(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の候補のそれぞれについて、各候補の識別情報と、取引のキャンセルの可否に関する情報及び取引のキャンセルに伴い増加する費用に関する情報の少なくとも一方とを対応付けて格納する取引条件格納部をさらに備え、
前記抽出部は、前記取引条件格納部に格納された複数の候補の中から、前記1以上の候補を抽出する、
請求項4に記載の電力取引仲介システム。
前記移動体のタスクの変更により第1タスクが削除される場合において、前記第1タスクに関連する1以上の取引のうちの少なくとも1つをキャンセルする必要があるとき、
前記取引スケジュール決定部は、前記第1タスクに関連する前記1以上の取引のうち、当該取引のキャンセルにより発生する費用及び当該取引の相手方の属性の少なくとも一方が予め定められた第2条件を満足する取引をキャンセルすることを決定する、
請求項6に記載の電力取引仲介システム。
前記変更決定部は、第2タスクの予定時刻よりも予め定められた時間だけ前の時刻が到来してから、前記予定時刻が経過するまでの間に、前記第2タスクに関する情報を、前記移動体又は前記移動体のユーザの通信端末に送信する、
請求項6から請求項8までの何れか一項に記載の電力取引仲介システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0014】
[電力取引仲介システム100の概要]
図1は、電力取引仲介システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、電力取引仲介システム100は、給電側と、受電側との間の電力取引を仲介する。例えば、電力取引仲介システム100は、(i)移動体のユーザの予定に関する情報を取得し、(ii)当該ユーザの予定に合わせて、電力取引の日程及び場所を決定し、(iii)当該日程及び場所における電力取引を仲介する。これにより、ユーザが予定を実施している間に、移動体の蓄電池を充電したり、移動体に搭載された電力供給設備から他の機器に電力を供給したりすることができる。
【0015】
電力供給設備としては、蓄電装置、充電装置、発電装置などを例示することができる。発電装置としては、(i)内燃機関を利用して発電するオルタネータ、(ii)燃料電池、(iii)太陽光発電装置のような自然力発電システムなどを例示することができる。電力供給設備は、移動体に組み込まれた設備であってもよく、移動体に搭載することができる携帯型の設備であってもよい。
【0016】
移動体としては、自動車、自動二輪車、船舶、飛行体などを例示することができる。自動車としては、エンジン車、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド車、移動可能な作業機械などを例示することができる。作業機械の移動方式は、自動式であってもよく、手動式であってもよい。作業機械としては、芝刈機、草刈機、耕うん機、トラクタ、運搬機、ポンプ、噴霧器、洗浄機、除雪機などを例示することができる。
【0017】
自動二輪車としては、(i)バイク、(ii)三輪バイク、(iii)セグウェイ(登録商標)、動力ユニット付きキックボード(登録商標)、動力ユニット付きスケートボードのような、動力ユニットを有する立ち乗り二輪車などを例示することができる。動力ユニットは、(i)エンジン、原動機などの内燃機関であってもよく、(ii)蓄電装置又は発電装置と、電動機との組み合わせであってもよい。船舶としては、船、ホバークラフト、水上バイク、潜水艦、潜水艇、水中スクータなどを例示することができる。飛行体としては、飛行機、飛行船又は風船、気球、ヘリコプター、ドローンなどを例示することができる。
【0018】
[電力取引仲介システム100の各部の説明]
本実施形態において、電力取引仲介システム100は、タスク情報取得部102と、取引相手決定部104とを備える。電力取引仲介システム100は、例えば、タスク情報12を取得し、取引スケジュール情報14を出力する。タスク情報12の取得経路は特に限定されない。取引スケジュール情報14の出力先は特に限定されない。
【0019】
タスク情報12は、移動体の1又は複数のタスクに関する情報であり、例えば、各タスクが実施される位置を示す情報と、各タスクが実施される日時又は時刻を示す情報と、各タスクにおける移動体の行動又は動作を示す情報とを含む。移動体は、特に限定されるものではないが、蓄電池を搭載し、当該蓄電池から提供される電力を利用して移動可能な移動体であることが好ましい。位置を示す情報としては、(i)緯度及び経度を示す情報、(ii)緯度、経度及び高度を示す情報、(iii)住所を示す情報、(iv)特定の地理的範囲を有するエリアを示す情報などを例示することができる。
【0020】
取引スケジュール情報14は、1又は複数のタスクに関連して実施される、1又は複数の電力取引の日程及び場所に関する情報を含む。取引スケジュール情報14は、複数のタスクに関連して実施される、1又は複数の電力取引の日程及び場所に関する情報を含んでもよい。取引スケジュール情報14は、例えば、各電力取引が実施される位置を示す情報と、各電力取引が実施される期間を示す情報と、各電力取引の相手方(取引相手と称する場合がある。)を示す情報と、各電力取引の契約条件(取引条件と称する場合がある。)を示す情報とを含む。
【0021】
電力取引が実施される期間の始期及び終期の少なくとも一方は、(i)日時で示されてもよく、(ii)時刻で示されてもよく、(iii)当該期間の始期及び終期の他方及び電力取引の所要時間により示されてもよい。上記の期間の始期及び終期の少なくとも一方は、厳密に定められていなくてもよい。例えば、上記の期間が、「19時頃に特定の場所に到着した後、20時頃に次の場所に向けて出発するまで」のように定められてもよい。取引相手を示す情報は、当該取引相手を識別するための識別情報であればよく、氏名、名称、愛称、会員番号、アカウント、アドレスなどを例示することができる。
【0022】
