(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は、表示装置10の外観構成を示す平面図である。
図1(a)は、表示装置10の正面図である。
図1(b)は、表示装置10の背面図である。以下の説明において、表示装置10における上下左右の各方向は、図面の上下左右の各方向と一致する。
表示装置10は、タッチパネルを採用した表示装置であり、ここではスマートフォンである。表示装置10は、外観構成が略直方体状である。表示装置10は、独立した2つの表示面として、矩形の第1表示面131を正面に有し、矩形の第2表示面132を背面に有する。このため、第1表示面131と第2表示面132とは、互いに正反対を向いている。第1表示面131の上下方向の寸法は、第2表示面132の上下方向の寸法よりも大きい。第1表示面131の左右方向の寸法は、第2表示面132の左右方向の寸法と同じである。表示装置10を正面から見たときの第1表示面131の左上隅点P1と、表示装置10を背面から見たときの第2表示面132の右上隅点P2とは、第1表示面131(又は第2表示面132)の法線方向において重なり合う。
更に、表示装置10は、第1表示面131の全体に重ねられた接触センサ121と、第2表示面132の全体に重ねられた接触センサ122とを有する。
【0015】
図2は、表示装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、表示装置10は、制御部11と、センサ部12と、表示部13と、通信部14と、記憶部15とを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)を含む演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメインメモリとを有するマイクロコンピュータを有する。例えば、CPUは、ROMや記憶部15に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、表示装置10の各部を制御する。
【0016】
センサ部12は、接触センサ121と接触センサ122とを含む。接触センサ121は、第1表示面131上の位置を指示する操作(ここでは、接触操作)を検出するセンサである。接触センサ122は、第2表示面132上の位置を指示する操作(ここでは、接触操作)を検出するセンサである。接触センサ121,122は、指示体(典型的には、ユーザの指)を用いて指示された位置を示す操作信号を、制御部11へ出力する。接触センサ121,122は、例えば静電容量型のセンサを用いて構成されるが、抵抗膜型や赤外光型のセンサ等の他方式のセンサを用いて構成されてもよい。
【0017】
表示部13は、例えば液晶ディスプレイを用いて構成され、第1表示面131と第2表示面132とを含む。表示部13は、例えば、第1表示面131に画像を表示するための記憶領域であるVRAM(Video RAM)と、第2表示面132に画像を表示するための記憶領域であるVRAMとを個別に有する。
【0018】
通信部14は、例えば無線通信回路及びアンテナを有し、ネットワークに接続して通信するためのインタフェースである。記憶部15は、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部15は、例えば、制御部11により実行される制御プログラム、及び、表示装置10にインストールされた各種のアプリケーションプログラムを記憶する。
表示装置10は、
図1に示す構成以外にも、汎用のスマートフォンと共通の構成を備える。また、表示装置10は、センサ部12及び表示部13を用いてGUIを実現する。
【0019】
図3は、表示装置10が表示する操作画面の一例を示す図である。操作画面は、ユーザが表示装置10に対して操作を行うときに表示される画面である。
図3(a)は、第1表示面131に表示される第1操作画面R1である。
図3(b)は、第2表示面132に表示される第2操作画面R2である。第1操作画面R1及び第2操作画面R2は、例えば、表示装置10のホーム画面(又はデスクトップ画面)であるが、この例に限られない。
【0020】
第1操作画面R1は、アイコンI1〜I9が配置された画面である。アイコンI1〜I9の各々は、表示装置10にインストールされたアプリケーションプログラムを表すオブジェクトである。アイコンI1〜I9の各々は、ユーザが操作可能であり、対応するアプリケーションプログラムを実行させるときに操作される。第2操作画面R2は、ウィンドウWが配置された画面である。ウィンドウWは、時計機能を表すオブジェクトである。ウィンドウWも、ユーザが操作可能なオブジェクトである。
