【実施例】
【0081】
以下の例において、各工程で得られた化合物の同定は、NMR測定およびMS測定によりおこなった。
【0082】
(合成例1)
本例では、下記スキーム4に示す方法でアリシン保護体である化合物6を合成した。
【0083】
【化28】
【0084】
はじめに、Yohei Koseki他2名、「Efficient synthesis of benzyl 2-(S)-(tert-butoxycarbonyl)amino]-ω-iodoalkanoates」、Tetrahedron: Asymmetry、2011年、22号、580−586ページに記載の方法に準じて、化合物29を出発物質として化合物25を合成した。
【0085】
化合物30の合成
市販のグルタミン酸保護体である化合物29(5.00g、1.0当量)のCH
2Cl
2(50mL)溶液にトリエチルアミン(Et
3N)を1.5当量加え、混合物を0℃に冷却した。そして、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP、0.1当量)およびMeOCOCl(1.2当量)を順に添加した。得られた溶液を室温まで温め、0.5時間攪拌した。反応混合物をCH
2Cl
2で希釈し、1MのNaHCO
3水溶液で洗浄した後、CH
2Cl
2で3回抽出した。得られた有機層をNa
2SO
4にて乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製し、無色の油状物として化合物30を5.16g得た(収率99%)。
【0086】
化合物31の合成
化合物30(0.50g、1.0当量)のMeCN(3.0mL)溶液に、DMAP(0.2当量)を加えた。得られた混合物に、(Boc)
2O(4.0当量)のMeCN(2.0mL)溶液を加え、室温にて20時間攪拌した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=3/1)より精製し、無色の油状物として化合物31を0.62g得た(収率97%)。
【0087】
化合物32の合成
化合物31(2.00g、1.0当量)のEt
2O(6.2mL)溶液を−78℃に冷却し、これに水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H、ヘキサン中1M溶液、1.4当量)を3分間かけて滴下した。反応混合物を5分間攪拌した後、水(150μL)を加えて反応停止し、室温に戻した。得られた白色濃厚液をCelite(登録商標)粉末にて濾過し、Et
2Oにて3回洗浄した。濾液を濃縮し、トルエンを用いた共沸により残留する微量の水を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=5/1)より精製し、無色の油状物として化合物32を1.66g得た(収率89%)。
【0088】
化合物27の合成
本例では、化合物32をWittig反応により増炭し、化合物27を得た。
すなわち、メチルトリフェニルホスフィンブロミド(MePPh
3Br、807mg、1.2当量)のTHF(20mL)懸濁液に、−78℃にてn−BuLi(ヘキサン中2.64M溶液、1.1当量)を滴下した。0℃に昇温し、得られた混合物を1.5時間攪拌した後、得られたイリド溶液に化合物32(0.793g、1.0当量)のTHF(10mL)溶液を添加した。0℃にて0.5時間攪拌した後、飽和NH
4Cl水溶液にて反応を停止させた。EtOAcにて3回抽出した。有機層をあわせてNa
2SO
4により乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=19/1)より精製し、無色の油状物として化合物27を0.54g得た(収率68%)。
【0089】
化合物25の合成
化合物27(0.455g、1.0当量)のTHF(3.0mL)溶液を0℃に冷却し、これにNaBH
4(1.3当量)を添加した。10分間攪拌した後、この溶液にBF
3・Et
2O(1.3当量)を添加した。混合物を室温まで温め、26時間攪拌した。その後、溶液を0℃に冷却し、1M NaOH(1.5当量)を添加した後、30%H
2O
2(1.33mL)を添加し、3時間攪拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcにて3回抽出した。有機層をあわせてNa
2SO
4により乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/1)より精製し、無色の油状物として化合物25を0.377g得た(収率80%)。
【0090】
化合物6(2-(S)-Bis-tert-butoxycarbonylamino-6-oxo-hexanoic acid benzyl ester)の合成
本例では、化合物25のDess-Martin酸化により、化合物6を得た。
すなわち、化合物25(100mg、0.229mmol)をジクロロメタン(2.86mL)に溶かし、0℃にした後、DMP(デス−マーチンペルヨージナン、145.4mg、0.343mmol)を加え1時間撹拌した。重曹/チオ硫酸ナトリウム=1/1の溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で単離精製を行い、化合物6を98%(97.6mg)で得た。
【0091】
(合成例2)
本例では、アリシン保護体である化合物54(2-(S)-Bis-tert-butoxycarbonylamino-6-oxo-hexanoic acid tert-butyl ester)を合成した。
