【実施例1】
【0021】
図1〜
図12は本発明に係る原稿圧着板開閉装置、並びにこの原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器の一例を示す。本発明に係る実施例1の原稿圧着板開閉装置Aは、
図1に示したように、事務機器1の装置本体2の後部上端の右側において原稿圧着板3を開閉可能に取り付けるものである。事務機器1としては、上述したようにとくに限定されず、例えば、複写機、複合機、印刷機、ファクシミリ、スキャナー等が挙げられ、とくに複写機や複合機が好ましいものとして挙げられるが、このものに限定されない。また、
図1に示したように原稿圧着板開閉装置は、通常左右一対用いられ、図面に示したように、原稿自動送り装置3a付きの原稿圧着板3を開閉するものは、向かって右側の原稿圧着板開閉装置Aと、左側の原稿圧着板開閉装置Bとはその構成が異なる。原稿圧着板開閉装置Bの方が重量のある原稿自動送り装置3aを取り付けた側に用いられるため、通常、弾性手段である圧縮コイルスプリングを2個並設したり、或はその中の1つに圧縮コイルスプリングを2重3重にしたものを用いており、若干大型である。しかし、原稿圧着板3が原稿自動送り装置3a付きのものでないものの場合には、その構成が左右共に同じ場合もある。本発明に係る原稿圧着板開閉装置Aの弾力調節手段Dは、これを左側の原稿圧着板開閉装置Bに適用することは任意であって、右側の原稿圧着板開閉装置Aのものに限定されない。
【0022】
図面によれば、原稿圧着板開閉装置Aの取付部材4は、例えば、
図2〜
図11に示したように、装置本体2に取り付けられる底板4aと、この底板4aの両側端部から上方へ立ち上げた両側板4b、4bと、底板4aの一端部(後端部)から当該底板4aに対して直交する方向に延びる略矩形状の後板4cとで構成されている。底板4aは平面略矩形状に形成され、
図6から
図11に示したように、取付釦5aが挿通係止される平面鍵孔形状の取付孔4dと、取付ネジ5bが取り付けられる取付孔4eとを有し、取付釦5aと取付ネジ5bによって装置本体2の後部上端に取り付けられるものである。
【0023】
支持部材8は、例えば、
図2から
図11に示したように、上板8aと、この上板8aの両側端部からそれぞれ当該上板8aに対して直交する方向に垂下させた両側板8b、8bと、この両側板8b、8bの下端部側から内側へ折り曲げた抱持片8c、8cとで構成されている。この支持部材8はその両側板8b、8bを取付部材4の両側板4b、4bへ第1ヒンジピン9を介して回転可能に軸着されている。尚、取付部材4と支持部材8の各両側板4b、4b・8b、8bの第1ヒンジピン9を軸受けする部分には、軸受部材を設けることが好ましい。支持部材8にはさらに、リフト部材13の反転時に第2ヒンジピン10を支点に旋回するところの両側板8b、8bの自由端側に、後述する作動部材17を調節部材19ごと逃がすガイド溝8d、8d(一方のみ表示)が設けられている。
【0024】
指示記号13で示したものは、リフト部材であり、このリフト部材13は、
図2から
図12に示したように、上板13aと、この上板13aの両側部より下方へ垂下させた両側板13b、13bと、この両側板13b、13bの下端部より外側へ折り曲げたところの原稿圧着板3の取付板13c、13cとで構成されている。このリフト部材13は、その両側板13b、13bを支持部材8の両側板8b、8bの自由端側へ第2ヒンジピン10を介して支持部材8とは逆方向へ回転可能に取り付けられている。このリフト部材13の上板13aと取付板13c、13cには原稿圧着板3の後部が取り付けられてい
る。尚、支持部材8とリフト部材13の各両側板8b、8b・13b、13bの第2ヒンジピン10を軸受けする部分には軸受部材を設けることが好ましい。
【0025】
リフト部材13にはさらに、原稿圧着板3の高さ調節手段7を構成する高さ調節ネジ6が、その上板13aに設けた雌ネジ部13dへ取り付けられており、その先端を支持部材8の上板8aに当接させている。