【0021】
次に、表示装置10で実現されるGUIに関わる機能について説明する。
図4は、表示装置10の制御部11の機能構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、表示装置10の制御部11は、制御プログラムを実行することにより、第1受付部111と、第2受付部112と、表示制御部113とに相当する機能を実現する。
図4において、破線枠で示した「第3受付部114」及び「表示属性設定部115」は、後で説明する変形例に関わる機能であり、この実施形態には関係ないものとする。
【0022】
第1受付部111は、接触センサ121から供給される操作信号に基づいて、第1表示面131上の位置を指示する操作(第1操作)を受け付ける。
第2受付部112は、接触センサ122から供給される操作信号に基づいて、第2表示面132上の位置を指示する操作を受け付ける。例えば、第2受付部112は、第2表示面132に表示された第2オブジェクト(例えばアイコン)を選択する操作(第2操作)を受け付ける。
【0023】
表示制御部113は、表示部13を制御して、第1表示面131と第2表示面132とに画像を表示する。表示制御部113は、所定の機能を表す第1オブジェクト(例えばアイコン又はコンテンツ)を、第1表示面131に表示する。そして、表示制御部113は、当該オブジェクトの表示位置を指示する操作が、第1受付部111により受け付けられた場合、当該機能を実行させるために操作される第2オブジェクトを、第2表示面132に表示する。
また、表示制御部113は、第2表示面132に表示されたオブジェクトを選択する操作が、第2受付部112により受け付けられた場合、当該オブジェクトが表す機能を実行したときに表示される第3オブジェクト(例えばコンテンツ)を、第1表示面131に表示する。
【0024】
表示制御部113において、第1表示制御部113aは、表示部13のVRAMに画面データ(例えばビットマップデータ)を書き込むことにより、第1表示面131を用いた画面表示を行う。第2表示制御部113bは、表示部13のVRAMに画面データ(例えばビットマップデータ)を書き込むことにより、第2表示面132を用いた画面表示を行う。
次に、表示装置10の動作を説明する。
【0025】
<動作例1>
まず、表示装置10の動作例1を説明する。
図5は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、表示装置10が第2表示面にアイコンを配置するときに表示する画面例を示す図である。
表示装置10の制御部11は、表示部13を制御して、第1表示面131に第1操作画面R1を表示する(ステップSA1)。このとき、制御部11は、第2表示面132に画面表示(例えば、第2操作画面R2を表示)してもよいし、画面表示しなくてもよい。
【0026】
次に、制御部11は、第1操作画面R1のアイコンの長押し操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップSA2)。オブジェクト(アイコン)の長押し操作は、一のオブジェクトの表示位置を所定時間(例えば3秒)継続して指示する操作である。
ここで、
図6(a)に示すように、第1操作画面R1のアイコンI1が、ユーザの指Fによって長押し操作された場合を考える。この場合、制御部11は、ステップSA2の処理で「YES」と判断し、ステップSA3の処理に進める。
なお、
図6及び以下で説明する各図において、長押し操作されたアイコンを斜線部で表す。
【0027】
次に、制御部11は、長押し操作されたアイコンが表すアプリケーションプログラムについて、第2操作画面R2にアイコンを配置(作成)し、表示する(ステップSA3)。長押し操作されたアイコンと、第2操作画面R2に新たに配置されるアイコンとは、同じアプリケーションプログラムに対応する。第2操作画面R2に配置されるアイコンは、いわゆるショートカット機能を実行するアイコンであってもよい。アイコンI1が長押し操作された場合、
図6(b)に示すように、制御部11は、第2操作画面R2にアイコンI1sを配置する。制御部11は、第2操作画面R2において、別のオブジェクト(ここではウィンドウW)と重ならない位置に、アイコンを配置する。また、制御部11は、第2操作画面R2にアイコンI1sを配置すると、直ちに第2表示面132に第2操作画面R2を表示してもよいし、後のタイミングで表示してもよい。
更に、制御部11は、長押し操作されたアイコンの表示形態として、第2表示面132側に押し込まれていく様子を模した表示(例えば、アイコンの濃度を徐々に低くする表示)を、第1表示面131において行ってもよい。また、制御部11は、第2表示面132にアイコンを配置するときの表示形態として、アイコンの濃度を徐々に高くしてもよい。