【0092】
(合成例2−1)
以下の反応式により、化合物54を得た。
【0093】
【化29】
【0094】
合成例1に準じて、化合物53を得た。そして、得られた化合物53(104mg、0.258mmol)をジクロロメタン(3.1mL)に溶かし、0℃にした後、DMP(デス−マーチンペルヨージナン、157.7mg、0.378mmol)を加え1.5時間撹拌した。重曹/チオ硫酸ナトリウム=1/1の溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で単離精製を行い、化合物54を99%(103mg)で得た。
【0095】
(合成例2−2)
以下のスキーム5に示す手順により化合物53を合成し、得られた化合物53から化合物54を得た。
【0096】
【化30】
【0097】
N-[(1,1-Dimethylethoxy)carbonyl]-5-methyl-1-(phenylmethyl) ester (化合物30)の合成
以下の式に示すように、化合物30を合成した。
【0098】
【化31】
【0099】
化合物29(5.1g)をCH
2Cl
2 (40mL)に溶かし、Et
3N(1.5当量)を加え、混合溶液を0℃に冷却した。次にDMAP(0.1当量)とMeOCOCl(1.2当量)を添加した後、室温まで温め、0.5時間攪拌した。反応溶液をCH
2Cl
2で希釈し、1M NaHCO
3溶液で洗浄後、CH
2Cl
2を用いて抽出した。そして、得られた有機層をNaSO
4で乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製し、無色の油状物として化合物30を5.26gで得た(収率99%)。
【0100】
N-[(1,1-Dimethylethoxy)carbonyl]-5-methyl ester(化合物11)の合成
以下の式に示すように、化合物11を合成した。
【0101】
【化32】
【0102】
化合物30(487mg)をMeOH(2.9mL)に溶かした後、10wt% Pd/C(1.0mol%)を加えた。水素雰囲気下、室温にて3時間攪拌した。反応溶液の固形物をセライト濾過にて除去し、減圧濃縮することで化合物11を362mgで得た(収率100%)。
【0103】
N-[(1,1-Dimethylethoxy)carbonyl]-1-(1,1-dimethylethyl)-5-methyl ester(化合物12)の合成
以下の式に示すように、化合物12を合成した。
【0104】
【化33】
【0105】
化合物11(7.01g)のtBuOH(35.8mL)溶液に対して、(Boc)
2O(1.2当量)のtBuOH(17.9mL)溶液、DMAP(0.1当量)を順に加えた。室温にて3時間攪拌後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=8/1)により精製し、無色の油状物として化合物12を6.37gで得た(収率75%)。
【0106】
N,N-Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-1-(1,1-dimethylethyl)-5-methyl ester(化合物13)の合成
以下の式に示すように、化合物13を合成した。
【0107】
【化34】
【0108】
化合物12(2.27g)をMeCN(20mL)に溶かした後、DMAP(0.2当量)を加え、さらに(Boc)
2O(4.0当量)のMeCN(8mL)溶液を添加した。室温にて、24時間攪拌後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=8/1)により精製し、無色の油状物として化合物13を2.31gで得た(収率82%)。
【0109】
N,N-Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-5-oxo-1,1-dimethylethyl ester(化合物14)の合成
以下の式に示すように、化合物14を合成した。
【0110】
【化35】
【0111】
化合物13(184mg)をEt
2O(4.5mL)に溶解させた後、−78℃に冷却した。そして、DIBAL−H(1.4当量)をゆっくりと添加し、5分間攪拌した。その後、水(150μL)を加えて、反応を停止させた。得られた反応溶液をセライト濾過にて、精製した。さらにシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=4/1)により精製し、無色の油状物として化合物14を152mgで得た(収率98%)。
【0112】
N,N-[Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]amino]-1,1-dimethylethyl ester(化合物15)の合成
以下の式に示すように、化合物15を合成した。
【0113】
【化36】
【0114】
MePPh
3Br(1.2当量)のTHF(16mL)溶液に、−78℃にてn−BuLi(1.1当量)を添加した。その後、0℃にて1.5時間攪拌した。再び−78℃に冷却後、反応溶液に対して、化合物14(650mg)のTHF(8.2mL)を加えた。0℃に昇温し、0.5時間攪拌した。そして、飽和NH
