(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の相互連絡された空洞または小孔を有し、これにより、生細胞を分散させて細胞チャンバー内部の酸素分布を改善する、細胞チャンバーマトリックスをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアセンブリー。
前記マトリックスが、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジメチルシロキサンモノアクリレート、およびポリジメチルシロキサン モノメタクリレートである、請求項7に記載のアセンブリー。
ヒトPDX1(pancreatic and duodenal homeobox gene 1)陽性膵臓前駆細胞をさらに含む、請求項14に記載のアセンブリー。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、ベータ細胞量および体重(BW)1kg当たりの相対IEQ(islet equivalent)を示すグラフである。グラフはまた、ベータ細胞量が約10〜20%である場合に糖尿病の発症が見られる一方、ベータ細胞量が10%未満の患者では血清Cペプチドが識別可能でなく、また、治療指数範囲は広いが、約200,000IEQが封入PEC移植片により送達される潜在的な有効用量であることについても記載している。
【0024】
【
図2】
図2は、ヒト膵島IEQおよびCペプチド含量を、成熟封入膵臓内胚葉細胞(PEC:pancreatic endoderm cell)移植片に由来するCペプチドと相関させるグラフである。
【0025】
【
図3A-B】
図3は、3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図3Bは、細胞チャンバーが互いに対して実質的に平行となるような角度でフォールドされたデバイスアセンブリーの3次元的性格を示す
図3Aの断面図である。
【0026】
【
図4A-B】
図4は、3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての写真である。
図4Aは、フラットな平面状8細胞チャンバー型デバイスを示す図であり、
図4Bは、細胞チャンバーが互いに対して実質的に平行となるようにフォールドされた、同じ
図4Aのデバイスを示す図である。
【0027】
【
図5A-B】
図5は、細胞封入デバイスについての写真である。
図5Aは、複式ポートを伴う3次元大収容力デバイスアセンブリーを示す図であり、
図5Bに示される小収容力の平面状デバイスと比較される。
【0028】
【
図6A-C】
図6は、ポートを伴わない3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図6Aは、細胞チャンバーが互いに対して実質的に平行であるかまたは隔たりが0度となるような角度でフォールドを伴うデバイスアセンブリーの3次元的性格を示す図であり、
図6Bは、デバイスの上面図を示し、
図6Cは、デバイスの断面を示す図である。
【0029】
【
図7A-B】
図7は、ポートを伴う3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図7Aは、デバイスアセンブリーの3次元的性格を示す図であり、
図7Bは、各細胞チャンバーおよびポートが約20度隔てられた、ポートを伴うデバイスの断面を示す図である。
【0030】
【
図8A-B】
図8は、ポートを伴う3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図8Aは、デバイスアセンブリーの3次元的性格を示す図であり、
図8Bは、各細胞チャンバーおよびポートが約40度隔てられた、ポートを伴うデバイスの断面を示す図である。
【0031】
【
図9A-C】
図9は、ポートを伴わない(「ローマンシェード」型)3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図9Aは、デバイスアセンブリーの3次元的性格を示す図であり、
図9Bは、デバイスの上面図を示し、
図9Cは、ポートを伴わないデバイスの断面を示す図である。細胞チャンバーは、互いに対して平行であるが、ある一定の角度においてである。
【0032】
【
図10A-C】
図10は、チャンバーが連続チューブである、3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図10Aは、
図10Bを2つに切って、蛇行型細胞チャンバーの詳細を示すように、
図10Bのチューブ状デバイスの断面を示す図であり、
図10Bは、両端部に開口部を伴う、フラットシートのチューブ状デバイスを示す図であり、
図10Cは、チューブ状デバイスの上面図を示す。
【0033】
【
図11A-C】
図11は、3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図11Aは、3次元大収容力デバイスを示す図であり、
図11Bは、デバイスの上面図を示し、
図11Cは、細胞チャンバーが互いに対して平行であり、一方の側が基部に接合された、デバイスの断面を示す図である。
【0034】
【
図12A-C】
図12は、(「シャッター」型)3次元大収容力デバイスアセンブリーの一実施形態についての斜視図である。
図12Aは、3次元大収容力デバイスを示す図であり、
図12Bは、デバイスの上面図を示し、
図12Cは、平行な細胞チャンバーが、基部へと相互連絡された、デバイスの断面を示す図である。
【0035】
【
図13A-B】
図13は、3次元大収容力デバイスアセンブリーとなるように形成するかまたはフォールドさせる前の、1つのポート(
図13A)または2つのポート(
図13B)を有する8つの細胞チャンバーを含有する、細胞封入大収容力デバイスアセンブリーの2つの実施形態の上面斜視図である。
【0036】
【
図14A-B】
図14は、1つのポートを有する16の細胞チャンバーを含有する、細胞封入大収容力デバイスアセンブリー(
図14A)と;1つのポートを有する1つ、2つ、3つ以上の細胞チャンバーを伴う、デバイスアセンブリーのモジュール製造との、2つの実施形態についての上面斜視図である。
【0037】
【
図15】
図15は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0038】
【
図16】
図16は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0039】
【
図17】
図17は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0040】
【
図18】
図18は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0041】
【
図19】
図19は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0042】
【
図20】
図20は、各々がポート(丸)を有する複数の細胞チャンバーを伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行である、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0043】
【
図21】
図21は、各々がポート(丸)を有する複数の細胞チャンバーを伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行である、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0044】
【
図22】
図22は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0045】
【
図23】
図23は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0046】
【
図24】
図24は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0047】
【
図25】
図25は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0048】
【
図26】
図26は、複数の細胞チャンバーおよび細胞チャンバー1つ当たり単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0049】
【
図27】
図27は、各々がポート(丸)を有する複数の細胞チャンバーを伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行である、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0050】
【
図28】
図28は、各々がポート(丸)を有する複数の細胞チャンバーを伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行である、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0051】
【
図29】
図29は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0052】
【
図30】
図30は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0053】
【
図31】
図31は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0054】
【
図32】
図31は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0055】
【
図33】
図33は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0056】
【
図34】
図34は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0057】
【
図35】
図35は、チューブの形状および形態にあり、各端部にポートを有する、単一の細胞チャンバーを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0058】
【
図36】
図36は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0059】
【
図37】
図37は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0060】
【
図38】
図38は、モジュール細胞チャンバーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図であり、図はアセンブルされた、8つのこのようなユニットを示しているが、デバイスには、より多数のユニットをアセンブルする場合もあり、より少数のユニットをアセンブルする場合もある。
【0061】
【
図39】
図39は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0062】
【
図40】
図40は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0063】
【
図41】
図41は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0064】
【
図42】
図42は、各側に細胞チャンバーを伴う、単一のモジュラーユニットから構築された、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0065】
【
図43】
図43は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0066】
【
図44】
図44は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0067】
【
図45】
図45は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0068】
【
図46】
図46は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0069】
【
図47】
図47は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0070】
【
図48】
図48は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポート(丸)を伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行に対面する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0071】
【
図49】
図49は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポート(丸)を伴い、細胞チャンバーが互いに対して平行に対面する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0072】
【
図50】
図50は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0073】
【
図51】
図51は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0074】
【
図52】
図52は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0075】
【
図53】
図53は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0076】
【
図54】
図54は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0077】
【
図55】
図55は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0078】
【
図56】
図56は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0079】
【
図57】
図57は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0080】
【
図58】
図58は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0081】
【
図59】
図59は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0082】
【
図60】
図60は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0083】
【
図61】
図61は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0084】
【
図62】
図62は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポート(丸)を伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0085】
【
図63】
図63は、複数の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0086】
【
図64】
図64は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての斜視図である。
【0087】
【
図65】
図65は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての背立面図である。
【0088】
【
図66】
図66は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての正立面図である。
【0089】
【
図67】
図67は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての上面図である。
【0090】
【
図68】
図68は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴う、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての底面図である。
【0091】
【
図69】
図69は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての右立面図である。
【0092】
【
図70】
図70は、単一の細胞チャンバーおよび単一のポートを伴い、アセンブリーがプランテーションシャッターデザインに酷似する、3次元大収容力細胞封入デバイスまたは3次元大収容力細胞封入アセンブリーについての左立面図である。
【0093】
【
図71A-C】
図71は、細胞封入デバイスアセンブリーの細胞チャンバー内部における使用のための、マットを形成するように織られたシリコーン系の中空糸チューブ(
図71A〜B)、およびシリコーン系のエラストマー発泡体(
図71C)についての写真画像である。
【0094】
【
図72】
図72は、6匹の実験動物および6匹の対照動物について、植え込まれたマウスの血清中のヒトCペプチドの濃度を示すグラフである。in vivoにおけるグルコースレベル応答性機能を、植込みまたは移植の13週間後の絶食時、ならびに腹腔内グルコース投与の30分後および60分後において解析した。すべての動物に、シリコーン中空糸ルーメン状マトリックスを伴うかまたは伴わずに、封入PEC移植片(Encaptra(登録商標)EN20またはEN20;ViaCyte、San Diego、CA)を施した。
【0095】
【
図73A-B】
図73は、シリコーン中空糸と共に外植されたPEC移植片の組織学切片についての写真画像である。中空糸は、デバイスの半透膜の間の白色の円形構造である。切片は、標準的なヘマトキシリンエオシン染料(
図73A)、およびインスリンを発現させるこれらの細胞を褐色に染色する抗インスリン抗体(
図73B)で染色した。
【0096】
【
図74】
図74A〜Cは、ヒトの(没後間もない)死体に植え込まれ、超音波でイメージングされた、EN250デバイス(
図74A)の3次元細胞封入デバイスアセンブリーの原型を示す超音波画像である。示されるU字形のEN250デバイスの原型は、圧縮荷重を、死体へと適用する前に観察することもでき、適用している間に観察することもでき、適用した後で観察することもできる(
図74BおよびC)。
【0097】
【
図75A-B】
図75は、ウェッティングされた空のデバイスならびに充填されたEN250デバイスおよびEN20デバイスについての超音波画像である。
【発明を実施するための形態】
【0098】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
別段に言及しない限りにおいて、本明細書で使用される用語は、当業者による従来の用法に従い理解されたい。本出願を通して、多様な特許および非特許刊行物を参照する。これらの刊行物およびそれらの刊行物中で引用された参考文献のすべての開示の全体は、本特許が関連する最新技術についてより十分に記載するために、本明細書において、それらの全体が参照により本出願へと組み込まれる。