タスク情報取得部102は、移動体のタスク情報12を取得する。タスク情報取得部102は、タスク情報12を取引相手決定部104に送信する。取引相手決定部104は、タスク情報取得部102からタスク情報12を受信する。取引相手決定部104は、タスク情報12に基づいて、1又は複数のタスクのうち、少なくとも1つのタスクが実施される位置において、移動体との間で電力を取引する相手方を決定する。取引相手決定部104は、例えば、(i)タスク情報12に含まれる上記の少なくとも1つのタスクが実施される位置を示す情報、及び、当該タスクが実施される日時又は時刻を示す情報と、(ii)取引相手を示す情報とを対応付けて、取引スケジュール情報14を生成する。
【0023】
[電力取引仲介システム100の各部の具体的な構成]
電力取引仲介システム100の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。電力取引仲介システム100の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。電力取引仲介システム100の各部は、その少なくとも一部が、仮想サーバ上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。電力取引仲介システム100の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。電力取引仲介システム100は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0024】
電力取引仲介システム100を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、タッチパネル、カメラ、マイク、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、スピーカ、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。上記の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。
【0025】
[電力取引管理システム200の概要]
図2は、電力取引管理システム200のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、電力取引管理システム200は、取引管理サーバ210を備える。取引管理サーバ210は、タスク管理部212及び取引管理部214を有する。本実施形態において、タスク管理部212及び取引管理部214は、相互に情報を送受することができる。取引管理サーバ210は、給電側及び受電側の間で実施される電力取引を管理する。例えば、取引管理サーバ210は、給電側及び受電側を仲介して、電力取引を成立させる。取引管理サーバ210は、成立した電力取引の進捗状況を管理してもよい。取引管理サーバ210は、成立した電力取引に伴い発生する費用を精算し、当該費用の決済処理を実施してもよい。
【0026】
図2の説明においては、電力取引管理システム200の理解を助けることを目的として、取引管理サーバ210が、(i)電気自動車22のユーザ24の複数の予定に関する情報を取得し、(ii)ユーザ24の予定に合わせて、1以上の電力取引の日程及び場所を決定し、(iii)仲介処理(マッチング処理と称される場合がある。)を実施して、取引相手30となり得る複数の候補の中から、電力取引ごとに一の取引相手30を決定する場合を例として、電力取引管理システム200の一実施形態について説明する。取引相手30としては、建物32、充電スタンド34、電気自動車36若しくは携帯型電力供給設備38、又は、これらのユーザを例示することができる。充電スタンド34は、据付型の電力供給施設の一例であってよい。
【0027】
電気自動車22は、蓄電池を搭載し、当該蓄電池から提供される電力を利用して移動可能な移動体の一例であってよい。取引相手30及びその具体例は、1以上の候補、又は、相手方の一例であってよい。取引管理サーバ210は、電力取引仲介システムの一例であってよい。タスク管理部212は、タスク情報取得部の一例であってよい。取引管理部214は、取引相手決定部の一例であってよい。
【0028】
図2に示された実施形態において、取引管理サーバ210は、通信ネットワーク10を介して、ユーザ24の通信端末26との間で情報を送受する。取引管理サーバ210は、通信ネットワーク10を介して、1又は複数のサービス提供サーバ40との間で情報を送受する。本実施形態において、取引管理サーバ210は、通信ネットワーク10を介して、1又は複数の取引相手30の通信装置との間で情報を送受する。取引相手30の通信装置は、(i)建物32、充電スタンド34、電気自動車36又は携帯型電力供給設備38に組み込まれた通信機器であってもよく、(ii)建物32、充電スタンド34、電気自動車36又は携帯型電力供給設備38のユーザの通信端末であってもよい。ユーザの通信端末としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを例示することができる。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。
【0029】
本実施形態において、通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、無線パケット通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPNなどを含んでもよい。通信ネットワーク10は、(i)携帯電話回線網などの移動体通信網を含んでもよく、(ii)無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である。)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である。)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信網を含んでもよい。
