(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6234552
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】トラフィック認識型媒体アクセス選択のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20171113BHJP
H04W 74/04 20090101ALI20171113BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W74/04
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-512205(P2016-512205)
(86)(22)【出願日】2014年4月30日
(65)【公表番号】特表2016-524369(P2016-524369A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】CN2014076628
(87)【国際公開番号】WO2014180276
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2015年12月22日
(31)【優先権主張番号】13/887,914
(32)【優先日】2013年5月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】オ,ケルビン
(72)【発明者】
【氏名】ジュキッチ,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】マ,ジアンレイ
【審査官】
深津 始
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−278658(JP,A)
【文献】
特開2006−287664(JP,A)
【文献】
Nokia Siemens Networks,"Fallback to R99 RACH" [online],3GPP TSG-RAN WG2#74 R2-113169,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_74/Docs/R2-113169.zip>,2011年 5月 3日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の媒体アクセス制御(MAC)アクセス技術を使用してデータを通信するための方法であって、当該方法が、
送信機により、第1のトラフィックフロー及び第2のトラフィックフローを獲得するステップと、
前記第2のトラフィックフローと関連付けられた最大の待ち時間期間がスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた遅延期間によって超えられるということを判定することに応答して、前記第2のトラフィックフローを通信するために、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを選択するステップと、
前記送信機により、前記第1のトラフィックフローを前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第1の拡散符号を使用して、そして前記第2のトラフィックフローを前記コンテンションベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第2の拡散符号を使用して通信するステップであって、
前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローが同じ期間の間同じネットワークを介して通信され、符号領域においてスケジューリングベースの送信がコンテンションベースの送信から分離されるように前記第1の拡散符号が前記第2の拡散符号と異なる、ステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローを同じ期間の間同じネットワークを介して通信する前記ステップが、
前記第2のトラフィックフローの少なくとも一部分を前記第1のトラフィックフローの少なくとも一部分と同時に送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローが同じ時間−周波数リソースを介して通信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数の媒体アクセス制御(MAC)アクセス技術を使用してデータを通信するための装置であって、当該装置が、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とを備え、前記プログラミングが、
第1のトラフィックフロー及び第2のトラフィックフローを獲得するための命令と、
前記第2のトラフィックフローと関連付けられた最大の待ち時間期間がスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた遅延期間によって超えられるということを判定することに応答して、前記第2のトラフィックフローを通信するために、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを選択するための命令と、
前記第1のトラフィックフローを前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第1の拡散符号を使用して、そして前記第2のトラフィックフローを前記コンテンションベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第2の拡散符号を使用して通信するための命令であって、前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローが同じ期間の間同じネットワークを介して通信され、符号領域においてスケジューリングベースの送信がコンテンションベースの送信から分離されるように前記第1の拡散符号が前記第2の拡散符号と異なる、命令とを含む、装置。