【0028】
次に、制御部11は、第1操作画面R1の表示を終了するかどうかを判断する(ステップSA4)。制御部11は、第1操作画面R1の表示を継続する場合は(ステップSA4;NO)、ステップSA2の処理に戻す。他方、制御部11は、別の画面に遷移させたり、第1表示面131の画面表示を終了したりする場合は、ステップSA4の処理で「YES」と判断し、第1操作画面R1の表示を終了する。
なお、ステップSA2の処理で、アイコンの長押し操作を受け付けていないと判断した場合(ステップSA2;NO)、制御部11は、ステップSA4の処理に進める。また、
図5には示していないが、制御部11は、第1操作画面R1のアイコンを指示する接触操作を受け付けた場合に、当該操作が長押し操作でないときには、そのアイコンに対応したアプリケーションプログラムを記憶部15から読み出して、実行する。
【0029】
次に、第2表示面132に配置されたアイコンを選択する操作を受け付けるときの表示装置10の動作を説明する。
図7は、表示装置10が第2表示面132のアイコンが選択されたときに実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図8は、表示装置10が第2表示面132のアイコンが選択されたときに表示する画面例を示す図である。以下の動作前において、第1操作画面R1及び第2操作画面R2は、
図6(b)で説明した画面とする。
表示装置10の制御部11は、表示部13を制御して、第2表示面132に第2操作画面R2を表示する(ステップSB1)。このとき、制御部11は、第1表示面131に画面表示(例えば、第1操作画面R1を表示)してもよいし、画面表示しなくてもよい。
【0030】
次に、制御部11は、第2操作画面R2のアイコンを選択する操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップSB2)。アイコンを選択する操作は、当該アイコンの表示位置を指示する操作(例えば短押し操作)である。
ここで、
図8(a)に示すように、第2操作画面R2のアイコンI1sが、ユーザの指Fによって行われた操作で選択された場合を考える。この場合、制御部11は、ステップSB2の処理で「YES」と判断し、ステップSB3の処理に進める。
【0031】
次に、制御部11は、選択されたアイコンに対応するコンテンツを、第1表示面131に表示する(ステップSB3)。このコンテンツは、アプリケーションプログラムの実行中の表示画面を表すオブジェクトである。アイコンI1sが選択された場合、
図8(b)に示すように、制御部11は、アイコンI1sに対応するアプリケーションプログラムを実行し、第1表示面131にコンテンツを表示する。このコンテンツは、例えば、第1操作画面R1のアイコンI1が選択された場合に表示されるコンテンツと同じである。
【0032】
次に、制御部11は、第2操作画面R2の表示を終了するかどうかを判断する(ステップSB4)。制御部11は、第2操作画面R2の表示を継続する場合は(ステップSB4;NO)、ステップSB2の処理に戻す。他方、制御部11は、別の画面に遷移させたり、第2表示面132の画面表示を終了したりする場合は、ステップSB4の処理で「YES」と判断し、第2操作画面R2の表示を終了する。
なお、ステップSB2の処理でアイコンを選択する操作を受け付けていないと判断した場合(ステップSB2;NO)、制御部11は、ステップSB4の処理に進める。
【0033】
本動作例1によれば、第1操作画面R1に複数のアイコンが配置されている場合であっても、ユーザは、所望するアイコン(例えば、利用する頻度の高いアプリケーションプログラムのアイコン)を第2操作画面R2に配置し、後でこのアイコンを選択しやすくすることができる。ユーザにとっては、長押し操作で選択したアイコンが、第1表示面131とは別の第2表示面132に表示されるので、自身の意図によって配置されたアイコンを認識しやすい。
【0034】
また、ユーザは、アイコンを第1表示面131に押し込むような感覚で、長押し操作をして、その奥側にある第2表示面132にアイコンを配置させる。このため、ユーザにとっては、第2表示面132にアイコンを配置させるための操作が直感的で分かりやすく、また、操作上の面白みを享受することもできる。
【0035】
<動作例2>
次に、表示装置10の動作例2を説明する。
動作例2において、表示装置10は、第1表示面131に表示するコンテンツに基づいて、第2表示面132にアイコンを配置する。
