペースが確保できない場合があった。
【0006】
また、壁面に固定され、フック構造等により物品を掛けて保持できる物品保持具や開閉クリップ等を設けた吊下取付具は、限られたスペースを有効に活用し、物品を一時的に定位置に固定することができるものの、そこから指輪等の環状物品が落ちないような特別な工夫がなされている訳ではないため、外れて落下してしまうことが散見又は懸念された。
【0007】
本発明は以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、一対で構成された、くの字状の本体部と、前記本体部どうしを繋げている環状物品保持部と、前記各本体部それぞれの一端と他端に位置している磁力部と、を備え、前記磁力部の一端どうしが磁着したとき前記磁力部の他端が分離して前記本体部と前記環状物品保持部で環を成した状態(閉状態)となり、前記磁力部の一端が分離したとき前記磁力部の他端どうしが磁着して前記環が開放された状態(開状態)となり、前記開状態で環状物品の環を前記本体部の片方に相通させ、その後に前記閉状態にして前記環状物品の環を前記環状物品保持部に相通させた状態で前記磁力部の磁力を利用して磁石に着く材質の壁面に固定できる構造を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、状態にすることで、磁力部の磁力に影響を受けずに環状物品の環を片方の本体部に容易に相通させることができ、その後閉状態にすることで本体部と環状物品保持部が環を成して環状物品が外れなくなることにより、環状物品を安定して保持することができる。
また、環状物品の環を環状物品保持部に相通させた状態で磁力部の磁力により本体部を冷蔵庫やロッカー等の磁石に着く材質の壁面に固定することができることから、限られたスペースを有効に活用して、環状物品を定位置に安定して固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の磁力部の一端どうし磁着し、磁力部の他端が分離した状態(閉状態)の正面図である。
図2】本発明の磁力部の一端が分離し、磁力部の他端どうし磁着した状態(開状態)の正面図である。
図3】本発明の磁力部の一端を分離し、磁力部の他端どうし磁着した状態(開状態)にし、環状物品の環を片方の本体部に相通させた状態の例を示す正面図である。
図4環状物品の環を本発明の環状物品保持部に相通させた状態(閉状態)の例を示す正面図である。
図5環状物品の環を本発明の環状物品保持部に相通させた状態(閉状態)で磁力部の磁力を利用して磁石に着く材質の壁面に固定したときの例を示す側面図である。
図6環状物品の環を本発明の環状物品保持部に相通させた状態(閉状態)で磁力部の磁力を利用して磁石に着く材質の壁面に固定したときの例を示す図4のA−Aで切断した断面図である。
図7環状物品の環を本発明の環状物品保持部に相通させた状態(閉状態)の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
一対で構成された、くの字状の本体部(2)と、前記本体部(2)どうしを繋げている環状物品保持部(3)と、前記各本体部(2)それぞれの一端と他端に位置している磁力部(1a、1b)と、を備え、前記磁力部の一端(1a)どうしが磁着したとき前記磁力部の他端(1b)が分離して前記本体部(2)と前記環状物品保持部(3)で環を成した状態(閉状態)となり、前記磁力部の一端(1a)が分離したとき前記磁力部の他端(1b)どうしが磁着して前記環が開放された状態(開状態)となり、前記開状態で環状物品(4)の環を前記本体部(2)の片方に相通させ、その後に前記閉状態にして前記環状物品(4)の環を前記環状物品保持部(3)に相通させた状態で前記磁力部(1a、1b)の磁力を利用して磁石に着く材質の壁面(5)に固定できる構造を成す
本発明は以上のような構造である。
【0012】
本発明を使用するとき、磁力部の一端(1a)を分離させて磁力部の他端(1b)どうし磁着させて開状態にした状態で環状物品(4)の環を片方の本体部(2)に相通させ、その後磁力部の一端(1a)どうし磁着させて磁力部の他端(1b)を分離させて閉状態とし、環状物品(4)の環を環状物品保持部(3)に相通させた状態で磁力部(1a、1b)の磁力を利用して本体部(2)を磁石に着く材質の壁面(5)に固定する。
【実施例】
【0013】
以下、実施例を挙げて本発明について、更に詳しく説明する。
【実施例】
【0014】
【0014】
【実施例】
合計4個(上部2個と下部2個)のネオジム磁石(直径約6mm、厚さ約3mm、磁力約2,800ガウス)で構成される磁力部図1に示すような形状(くの字状)のプラスチック製の本体部(片方の本体部大きさ:全体縦約30mm、上部横約15mm、全体幅約8mm、厚さ約7mm、磁力部の一端の角度約90度に対し、磁力部の他端の角度約45度)並びにゴム製の環状物品保持部(長さ約15mm、幅約3mm)で構成される磁気環状物品保持具を実施例とした。
【0015】
上記磁気環状物品保持具を炊事や洗い物等の家事を行う主婦が、60日間、台所で指輪保持具として継続して使用した結果、指輪の落下は認められず、安定して保持されることが確認された。
【0016】
(他の実施形態及び使用方法)
以上、本発明の実施例について説明したが、上述した実施例の実施形態及び使用方法は本発明の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
例えば、本発明の本体部の形状は、動物や植物等の自然物、乗物や建造物等の人工物、美術や図形等の著作物、文字又はキャラクターの輪郭型等、使用者の見た目を楽しませるものであってもよい。
【0018】
また、本発明の本体部の磁石に着く材質の壁面との接面に、滑り止め及び防傷の目的でゴム剤等を塗布してもよい。
【0019】
また、本発明の本体部にチェーン等を通す穴等を施し、チェーン等を係合させて本発明をバッグやベルトに付属させたり、ネックレスとして首から掛けたりしてもよい。
【0020】
また、本発明の上記閉状態のとき、磁石に着く材質のキーホルダーやキーリング等を磁力部の他端の磁力を活用して別途保持させてもよい。
【符号の説明】
【0021】
1a、1b 磁力部
2 本体部
3 環状物品保持部
4 環状物品
5 磁石に着く材質の壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7