(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6234001
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】車両発電機を制御するための発電機制御器、発電機装置、および電流回路を制御または調整するための方法
(51)【国際特許分類】
H02P 9/14 20060101AFI20171113BHJP
H02P 9/00 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
H02P9/14 H
H02P9/00 A
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-14798(P2011-14798)
(22)【出願日】2011年1月27日
(65)【公開番号】特開2011-155834(P2011-155834A)
(43)【公開日】2011年8月11日
【審査請求日】2014年1月27日
【審判番号】不服2016-3967(P2016-3967/J1)
【審判請求日】2016年3月15日
(31)【優先権主張番号】10 2010 001 256.4
(32)【優先日】2010年1月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100112793
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳大
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミリアム シェラー
(72)【発明者】
【氏名】ヘルムート ズュルツレ
【合議体】
【審判長】
中川 真一
【審判官】
堀川 一郎
【審判官】
遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】
特開平7−298694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(1)であって、
機関制御装置(20)と、
前記機関制御装置(20)とデータ接続された、車両発電機(3)を制御するための発電機制御器(2)と、
を備えており、
前記発電機制御器(2)は、前記発電機(3)から直接的に出力される供給直流電圧(B+)を測定し、前記発電機制御器(2)は、当該供給直流電圧(B+)の測定値に基づいて、前記発電機制御器(2)に接続された出力段(2a)に出力する内部信号(S0)の振幅および/または時間的特性を変更することにより、前記発電機(3)の励磁電流(Ie)および/または励磁電圧(Ue)を調整し、
前記発電機制御器(2)は、前記発電機(3)への電力制限操作介入に依存して指示信号(S3)を出力し、前記指示信号(S3)は、前記発電機(3)から給電される電流回路に負荷(14、15)をオンまたはオフするために設けられている機関制御装置(20)に出力され、
前記発電機制御器(2)は、発電機熱的負荷を検知し、前記指示信号(S3)は前記発電機熱的負荷を指示し、
前記発電機熱的負荷が所定の値を超えるとき、前記発電機制御器(2)は、前記電力制限操作介入に依存して、前記指示信号(S3)における前記発電機熱的負荷の指示を、前記検知された発電機熱的負荷よりも高い値に設定し、
ここで、前記電力制限操作介入とは、前記発電機(3)または前記発電機(3)から給電される電流回路(24)に、さらなる負荷(14、15)が追加されないように、回路内の負荷度を100%に設定する操作介入である、
ことを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
前記電力制限操作介入は、前記発電機(3)または前記発電機(3)のコンポーネントを保護するため、熱に起因して行われるものであり、
前記発電機制御器(2)は、熱的過負荷を以下の測定信号の1つまたは複数に基づいて、経験値および/または計算値に基づいて形成された特性曲線から検知する:
・励磁電流(Ie);
・前記発電機(3)から直接的に出力され、測定された発電機電圧(B+);
・発電機回転数;
・前記発電機制御器(2)のプロセッサ温度またはチップ温度、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記電力制限操作介入は以下のステップのうちの1つを含む:
・前記励磁電流(Ie)の制限、
・前記励磁電圧(Ue)の低減、
・前記励磁電流(Ie)のオンフェーズの持続時間とオフフェーズの持続時間との比であるデューティ比の変化、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記指示信号(S3)はフィルタリングにより形成されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記発電機制御器は、