図9は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図10は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに表示する画面例を示す図である。
表示装置10の制御部11は、表示部13を制御して、第1表示面131にコンテンツを表示する(ステップSC1)。コンテンツは、ここでは、ブラウザプログラムを実行して表示されるウェブコンテンツとする。
【0036】
次に、制御部11は、表示中のコンテンツに対する長押し操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップSC2)。ここで、
図10(a)に示すように、ウェブコンテンツAがユーザの指Fによって長押し操作された場合を考える。この場合、制御部11は、ステップSC2の処理で「YES」と判断し、ステップSC3の処理に進める。
【0037】
次に、制御部11は、長押し操作されたコンテンツに対応するアイコンを、第2操作画面R2に配置(作成)し、表示する(ステップSC3)。このアイコンは、長押し操作されたコンテンツの表示機能を実行するためのアイコンである。ウェブコンテンツAが長押し操作された場合、
図10(b)に示すように、制御部11は、アイコンwebAを第2操作画面R2に配置する。制御部11は、第2操作画面R2において、別のオブジェクト(ここではウィンドウW)と重ならない位置に、アイコンを配置する。また、制御部11は、長押し操作されたコンテンツを表すコンテンツデータ(例えば、クリップボード)を、記憶部15に記憶させる。
【0038】
次に、制御部11は、第1表示面131に、別のコンテンツを表示するかどうかを判断する(ステップSC4)。ステップSC4の処理で「YES」と判断した場合、制御部11は、第1表示面131に別のコンテンツを表示する(ステップSC5)。例えば、制御部11は、ユーザが行った操作に応じて、ウェブコンテンツAに代えてウェブコンテンツBを表示する(
図10(b)参照)。この表示により、制御部11は、先に表示していたウェブコンテンツAに対応するアイコンwebAを、第2表示面132に配置しこれを維持したまま、別のウェブコンテンツBを第1表示面131に表示することとなる。
【0039】
制御部11は、第1表示面131でのコンテンツの表示を終了するかどうかを判断する(ステップSC6)。制御部11は、コンテンツの表示を継続する場合は(ステップSC6;NO)、ステップSC2の処理に戻す。他方、制御部11は、別の画面に遷移させたり、第1表示面131の画面表示を終了したりする場合は、ステップSC6の処理で「YES」と判断し、第1表示面131でのコンテンツの表示の表示を終了する。
ステップSC2の処理でコンテンツの長押し操作を受け付けていないと判断した場合(ステップSC2;NO)、又は、ステップSC4の処理で別のコンテンツを表示しないと判断した場合(ステップSC4;NO)、制御部11は、ステップSC6の処理に進める。
【0040】
表示装置10は、第1表示面131で複数のコンテンツを表示した場合、その各コンテンツについて、第2表示面132にアイコンを配置することが可能である。例えば、ウェブコンテンツA,B,Cの順でアイコンが配置されると、制御部11は、
図11に示すように、webA,webB,webCのアイコンを、第2操作画面R2上に配置する。制御部11は、例えば、作成順にアイコンを並べて表示する。
【0041】
次に、第2表示面132に配置されたアイコンを選択する操作を受け付けるときの表示装置10の動作を説明する。
図12は、表示装置10が第2表示面132のアイコンが選択されたときに実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図13は、表示装置10が第2表示面132のアイコンが選択されたとき表示する画面例を示す図である。以下の動作前にあって、第2操作画面R2は、
図11で説明した画面である。
表示装置10の制御部11は、表示部13を制御して、第2表示面132に第2操作画面R2を表示する(ステップSD1)。次に、制御部11は、第2操作画面R2のアイコンを選択する操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップSD2)。ここで、
図13(a)に示すように、第2操作画面R2のアイコンwebAが、ユーザの指Fによって行われた操作で選択された場合を考える。この場合、制御部11は、ステップSD2の処理で「YES」と判断し、ステップSD3の処理に進める。
【0042】