4Cl水溶液にて反応を停止させた後、EtOAcにて3回抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=20/1)により精製し、無色の油状物として化合物15を476mgで得た(収率72%)。
【0115】
tert-Butyl-2-(S)-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-6-hydroxyhexanoate(化合物53)の合成
以下の式に示すように、化合物53を合成した。
【0116】
【化37】
【0117】
化合物15(437mg)のTHF(5.38mL)溶液を0℃に冷却後、NaBH
4(1.3当量)を添加した。10分間攪拌後、さらにBF
3・Et
2O(1.3当量)を加え、室温にて21時間攪拌した。そして、再び0℃に冷却後に1M NaOH(1.5当量)、30%H
2O
2(1.41mL)を順に加えた。混合物を水で希釈した後に、EtOAcで3回抽出した。Na
2SO
4で乾燥させた後に、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製し、白色結晶として化合物53を376mgで得た(収率82%)。
【0118】
N,N-Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-6-oxo-1,1-dimethylethyl ester(化合物54)の合成
以下の式に示すように、化合物54を合成した。
【0119】
【化38】
【0120】
化合物53(81.5mg)をCH
2Cl
2(2.5mL)に溶解させた後、DMP(1.5当量)を0℃に冷却しながら加えた。その後、1時間攪拌後にNaHCO
3/Na
2S
2O
3=1:1の溶液を加えて、反応を停止させた。次にEtOAcで3回抽出をした後にNaSO
4で乾燥させた。そして、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=4/1)により精製し、白色結晶として化合物54を89.1mgで得た(収率100%)。
本例の方法により、ウレア系の化合物を用いずに式54の化合物を得ることができた。
【0121】
(実施例1)
本実施例においては、合成例1で得られた化合物6を用いて、イソデスモシンの全合成をおこなった。
【0122】
化合物4(6-Benzyloxycarbonylamino-2-(S)-tert-butoxycarbonylamino-hexanoic acid tert-butyl ester)の合成
【0123】
【化39】
【0124】
市販の化合物3(1.00g、2.62mmol)をジクロロメタン(5.00mL)に溶かし、0℃にした後O−tBu−N,N'−ジイソプロピルイソウレア(1.57g、1.77mL、7.88mmol)を加えた。室温に戻し27時間撹拌した後、再びO−tBu−N,N'−ジイソプロピルイソウレア(1.57g、1.77mL、7.88mmol)を加え、26時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し溶媒を留去した後、ショートカラムにて固形物を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3)で単離精製を行い、化合物4を98%(1.1278g)で得た。
【0125】
化合物5(6-Amino-2-(S)-tert-butoxycarbonylamino-hexanoic acid tert-butyl ester)の合成
【0126】
【化40】
【0127】
化合物4(98.8mg、0.226mmol)と10% Pd/C(12.1mg、11.4μmol)をメタノール(1mL)に溶かし、水素雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。反応溶液の固形物をセライト濾過にて除去し、減圧濃縮することで化合物5を96%(66.1mg)にて得た。生成物はこれ以上の精製をせずに次の反応に用いた。
【0128】
化合物28(2-(4-(S)-Benzyloxycarbonyl-4-bis-tert-butoxycarbonylamino-butyl)-3,5-bis-(3-(S)-benzyloxycarbonyl-3-tert-butoxycarbonylamino-propyl)-1-(5-(S)-tert-butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl)-pyridinium)の合成
【0129】
【化41】
【0130】
化合物5(7.2mg、23.8μmol)とPr(OTf)
3(7.0mg、11.9μmol)を水(1.59mL)とメタノール(0.19mL)に溶かし、メタノール(0.60mL)に溶かした化合物6(40.9mg、93.9μmol)を加えた。つまり、本例では、化合物6と化合物5との仕込み組成をモル比で4/1とし、反応溶媒について、水/メタノールを2/1とした。24時間撹拌した後、酢酸エチルにて抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮し、残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1を100mL、0/1を50mL、酢酸エチル/メタノール=10/1を100mL)で単離精製を行い、化合物28を29%(10.9mg)で得た。
【0131】