【0030】
本実施形態において、通信端末26は、通信ネットワーク10を介して、電気自動車22との間で情報を送受する。通信端末26は、近距離無線通信又は有線通信により、電気自動車22との間で情報を送受してもよい。近距離無線通信としては、無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である。)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である。)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などを例示することができる。通信端末26は、通信ネットワーク10を介して、取引相手30の通信装置との間で情報を送受する。通信端末26は、通信ネットワーク10を介して、サービス提供サーバ40との間で情報を送受してもよい。
【0031】
通信端末26は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。通信端末26としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを例示することができる。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。通信端末26は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0032】
通信端末26を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、タッチパネル、カメラ、マイク、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、スピーカ、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。
【0033】
上記の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。一実施形態において、通信端末26は、一般的な情報処理装置に、給電側用のプログラム及び受電側用のプログラムのそれぞれがインストールされることにより実現される。他の実施形態において、一般的な情報処理装置に、給電側用及び受電側用の両方の機能を有するプログラムがインストールされることにより、通信端末26が実現される。
【0034】
本実施形態において、サービス提供サーバ40は、当該サーバにアクセスしたユーザに対して、各種のサービスを提供する。例えば、サービス提供サーバ40は、各種のWebサービス又はクラウドサービスを提供する。サービス提供サーバ40により提供されるサービスとしては、スケジュール管理サービス又はタスク管理サービス、ライドシェアサービスなどを例示することができる。
【0035】
本実施形態において、タスク管理部212は、電気自動車22のタスクを管理する。タスク管理部212は、電気自動車22の1又は複数のタスクに関するタスク情報を取得する。例えば、タスク管理部212は、通信端末26及びサービス提供サーバ40の少なくとも一方から、電気自動車22のタスク情報を取得する。タスク管理部212は、ユーザ24の予定に関する情報に基づいて、タスク情報を取得してもよい。タスク管理部212は、取引管理部214にタスク情報を送信する。
【0036】
本実施形態において、取引管理部214は、電気自動車22に関する電力取引を管理する。例えば、取引管理部214は、ユーザ24の予定を考慮して、電力取引の要否又は可否を決定する。取引管理部214は、電力取引を実施することを決定した場合、ユーザ24の予定に合わせて、電気自動車22に関する1以上の電力取引のそれぞれについて、日程及び場所を決定する。また、取引管理部214は、1以上の電力取引のそれぞれについて、取引相手30を決定する。
【0037】
本実施形態において、取引管理部214は、ユーザ24と、1以上の取引相手30との間で電力を取引することを内容とする契約の成立を仲介する。例えば、取引管理部214は、給電側の登録情報及び受電側の登録情報をマッチングさせて、特定の条件に合致する情報を抽出する。電気自動車22又はユーザ24は、給電側として登録されていてもよく、受電側として登録されていてもよい。
【0038】
本実施形態において、取引管理部214は、1以上の電力取引の予定を示す取引情報を生成する。取引情報は、例えば、(i)各電力取引が実施される位置を示す情報と、(ii)各電力取引が実施される日時又は時刻を示す情報と、(iii)各電力取引の当事者を示す情報とを含む。各電力取引の当事者を示す情報は、少なくとも取引相手30を示す情報を含んでよい。
【0039】
[電力取引管理システム200の各部の具体的な構成]
電力取引管理システム200の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。電力取引管理システム200の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。電力取引管理システム200の各部は、その少なくとも一部が、仮想サーバ上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。電力取引管理システム200の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。電力取引管理システム200は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0040】
電力取引管理システム200を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、タッチパネル、カメラ、マイク、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、スピーカ、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。上記の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。