次に、制御部11は、選択されたアイコンに対応するコンテンツを、第1表示面131に表示する(ステップSD3)。アイコンwebAが選択された場合、
図13(b)に示すように、制御部11は、ウェブコンテンツAを第1表示面131に表示する。この際、制御部11は、ウェブコンテンツAのコンテンツデータを記憶部15から読み出して、アイコンの配置時、即ち、長押し操作されたときの状態でウェブコンテンツAを表示する。
【0043】
次に、制御部11は、選択されたアイコンを、第2表示面132から削除する(ステップSD4)。アイコンwebAが選択された場合、制御部11は、
図13(b)に示すように、アイコンwebAを削除し、アイコンwebB,webCの表示を継続する。更に、制御部11は、選択されたアイコンに対応するコンテンツデータを、記憶部15から削除してもよい。
【0044】
次に、制御部11は、第2操作画面R2の表示を終了するかどうかを判断する(ステップSD5)。制御部11は、第2操作画面R2の表示を継続する場合は(ステップSD5;NO)、ステップSD2の処理に戻す。他方、制御部11は、別の画面に遷移させたり、第2表示面132の画面表示を終了したりする場合は、ステップSD5の処理で「YES」と判断し、第2操作画面R2の表示を終了する。
なお、ステップSD2の処理でアイコンを選択する操作を受け付けていないと判断した場合(ステップSD2;NO)、制御部11は、ステップSD5の処理に進める。
【0045】
本動作例2によれば、ユーザが第1表示面131でコンテンツを閲覧している場合に、当該コンテンツの閲覧を一時中断して、後で閲覧しようとするときには、このコンテンツを長押し操作することによって、第2表示面132にアイコンを作成、配置させることができる。ユーザは、第2表示面132に表示されたアイコンを選択する操作をすると、第1表示面131で、コンテンツを再び閲覧することができる。また、ユーザがアイコンを操作してコンテンツを閲覧した場合には、当該アイコンが第2表示面132から削除される。これにより、ユーザにとっては、自身が興味を持ったコンテンツを一時的に保持させた後、該当コンテンツを忘れることなく閲覧することができる。また、上述した動作例1と同様に、ユーザは、コンテンツを第1表示面131に押し込むような操作をすることで、その奥側にある第2表示面132にアイコンを配置させることができる。
【0046】
本動作例2において、制御部11は、第2表示面132にアイコンを配置するのではなく、クリップボードに基づいてコンテンツ(いわゆるwebクリップ)を配置してもよい。クリップボードに基づいてコンテンツを複数表示する場合、制御部11は、接触センサ122を用いてユーザの操作を受け付けて、コンテンツの表示を切り替えてもよい。例えば、
図14に示すように、制御部11は、クリップボードを所定の方向(ここでは右方向)に順次配置し、ユーザの操作(例えば、矢印D方向に指Fを滑らせる操作)に応じて、コンテンツの表示を切り替える。クリップボードに基づくコンテンツが選択されたときの表示装置10の動作は、アイコンが選択されたときと同じでよい。
【0047】
また、制御部11は、第2表示面132において、コンテンツデータのリソース順となるように、アイコン又はコンテンツを並べてもよい。例えば、制御部11は、コンテンツデータのデータ量が大きい順に並べる。この場合、ユーザは、コンテンツデータの容量が相対的に大きいコンテンツを認識しやすい。このため、記憶部15のコンテンツデータの記憶領域を早期に開放できるように、ユーザは、リソース量の大きいコンテンツデータのコンテンツを優先的に閲覧することも可能である。
【0048】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態の動作例1において、表示装置10は、第2表示面132におけるアイコンの表示位置(配置位置)をユーザに指定させてもよい。
この変形例の制御部11は、上述した実施形態で説明した機能に加えて、
図4に示す第3受付部114に相当する機能を実現する。
第3受付部114は、第2表示面132における第2オブジェクト(アイコン)の表示位置を変更する操作(第3操作)を受け付ける。第2受付部112は、例えば、接触センサ121から供給される操作信号に基づいて、操作を受け付ける。
表示制御部113は、第2表示面132における第2オブジェクトの表示位置を変更する操作が、第3受付部114で受け付けられるときに、第2表示面132の表示画面を第1表示面131において透過表示する。第2表示面132の表示画面の透過表示は、例えば、当該表示画面を半透明にする透明処理を施して、第1表示面131の表示画面に重ねて表示することにより行われる。そして、表示制御部113は、第3受付部114で受け付けられた操作で指定された表示位置に、第2オブジェクトを表示する。
