(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係るゲーム機について、図面を参照しつつ説明する。なお、ここでは、ユーザが所有する遊技価値であるメダル(通常メダル及び特殊メダル)を使用してゲームをプレイし、更に多くのメダルを獲得することを目的とするゲーム機を例示する。
【0017】
[ゲーム機の全体構成]
図1は、ゲーム機1の全体構成を示すブロック図である。この図に示すように、ゲーム機1は、中央抽選機2、タイミング検出機3、サテライト機4、ボール供給機5、メダル購入機6、及び制御装置7が、バス10を介して互いに通信可能に接続された構成となっている。
【0018】
中央抽選機(メイン抽選手段)2は、入賞口にボールが入ることによって抽選(メイン抽選)を行う抽選手段である。その具体的な構成は特に限定されないが、例えば、ルーレットのように同心円状に複数の入賞口が並べられ、ボール供給機(遊技媒体供給手段)5から、有体物である一又は複数のボール(第1遊技媒体)が投入される構成を採用できる。この場合、ボールが入った入賞口に応じた抽選結果が得られる。また、事前に抽選(プレ抽選)を行ってボールの投入数を決定し、その投入数に応じてメイン抽選の当選確率が変動するようにしてもよい。例えば、メイン抽選において、一又は複数の入賞口にメダル数量を設定し、ボールが入った全入賞口の設定数量の合計分のメダルが払い出されるようにすれば、プレ抽選で獲得したボール数が多いほどユーザに有利となる。
【0019】
タイミング検出機3は、詳しくは後述するが、1つの入賞口が内底部に設けられたすり鉢状の容器と、該容器内に収容された複数のボールとを備えている(
図2参照)。このタイミング検出機3は、何れか1つのボールが入賞口に入ったタイミングを検出し、このタイミングを示す信号を所定のサテライト機4へ送信する。なお、
図1に示すように、本実施の形態に係るタイミング検出機3は、2機のサテライト機4に対して1機が共有されるようにして設けられている。
【0020】
サテライト機4は、メダルを用いたプッシャーゲームをプレイすることのできる構成となっている。また、サテライト機4には表示装置4aが備えられている。この表示装置4aは、タッチパネル付きの液晶ディスプレイなどで構成されており、ユーザによる操作入力を受け付けるデバイス(ユーザ操作受付手段)であると共に、様々の情報をユーザに対して表示するデバイスでもある。
【0021】
ボール供給機5は、上述したように所定数のボールを中央抽選機2へ投入する。より具体的には、ボール供給機5は、ボール用の通路等を介して中央抽選機2に接続されている。そして、バス10を介してサテライト機4あるいは制御装置7から信号を受信すると、これらの信号に基づいて特定される個数のボールを、所定のタイミングで中央抽選機2へ投入する。
【0022】
メダル購入機6は、ユーザが現金によりメダルを購入するための装置であって、本実施の形態では、購入時に、通常メダル(第1遊技価値)及び特殊メダル(第2遊技価値)のうち何れかをユーザが選択する。
【0023】
制御装置7は、ゲーム機1の動作を制御すると共に、種々のデータ管理等を行う。例えば、中央抽選機2の各入賞口に対する入賞設定をしたり、プレ抽選の結果を受け付けてボール供給機5へボール数量を指示したりする。また、サテライト機4でのメダルの使用数量に応じて、メイン抽選に当選した際に払い出すメダル数量を管理する、「ストック管理手段」としても機能する。
【0024】
このようなゲーム機1では、例えば、中央に中央抽選機2を配置し、これを取り囲むようにして複数(
図1では6機)のサテライト機4を配置したレイアウトが採用できる。これにより、各サテライト機4でプレイするユーザの何れもが、中央抽選機2を視認しやすくなる。また、2機のサテライト機4に対して1機のタイミング検出機3を設け、2機のサテライト機4に対して1機のメダル購入機6を設ければよい。この場合、サテライト機4、タイミング検出機3、及びメダル購入機6を、中央抽選機2の周りに順に並べたレイアウトを採用することができる。
【0025】