【0041】
図3は、タスク管理部212の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、タスク管理部212は、予定情報取得部310と、タスク情報生成部320と、タスク情報取得部330と、タスク更新部340と、格納部350とを備える。本実施形態において、格納部350は、店舗情報格納部352と、交通情報格納部354と、タスク情報格納部356とを有する。タスク管理部212の各部は、
図3に示された矢印に限定されることなく、相互に情報を送受してよい。タスク更新部340は、変更決定部の一例であってよい。
【0042】
本実施形態において、予定情報取得部310は、ユーザ24の予定に関する情報(予定情報と称する場合がある。)を取得する。予定情報取得部310は、ユーザ24の複数の予定に関する情報を取得してよい。予定情報は、例えば、予定の内容を示す情報と、当該予定が実施される位置を示す情報と、当該予定が実施される日時又は時刻を示す情報とを含む。予定情報取得部310は、予定情報をタスク情報生成部320に送信する。
【0043】
一実施形態において、予定情報取得部310は、通信端末26から、ユーザ24の予定情報を取得する。例えば、ユーザ24は、通信端末26の表示装置に表示された入力画面に予定を入力すると、通信端末26は、ユーザからの入力を受け付け、当該入力を予定情報取得部310に送信する。予定情報取得部310は、上記の入力画面を生成して、通信端末26に送信してもよい。通信端末26にインストールされたプログラムが、上記の入力画面を生成してもよい。予定情報取得部310は、通信端末26から受け取った情報を予定情報として取得する。
【0044】
他の実施形態において、予定情報取得部310は、サービス提供サーバ40から、ユーザ24の予定情報を取得する。例えば、サービス提供サーバ40がスケジュール管理サービス又はタスク管理サービスを提供する場合、予定情報取得部310は、サービス提供サーバ40にアクセスして、ユーザ24のスケジュール又はタスクに関する情報を取得する。ユーザ24がサービス提供サーバ40にスケジュール又はタスクを登録した場合に、サービス提供サーバ40が、ユーザ24のスケジュール又はタスクに関する情報を予定情報取得部310に送信してもよい。予定情報取得部310は、サービス提供サーバ40から受け取った情報を予定情報として取得する。
【0045】
サービス提供サーバ40がライドシェアサービスを提供する場合、予定情報取得部310は、サービス提供サーバ40にアクセスして、ユーザ24が同乗予定者をピックアップする位置及び日時又は時刻に関する情報(ピックアップ情報と称する場合がある。)を取得する。ユーザ24及び同乗予定者のマッチングが成立した場合に、サービス提供サーバ40が、ピックアップ情報を予定情報取得部310に送信してもよい。予定情報取得部310は、サービス提供サーバ40から受け取った情報を予定情報として取得する。
【0046】
本実施形態において、タスク情報生成部320は、予定情報取得部310から予定情報を受け取る。タスク情報生成部320は、予定情報に基づいて、電気自動車22のタスクに関する情報(タスク情報と称する場合がある。)を生成する。タスク情報生成部320は、予定情報に基づいて電気自動車22の複数のタスクに関するタスク情報を生成してもよい。タスク情報生成部320は、生成されたタスク情報をタスク情報格納部356に格納してよい。
【0047】
一実施形態において、タスク情報生成部320は、予め定められた設定に基づいて、予定が実施される時刻から、タスクが実施される時刻を算出してよい。予め定められた設定には、予定が実施される場所に、予定が実施される時刻の何分前までに到着すべきかを示す情報と、予定の種類を示す情報とが、対応付けて記憶されていてもよい。例えば、タスク情報生成部320は、「映画館Bで、上映開始時刻が14時である映画Zを見る」という予定情報と、「予定が映画、公演、講演又はこれらに類似するものである場合には、映画等の開始時間の20分前までに会場に到着する」ことを示す設定とに基づいて、「13時40分までに映画館Bに到着する」というタスク情報を生成する。タスク管理部212又は通信端末26は、上記の設定をユーザ毎に記憶していてもよい。
【0048】
他の実施形態において、タスク情報生成部320は、1又は複数のタスクのそれぞれが実施される位置及び順序を決定し、各タスクが実施される位置及び時刻に関する情報を含むタスク情報を生成してよい。タスク情報生成部320は、店舗情報格納部352に格納された店舗情報、及び、交通情報格納部354に格納された交通情報の少なくとも一方に基づいて、1又は複数のタスクのそれぞれが実施される位置及び順序を決定してもよい。交通情報は、例えば、地図情報、渋滞情報などを含む。店舗情報は、1以上の店舗のそれぞれについて、例えば、各店舗の位置、各店舗が提供するサービスの種類及び内容などに関する情報を含む。
【0049】
本実施形態において、タスク情報生成部320は、店舗情報格納部352に格納された店舗情報、及び、交通情報格納部354に格納された交通情報の少なくとも一方と、上記のような予め定められた設定とに基づいて、1又は複数のタスクのそれぞれが実施される位置及び順序を決定してもよい。なお、取引相手30は、店舗情報及び交通情報の少なくとも一方を、他のサーバから取得してもよい。
【0050】
例えば、タスク情報生成部320は、「映画Zを見る」及び「19時からレストランAで夕食を食べる」という予定情報に基づいて、「13時40分までに映画館Bに到着する」、「18時までに映画館Bを出発する」及び「18時50分までにレストランAに到着する」というタスク情報を生成する。上記のタスク情報の生成手順は特に限定され鵜物ではないが、タスク情報生成部320は、例えば下記の手順により、上記のタスク情報を生成する。タスク情報生成部320は、手順の一部を省略したり、他の手順を追加したり、手順の順番を入れ替えたりすることで、上記のタスク情報を生成してもよい。