【0099】
本明細書および付属の特許請求の範囲の目的ではまた、別段に指し示さない限りにおいて、本明細書および特許請求の範囲で使用される、成分の量を表現するすべての数、材料の百分率または比率、反応条件、および他の数値も、すべての場合において、「約」という用語で修飾されているものと理解されたい。
【0100】
したがって、逆のことが指し示されない限りにおいて、以下の明細書および添付された特許請求の範囲で示される数値パラメータは、得ようとする所望の特性に応じて変化しうる近似値である。特許請求の範囲の均等論の適用を限定する試みとしてではないが、最低限において、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効数字の数に照らし、通常の概数化法を適用することにより解釈されるものとする。
【0101】
一実施形態では、生体適合性の植込み式デバイスが提供される。このような、マクロ封入デバイスは、米国特許第6,773,458号;同第6,156,305号;同第6,060,640号;同第5,964,804号;同第5,964,261号;同第5,882,354号;同第5,807,406号;同第5,800,529号;同第5,782,912号;同第5,741,330号;同第5,733,336号;同第5,713,888号;同第5,653,756号;同第5,593,440号;同第5,569,462号;同第5,549,675号;同第5,545,223号;同第5,453,278号;同第5,421,923号;同第5,344,454号;同第5,314,471号;同第5,324,518号;同第5,219,361号;同第5,100,392号;および同第5,011,494号において記載されており、これらのすべてがBaxterに譲渡されている。
【0102】
本明細書で記載される他の適する実施形態は、少なくとも、2012年7月3日に交付された米国特許第8,211,699号、METHODS FOR CULTURING PLURIPOTENT STEM CELLS IN SUSPENSION USING ERBB3 LIGANDS;2011年7月26日に交付された同第7,958,585号、PREPRIMITIVE STREAK AND MESENDODERM CELLS;それぞれ2009年3月31日および2012年7月10日に交付された同第7,510,876号および同第8,216,836号、DEFINITIVE ENDODERM;2009年6月2日に交付された、同第7,541,185号、METHODS FOR IDENTIFYING FACTORS FOR DIFFERENTIATING DEFINITIVE ENDODERM;2009年12月1日に交付された同第7,625,753号、EXPANSION OF DEFINITIVE ENDODERM;2010年4月13日に交付された同第7,695,963号、METHODS FOR INCREASING DEFINITIVE ENDODERM PRODUCTION;2010年4月27日に交付された同第7,704,738号、DEFINITIVE ENDODERM;2011年8月9日に交付された同第7,993,916号、METHODS FOR INCREASING DEFINITIVE ENDODERM PRODUCTION;2011年8月30日に交付された同第8,008,075号、STEM CELL AGGREGATE SUSPENSION COMPOSITIONS AND METHODS OF DIFFERENTIATION THEREOF;2012年5月29日に交付された同第8,178,878号、COMPOSITIONS AND METHODS FOR SELF−RENEWAL AND DIFFERENTIATION IN HUMAN EMBRYONIC STEM CELLS;2012年7月10日に交付された同第8,216,836号、METHODS FOR IDENTIFYING FACTORS FOR DIFFERENTIATING DEFINITIVE ENDODERM;それぞれ2009年5月19日、2010年4月13日および2011年8月9日に交付された同第7,534,608号、同第7,695,965号および同第7,993,920号;2012年3月6日に交付された同第8,129,182号、ENDOCRINE PRECURSOR CELLS,PANCREATIC HORMONEEXPRESSING CELLS AND METHODS OF PRODUCTION;2012年12月25日に交付された同第8,338,170号、METHODS FOR PURIFYING ENDODERM AND PANCREATIC ENDODERM CELLS DERIVED FROM HUMAN EMBRYONIC STEM CELLS;2012年12月18日に交付された同第8,334,138号、METHODS AND COMPOSITIONS FOR FEEDER−FREE PLURIPOTENT STEM CELL MEDIA CONTAINING HUMAN SERUM;2012年10月2日に交付された同第8,278,106号、ENCAPSULATION OF PANCREATIC CELLS DERIVED FROM HUMAN PLURIPOTENT STEM CELLS;2012年12月25日に交付された、METHOD FOR PURIFYING ENDODERM AND PANCREATIC ENDODERM CELLS DERIVED FROM HUMAN EMBRYONIC STEM CELLS(CYTHERA.063A)と題する同第8,338,170号;2013年2月6日に出願された米国出願第13/761,078号、CELL COMPOSITIONS DERIVED FROM DEDIFFERENTIATED REPROGRAMMED CELLS;2012年11月8日に出願された米国出願第13/672,688号、SCALABLE PRIMATE PLURIPOTENT STEM CELL AGGREGATE SUSPENSION CULTURE AND DIFFERENTIATION THEREOF;2001年12月12日に出願された意匠特許出願第29/408,366号;同第29/408,368号;および同第29/408,370号;ならびに2012年5月31日に出願された同第29/423,365号において、さらに詳細に記載されている。
【0103】
(定義)
本明細書で使用される場合、「約」とは、「約」と言及される数が、列挙された数±その列挙された数の1〜10%を含むことを意味する。例えば、「約」100個の細胞は、状況に応じて、95〜105個の細胞を意味する場合もあり、わずか99〜101個の細胞を意味する場合もある。本明細書において現れる場合はいつでも、「1〜20」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し、例えば、「1〜20個の細胞」とは、1個の細胞、2個の細胞、3個の細胞など、最大20個の細胞を意味し、20個の細胞を含める。「約」が整数以外の数で表された範囲を修飾する場合、列挙された数±表された有効数字と同じ度合の1〜10%を意味する。例えば、約1.50〜2.50mMは、最小で1.35Mを意味する場合もあり、最大で2.75Mを意味する場合もあり、これらの間の、0.01の増分による任意の量を意味する場合もある。
【0104】
細胞集団の組成との関連において本明細書で使用される「本質的に」または「実質的に」という用語は、「大部分」または「主に」を意味する。
【0105】
本明細書で使用される化合物の「有効量」という用語またはその均等物は、フィーダー細胞の非存在下において、かつ、血清または血清の置きかえの非存在下において、1カ月間超にわたり、培養物中の分化可能細胞の安定化を施すのに十分な、規定された培地の残りの成分の存在下における化合物の濃度を指す。この濃度は、当業者により容易に決定される。
【0106】
「細胞」、「細胞系」、「細胞培養物」、または「細胞集団」もしくは「細胞の集団」に言及する場合に本明細書で使用される「単離された」という用語は、生細胞、細胞系、細胞培養物、細胞集団または細胞の集団を、in vitroにおいて、長期間にわたり培養することが可能となるように、細胞の供給源から実質的に隔てられていることを指す。また、「単離すること」という用語は、1または複数の細胞の、2つ以上の細胞の群からの物理的選択であって、細胞が、細胞の形状および/または多様なマーカーの発現に基づき選択される物理的選択を指すのに使用することができる。
【0107】
本明細書で使用される「実質的に」という用語は、大きな程度または度合を指し、例えば、ある文脈における「実質的に同様の」であれば、別の方法と大きな程度もしくは度合で同様であるかまたは異なる1つの方法について記載するのに使用される。しかし、本明細書で使用される「実質的に含まない」という用語、例えば、「実質的に含まない」または「夾雑物を実質的に含まない」または「血清を実質的に含まない」または「インスリンまたはインスリン様成長因子を実質的に含まない」またはこれらの均等物は、溶液、培地、補充物、賦形剤などが、血清、夾雑物またはこれらの均等物を、少なくとも98%、または少なくとも98.5%、または少なくとも99%、または少なくとも99.5%、または少なくとも100%含まないことを意味する。一実施形態では、規定された培養培地であって、血清を伴わないか、または100%無血清であるか、または血清を実質的に含まない培養培地が提供される。逆に、本明細書で使用される「実質的に同様の」という用語またはその均等物は、組成、工程、方法、溶液、培地、補充物、賦形剤などが、本明細書で既に記載されているかまたはその全体において本明細書に組み込まれる、既に記載されている工程もしくは方法における組成、工程、方法、溶液、培地、補充物、賦形剤などと、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同様であることを意味する。
【0108】
本明細書で使用される、移植に適する細胞とは、in vivoにおける代謝障害を治療するのに十分な程度に生存可能であり、かつ/または機能的な細胞または細胞の集団を指す。例えば、糖尿病またはその1もしくは複数の症状は、糖尿病を患う対象への移植に適する細胞の植込み後、ある期間にわたり改善または軽減することができる。好ましい一実施形態では、移植に適する細胞または細胞集団は、膵臓前駆細胞もしくは集団、またはPDX1陽性膵臓前駆細胞もしくは集団、または内分泌前駆細胞もしくは集団、または多ホルモン性内分泌細胞もしくは単一ホルモン性内分泌細胞、および/または細胞もしくは細胞の集団の任意の組合せ、またはPECもしくはそのなおも精製もしくは濃縮された細胞もしくは細胞の集団である。
【0109】
植込み式大収容力デバイス
本明細書で記載される一実施形態は、封入デバイス、好ましくは細胞封入デバイス、好ましくはマクロ細胞封入デバイス、好ましくは大収容力デバイスアセンブリー、好ましくは少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、またはそれ以上の細胞チャンバーによるデバイスからなる、任意のサイズの細胞封入デバイスアセンブリーに関する。本明細書で使用される「アセンブリー」という用語は、複数の(multipleまたはa plurality of)細胞チャンバーからなる細胞封入デバイスを指す。一実施形態では、アセンブリーは、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、またはそれ以上の細胞チャンバーからなる。別の実施形態では、アセンブリーは、アセンブリーが、任意の数の細胞チャンバー(またはモジュラーユニット)からなりうるように作製する。例えば、モジュラーユニットは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、またはそれ以上の細胞チャンバーからなる可能性があり、これは、疾患の治療に要請される細胞の数または用量に依存しうる。よって、本明細書で使用される「デバイス」という用語は、既に記載されている細胞チャンバーなどの1つの細胞チャンバーからなる単一のデバイスを意味する場合もあり、本明細書で記載される3次元デバイスまたはデバイスアセンブリーなど、複数の細胞チャンバーからなる1つのデバイスを意味する場合もある。したがって、いくつかの場合に、デバイスとアセンブリーとは、互換的に使用することができる。
【0110】
一実施形態では、デバイスまたはアセンブリーは、総容量が約20μL、50μL、100μL、150μL、200μL、250μL、300μL、350μL、400μL、450μL、500μL、550μL、600μL、650μL、700μL、750μL、800μL、850μL、900μL、950μL、1000μL以上を超えるように作製することができる。総細胞容量は、1つの細胞チャンバーが所望の細胞用量を有する、1つのデバイスからなる場合もあり、併せて所望の細胞用量を有する、任意の数または複数の細胞チャンバーを有する、1または複数のデバイスまたはアセンブリーからなる場合もある。一実施形態では、米国特許第8,425,928号において既に記載されている通り、細胞チャンバー内に1または複数のコンパートメントを創出することにより、デバイスを改善する。
図3〜70は、デバイスまたはアセンブリーの実施形態であるが、デバイスまたはアセンブリーは、
図3〜70により例示されるデバイスまたはアセンブリーだけに限定されることを意図するものではない。そうではなくて、デバイスまたはアセンブリーは、本明細書で記載されるデバイスまたはアセンブリーに基づく変更を含むことが可能であり、これは、当技術分野では日常的と考えられる。いくつかの実施形態では、デバイスデザインは、封入された生体活性薬剤および/または細胞の種類に応じ、かつ、研究の必要および機能を満たすように改変することができる。
【0111】
このようなデバイスおよび/またはアセンブリーを、哺乳動物へと植え込んで、様々な疾患および障害を治療することができる。好ましい実施形態では、デバイスは、治療上生体活性な薬剤および/または細胞をその中に完全に封入することが可能な、生体適合的な免疫隔離デバイスを含む。例えば、このようなデバイスは、酸素ならびに細胞の生存および機能に重要な他の分子は、半透膜を通って移動しうるが、免疫系の細胞は、小孔を通って透過することも横切ることもできないような小孔サイズを有する半透膜内に、治療有効量の細胞を格納しうる。同様に、このようなデバイスは、治療有効量の生体活性薬剤、例えば、血管新生因子、成長因子、ホルモンなどを含有する場合もあり、細胞により分泌される生体活性薬剤、例えば、抗体、タンパク質、ホルモンなどを含有する場合もある。
【0112】
本明細書で記載されるデバイスおよび/またはアセンブリーは、生体活性物質の、生物への連続的供給を要する病態を治療するために採用することができる。このようなデバイスはまた、例えば、生体活性薬剤および/もしくは細胞の同種もしくは異種の混合物、または1もしくは複数の対象の生体活性物質を産生する細胞を含有する、生体人工臓器とも称される場合がある。生体活性薬剤および/または細胞は、少なくとも1つ以上の半透膜により境界づけられた少なくとも1つの内部スペース内または封入チャンバー内に、完全に封入するか、または閉止することが理想的である。このような半透膜は、封入された対象の生体活性物質(例えば、インスリン、グルカゴン、膵臓ポリペプチドなど)の通過を可能とし、活性物質を、デバイス外部でかつ患者の体内の標的細胞に利用可能とすべきである。好ましい実施形態では、半透膜は、対象内に天然で存在する栄養物が膜を通って通過して、不可欠の栄養物を封入された細胞へともたらすことを可能とする。同時に、このような半透膜は、患者の細胞、より特定すると免疫系細胞が、デバイスを通って、デバイス内へと通過し、デバイス内の封入された細胞に危害を与えることを阻害または防止する。例えば、糖尿病の場合、この手法は、免疫系細胞による、植え込まれた細胞の認識および破壊を防止しながら、体内の要請に応じてリアルタイムで、グルコースおよび酸素が、インスリンを放出するようにインスリン産生細胞を刺激することを可能としうる。好ましい実施形態では、半透膜は、植え込まれた細胞が封入を回避することを阻害する。
【0113】
好ましいデバイスまたはアセンブリーは、(それだけに限らないが)望ましくは以下のうちの1または組合せである、ある種の特徴を有しうる:
i)デバイスの専有面積、例えば、所望の解剖学的部位において、デバイスまたはアセンブリーにより専有されるスペースを同時に制限しながら、大細胞用量または高細胞用量の送達を可能とする3次元コンフィギュレーションを含むこと;
ii)溶接部、またはデバイスがシーリングされる部分、なおまたは細胞チャンバー内に、フォールドの角度が、0(または180)〜90度、好ましくは0〜50度、好ましくは0〜40度の範囲にわたる、フォールドまたは屈曲または角度を含むこと;
iii)pHおよび温度を含む生理学的条件下で機能する生体適合材料、例えば、(それだけに限らないが)異方性材料、ポリスルホン(PSF)、ナノ繊維マット、ポリイミド、テトラフルオロエチレン/ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:tetrafluoroethylene/polytetrafluoroethylene;また、Teflon(登録商標)としても知られている)、ePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン:expanded polytetrafluoroethylene)、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリアミドのほか、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)膜を含むこと;
iv)デバイス内部に封入された生体活性薬剤および/または細胞に危害を与えるかまたはこれらを損なう毒性化合物を放出しないこと;
v)生体活性薬剤または高分子の、デバイスを横切る分泌または放出を促進すること;
iv)高分子拡散の急速な反応速度を促進すること;
vi)封入された細胞の長期にわたる安定性を促進すること;
vii)血管形成を促進すること;
viii)化学的に不活性の膜または格納構造を含むこと;
ix)安定的な力学特性をもたらすこと;
x)構造/格納の完全性を維持すること(例えば、意図されない、毒性のまたは有害な薬剤および/または細胞の漏出を防止すること);
xi)再充填可能であり、かつ/またはフラッシュ洗浄可能であること;
xii)機械的に拡張可能であること;
xiii)ポートを含有しないか、または少なくとも1つ、2つ、または3つ以上のポートを含有すること;
xiv)移植された細胞を受容者組織から免疫隔離すること;
xv)作製および製造が容易であること;
xvi)滅菌されうること;
xvii)モジュラー様式で製造されうること;
xviii)植込み後に回収可能であること;
xix)細胞または治療剤をロードしている間に通風されること。
【0114】
本明細書で記載される封入デバイスの実施形態は、上記の要素のうちの1または複数が達成される限りにおいて、ある種のデバイスのサイズ、形状、デザイン、容量収容力、および/または封入デバイスを作製するのに使用される材料に限定されることを意図しない。
【0115】