・前記電力制限操作介入の際に、前記電力制限操作介入がまだ存在していれば、第1のフィルタ時間(tfi−1)の後に初めて前記指示信号(S3)を出力し、
・前記指示信号(S3)の出力と前記電力制限操作介入の終了の際に、前記電力制限操作介入が存在していなければ、第2のフィルタ時間(tfi−2)の後に初めて指示信号(S3)の出力を終了することを特徴とする請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
車両用の発電機装置(5)であって、
前記発電機装置(5)は少なくとも、
三相電流または多相交流電流(U、V、W)を出力する発電機(3)と、
前記三相電流または多相交流電流が入力され、供給直流電圧(B+)を給電線路(8a、8b)に出力する整流器ブリッジ回路(4)と、
前記発電機(3)を制御するための発電機制御器(2)とを有し、
前記発電機制御器(2)は、前記供給直流電圧(B+)を測定し、当該供給直流電圧(B+)の測定値に基づいて、前記発電機制御器(2)と接続された出力段(2a)に出力する内部信号(S0)の振幅および/または時間的特性を変更することにより、前記発電機(3)の励磁電圧(Ue)および/または励磁電流(Ie)を調整し、
前記発電機制御器(2)は、前記発電機(3)への電力制限操作介入に依存して指示信号(S3)を出力し、前記指示信号(S3)は、前記発電機(3)から給電される電流回路に負荷(14、15)をオンまたはオフするために設けられている機関制御装置(20)に出力され、
前記発電機制御器(2)は、発電機熱的負荷を検知し、前記指示信号(S3)は前記発電機熱的負荷を指示し、
前記発電機熱的負荷が所定の値を超えるとき、前記発電機制御器(2)は、前記電力制限操作介入に依存して、前記指示信号(S3)における前記発電機熱的負荷の指示を、前記検知された発電機熱的負荷よりも高い値に設定し、
ここで、前記電力制限操作介入とは、前記発電機(3)または前記発電機(3)から給電される電流回路(24)に、さらなる負荷(14、15)が追加されないように、回路内の負荷度を100%に設定する操作介入である、発電機装置。
【請求項7】
車両の電流回路(24)を制御または調整する方法であって、
発電機制御器(2)は、供給直流電圧(B+)を測定し、当該供給直流電圧(B+)の測定値に基づいて、前記発電機制御器(2)と接続された出力段(2a)に出力する内部信号(S0)の振幅および/または時間的特性を変更することにより、発電機(3)の励磁電圧(Ue)および/または励磁電流(Ie)を調整することによって発電機(3)を制御し、
前記発電機制御器(2)は発電機熱的負荷を制御装置(20)に指示する方法、において、
前記発電機制御器(2)は、発電機(3)への電力制限操作介入に依存して指示信号を前記制御装置(20)に出力し、
前記発電機制御器(2)は、発電機熱的負荷を検知し、前記指示信号は前記発電機熱的負荷を指示し、
前記発電機熱的負荷が所定の値を超えるとき、前記発電機制御器(2)は、前記電力制限操作介入に依存して、前記指示信号における前記発電機熱的負荷の指示を、前記検知された発電機熱的負荷よりも高い値に設定し、
ここで、前記電力制限操作介入とは、前記発電機(3)または前記発電機(3)から給電される電流回路(24)に、さらなる負荷(14、15)が追加されないように、回路内の負荷度を100%に設定する操作介入である、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両、とりわけ自動車の発電機は一般的に、例えば発電機に直接取り付けられた発電機制御器により制御される。発電機制御器は一般的に、発電機に後置接続された整流器ブリッジ回路から出力される供給直流電圧、または場合により発電機から出力される三相電流の相電圧を測定し、発電機電圧を、励磁磁界の励磁電圧の調整および/または励磁電流の調整、および/または励磁電流のオンオフ時間の比に相当するデューティ比の調整によって制御する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、発電機制御器を発電機を備えるこのようなシステムを開示する。ここでは補充的にオーバーヒート保護として、発電機電流の制限が行われる。
【0003】
特許文献2は、この種の発電機制御器と発電機の構造を詳細に開示する。ここでは補充的に、発電機制御器と制御装置の間でデータ接続が行われ、負荷が端子を介して接続される。
【0004】
特許文献3には、発電機の負荷を熱に応じて制限することが記載されており、発電機コンポーネントにおける限界温度の超過が回避される。ここでは温度が温度測定によって求められる。発電機の電力を低減することにより損失電力、ひいては発熱を低減することができ、これによりコンポーネントの温度を低下させることができる。