化合物39(2-(4-(S)-Bis-tert-butoxycarbonylamino-4-carboxy-butyl)-3,5-bis-(3-(S)-bis-tert-butoxycarbonylamino-3-carboxy-propyl)-1-(5-(S)-tert-butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl)-pyridinium)の合成
【0132】
【化42】
【0133】
化合物28(18.7mg、11.0μmol)と10% Pd/C(64.0mg、60.2μmol)をメタノール(0.3mL)に溶かし、水素雰囲気下にて24時間撹拌した。反応溶液をセライトと中性シリカにて濾過し減圧下濃縮し化合物39を95%(14.9mg)で得た。生成物はこれ以上の精製をせずに次の反応に用いた。
【0134】
化合物2((+)-Isodesmosine)の合成
【0135】
【化43】
【0136】
化合物39(14.9mg、10.4μmol)にTFA(トリフルオロ酢酸)と蒸留水の混合溶液(2.4mL、TFA/water=95/5)を加え、2.5時間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィー(蒸留水、含0.1%TFA)にて単離精製し、化合物2をquant.(定量的収率、8.1mg)にて得た。
【0137】
R
f 0.28 [MeOH (0.1% TFA)/H
2O (0.1% TFA) = 1:9]; [α]
D20 +10.6 (c 0.50, H
2O);
1H NMR (500 MHz, D
2O) δ 8.60 (1H, s, H6), 8.29 (1H, s, H4), 4.58 (2H, m, H7), 4.11 (1H, t, J = 6.1 Hz, H20), 4.05, 4.04 (1H, t, J = 6.1 Hz, H16/24), 4.01 (1H, t, J = 6.1 Hz, H11), 3.12-3.18 (2H, m, H13), 3.04-3.12 (1H, m, H18), 2.97-3.04 (1H, m, H22), 2.87-2.97 (2H, m, H18/22), 2.21-2.36 (4H, m, H19/H23), 2.09-2.21 (2H, m, H15), 1.91-2.07 (4H, m, H8/H10), 1.71-1.91 (2H, m, H14), 1.48-1.68 (2H, m, H9);
13C NMR (125 MHz, D
2O) δ 173.1, 172.9, 172.7, 172.6 (C12/17/21/25), 154.3 (C2), 146.8 (C4), 144.0 (C6), 141.1 (C3), 139.3 (C5), 58.6 (C7), 53.6, 53.3, 53.0 (C11/16/20/24), 30.9 (C19/23), 30.3 (C15), 30.0 (C10), 29.1 (C8), 28.6 (C13), 27.9 (C18), 27.8 (C22), 24.4 (C14), 22.0 (C9); ESI-HRMS [M]+ calcd for C
24H
40N
5O
8 [M]
+ 526.2877, found 526.2877.
【0138】
(実施例2)
実施例1において、化合物5および化合物6から化合物28を得る際の溶媒組成を変更し、実施例1に準じて合成反応をおこなった。
すなわち、反応溶媒について、実施例1では水/メタノールを2/1としたのに変えて、本例では水/メタノールを3/1とし、それ以外については実施例1に準じて化合物28を合成した。
その結果、本例においても化合物28を収率24%で得ることができた。
【0139】
(合成例3)
本例では、化合物5の塩酸塩5'(5-(S)-tert-Butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl-ammonium chloride)を得た。
【0140】
(合成例3−1)
本例では、化合物4を原料として、化合物5の塩酸塩5'(5-(S)-tert-Butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl-ammonium chloride)を得た。
【0141】
【化44】
【0142】
化合物4(40.0mg、0.916mmol)と10% Pd/C(4.88mg、4.58μmol)をエタノール(0.36mL)に溶かし、1M塩酸(0.1mL)を加え、水素雰囲気下、室温にて3.5時間撹拌した。反応溶液の固形物をセライト濾過にて除去し、減圧濃縮することで化合物5'を94%(29.2mg)にて得た。生成物はこれ以上の精製をせずに次の反応に用いた。
【0143】
(合成例3−2)
本例では、以下のスキーム6に示す手順により、合成例2−2に記載の方法に準じて化合物12および18を合成し、さらに式5'の化合物を得た。
【0144】
【化45】
【0145】
N-[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-5-hydroxy-1,1-dimethylethyl ester(化合物18)の合成
以下の式に示すように、化合物18を合成した。
【0146】
【化46】
【0147】
LiCl(4.0当量)のTHF/EtOH(1:1)(10mL)溶液にNaBH
4(4.0当量)を加え10分間撹拌した。−5℃に冷却後、化合物12(475.5mg)のTHF(15mL)溶液をゆっくり添加した。その後、室温に昇温し17時間撹拌した。水を加え反応を停止させた後、EtOAcで3回抽出してNa