【0051】
予定情報に含まれる予定には、予定が実施される位置(実施位置と称する場合がある。)が指定されている場合と、予定の実施位置が指定されていない場合とがある。同様に、予定情報に含まれる予定には、予定が実施される時刻(実施時刻と称する場合がある。)が指定されている場合と、予定の実施時刻が指定されていない場合とがある。そこで、タスク情報生成部320は、まず、実施時刻が指定されている予定に関する予定情報と、予め定められた設定とに基づいて、タスク情報を生成する。これにより、「19時からレストランAで夕食を食べる」という予定情報から、「18時50分までにレストランAに到着する」というタスク情報が生成される。
【0052】
このとき、タスク情報生成部320は、電気自動車22の現在位置の位置情報と、レストランAの位置情報と、交通情報格納部354に格納された交通情報とに基づいて、18時50分までにレストランAに到着することができるか否かを判定してもよい。18時50分までにレストランAに到着することができないという判定結果が得られた場合、判定結果を通信端末26に送信して、当該判定結果をユーザ24に通知するためのテキスト、アイコン若しくは画面、又は、音声を出力させる。一方、18時50分までにレストランAに到着することができるという判定結果が得られた場合、次のタスクを生成するための手順を実行する。
【0053】
次に、タスク情報生成部320は、店舗情報格納部352に格納された店舗情報と、交通情報格納部354に格納された交通情報とを参照して、店舗情報格納部352に登録された1以上の店舗の中から、「18時50分までにレストランAに到着する」というタスクと、「映画Zを見る」という予定との両方の条件を満足する店舗を抽出する。具体的には、(i)映画Zを上映している映画館であって、(ii)電気自動車22の現在位置を今から出発して、映画Zの上映開始時刻までに当該映画館に到達することができ、(iii)映画Zの上映終了時刻に当該映画館を出発して、18時50分までにレストランAに到着することができる映画館を抽出する。
【0054】
上記の抽出処理において、上記の条件を満足する映画館が抽出されなかった場合、タスク情報生成部320は、例えば、当該抽出結果を通信端末26に送信して、当該抽出結果をユーザ24に通知するための画面又は音声を出力させる。一方、上記の条件を満足する映画館が抽出された場合、タスク情報生成部320は、「映画Zを見る」という予定情報から、例えば、「13時40分までに映画館Bに到着する」及び「18時までに映画館Bを出発する」というタスク情報を生成する。タスク情報生成部320は、生成されたタスク情報を330に送信してよい。
【0055】
上記の条件を満足する店舗として、複数の映画館が抽出された場合、タスク情報生成部320は、予め定められた設定に基づいて、一の映画館を抽出する。例えば、タスク情報生成部320は、複数の候補の中から、特定のパラメータが最小又は最大となる候補を抽出する。タスク情報生成部320は、複数の候補の中から、特定のパラメータが小さいものから順に又は当該パラメータが大きいものから順に、予め定められた数の候補を抽出してもよい。この場合において、タスク情報生成部320は、抽出結果を通信端末26に送信して、ユーザ24に、抽出された複数の候補の中から一の候補を選択させるためのテキスト、アイコン若しくは画面、又は、音声を出力させてもよい。タスク情報生成部320は、通信端末26から、ユーザ24の選択結果を示す情報を取得してよい。特定のパラメータとしては、移動距離、電力消費量、各種の料金、移動時間、現在の時刻から予定の開始時刻までの期間、予定の実施位置への到着予定時刻から予定の開始時刻までの期間、予定の終了時刻から次の予定までの期間などを例示することができる。
【0056】
本実施形態において、タスク情報生成部320は、電気自動車22に関する既存のタスクを変更する必要が生じた場合に、タスク情報を生成しなおす。例えば、タスク更新部340が電気自動車22に関する既存のタスクを変更する必要があると判定した場合、タスク情報生成部320は、変更後の1又は複数のタスクのそれぞれが実施される位置及び順序を決定し、変更後の1又は複数のタスクのそれぞれが実施される位置及び時刻に関する情報を含む新たなタスク情報を生成する。
【0057】
本実施形態において、タスク情報取得部330は、電気自動車22のタスク情報を取得する。タスク情報取得部330は、タスク情報生成部320が生成したタスク情報を取得してよい。タスク情報取得部330は、通信端末26から、電気自動車22のタスク情報を取得してもよい。タスク情報取得部330は、サービス提供サーバ40から、電気自動車22のタスク情報を取得してもよい。タスク情報取得部330は、予定情報取得部310が通信端末26又はサービス提供サーバ40から予定情報を取得する手順と同様の手順により、通信端末26又はサービス提供サーバ40からタスク情報を取得してよい。本実施形態において、タスク情報取得部330は、タスク情報をタスク更新部340に送信する。
【0058】
本実施形態において、タスク情報格納部356に格納されたタスク情報を更新する。例えば、タスク更新部340は、タスク情報取得部330からタスク情報を受信して、当該タスク情報をタスク情報格納部356に格納する。タスク更新部340は、タスク情報格納部356に格納されたタスク情報を取引管理部214に送信してもよい。タスク更新部340は、取引管理部214からの要求に応じて、タスク情報格納部356に格納されたタスク情報を取引管理部214に送信してもよい。
【0059】
タスク更新部340は、通信端末26又はサービス提供サーバ40から、既存のタスク情報が削除されたことを示す情報、又は、既存のタスク情報を削除するための要求を受信して、タスク情報格納部356に格納された当該タスク情報を削除してもよい。タスク更新部340は、通信端末26又はサービス提供サーバ40から、既存のタスク情報の内容が変更されたことを示す情報、又は、既存のタスク情報の内容を変更するための要求を受信して、タスク情報格納部356に格納された当該タスク情報の内容を変更してもよい。