【請求項5】
前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローが同じ時間−周波数リソースを介して通信される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
ネットワークの状態に従って媒体アクセス制御(MAC)選択基準を判定するステップと、
通信制御装置により、前記MAC選択基準を前記ネットワークにおける1つ又は複数の移動機に通信するステップであって、前記MAC選択基準が、所定のトラフィックフローを、前記所定のトラフィックフローの特性に基づいて、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第1の拡散符号又はスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第2の拡散符号のいずれかを使用してある期間の間通信することを前記移動機に要求し、符号領域においてスケジューリングベースの送信がコンテンションベースの送信から分離されるように前記第1の拡散符号が前記第2の拡散符号と異なる、ステップとを含み、
前記所定のトラフィックフローに対する最大の待ち時間期間が前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた遅延期間によって超えられる場合に、前記MAC選択基準が、所定のトラフィックフローを、前記コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを使用して通信することを前記移動機に要求する、方法。
【請求項7】
前記MAC選択基準を前記1つ又は複数の移動機に通信する前記ステップが、
ユニキャストメッセージを前記ネットワークにおける少なくとも1つの移動機に送信するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記MAC選択基準を前記1つ又は複数の移動機に通信する前記ステップが、
マルチキャストメッセージを前記ネットワークにおける少なくとも1つの移動機に送信するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記MAC選択基準を前記1つ又は複数の移動機に通信する前記ステップが、
メッセージを前記ネットワークにおける全ての移動機にブロードキャストするステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とを備え、前記プログラミングが、
ネットワークの状態に従って媒体アクセス制御(MAC)選択基準を判定するための命令と、
前記MAC選択基準を前記ネットワークにおける1つ又は複数の移動機に通信するための命令であって、前記MAC選択基準が、所定のトラフィックフローを、前記所定のトラフィックフローの特性に基づいて、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第1の拡散符号又はスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第2の拡散符号のいずれかを使用してある期間の間通信することを前記移動機に要求し、符号領域においてスケジューリングベースの送信がコンテンションベースの送信から分離されるように前記第1の拡散符号が前記第2の拡散符号と異なる、命令とを含み、
前記所定のトラフィックフローに対する最大の待ち時間期間が前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた遅延期間によって超えられる場合に、前記MAC選択基準が、所定のトラフィックフローを、前記コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを使用して通信することを前記移動機に要求する、制御装置。
【請求項11】
複数の媒体アクセス制御(MAC)アクセス技術を使用してデータを通信するための方法であって、当該方法が、
送信機により、第1のトラフィックフロー及び第2のトラフィックフローを獲得するステップと、
前記第2のトラフィックフローに対する最大の待ち時間期間がスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた遅延期間によって超えられる場合に、前記第2のトラフィックフローを通信するために、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを選択するステップと、
前記第1のトラフィックフローに対する最大の待ち時間期間が前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた前記遅延期間によって超えられないとともに、前記第1のトラフィックフローのバンドルされたパケットの総計のサイズが前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられたパケットサイズを越える場合に、前記第1のトラフィックフローを通信するために、スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを選択するステップと、
前記第1のトラフィックフロー及び前記第2のトラフィックフローを同じ期間の間ネットワークを介して通信するステップであって、前記第1のトラフィックフローが前記スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第1の拡散符号を使用して通信されるとともに、前記第2のトラフィックフローが前記コンテンションベースアクセスMAC通信スキームと関連付けられた第2の拡散符号を使用して通信され、符号領域においてスケジューリングベースの送信がコンテンションベースの送信から分離されるように前記第1の拡散符号が前記第2の拡散符号と異なる、ステップとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、無線通信に関し、特定の実施例では、トラフィック認識型媒体アクセス選択のための方法及びシステムに関する。