【0049】
図15は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに実行する実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図16は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに表示する画面例を示す図である。以下の説明において、上述した実施形態の動作例1と同じ処理ステップについては同じステップを使用し、その説明を省略又は簡略化する。
表示装置10の制御部11は、第1表示面131に第1操作画面R1を表示し(ステップSA1)。アイコンの長押し操作を受け付けたと判断すると(ステップSA2;YES)、第1表示面において第2操作画面R2を透過表示する(ステップSA11)。
【0050】
ここで、
図16(a)に示すように、ユーザがアイコンI8を長押し操作した場合を考える。この場合、
図16(b)に示すように、制御部11は、第1操作画面R1に重ねて、透過画像R2tを表示する。
図16において、透過表示が行われている領域を、中間調を用いて表す。また、第1操作画面R1のうち、第2操作画面R2の透過表示が行われている領域を破線で表し、それ以外の領域を実線で表す。透過画像R2tは、第2操作画面R2の透過度を高くした画像に等しい。ウィンドウWtは、透過度が異なること以外は、見かけ上はウィンドウWと同じである。透過画像R2tは、ここでは、第1操作画面R1よりもユーザ側の階層に配置される。また、制御部11は、第1表示面131のうち、第2表示面132と重なる領域で、透過表示を行う。この第2操作画面R2を見たユーザは、第1表示面131を見ながら、第2操作画面R2においてアイコンを配置できる位置を把握することができる。
【0051】
図15に戻り、制御部11は、長押し操作されたアイコンの表示位置を変更する操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップSA12)。制御部11は、接触センサ122を用いた第1表示面131に対する操作によって、アイコンの表示位置を指示する操作を受け付ける。ここでは、ユーザは、長押し操作したアイコンI8を、透過画像R2tの表示領域上の所定の位置に移動させる操作を行う。
図16(c)には、ユーザが、透過画像R2tの表示領域のうちの右上部の位置に移動させた場合が例示されている。
【0052】
制御部11は、アイコンの表示位置が確定されるまでは(ステップSA12;NO)、第2操作画面R2の透過表示を継続し、アイコンの表示位置が確定されると、第2操作画面R2にアイコンを配置し、表示する(ステップSA13)。
図17は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置した後に表示する画面例を示す図である。
図17に示すように、制御部11は、透過画像R2t上に移動させられたアイコンの位置と、第2操作画面上のアイコンの表示位置とが同じとなるように、第2表示面132でのアイコンの表示位置を決定する。ここでは、制御部11は、第2操作画面R2における右上部の位置に、アイコンI8sを配置する。
制御部11が実行するその他の処理は、上述した実施形態と同じでよいので、説明を省略する。
【0053】
制御部11は、第2操作画面R2の透過表示を行う場合に、第2操作画面R2を左右方向に反転させた透過画像(即ち鏡像)を表示させてもよい。この場合、制御部11は、
図18に示す透過表示を行う。この透過表示を行うことにより、ユーザは、第2操作画面R2が表示装置10を通して透けて見えるような感覚を得ることができる。
【0054】
この変形例の表示装置10によれば、ユーザが第2表示面132におけるアイコンの表示位置を指定(変更)する場合に、第1表示面131の表示を見て、第1表示面131に対する操作によって、所望する表示位置を指定しやすくなる。
なお、透過表示は、透過画像R2tが、第1操作画面R1よりもユーザからみて奥側の階層に配置する方法で行われてもよい。この場合、制御部11は、第1操作画面R1の透過度を、透過表示しない場合に比べて高くするとよい。
【0055】
(変形例2)
表示装置10は、ユーザが行った長押し操作に応じた表示属性に従って、第2表示面132にアイコンを表示してもよい。表示属性は、機能の表示に関する属性であり、当該機能を表すオブジェクトの表示方法を規定する。表示属性の一例として、オブジェクトの表示サイズがある。