【0026】
支持部材8の内部には、
図6から
図11に示したように、抱持片8c、8cに抱えられて一対の第1バネ受部材11と第2バネ受部材12が対向させて摺動可能に収装されており、この第1バネ受部材11と第2バネ受部材12の間には、それぞれのスプリング収容部11a、12aにその両端部を収装させて、圧縮コイルスプリング14からなる弾性手段が弾設されている。そして、第1バネ受部材11の一端部側に設けたカム部11bは、取付部材4の両側板4b、4bの間に設けたピン状の受圧部材16に圧接しており、第2バネ受部材12の一端部側は、支持部材8の第2ヒンジピン10側に取り付けた後述する本発明に係る弾力調節手段Dの作動部材17に圧接している。
【0027】
受圧部材16や作動部材17は、必ずしも丸ピン状或は丸棒状である必要はなく、多角形状であってもよい。また、ピン状のものを別部材で囲む形態であってもよく、さらに、各両側板4b、4b・13b、13bからそれぞれから内側へ突出する形態で分離して設けてもよい、さらに、ピン状のものは、回転可能に両側板へ取り付けてもよく、パイプ状のものをピン状のものの外側で回転するように構成してもよい。さらに、作動部材17は、リフト部材13の第2ヒンジピン10に対する自由端側に上板13a、或は両側板13b、13bから折り曲げて図示してない頂板を設け、この頂板にそれ自体を加工したり、或は別部材を取り付けたりして作動部材を構成してもよい。さらに、この作動部材17も、リフト部材13の両側板13b、13b間に差し渡さなくとも、各両側板13b、13bから軸心を共通にして別々に作動部材を設けることでもよい。受圧部材16は、ピン状或は棒状のもの、カム状のもの、回転式のもの、或は外側に回転筒体を取り付けたもの、さらには、取付部材4の両側板4b、4bのそれぞれから内側へ軸心を共通にして別部材で突設したものであってもよい。
【0028】
そして、この作動部材17に弾性手段である圧縮コイルスプリング14の弾力を調節する弾力調節手段Dが設けられている。この弾力調節手段Dは、
図3から
図11に示したように、作動部材17と、この作動部材17の半径方向へ調節ネジ18を介して移動可能に取り付けられた調節部材19とで構成されており、調節部材19の一端面側が、第2バネ受部材12の頂面12bに圧接している。
【0029】
即ち、とくに
図4と
図5に示したように、作動部材17は異形棒状のもので、一端部には矩形状を呈した係止部17aが設けられ、この係止部17aに続いた部分と他端部にそれぞれ半径方向へ突出したところのリフト部材13の両側板13b、13bに設けた変形取付孔13e、13eに挿通軸架させたところの軸部17b、17cが設けられ、この軸部17b、17c間に軸方向へ伸びた溝部17dが設けられ、この溝部17dの略中央部に雌ネジ孔17eが設けられている。調節ネジ18は、例えば六角穴を軸方向に設けた頭部18aと、この頭部18aに続いて設けられた雄ネジ部18bと、この雄ネジ部18bに続いて設けられた係合部18cで構成されており、雄ネジ部18bを雌ネジ孔17eにネジ着させている。調節部材19は断面略傘状を呈したもので、幅の狭い差し込み部19aを溝部17dに嵌入させると共に、その中央部に設けた係合孔19bへ、調節ネジ18の係合部18cを挿通させている。尚、とくに
図5に示したように、係合孔19bを設けた部分には、当該係合孔19bの部分に凹部19cが設けられている。
【0030】
尚、作動部材をリフト部材13のそれぞれの両側板13b、13bへ、内側に向けて軸心を共通にさせながら別部材で突設したものは、リフト部材13の第2ヒンジピン10に対する自由端側に上板13a、或は両側板13b、13bから折り曲げて図示してない頂板を設け、この頂板へ弾力調節手段を設けることが考えられる。
【0031】
また、圧縮コイルスプリングを2連併設して設ける