封入は、受容者免疫系の要素が、細胞を破壊することを阻止する保護障壁をもたらす。これは、レシピエントの免疫抑制を伴わずに、マッチしていないヒト組織なおまたは動物組織の使用を可能とし、したがって、治療において採用しうる、細胞型の多様性の増大を結果としてもたらす。加えて、植え込まれた細胞は、膜により保持されるため、細胞の封入は、そうでなければ細胞を用いた治療に存在する可能性がある、腫瘍形成の固有の危険性も防止する。
【0116】
デバイスのコア内の組織または細胞は加えて、ハイドロゲルまたは細胞外マトリックス成分などの固定化マトリックス上に固定化することもできる。加えて、デバイスのコアは、デバイスの中央部における、細胞の壊死性コアの可能性をさらに低減するように、コアの中央部に「無細胞」ゾーンを創出するインサートを含有しうる。
【0117】
好ましい実施形態では、デバイスは、免疫隔離性である。「免疫隔離」デバイスは、哺乳動物受容者へと植え込まれると、受容者免疫系の、デバイスのコア内の細胞に対する有害作用を最小化する。免疫隔離性であるために、デバイスの周囲領域または周縁領域は、(a)封入された細胞に、デバイスまたはアセンブリーが植え込まれる受容者の免疫系からの保護を付与し、(b)受容者体内の有害物質がデバイスのコアに入ることを防止し、(c)単離細胞と受容者の免疫系との間の有害な免疫学的接触を防止するのに十分な物理的障壁をもたらすべきである。この物理的障壁の厚さは変化しうるが、常に、障壁のいずれの側においても、細胞および/または物質の間の直接的な接触を防止するのに十分な程度の厚さとなる。この領域の厚さは一般に、5〜200ミクロンの範囲にわたるが、10〜100ミクロンの厚さが好ましく、20〜75ミクロンの厚さが特に好ましい。本媒体の使用により防止または最小化されうる免疫攻撃の種類は、(それだけに限らないが)マクロファージ、好中球、細胞性免疫応答(例えば、ナチュラルキラー細胞および抗体依存性T細胞介在性細胞溶解作用(ADCC))、ならびに体液性応答(例えば、抗体依存性補体介在性細胞溶解作用)による攻撃を含む。
【0118】
デバイスは、生体活性を維持し、生成物または機能を送達するためのアクセスをもたらすのに適切な、任意のコンフィギュレーション、例えば、円筒形、矩形、ディスク形状、パッチ形状、卵形、星形、または球形を含むコンフィギュレーションを有しうる。さらに、デバイスは、コイル状の場合もあり、チューブ状の場合もあり、メッシュ様構造、または入れ子構造へとラッピングされる場合もある。デバイスを、植え込んだ後のある時点で回収する場合、植込み部位からのデバイスの移動をもたらしやすいコンフィギュレーション(レシピエントの血管内を移動するのに十分な程度に小型の球形デバイスなど)は、避けるべきである。本発明の好ましい実施形態は、高度な構造的完全性をもたらし、受容者からの回収が容易な形状を含む。このような形状は、矩形のパッチ、ディスク、円筒、およびフラットシートを含む。
【0119】
一実施形態では、デバイスまたはアセンブリーは、植込み後に回収可能であり、デバイスは、回収の一助となるテザーを有することが好ましい。当技術分野では、このようなテザーがよく知られている。
【0120】
別の実施形態では、デバイスまたはアセンブリーを、所望の解剖学的部位またはこの近傍において縫合して、それが患者の内部に移動すること、動くこと、または縦横走することを防止する。デバイスまたはアセンブリーを縫合または固定するための任意の手段は、当業者の技術の範囲内にあり、例えば、縫合タブを、本出願人による米国第29/423,365号において記載されたデバイスまたはアセンブリーと同様のデバイスまたはアセンブリー内に作製することができる。一実施形態では、デバイスアセンブリーは、同種移植片を、同様の封入デバイス、例えばTheracyte(商標)デバイスにより裏付けられている、免疫化されていない齧歯動物レシピエントおよびヒトレシピエントにおける拒絶から保護することが期待される。Braukerら、Neovascularization of synthetic membranes directed by membrane microarchitecture、J.Biomed.Mater.Res.、29:1517〜1524、1995;Tibellら、Survival of macroencapsulated allogeneic parathyroid tissue one year after transplantation in nonimmunosuppressed humans、Cell Transplant.、10:591〜599、2001;およびKumagai−Braeschaら、The TheraCyte(商標)Device Protects against Islet Allograft Rejection in Immunized Hosts、Cell Transplant.、2012年10月3日を参照されたい。同様に、異種移植片も、Theracyte(商標)デバイスによっては保護されず、むしろ異種抗原の漏出により、インプラントの近傍において、強力な炎症反応を引き起こす。Braukerら、Local inflammatory response around diffusion chambers containing xenografts.Nonspecific destruction of tissues and decreased local vascularization、Transplantation、61:1671〜1677、1996;Loudovarisら、Destruction of xenografts but not allografts within cell impermeable membranes、Transplant.Proc.、24:2291〜2292;Loudovarisら、CD4+ T cell mediated destruction of xenografts within cell−impermeable membranes in the absence of CD8+ T cells and B cells、Transplantation、61:1678〜1684、1996;およびMcKenzieら、Protection of xenografts by a combination of immunoisolation and a single dose of anti−CD4 antibody、Cell Transplant.、10:183〜193、2001を参照されたい。
【0121】
他の実施形態では、デバイスアセンブリーは、デバイスのルーメンをさらに仕切る1つまたは2つ以上のシール部、すなわち隔壁シール部からなる。例えば、本出願人の米国意匠出願第29/408366号、同第29/408368号、同第29/408370号、および同第29/423,365号を参照されたい。このようなデザインは、大きなクラスター/集塊の中央部に密集した細胞が否認されるか、または細胞の栄養物および酸素の受容が減少し、これにより、潜在的に生存しなくなるように、大きな細胞凝集体または細胞クラスターまたは細胞集塊を阻害するか、低減するか、または促進しない。したがって、複数のチャンバーまたはコンパートメントを含有するデバイスは、細胞を、1または複数のチャンバー/コンパートメント全体に、より良好に分散させることが可能である。このようにして、各細胞が栄養物および酸素を受容する機会が増大し、これにより、細胞の死ではなく、細胞の生存を促進する。
【0122】
一実施形態では本発明は、実質的に楕円〜矩形形状の細胞チャンバーからなるデバイスまたはアセンブリーに関する。これらのデバイスはさらに、溶接部もしくはシームがデバイスの中央部を通って走り、溶接部もしくはシームのいずれかがデバイスの各片側をシーリングし、これにより、2つの個別のレザバー、ルーメン、チャンバー、ボイドスペース、コンテナー、もしくはコンパートメントを形成するようにコンパートメント化または再構成されているか、あるいは、溶接部のために中ほどで隔てられるかまたは分割されているが、この場合このような溶接部によりチャンバーが完全にシーリングされるわけではない、蛇腹形状の(accordian-shaped)チャンバー(hamber)を、溶接部もしくはシームが創出されるように、コンパートメント化または再構成されている。
【0123】
別の実施形態は、デバイスの平面にわたり、2、3、4、5、6、7、8、9、または10カ所以上の溶接部を有する、実質的に楕円形状または矩形形状の細胞チャンバーからなる同様のデバイスまたはアセンブリー(例えば、米国特許第8,425,928号を参照されたい)に関する。いくつかの態様では、溶接部は、デバイスの水平の相または面にわたる。他の態様では、溶接部は、デバイスの垂直の相または面にわたる。さらに他の態様では、交差溶接部は、面の水平および垂直の両方の相にわたって存在する。いくつかの態様では、溶接部は、互いに対して平行でかつ等距離である。他の態様では、溶接部は垂直である。さらに他の態様では、溶接部は、平行であるが等距離ではない。上記の例における通り、このようなデザインは、溶接部が、デバイスの両方の境界部を走り、横切り、接続すれば、完全に隔てられた、最大2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10以上のチャンバーを有効に形成することも可能であり、1つの連続チャンバーであるが、互いに入り組みあう、同じチャンバー内に別個の領域を形成するチャンバーを創出することも可能である。さらに、溶接部が平行であるか、または平行でかつ等距離である、ある種の例示的なデバイスについて記載するが、溶接部が任意の方向または配向にあるさらに他のデバイスであって、溶接部で中断されない領域を有する、長い溶接部を含むデバイスをカスタマイズまたは作製することもできる。使用される溶接部の種類および数は、採用される細胞集団または薬剤、およびそれらが採用される治療方法または目的に依存しうる。いくつかの実施形態では、溶接部は、デバイスの外観を改変するように配置することができる。
【0124】
図3〜14は、3次元細胞封入デバイスまたはアセンブリーの実施形態を示すが、上記で記載した通り、これらは、例示の実施形態にすぎず、当業者は、任意のこのようなデバイスにおいて溶接部またはシームを使用して、異なるコンフィギュレーションを形成することによりこれらを想定することもでき、形状を改変することもでき、本出願人により既に記載されている他の特色を付加して、意図される目的に適するデバイスまたはアセンブリーをカスタマイズすることもできる。例えば、デバイスは、全外周にわたり、超音波により溶接して、完全に閉止された内部ルーメンを創出することもでき、複数のルーメンを形成することもできる。膜をシーリングまたはウォーリングして、パウチ様デバイスを形成する他の手段を使用することもできる。ルーメンは、中央部に配置され、デバイスの長軸に沿って突出する、内部溶接部によりさらにコンパートメント化される。この溶接部は、各コンパートメントの厚さまたは深さを有効に制限するが、内部ルーメンを完全には隔離しない程度に突出する。この手法により、コンパートメントの幅および深さを制御し、細胞生成物の生存および効能を可能とするのに要請される通りに変化させることができる。さらに、(それだけに限らないが)全体の長さ、全体の幅、外周溶接部の厚さ、外周溶接部の幅、コンパートメントの長さ、コンパートメントの幅、コンパートメントの深さ、内部溶接部の長さ、内部溶接部の幅、およびポートの位置を含む、デバイスのすべての寸法は、固有の細胞生成物および/または生体活性薬剤にデバイスを最適化するように改変しうる、デザイン規格である。
【0125】
例えば、
図3〜70では、コンパートメントに、外周の超音波溶接時にデバイスへと組み込まれた2つの個別のポートを通して、細胞生成物または生体活性薬剤をロードする。これらのポートは、ローディング時において細胞および/または薬剤を均等に分配する目的のために、ルーメンまたはコンパートメントへと伸び、コンパートメントへのアクセスを可能とする。ある種の実施形態では、ポートは、別のポートに細胞または治療剤をロードしているときに、細胞チャンバーに通風し、これにより、デバイス内の圧力の累加を防止する一助となる。
【0126】
代替的に、別の実施形態では、本明細書で提示されるデバイスまたはアセンブリーは、投入または排出のポートを含有しない、すなわち、デバイスはポートレスであると言われる。別の態様では、外周溶接部およびコンパートメント化スポット溶接部を、超音波溶接により先ず創出する。スポット溶接部は、内部溶接部と同様に機能し、デバイスにわたり、任意の所与の地点で、ルーメンまたはコンパートメントの拡張を周期的に制限するように配置することができる。したがって、ここでもまた、スポット溶接により創出されたルーメンまたはコンパートメントは、コンパートメントを相互連絡し、いかなる1つのルーメンまたはコンパートメントも、隔離したり完全に隔てたりしない。この手法は、1つのデバイス内の1つの細胞チャンバーについて達成することもでき、デバイス内またはアセンブリー内の複数の細胞チャンバーについて達成することもでき、デバイス内またはアセンブリー内の任意の1つの細胞チャンバーについて達成することもできる。さらに、スポット溶接部の総数、直径、および分布は、任意の細胞生成物または薬剤のローディング動態および増殖速度に適合させるように最適化されうる、デザインパラメータである。
【0127】
細胞を、デバイスへとロードしたら、デバイスの周縁部にわたる第2の超音波溶接により、外周を、完全かつ無菌的にシーリングする。マルチステップシーリング工程の結果は、完成したデバイスが完全に閉止され、ポートが外周から突出していないことである。ポートは、最適未満の超音波溶接の結果として、破損が生じうる外周のエリアでありうるので、この手法により、ローディング工程が簡略化され、デバイスの全体的な完全性および安全性が改善される。
【0128】
さらに、上記の工程は、2つの逐次的ステップで記載されたが、細胞および/または薬剤を封入するための手段は、記載された2つのステップに限られず、細胞を封入し、同時に、デバイスの破損を防止するかまたはそのレベルを軽減するのに必要な、任意の数のステップを任意の順序で含む。
【0129】
当業者は、これを、多様な形で、例えば、溶接の直後に材料を切削しうる、内部用シャープエッジを有する、超音波ソノトロードを使用することにより達成することができる。これらの切削された溶接部は、デバイスによる血管形成を促進し、これにより、酸素依存性の細胞生成物および/または薬剤の生存および効能を改善するため、よりたやすく受容者組織に組み込まれるという点で利点を有する。デバイスを通る新たな血管系を促進・増進する結果として、通常平面状シートデバイスの中央部に限られる、X−Y方向への拡散による酸素の輸送が改善される。
【0130】
他の実施形態では、デバイスデザインは、異なる形状である可能性があり、例えば、細胞封入デバイスは、チューブもしくはフラット化チューブの形状、または本発明のデバイスに対する上記の要件のうちの1つを満たす、他の任意のこのような形状でありうる。
【0131】
デバイス材料
有用な生体適合性ポリマーデバイスは、(a)組織または細胞を含有するコアと、(b)単離された細胞を含有しない生体適合性半透膜(ジャケット)(すなわち、細胞を固定化しない膜自体)の周囲領域または周縁領域とを含む。
【0132】
デバイス膜の「半透性」の性質は、細胞により産生される分子(代謝物、栄養物、および治療物質)の、デバイスから、周囲の受容者組織への拡散は可能とするが、コア内の細胞を受容者による有害な免疫攻撃から保護するのに十分な程度には不透性である。
【0133】
米国特許第6,773,458号;同第6,520,997号;同第6,156,305号;同第6,060,640号;同第5,964,804号;同第5,964,261号;同第5,882,354号;同第5,807,406号;同第5,800,529号;同第5,782,912号;同第5,741,330号;同第5,733,336号;同第5,713,888号;同第5,653,756号;同第5,593,440号;同第5,569,462号;同第5,549,675号;同第5,545,223号;同第5,453,278号;同第5,421,923号;同第5,344,454号;同第5,314,471号;同第5,324,518号;同第5,219,361号;同第5,100,392号;および同第5,011,494号を含むBaxterによる既に上記で記載した特許を含め、当技術分野では、細胞透過膜および細胞不透膜について記載されている。
【0134】
(それだけに限らないが)ポリアクリル酸(アクリルコポリマーを含む)、ポリビニリデン、ポリ塩化ビニルコポリマー、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアミド、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)、ポリホスファゼン、ポリアクリロニトリル、ポリ(アクリロニトリル-co-塩化ビニル)、PTFEのほか、前出の誘導体、コポリマー、および混合物を含む、多様なポリマーおよびポリマーブレンドを使用して、デバイスジャケットを製造することができる。
【0135】
生体適合性半透中空糸膜およびそれらを作製する方法は、各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,284,761号および同第5,158,881号(また、WO95/05452も参照されたい)において開示されている。一実施形態では、デバイスジャケットを、各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,976,859号および同第4,968,733号において記載されている、ポリエーテルスルホン中空糸などのポリエーテルスルホン中空糸から形成する。
【0136】
一実施形態では、封入デバイスは、(それだけに限らないが)異方性材料、ポリスルホン(PSF)、ナノ繊維マット、ポリイミド、テトラフルオロエチレン/ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;また、Teflon(登録商標)としても知られている)、ePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリアミドのほか、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)膜を含む、生体適合材料を含む。これらの膜の種類および成分ならびに実質的に同様の膜の種類および成分は、いくつかを挙げれば、少なくともGore(登録商標)、Phillips Scientific(登録商標)、Zeus(登録商標)、Pall(登録商標)、およびDewal(登録商標)により製造されている。
【0137】
デバイスローディング
細胞を含む治療剤を、植込み式デバイスまたはデバイスへとロードするための一実施形態は、その全体において本明細書に組み込まれる2011年2月21日に出願された本出願人らによる公開第WO/2012/115619号(PCT/US11/25628)、LOADING SYSTEM FOR AN ENCAPSULATION DEVICEに記載されている。
【0138】
別の実施形態では、上記のデバイスによる細胞ローディングは、PECを融解させ、培養する時点から、細胞凝集体をカウントし、デバイスへとロードするまで、それらが、閉鎖された滅菌環境内に含有されるように、十分に自動化されている。
【0139】
別の実施形態では、シリンジ様システムを使用して、細胞凝集体を、デバイスへとロードする。
【0140】
当業者には、これらの方法および他の同様の方法が明らかである。
【0141】
細胞密度