2SO
4で乾燥させた。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製し、白色結晶として化合物18を299.2mgで得た(収率69%)。
【0148】
5-bromo-N-[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-1,1-dimethylethyl ester(化合物16)の合成
以下の式に示すように、化合物16を合成した。
【0149】
【化47】
【0150】
化合物18(210.2mg)のCH
2Cl
2(7.3mL)溶液を0℃に冷却後、CBr
4(1.5当量)とPPh
3(2.0当量)を順に加えて20分間撹拌した。ヘキサン/EtOAc=2:1で反応を止め、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製し、無色の油状物として化合物16を254.6mgで得た(収率100%)。
【0151】
5-cyano-2-[[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]amino]-1,1-dimethylethyl ester(化合物17)の合成
以下の式に示すように、化合物17を合成した。
【0152】
【化48】
【0153】
化合物16(131.2mg)のEtOH(8.0mL)溶液に、KCN(1.4当量)のEtOH/HO(9:1)(2.49mL)溶液を加え、40度から80度に温度を徐々に上げて2日間撹拌した。その後、ろ過をして固形物を除去した後、CH
2Cl
2で2回抽出してNa
2SO
4で乾燥させた。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=10/1)により精製し、無色の油状物として化合物17を47.4mgで得た(収率43%)。
【0154】
5-(S)-(tert-Butoxycarbonyl)-5-[(tert-butoxycarbonyl)-amino]-pentyl- amine hydrochloride(化合物5')の合成
以下の式に示すように、化合物5'を合成した。
【0155】
【化49】
【0156】
化合物17(47.4mg)の2-propanol(3.97mL)溶液に1M HCl(175μL)、PtO
2(0.1当量)を順に加え、水素雰囲気下、2気圧で2日間撹拌した。反応溶液をセライトろ過して固形物を除去した後、減圧濃縮することで黄色の油状物である化合物5'を48.1mgで得た(収率89%)。
本例の方法により、ウレア系の化合物を用いずに式5'の化合物を得ることができた。式12の化合物から式5'の化合物を得た際の総収率は26%となった。
【0157】
(実施例3)
本実施例は、デスモシン、イソデスモシンを一挙に合成できたChichibabinピリジン合成に関する。
具体的には、本実施例においては、合成例2で得られた化合物54および合成例3で得られた化合物5'を用いて、デスモシンおよびイソデスモシンの全合成をおこなった。
【0158】
化合物55(2-(4-(S)-tert-butoxycarbonyl-4-bis-tert-butoxycarbonylamino-butyl)-3,5-bis-(3-(S)-tert-butoxycarbonyl-3-tert-butoxycarbonylamino-propyl)-1-(5-(S)-tert-butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl)-pyridinium)および化合物56(3,5-Bis-(3-(S)-tert-butoxycarbonyl-3-tert-butoxycarbonylamino-propyl)-4-(4-(S)-tert-butoxycarbonyl-4-tert-butoxycarbonylamino-butyl)-1-(5-(S)-tert-butoxycarbonyl-5-tert-butoxycarbonylamino-pentyl)-pyridinium)の合成
【0159】
【化50】
【0160】
化合物5'(7.5mg、22.1μmol)と化合物54(38.1mg、94.4μmol)を水(1.48mL)に溶かし、Pr(OTf)
3(6.5mg、11.1μmol)を加えた。24時間撹拌した後、酢酸エチルにて抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥、減圧下濃縮し、残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル=1/1を100mL、0/1を100mL、酢酸エチル/メタノール=10/1を100mL)で単離精製を行い、化合物55を28%(9.8mg)、化合物56を5%(1.9mg)で得た。
【0161】
化合物2(イソデスモシン)の合成
【0162】
【化51】
【0163】
化合物55(5.1mg,3.19μmol)にTFA(トリフルオロ酢酸)と蒸留水の混合溶液(0.78mL、TFA/water=95/5)を加え、2時間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィー(蒸留水、含0.1% TFA)にて単離精製し、化合物2をquant.(2.2mg)にて得た。本実施例においても、NMRスペクトルおよびMSスペクトルから、得られた化合物が化合物2であることが確認された。