なお、ゲーム機1の構成のうち、受け付けたメダルの種類に応じたゲームイベントを実行する構成、又は、ユーザの操作入力を受け付けて所定のゲームイベントを実行する構成は、「イベント実行手段」を成す。例えば、サテライト機4が備えるプッシャーゲームを実現する構成、及び、表示装置4aは、イベント実行手段を成す。また、表示装置4aと上述したタイミング検出機3との組み合わせは「プレ抽選手段」を成し、メイン抽選で使用するボールの数量を決定するプレ抽選を行う(プレ抽選の具体例については後述する)。そのため、サテライト機4には、プロセッサ等の演算手段と、ROM及びRAM等の記憶手段とが備えられている。
【0026】
[タイミング検出機の構成]
図2は、タイミング検出機3の構成例を示す図面であり、上段には平面図を示し、下段には側面断面図を示している。この図に示すように、タイミング検出機3は全体的に平面視で円形状を成しており、外側円環部21、内側円環部22、中央突出部23、及び、外周壁部24から成る容器20を備え、更に、この容器20に収容された複数の判定球25を備えている。なお、
図2の側面断面図では、上面の輪郭を除き、外側円環部21及び内側円環部22の境界は明示していない。
【0027】
外側円環部21は、中央に開口が形成された円板形状(即ち、円環状)を成しており、上面21aは、中央へ向かって一定の角度で低くなる傾斜面に形成されている。この外側円環部21の中央開口部分には、同心状に内側円環部22が設けられている。内側円環部22は、これも中央に開口が形成された円板形状(即ち、円環状)を成しており、その上面22aは、中央へ向かって一定の角度で低くなる傾斜面に形成されている。ここで、外側円環部21の上面21aの傾斜角度(水平面に対する角度(鋭角))は、内側円環部22の上面22aの傾斜角度(同上)に比べて小さくなるように構成されている。換言すれば、容器20の内底面(上面21a及び上面22a)は二段構成となっており、外側円環部21の上面21aは相対的に傾斜角度が緩く、内側円環部22の上面22aは傾斜角度が相対的に急である。
【0028】
中央突出部23は、内側円環部22の中央開口部分に、同心状に設けられている。この中央突出部23は、平面視では概ね円形状を成しており、側面視では、内側円環部22の最も中央寄りの部分よりも上方へ突出した形状を有している。また、中央突出部23の周部には、中心側へ小さく窪むよう形成された複数の切欠23aと、中心側へ大きく窪むように形成された1つの入賞口23bとが設けられている。切欠23aは、平面視で判定球25よりも小さい面積である一方、入賞口23bは、平面視で判定球25よりも大きい面積を有している。そして、このタイミング検出機3は、何れか1つの判定球25が入賞口23bに入ると(入賞すると)、判定球25の自重により中央突出部23が所定寸法だけ下降する。この変化を、内部に設けられたセンサが入賞タイミングとして検出し、外部へ信号を出力するようになっている。
【0029】
また、タイミング検出機3は、図示しないモータ及び減速機を備えており、上述した内側円環部22を、その中心軸22cの周りに回転可能になっている。そして、タイミング検出器3の動作時には、内側円環部22が回転することにより、判定球25は中央突出部23の周りを転がる。また、判定球25は、中央突出部23で跳ね返って外方へ向かうこともあるので、容器20外への飛び出しを防止するため、外側円環部21の外縁部分から立設するようにして外周壁部24を設けている。
【0030】
このようなタイミング検出機3は、複数の判定球25が、中央突出部23の外周部分や切欠23aなどで跳ね返ったり、判定球25同士で跳ね返ったりして、予想し難い動きをする。また、1つの入賞口23bに対して、複数の判定球25が存在する。更に、上記の通り、容器20の内底面が二段階の傾斜面に形成されており、判定球25の動作速度及び軌道が多様となる。これらの構成により、ユーザは、判定球25が入賞口23bへ入るタイミングを容易には把握できないようになっている。
【0031】
[サテライト機及びメダル購入機の構成]
図3は、サテライト機4及びメダル購入機6の外観構成を示す斜視図であり、別角度から俯瞰したときに見られる各構成を左右に示している。この図に示すように、サテライト機4はボックス形状の筐体30を備え、該筐体30の上面の奥側には表示装置4aが設けられている。また、表示装置4aの手前の左右には操作部4b,4cが設けられ、これらの間には、一段低くされて、メダルがアクションする場であるメダルアクション領域4dが設けられている。