【0060】
本実施形態において、タスク更新部340は、電気自動車22に関するタスクの変更の要否を決定する。より具体的には、タスク更新部340は、電気自動車22に関する一のタスク情報の変更に伴い、電気自動車22に関する他のタスクを変更する必要があるか否かを判定する。
【0061】
一実施形態において、タスク更新部340は、タスク情報取得部330から、電気自動車22に関する新たなタスク情報を受信した場合、当該新たなタスク情報が追加されることにより、電気自動車22に関する他のタスクを変更する必要があるか否かを判定する。他の実施形態において、タスク更新部340は、通信端末26又はサービス提供サーバ40から、既存のタスク情報が削除されたことを示す情報、又は、既存のタスク情報を削除するための要求を受信した場合、当該既存のタスク情報が削除されることにより、電気自動車22に関する他のタスクを変更する必要があるか否かを判定する。
【0062】
さらに他の実施形態において、タスク更新部340は、通信端末26又はサービス提供サーバ40から、既存のタスク情報の内容が変更されたことを示す情報、又は、既存のタスク情報の内容を変更するための要求を受信した場合、当該既存のタスク情報の内容が変更されることにより、電気自動車22に関する他のタスクを変更する必要があるか否かを判定する。タスク情報の内容の変更としては、タスクが実施される位置の変更、タスクが実施される日時又は時刻の変更、タスクが実施される期間の変更などを例示することができる。
【0063】
本実施形態において、タスク更新部340は、取引管理部214に電力取引の仲介処理を実施させるための命令を、取引管理部214に送信する。一実施形態において、タスク更新部340は、通信端末26から、取引管理サーバ210に電力取引の仲介処理を実施させるための命令を受信する。タスク更新部340は、通信端末26から上記の命令を受け取ると、取引管理部214に電力取引の仲介処理を実施させるための命令を、取引管理部214に送信する。他の実施形態において、タスク更新部340は、電気自動車22に関する既存のタスクを変更する必要があると判定した場合、取引管理部214に電力取引の仲介処理を実施させるための命令を、取引管理部214に送信する。
【0064】
本実施形態において、タスク更新部340は、一のタスクの予定時刻が到来する前に、当該タスクの存在をユーザ24にリマインドする。例えば、タスク更新部340は、一のタスクの予定時刻よりも予め定められた時間だけ前の時刻が到来してから、予定時刻が経過するまでの間に、当該タスクに関する情報を、電気自動車22のコンピュータ又はユーザ24の通信端末26に送信する。このとき、タスク更新部340は、上記のタスクを予定どおり実施することを示す情報又は当該のタスクを変更することを示す情報の送信することをユーザ24に促すための情報を、電気自動車22のコンピュータ又はユーザ24の通信端末26に送信してもよい。
【0065】
本実施形態において、格納部350は、各種の情報を格納する。例えば、店舗情報格納部352は、1以上の店舗に関する様々な情報(店舗情報と称する場合がある。)を格納する。交通情報格納部354は、各種の交通情報を格納する。タスク情報格納部356は、1以上の移動体のそれぞれに関する1以上のタスク情報を格納する。
【0066】
本実施形態においては、取引管理サーバ210の各部が、格納部350に格納された情報を参照して各種の処理を実行する場合について説明する。しかしながら、取引管理サーバ210における情報処理は本実施形態に限定されない。取引管理サーバ210の各部は、外部のデータベースに格納された情報を参照して、各種の情報処理を実行してもよい。取引管理サーバ210の各部は、ブロックチェーン技術を利用して分散型データベースに格納された情報を参照して、各種の情報処理を実行してもよい。
【0067】
図4は、入力画面400の一例を概略的に示す。入力画面400は、通信端末26の表示画面に表示される画面の一例であってよい。入力画面400は、電力取引管理システム200のユーザインタフェースの一例であってよい。入力画面400は、ユーザ24に、予定の入力を促すための画面の一例であってよい。
【0068】
本実施形態において、入力画面400は、指定された期間におけるユーザ24の予定を表示するための表示モジュール410を含む。表示モジュール410は、例えば、予定の内容、場所、開始時刻、終了時刻、所要時間、同行者などの情報を表示する。本実施形態において、入力画面400は、表示モジュール410の表示形式をユーザ24に指定させるための命令が組み込まれたアイコン422と、予定を追加するための命令が組み込まれたアイコン424と、予定を編集するための命令が組み込まれたアイコン426とを含む。編集作業としては、(i)予定の内容、場所、開始時刻、所要時間などの変更、(ii)予定の削除などを例示することができる。
【0069】
本実施形態において、入力画面400は、予定が変更される可能性の程度をユーザに指定させるための命令が組み込まれたアイコン430と、取引管理サーバ210に電力取引の仲介処理を実施させるための命令が組み込まれたアイコン440とを含んでもよい。例えば、ユーザ24が、アイコン440をクリック又はタップして、アイコン440に組み込まれた命令を実行すると、取引管理サーバ210は、表示モジュール410に表示された1以上の予定のうちの少なくとも1つが実行されている間に1以上の電力取引を実施するか否かを決定する。また、取引管理サーバ210は、1以上の電力取引を実施することを決定した場合、各電力取引の相手方を決定する。
【0070】
この場合において、取引管理サーバ210は、予定が変更される可能性の程度を考慮して、電力取引の相手方を決定してよい。例えば、予定が変更される可能性が高い場合には、取引相手の候補者の中から、電力取引のキャンセルに伴い発生する費用が少ない候補者を、取引相手として抽出する。予定が変更される可能性の程度は、電力取引のキャンセルに伴い発生する費用の多寡に関するパラメータの一例であってよい。