【0002】
本願は、2013年5月6日に出願され、“Systems and Methods for Traffic-Aware Medium Access Selection”と表題が付けられた米国特許本出願第13/887,914号の利益を主張し、この結果、その出願は参照によってここに組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
従来の無線アクセスネットワークでは、移動機は、コンテンションベース媒体アクセス制御(MAC)送信モード又はコンテンションフリーMAC送信モードのいずれかにおいて動作する。コンテンションベースMAC送信モードにおいて動作している場合、移動機は、コンテンションベースアクセス技術に従って全てのトラフィックを通信する。同様に、コンテンションフリーMAC送信モードにおいて動作している場合、移動機は、スケジューリングベースアクセスを使用して全てのトラフィックを通信する。各MAC送信モードは利点及び欠点を有する。例えば、スケジューリングベースアクセスは、多くの場合、コンテンションベースアクセスより、より高いサービス品質(QoS)を提供し、一方、コンテンションベースアクセスは、概して、特に小さいペイロードトラフィックに関して、より少ない待ち時間を実現する。
【0004】
移動機の能力が増えるにつれて、おそらくユーザは、さまざまなトラフィックタイプを同時に通信することを望むであろう。例えば、ユーザは、スケジューリングベースアクセスを使用する第1のトラフィックフロー(例えば、高QoSトラフィックフロー)を、コンテンションベースアクセスを使用する第2のトラフィックフロー(例えば、待ち時間に不寛容で/低容量のデータフロー)と同時に通信することを望むかもしれない。現在、移動局は、UEがどちらのMAC送信モードにおいて動作していたかに応じて、同じMAC通信技術を使用して両方のトラフィックフローを通信する必要があるであろう。したがって、さまざまなトラフィックタイプを効率的に通信するための新しいメカニズムが望まれる。
【発明の概要】
【0005】
技術的利点は、トラフィック認識型媒体アクセス選択のための方法及びシステムを説明するこの開示の実施例により、一般に達成される。
【0006】
一実施例によれば、複数の媒体アクセス制御(MAC)アクセス技術を使用してデータを通信するための方法が提供される。この例において、方法は、第1のトラフィックフロー及び第2のトラフィックフローを獲得するステップと、ネットワークを介して第1のトラフィックフロー及び第2のトラフィックフローを同時に通信するステップとを含む。第1のトラフィックフローはスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームに従って通信され、第2のトラフィックフローはコンテンションベースアクセスMAC通信スキームに従って通信
される。この方法を実行するための装置が同様に提供される。
【0007】
別の実施例によれば、制御情報を通信するための方法が提供される。この例において、方法は、ネットワークの状態に従って媒体アクセス制御(MAC)選択基準を判定するステップと、MAC選択基準をネットワークにおける1つ又は複数の移動機に通信するステップとを含む。MAC選択基準は、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを使用してトラフィックを通信するか又はスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを使用してトラフィックを通信するかを判定する場合に移動機により使用されるべきルール又はパラメータを指定する。この方法を実行するための装置が同様に提供される。
【0008】
さらに別の実施例によれば、複数の媒体アクセス制御(MAC)アクセス技術を使用してデータを通信するための別の方法が提供される。この例において、方法は、複数のパケットを獲得するステップと、コンテンションベースアクセスを使用して複数のパケットを通信するか又はスケジューリングベースアクセスを使用して複数のパケットを通信するかをパケット単位で判定するステップと、ネットワークを介して第1のパケット及び第2のパケットを同時に通信するステップとを含む。第1のパケットはスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームに従って通信され、第2のパケットはコンテンションベースアクセスMAC通信スキームに従って通信される。
【0009】
本開示及びその利点の更に完全な理解のために、添付図面と共に確認される下記の説明をここから参照する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】データを通信するための無線ネットワークの図を例示する。
【
図2】データを送信するための具体化方法のフローチャートを例示する。
【
図3】MAC選択基準を設定する具体化方法のフローチャートを例示する。
【
図4】データを通信するための具体化装置の構成図を例示する。
【
図5】データを通信するためのMAC送信モードを選択するための具体化方法のフローチャートを例示する。
【
図6】MAC選択基準を設定するための具体化通信シーケンスのプロトコル図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
特に指示のない限り、異なる図面における対応する数字及び記号は、一般に、対応する部分を参照する。図面は、実施例の関連した態様を明らかに例示するために描かれるとともに、必ずしも一定の比率で描かれるとは限らない。
【0012】