【0032】
表示装置4aは、既に説明したように表示デバイス及び操作デバイスを兼ねるものである。左右の操作部4b,4cの上面には、通常メダル投入口31及び操作レバー32が備えられており、左側の操作部4bの上面には特殊メダル投入口33も備えられている。メダルアクション領域4dは、メダルが堆積するフィールド34が備えられ、該フィールド34の奥側には前後方向に往復動するプッシャー台35が備えられている。また、プッシャー台35の上方には、これを跨いでフィールド34へ至る特殊メダル下流通路36が設けられている。メダルアクション領域4dの手前には、ユーザに払い出されたメダルを受けるメダル受け皿37が設けられており、その左側には、メダルを排出するメダル出口38が設けられている。
【0033】
筐体30の内方下部には、メダル出口38を介してユーザへ払い出すメダルを貯留するアウトメダルホッパー39が備えられている。また、図示しないが筐体30の内方には、相対的に少量のメダルをユーザへ払い出すための小払出用ホッパー、この小払出用ホッパーのメダルの供給先を切り替える小払出メダル出口切替装置、この小払出メダル出口切替装置からメダル出口38へ至るメダルの通路であるジョイント通路、などが設けられている。
【0034】
一方、メダル購入機6は、サテライト機4の側面に接続されている。メダル購入機6は縦長の筐体50を備えており、その上端は、ゲーム機1が設置される店舗の天井付近に付設されたメダル供給システム(図示せず)に接続される。なお、このメダル供給システムは、メダル購入機6に対して通常メダル及び特殊メダルの何れも供給可能である。
【0035】
メダル購入機6は、現金投入口51と、ユーザが現金で購入するメダルの種類(通常メダル又は特殊メダル)を選択するための購入メダル選択ボタン52と、特殊メダル受け皿53とを備えている。また、筐体50の内方下部には特殊メダルホッパー54を備え、筐体50の上部には、特殊メダルの供給先を切り替える特殊メダル出口切替装置55が備えられている。なお、メダル購入機6とサテライト機4との間には、外部を通る特殊メダル上流通路56が設けられている。この特殊メダル上流通路56を経た特殊メダルは、上述した特殊メダル下流通路36を経てサテライト機4のフィールド34へ供給される。
【0036】
[メダルの流通経路]
図4は、メダルの経路を示すブロック図である。
図3及び
図4を参照して、サテライト機4及びメダル購入機6におけるメダルの経路について概説する。ユーザは、現金投入口51へ現金を入れ、購入メダル選択ボタン52を操作することにより、所定数量の通常メダル又は特殊メダルを購入することができる。例えば、通常メダルを選択した場合は、その旨を示す信号が小払出メダル出口切替装置へ送信される。小払出メダル出口切替装置は、受信した信号に基づき、小払出用ホッパー内の通常メダルを、プッシャー台35、フィールド34、又はメダル出口38の何れかへ適宜供給する。
【0037】
このうちメダル出口38へ供給された通常メダルはメダル受け皿37へ払い出されて、ユーザが所持するものとなる。また、プッシャー台35へ供給された通常メダルは、プッシャー台35に堆積するか、あるいはプッシャー台35の往復動に伴って適宜フィールド34へ落下する。フィールド34上の通常メダルは、プッシャー台35の往復動に伴って手前の溝に落下してアウトメダルホッパー39へ回収される。また、これと同時に、フィールド34から落下したのと同数の通常メダルが、アウトメダルホッパー39からメダル出口39を介してメダル受け皿37へと払い出される。
【0038】
ユーザが所持する通常メダルは、サテライト機4の通常メダル投入口31から投入することで、ゲームに使用できる。投入された通常メダルは、通常メダルセレクターを経て、正規の通常メダルとそれ以外の非正規メダルとに振り分けられる。そして、正規の通常メダルは、プッシャー台35又はフィールド34へ投入され、非正規メダルはメダル出口38から排出される。なお、上記通常メダルセレクターは、正規の通常メダルを受け付ける「第1遊技価値受付手段」を成す。また、