【0164】
化合物1(デスモシン)の合成
【0165】
【化52】
【0166】
化合物56(4.5mg、3.1μmol)にTFA(トリフルオロ酢酸)と蒸留水の混合溶液(0.69mL、TFA/water=95/5)を加え、2時間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィー(蒸留水、含0.1% TFA)にて単離精製し、化合物1を78%(1.4mg)にて得た。
【0167】
R
f 0.22 [MeOH (0.1% TFA)/H
2O (0.1% TFA) = 1:9]; [α]
20D +9.8 (c 0.10, H
2O);
1H NMR (D
2O, 500 MHz) δ 8.53 (2H, s, H2/6), 4.50 (2H, t, J = 7.2 Hz, H7), 3.87-3.84 (1H, m, H20), 3.79-3.78 (1H, m, H16), 3.76-3.72, (1H, m, H11), 3.05-2.99 (2H, m, H13), 2.94-2.86 (4H, m, H18/18'), 2.18-2.13 (4H, m, H19/19'), 2.07-2.00 (4H, m, H8/15), 1.90-1.88 (2H, m, H10), 1.67-1.33 (4H, m, H9/14);
13C NMR (125 MHz, D
2O) δ 175.1, 174.6 (C12/17/21), 159.2 (C4), 142.3 (C2/6), 140.8 (C3/5), 63.8 (C7), 55.0, 54.9, 54.8 (C11/16/20/20'), 31.7, 31.1 (C8/10/15/19/19'), 30.6 (C8), 28.9 (C13), 25.3 (C9/14); ESI-HRMS (m/z) calcd for C
24H
40N
5O
8 [M]
+ 526.2877, found 526.2877.
【0168】
さらに、化合物56の仕込量を6.3mg(4.24μmol)とし、上述の手順および方法に準じて脱保護反応および精製をおこなった。その結果、以下の式に示すように、化合物1すなわちデスモシンが2.8mg得られた(収率 quant.)。
【0169】
【化53】
【0170】
(実施例4)
実施例3において、化合物5'および化合物54から化合物55、56を得る際の化合物5'および化合物54の仕込み組成比を変更し、それ以外については実施例3に準じて合成反応をおこなった。
また、化合物5'に変えて実施例1で使用した化合物5を用いるとともに、化合物5および化合物54の仕込み組成比を変更し、それ以外については実施例1に準じて合成反応をおこなった。
結果を表1に示す。表1より、原料の仕込み比および溶媒の組成比を調整することにより、デスモシンの合成中間体またはイソデスモシンの合成中間体の収率を調整することができる。
【0171】
【表1】
【0172】
(実施例5)
実施例3において、触媒として用いたLn(OTf)
3の種類を変更し、それ以外については実施例1に準じて合成反応をおこなった。
結果を表2に示す。表2より、各種Ln(OTf)
3を用いた場合にも、デスモシンの合成中間体およびイソデスモシンの合成中間体が得られた。
【0173】
【表2】
【0174】
(実施例6)
実施例3において、化合物5'および化合物54から化合物55、56を得る際の化合物5'および化合物54の仕込み組成比ならびに反応温度を変更し、それ以外については実施例1に準じて合成反応をおこなった。
結果を表3に示す。表3より、反応温度を80℃または100℃とすることにより、イソデスモシンの合成中間体を選択的に得ることができた。一方、室温または40℃においては、デスモシンの合成中間体およびイソデスモシンの合成中間体を得ることができた。
【0175】
【表3】
【0176】
(実施例7)
本例では、ピリジン環を構成する炭素原子および窒素原子が同位体標識されたデスモシン標識体およびイソデスモシン標識体の合成をおこなった。
[(6)-
13C]-N,N-Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-6-oxo-1,1-dimethylethyl ester(化合物24)の合成手順をスキーム7に示す。
【0177】
【化54】
【0178】
まず、化合物29を出発物質として、合成例2−2に記載の手順に準じて、スキーム7における化合物14の合成までをおこなった。
【0179】
[(6)-
13C]-1-tert-butyl-2-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-5-hexenoate(化合物22)の合成
以下の式に示すように、化合物22を合成した。
【0180】
【化55】
【0181】
13CH
3PPh
3I(1.2当量)のTHF(13mL)溶液に、−78℃にてn−BuLi(1.1当量)を添加した。その後、0℃にて1.0時間攪拌した。再び−78℃に冷却後、反応溶液に対して、化合物14(417.2mg)のTHF(4.9mL)溶液を加えた。0℃に昇温し、0.5時間攪拌した。そして、飽和NH
4Cl水溶液にて反応を停止させた後、EtOAcにて3回抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=18/1)により精製し、無色の油状物として化合物22を206.1mgで得た(収率50%)。