【0005】
発電機電力を低減するための調整量として、励磁電流の制限、制御電圧の引下げ、またはデューティ比の変化が可能である。
【0006】
熱に起因する操作介入の他に、発電機において別のとりわけ安定化された電力制限介入が公知であり、ここでは負荷をオンオフするために、それぞれのデュー比または所要の励磁電流を激しく、またはハードに調整するのではなく、適用に応じて調整可能なランプを介して調整する。
【0007】
多くの車両では発電機制御器が、これにより調整される発電機の負荷度について上位の制御装置、例えば機関制御装置にデータ信号を介して通知する。これにより制御装置は、発電機負荷に依存して、必要な場合にはさらなる負荷をオン接続することができる。この制御装置による負荷のオンオフ接続は指示された発電機負荷に依存して行われるが、しかし電力制限操作介入の場合には問題となる。なぜなら制御装置が電力制限操作介入の間、およびこれにより指示された発電機負荷の減少の際に、場合によりさらなる負荷をオン接続するからである。これにより発電機が電力制限のため十分な電流を負荷に対して提供できず、これに場合によりバッテリーを介して給電しなければならず、場合によっては再び遮断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ特許公開公報第102007009159号
【特許文献2】ドイツ特許公開公報第102007033367号
【特許文献3】ドイツ特許公開公報第102007009159号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、負荷のオン接続および/またはオン接続に関して最適化された発電機制御器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、車両発電機を制御するための発電機制御器であって、該発電機制御器は、発電機から直接または間接的に出力される電圧を測定し、発電機の励磁電流および/または励磁電圧を調整する発電機制御器において、発電機制御器は、発電機への電力制限操作介入に依存して指示信号を出力する発電機制御器によって解決される。
【0011】
本発明によれば、制御器が、その電力制限操作介入に依存して指示信号を、とりわけ上位の制御装置に出力する。電力制限操作介入の指示は、操作介入の間に直接行うことができ、または別の基準に依存して、とりわけ適切にフィルタリングして行うこともできる。
【0012】
出力される指示信号とは、本発明では電力制限操作介入に関する情報を含む信号である。これは別個の信号とすることも、または電力制限操作介入に関する情報を付加的に含むデータ信号とすることもできる。
【0013】
本発明によれば指示信号は、基本的にすべての電力制限操作介入の際に出力することができる。すなわち、発電機コンポーネントのオーバーヒートを回避するための熱に起因する介入の際にも、とりわけ電力スイッチング過程中に行われる安定化された操作介入の際にも出力することができる。
【0014】
制御装置に電力制限操作介入を指示することにより、この制御装置は操作介入の間、発電機負荷が100%より小さく、基本的にさらなる負荷のオン接続が可能であっても負荷のオン接続を行わない。
【0015】
さらに制御装置は、とりわけ熱に起因する介入の際に、例えば付加的な負荷をオフ接続することにより発電機温度ないしは発電機コンポーネントの温度をアクティブに低減することができる。
【0016】
本発明によれば種々異なる構成が可能である。実施形態によれば、発電機制御器は、発電機負荷を指示する指示信号において指示された発電機負荷を、求めた実際の発電機負荷よりも歪曲して高く設定することができる。発電機制御器は、発電機負荷の指示をとりわけ100%にセットすることができる。したがって制御装置には、高いまたは100%の発電機負荷が指示され、これによりさらなる負荷のオン接続がなくなる。ここでは指示信号として、とりわけDFM信号が用いられる。このDFM信号はデジタルインタフェースを介して、またはPWM信号として出力される。
【0017】
不正確な発電機負荷を指示する代わりに、本発明の別の実施形態によれば、状態信号としての付加的な状態指示子をセットすることができる。このセットはとりわけフラグのセットにより行われる。したがってこの実施形態では、制御装置に誤った発電機負荷は指示されず、したがって基本的に正しい計算を実行することができる。それでもなお制御装置には、電力制限操作介入についての情報が通知され、これにより負荷の不要なオンオフを回避することができる。
【0018】
情報はフラグによりデジタルインタフェースを介して、または離散的信号を介して出力することができる。
【0019】