この変形例の制御部11は、上述した実施形態で説明した機能に加えて、
図4に示す表示属性設定部115に相当する機能を実現する。
表示属性設定部115(設定部)は、第1受付部111が受け付けた第1オブジェクトの表示位置を指示する操作に応じて、機能の表示属性を設定する。
表示制御部113は、表示属性設定部115が設定した表示属性に従って、第2表示面132に第2オブジェクトを表示する。
【0056】
図19は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図20は、表示装置10が第2表示面132にアイコンを配置するときに表示する画面例を示す図である。以下の説明において、上述した実施形態の動作例1と同じ処理ステップについては同じステップを使用し、その説明を省略又は簡略化する。
表示装置10の制御部11は、第1表示面131に第1操作画面R1を表示する(ステップSA1)。アイコンの長押し操作を受け付けたと判断すると(ステップSA2;YES)、制御部11は、第2表示面132におけるアイコンの表示属性を設定する(ステップSA21)。例えば、制御部11は、長押し操作された時間の長さに応じて、表示属性を設定する。例えば、制御部11は、長押し操作の時間がt1秒以上t2未満であれば、アイコンの表示サイズを「小」とし、t2秒以上t3未満であれば、アイコンの表示サイズを「中」とし、t3秒以上であれば、アイコンの表示サイズを「大」とする。ここで、上述した実施形態で説明したウェブコンテンツAが表示サイズ「大」、ウェブコンテンツBが表示サイズ「中」、ウェブコンテンツCが表示サイズ「小」と設定された場合、制御部11は、例えば、
図20に示す第2操作画面R2を表示する。
【0057】
制御部11は、長押し操作の時間に限らず、長押し操作されたときに第1表示面131に作用した力の大きさを検出し、検出した力の大きさに応じた表示属性を設定してもよい。例えば、制御部11は、第1表示面131に作用する力が大きいほど、オブジェクトの表示サイズを大きくする。これ以外にも、制御部11は、単位時間にアイコンの表示位置を押した回数や頻度、押す操作のパターン等の各種の操作方法に応じて、表示属性を設定してもよい。
【0058】
表示属性は、アイコンの表示サイズのほか、アイコンの表示時間であってもよい。例えば、制御部11は、長押し操作の時間が長いほど、又は、第1表示面131に作用する力が大きいほど、アイコンの表示時間を長くする。この場合、制御部11は、設定した表示時間を経過したアイコンについては、第2表示面132から削除する。この際、制御部11は、削除したアイコンに対応するコンテンツデータを、記憶部15から削除してもよい。
また、表示属性は、アイコンを所定のカテゴリに分類するときのカテゴリを指定する情報であってもよい。このカテゴリは、任意に定められてよいが、例えば、今日中に見るコンテンツに対応するアイコンが属するカテゴリと、1週間以内に見るコンテンツに対応するアイコンが属するカテゴリといった、ユーザの関心度合いに従って分類されるカテゴリがある。
また、表示属性は、第2表示面132にアイコンが配置されるときの表示形態であってもよい。例えば、制御部11は、長押し操作の方法(前述した長押し操作の時間や力の大きさ等)に応じて、アイコンの濃度を徐々に高くする表示を行ってもよい。例えば、制御部11は、長押し操作の時間が長いほど、又は、長押し操作の力が大きいほど、より急速にアイコンの濃度が高くなるようにする。
また、制御部11は、第2表示面132でアイコンを表示するか、又は、上述した動作例2で説明したクリップボードに基づいてコンテンツを表示するか、という表示属性を設定してもよい。
【0059】
(変形例3)
表示装置10は、第1表示面131に表示したアイコンが長押し操作された場合に、第2表示面132において当該長押し操作された位置と重なる位置に、アイコンを配置し、表示してもよい。例えば、
図21に示すように、第1表示面131において左上部にあるアイコンI1が長押し操作された場合、制御部11は、第2表示面132において右上部にアイコンI1sを表示する。
この表示の場合、ユーザは、アイコンを第1表示面131に押し込むような操作をすることで、その奥側にある第2表示面132上の位置にアイコンを配置させることができる。
【0060】
また、表示装置10は、第1表示面131に表示したアイコンが長押し操作された場合に、第2表示面132においてユーザの指が接触しにくい位置を、アイコンの表示位置に決定してもよい。この表示位置は、予め決められていてもよいし、接触センサ122の検出結果に基づいて制御部11が決定してもよい。後者の場合、制御部11は、接触センサ122に基づいて、所定時間以上継続して接触操作を検出する位置以外の位置を、アイコンの表示位置とする。所定時間以上継続して接触操作が検出される位置は、表示装置10がユーザによって把持されたときに、手が接触する位置と推測されるからである。
