特許第6233868号(P6233868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6233868-情報処理装置、及び情報処理方法 図000002
  • 特許6233868-情報処理装置、及び情報処理方法 図000003
  • 特許6233868-情報処理装置、及び情報処理方法 図000004
  • 特許6233868-情報処理装置、及び情報処理方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6233868
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20171113BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20171113BHJP
   H04L 12/46 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   H04L12/28 200A
   G06F13/00 351M
   H04L12/46 M
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-73180(P2012-73180)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-207477(P2013-207477A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2015年2月12日
【審判番号】不服2016-14826(P2016-14826/J1)
【審判請求日】2016年10月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109586
【弁理士】
【氏名又は名称】土屋 徹雄
(72)【発明者】
【氏名】杉山 明弘
【合議体】
【審判長】 吉田 隆之
【審判官】 大塚 良平
【審判官】 山中 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−135993(JP,A)
【文献】 特開2006−319773(JP,A)
【文献】 特開2002−051068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/28-46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1モジュールに含まれる第1の通信ポート及び第2モジュールに含まれる第2の通信ポートと、
前記第1の通信ポート及び前記第2の通信ポートにそれぞれ割り当てられるアドレス情報を記憶する、前記第1モジュールに含まれる第1の記憶媒体及び前記第2モジュールに含まれる第2の記憶媒体と、
前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を記憶すると共に、当該アドレス情報を前記第2の記憶媒体に書き込み可能に設けられる第3の記憶媒体と
を備え、
前記第3の記憶媒体は、前記第1モジュール及び前記第2モジュールと異なる位置に設けられ、
前記第1の記憶媒体及び前記第2の記憶媒体と、前記第3の記憶媒体とは、前記第1の通信ポート及び前記第2の通信ポートが互いに通信可能な通信線とは異なる通信線により前記アドレス情報を伝達する、
情報処理装置。
【請求項2】
第1のハードウェアモジュールと、
前記第1のハードウェアモジュールと同様のハードウェアモジュールを有する第2のハードウェアモジュールと
を備え、
前記第1のハードウェアモジュールは前記第1の通信ポート及び前記第1の記憶媒体を有し、
前記第2のハードウェアモジュールは前記第2の通信ポート及び前記第2の記憶媒体を有する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1のハードウェアモジュール及び前記第2のハードウェアモジュールにより、フォールトトレラントサーバを構成する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第3の記憶媒体には、前記第1のハードウェアモジュールの起動時に前記アドレス情報が書き込まれ、
前記第2の記憶媒体には、前記第1のハードウェアモジュールの起動後に起動する前記第2のハードウェアモジュールの起動時に前記アドレス情報が書き込まれる、
請求項2又は請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2の記憶媒体は、前記アドレス情報とは異なる別のアドレス情報を記憶すると共に、前記第3の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報が書き込まれる際に前記別のアドレス情報が書き込まれる退避領域を備える、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1モジュールに含まれる第1の通信ポートに割り当てられるアドレス情報を、当該アドレス情報を記憶する、前記第1モジュールに含まれる第1の記憶媒体から読み込むステップと、