この開示の実施例の要素及び利用法が下記で詳細に論じられる。しかしながら、ここで開示された概念は多種多様な特定の状況において具体化されることができ、そしてここで論じられた特定の実施例は単に実例となるとともに、請求項の範囲を限定する働きを有していない、ということが認識されるべきである。さらに、添付の請求項により定義されるように、この開示の精神及び範囲からはずれずに、様々な変更、置換、及び修正がここで行われることができる、ということが理解されるべきである。
【0013】
ここで開示されるのは、スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームとコンテンションベースアクセスMAC通信スキームの両方を使用してトラフィックフローを同時に通信するための技術である。より具体的には、この開示の態様は、移動局がコンテンションベースアクセスMAC通信スキームを使用して第2のトラフィックフローを通信するのと同時に、移動局が、スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを使用して第1のトラフィックフローを通信することを可能にする。両方のタイプの同時通信は、同時に異なる物理的なリソース(例えば、周波数、時間、拡散符号、又はそのあらゆる組み合わせ)を使用することにより成し遂げられる。実施例において、移動局は、ネットワークを介して所定のトラフィックフローを通信するために、スケジューリングベースのアクセスとコンテンションベースのアクセスとの間で動的に選択し得る。移動局は、トラフィックフローの特性及び/又はネットワークの特性を含み得るMAC選択基準に従って、MAC通信スキームを選択し得る。例えば、MAC選択基準は、トラフィックフローのサービス品質(QoS)要件(例えば、誤り率など)、トラフィックフローの待ち時間要件、トラフィックフローにより伝送されるデータの量、データフローと関連付けられたオーバヘッドの量、コンテンションベースアクセスチャネルの輻輳レベル(例えば、バックオフ時間又は別の方法により示される)、スケジューリングベースアクセスチャネルと関連付けられた待ち時間遅延、又は他の要因を含み得る。選択基準は、移動局の
先験的な情報、制御装置/基地局により通信される制御情報、又はその組み合わせから獲得され得る。
【0014】
図1は、データを通信するためのネットワーク100を例示する。ネットワーク100は、カバレージエリア112、複数のユーザ装置(UE)120、及びバックホールネットワーク130を有するアクセスポイント(AP)110を備える。AP110は、例えば基地局、拡張型基地局(eNB)、フェムトセル、及び他の無線で使用可能にされた装置など、特にUE120とアップリンク(破線)接続及び/又はダウンリンク(点線)接続を確立することにより無線アクセスを提供することが可能であるあらゆる構成要素を含み得る。UE120は、AP110と無線接続を確立することが可能であるあらゆる構成要素を含み得る。バックホールネットワーク130は、データがAP110とリモートエンド(図示せず)との間で交換されることを可能にするあらゆる構成要素、又はあらゆる構成要素の集まりであり得る。いくつかの実施例において、ネットワーク100は、中継装置、フェムトセルなどのような様々な他の無線装置を含み得る。
【0015】
この開示の態様は、ネットワークを介してトラフィックを通信するためにコンテンションベースMAC通信スキーム又はスケジューリングベースMAC通信スキームを動的に選択するためのメカニズムを提供する。一実施例において、無線アクセスネットワークは、コンテンションベースのアクセスを有する第1のMAC通信チャネルの他に、スケジューリングベースのアクセスを有する第2のMAC通信チャネルを含み得る。コンテンションベースアクセスチャネルは、参照により全体で複製されたかのようにここに組み込まれる米国電気電子学会(IEEE)802.11ad(2012年)に従って動作し得る。
【0016】
図2は、移動局により実行され得るような、データを送信するための具体化方法200を例示する。図示されるように、方法200は、移動局がトラフィックフローを生成するか及び/又は受信するステップ210から始まる。その後、方法200はステップ220に進行し、ここで、移動局は、ネットワークを介してトラフィックフローを通信するために、コンテンションベースアクセスMAC通信スキーム又はスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームのいずれかを選択する。一実施例において、移動局の選択は、MAC選択基準に基づき得る。MAC選択基準は、基地局により通信され得るか、又は移動局の先験的な情報であり得る。MAC選択基準は、トラフィックフローのサービス品質(QoS)要件(例えば、誤り率など)、トラフィックフローの待ち時間要件、トラフィックフローにより伝送されるデータの量、データフローと関連付けられたオーバヘッドの量、コンテンションベースアクセスチャネルの輻輳レベル(例えば、バックオフ時間又は別の方法により示される)、スケジューリングベースアクセスチャネルと関連付けられた待ち時間遅延、又は他の要因を含み得る。
【0017】
その次に、方法200はステップ230になるように進行し、ここで、移動局は、選択されたMAC通信スキームを使用してトラフィックフローを通信し得る。移動局がスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを選択した場合に、移動局は、基地局からのアップリンク許可リソースを要求し得る。移動局がコンテンションベースアクセスMAC通信スキームを選択した場合に、移動局は、アップリンク許可リソースを要求せずにトラフィックフローを通信し得る。例えば、移動局は、コンテンションベースの通信チャネルを介してトラフィックを通信するために、“リッスンビフォアトーク”アプローチを使用し得る。
【0018】
いくつかの実施例において、通信制御装置又は基地局は、MAC選択基準を移動局に通信し得る。実際には、基地局は、ネットワークの状態に従ってMAC選択基準を動的に選択し得る。これは、アクセスネットワークが、より効率的に動作すること、及び/又は変化するネットワーク状態、例えばトラフィックタイプ、負荷状態などに適応することを可能にし得る。