【0182】
[(6)-
13C]-tert-Butyl-2-(S)-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-6-hydroxyhexanoate (化合物23)の合成
以下の式に示すように、化合物23を合成した。
【0183】
【化56】
【0184】
化合物22(192.4mg)のTHF(2.37mL)溶液を0℃に冷却後、NaBH
4(1.3当量)を添加した。10分間攪拌後、さらにBF
3・Et
2O(1.3当量)を加え、室温にて21時間攪拌した。そして、再び0℃に冷却後、1M NaOH(1.5当量)、30%H
2O
2(0.62mL)を順に加えた。混合物を水で希釈した後に、EtOAcで3回抽出した。Na
2SO
4で乾燥させた後に、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=5/1)により精製し、白色結晶として化合物23を201.3mgで得た(収率82%)。
【0185】
[(6)-
13C]-N,N-Bis[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]-6-oxo-1,1-dimethylethyl ester (化合物24)の合成
以下の式に示すように、化合物24を合成した。
【0186】
【化57】
【0187】
化合物23(84.5mg)のCH
2Cl
2(2.52mL)溶液を0℃に冷却後、DMP(1.5当量)を加えた。その後、1.5時間攪拌後にNaHCO
3/Na
2S
2O
3=1:1の溶液を加えて、反応を停止させた。次にEtOAcで3回抽出をした後にNa
2SO
4で乾燥させた。そして、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=8/1)により精製し、白色結晶として化合物24を74.5mgで得た(収率89%)。
【0188】
次に、5-(S)-(tert-Butoxycarbonyl)-5-[(tert-butoxycarbonyl)-amino]-pentyl-amine-
15N hydrochloride(化合物42)の合成手順をスキーム8に示す。
【0189】
【化58】
【0190】
まず、化合物29を出発物質として、合成例3−2に記載の手順に準じて、スキーム8における化合物16の合成までをおこなった。
【0191】
5-(cyano-
15N)-2-[[(1,1-dimethylethoxy)carbonyl]amino]-1,1-dimethylethyl ester(化合物41)の合成
以下の式に示すように、化合物41を合成した。
【0192】
【化59】
【0193】
化合物16(117.1mg)のEtOH(7.07mL)溶液に、KC
15N(1.4当量)のEtOH/H
2O(9:1)(2.08mL)溶液を加えた。40℃から80℃に温度を徐々に上げて1日間撹拌した。その後、ろ過をして固形物を除去した後、CH
2Cl
2で2回抽出してNa
2SO
4で乾燥させた。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=10/1)により精製し、無色の油状物として化合物41を41.1mgで得た(収率41%)。
【0194】
5-(S)-(tert-Butoxycarbonyl)-5-[(tert-butoxycarbonyl)-amino]-pentyl-amine-
15N hydrochloride(化合物42)の合成
以下の式に示すように、化合物42を合成した。
【0195】
【化60】
【0196】
化合物41(19.5mg)の2-propanol(1.67mL)溶液にHCl溶液(73.8μL)、PtO
2(0.1当量)を順に加え、水素雰囲気下、2気圧で2日間撹拌した。反応溶液をセライトろ過して固形物を除去した後、減圧濃縮することで黄色の油状物である化合物42を20.8mgで得た(収率92%)。
【0197】
以上により得られた化合物24および化合物42を用いてイソデスモシンの同位体標識体の合成をおこなった。
2-{4'-(tert-butoxycarbonyl)-4'-(S)-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-butyl}-3,5-bis-{3'-(tert-butoxycarbonyl)-3'-(S)-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-propyl}-1-{5'-(tert-butoxcarbonyl)-5'-(S)-[bis-(tert-butoxycarbonyl)-amino]-pentyl}-pyridinium-
13C (2),
13C (4),
13C (6),
15N (1)(化合物43)の合成
以下の式に示すように、化合物43を合成した。
【0198】
【化61】
【0199】
化合物24(70.1mg)に化合物42(14.8mg)を加えた後、蒸留水(2.9mL)、Pr(OTf)
3(0.5当量)を順に加えた。室温にて24時間撹拌後、EtOAcで3回抽出し、Na
2SO
4で乾燥させた。中性シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/1、EtOAc、CH
2Cl