図3には示していないが、サテライト機4には、フィールド34上の通常メダルを小払出用ホッパーへと回収する横回収通路も設けられている(
図4参照)。
【0039】
一方、ユーザが現金で特殊メダルを購入した場合は、購入メダル選択ボタン52から特殊メダル出口切替装置55へと信号が送信される。特殊メダル出口切替装置55は、受信した信号に基づき、特殊メダルホッパー54内の特殊メダルを、フィールド34又は特殊メダル受け皿53の何れかへ適宜供給する。また、ユーザが所持する特殊メダルは、サテライト機4の特殊メダル投入口33から投入することで、ゲームに使用できる。投入されたメダルは、特殊メダルセレクターを経て、正規の特殊メダルとそれ以外の非正規メダルとに振り分けられる。従って、特殊メダルセレクターは、正規の特殊メダルを受け付ける「第2遊技価値受付手段」を成す。
【0040】
非正規メダルは、メダル出口38から排出される。投入されたのが正規の特殊メダルであった場合は、特殊メダルホッパー54に収容されると共に、当該特殊メダルをゲームに使用するのか、あるいは、所定枚数の通常メダルに交換するのか、をユーザが操作入力する。なお、このような選択操作入力は、タッチパネル式の表示装置4aを介して行う。この入力内容は小払出メダル出口切替装置へと送信され、小払出メダル出口切替装置は、受信した信号の内容に応じて動作する。例えば、ゲームに使用する旨の信号であれば、小払出用ホッパー内の所定枚数のメダルを、プッシャー台35又はフィールド34へ投入する。通常メダルに交換する旨の信号であれば、小払出用ホッパー内の所定枚数のメダルを、ジョイント通路を介してメダル出口38からメダル受け皿37へ払い出す。
【0041】
サテライト機4では、上述したように、ユーザが所持するメダルや購入したメダルを使ってプッシャーゲームをプレイすることができる。また、フィールド34の手前の溝には図示しないチャッカーが設けられており、フィールド34から落下したメダルがこのチャッカーを通過すると、例えば表示装置4aを使用したゲームなど、プッシャーゲームとは別のゲームをプレイできる。
【0042】
[ゲーム機の動作]
次に、ゲーム機1にてプレイ可能な種々のゲーム(上記プッシャーゲーム以外のゲーム)について、
図5を適宜参照しつつ説明する。
【0043】
ゲーム機1では、表示装置4aを用いてスロットゲームをプレイできる。即ち、ユーザによって通常メダルがフィールド34へ投入されると、プッシャー台35の往復動などに伴って、フィールド34上のメダルの一部が溝へ落下する。落下したメダルがチャッカーを通過(入賞)すると(
図5の工程1)、表示装置4aに、複数のドラムが回転する映像が表示され、スロットゲームが開始される(
図5の工程2)。そして、所定のタイミングでドラムが停止し、各ドラムの前面に表示された図柄の組み合わせ(役)に応じて、次のイベントが発生する。
【0044】
イベントとしては、例えば、同一の偶数図柄が揃った場合は所定枚数の通常メダルの払い出しが発生し、同一の奇数図柄が揃った場合は確率変動モードに移行する。この確率変動モードでは、次回以降のスロットゲームにおいて図柄が揃う確率が高くなるなど、ユーザに有利な状態となる。確率変動モードには制限時間が設けられており、予め定められた所定の時間だけ継続した後は自動的に終了するようになっている。但し、確率変動モードの終了時に、ユーザが特殊メダルを投入することで、確率変動モードを延長できるようにしてもよい。あるいは、確率変動モードの終了時だけでなく、確率変動モードの最中に特殊メダルを投入することで、当該モードの延長が可能としてもよい。また、特殊メダルの投入によって直接的に時間を延長するのではなく、まずはミニゲームを開始させ、該ミニゲームで所定の条件をクリアすれば時間を延長することとしてもよい。
【0045】
また、ゲーム機1は、中央抽選機2を使用したイベントを実行することができる。例えば、上記のようなスロットゲームにおいて所定の役(「プレ抽選役」;全てのドラムで「7」の図柄が揃うなど)が出た場合(
図5の工程3)にプレ抽選を行い(
図5の工程4〜7)、その抽選結果に応じて中央抽選機2にてメイン抽選を行う(