【0071】
図5は、データテーブル500の一例を概略的に示す。データテーブル500は、例えば、タスク情報格納部356に格納される。本実施形態において、データテーブル500は、移動体ID502と、タスクID504と、タスク情報506とを対応付けて格納する。タスク情報506は、例えば、位置512と、時刻514と、行動516とに関する情報を含む。データテーブル500を構成するレコードのそれぞれは、タスク情報の一例であってよい。
【0072】
図6は、取引管理部214の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、取引管理部214は、取引条件生成部610と、仲介部620と、仲介情報格納部622と、スケジュール情報生成部630と、スケジュール情報格納部640とを備える。取引管理部214の各部は、
図6に示された矢印に限定されることなく、相互に情報を送受してよい。取引条件生成部610は、抽出条件決定部の一例であってよい。仲介部620は、抽出部の一例であってよい。仲介情報格納部622は、取引条件格納部の一例であってよい。スケジュール情報生成部630は、取引スケジュール決定部の一例であってよい。
【0073】
本実施形態において、取引条件生成部610は、仲介部620におけるマッチング処理に用いられる電気自動車22の側の取引条件を生成する。例えば、取引条件生成部610は、電気自動車22のタスク情報に基づいて、電気自動車22に関する複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、当該タスクが実施される位置において、(i)電気自動車22が取引できる電力量及び(ii)電気自動車22が電力を取引できる期間を決定する。取引条件生成部610は、取引できる電力量の最大値を決定してもよく、取引できる電力量の最小値及び最大値を決定してもよい。
【0074】
取引条件生成部610は、その他の取引条件を決定してもよい。その他の取引条件としては、取引される電力の規格又は品質に関する条件、取引される電力の料金に関する条件、取引のキャンセルを許容するか否かに関する条件などを例示することができる。取引される電力の規格又は品質としては、定格電圧、定格電力、電圧変動の程度、電流変動の程度、電力供給施設の種類などを例示することができる。取引される電力の料金としては、取引全体の費用、取引される電力の単価、取引がキャンセルされた場合のキャンセル料、取引が途中で終了した場合の補償費用などを例示することができる。取引される電力の単価としては、取引のキャンセルを許容する場合の単価、及び、取引のキャンセルを許容しない場合の単価などを例示することができる。
【0075】
取引条件生成部610は、電気自動車22に関する複数のタスクのうち、単一のタスクについて取引条件を生成してもよい。取引条件生成部610は、電気自動車22に関する複数のタスクのうち、複数のタスクについて取引条件を生成してもよい。
【0076】
上述のとおり、電気自動車22に関するタスクの追加が、電気自動車22に関する既存のタスクに影響を及ぼす場合がある。また、電気自動車22に関する一のタスクの内容の変更が、電気自動車22に関する他のタスクに影響を及ぼす場合がある。この場合において、取引条件生成部610は、変更後の1又は複数のタスクについて、再度、取引条件を決定してよい。例えば、取引条件生成部610は、変更後の1又は複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、当該タスクが実施される位置において、(i)電気自動車22が取引できる電力量及び(ii)電気自動車22が電力を取引できる期間を決定する。取引条件生成部610は、その他の取引条件を決定してもよい。
【0077】
一実施形態によれば、電気自動車22の既存のタスクを変更する必要がある場合、タスク情報生成部320が、変更後の1又は複数のタスクに関する新たなタスク情報を生成し、当該新たなタスク情報をタスク情報格納部356に格納する。取引条件生成部610は、タスク情報格納部356にアクセスして、新たなタスク情報を取得する。取引条件生成部610は、新たなタスク情報に基づいて、変更後の1又は複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、当該タスクが実施される位置において、(i)電気自動車22が取引できる電力量及び(ii)電気自動車22が電力を取引できる期間を決定する。取引条件生成部610は、その他の取引条件を決定してもよい。
【0078】
本実施形態において、仲介部620は、電気自動車22が提示する取引条件と、取引相手30となり得る複数の候補のそれぞれが提示する取引条件とを比較して、両者をマッチングさせる。取引相手30となり得る複数の候補のそれぞれが提示する取引条件は、例えば、仲介情報格納部622に予め登録されている。取引相手30となり得る複数の候補のそれぞれは、予め登録された複数の候補の一例であってよい。仲介部620は、取引条件生成部610から電気自動車22側の取引条件を受け取ったことをトリガーとして、マッチング処理を実行してよい。仲介部620は、抽出結果をスケジュール情報生成部630に送信する。
【0079】
一実施形態によれば、仲介部620は、複数の候補の中から、取引条件生成部610が生成した取引条件を満足する候補を抽出する。例えば、仲介部620は、取引条件に関連するタスクが実施される位置において、取引条件で定められた期間に、取引条件で定められた電力量の電力を取引できる1以上の候補を抽出する。
【0080】