図1に示した原稿圧着板開閉装置Bのものに、本発明に係る弾力調節手段Dを設ける場合でも、寸法が異なるのみで、基本的には同じ構成である。この場合には、各圧縮コイルスプリング毎に複数の弾力調節手段を設けなくとも、1個の弾力調節手段で足りる利点がある。しかしながら、この場合にはそれぞれの圧縮コイルスプリングに対応させて弾力調節手段を複数設けることが考えられる。
【0032】
以下に上記した実施例1に係る原稿圧着板開閉装置Aと弾力調節手段Dの作用効果について説明する。
【0033】
原稿圧着板3を装置本体2に対して閉じた状態においては、
図6に示したように、弾性手段である圧縮コイルスプリング14は、第1バネ受部材11と第2バネ受部材12との間において最大に圧縮された状態にあるが、その際の弾力により発生するトルクよりも、原稿圧着板3が支持部材8を介して第1ヒンジピン9の回りに発生させる回転トルクの方が勝っているので、原稿圧着板3は装置本体2のコンタクトガラス2a上へ圧接されている。したがって、薄物の原稿の場合には、この原稿はコンタクトガラス2a上へ圧着されることになる。
【0034】
次に、原稿圧着板3の手前側を手で持ってこれを上方へ開くと、最初は原稿圧着板3の重量から圧縮コイルスプリング14の弾力を除いた重量を感じるが、開かれるにつれて弾性手段である圧縮コイルスプリング14の弾力によるトルクが勝り始め、操作者は原稿圧着板3をその本来の重量を感じることなく開くことができ、
図9に示したように、開成角度30°前後で、原稿圧着板3より手を離しても、圧縮コイルスプリング14の弾力により発生するトルクと、第1ヒンジピン9の周りに創出される回転トルクが均衡する結果、また、図示してないヒンジフリクション効果による相乗効果によって、自然落下することなく開成状態で保持される。この際に、圧縮コイルスプリング14の弾力は、調節部材19と作動部材17を介してリフト部材13に作用しており、リフト部材13が原稿圧着板3の重量によって第2ヒンジピン10の周りに創出される回転トルクよりも勝っているので、原稿圧着板3が自然に反転して頭を垂れてしまうということがない。そこで、両手を用いてコンタクトガラス2a上へ原稿を載置させ、複写後再び原稿圧着板3を開くことによって取り去ることが容易にできることになる。
【0035】
原稿圧着板
3の自立開成角度は、略30°〜60°の間であるのが通常である。この開成角度が60度を超えてくると、
第1バネ受部材11の摺動が阻止される結果、カム部11bと受圧部材16との間が離れ始め、原稿圧着板3を手で押し上げることにより、図11に示したように、最大開成角度の90度まで開かれることになる。原稿圧着板3は、この90度の最大開成角度において、支持部材8の後端部が取付部材4の後端部に当接することにより、停止させられる。
90度開いた原稿圧着板3を閉じる際には、60度まで閉じられると第1バネ受部材11のカム部11bが受圧部材16に当接するので、圧縮コイルスプリング14の弾力がきき始め、原稿圧着板3は手で下押しすることによって圧縮コイルスプリング14の弾力に抗して閉じられ、30度の閉成角度から原稿圧着板3が第1ヒンジピン9の周りに発生させる回転トルクが圧縮コイルスプリング14の弾力に勝ることから、原稿圧着板3は手を放しても自重で静かに閉じられることになる。
【0036】
原稿が本のような厚物原稿の場合には、原稿圧着板3を必要な角度まで開いてコンタクトガラス2a上へ厚物原稿20を置き、原稿圧着板3を閉じると、原稿圧着板3の後部が厚物原稿20の角に当たるので、さらに力を入れて下押しすると、
図10に示したように、原稿圧着板3がリフト部材13と共に圧縮コイルスプリング14の弾力に抗して第2ヒンジピン10を支点に反転することにより、厚物原稿20の上面を略水平に覆うことができる。このことにより、外光がコンタクトガラス2aを介して装置本体2内へ侵入してしまうのを防ぎ、不鮮明な複写となってしまうのを効果的に防止することができるものである。
【0037】