2/メタノール=10:1)により精製し、黄色の油状物として化合物43を13.2mgで得た(収率20%)。
【0200】
2-(4'-(S)-amino-4'-carboxy-butyl)-1-(5''-(S)-amino-5''-carboxy-pentyl)-3,5-bis-(3'''-(S)-amino-3'''-carboxy-propyl)-pyridinium-
13C (2),
13C (4),
13C (6),
15N (1), Isodesmosine-
13C
3,
15N
1 (化合物44)の合成
以下の式に示すように、化合物44すなわちイソデスモシンの同位体標識体を得た。
【0201】
【化62】
【0202】
化合物43(8.7mg)にTFA/H
2O(95:1)(1.33mL)溶液を加えて室温にて2時間撹拌した。その後、逆相シリカゲルクロマトグラフィー(蒸留水、含0.1%TFA)により精製し、黄色の油状物として化合物44を4.8mgで得た(収率100%)。
【0203】
本明細書において、以下の略記を用いた。
Me:メチル
Et:エチル
Bu:ブチル
Ph:フェニル
Ac:アセチル
rt:室温
h:時間
d:日
【0204】
この出願は、2013年2月1日に出願された日本出願特願2013−018473号を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 下記一般式(I)に示される化合物またはその塩の製造方法であって、
(上記一般式(I)中、R1およびR2の一方は−CH2CH2CH2CH(NH2)COOH基であり、他方は水素原子である。また、上記一般式(I)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
下記一般式(XII)に示される化合物またはその塩と下記一般式(XIII)に示される化合物とを下記一般式(XIV)に示される化合物の存在下に反応させて、下記一般式(XV)またはその塩に示される化合物を形成する工程を含む、製造方法。
(上記一般式(XII)中、X1は保護されていてもよいアミノ基であり、Y1は保護されていてもよいカルボキシル基である。また、上記一般式(XII)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
(上記一般式(XIII)中、X2は保護されていてもよいアミノ基であり、Y2は保護されていてもよいカルボキシル基である。また、上記一般式(XIII)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
M(OTf)3 (XIV)
(上記一般式(XIV)中、Mは3価の金属原子であり、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基である。)
(上記一般式(XV)中、X1およびY1はそれぞれ前記一般式(XII)におけるX1およびY1と同一であり、X2およびY2はそれぞれ前記一般式(XIII)におけるX2およびY2と同一である。また、R17およびR18の一方は−CH2CH2CH2CHX2Y2基であり、他方は水素原子であって、X2およびY2はそれぞれ前記一般式(XIII)におけるX2およびY2と同一である。また、上記一般式(XV)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
2. 1.に記載の製造方法において、前記一般式(XII)におけるX1、Y1、前記一般式(XIII)におけるX2およびY2のうち、少なくとも1つが保護された基であり、
前記一般式(XV)に示す化合物またはその塩を前記一般式(I)に示した化合物またはその塩に変換する工程をさらに含む、製造方法。
3. 2.に記載の製造方法において、
前記一般式(XII)に示した化合物またはその塩が、下記一般式(II)に示される化合物またはその塩であり、
前記一般式(XIII)に示した化合物が、下記一般式(III)に示される化合物である、製造方法。
(上記一般式(II)中、R3はtert−ブチルオキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基であり、R4はtert−ブチル基、ベンジル基、メチル基またはエチル基である。また、上記一般式(II)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
(上記一般式(III)中、R5は各々独立してtert−ブチルオキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基であり、R6はtert−ブチル基、ベンジル基、メチル基またはエチル基である。また、上記一般式(III)中、一または二以上の水素原子、一または二以上の炭素原子、あるいは一または二以上の窒素原子が、同位体で置換されていてもよい。)
4. 3.に記載の製造方法において、
下記一般式(VI)に示される化合物またはその塩を前記一般式(II)に示される化合物またはその塩に変換する工程をさらに含む、製造方法。
(上記一般式(VI)中、R3は前記一般式(II)におけるR3と同一であり、R9はtert−ブチルオキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基であってR3とは異なる基である。)
5. 1.乃至4.いずれか一項に記載の製造方法において、一般式(XV)に示される化合物を形成する前記工程における反応溶媒を水とし、反応温度を70℃以上100℃以下とする、製造方法。