前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を第2の記憶媒体に書き込むステップと、
前記第2の記憶媒体から読み込んだ前記アドレス情報を、第1モジュールに含まれる第2の通信ポートと対応する、前記第2モジュールに含まれる第3の記憶媒体に書き込むステップと
を備え、
前記第2の記憶媒体は、前記第1モジュール及び前記第2モジュールとは異なる位置に設けられ、
前記第1の記憶媒体から前記第2の記憶媒体への前記アドレス情報の伝達、及び前記第2の記憶媒体から前記第3の記憶媒体への前記アドレス情報の伝達は、前記第1の通信ポート及び前記第2の通信ポートが互いに通信可能な通信線とは異なる通信線により行われる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係るいくつかの態様は、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、システム構成を二重化する等して冗長性を持たせることで、その構成の一部が故障しても正常に動作可能な、例えばフォールトトレラントサーバと呼ばれるサーバが普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。このようなフォールトトレラントサーバでは、例えばCPUやメモリ、ハードディスク等の各種ハードウェア構成が全て二重化されており、これらの二重化されたモジュールが二重化制御LSIによって同期される。これにより例えば、不測の事態が生じた場合であっても、当該サーバは全体として停止することなく動作可能となる。
【0003】
特許文献1には、ネットワーク内で異なるMACアドレスを持つ2台のネットワーク装置を一組として二重化し、系切り替えや装置交換が発生しても継続して通信を行うことができ、フォールトトレラント機能も実現した二重化ネットワーク装置が開示されている。特許文献1記載の装置は、2つのネットワーク装置がそれぞれ異なるMACアドレスを備えると共に、いずれか一方のMACアドレスを通信に用いるシステムMACアドレスとして決定して不揮発性メモリに記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−051068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の装置は、両装置の間でMACアドレス及びシステムMACアドレスをプロセッサ間バスを通じて送受信する等の処理を経た上でシステムMACアドレスの統一を図っている。しかしながら、かかる処理は複雑であり、例えば一方の装置の起動後に他方の装置が起動する場合に、両装置間でネゴシエーションすることは、先に起動していた装置にシステムMACアドレス決定のための負荷がかかる等の課題がある。
【0006】
本発明のいくつかの態様は前述の課題に鑑みてなされたものであり、簡易な処理で、通信ポートのアドレス情報の共有を図ることのできる情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、第1の通信ポート及び第2の通信ポートと、前記第1の通信ポート及び前記第2の通信ポートにそれぞれ割り当てられるアドレス情報を記憶する第1の記憶媒体及び第2の記憶媒体と、前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を記憶すると共に、当該アドレス情報を前記第2の記憶媒体に書き込み可能に設けられる第3の記憶媒体とを備える。
【0008】
本発明に係る情報処理方法は、第1の通信ポートに割り当てられるアドレス情報を、当該アドレス情報を記憶する第1の記憶媒体から読み込むステップと、前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を第2の記憶媒体に書き込むステップと、前記第2の記憶媒体から読み込んだ前記アドレス情報を、第2の通信ポートと対応する第2の記憶媒体に書き込むステップとを備える。
【0009】
尚、本発明において、「部」や「手段」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や「手段」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡易な処理で、通信ポートのアドレス情報の共有を図ることのできる情報処理装置及び情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態1における情報処理装置を含む情報処理システムの構成を説明するための図である。
図2図1に示した情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図3図2に示した情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図4】本発明の他の実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の説明及び参照する図面の記載において、同一又は類似の構成には、それぞれ同一又は類似の符号が付されている。
【0013】
(実施形態)