リフト部材13の反転時には、上述したように、リフト部材13が第2ヒンジピン10を支点に反転し、この時第2ヒンジピン10を支点に旋回する作動部材17が第2バネ受部材12を押して圧縮コイルスプリング14を圧縮させるので、複写が終わり原稿圧着板3より手を離すと、原稿圧着板3は圧縮コイルスプリング14が第2バネ受部材12と、調節部材19及び作動部材17を介してリフト部材13を回転させることにより、原稿圧着板3は自動的に或は容易に余り力を加えることなく、元の位置に戻り、支持部材8と重なり合った反転前の状態になる。
【0038】
弾力調節手段Dを用いて圧縮コイルスプリング14の弾力を調節する場合には、とくに
図11に示したように、原稿圧着板3を開いて図示してない六角スパナの頭部を調節ネジ18の頭部18aに設けた六角穴18dへ嵌め込み、左右いづれかの方向へ回転させることにより、
図8に示したように、調節部材19が作動部材17の半径方向へ移動するので、容易に圧縮コイルスプリング14の弾力を事務機器1の前側に居て行うことができるものである。
【実施例2】
【0039】
図13〜
図18は、本発明に係る原稿圧着板開閉装置の弾力調節手段の他の実施例を示す。この実施例2に係る原稿圧着板開閉装置Cの弾力調節手段Eの構成は次のとおりである。尚、原稿圧着板開閉装置Cのその他の部材の構成は、リフト部材25を除いて実施例1のものと同じであるので、指示記号の同じものはその説明を省略する。
【0040】
図面によれば、この実施例2に係る弾力調節手段Eは、リフト部材25の上板25aより垂下させた両側板25b、25b間に取り付けられた作動部材26と、この作動部材26の軸方向に設けた溝部26eの半径方向へ調節ネジ27を介してスライド可能に取り付けられた第1調節部材28と、この第1調節部材28を抱え作動部材26に移動範囲を規制されてスライド可能に取り付けられた第2調節部材29とで構成されており、第2調節部材29の一側面側が、第2バネ受部材12の頂面12bに圧接している。
【0041】
この実施例2に係る弾力調節手段Eは、実施例1の弾力調節手段Dと比べて、構成部品が多いが、弾力の調節は実施例1のものと比べて調節ネジ27が外部へ露出しているので、調節操作し易くなっている。尚、この実施例2に係る調節ネジ27は、頭部側にマイナス溝部27aを設けた市販のものであるが、このものに限定されず、例えば、
図14に示したように、実施例1と同じ形状の調節ネジ31であってもよい。また、リフト部材25の両側板25b、25bの下端部側からは外側へ原稿圧着板3を取り付けるための取付板25c、25cが折り曲げられることにより設けられている。
【0042】
さらに詳しく説明すると、とくに
図14と
図15に示したように、作動部材26は異形棒状のもので、一端部にフランジ部26aが設けられ、このフランジ部26aに続いて設けられた取付軸部26bと、この取付軸部26bに続いて設けられたところの第1調節角穴26cを有する円形軸部26dと、この円形軸部26dに続いて設けられた直角面を有する溝部26eと、この溝部26eの一端部側に若干の幅の取付軸部26fを残しつつ当該溝部26eとの間で第2調節角穴26gを形成させて取付ネジ26hで作動部材26に取り付けられた係止部材26jと、第1調節角穴26cと第2調節角穴26gにその両端部に突設させた角柱状の係合部29a、29aを半径方向へ移動可能に嵌入させて設けたところの、第2バネ受部材12に当接している第2調節部材29と、この第2調節部材29の中間部に設けた収容部29b内に収容されて抱え込まれたところの溝部26e上に半径方向へスライド可能に設けられた第1調節部材28と、作動部材26に直交する方向へ取り付けられてその先端を第1調節部材28に当接させている調節ネジ27とで構成され、取付軸部26bと26fは、リフト部材25の両側板25b、25bに設けられた変形取付孔25d、25dに挿入係合させられている。尚、第1調節部材28にはその上面に第1傾斜部28aが設けられ、第2調節部材29には、その収容部29bの上部に第1傾斜部28aと当接した第2傾斜部29cが設けられている。また、とくに