【0061】
(変形例4)
上述した実施形態の動作例2において、表示装置10は、第2表示面132に表示されたアイコンを選択する操作を受け付けると、選択されたアイコンに対応するコンテンツを、第2表示面132に表示してもよい。
【0062】
(変形例5)
上述した実施形態のオブジェクトは、アイコン、コンテンツ又はウィンドウであったが、この例に限られない、本発明のオブジェクトは、例えば、機能の名称や説明文などの文字列を付したメニュー(例えばメニューバー)であってもよく、表示画面を構成する表示要素(画像要素)となるものであればよい。
また、本発明のオブジェクトが表す機能は、アプリケーションプログラム又はアプリケーションプログラムにより実行される機能に限られない。
【0063】
(変形例6)
表示装置10が受け付けるアイコンに対する接触操作は、押し込む操作に限らず、例えば円等の図形を描く操作や、表示面をはじくような操作等の他の操作であってもよい。
また、表示装置10は、接触操作に代えて又は組み合わせて、第1表示面131や第2表示面132に対して非接触で行われる近接操作を、近接センサを用いて検出してもよい。また、アイコンを選択する操作は、表示装置10に設けられた物理キーを用いて行われてもよく、その具体的な操作方法は特に問わない。
また、表示装置10は、第2表示面132に対する操作を接触操作又は近接操作で受け付けるのではなく、例えば物理キー等の操作手段を用いて、ユーザが行った操作を受け付けてもよい。更に、制御部11は、第2表示面132上の位置を指示する操作を受け付けているときに、指示された位置をユーザに対して明示する表示(例えばカーソル表示)を、第1表示面131を用いて行ってもよい。
【0064】
(変形例7)
上述した実施形態の動作例2において、第1表示面131で表示されるコンテンツと、第2表示面132で表示されるアイコンとの関係は、特に問わない。第1表示面131のコンテンツと、第2表示面132のアイコンとの関係は、例えば、ユーザが作成中のメモと、そのメモを開くためのアイコンであってもよいし、ゲーム画面と、アイコンが配置されたときの場面からゲームを再開するためのアイコンであってもよいし、再生中の音楽コンテンツと、アイコンが配置されたときに再生されていた音楽コンテンツを、配置時の時点から再生するためのアイコンであってもよい。
【0065】
(変形例8)
表示装置10において、第1表示面131と第2表示面132との形状や寸法の関係は特に問わない。例えば、第1表示面131と第2表示面132とが同一形状且つ同一サイズであってもよい。また、表示装置10は、正面と背面とに表示面を有する表示装置でなくてもよい。例えば、表示装置10は、正面等の同一面に2つの表示面を設けた表示装置であってもよい。また、表示装置10は、互いに異なる方向を向く表示面として、正面と側面とに表示面をそれぞれ備えてもよい。
なお、第1表示面131と第2表示面132との上下方向が逆である場合に、変形例1で説明した透過表示を行うときには、制御部11は、第2操作画面R2を上下方向に反転させて透過表示を行う。即ち、第1表示面131と第2表示面132との位置関係に応じて、反転の有無や反転方向が異なることが望ましい。更に、制御部11は、透過表示における反転の有無や反転方向を、ユーザに対して明示する表示(例えばメッセージ又はアイコンの表示)を行ってもよい。
【0066】
表示装置10は、スマートフォン以外の表示装置であってもよく、例えばタブレット型コンピュータやフィーチャーフォン、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機、携帯型音楽プレーヤ等のGUIを提供する表示装置であればよい。
また、本発明の表示装置は、少なくとも、オブジェクトの表示制御を行う機能を有していればよい。例えば、オブジェクトが選択されたときに実行される機能(例えば、アプリケーションプログラムの実行)については、表示装置とは別に設けられた装置(処理装置)に制御されてもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10の制御部11が実現する各機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現されうる。制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、表示方法として把握することも可能である。