細胞ローディング密度は、広範囲にわたり変化させることができる。任意のデバイスへとロードされる細胞の数は、想定される投与量または治療により要求される投与量、および治療において採用されるマクロ封入デバイスの数に依存する。
【0142】
一実施形態では、10×10
3〜10×10
9個の細胞を、デバイスまたはアセンブリーの各チャンバー(コンパートメントまたはルーメン)へとロードする。本発明の一態様では、PECを生成させるための本出願人の方法は、細胞凝集体懸濁液10μL当たりの細胞約300万〜400万個、または1マイクロリットル当たりの細胞約367,000個の理論容量を結果としてもたらす。本発明の一態様では、約250μLの細胞凝集体懸濁液を保持することが可能なデバイスであるEN250デバイスの総細胞数は、細胞約9100万〜9200万個である。別の態様では、各々が約100μLの細胞凝集体懸濁液を保持する収容力を伴う複数の細胞チャンバーデバイス(例えば、
図3〜70)に、細胞をロードする。例えば、アセンブリーは、100μLの細胞チャンバー8つ(またはチャンバー1つ当たりの細胞約300万〜400万個)、または細胞約2億4,000万〜3億2,000万個を含有する。細胞チャンバーは、任意のサイズであることが可能であり、例えば、
図5では、3次元デバイスの細胞チャンバーは、約121μL(200μmのルーメンに基づく)である。よって、約121μLずつの収容力を有する8つの細胞チャンバーを有するデバイスまたはアセンブリーは、約968μLであり、総細胞収容力は、チャンバー1つ当たり細胞約3,600万〜4,400万個(1μL当たり細胞367,000個で121μL=チャンバー1つ当たりの細胞4,440万個)であり、8つの細胞チャンバーがあれば、合計で、本明細書で記載されるアセンブリー1つ当たりの細胞約3億5,490万個である。
【0143】
上記は、単一のデバイスまたは大型のデバイス内の個別の細胞チャンバーの最大容量収容力に基づく理論細胞用量または理論細胞数について記載するものであり、実際の投与量は、細胞および/またはローディングの目的で細胞を入れる培地の種類に依存しうる。実際の細胞用量はまた、任意の治療用細胞についての現実の細胞用量が、デバイスまたは細胞チャンバーへとロードまたは播種された総細胞数の百分率となるように、細胞培養物が、治療用細胞の同種の純粋な培養物であるのか、異なる細胞の集団からなる集団であるのかにも依存しうる。同様に、マクロ細胞封入送達のためには、可能な限り少数のデバイスまたは任意のデバイス内の可能な限り少数の細胞チャンバー、可能な場合、デバイス内の、好ましくは10以下、好ましくは9つ以下、好ましくは8つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の7つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の6つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の5つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の4つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の3つ以下の細胞チャンバー、デバイス内の2つ以下の細胞チャンバー、およびデバイス当たり1つ以下の細胞チャンバーを植え込むことが好ましい。要請される任意の細胞チャンバー数は、チャンバールーメンの収容力に依存する。
【0144】
マルチチャンバーモジュラーデバイス
一実施形態では、無細胞ゾーン、例えば、フォールドおよび屈曲部により相互連絡された複数または多数の細胞チャンバーを含有する、デバイスまたはアセンブリーが提供される。例えば、一実施形態は、互いに対して横方向に連絡された、複数の多孔性細胞チャンバーを含む(
図3〜70を参照されたい)。このような一実施形態では、複数の多孔性細胞チャンバーは、例えば、多孔性材料の上面と底面とを、デバイスの縦軸と実質的に平行な直線に沿って超音波溶接することにより形成され、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、または18以上のうちのいずれかの細胞チャンバーを格納する。各細胞チャンバーの容量収容力は一定、例えば、100μLであり、1または複数のポートおよび内部マトリックスの足場または発泡体を伴い、所望の場合、ルーメンまたはコンパートメントの拡張を周期的に制限する、1または複数の内部溶接部を有する。一態様では、本明細書で記載される細胞封入デバイスは、少なくとも2つの多孔性チャンバーまたは多能性幹細胞に由来する、ヒトへの適切な投与量の膵島を格納し、植え込まれると、糖尿病を伴う対象を治療および改善するのに十分なチャンバーを含む。好ましい実施形態では、各チャンバーは、実質的に同じ内径を有し、ほぼ同じ数の細胞を保持しうる。複数のチャンバーが利用可能であれば、決定が当業者の知見および技術の範囲内にある、要請される細胞調製物の容量、処方される疾患治療計画に応じて、任意の数または組合せのチャンバーの使用が可能となる。
【0145】
本発明の一実施形態では、複数のチャンバーデバイス内または複数のチャンバーアセンブリー内の隣接する細胞チャンバーは、異なるデザイン、容量収容力、断面寸法、および表面積を呈しうる。一態様では、ポリマーメッシュを、近位端から遠位端へと超音波溶接し、各溶接部において無細胞ゾーンを創出することにより、複数の多孔性細胞チャンバーを形成する。細胞チャンバーの上面および底面は、それらが超音波溶接部線または無細胞ゾーンを創出する他の形態により中断される場所を除き、1または複数の細胞チャンバーの全体にわたって連続する。各細胞チャンバーのコアまたは中央部は、チャンバーを仕切り、細胞チャンバーの直径が大きくなり過ぎるか、または幅広くなり過ぎる場合に生じうる、デバイスの中央部における、細胞の壊死性コアの可能性を低減する目的で、チャンバーの中央部に「無細胞」ゾーンを創出するように、細胞チャンバー内部にシール部または溶接部を含有しうる。このような無細胞ゾーンまたは溶接部はまた、本出願人の米国特許第8,278,106号、とりわけ、
図2〜7、および既に言及した本出願人のデバイス意匠出願においても記載されている。これらの無細胞ゾーンまたは溶接部は、ある角度で、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、および180度で屈曲するかまたはフォールドされ、これにより、同時に、複数のチャンバーデバイスアセンブリー全体の専有面積を制限するか、または場合によっては低減するかもしくは減少させながら、より多くの細胞チャンバーを、デバイスアセンブリーに付加することを介して、細胞容量を増大させるコンフィギュレーションをもたらすことができる。
【0146】
本発明の好ましい実施形態では、デバイスは、無細胞ゾーンおよび/または溶接部により、互いに対して横方向に連絡され、隔てられている。例えば、
図13〜14を参照されたい。このような一実施形態では、複数の多孔性細胞チャンバーは、多孔性材料の上面と底面とを、デバイスの縦軸と実質的に平行な直線に沿って超音波溶接することにより形成され、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、または16以上の細胞チャンバーを格納する。各チャンバーは、同じ側または反対側に、1または複数のポートを格納しうる。さらに、各チャンバーは、内部マトリックスの足場を有する場合もあり、かつ/または内部溶接部を含有する場合もある。
【0147】
代替的に、任意のデバイス内またはアセンブリー内の個々の細胞チャンバーは、同じコンフィギュレーションまたはデザインを有する必要がない。各チャンバーは、(それだけに限らないが)エラストマー発泡体を含有しうる細胞チャンバー、本出願人の米国特許第8,278,106号において既に記載されている、内部溶接部の仕切りを伴う細胞チャンバー、異なるメッシュ外層を伴う細胞チャンバー、異なる多孔性膜を伴う細胞チャンバー、さらなる多孔性膜(例えば、血管形成膜、血管形成を促進するある種の因子を溶出させる膜)を伴う細胞チャンバー、細胞投与量をカスタマイズする、異なるサイズの細胞チャンバーなどを含む、異なる特徴的なデザインを呈しうる。複数の細胞チャンバーデバイスまたは複数の細胞チャンバーアセンブリーは、高治療有効用量を、患者へと送達しながら、同時に、投与スキームの柔軟性をもたらし、かつ、デバイスの専有面積を増大させない目的で重要である。
【0148】
デバイスの製造
非限定的な一実施形態では、(それだけに限らないが)外層メッシュ、細胞不透性であるが多孔性の層、接着層または接着フィルム、およびデバイスに必要な他の任意の構成要素(例えば、ポート)を含む多様な構成要素からなる、1または複数の細胞チャンバーを伴うデバイスまたはアセンブリーのうちの1または複数を作製するための製造工程が提供される。製造法は、(それだけに限らないが)細胞チャンバーの層状の構成要素の各々を、プレス加工するステップと、溶接するステップと、鋳造するステップと、鋳型成型するステップと、射出成型するステップと、ダイ成形するステップおよび/またはダイで打ち抜くステップおよび/または切断するステップ(例えば、レーザー切断、水ジェット切断、工作機械切断など)とを含みうる。層のうちの1または複数は、位置合わせし、プレス加工することもでき、例えばレーザーで、一緒に切断することもできる。
【0149】
別の非限定的な製造工程では、デバイスの1または複数の層を、デバイスまたはデバイスの1もしくは複数の部分の、機械製図画像および/またはコンピュータ画像を作成することにより形成することもできる。1つの一般的な市販のソフトウェアパッケージは、AutoCADであるが、他の機械製図ソフトウェアパッケージも利用可能であり、使用することができる。これらの層は、(それだけに限らないが)熱かしめ、溶接(高周波数または超音波を含む)、粘着、テーピング、高圧高温溶融、および従来の医薬として許容される接着剤、フィルムなどによる接着を含む、当技術分野で一般的な技法により互いに接着する。好ましい実施形態では、その迅速さ、清浄さ(溶媒を含まないこと)、および薄く幅の狭いシームの作製、ならびに強度のために、超音波溶接を使用して、細胞チャンバーまたはデバイスの異なる可撓性シートを互いに接合する。
【0150】
デバイスの閉止またはシーリング
一実施形態では、デバイスアセンブリーは、細胞を細胞チャンバー内にシーリングするかまたは十分に封入するための、溶接から形成された少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの細胞チャンバーからなる。プラスチックを溶接するための多くの技法が使用されており、本発明では、それらのうちのいずれかが、細胞チャンバーデバイスまたはアセンブリーをシーリングする手段として想定されている。例えば、本明細書のデバイスでは、高周波数の超音波溶接、接着、およびクランプを使用するが、ヒートガンを使用するか、あるいは、接合される部品およびプラスチック充填剤ロッドの両方を軟化させる熱風のジェットをもたらす、高温ガス溶接または熱風溶接;熱風溶接/高温ガス溶接;(それだけに限らないが)ホットバーシーラー、インパルスシーラーを含むヒートシール;熱風(または不活性ガス)を溶接エリアと溶接ロッドの先端とに同時に施す、フリーハンド溶接;高速チップ溶接;特に、6mmの厚さを超える材料を接合するための射出溶接;接触溶接;ホットプレート溶接;ラジオ周波数溶接;注入溶接;超音波溶接;摩擦溶接;スピン溶接;レーザー溶接;透過レーザープラスチック溶接;および溶媒溶接を含む(がそれだけに限らない)、他のプラスチック溶接法も想定されている。当技術分野では、プラスチックを溶接するための、これらの方法および他の方法がよく知られており、当業者は、材料を接着させるかまたは接合する必要に適する任意の手段を採用することが可能である。
【0151】
別の実施形態では、細胞チャンバーをシーリングする任意の適する方法を使用することができる。好ましいシーリング法は、ポリマー接着剤、クリンピング、ノッティングおよびヒートシーリングの採用を含む。当技術分野では、これらのシーリング法が既知である。他の好ましい実施形態では、米国特許第5,738,673号において記載されている、任意の適する「ドライ」シーリング法を使用する。このような方法では、それを通して細胞含有溶液を導入する、実質的に非多孔性のフィッティングが提供される。充填の後、デバイスをシーリングする。当技術分野では、デバイスをシーリングする方法が既知である。
【0152】
別の実施形態では、細胞チャンバーまたはデバイスを閉止する方法であって、デバイスの透過性ポリマー膜のうちの少なくとも一部を、液体でウェッティングするステップと、膜と会合した、ウェッティングされた熱可塑性ポリマーのうちの少なくとも一部に熱を適用して、閉止を創出するステップとを含む方法が提供される。本明細書では、このような閉止を、「ウェットシール」と称する。この「ウェットシーリング」工程では、熱可塑性ポリマーは、ポリマー膜より低い温度で溶融する。溶融すると、熱可塑性ポリマーは、ポリマー膜と統合され、表面に沿って流動し、膜の流入可能な間隙へと流入する。流路を溶融したポリマーで完全に(through)充填し、これにより、閉止領域内のポリマー膜内の流体連絡を遮断する。熱可塑性ポリマーが、その融点を下回って冷却されたら、デバイス内の閉止が形成される。閉止は、細胞密閉性であり、液体密閉性であることが多い。ウェットシールで形成された閉止を有するデバイスの部分により、デバイスの細胞不透性領域が画される。
【0153】
一実施形態では、格納デバイスを閉止する方法であって、格納デバイスの多孔性延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を、液体でウェッティングするステップと、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)などの熱可塑性ポリマーと会合した膜の一部に熱を適用して、閉止を創出するステップとを含む方法が提供される。閉止は、液体の存在下における、ポリマーの溶融およびそれ自体および膜への融合により形成する。
【0154】
一実施形態では、細胞チャンバーまたはデバイスを閉止する方法であって、熱可塑性ポリマーと会合した透過膜の一部に十分な熱を適用して、熱可塑性ポリマーを溶融および流動させた後、膜/熱可塑性ポリマーの組合せを加熱領域内で絡み合わせて、閉止を形成するステップを含む方法が提供される。材料を加熱または絡み合わせる間にはまた、膜/熱可塑性ポリマーの組合せを伸長させもする。加熱、絡み合せ、および伸長の後、分離領域が形成され、膜を分離領域内で切断する。
【0155】
これらの「ウェットシール」シーリング法および他の「ウェットシール」シーリング法は、米国特許第6,617,151号において詳細に記載されている。
【0157】
一実施形態では、植込み部位に固定化されて、封入された細胞および/または生体活性薬剤を植込み部位において維持し、例えば、発現し、分泌された治療用ポリペプチドの、植込み部位からの拡散を可能とする、植込み式デバイスが提供される。デバイスを植込み部位に固定化するこのような手段は、上記で記載した、デバイス上の縫合タブでありうるが、デバイスを解剖学的部位へと固定または粘着する他の手段も想定される。一態様では、植込み部位は、治療の焦点である組織または臓器の部位であるか、またはこれに近接する部位である。デバイスから分泌される薬剤の送達が位置依存的でなく、薬剤の生体分布が血管系に依存する他の態様では、デバイスを、大血管または毛細血管床に対して遠隔の位置に植え込むこともでき、これらに近接して植え込むこともできる。例えば、好ましい実施形態では、生体適合性デバイスは、前腕部、または脇腹、または背部、または臀部、または脚部など、その除去または外植が要請される時点まで、それが実質的に残存する場所の皮膚の下である皮下に植え込む。
【0158】
拡張型デバイス
従来の植込み式デバイスは一般に、剛性の非拡張型生体適合材料から作製されている。一実施形態では、拡張型デバイスまたはアセンブリーが提供される。デバイスが拡張することが可能であるのかどうかは、デバイスを作製するのに採用される材料、例えば、拡張型ポリマーシースの固有の性質に依存する場合もあり、デバイスを、拡張型であるかまたは拡張能を有するようにデザインする場合もある。例えば、さらなる細胞を格納するように、または既存のデバイスを詰め替えるように、サイズが拡張するデバイスが提供される。
【0159】
一実施形態では、大収容力デバイスまたはアセンブリーは、やや剛性であり、非拡張型であるが、1または複数の小型または大型の細胞封入デバイスをその中に含有することを可能とする、大型のハウジング内またはホルダー内またはケージ内に含有される。ホルダーは、1または複数のカセットを保持することが可能なカセットホルダーに類似する。代替的に、ホルダーは、複数のデバイスであって、それらのうちのいくつかだけに細胞をロードするか、またはそれらの中に細胞を封入する一方で、他のデバイスは空であり、後の時点または初回の植込み後の任意の時点で細胞または薬剤をロードおよび充填しうるデバイスを含有する。このような植込み式ハウジングは、体内の植込みに適する不活性材料、例えば、哺乳動物体内、より具体的には、ヒト体内の植込みに適切な、チタン、チタン合金またはステンレス鋼合金である金属、プラスチック、およびセラミックを含む。
【0160】
詰め替え式細胞封入デバイス
一実施形態では、本明細書で提示されるのは、詰め替え式のレザバー、ルーメン、コンテナーまたはコンパートメントを伴う封入デバイスであって、定期的に、適切な治療用薬剤および/もしくは治療用細胞または生体活性薬剤および/もしくは細胞を充填されるまたはそれらでフラッシュ洗浄される場合もある、封入デバイスに関する。このような充填は、例えば、シリンジ、またはin vivoにおいてレザバー、ルーメン、コンテナー、もしくはコンパートメントなどを充填するための当技術分野における他の標準的な手段を使用して、治療有効量の、適切な治療用薬剤および/もしくは治療用細胞または生体活性薬剤および/もしくは細胞を、植え込まれたレザバー、ルーメン、コンテナー、またはコンパートメントへと皮下(subdermallyまたはsubcutaneously)注入することにより達成することができる。
【0162】
一実施形態では、3次元大収容力デバイスアセンブリー内に封入される細胞は、内胚葉系中胚葉、(それだけに限らないが)PDX−1陰性前腸、PDX−1陽性前腸、膵臓内胚葉(PEまたはPEC:pancreatic endoderm)、膵臓前駆細胞、内分泌前駆細胞(precursorsまたはprogenitors)、未成熟ベータ細胞などの内分泌細胞を含む胚体内胚葉系列型細胞を含む(がそれだけに限らない)。一般に、胚体内胚葉系列細胞はまた、胚体内胚葉ならびにそれらの派生細胞および子孫細胞に由来する任意の細胞であって、(それだけに限らないが)肺、肝臓、胸腺、副甲状腺および甲状腺、胆嚢、ならびに膵臓など、腸管に由来する臓器を含む任意の細胞も含みうる。Grapin−BottonおよびMelton、2000;KimelmanおよびGriffin、2000;Tremblayら、2000;WellsおよびMelton、1999;WellsおよびMelton、2000を参照されたい。これらの胚体内胚葉系列型細胞および他の胚体内胚葉系列型細胞は、本出願人により詳細に記載されており、少なくとも、本明細書で記載される他の適する実施形態は、米国特許第7,958,585号、PREPRIMITIVE STREAK AND MESENDODERM CELLS;同第7,510,876号、同第8,216,836号、同第8,623,645号DEFINITIVE ENDODERM;同第8,129,182号、ENDOCRINE PRECURSOR CELLS,PANCREATIC HORMONEEXPRESSING CELLS AND METHODS OF PRODUCTION;同第8,278,106号、ENCAPSULATION OF PANCREATIC CELLS DERIVED FROM HUMAN PLURIPOTENT STEM CELLS;および2013年12月13日に出願された米国出願第14/106,330号、IN VITRO DIFFERENTIATION OF PLURIPOTENT STEM CELLS TO PANCREATIC ENDODERM CELLS(PEC)AND ENDOCRINE CELLSにおいてさらに詳細に記載されている。