図5の工程8)。このように、プレ抽選を行った後に、その抽選結果に応じて当選確率(当選するか否かの確率)又は報酬の期待値(報酬として獲得できるメダルの数量)が変動するメイン抽選を行うイベントを、以下では「ステップアップ抽選」と称する。
【0046】
ステップアップ抽選の基本的な動作例について説明する。当該イベントでは、サテライト機4の表示装置4aと、タイミング検出機3とを用いて「プレ抽選」を行う。プレ抽選では、当選領域が定められた円盤状のルーレットが表示装置4aに表示され、当該ルーレットの回転と同時にタイミング検出機3が起動する(
図5の工程6)。タイミング検出機3にて、何れか1つの判定球25が入賞口23bに入ると、そのタイミングでルーレットが停止し、プレ抽選の結果が決定される。ルーレットの当選領域は一又は複数あり、各当選領域にはメイン抽選で使用されるボール数が定められている。従って、プレ抽選の結果によってボール数が決定される(
図5の工程7)。
【0047】
次に、プレ抽選で決定された数のボールが、ボール供給機5から中央抽選機2へと投入され、「メイン抽選」が行われる(
図5の工程8)。メイン抽選では、投入されたボールが複数の入賞口の何れかに入ることで、抽選結果(当選か否か、又は、報酬の数量)が決まる。例えば、各入賞口にメダル数を設定し、ボールが入った入賞口に設定された数量のメダルがユーザに払い出される。また、何れかの入賞口に大当たりを設定し、これにボールが入れば大量のメダルがユーザに払い出されるようにしてもよい。この場合に払い出されるメダル数は、プログレッシブジャックポット式に管理してもよい。即ち、各サテライト機4での各ユーザのメダル消費量のうち、一定割合を蓄積して制御装置(ストック管理手段)7にて記憶しておく。そして、メイン抽選で大当たりが出た場合に、そのユーザに対して、これまでに蓄積された全てのメダルを払い出す。
【0048】
ところで、プレ抽選時にルーレット上に設定される当選領域は、サテライト機4の状態(即ち、ユーザによる表示装置4a等への操作入力内容又はユーザがプレイするゲームの状況)に応じて設定される。即ち、サテライト機4の状態に応じて、当選領域の面積(即ち、当選確率)は変動するようになっている。この点について、特にユーザの操作入力に応じて当選確率が変動する点について詳述する。本ゲーム機1は、ゲームの開始時に、ユーザに対して所定枚数(例えば、5枚)のカードが付与される。このカードは有体物ではなく、ユーザが操作するサテライト機4の表示装置4aに表示される擬似的なカードである。また、このカードには、様々の属性のキャラクタ図柄が表示されており、例えば、歴史上の武将を模した武将キャラクタ、架空の様々の鬼を模した鬼キャラクタ、通常の人物を模した人キャラクタなどである。更に、このカードには、カードごとに所定のパラメータが設定されている。このようなカードは、特殊メダルを使用したり、ゲーム機1で実行可能な所定のゲームをクリアしたりして獲得することができる。
【0049】
そして、
図5の工程4,5に示すように、ユーザは、プレ抽選においてルーレットの回転開始前に、何れのカードを何枚使用するかを、タッチパネル式の表示装置(ユーザ操作受付手段)4aを操作して決定する。この使用カードの種類、枚数、及びパラメータの選択により、ルーレット上の当選領域の面積が設定される。例えば、異なる属性のカードを使用すると、ルーレット上の離れた位置に、属性の種類に応じた数の当選領域が設定される。具体的には、武将カード及び鬼カードを使用した場合、ルーレット上の異なる位置(隣接しない位置)に、武将カードに対応する当選領域と、鬼カードに対応する当選領域とが設定される(
図5の例では、武将カード1枚、鬼カード2枚、及び人カード2枚を使用した場合を示している)。なお、ユーザが所有できるカード枚数に上限値を設けてもよく、ルーレットの設定時に使用できるカード枚数にも上限値を設けてもよい。また、ユーザが、所有できる最大枚数のカードを所有しているときに、特殊メダルの使用又は所定のゲームをプレイするなどして新たなカードを獲得した場合には、既に所有するもののうちからユーザが選択したカードと交換して新たなカードを所有するか、獲得したカードの所有を放棄するか、をユーザが選択できるようにしてもよい。