図1乃至図3は、本発明の実施形態を説明するための図である。以下、これらの図を参照しながら、以下の流れに沿って本実施形態を説明する。まず、「1」で実施形態全体の概要を示す。その上で「2」で情報処理装置のシステム構成を、「3」で処理の流れを説明する。「4」では、本実施形態に係る効果などを説明する。さらに、「5」で変形例に係る他の実施形態を説明する。
【0014】
(1 概要)
図1は、本実施形態に係る情報処理装置であるフォールトトレラントサーバ10を含む情報処理システム1の例を示す図である。情報処理システム1には、フォールトトレラントサーバ10と管理用PC20とが含まれ、両者は、例えばTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)で通信可能なLocal Area NetworkであるネットワークNで接続されている。
【0015】
図1の例において、フォールトトレラントサーバ10は、モジュール100A及びモジュール100Bの2つのハードウェアモジュールを含む。この2つのモジュール105A及び105Bは、CPU(Central Processing Unit)やメモリ、その他のハードウェア構成(ハードウェアコンポーネント)をそれぞれ有しており、両者の間で同期を取りながら動作する。つまり、フォールトトレラントサーバ10は、モジュール100A及び100Bの二重化により、たとえ一部のハードウェア構成に故障が生じたとしても他方のモジュールで処理を続行することが可能となっている。
【0016】
モジュール100A及び100Bは、それぞれ管理用のLANポートであるマネージメントLANポート101A及び101Bを有している。管理用PC20は、当該マネージメントLANポート101A及び101Bに接続されているので、当該マネージメントLANポート101A及び101Bを介した通信により、フォールトトレラントサーバ10に対してハードウェアの状態監視等の制御を行うことができる。
【0017】
ここで、一般にフォールトトレラントサーバは、1つの筐体内に主要なハードウェアを二重化(冗長化)して収納することが多い。しかしながら、通常MAC(Media Access Control)アドレス等のアドレス情報は、LANポート等の通信ポート毎に割り当てられるため、外部からMACアドレスにより危機を特定する管理用ソフトウェアからは個々のLANポート毎に独立した複数のハードウェアとして認識される場合がある。
【0018】
このような状況を改善する1つの手法として、外部ソフトウェアを改造してフォールトトレラントサーバを1台の装置として認識させる手法も考えられるが、このような特殊な対応を、市場に流通する全ての汎用ソフトウェアに求めるのは難しい。
【0019】
このような課題が最も顕著となる状況としては、例えば、危機停止時に、マネージメントLANポート経由でWakeOnLan機能を使用してフォールトトレラントサーバを起動させる状況が挙げられる。起動を指示する管理ソフトウェアは通常、1装置(1つの通信ポート)に対して1つのMACアドレスが割り当てられるものと判断するポリシーを持っており、1装置に対して2つ以上のMACアドレスが設定されることは許容されていない。よって、2つのハードウェアモジュールの各マネージメントLANポートがそれぞれ別のMACアドレスを有する場合には、一方のハードウェアモジュールに故障が生じて正常に起動できない場合、そのハードウェアモジュールのMACアドレスを指定したWakeOnLanパケットが管理ソフトウェアから送信されても、他方のハードウェアモジュールではそのパケットを受信できないため、当該フォールトトレラントサーバは全体として起動できないこととなってしまう。
【0020】
そこで、本実施形態に係るフォールトトレラントサーバ10は、マネージメントLANポート101A及び101BのMACアドレスを共通化(共有)させるための不揮発性メモリを設ける。また、当該不揮発性メモリを介してMACアドレスの共通化(以下、共通化したMACアドレスを論理MACアドレスともいう。)を図ることで、モジュール100A及び100Bの間の複雑なネゴシエーションも不要となる。
【0021】
(2 システム構成)
以下、フォールトトレラントサーバ10の構成を、図2を参照しながら説明する。上述の通り、フォールトトレラントサーバ10は、二重化するためのモジュール100A及び100Bを備えており、それらを筐体150に収容している。筐体150は、バックパネル200を含んでおり、モジュール100A及び100Bを接続している。バックパネル200は、モジュール100A及び100Bの間でMACアドレスの共通化を図るための不揮発性メモリ201を有する。
【0022】
モジュール100Aは、それぞれマネージメントLANポート101Aと、不揮発性メモリ103Aと、二重化制御LSI105Aと、チップセット107Aと、CPU109A1及び109A2と、それぞれのCPU109A1及び109A2に対応して設けられるメモリ111A1及び111A2とを含む。また、モジュール100Bは、モジュール100Aの各ハードウェア構成を二重化するため、マネージメントLANポート101Bと、不揮発性メモリ103Bと、二重化制御LSI105Bと、チップセット107Aと、CPU109B1及び109B2と、それぞれのCPU109B1及び109B2に対応して設けられるメモリ111B1及び111B2とを含む。