複数の候補が取引条件を満足する場合、仲介部620は、予め定められた設定に基づいて、一の候補を取引相手として決定してよい。一実施形態によれば、仲介部620は、複数の候補の中から、特定のパラメータが最小又は最大となる候補を抽出する。他の実施形態によれば、複数の候補の中から、特定のパラメータが小さいものから順に又は当該パラメータが大きいものから順に、予め定められた数の候補を抽出してもよい。この場合において、仲介部620は、抽出結果を通信端末26に送信して、ユーザ24に、抽出された複数の候補の中から一の候補を選択させるためのテキスト、アイコン若しくは画面、又は、音声を出力させてもよい。仲介部620は、通信端末26から、ユーザ24の選択結果を示す情報を取得してよい。特定のパラメータとしては、料金、取引に要する時間などを例示することができる。
【0081】
本実施形態において、仲介情報格納部622は、仲介部620の仲介処理に用いられる情報を格納する。仲介情報格納部622は、例えば、給電側の取引条件と、受電側の取引条件とを格納する。給電側の条件としては、給電側の当事者となり得る複数の候補のそれぞれについて、各候補の識別情報と、取引のキャンセルの可否に関する情報及び取引のキャンセルに伴い増加する費用に関する情報の少なくとも一方とを対応付けて格納する。
【0082】
本実施形態において、スケジュール情報生成部630は、仲介部620が抽出した1以上の候補に関する情報を取得する。スケジュール情報生成部630は、上記の1以上の候補に関する情報に基づいて、予め定められた条件を満足するように、1以上の電力取引の位置、期間及び相手方を決定する。スケジュール情報生成部630は、仲介部620が抽出した1以上の候補に関する情報を取得したことをトリガーとして、上記の処理を実行してよい。
【0083】
予め定められた条件としては、ユーザ24が指定した全てのタスクを実行した場合に、特定のパラメータの合計が最小又は最大になるという条件、ユーザ24が指定した全てのタスクを実行した場合に、特定のパラメータの合計が予め定められた範囲内に収まるという条件などを例示することができる。特定のパラメータとしては、移動距離、電力消費量、各種の料金、移動時間、現在の時刻から予定の開始時刻までの期間、予定の実施位置への到着予定時刻から予定の開始時刻までの期間、予定の終了時刻から次の予定までの期間などを例示することができる。
【0084】
これにより、例えば、ユーザ24により指定された期間において、ユーザ24が予定A、予定B及び予定Cという3つの予定を有する場合において、電力取引に関して、次のようなスケジュールを作成することができる。(i)ユーザ24が予定Aを実施している間に、取引相手Xの電力供給設備を利用して電気自動車22の蓄電池を充電する。(ii)ユーザ24が予定Bを実施している間は電力取引を実施しない。(iii)ユーザ24が予定Cを実施している間に、取引相手Yの機器に電力を供給する。
【0085】
本実施形態において、スケジュール情報生成部630は、1以上の電力取引の位置、期間及び相手方に関する情報を含むスケジュール情報を生成する。スケジュール情報生成部630は、生成されたスケジュール情報をスケジュール情報格納部640に送信する。スケジュール情報格納部640は、スケジュール情報生成部630から受け取ったスケジュール情報を格納する。
【0086】
上述のとおり、電気自動車22に関するタスクが追加されたり、電気自動車22に関する一のタスクの内容が変更されたりしたことに伴い、1又は複数の電力取引をキャンセルしたり、取引条件を変更したりすることが必要になる場合がある。この場合において、スケジュール情報生成部630は、電力取引のキャンセル処理、及び、取引条件の変更処理の少なくとも一方を実施してよい。
【0087】
例えば、スケジュール情報生成部630は、一のタスクが削除される場合において、当該タスクに関連する1以上の取引のうちの少なくとも1つをキャンセルする必要があるとき、上記の1以上の取引のうち、当該取引のキャンセルにより発生する費用及び当該取引の相手方の属性の少なくとも一方が予め定められた条件を満足する取引をキャンセルすることを決定する。予め定められた条件としては、取引のキャンセルにより発生する費用が予め定められた値よりも小さいという条件、取引の相手方の属性が特定の属性であるという条件、取引の相手方の属性が特定の属性でないという条件などを例示することができる。取引の相手方の属性としては、法人であるか否か、個人であるか否か、電力の提供を業とする者であるか否かなどを例示することができる。
【0088】
図7は、データテーブル700の一例を概略的に示す。本実施形態において、データテーブル700は、取引ID702と、取引情報704とを対応付けて格納する。取引情報704は、例えば、取引が行われる位置712、取引が行われる期間714、給電側の取引当事者を識別するための給電側ID716、受電側の取引当事者を識別するための受電側ID718、取引条件720などに関する情報を含む。
【0089】
取引条件720としては、取引される電力の規格又は品質、取引される電力量、取引される電力の料金、取引のキャンセルを許容するか否かなどを例示することができる。取引される電力の料金としては、取引全体の費用、取引される電力の単価、取引がキャンセルされた場合のキャンセル料、取引が途中で終了した場合の補償費用などを例示することができる。取引される電力の単価としては、取引のキャンセルを許容する場合の単価、及び、取引のキャンセルを許容しない場合の単価などを例示することができる。
【0090】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0091】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【課題】 固定式の充電スタンドで電気自動車を充電している間、待ち時間を有効に利用するためのシステムを利用する場合、ユーザは、充電スタンドの場所に合わせて待ち時間の予定を立てる必要がある。
【解決手段】 蓄電池を搭載し、蓄電池から提供される電力を利用して移動可能な移動体の複数のタスクに関するタスク情報を取得するタスク情報取得部と、タスク情報取得部が取得したタスク情報に基づいて、複数のタスクのうち少なくとも1つのタスクが実施される位置において、移動体との間で電力を取引する相手方を決定する取引相手決定部とを備える。