【0050】
一方、同一属性のカードを複数枚使用すると、この属性の種類に応じた当選領域を広げることができる。具体的には、武将カードを1枚使用した場合よりも、武将カードを2枚使用した場合の方が、広い当選領域を設定することができる。また、カードに設定されたパラメータ値が大きいほど、そのカードの使用により設定される当選領域が広くなる。更に、予め設定された役を構成する複数のカードを使用することにより、当選領域が広くなるようにしてもよい。例えば、歴史上のある戦いをキーワードとし、このキーワードと関連性を有する武将のカードを揃えて使用することにより、当選領域がより広くなるようにしてもよい。
【0051】
なお、ルーレット上の当選領域をユーザの操作によって変更する方法は、上記したものに限られない。例えば、特殊メダルを使用することによって、その使用枚数に応じて当選領域を広げられるようにしてもよい。また、ルーレットには当選領域以外に、外れ領域及び再チャレンジ領域を設けてもよい。そして、プレ抽選の結果、再チャレンジ領域が選出された場合には、特殊メダルを使用することを条件として、同一構成のルーレットで再びプレ抽選ができるようにしてもよい。また、上記ではカードを有体物ではない擬似的なものとして説明したが、有体物のカードを採用してもよい。この場合、上述したキャラクタ及びパラメータなどの情報は、例えばバーコード化してカードの表面に付与したり、カードに内蔵したメモリに記憶したりしておき、ゲーム機1に設けたリーダーを用いてこれらの情報を読み取って利用すればよい。
【0052】
このように、プレ抽選では、ユーザの操作入力等のサテライト機4の状態に応じて当選領域が選出される確率(当選確率)が変動する。そして、プレ抽選によって当選領域が選出されると、その当選領域を構成したカードの枚数が、メイン抽選で使用されるボール(第1遊技媒体)の数量として決定される。従って、同一の当選領域を構成するカードを多く使用するほど、プレ抽選での当選確率が高くなり、しかも、当選した場合にメイン抽選時に投入できるボール数も増やすことができる。
【0053】
即ち、同一属性のカードを多く使用するほど、当選したときに次のメイン抽選で使用できるボール数が多くなるため、メイン抽選が有利になる。例えば、同一属性のカードを5枚使用してプレ抽選に当選すれば、5つのボールを用いてメイン抽選を行うことができる。また、所定枚数以上の同一属性のカードを使用した場合に、メイン抽選で使用できるボール数を、前記カード枚数よりも所定数だけ多い数量となるように設定してもよい。例えば、5枚の同一属性カードを使用した場合には、使用カード枚数プラス1の6つのボールをメイン抽選で使用できることとしてもよい。なお、このようにして使用されるカードは、特殊メダルと交換で獲得したり、ゲーム機1でプレイできる所定のゲームのプレイ結果に応じて獲得できるため、ユーザの興趣性を喚起できる。
【0054】
なお、メイン抽選で使用するボール数は、上記のようなプレ抽選のみで決定してもよいし、その他のルールに従ってボール数を追加したり削減したりしてもよい。例えば、メイン抽選が開始される前の所定のタイミングで、手持ちの残りカード又は特殊メダルを使用することにより、ボール数を増加できるようにしてもよい。
【0055】
このようにして決定された数のボールを使って、メイン抽選が行われる。メイン抽選の具体例は、既に説明したように、ボールが入った入賞口に応じた報酬がユーザに支払われるものであり、一部の入賞口に大当たりを設定することができる。また、上述したように各入賞口にメダルの払い出し数を設定するのに替えて、種々のカードを設定してもよい。この場合、カードが設定された入賞口にボールが入ると、そのユーザには入賞したカードが払い出される。具体的には、そのユーザが操作する表示装置4aに、入賞したカードが使用可能なカードとして表示される。
【0056】