【0163】
本発明はまた、細胞が本明細書で規定される通りに分化可能であるという条件で、動物における任意の供給源に由来する分化可能細胞も想定する。例えば、分化可能細胞は、胚またはその中の任意の始原生殖細胞層から採取することもでき、胎盤組織または絨毛膜組織から採取することもでき、(それだけに限らないが)脂肪、骨髄、神経組織、乳房組織、肝臓組織、膵臓、上皮、呼吸組織、生殖腺組織、および筋肉組織を含む成体幹細胞など、より成熟した組織から採取することもできる。具体的な実施形態では、分化可能細胞は、胚性幹細胞である。他の具体的な実施形態では、分化可能細胞は、成体幹細胞である。さらに他の具体的な実施形態では、幹細胞は、胎盤由来幹細胞または絨毛膜由来幹細胞である。
【0164】
当然ながら、本発明は、分化可能細胞を発生させることが可能な、任意の動物に由来する分化可能細胞の使用を想定する。分化可能細胞が採取される動物は、脊椎動物の場合もあり、非脊椎動物の場合もあり、哺乳動物の場合もあり、非哺乳動物の場合もあり、ヒトの場合もあり、非ヒトの場合もある。動物供給源の例は、(それだけに限らないが)霊長動物、齧歯動物、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、およびブタを含む。
【0165】
分化可能細胞は、当業者に既知の任意の方法を使用して派生させることができる。例えば、ヒト多能性細胞は、脱分化法および核移植法を使用して作製することができる。加えて、本明細書で使用されるヒトICM/胚盤葉上層細胞または原始外胚葉細胞は、in vivoにおいて派生させることもでき、in vitroにおいて派生させることもできる。WO99/53021において記載されている通り、原始外胚葉細胞は、接着性培養物中で発生させることもでき、懸濁液培養物中の細胞凝集体として発生させることもできる。さらに、ヒト多能性細胞は、酵素的継代培養または非酵素的継代培養など、手作業による継代培養法およびバルク継代培養法を含む、当業者に既知の任意の方法を使用して継代培養することもできる。
【0166】
本明細書で記載される組成物および方法の実施形態は、(それだけに限らないが)CyT49、CyT212、CyT203、CyT25(少なくとも本出願の出願時においては、3550 General Atpmics Court、San Diego、CA 92121に所在するViaCyte Inc.から市販されている)、BGO1、BG02およびMEL1を含む、hESCなどのヒト多能性幹細胞、ならびにiPSC−482c7およびiPSC−603(Cellular Dynamics International,Inc.、Madison、Wisconsin)、ならびにiPSC−G4(本明細書の以下では「G4」)およびiPSC−B7(本明細書の以下では「B7」)(Shinya Yamanaka、Center for iPS Cell Research、Kyoto University)などの人工多能性幹細胞(iPS:induced pluripotent stem cell)を含む、多様な分化可能霊長動物多能性幹細胞の使用を想定し、本明細書では、G4およびB7を使用する研究について詳細に記載する。これらのヒト多能性幹細胞のうちのあるものは、米国国立保健研究所(NIH)など、国立の登記所により登記されており、NIH Human Stem Cell Registry(例えば、CyT49:登記番号0041)に収載されている。また、他の利用可能な細胞系であるCyT49についての情報も、インターネット上のstemcells.nih.gov/research/registryにおいて見出すことができる。さらに他の細胞系、例えば、BG01およびBG01vも、それぞれ、Wisconsin International Stem Cell(WISC)Bankの関連会社であるWiCell(登録商標)(カタログ名:BG01)およびATCC(カタログ番号SCRC−2002)により、第三者機関へと販売および供給されている。本明細書で記載される他の細胞系は、WiCell(登録商標)またはATCCなどの生物学的リポジトリーで登記または供給することができないが、このような細胞系は、主要な研究者、実験室、および/または研究機関から直接的または間接的に、一般に入手可能である。例えば、細胞系および試薬に対する一般からの提供依頼は、生命科学の当業者にとって通例である。これらの細胞または物質の移動は、細胞系または物質の所有者とレシピエントとの間の、標準的な物質移動合意書を介することが典型的である。特に、生命科学の研究環境では、これらの種類の物質移動が頻繁に生じる。
【0167】
2006年8月に、Klimanskayaらは、hESCを、単一の割球から誘導することが可能であり、これにより、胚が無傷に保たれ、それらの破壊が引き起こされないことを裏付けた。顕微操作法を使用して、各胚からの生検を実施し、19のES細胞様生成物および2つの安定的なhESC系を得た。これらのhESC系は、未分化状態で、6カ月間超にわたり維持することが可能であり、Oct−4、SSEA−3、SSEA−4、TRA−1−60、TRA−1−81、Nanog、およびアルカリホスファターゼを含む多能性マーカーの正常な核型および発現を示した。これらのhESCは、分化することが可能であり、in vitro、およびin vivoの奇形腫のいずれにおいても、3つの胚性生殖細胞層すべての派生体を形成する。胚の破壊を伴わない新たな幹細胞系を創出するこれらの方法は、ヒト胚を使用することの倫理的懸念に取り組む。Klimanskayaら(2006)Nature、444:481〜5、Epub、2006年8月23日を参照されたい。しかし、Klimanskayaらは、誘導されたhESC系を、他のhESCと共培養した。その後、2008年に、Chung Y.らもまた、単一の割球からhES細胞系を得ることができたが、hESCとの共培養は伴わなかった。Chung Y.ら、Cell Stem Cell、2008、2(2)、113〜117を参照されたい。したがって、本明細書で提示される封入のための細胞の作製は、ヒト胚の破壊または市場化を伴わずに実行することができる。
【0168】
データベースが存在し、多様な多能性幹細胞系について記載し、これらについての情報を提供し、定期的に更新されている。これらのデータベースは、米国国立保健研究所(NIH)Human Stem Cell Registry、Human Embryonic Stem Cell RegistryおよびUniversity of Massachusetts Medical School、Worcester、Massachusetts、USAに所在する、International Stem Cell Registryを含む(がそれだけに限らない)。
【0169】
細胞の生存可能性を増大させるための方法
【0170】
細胞および組織を封入するのに使用されるポリマー膜の全体に亘る、十分な酸素および栄養物の輸送の欠如が、細胞封入および組織封入/免疫隔離の分野に対する1つの障害となっている。このガスおよび栄養物の交換が不十分であることの結果は、代謝活性の低下および細胞の死である。本明細書で記載される実施形態は、先行技術のこの欠陥に取り組む植込み式細胞封入デバイスに関する。
【0171】
膵島内の酸素分圧が、それらの天然の環境において、単離後において、および多様なポリマーデバイス内の移植後においてのほか、例えば、腎被膜下の裸状態または遊離状態で測定されている。膵島内の酸素分圧は、体内の任意の臓器のうちで最も大きい(37〜46mmHg)。しかし、単離されると、これらの値は、大幅に低下する(14〜19mmHg)。膵島を正常血糖動物へと移植すると、値は、それらの単離値と比較してやや小さくなる(9〜15mmHg)。Dionneら、Trans.Am.Soc.Artf.Intern.Organs.、1989;35:739〜741;およびCarlssonら、Diabetes、1998年7月、47(7):1027〜32を参照されたい。これらの研究は、組織を免疫隔離し、移植すると、腎被膜などの血管形成された領域内でもなお、酸素分圧は、それらの天然状態(37〜46mmHg)と比較して降下することを裏付けている。よって、特に、細胞を細胞クラスターのコアまたは封入デバイスのコアに近づけるほど、これらの無酸素に近い状態の結果として、細胞の死がもたらされうる。
【0172】
封入された細胞もしくは組織および/または生体活性薬剤への良好な酸素のアベイラビリティーおよび送達を達成するために、本明細書で記載される実施形態は、例えば、デバイスのデザインおよび/または設計、例えば、デバイスのアセンブリーに採用される膜または材料における過フッ素化物質の使用に関する。特に、ペルフルオロ有機化合物、例えば、ペルフルオロカーボン(PFC:perfluorocarbon)は、それらの酸素に対する溶解度が水の数倍であるため、良好な溶媒である。例えば、通常条件下において、液体のPFCは、容量で40〜55%の酸素および容量で100〜150%のCO2を溶存させる。PFCは多くの場合、代用血液として、かつ、組織保存のために使用される。加えて、PFCの誘導体は、代謝が不可能な、稠密で、化学的に不活性で、水に不溶性の化合物である。
【0173】
一実施形態では、O
2送達の増強を、PFCエマルジョンまたはPFCのいくつかのマトリックスとの混合物により実施する。例えば、デバイスの構成要素または細胞を、エマルジョン/マトリックス中に懸濁または浸漬またはインキュベートして、コーティングを形成することができる。さらに、単位容量当たりの重量濃度が大きい、ある種のPFCエマルジョンは、酸素の送達特性および保持特性を改善することが既知である。そして、PFCのO
2保有能力により創出される酸素分圧が大きいために、溶存した酸素の組織への拡散を駆動し、これにより、O
2の細胞への送達を増強するO
2圧勾配が創出される。
【0174】
PFC物質は、(それだけに限らないが)ペルフルオロトリブチルアミン(FC−43)、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロオクチルブロミド、ビス−ペルフルオロブチルエタン、または他の適するPFCを含む。好ましいPFCは、約60〜約76重量パーセントの炭素結合フッ素を含有することが典型的である。過フッ素化流体は、単一の化合物でもありうるが、通例はこのような化合物の混合物である(米国特許第2,500,388号(Simons);同第2,519,983号(Simons);同第2,594,272号(Kauckら);同第2,616,927号(Kauckら);および同第4,788,339号(Mooreら))。本明細書で記載される実施形態において有用なPFCはまた、Encyclopedia of Chemical Technology、Kirk−Othmer、3版、10巻、874〜81ページ、John Wiley&Sons(1980)において記載されているPFCも含む。例えば、有用なPFCは、ペルフルオロ−4−メチルモルホリン、ペルフルオロトリエチルアミン、ペルフルオロ−2−エチルテトラヒドロフラン、ペルフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、ペルフルオロペンタン、ペルフルオロ−2−メチルペンタン、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロ−4−イソプロピルモルホリン、ペルフルオロジブチルエーテル、ペルフルオロヘプタン、ペルフルオロオクタン、およびこれらの混合物を含む。好ましい不活性のフルオロケミカル液体は、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、ペルフルオロヘプタン、ペルフルオロオクタン、およびこれらの混合物を含む。本明細書で記載される実施形態において有用な市販のPFCは、1990 product bulletin #98−0211−5347−7(101.5)NPI、FLUORINERT fluidsにおいて記載されているFLUORINERT流体、例えば、FC−72、FC−75、FC−77およびFC−84(Minnesota Mining and Manufacturing Company、St.Paul、Minn.から入手可能である)、ならびにこれらの混合物を含む。
【0175】
ルーメンマトリックス、発泡体、または足場
【0176】
本発明の一実施形態では、封入チャンバーを通した酸素の供給および溶解度を増大させる戦略、特に、細胞チャンバー内部の近傍における酸素溶解度を増大させる戦略を使用する。
【0177】
一実施形態では、細胞チャンバーのコアへの酸素を増大させるための方法または手段は、細胞チャンバーを形成する細胞封入デバイスの壁面の間に、ルーメンまたはチャンバーのマトリックス、発泡体、または足場もしくはインサートを施すことからなる。このようなマトリックスは、実質的には、細胞または細胞クラスターまたは細胞凝集体が、オープンスペース内または小孔内に滞留することを可能とするサイズの、相互連絡された空洞または小孔からなり、また、発泡体マトリックスを通して、酸素および他の栄養物を細胞へと輸送するための、導管、パイプ、またはチャネルでもある。小孔サイズ、小孔密度、および発泡体足場のボイド容量は、変化しうる。小孔の形状は、単一の細胞、細胞クラスター、または細胞凝集体を保持することが可能な、円形、楕円形、または不規則形状でありうる。小孔の形状は大幅に変化しうるため、その寸法は、測定される軸に従い変化しうる。本発明の目的では、発泡体内の少なくともいくつかの小孔の小孔直径は、40〜1000μm未満、好ましくは50〜500μm、好ましくは50〜400μm、好ましくは50〜300μm、好ましくは50〜200μmであり、好ましくは50〜100μmであるものとする。一実施形態では、発泡体の小孔は、円形および/または非円形であり、非円形(例えば、楕円形)の場合、小孔の寸法は、そのサイズが、細胞が、空洞内または小孔内の表面に滞留することを可能とするのに十分である限りにおいて、可変的でありうる。前出の細胞許容的な小孔サイズに加えて、好ましくは発泡体内の少なくとも一部の空洞および小孔は、細胞非許容的であるが、なお、発泡体を通して、酸素を含む栄養物および生体活性分子を輸送するためのチャネルをもたらすように、10μm未満であるものとする。
【0178】
発泡体の小孔密度(すなわち、上記で記載した通りに、細胞に適合させうる、小孔の単位容量当たりの数)は、20〜90%、好ましくは50〜70%で変化しうる。
【0179】
一実施形態では、ルーメンのマトリックスまたは発泡体は、エラストマーマトリックスである。多様なエラストマーポリマーについて記載されており、例えば、StablerらによるWO2010/121024は、酸素を送達するための複合体であって、(それだけに限らないが)シリコーン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物を含む生体適合性のポリマー支持体を含む、複合体について記載している。ポリマー支持体はさらに、単量体、オリゴマーを含むポリマー前駆体から形成された、(それだけに限らないが)ビニルシロキシシラン、アルキルシロキシシランまたはアルキルアリールシロキシシランを含むシロキシシラン含有ポリマー、ならびに(それだけに限らないが)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジメチルシロキサンモノアクリレート、ポリジメチルシロキサンモノメタクリレートおよびこれらの混合物を含むポリマーも含みうる。
【0180】
本明細書で使用される「シリコーンエラストマー」または「シリコーン組成物」または「シリコーンマトリックス」という用語は、広義の用語であり、当業者にとってのその通常かつ慣例的な意味が与えられており(特別の特化された意味に限られない)、限定されることなく、骨格中に少なくともケイ素原子および酸素原子を有するポリマーを含む組成物を指す。
【0181】
別の実施形態では、他の非生体吸収性材料は、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、シリコーン、ポリ酸化エチレン、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、天然の生体ポリマー(例えば、セルロース粒子、キチン、ケラチン、シルク、およびコラーゲン粒子)、ならびにフッ素化ポリマーおよびコポリマー(例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、およびヘキサフルオロプロピレン)などのポリマーを含みうる。
【0182】
別の実施形態では、PDMSを、酸素の供給源としての、上記で記載した酸素化PFCまたは水酸化カルシウムと共に調合することができる。
【0184】
発泡体足場は、必要に応じて、デバイスにフィットするように適合させる。チューブ状(または「中空糸」による)実施形態では、発泡体足場は、中空糸によるルーメン内にフィットしうる限りにおいて、円筒形のチューブまたはロッドを形成する場合もあり、矩形のチューブまたはロッドを形成する場合もあり、他の任意の斜めの形状を形成する場合もある。いくつかの実施形態では、発泡体足場は、中空糸による内壁に接触しうるバリ(fins)または他の突出部を有しうることが察知される。
【0185】
本発明の一実施形態では、細胞デバイスは、円筒形の内部発泡体足場を伴う中空糸膜から形成する。
【0186】
デバイスはまた、フラットシートデバイスの形態でもありうる。フラットシートデバイスは、WO92/19195、米国意匠出願第29/408366号、同第29/408368号、同第29/408370号および同第29/423,365号、ならびに既に言及したBaxterによる公開において詳細に記載されている。このような本発明のフラットシートデバイスは一般に、第1の内部表面を伴う第1のフラットシート膜と、第2の内部表面を伴う第2のフラットシート膜とを特徴とし、2つの膜は、内周においてシーリングされており、発泡体足場は、膜の間に配置されている。次いで、アクセスポートを通して細胞を導入し、プラグをポートへと挿入して、シールを完成させることができる。
【0187】
本発明のデバイスは、任意の適する方法に従い形成することができる。一実施形態では、発泡体足場をあらかじめ形成し、あらかじめ作製されたジャケット、例えば、別個の構成要素としての中空糸膜へと挿入することができる。
【0188】
in vivoにおけるイメージング能
【0189】