すべての実施形態で適切なフィルタリングを行うことができる。これによりトグルまたは指示信号、すなわち100%発電機負荷を指示する信号またはフラグの発振を回避することができる。したがって場合により、電力制限操作介入の開始時に指示を直ちに行うのではなく、時間遅延および/またはフィルタリングを以て行うことができる。フィルタリングは、対称性にまたは非対称性に、あるいは単安定フリップフロップ機能として実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】指示フラグをフィルタリングしてセットする実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1には装置1のブロック回路図が示されており、ここには電流回路24ないしはここに図示しない自動車の電流供給部の主要コンポーネントが示されている。制御器出力段2aを備える発電機制御器2、発電機3および整流器ブリッジ回路4は発電機装置5を形成し、この発電機装置5は供給直流線路8aでの供給直流電圧B+を調整する。供給直流線路8bと接続された他方の供給直流電圧端子B−は、一般的にアースされている。さらに供給直流線路8a、8bにはとりわけバッテリー10(充電可能なアキュムレータ)、固定的に設けられた負荷12、例えば点火コイル、ならびにオン接続可能な負荷14、15が接続されており、オン接続可能な負荷はスイッチ16、17を介してオンオフ接続することができる。スイッチ16、17は制御装置20、例えば車両の機関制御装置により制御される。ここで制御装置20は発電機制御器2とデータ接続しており、このデータ接続は実施形態が異なればそれぞれ異なって構成することができる。
【0022】
発電機2は内部信号S0を出力段2aに出力し、この出力段は励磁電圧Ueを、そのために設けられた発電機3の端子に印加する。出力段2aと発電機3の構造は、例えば特許文献2に示されており、当業者には周知である。励磁電圧Ueによって励磁コイル22−0内では、発電機3の励磁磁界が調整される。この発電機3は例えば、3つの出力すべき相電圧U、V、Wに対する3つの相巻線22−1、22−2、22−3を備える三相発電機として構成されている。相電圧は引き続きそれ自体公知のように、整流素子、例えば6つのダイオードD1、2、D3、D4、D5、D6を有する整流器ブリッジ回路4で、供給直流電圧B+/B−に整流される。
【0023】
発電機制御器2は有利には、発電機3のハウジングに直接、例えばネジ留めされており、発電機装置5は1つの構成ユニットとしてコンパクトな発電機を形成する。
【0024】
発電機制御器2は、測定電圧として供給直流電圧B+を記録する。これに補充的にまたは択一的に、発電機制御器2には相電圧の1つ、三相系統の場合にはU、VまたはWを供給することができる。発電機制御器2は、供給直流電圧B+をあらかじめ定めた目標値、または制御装置20から供給された目標値、すなわち目標電圧と比較し、調整量として直接的または間接的に、励磁コイル22−0の通電を変化させる。
【0025】
これは励磁電圧Ueまたは励磁電流Ieの調整によって行うことができ、この値の絶対値および/または時間的特性を変化させることができる。電力制限操作介入に対する調整量として、オンフェーズとオフフェーズとの比であるデューティ比を用いることができる。さらに励磁電圧Ueをとりわけ低下させることができ、および/または励磁電流Ieを制限することができる。
【0026】
発電機制御器2は、発電機3に対して電力制限の操作介入を行うことができる。これはとりわけ熱に起因する操作介入であり、発電機3のコンポーネントの限界温度TGを上回ることを回避するためである。可能な熱的過負荷を検知するために、発電機制御器2はとりわけ以下の信号または情報を使用する。
・そのチップ温度、すなわち適切な電子構成素子、例えばASICまたはマイクロコントローラの温度。発電機制御器2は発電機3に直接取り付けられており、したがって熱的に密に結合しているから、このチップ温度を指標として用いることができる。
・励磁コイル22−0の励磁電流Ie。
・測定された供給直流電圧B+または、対応する信号入力端での相電圧U、V、W。
・発電機回転数。
【0027】
これら4つのパラメータまたはそれらの一部から、オーバーヒートが存在しているか否かを検知することができる。この検知は例えば適切な特性曲線を用いて行うことができ、この特性曲線は経験値および/または計算値から形成することができる。さらにこの検知を、実際の計算により検査することもできる。とりわけパラメータb)、c)、d)は、可能な発電機オーバーヒートを推定するために特性曲線による検査に用いることができる。
【0028】
さらに電力制限操作介入は、負荷オン接続または負荷オフ接続の際に、すなわち