【0023】
二重化制御LSI105A及び105Bは、モジュール100A及び100Bの処理を同期させるためのLSIである。万が一いずれかのハードウェア構成に障害が生じた場合には、二重化制御LSI105A及び105Bが、当該障害が生じたモジュールを切り離して他方のモジュールで処理を継続することで、フォールトトレラントサーバ10全体としてのサーバダウンを回避する。
【0024】
また、モジュール100A及び100Bは、それぞれマネージメントLANポート101A及び101Bを有する。マネージメントLANポート101A及び101Bのそれぞれに割り当てられたMACアドレス(物理MACアドレス)は、不揮発性メモリ103A及び103Bが格納する。
【0025】
先述の通り、不揮発性メモリ201は、不揮発性メモリ103Aに格納されたMACアドレス(物理MACアドレス)と不揮発性メモリ103Bに格納されたMACアドレス(物理MACアドレス)との連携を取るために設けられた不揮発性メモリである。不揮発性メモリ201には、マネージメントLANポート101A及び101Bの間で共有されるMACアドレス(論理MACアドレス)が格納される。
【0026】
(3 処理の流れ)
続いて、図3を参照しながら、フォールトトレラントサーバ10の処理の流れを説明する。図3は、フォールトトレラントサーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
フォールトトレラントサーバ10の手順としては、モジュール100A(モジュールA)及びモジュール100B(モジュールB)のいずれか片系が先に起動し、続いて他方のモジュールが起動する。モジュール100A及び100Bの両方の起動が完了すると、二重化制御LSI105A及び105Bが同期等の各種二重化動作を行う。
【0028】
ここで、図3は、モジュール100A(モジュールA)及びモジュール100B(モジュールB)のいずれか片系の起動から、二重化処理に至る前までの処理の流れを示している。ここでは、モジュール100Aが先に起動するものとして説明を行うが、いずれのモジュールが先に起動しても良い。
【0029】
モジュール100Aは、起動を開始する際に(S301)、マネージメントLANポート101Aに対応する不揮発性メモリ103AからMACアドレス(物理MACアドレス)を読込み、バックパネル上の不揮発性メモリ201に当該MACアドレス(論理MACアドレス)を書込む(S303)。
【0030】
次に、モジュール100Bが起動を開始すると(S305)、モジュール100Bは不揮発性メモリ201からMACアドレスを読込み、マネージメントLANポート101Bに対応する不揮発性メモリ103に当該MACアドレス(論理MACアドレス)を書込む。
【0031】
このような処理を起動時に行い、その後は不揮発性メモリ103A及び103Bに論理MACアドレスの値を保持し続けることで、ハードウェアを二重化したフォールトトレラントサーバ10で、異なるモジュール間でMACアドレス(論理MACアドレス)を共有することが可能となる。
【0032】
(4 本実施形態の効果)
上述したように、本実施形態に係るフォールトトレラントサーバ10は、不揮発性メモリ201を有し、当該不揮発性メモリ201を介してモジュール100A及び100Bの間でMACアドレスの共有化を図る。これにより、ハードウェアを二重化したフォールトトレラントサーバ10で、簡易な処理により、異なるモジュール間でMACアドレス(論理MACアドレス)を共有することが可能となる。
【0033】
そして、このように2つの通信ポートを有する1つの装置であるフォールトトレラントサーバ10は、1つの装置で1つのMACアドレス(論理MACアドレス)を有することとなるので、たとえ片方のモジュールが正常に起動できない場合であっても、1つのMACアドレスを指定したWakeOnLan機能で他方のモジュールが正常に起動でき、フォールトトレラントサーバ10全体としては正常な機能を提供することができるようになる。つまり、フォールトトレラントサーバ10を管理する管理用PC20は、汎用ソフトウェアを使用できるようになる。
【0034】
(5 他の実施形態)
上記実施形態では、MACアドレスの共通化(共有)までしか考慮していなかったが、起動後、再度モジュール毎のハードウェアの違いを意識的に管理したい場合も考えられるため、各マネージメントLANポート101A及び101Bに本来割り当てられていたMACアドレス(物理MACアドレス)に戻すことも考えられる。
【0035】
以下、元のMACアドレスに戻すことのできる実施形態に係る処理について説明する。本実施形態では、後から起動するモジュール100BのマネージメントLANポート101Bに対応する不揮発性メモリ103B上に、モジュール100Bに本来割り当てられていたMACアドレスを退避しておく退避領域が確保される。その他のシステム構成等は上述の実施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。その他の機能、構成、処理、作用、及び効果等についても、上記実施形態と同様の場合には、説明を省略している。