一実施形態では、封入デバイス内部の細胞を、in vivoにおいてイメージングまたは検出するための手段が提供される。イメージングは、幹細胞療法において重要な役割を果たす。例えば、イメージングの非侵襲的形態は、(1)治療される細胞および/または疾患の存在、重症度または表現型を決定し;(2)生着細胞療法を、有害細胞型または非標的細胞型、および嚢胞または小嚢胞などの構造の出現についてモニタリングし;(3)治療の送達を誘導し;(4)疾患の時間経過を追跡し、治療の効果または有効性を査定し;(5)治療機構を命名および規定し;(6)生着細胞の生存および機能を解析および査定し;(7)封入された細胞の生存に重要な、デバイスによる血管形成を検出およびモニタリングし;(8)例えば、生着、生存、ならびに膵臓前駆細胞の置換および/または植込みにより糖尿病を治療するための、本明細書で記載される細胞療法を含む、細胞療法の局所的機能を決定することにより、任意の細胞療法の工程を一般に容易とするのに使用することができる。加えて、細胞療法は、罹患率/死亡率を減少させることを目的とするが、本明細書で記載され、下記でより詳細に記載される、非侵襲的イメージング法は、例えば、予備的試験または前臨床研究における、有用なサロゲートの評価項目としても用いられうる。
【0190】
任意のin vivoイメージング技術は、i)非侵襲的であるか;ii)信頼可能な形で反復的であるか;iii)少なくとも3mmの深さまでの組織透過が可能であるか;iv)解像度能が500μm以下、好ましくは50〜100μm以下であるか;v)イメージングがデバイス材料により弱められない、例えば、PTFEを介するイメージングが可能であるか;vi)臨床的に適合性であり、技術的に煩瑣もしくは複雑でないか;vii)市販されているか;viii)ヒトでの使用についてFDAで承認されているか;ix)妥当な程度に費用効果的であるか;x)妥当な時間(例えば、数秒間または数分間)内での細胞のイメージングが可能であるか、または上記の任意の組合せであることが理想的である。
【0191】
現在のところ、最新の方法は、(それだけに限らないが)共焦点顕微鏡法、2光子顕微鏡法、高周波数超音波および低周波数超音波、光干渉断層法(OCT:optical coherence tomography)、光音響断層法(PAT:photoacoustic tomography)、コンピュータ断層法(CT:computed tomography)、磁気共鳴イメージング(MRI)、単一光子放射型コンピュータ断層法(SPECT)、ならびにポジトロン断層法(PET)を含む。これらは、単独で、または組み合わされて、移植された細胞をモニタリングするのに有用な手段をもたらしうる。また、このような技術は時間と共に改善されるが、各技術がどのようにして機能するのかについての基本原則またはその有用性は実質的に同様であることも予測される。このように言えば、本明細書で記載されるin vivoイメージングは、下記で記載される技術に限られることを意図せず、その後に発見され、本明細書で記載される技術と同じ有用性をもたらすと記載されている技術も含む。
【0192】
一実施形態では、採用されるイメージング法は、非侵襲的であり、3次元断層法データ、時間的および空間的な高解像度をもたらし、分子イメージングを可能とし、廉価で携行可能となる。現在のところ、単一のモダリティーは理想的でなく(下記でより詳細に論じられる)、各モダリティーは、異なる属性を有し、これらのモダリティーを併せて、相補的な(complimentary)情報をもたらすことができる。
【0193】
共焦点顕微鏡法とは、顕微鏡写真のコントラストを増大させ、空間的なピンホールを使用して、焦平面より厚い検体内の焦点外の光を消失させることにより、3次元画像を再構成することが可能である光学的イメージング法である。一度に試料内の1つの点だけが照らされるので、2Dイメージングまたは3Dイメージングでは、検体内の均一なラスター(すなわち、平行な走査線の矩形パターン)にわたり走査することが要請される。一般に、3つの主要な走査変化を採用して、共焦点顕微鏡画像をもたらす。根本的に同等な共焦点作動は、固定型照射光ビーム(載物台により走査する)とカップリングされた横方向移動型検体載物台、固定型載物台を伴う走査型光ビーム(ビームにより走査する)を採用することにより達成することもでき、スピンするNipkowディスクまたはNipkovディスク内の開口部を通って伝送される光点列により検体を走査しながら、載物台および光源の両方の固定を維持することにより達成することもできる。各技法は、それを特殊な共焦点適用に有利とする性能特色を有するが、このために、その特色の他の適用に対する有用性が制限される。
【0194】
すべての共焦点顕微鏡は、比較的厚い切片または全載検体を通して順々に、光学断面と称する高解像度の画像をもたらす技法の能力に依拠する。基礎的な画像単位としての光学断面に基づき、固定されて染色された検体から、単一波長照射モード、二重波長照射モード、三重波長照射モード、または多重波長照射モードでデータを回収することができ、多様な照射戦略および標識戦略により回収された画像は、互いと一致する。生細胞イメージングおよび低速度撮影シークェンスが可能であり、ディジタル画像加工法を画像のシークェンスへと適用することにより、検体のz軸系列による3次元的表示のほか、3Dデータの、4次元イメージングとしての時系列表示も可能となる。本明細書で記載される実施形態にはまた、今日または将来発見される他の共焦点顕微鏡も包摂されるので、上記の共焦点顕微鏡の使用は、限定的なものではない。
【0195】
例えば、Celltracker、Dil、核生体色素など、比較的単純なプロトコールに組み込まれると、ある種の細胞表面マーカーおよび/またはタンパク質、ならびに細胞内小器官および細胞内構造を染色しうる、多数の蛍光プローブが利用可能である。ある種の細胞表面マーカーに、直接的または間接的に、特異的に結合する蛍光マーカーは、とりわけ、例えば、望ましくない細胞型の同定に有用でありうる。好ましい一実施形態では、封入された多能性細胞の存在についてのリアルタイムin vivoイメージングは、hESまたはヒト胚性生殖腺細胞または人工多能性幹細胞(IPS)または単為生殖細胞など、多能性幹細胞から引き起こされる奇形腫の形成を検出する手段をもたらし、したがって、これらを予防する潜在的可能性をもたらす。また、同じ検出手段により、デバイスから逸出または漏出した(または封入されなかった)多能性幹細胞も同定することができる。このような細胞の同定はまた、多能性幹細胞では発現が上方調節される、蛍光標識されたプロモーター遺伝子であるOCT4およびNANOGを使用して実施することもできる。同様に、核、ゴルジ装置、小胞体、およびミトコンドリアを標識するある種の細胞内蛍光マーカー、ならびに細胞内の重合化アクチンを標的とする蛍光標識ファロイジンなどの色素もなおまた、市販されており、細胞の運命についての極めて重要な情報をもたらしうる。
【0196】
別の実施形態では、2光子励起蛍光(TPEF:two−photon excited fluorescence)顕微鏡法は、分化をモニタリングする非侵襲的手段であり、逆に言えば、分化せず、本明細書で記載されるデバイス内に封入された生成物細胞のうちの極めて小さい百分率として不注意にも植え込まれた、多能性幹細胞(例えば、hESCまたはIPS細胞または単為生殖細胞)を同定する非侵襲的手段である。2光子励起蛍光顕微鏡法は実質的に、コントラストの内因性供給源に依拠するが、また、例えば、第二次高調波発生を介して線維性マトリックス分子も検出しうる。略述すると、2光子顕微鏡法は、共焦点顕微鏡法により採用される蛍光発光と同様の蛍光発光に依拠する。Riceら(2007)は、TPEFを使用して、分化する幹細胞と分化しない幹細胞との、生化学的状態および形状の定量的差違を、2次元(2D)で明らかにしうることについて記載した。その開示が、参照により明示的に本明細書に組み込まれる、Riceら(2007)、J Biomed Opt.、2007年11〜12月、12(6)を参照されたい。一実施形態では、多能性幹細胞は、蛍光タンパク質、例えば、増強緑色蛍光タンパク質を発現させるように遺伝子改変することができ、多能性幹細胞プロモーター(例えば、OCT4もしくはNANOG、または後出で同定される、他の任意の多能性幹細胞プロモーター)により駆動することができる。皮下インプラントより深部、すなわち、皮膚表面より下方の深部のこれらの植込み式デバイスでは、2光子は、非侵襲的な、共焦点顕微鏡法より深部のイメージングをもたらす。さらに、蛍光の励起に要請される光子エネルギーは、焦平面だけで生じ、焦外平面内の細胞または組織には感知されないので、遠赤外光を使用すれば、可視光または紫外光への曝露ほど、生細胞に対して有害でなくなる。
【0197】
さらに別の実施形態では、超音波は、携行可能であり、本質的に無害であり、多目的的であり、封入された細胞生成物および/または封入された生体活性薬剤の植込み時に、リアルタイムで実行することもでき、植込みの経過にわたるモニタリングツールとして実行することもできる。特に、従来の低周波数超音波および/または対応する高周波数超音波を使用して、定性的分光法データのほか、定量的分光法データをもたらすこともできる。高周波数超音波(20〜50MHzでは、30〜80μm)は、臨床用低周波数超音波(1〜20MHzでは、80μm〜1.5mm)と比較して、イメージング解像度を増大させることが可能であるが、組織透過深度の制約を受けることから、その使用は表層組織部位に限られている。高解像度イメージングは、哺乳動物の縦断的研究における、解剖学的構造および血行動態機能のin vivo評価を可能とする。例えば、VisualSonicsによるVevoは、(1)個々の対象における疾患の進行および退縮についての縦断的研究を実施する能力;(2)30ミクロンまでの、解剖学的構造および生理学的構造の画像解像度;(3)画像により誘導される、注射針による注射および抽出を視覚化する能力;(4)微小循環および心血管における血流評価;(5)使用者本位の装置および研究駆動型インターフェースを介するハイスループット;ならびに(6)総合的な測定および注釈ならびにオフラインデータ解析を可能とするオープンアーキテクチャーをもたらす。微小循環および心血管における血流を評価する能力は、細胞の生存可能性、例えば、O
2の流動および送達を決定する一助となる。これに対して、低周波数超音波(約7〜10MHz)は、化学療法へと曝露された急性骨髄性白血病細胞内の組織学的細胞死と相関する顕微構造的組織変化を検出することが示されている。Azrifら、Conventional low−frequency ultrasound detection in apoptosis、Proceedings of the American Institute of Ultrasound in Medicine、New York、NY、2007(AIUM Laura M.D.、2007)、S185ページを参照されたい。
【0198】
別の実施形態では、造影剤を使用して、健康組織と疾患組織とを識別するのに、磁気共鳴イメージング(MRI)を活用することができる。なお別の実施形態では、コンピュータ断層法(CT:computerized tomography)またはCTスキャンを使用して、体内の組織および構造についての詳細な描像を創出することができる。ここでもまた、造影剤を活用し、特異的な吸収速度により、異常な組織の視覚化を容易とする。インジウム−111(I−111)オキシンなどの造影剤の1つの使用は、半減期は短いが、幹細胞をトラッキングするための使用である。さらに別の実施形態では、ポジトロン断層法(PET)走査を使用して、ポジトロン放出分子、例えば、少数を挙げれば、炭素、窒素、および酸素からの放射を測定し、貴重な機能的情報をもたらすことができる。なお別の実施形態ではまた、光干渉断層法(OCT)または光音響断層法(PAT)を、デバイスの内部および外部の細胞および組織を検討するのに使用することもできる。OCTが、多様な組織の反射率の差違を検出するのに対し、PATは、低エネルギーのレーザー光への曝露により組織が加熱されるときに創出された超音波を検出する。
【0199】
単独であるかまたは組み合わされた、多様な方法および技法またはツールを採用して、デバイスの内部の植え込まれた細胞を、in vivoにおいて視覚化し、解析し、評価することができる。現在既知であるか、またはその後開発される、これらの技術および他の技術は、それらが、本明細書で記載される細胞および/または薬剤のin vivoイメージングおよびin vivoモニタリングを可能とする程度において活用することができる。
【実施例】
【0200】
(実施例1)
治療有効用量のPECの外挿
患者集団による採用を確保する一助とするために、本出願人により意図される封入細胞療法など、糖尿病を治療するための封入細胞療法は、好ましくは、疾患を伴う患者を治療する治療有効用量を施すのに必要な、最小数のマクロ封入細胞生成物(また、「VC組合せ生成物」とも称される)からならなければならない。
【0201】
インスリン依存型糖尿病を伴う患者では、インスリン非依存性のために、約200,000「IEQ」(またはislet equivalent)が要請される。IEQは、調製物中に存在する膵島の数および直径であって、膵島容量について数学的に補正された膵島の数および直径に基づき計算する。膵島は、直径が約150μmである。様々な直径の膵島を、それらの容量について数学的に補正することにより、直径150μmのIEQの数に照らして標準化する。インスリン依存型糖尿病を伴う患者を治療する治療用IEQの数は、膵島の同種移植(例えば、死体ドナーの膵島)、膵島の自家移植、および糖尿病の発症時におけるベータ細胞量について入手可能な記載に基づき決定されている。同種移植では、標的IEQは、体重1キログラム当たり約10,000IEQであるが、膵島のうちで生存するのは約40%だけであり、したがって、1kg当たり約4,000IEQに由来する治療効果がもたらされる。膵島の自家移植では、患者の膵臓から単離される全膵島量を背部へと送達するが、総IEQは一般に、200,000〜300,000IEQ(送達される総量)であり、患者を外因性インスリンに対して非依存性とすることが多い。同様にまた、自家移植における膵島の生存も問題である。Korsgrenら(2005)、Current Status of Clinical Islet Transplantation、Transplantation、79:1289〜1293を参照されたい。
【0202】
上記の視点から、本出願人は、PEC移植片に由来する必要な治療用総IEQは、約200,000IEQの範囲内にあると推定する。
図1は、左にベータ細胞量を描示し、右に同等のIEQを描示するグラフを示して、左にベータ細胞量および/または機能が同様となるレベルを得る。糖尿病の発症は、ベータ細胞量が約10〜20%のときに生じる。しかし、インスリン非依存性または疾患の改善を達成するために、100%のベータ細胞量(「正常な」、非糖尿病状態)を回復しなくともよいように、広範囲にわたる治療用細胞(安全性)指数が認められる。植え込まれたPEC細胞は、膵島を含有せず、したがって、in vivoにおける成熟の後までIEQと同等ではないので、本出願人は、in vivoにおける成熟の後で外植された封入PEC移植片(またはVC−01移植片)の総Cペプチドタンパク質含量に基づき、in vivoにおいて達成されたベータ細胞量を測定した。また、既知のIEQ数中のCペプチドも測定して、移植片のCペプチド含量をIEQへと外挿する。
図2Aは、多様な数のヒト死体膵島に由来する総ヒトCペプチドタンパク質含量を示すグラフである。500〜5000IEQの範囲の規定されたIEQ量のヒト膵島のアリコートを、第三者機関の供給源から得た。総ヒトCペプチド含量は、ELISAを使用して測定し、
図1Aに示される通り、ヒト膵島数(IEQ)と総Cペプチドタンパク質含量(pM)との間には、線形関係が認められる。
【0203】
IEQ数とCペプチドタンパク質含量との間の、この規定された線形関係を使用して、本出願人は、4〜11カ月間かけて、約1400〜2000pMの範囲内で一定の総Cペプチド含量レベルをもたらす、封入PEC移植片の総ヒトCペプチドタンパク質含量を測定することができた。
図1Bを参照されたい。次いで、これらの総ヒトCペプチド含量レベルを、
図1Aと相関させて、成熟時のVC−01生成物により送達されたIEQの範囲を決定することができる。具体的には、これらの60匹の動物における成熟VC−01移植片中で見出された総ヒトCペプチドの第25百分位数および中央値を裏付ける、
図2Bの破線を参照されたい。
図1Aと相関させると、これらのCペプチドレベルは、VC−01移植片により送達された約2500〜約3500IEQに対応する。したがって、小型の封入デバイス(機能容量を約20μLとするか、またはEN20デバイス)は、マウスにおいて、約2,500〜3,500IEQのベータ細胞量、または1kg当たり80,000 IEQ超を含有しうる。封入デバイスの機能容量と、これに比例して大きな治療用細胞の容量を保持する収容力との間の関係の直線性を仮定すると、大型の薬物送達デバイス、例えば、約250μLの機能容量を保持するデバイス(EN250デバイス)は、EN20デバイスの約12.5倍であり、最大約30,000〜45,000IEQを含有しうる。同様に、EN100デバイス(EN20デバイスの6.5倍)は、最大約16,250〜22,750IEQを含有することが可能であり、4つの細胞チャンバーを含有するEN−LC(大収容力:large capacity)デバイス(EN20デバイスの48.4倍)は、最大約121,000〜169,400IEQを含有しうるなどである。よって、治療有効用量を患者へと送達するために、少なくとも約4つ、約5つ、約6つ、約7つ、約8つのEN250デバイスまたは約2つのEN−LCデバイスを使用する封入は、十分なPEC量を送達することが要請されると予期される。大収容力デバイスについては、下記でより詳細に記載する。
【0204】
(実施例2)
細胞療法のための表面積および細胞容量を最適化する、3次元大収容力デバイスアセンブリー
実施例1の視点から、本出願人は、デバイス1つ当たりの機能細胞用量を増大させる大収容力デバイスを確立することに着手しながら、同時に、デバイスが、最小の実効面積(または専有面積)、例えば、ヒト体内の解剖学的部位上で可能な最小量のスペースを専有するように制限した。
【0205】
特許権を付与された本出願人の薬物送達デバイスは、2001年12月12日に出願された、米国意匠特許出願第29/408,366号;同第29/408,368号;および同第29/408,370号;ならびに2012年5月31日に出願された同第29/423,365号;ならびに2012年10月10日に交付された米国特許第8,278,106号、ENCAPSULATION OF PANCREATIC CELLS DERIVED FROM HUMAN PLURIPOTENT STEM CELLSにおいて既に記載されている。
【0206】
デバイスの実効面積または専有面積とは、x寸法およびy寸法による2次元面積であって、デバイスにより専有される、例えば、ヒト体内のデバイスにより専有される2次元面積である。既に記載されたデバイスは、2次元的であるか、フラットであるか、または平面状であり、したがって、ヒトにおける使用について考慮すると、ある種のサイズの制約を有する、例えば、このようなデバイスは、より多くの細胞生成物量または細胞量に適合させるには、大型になる一方である(実効面積または専有面積の増大)。ヒト(死体)膵島は、増殖能が極めて小さく、移植すると大規模な細胞喪失が生じることがよく知られている。Korsgrenら(2005)前出は、植え込まれたヒト膵島の生存率は、約10%〜20%に過ぎず、これは、膵島が、ABO適合性血液と直接的に接触し、移植後数分間以内に、白血球が膵島に浸潤するように見え、即時性血液介在性炎症反応(IBMIR)を引き起こし、細胞喪失を引き起こす場合に誘発される、血栓性反応/炎症反応に帰せられると推定されることについて報告した。同じ膵島細胞の喪失はまた、実験的研究における齧歯動物膵島およびヒト膵島の移植後においても報告されている。Korsgrenら、前出、1291ページを参照されたい。本出願人による初期の研究は、植え込まれたPEC細胞が、増殖の潜在的可能性を有し、デバイス内に初期に播種された細胞の数(例えば、細胞100万、150万、300万、450万、600万、または900万個)にかかわらず、それらは、増殖し、成熟して、インスリン分泌細胞となることを示した。例えば、米国特許第8,278,106号を参照されたい。したがって、成熟後に存在する細胞の数(または用量)を制限し決定するのは、デバイスのサイズ、デザインおよび構築であり、デバイスへとロードされた細胞の数ではない。最大細胞数に対する主要な制約は、細胞能力の問題ではなく、物理的なデバイス収容力の問題である。