また、メイン抽選において、大当たりの賞品を、プログレッシブジャックポット式に蓄積したメダルとすることは既に例示したが、これに替えてボールを蓄積して賞品としてもよい。この場合、メイン抽選において大当たりになると、それまでの各ユーザのメダル使用数量に応じて蓄積されたボールが、大当たりのユーザのものとなる。そして、このユーザは、獲得したボールを用いて更にメイン抽選を行い、多数のメダルを獲得することができる。また、大当たりの賞品としてのメダルやボールの数量、あるいは、各入賞口に設定された賞品価値(数量やカードのパラメータなど)を、特殊メダルを使用することによって増加できる設定としてもよい。
【0057】
なお、メイン抽選の入賞口の何れかを、マスゲーム移行用の入賞口としてもよい。この場合、この入賞口にボールが入ると、当該ゲーム機1でプレイしているユーザ全員(即ち、メイン抽選を行っていたユーザ及びその他のユーザ)がプレイ可能な所定のイベントが開始する。
【0058】
ところで、
図1に示すように、ゲーム機1は複数のサテライト機4を備えるものの、中央抽選機2はサテライト機4より少ない機数(例えば、1機)しか備えていない。そのため、ほぼ同時に複数のユーザがプレ抽選にて当選した場合には、そのうち最先の1名のユーザのみがメイン抽選を行なうことができ、他のユーザはメイン抽選をするのに待機しなければならない。この点、2機のサテライト機4に対して1機だけ備えられているタイミング検出機3も同様である。以下では、このような事情に鑑みた解決手段を中央抽選機2を例にして説明するが、当該解決手段はタイミング検出機3にも適用してもよい。
【0059】
そこで、待機中のユーザが表示装置4aにて所定のゲームをプレイできるようにしてもよい。例えば、待機中でのみプレイすることができるミニゲームを用意しておき、このゲームのプレイ結果に応じて特殊メダルを獲得できたり、このようなゲームのプレイ結果が、次に自身がメイン抽選を行なう際に反映されるようにしてもよい。具体的には、待機中のゲームにて所定の条件をクリアすることにより、自身のメイン抽選の際に使用できるボール数が増加するように設定してもよい。あるいは、待機中のユーザが、実施中のメイン抽選の結果を予想して、勝敗(例えば、大当たりに入賞するか否か)又はメダルの獲得枚数などに対して賭けることができ、賭けの結果に応じて所定の報酬が得られるようにしてもよい。
【0060】
一方、メイン抽選の態様は、1名のユーザのみが択一的にプレイできる態様に限定されない。即ち、複数のユーザが同時にメイン抽選を行なえるようにしてもよい。これにより、ユーザのメイン抽選待ちを解消することができ、プレイ時間の節約を図ることができる。但し、プログレッシブジャックポット式に蓄積されたメダル等は、大当たりに入賞した1名のみに付与されるのが好ましい。従って、複数ユーザが同時にメイン抽選する場合には、そのうち最大1名が大当たりを得られるように設定するのが好ましい。例えば、メイン抽選を同時に行なうユーザを色分けし、対応する色のボールを中央抽選機2へ投入する。そして、中央抽選機2の各入賞口には、ボールの色を識別できる機能を設けておく。このような機能は、直接的に対象物の色を識別するセンサにより実現してもよい。あるいは、各ボールに固有の識別データを記憶したICチップを埋め込み、入賞口には非接触式のリーダを備えておく。そして、入賞したボールのICチップから、識別データを読み取ることにより、各入賞口に入ったボールがどのユーザのものかを判別するようにしてもよい。
【0061】
また、以上の説明では特殊メダルとして有体物のメダルを用いる場合を例示したが、特殊メダルは有体物で構成される場合に限られず、例えば、電子的に管理可能な無体物としてもよい。即ち、スロットゲームで獲得した通常メダルの一部又は全部を、ユーザに対して有体物の通常メダルとして払い出さず、サテライト機4の記憶手段に数量のみを記憶(いわゆる、クレジット)させておく。このようなクレジットされた無体物の通常メダルを、有体物の通常メダルに対して区別し、特殊メダルとして扱ってもよい。特殊メダルとして扱うこのクレジットされた通常メダル(以下、「特殊クレジットメダル」)は、プレイヤの操作により通常メダルとして払い出すことができる他、所定枚数(例えば50枚)の特殊クレジットメダルを1枚の特殊メダルと等価に設定しておき、所定枚数ごとに特殊クレジットメダルを特殊メダルに交換して払い出すこととしてもよい。更に、特殊クレジットメダルは、特殊メダルの使用例として説明した様々のイベントに使用できるようにしてもよい。例えば、この特殊クレジットメダルの全て又は一部をベットし、プレイヤが所定の抽選をした結果、その抽選に当たればベットしたメダル数が倍に、外れればゼロになる、などのダブルアップゲームに使用することができる。ダブルアップゲームの開始トリガとして、有体物の特殊メダルの使用を条件としてもよい。クレジットされたメダルのうち、ダブルアップゲームにてベットするメダル数は、ユーザがタッチパネル式の表示装置4aを操作して行う。従って、この用途において表示装置4aは、「第2遊技価値受付手段」を成す。