図1では負荷14、15のオンオフの際に、安定化された操作介入とすることもできる。安定化された操作介入では、適用に応じて調整可能なランプにしたがうようになる。したがって所望のデューティ比の調整の際に、その値が対応するランプにしたがうことによってハードな調整が回避される。
【0029】
負荷のオンオフ接続は、制御装置20からスイッチ16、17に出力される信号S1、S2により行われる。このために発電機制御器2は制御装置20に指示信号S3を出力する。この指示信号はとりわけDFM信号とすることができる。制御装置20はさらにオプションとして、信号S4を発電機制御器2に出力することができる。この信号S4により、例えば制御電圧に対する目標値および負荷ランプの勾配に対する設定値が通知され、これにより発電機制御器2はオンオフ過程の際に、対応するランプにしたがうことができる。
【0030】
DFM信号S3はとりわけ制御器負荷信号であり、入力側および/または出力側の発電機負荷を指示する。発電機制御器2は制御装置20に、電力制限操作介入の際に発電機3がそれ以上、またはより強く負荷されてはならないことを通知する。第1の実施形態によれば、DFM信号S3において電力制限操作介入の持続中に、負荷度が100%にセットされる。すなわち場合によっては存在していなくても完全な負荷が指示される。これにより以降は、制御装置20がさらなる負荷14、15をオン接続しなくなる。指示信号S3は、DFM信号の代わりに別のインタフェースを介して出力することもできる。
【0031】
第2の実施形態によれば、発電機制御器2は指示フラグF、すなわち、複数のビットを含むデジタル信号の一部である1ビット信号をセットする。指示フラグFは、発電機制御器2と制御装置20との間のデジタルインタフェースを介して、または離散的信号を介して出力することができる。第1の実施形態とは異なり、送信されたDFM信号S3が間違っていないという利点があり、したがって制御装置20は、電力制限操作介入について通知されても計算を正しく実行することができる。
【0032】
両方の実施形態で有利には、適切なフィルタリングを行うことができる。これにより信号のトグル、すなわちDFM信号の100%指示または指示フラグFの発振を回避することができる。フィルタリングは、例えば対称性または非対称性に、あるいは単安定フリップフロップ機能として実現することができる。
図2は、熱に起因する操作介入の際に、指示フラグFをフィルタリングしてセットする実施形態を示す。このタイムチャートは時間tの関数であり、
a)発電機装置5から出力される発電機電流IG、
b)フィルタリングに用いるカウンタの計数値Z、
c)指示フラグF、
を示す。
【0033】
図示の例によれば、時点t0まで、発電機電流IG0による特定の負荷が存在するが、制御器の電力制限操作介入は存在しない。時点t0とt1との間で発電機制御器2が上記の基準にしたがい、熱的過負荷または場合により発電機3の熱的過負荷を検知する。発電機制御器2は電力制限操作介入E1を、例えばデューティ比の低減、励磁電流Ieの制限、および/または励磁電圧の絶対値の低減により開始する。これにより発電機電流IGは、操作介入E1の持続中、値IG0より下に降下する。フィルタがセットされていない場合、この操作介入はすぐに制御装置20に通知される。しかし線図b)、c)によればデジタルフィルタは計数値Zを有するカウンタを介してセットされ、この計数値は操作介入の開始時点t0から計数される。この実施形態では、指示フラグFは、計数最終値ZGに達して初めてセットされる。最初の操作介入E1の持続時間t1−t0は第1のフィルタ時間tfi-1より小さいから、計数値Zはまだ計数最終値ZGに達しない。したがって指示フラグFは、最初の操作介入E1の間はセットされない。計数値Zは時点t1で、Z=0に直接リセットされる。
【0034】
後続の時点t2とt4との間で、第2の比較的長い、熱に起因する電力制限操作介入E2が行われる。カウンタは再びZ=0からカウントアップし、すでに時点t2+tfi=t3<t4の時点で計数最終値ZGに達する。したがって時点mNt3で指示フラグFが1にセットされる。時点t4で第2の電力制限操作介入に依存が終了する。図示の実施形態によれば、以降、カウンタの計数値Zが対応して、有利には図示のように非対称性に比較的大きな勾配でカウントダウンされる。これによりZ=0へカウントダウンするまでに第2のフィルタ時間tfi-2が得られる。図示の例によれば、引き続く時点t5で、Z=0に達する前に第3の操作介入E3が行われる。しかし計数値ZはまだZ=0に達していないから、再び直接、すなわち時間遅延なしでZGにセットされ、指示フラグFは1にセットされたままである。時点t6で第3の操作介入E3が終了し、計数値Zが再びカウントダウンされ、時点t6+tfi-2=t7で値Z=0に達する。そして以降では指示フラグFはF=0にリセットされる。