【0036】
以下、図4を参照しながら本実施形態に係るフォールトトレラントサーバ10の処理の流れを説明する。尚、ここではモジュール100Aが先に起動してその後モジュール100Bが起動するものとして説明するが、これに限られるものではなく、いずれのモジュールが先に起動しても良い。
【0037】
モジュール100Aは、起動を開始する際に(S401)、マネージメントLANポート101Aに対応する不揮発性メモリ103AからMACアドレス(物理MACアドレス)を読込み、バックパネル上の不揮発性メモリ201に当該MACアドレス(論理MACアドレス)を書込む(S403)。ここまでの処理は、図3のS301及びS303と同じである。
【0038】
次に、モジュール100Bが起動を開始すると(S405)、モジュール100Bは、不揮発性メモリ201に元々格納されていた、マネージメントLANポート101BのMACアドレス(物理MACアドレス)を、同じ不揮発性メモリ103B上に確保された退避領域にコピーする(S407)。
【0039】
その後、モジュール100Bは、マネージメントLANポート101Bに対応するMACアドレスが記憶される不揮発性メモリ103B上の領域(マネージメントLANポート101Bの物理MACアドレスが格納されていた領域)に、不揮発性メモリ201から読込んだMACアドレスを上書きする(S409)。
【0040】
これにより、フォールトトレラントサーバ10は、起動後、必要に応じてMACアドレスを元の値に(退避領域に退避していた値)戻すことで、マネージメントLANポート101A及び101Bの物理的な相違(モジュール100A及び100Bの物理的な相違)を外部に見せることが可能となる。これにより、個々のモジュールを特定して、機器情報等を収集することができるようになる。
【0041】
尚、上記の例では退避領域を不揮発性メモリ103B上に設けるものとして説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば不揮発性メモリ201上に退避領域を確保するようにしてもよい。
【0042】
(6 付記事項)
前述の各実施形態の構成は、組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたりしてもよい。また、本発明の構成は前述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
また、前述の各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0043】
(付記1)
第1の通信ポート及び第2の通信ポートと、前記第1の通信ポート及び前記第2の通信ポートにそれぞれ割り当てられるアドレス情報を記憶する第1の記憶媒体及び第2の記憶媒体と、前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を記憶すると共に、当該アドレス情報を前記第2の記憶媒体に書き込み可能に設けられる第3の記憶媒体とを備える情報処理装置。
【0044】
(付記2)
第1のハードウェアモジュールと、前記第1のハードウェアモジュールと同様のハードウェアモジュールを有する第2のハードウェアモジュールとを備え、前記第1のハードウェアモジュールは前記第1の通信ポート及び前記第1の記憶媒体を有し、前記第2のハードウェアモジュールは前記第2の通信ポート及び前記第2の記憶媒体を有する、付記1記載の情報処理装置。
【0045】
(付記3)
前記第1のハードウェアモジュール及び前記第2のハードウェアモジュールにより、フォールトトレラントサーバを構成する付記2記載の情報処理装置。
【0046】
(付記4)
前記第3の記憶媒体には、前記第1のハードウェアモジュールの起動時に前記アドレス情報が書き込まれ、前記第2の記憶媒体には、前記第1のハードウェアモジュールの起動後に起動する前記第2のハードウェアモジュールの起動時に前記アドレス情報が書き込まれる、付記2又は付記3記載の情報処理装置。
【0047】
(付記5)
前記第2の記憶媒体は、前記アドレス情報とは異なる別のアドレス情報を記憶すると共に、前記第3の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報が書き込まれる際に前記別のアドレス情報が書き込まれる退避領域を備える、付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0048】
(付記6)
第1の通信ポートに割り当てられるアドレス情報を、当該アドレス情報を記憶する第1の記憶媒体から読み込むステップと、前記第1の記憶媒体から読み込まれた前記アドレス情報を第2の記憶媒体に書き込むステップと、前記第2の記憶媒体から読み込んだ前記アドレス情報を、第2の通信ポートと対応する第2の記憶媒体に書き込むステップとを備える情報処理方法。
【符号の説明】
【0049】
1・・・情報処理システム、10・・・フォールトトレラントサーバ、20・・・管理用PC、101A、101B・・・マネージメントLANポート、103A、103B・・・不揮発性メモリ、105A、105B・・・二重化制御LSI、201・・・不揮発性メモリ
図1
図2
図3
図4