【0062】
本ゲーム機1では、上述したように、通常メダルだけでなく特殊メダルも、ユーザの所望のタイミングで使用することができ、それによって所定の効果を発揮する。そして、本ゲーム機1は、特殊メダルの使用例として更に以下に示す態様を含めることができる。
【0063】
即ち、特殊メダルを3種類に分類して、各種類が互いに3すくみの状態となるように設定しておく。そして、3名のユーザが参加するマスゲームにおいて、ユーザ毎に何れか1種類を割り当てて、特殊メダルを使用したゲームを発生させる。このように、3すくみ状態に設定された特殊メダルを使用して、複数のユーザにより勝敗を決定するゲームを行ってもよい。
【0064】
カードについて属性を付与することについて説明したが、特殊メダルについても属性を付与してもよい。例えば、赤色の特殊メダルを武将属性、青色の特殊メダルを鬼属性、緑色の特殊メダルを人属性と設定する。そして、使用した複数枚の特殊メダルが、同一属性で揃っている場合や、全ての属性を含む場合や、所定の順序で各属性の特殊メダルを投入した場合などに、所定の役が成立して所定の効果が発揮されることとしてもよい。なお、メダル購入機6にて現金で購入する特殊メダルの属性、及び、あるイベントでフィールド34に排出される特殊メダルの属性は、ユーザの操作によっては決定できず、ランダムに決定されることとしてもよい。
【0065】
また、プレ抽選でのルーレットの当選領域は、カードに設定されたパラメータに応じて決定されることは説明したが、このカードのパラメータを特殊メダルの使用によって増加できるようにしてもよい。カード及び特殊メダルの何れにも上述したような属性を設定しておき、使用カードと同一属性の特殊メダルを使用することにより、他の属性の特殊メダルを使用した場合よりもパラメータが大きく増加するようにしてもよい。
【0066】
また、ゲーム機1を遊技するユーザには最初に所定枚数のカードが付与され、その後、メイン抽選などのイベントの結果に応じて更に各種のカードを獲得することができる。そして、これらのカードは、プレ抽選やメイン抽選などの様々の場面において使用でき、所定の効果を発揮する。このように、本ゲーム機1において、カードは、ユーザにとって所定の価値を有するものとなっている。従って、ゲーム機1は、ユーザがプレイ中に得たカードを、遊技終了時にサーバに記憶して管理し、次回の遊技時に再び使用できるように構成してもよい。
【0067】
具体的には、ユーザは、非接触ICカード技術が内蔵された通信端末(携帯電話など)を所持し、ゲーム機1には、この通信端末との間で非接触通信を行うための通信機を内蔵し、更に、ユーザの通信端末との間で通信可能なサーバ装置を用意する。そして、遊技を終了するユーザが、ゲーム機1と通信端末との間で通信すると、ゲーム機1は、当該ユーザが所有する残カードに関する情報を通信端末へ送信する。また、ゲーム機1は、残カードに関する情報に関連付けた識別情報を発行して記憶手段に記憶すると共に、この識別情報も通信端末へ送信する。ユーザの通信手段は、これら残カードに関する情報及び識別情報を受信し、このうち識別情報は自身の記憶手段にて記憶し、残カードに関する情報はサーバ装置へアップロードする。
【0068】
次に、ユーザが再び当該ゲーム機1で遊技する際は、通信端末をゲーム機1と通信させると、通信端末に記憶された識別情報に基づき、サーバ装置で管理されていた残カードに関する情報が、通信端末を介してゲーム機1へとダウンロードされる。このようにして、残カードをサーバ装置に記憶しておき、次回の遊技時に再びこれを使用してプレイすることが可能となる。なお、残カードの管理方法は上記に限定されず、他の構成のシステムにより行ってもよい。