図15において、指示記号26kのものは、調節ネジ27の雌ネジ孔であり、指示記号26mのものは、取付ネジ26hの挿通孔である。さらに指示記号26nのものは、取付ネジ26hの雌ネジ孔である。
【0043】
調節ネジ27は、図示したように締付ナット30を取り付けた市販の雄ネジであってもよいが、
図14に示したように、実施例1に示したような特殊ネジによる調節ネジ31であってもよい。
【0044】
作動部材26はリフト部材25の両側板25b、25bの一方に設けた変形取付孔25dに取付軸部26bを挿通係合させ、他方に設けた直角鍵状の変形取付孔25dに取付軸部26fを挿通係合させて取り付けられている。そして、第2調節部材29が第2バネ受部材12の頂面12bに圧接することによって、弾性手段である圧縮コイルスプリング14の弾力でリフト部材25を介して支持部材と重なる方向へ回動付勢させ、原稿圧着板3を開成方向へ付勢させている。
【0045】
この実施例2の弾力調節手段Eは、調節ネジ27の頭部に設けたマイナス溝部27aにドライバーを差し込み、左右いずれかの方向へ回すことにより、
図15(b)と
図17に示したように、第1調節部材28の第1傾斜部28aと接している第2調節部材29の第2傾斜部29aが上昇する第2調節部材29に押されて第2バネ受部材12の方向へ進退して移動することから、これにより圧縮コイルスプリング14の弾力を調節することができるものである。
【0046】
その他の原稿圧着板開閉装置の各部材の作用効果は、実施例1のものと同じであるので、説明を省略する。また、弾力調節手段は、以上の実施例1と2のものに限定されず、作動部材に設けるものであれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々に変形できるものであることは言うまでもない。例えば、作動部材をリフト部材の頂板、或はこの頂板に取り付けられた別部材とした場合でも、この実施例に係る弾力調節手段に設けることができるものであり、本発明の権利範囲に含まれるものである。さらに、作動部材をリフト部材の両側板へそれぞれに分割して取り付けた場合でも、本発明の権利範囲に含まれるものである。
【0047】
さらに、本発明は、例えば特開2008−224704号公報に記載されているように、取付部材に取付脚部を設け、この取付脚部を事務機器の装置本体に設けた取付孔へ取り付ける構成のものにも適用できる。
【0048】
さらに、本発明において、以上に実施例においては、作動部材17や26の一端部には係止部17aやフランジ部26aが設けられ、この係止部17aやフランジ26a部がリフト部材13と25の両側板13b、13bや25b、25b設けた変形取付孔13e、13eや25d、25dの各一方へ係止されているが、他端部側は単に他方の変形取付孔13eや25dへ挿入した状態のものが示されている。これは作動部材17や26が常に圧縮コイルスプリング14の弾力により、各変形取付孔13e、13eや25d、25dの一方へ押圧されていることから、使用中に自然に変形取付孔13e、13eや25d、25dの一方から脱落してしまうことはないことによるが、念のため、作動部材17や
26の他端部をかしめや溶着、或はEリングによって変形取付孔13e、13eや25d、25dの一方へ固定させ、軸方向へ抜け出てしまうのを防止するように構成することは任意である。
【0049】
さらに、調節部材は、作動部材と同一方向へ平行にリフト部材の両側板へ作動部材用のものと同一の変形取付孔を用いて、或は別の変形取付孔を用いて、第2バネ受部材の方向へ移動可能となるように取り付け、作動部材に取り付けた調節ネジで第2バネ受部材の方向へ移動可能となるように構成してもよい。
【0050】
また、調節ネジの頭部には、六角穴を設ける以外に、これを六角柱としたり、或は頭部に十文字或は一文字の溝部を設けるようにしてもよい。