【0207】
図3〜70は、大収容力デバイスアセンブリーの多様な実施形態を例示する。図に示す通り、アセンブリーは、アセンブリー1つ当たり少なくとも2つ、好ましくは3つ、好ましくは4つ、好ましくは5つ、好ましくは6つ、好ましくは7つ、好ましくは8つ、またはそれ以上の細胞チャンバー100、または治療用量に必要な任意の数の複数のチャンバー100を含有する。大収容力デバイスは、3次元であり、2011年12月12日に出願された、米国意匠出願第29/408366号、同第29/408368号、および同第29/408370号;2012年5月31日に出願された同第29/423,365号;ならびに米国特許第8,278,106号において、EN250デバイスまたはEN100デバイスについて既に記載されている通りの、フラットまたは平面状ではない。
【0208】
図3〜8は、8つの細胞チャンバー100またはコンパートメントからなるアセンブリーを例示する。
図3、4、5A、および6は、コンパートメント化された各ルーメンまたは各細胞チャンバー100の間の約0度の角度(平行対面チャンバーと比べて)でフォールドされたデバイスアセンブリーを例示する。フォールドまたは屈曲部40は、デバイスアセンブリーのバルクヘッド(またはコンパートメント化された細胞チャンバーの間のシール部もしくは無細胞領域)部分だけにおいて生じる。
図7および8は、細胞チャンバー100が、それぞれ、約20度または40度の角度で互いから隔てられているアセンブリーを例示する。ここでもまた、アセンブリーは、バルクヘッドまたは無細胞領域40を屈曲させるかまたはフォールドすることにより、3次元デバイスを形成する。全体の高さ(z寸法)および幅(x寸法)は、バルクヘッド領域におけるフォールドまたは屈曲部40の程度に応じてわずかに変化する、例えば、0度で屈曲すると、全体の高さおよび幅は、約10.5mmおよび25.2mmとなるが、20度で屈曲すると、全体の高さおよび幅は、約9.2mmおよび44.0mmとなる。したがって、デバイスアセンブリー全体の実効面積または専有面積は、デバイス内のフォールドの性格を変えることにより、変化させ、操作することができる。
図4A、13および14は、アセンブリーをフォールドする前のデバイスアセンブリーを示す。
【0209】
一般に、任意の所与のデバイス内の細胞チャンバー内部の細胞容量または細胞密度を最適化するためには、容量対実効面積比を最大化する必要がある。実効面積または専有面積とは、x寸法およびy寸法による2次元面積であって、デバイスにより専有される、例えば、ヒト体内のデバイスにより専有される2次元面積である。一実施形態では、表1は、8つの細胞チャンバーを有する3次元大収容力(3D EN−LC)デバイスアセンブリーであって、この原型における各細胞チャンバーが、約120μLずつの容量を有し、最大容量(MV:max volume)を約968μLとする3D EN−LCデバイスアセンブリーを示す。この3D EN−LCの実効面積(EA:effective area;xおよびy平面)は、約3420mm
2(38mm×90mm)である。3D EN−LCデバイスの容量対実効面積(MV/EA)比は、約0.283(すなわち、968/3420)である。これを、平面状デバイスの一実施形態であって、最大容量を約249μLとし、実効面積を2295mm
2(27mm×85mm)とする、EN250デバイスと比較する。この平面状EN250デバイスの容量対実効面積(MV/EA)比は、約0.108(すなわち、249/2295)である。よって、3D EN−LCデバイスは、平面状EN250デバイスの4倍の容量を保持しうるが、このような保持のために4倍の実効面積を占有することがない。すなわち、3D EN−LCデバイスの容量対実効面積比は、平面状EN250デバイスと比較して大きく(または良好であり)、これにより、同じ実効面積または専有面積にわたる、より多くの細胞の封入を可能とする。3D EN−LCデバイスは、z寸法(高さ)において制約を伴わずにフォールドされうるために、この容量対実効面積比の増大を達成することができ、高さがEN250デバイスの約9〜10倍となる。EN250デバイスは、その最大ルーメン直径を約1mmとすることで、z寸法において制約されている。
【0210】
【表1】
【0211】
表1では、
図3、4および5Aで説明されるデバイスアセンブリーを比較したが、上記の記載および本明細書で記載されるデザインから逸脱しない限りにおいて、総容量対実効面積比を増大させるのに、デバイスアセンブリー内で角度および/または屈曲部40の創出の原理を採用する他のデザインも達成することができる。例えば、
図6〜14は、ローマンシェード(
図9、15〜28)、チューブもしくはチューブのシリーズ、またはフラットチューブ(
図10、29〜42)、櫛様またはフィン(fin)様(
図11、43〜56)、ウェーブまたはU字形またはシャッター(
図3、4、5A、6、7)、シャッター(
図12、57〜70)、ラジエーター、表面テクスチャリング、ウェハー、コイルなどの形態である、デバイスアセンブリーを例示する。これらのデバイスは、複数の細胞チャンバー100、ポート20、30、および様々な程度のフォールドまたは屈曲部40を有しうる。このようなデザインは、デバイスの容量対実効面積比を同様に増大させるため、本明細書では、これらのデバイスのすべてを具体化し、説明する。
【0212】
表2では、3次元大収容力デバイスアセンブリーのさらなる実施形態の容量対実効面積比を比較する。異なる実施形態の比較を目的として、実効面積(または専有面積)を、50×20mmまたは1000mm
2で一定に保つ。表2における計算のためにまた、全体の高さ(z寸法)も、ルーメンの厚さを約0.2mmとする(厚さは、細胞チャンバー自体の厚さで制限される)フラット平面状デバイスを除くすべての実施形態について、約2mmで一定に保つ。加えて、3次元大収容力デバイスアセンブリーではまた、各細胞チャンバーの間に約0.6mmのギャップも存在する。各実施形態の容量は、デバイスの最大容量である。ローマンシェードデザイン(
図9)は、容量が最大となる可能性があるのに対し、フラット(平面状;2次元)デバイスは、容量が最小となる可能性がある。よってまた、最大容量対実効面積比が最大となる実施形態も、ローマンシェードデバイスであり、最大容量対実効面積比が最小となる実施形態も、フラットデバイスである。
【0213】
【表2】
【0214】
したがって、表1と同様に、表2によっても、デバイスが、z寸法(高さ)を利用することができない限りにおいて、最大容量対実効面積比は制約されることが裏付けられる。この追加のz寸法および本明細書で記載される多様なデザインコンフィギュレーションであって、このz寸法を考慮に入れるデザインコンフィギュレーションを付加することにより、本明細書の3次元大収容力デバイスアセンブリーは、細胞の送達を、高細胞用量または大細胞数が要請される場合(例えば、1型糖尿病)の細胞療法または細胞置換のために最適化することができる。
【0215】
本明細書におけるデバイスアセンブリーの実施形態は一般に、層または構成要素、例えば、(それだけに限らないが)メッシュ、接着フィルム、および細胞不透層の各々のレーザー切断および/またはダイ切断を含む、標準的な切断モダリティーにより製造する。構成要素は、各構成要素または層を溶接機に入れるとき、ルーメンの各々を位置合わせしうるように、または互いの上部に適切に積層しうるように、位置合わせする。
図13は、すべての層を溶接して、同時にフラットシートを形成することにより、第1の細胞チャンバーの内周にわたる第1のシール部10を形成することを例示する。レーザー切断時に、各層の部分として、それらに接合したアライメントフィーチャーを付加し、次いで、第1のシール部を溶接もしくは形成する時点において、またはその後において、トリミングすることにより、溶接の精度を促進することができる。シール部はまた、高周波数超音波溶接、ヒートシーリング、接着による結合、および固定を使用して達成することもできる。細胞チャンバーを創出した後で3次元アセンブリーを形成するためには、アセンブリーを、十分な熱を使用して前処理し、これにより、細胞チャンバー間の無細胞領域が、3D構築のための小さな角度を呈するかまたは付与することを可能とする。次いで、デバイスアセンブリーを、鋳型に入れ、熱を使用して、実質的に恒久的な構築を付与する。さらに、3次元アセンブリーの形成は、当業者が承知する様々な様式で達成することもできる。例えば、デバイスアセンブリーは、鋳型成形または形成する(例えば、クランピングする)こともでき、射出成型することもでき、フォールド形状を付与した外部フレーム/材料を接合することもできる。外部フレーム/材料は、様々な様式(例えば、高周波数超音波溶接、ヒートシーリング、接着による結合、および固定)で接合することができる。
図3〜70は、このような構築時における屈曲部またはフォールド40の角度が、
図3〜70に示される可変的な角度でありうることを例示する。代替的に、例えば、単一の大収容力デバイスを鋳型成型することにより、他の3次元大収容力デバイスも形成されている。
【0216】
モジュールの作製について、
図14は、任意の数の細胞チャンバー100を、さらなる2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または8つ以上の任意の数のシール部10と共に形成して、所望の対応する数の細胞チャンバーを形成しうることを例示する。代替的に、マルチチャンバーデバイスの全体を、溶接によりすべての細胞チャンバーを同時に形成する、1ステップで形成することもできる。好ましくは、デバイスアセンブリーは、細胞チャンバーの数を、任意の所与の患者のための細胞用量に基づき選択するように、各デバイスアセンブリーを別個に構築することにより、なおまたはデバイスアセンブリー内の各細胞チャンバーを別個に構築することによっても製造しうる。上記と同様に、モジュールの作製では、このような方法により、デバイスアセンブリーの完全性または機能が損なわれない限りにおいて、高周波数超音波溶接、ヒートシーリング、接着による結合、および固定を含む、当技術分野で利用可能な任意の方法を採用することができる。
【0217】
加えて、デバイスの3次元構築物内の無細胞領域またはフォールドに、穿孔して、受容者細胞の侵入を可能とすること、例えば、血管が、デバイスの片面または片側から穿孔を通って横切ることを可能とし、これにより、デバイスおよびその中の細胞による血管形成を増大させることもできる。
【0218】
図3〜70はまた、他の平面状の薬物送達システムと同様のデバイスアセンブリーでは、大収容力デバイスアセンブリーの各細胞チャンバー100が、ポート20、30、またはローディングチューブを、一方の端部において、または各端部において含有しうることも例示する。さらに他の細胞チャンバーは、足場、好ましくは、発泡体または網状足場、好ましくは、下記でより詳細に論じられ、
図71に示される通り、各細胞チャンバーまたは細胞チャンバーのコアの内部において酸素の浸透または潅流の増大をもたらして、細胞の生存および/または細胞生成物の分布を容易とする任意の内部マトリックスを含有しうる。
【0219】
(実施例3)
酸素の輸送を最適化し、インスリンの産生を増大させるための方法
本出願人は既に、PECの前駆細胞が、成熟成体膵島と比較して、移植中および移植後に生じる低酸素状態などの低酸素状態に対して寛容であることを裏付けている。例えば、同種移植および自家移植では、移植時および移植中における血管形成の欠如および細胞の低酸素状態が、主要な細胞生存問題である。さらに、十分な栄養物の改善およびチャンバーのコアにおける細胞への十分な栄養物の供給も最適化することができる。
【0220】
受容者とデバイスとの界面における血管形成を改善する、多様なマトリックスが探索されているが、細胞チャンバー内部のマトリックスまたは発泡体については十分に記載されていない。このようなマトリックスは、相互連絡された空洞およびポケットからなるため、細胞チャンバーまたはルーメンを通した、細胞凝集体の格納および均等な分布に適するアーキテクチャーをもたらしながら、同時に、酸素および他の栄養物を細胞へと供給して、生存を促進する導管またはチャネルとしても作用する。シリコーン由来のエラストマーをマトリックス材料として使用する少なくとも1つの利点は、材料が、酸素または酸素化懸濁液もしくは酸素化流体を、細胞チャンバーのコアへと移送するための酸素導管または手段として機能することを可能とする、その高い酸素溶解度のためである。
【0221】
シリコーンエラストマーが、細胞チャンバーのコアにおける細胞の生存を潜在的に改善しうるのかどうかを決定するため、まず、2つのシリコーン由来のマトリックス:シリコーン繊維またはシリコーン中空糸と、シリコーン系の混合物から作製された発泡体とについて調べた。シリコーンは、稠密(非多孔性)であり、液体が膜を通って流過することを防止し、これにより、表面張力にかかわらず、液体中のその広範な使用を可能とするために、シリコーン中空糸は、例外的なガス移送特性(MedArrayによるPermSelect膜モジュール)を有する。PermSelect膜モジュールは、例えば、10cm
2(PDMSXA−10)、2,500cm
2(PDMSXA−2500)、1m
2(PDMSXA−1.0)、および2.1m
2(PDMSXA−2.1)の多様な膜表面積を伴う、一様に隔てられた中空糸の密集バンドルをもたらすが、他の公称膜表面積も製造することができ、他の特注使用について調べることもできる。これらのシリコーン中空糸を、デバイスへと取り付けるためのマットへとアセンブルした。下記の表4は、マットの構成要素の寸法を示し、
図71A〜Bは、中空糸が、ポリエステル糸を使用して、どのように併せて織られているのかまたは編まれているのかを顕示する画像を示す。これらのシリコーン繊維マットは、単一または複数の層として作製することもでき、単一のマットを積み重ねることもできる。次いで、マットを切断して、デバイス、例えば、EN20デバイスのルーメンの内部にフィットさせた。次いで、実質的に、特許および非特許刊行物において、本出願人により既に記載されている通りに、デバイスに、PEC約600万個をロードし、マウスへと植え込んだ。
【0222】
【表3】
【0223】
[0231]
シリコーン中空糸マットと同様に、細胞チャンバーへと挿入するための、シリコーン系の発泡体も作製した。多孔性マトリックスまたは多孔性シリコーン材料を作製するための方法は、Dexcom,Inc.による米国特許第7,192,450号、SM TECHNOLOGIESによる同第5,624,674号および同第5,605,693号において詳細に記載されている。当業者には、好ましい実施形態の構造を創出するのに採用しうる、他の種類の生体安定性発泡体を作製するさらに他の方法も既知である。例えば、Robyによる米国特許第3,929,971号は、炭酸カルシウムによるサンゴ材料を、ヒドロキシアパタイトへと転換しながら、同時にサンゴ材料の固有の微小構造を保持することにより作製される、多孔性微小構造を有する合成膜を作製する方法について開示している。別の例としては、Pekkarinenによる米国特許第6,520,997号は、多孔性膜を創出するためのフォトリソグラフィー工程について開示している。例示的な一実施形態では、約500グラムの糖結晶を、約15グラムの水と、約3〜6分間にわたり混合することにより、発泡体を形成した。糖結晶サイズ(例えば、約90〜約250ミクロンの平均直径)および鋳型へと鋳造する前に糖へと添加される水の量を変化させることにより、異なるアーキテクチャーまたは空洞サイズを得ることができる。次いで、混合物を、鋳型として用いられる6ウェル組織培養ディッシュへとプレスし、室温で一晩にわたり乾燥させた。例えば、適温で適切な時間にわたりベーキングする方法など、糖結晶混合物を乾燥させる他の方法も採用することができる。シリコーンエラストマー、とりわけ、製造元の指示書に従い、2成分型白金硬化シリコーンエラストマー(NuSil Silicone Technology:部品番号MED−6015)を、約10:1の成分A:B比で混合し、糖鋳型の表面へと、糖鋳型の表面積962mm2当たり、約3グラムのシリコーンの比で均等に適用した。真空を鋳型へと適用して、約6分間にわたり、またはすべてのシリコーンが鋳型内の空洞を充填するように、適切な時間にわたり、小孔を通してシリコーンを鋳型内に引き入れ、約40℃で、または何らかの適する温度で、一晩にわたり硬化させた。次いで、脱塩水を使用して糖鋳型を溶解させる結果として、6ウェル組織培養ウェルの形状の、浅い円筒形の多孔性シリコーン(発泡体)もたらした。
図71Cは、細胞チャンバーを形成する膜の間に挿入された、シリコーンの3次元マトリックスまたは発泡体を含む、ルーメンマトリックスの一実施形態の断面を示す。
図71Cはまた、発泡体が、複数の相互連絡された空洞またはオープンスペースを有し、空洞は全体にわたって実質的に相互連絡されており、異なる空洞寸法を有する層内で形成されうることも示す。
【0224】
[0232]
しかし、発泡体は、少なくともEN20デバイスへと完全に組み込むには厚過ぎるので、最適切削温度(OCT:optimum cutting temperature)化合物中に包埋してから、クリオスタット上で切削することにより、約300ミクロン厚のスライスへと切削する。代替的に、シリコーン発泡体はまた、組織学組織プロセッサーに入れ、パラフィンと共に包埋し、ミクロトーム上で切片化することもできる。OCT化合物は、水中で何度も洗浄することにより除去し、パラフィンは、キシレン中に続いて、アルコール中、次いで、水中で何度も洗浄することにより除去する。次いで、発泡体インサートを、デバイス内部、とりわけ、EN20デバイス内部にフィットする寸法へと切断する。次いで、既に記載した通り、EN20発泡体デバイスに、PEC約600万個をロードし、シーリングし、皮下に植え込んだ。
【0225】
[0233]
まとめると、6つのEN20デバイスに、シリコーン中空糸マット(動物番号:4174、4175、4176、4177、4178、および41879)および多孔性シリコーンフィルムマトリックス(データは示さない)の各々をプレロードし、同じ数の対照またはEN20デバイスにはマトリックスをプレロードしなかった(動物番号:4180、4181、4182、4183、4184、および4185)(
図72を参照されたい)。12のデバイスすべてに、PEC約600万個(このサイズのデバイスに通常ロードされる量の約2倍)を施し、免疫不全マウス(例えば、SCID−BeigeおよびRag2)の背部の皮下に植え込んだ。植込みの13週間後、マウスを一晩にわたり絶食させ、グルコース溶液を、体重1kg当たりの用量3mgで腹腔内注射した。血液試料を絶食時に採取し、グルコース投与の30分後および60分後においても再度採取した。血清Cペプチドは、ヒトCペプチドに特異的なELISAキットを使用して測定し、結果を
図72に示す。ここでもまた、血清Cペプチドを決定するための方法については、本出願人の特許および非特許刊行物により既に十分に記載されている。
【0226】
[0234]
図72の結果は、対照動物と比較して、シリコーン中空糸を伴う封入PEC移植片は、植込みの13週間後において、血清Cペプチドレベルにより評価された機能と同等の機能を有すると考えられることを指し示す。例えば、グルコースによる刺激の60分間後における、中空糸を伴うPEC移植片に由来する、動物番号4174(1270pM)、4175(977pM)、および4176(327pM)からの血清ヒトCペプチドレベルを、中空糸を伴わないPEC移植片に由来する、動物番号4181(1112pM)、および4184(462pM)と比較する。しかし、いかなるPEC中空糸移植片も、対照動物である4182において観察される機能ほど頑健な機能を示さなかった。
【0227】
[0235]
動物番号4174は、PEC中空糸移植片についての組織学的解析のために屠殺した。
図73は、ヘマトキシリンおよびエオシン(
図73A)ならびにインスリン(
図73B)で染色された封入された移植片または外植片の断面を示す。PEC移植片に由来する細胞は、チャンバーを満たし、中空糸に緊密に滞留する。興味深いことに、インスリン陽性染色細胞(褐色、
図73B)は、隣接する中空糸の間の間隙(外層チャンバー膜から約256μm)において現れることから、シリコーン繊維が、導管として機能して、より多くの酸素をチャンバーのコアへと吸引することが指し示される。半透膜に最も近接する細胞と比較して、コアにおける細胞は、長期にわたり壊死性となる可能性がある。よって、これらのPEC中空糸移植片は、最も頑健な対照PEC移植片を凌駕しなかったが、シリコーン系の中空糸は、チャンバーコアの近傍におけるこれらの細胞に、長期にわたる細胞生存の利点をもたらしうる。
【0228】
[0236]
(実施例4)
3次元デバイスは、植え込まれると、体内に挿入(INTERCALLATE)され、形状を変化させずに、大きな圧縮荷重に耐える
本発明の主要な一実施形態は、高細胞容量収容力が可能でありながら、同時に、植え込まれると、デバイス全体の表面積または専有面積を制限する3次元デバイスである。本明細書で記載され、上記で記載した3次元大収容力デバイスが、植え込まれると、体内に完全に挿入され、多様な圧縮荷重に照らして、それらの形状および形態を維持するのかどうかを決定するために、フラット(平面状の)EN250デバイスを、上記の実施例2(
図74A)で記載した3次元の蛇腹形状デバイスへと実質的に屈曲させた。新たな3次元デバイスの専有面積は、元のフラットシートデバイスの専有面積の約50%であり、高さは、約10mmであった。3次元デバイス(
図74A)を、ヒト(没後間もない)死体に植え込み、次いで、超音波でイメージングした。
図74Bは、皮下脂肪または皮膚が、波形3次元デバイスの凹部へとたやすく挿入され、デバイスの輪郭が超音波イメージングにより容易に観察されることを示す。
【0229】
[0237]
デバイスの挿入は良好であったので、試験を実施して、高圧下において、デバイスが、その屈曲した3D形態を維持するのか、フラット化されてフラット化された状態であり続けるのか、あるいは、元の植込み部位から移動するのかを決定した。約20〜30lbの圧縮荷重を、デバイスを皮下(スカルパ筋膜(Scarpia's fascia)下)に植え込んだ、死体上の部位へと直接適用した。
図74Cは、同じ植込み部位における、圧縮荷重の適用前、適用時および適用後にイメージングされた同じデバイスを示す。デバイスは、圧縮荷重圧力を増大させると、その場でフラット化されるが、荷重を解除すると、デバイスは、その元の屈曲した蛇腹形状の形態へと戻る。デバイスは、実質的に移動せず、皮膚は、デバイスのフォールドおよび凹部に挿入された状態を維持する。
【0230】
[0238]
この試験により、本明細書で記載される3次元マクロ封入デバイスは、植え込まれると、体内に挿入され、それらの形状を変化させることも、それらの全体の専有面積の変化を伴うこともなく、大きな圧縮荷重に耐え、初期の植込み部位から実質的に移動しないことが裏付けられる。
【0231】
[0239]
(実施例5)
超音波を使用して、デバイスをin vivoにおいてイメージングすることができる
任意の細胞封入療法についての主要な懸念は、細胞生成物に関する安全性だけではなく、また、デバイスの安全性および完全性でもある。デバイスアセンブリーの製造は、デバイスの完全性を確認する一連の品質管理試験(例えば、圧減衰試験など)の実施を含むが、封入された細胞生成物を、体内に植え込んだら、デバイスの破損(漏出)を引き起こしうる時期および事象が招来されることは、遠隔ではあるが可能である。デバイスの破損は、例えば正常な細胞移植片生成物とは符合しない様式でデバイスを拡張させる、デバイス内部の異常な細胞増殖(例えば、嚢胞、良性腫瘍)により引き起こされる可能性がある。代替的に、デバイスは、植込み部位において、身体傷害または身体穿刺のために、機械的または物理的に破損する可能性もある。よって、デバイスをモニタリングする、好ましくは、視覚的に定期的にデバイスをモニタリングして、in vivoにおいてそれが無傷であり、破損していないことを確認することが必要とされる。
【0232】
[0240]
したがって、本出願人は、超音波などの多くの病院および診察室で使用される、簡単な一般に使用される手順を利用して、移植されたデバイスをモニタリングしうるのかどうかについて探索した。超音波では、高周波数の音波を使用して、体内構造についての画像を創出する。超音波は、非侵襲的であり、放射線を使用せず、ある種の超音波技術は、3次元画像の作成を可能とする。超音波検査の所要時間は、30または60分間以下の時間がかかることが典型的であり、無痛であることが典型的である。超音波は、検査のために幅広く使用されており、血管の拡張、血液凝固、または動脈の狭窄を明らかにすることもでき、臓器内および組織内のしこりを位置特定することもでき、針生検を誘導するのに使用されることが多い。封入された細胞生成物の植込みは、皮下(例えば、脇腹、背部、上腕部などの領域)植込みであると予期されるため、超音波検査は、容易で便利な外来手順である。
【0233】
[0241]
超音波イメージングの実現可能性について調べるために、空のフラット(平面状)型のEN250サイズおよびEN20サイズの薬物送達デバイスならびにロードされたこれらのデバイスを、皮下に植え込み、イメージングした。
図75により、超音波イメージングは、空の(しかし、イメージングを目的としてウェッティングされた)デバイスのほか、ロードされて、約1.5mmおよび約2.5mmまで拡張されたデバイスも検出しうることが裏付けられる。加えて、本出願人は既に、高周波数超音波であれば、膜の分離が示されうるだけでなく、嚢胞の増殖も示され、造影剤を伴えば、デバイスの近傍における血流も示されうることを示している。したがって、超音波イメージングは、デバイスの完全性を定期的にモニタリングするのに容易で非侵襲的な手段である。万一、デバイスの異常な拡張が見られたり、デバイスの破損が見られたりした場合、デバイスは、ここでも、外来手順として、手術により体内から摘出することができる。
【0234】
[0242]
実施例4および5は、デバイスをin vivoにおいてイメージングし、モニタリングするのに、いかなる発明も必要でないことを裏付けている。本明細書では、in vivoにおけるデバイスの完全性について、イメージングおよび外部試験を行う、これらの手段および他の手段が想定される。
【0235】
[0243]
したがって、当業者には、本発明の範囲および精神から逸脱しない限りにおいて、本明細書で開示される実施形態に、様々な置換、改変もしくは最適化、または組合せを施しうることが明らかである。
【0236】
[0244]
下記の特許請求の範囲および本開示を通して使用される通り、「〜から本質的になる」という語句は、その語句の後に列挙された任意の要素を含むが、列挙された要素について、本開示において指定される活性または作用に干渉したり寄与したりすることのない他の要素を排除しないことを意味する。したがって、「〜から本質的になる」という語句は、列挙された要素は、要請されるかまたは必須であるが、他の要素は、任意選択であり、それらが列挙された要素の活性または作用に影響を及ぼすのかどうかに応じて、存在しても存在しなくてもよいことを指し示す。
【0237】
[0245]
(実施形態)
実施形態1:哺乳動物受容者へと植え込むための細胞封入アセンブリーであって、生細胞を封入するための少なくとも2つのチャンバーを含み、アセンブリーの外周縁における第1のシール部であり、これにより封入アセンブリーを形成する第1のシール部と、前記細胞封入アセンブリー内にあり、細胞チャンバーの内周を形成する少なくとも第2のシール部とを含む、細胞封入アセンブリー。
【0238】
[0246]
実施形態2:前記第2のシール部が、ある角度でさらにフォールドされ、アセンブリーの総専有面積を、第2のシール部内にフォールドを伴わないアセンブリーと比較して減少させる、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0239】
[0247]
実施形態3:第2のシール部内にフォールドを伴う場合もフォールドを伴わない場合も、実質的に同じ細胞容量収容力を維持する、実施形態2に記載のアセンブリー。
【0240】
[0248]
実施形態4:半透膜を含む、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0241】
[0249]
実施形態5:第2のシール部により形成された細胞チャンバー内に、第3のシール部または第4のシール部を有する、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0242】
[0250]
実施形態6:少なくとも1つのローディングポートをさらに含む、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0243】
[0251]
実施形態7:2つのローディングポートをさらに含む、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0244】
[0252]
実施形態8:生細胞をさらに含む、実施形態1に記載のアセンブリー。
【0245】
[0253]
実施形態9:生細胞が、ヒトPDX1(pancreatic and duodenal homeobox gene 1)陽性膵臓前駆細胞である、実施形態6に記載のアセンブリー。
【0246】
[0254]
実施形態10:生細胞が、ヒト内分泌前駆細胞である、実施形態6に記載のアセンブリー。
【0247】
[0255]
実施形態11:第1のシーリングされた周縁部と、細胞チャンバーの内周シール部を形成する、第1のシール部内の第2のシール部とを含み、細胞チャンバー内の第2のシール部および隔壁シール部が、デバイスアセンブリーの表面積を増大させない、デバイスアセンブリー。
【0248】
[0256]
実施形態12:第2のシール部が、フォールドされる、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0249】
[0257]
実施形態13:第2のシール部が、0〜90度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0250】
[0258]
実施形態14:第2のシール部が、0〜45度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0251】
[0259]
実施形態15:第2のシール部が、0〜30度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0252】
[0260]
実施形態16:第2のシール部が、0〜40度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0253】
[0261]
実施形態17:第2のシール部が、0〜90度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0254】
[0262]
実施形態18:第2のシール部が、0度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0255】
[0263]
実施形態19:第2のシール部が、40度フォールドされる、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0256】
[0264]
実施形態20:第2のシール部が、フォールドされると、アセンブリーの総専有面積を低減する、実施形態12に記載のアセンブリー。
【0257】
[0265]
実施形態21:隔壁シール部をさらに含み、隔壁シール部が、第2のシール部内にあり、チャンバーの厚さを低減する、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0258】
[0266]
実施形態22:少なくとも1つのローディングポートをさらに含む、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0259】
[0267]
実施形態23:2つのローディングポートをさらに含む、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0260】
[0268]
実施形態24:生細胞をさらに含む、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0261】
[0269]
実施形態25:生細胞が、ヒトPDX1(pancreatic and duodenal homeobox gene 1)陽性膵臓前駆細胞である、実施形態24に記載のアセンブリー。
【0262】
[0270]
実施形態26:生細胞が、ヒト内分泌前駆細胞である、実施形態24に記載のアセンブリー。
【0263】
[0271]
実施形態27:チャンバー内部にマトリックスをさらに含む、実施形態11に記載のアセンブリー。
【0264】
[0272]
実施形態28:マトリックスが、酸素および栄養物の取込みを容易とする生体安定性材料を含む、実施形態27に記載のアセンブリー。
【0265】
[0273]
実施形態29:デバイスの専有面積を低減するようにコンフィギュレーションされた医療デバイス。
【0266】
[0274]
実施形態30:少なくとも2つの細胞チャンバーを含む、デバイスアセンブリー。
【0267】
[0275]
実施形態31:2つのチャンバーが、第1のアンフォールドコンフィギュレーションである、実施形態30に記載のアセンブリー。
【0268】
[0276]
実施形態32:2つのチャンバーが、第2のフォールドコンフィギュレーションである、実施形態31に記載のアセンブリー。
【0269】
[0277]
実施形態33:少なくとも2つのチャンバーを含むデバイスアセンブリーであって、チャンバーが、デバイスアセンブリーの専有面積を低減するようにコンフィギュレーションされたデバイスアセンブリー。
【0270】
[0278]
実施形態34:デバイスアセンブリーの専有面積を低減するようにコンフィギュレーションされた場合、チャンバーの表面積が、同じ表面積を維持する、実施形態33に記載のアセンブリー。
【0271】
[0279]
実施形態35:生細胞を封入するための少なくとも2つの細胞チャンバー、細胞チャンバーを隔てる長軸に沿った無細胞領域を含み、無細胞領域が屈曲してフォールドを形成し、フォールドが、アセンブリーの実効面積を、フォールドを伴わないアセンブリーと比較して減少させ、これにより3次元細胞封入デバイスを形成する、3次元細胞封入アセンブリー。
【0272】
[0280]
実施形態36:フォールドを伴う場合もフォールドを伴わない場合も、実質的に同じ細胞容量収容力を維持する、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0273】
[0281]
実施形態37:半透膜を含む、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0274】
[0282]
実施形態38:少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上の細胞チャンバーを含む、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0275】
[0283]
実施形態39:少なくとも1つのローディングポートをさらに含む、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0276】
[0284]
実施形態40:2つのローディングポートをさらに含む、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0277】
[0285]
実施形態41:生細胞が、胚体内胚葉系列細胞である、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0278】
[0286]
実施形態42:生細胞が、ヒトPDX1(pancreatic and duodenal homeobox gene 1)陽性膵臓前駆細胞である、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0279】
[0287]
実施形態43:生細胞が、ヒト内分泌前駆細胞である、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0280】
[0288]
実施形態44:生細胞が、ヒト未成熟ベータ細胞である、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0281】
[0289]
実施形態45:生細胞を分散させ、細胞チャンバー内部の酸素分布を改善する、複数の相互連絡された空洞または小孔を有する、細胞チャンバーマトリックスをさらに含む、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0282】
[0290]
実施形態46:相互連絡された空洞の空洞寸法が異なる、実施形態45に記載のアセンブリー。
【0283】
[0291]
実施形態47:マトリックスが、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジメチルシロキサンモノアクリレート、およびポリジメチルシロキサンモノメタクリレートである、実施形態45に記載のアセンブリー。
【0284】
[0292]
実施形態48:マトリックスが、シリコーンエラストマーである、実施形態45に記載のアセンブリー。
【0285】
[0293]
実施形態49:マトリックスが、ポリジメチルシロキサン(PDMS)である、実施形態45に記載のアセンブリー。
【0286】
[0294]
実施形態50:細胞チャンバーが、互いに対して平行である、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0287】
[0295]
実施形態51:細胞チャンバーが、約20度隔てられている、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0288】
[0296]
実施形態52:細胞チャンバーが、約40度隔てられている、実施形態35に記載のアセンブリー。
【0289】
[0297]
実施形態53:細胞チャンバー内に隔壁シール部をさらに含む、実施形態35に記載のアセンブリー。