図3は、基地局により実行されるであろう、MAC選択基準を設定するための方法300を例示する。図示されるように、方法300は、基地局がネットワークの状態に従ってMAC選択基準を判定するステップ310から始まり得る。その後、方法300はステップ320に進行し、ここで、基地局は、MAC選択基準をネットワークにおける1つ又は複数の移動機に通信する。例えば、基地局は、メッセージをネットワークにおける1つ又は複数の移動局に送信し得る。メッセージは、ブロードキャストメッセージ、マルチキャストメッセージ、又はユニキャストメッセージであり得る。メッセージは、制御チャネルを介して通信され得るか、又は、その代わりに、より高いレイヤのシグナリング、例えば無線リソース制御(RRC)シグナリングを通して通信され得る。
【0019】
図4は、トラフィックフローを送信するための装置400を例示する。図示されるように、装置400は、パケットスケジューラ410、MACモードセレクタ420、コンテンションベースMAC通信モジュール430、スケジューリングベースMAC通信モジュール440、及びハイブリッド自動再送要求(HARQ)モジュール450を含む。パケットスケジューラ410は、トラフィックフローを受信するように構成され得る。トラフィックフローは、1つ又は複数のパケットを含み得るとともに、相互に同時に受け取られ得る。一実施例において、トラフィックフローは単一のパケットを含み得る。パケットスケジューラ410は、受け取られたトラフィックフローのトラフィック特性をMACモードセレクタ420に通信し得る。MACモードセレクタ420は、トラフィックフローのそれぞれに対するMACモードを選択し得るとともに、選択されたMACモードをパケットスケジューラ410に通信し得る。
【0020】
その場合に、パケットスケジューラ410は、トラフィックフローを、それぞれのトラフィックフローに対する選択されたMACモードに応じて、コンテンションベースMAC通信モジュール430、又はスケジューリングベースMAC通信モジュール440のいずれかに転送し得る。コンテンションベースMAC通信モジュール430は、コンテンションベースMAC通信技術に従って、受け取られたフローを通信することができ、一方、スケジューリングベースMAC通信モジュール440は、スケジューリングベースMAC通信技術に従って、受け取られたフローを通信することができる。したがって、その場合に、トラフィックフローは、装置400に対してHARQ機能を提供し得るHARQモジュール450に転送され得る。例えば、HARQモジュール450は、送信が基地局により首尾よく受け取られたことを確認するための肯定応答及び否定応答を通信し得る他に、必要な場合には、首尾よく受け取られなかった送信を再度通信し得る。一実施例において、MACモードセレクタ420は、基地局によりQoS特性のセットを提供される。別の実施例において、もしMACモード選択に対するトラフィックフローが極めて静的である(例えば、1つ又は複数のトラフィックフローがしばらくの間コンテンションベースのMACに対応付けられる)ならば、その場合に、トラフィックフローは、パケットスケジューラを完全に迂回し得るとともに、コンテンションベースのMACを通して直接送信され得る。実施例において、コンテンションベースMAC通信モジュール430及びスケジューリングベースMAC通信モジュール440は、同時にパケットフローを通信する。
【0021】
図5は、この開示の実施例に従った移動局により実行され得るような、MAC送信モードを選択するためのフローチャート500を例示する。図示されるように、移動局は、最初に、各サービス品質(QoS)の待ち行列を待ち時間基準及び信頼性基準に対応付け得る。次に、移動局は、新しいパケットが到着するまで、又はその代わりに待ち時間タイマが満了するまで、待ち得る。移動局は、次に、それぞれのパケットの待ち時間要件に従ってパケットをソートし得るとともに、もしスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを使用して送信されるならば最大の待ち時間
要件が超えられるであろうパケットを識別し得る。ここで論じられたように、もしスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを使用して送信されるならば最大の待ち時間要件が超えられるであろうパケットは違反パケットであると考えられ、一方、たとえスケジューリングベースアクセスMAC通信スキームを使用して送信されるとしても最大の待ち時間要件が超えられないであろうパケットは非違反パケットであると考えられる。移動局は、コンテンションベースアクセスMAC通信スキームを使用して違反パケットを送信する。移動局は、非違反パケットを束ねるとともに、次に、非違反パケットの束が最小のスケジューリングベースのパケットサイズを超えるかどうかを判定する。もしそうであるならば、非違反パケットの束は、スケジューリングベースアクセスMAC通信スキームに従って送信
される。もしその束がスケジューリングベースの送信には小さすぎるならば、その場合に、移動局は、非違反パケットの束がコンテンションベースのトラフィックとして送信されることができるかどうかを判定する。例えば、非違反パケットの束は、コンテンションベースの送信を妨げる(又は、そうでなければ阻止する)トラフィック特性(例えば、QoS要求、オーバヘッドなど)を有しているかもしれないし、又は有していないかもしれない。可能な場合に、非違反パケットの束は、コンテンションベースのアクセスを使用して送信される。もし非違反パケットの束がコンテンションベースのアクセスを使用して送信されることができないならば、その場合に、その束は、追加の非違反パケットとともに再度束ねられるように、スケジューリングベースの送信の待ち行列に戻される。その後、待ち時間タイマはリセットされる。
【0022】
図6は、制御装置とUEとの間で発生するかもしれないような、MAC選択基準を通信するためのプロトコル
図600を例示する。図示されるように、制御装置は、MAC選択基準をUEに通信する前に、MAC選択基準を選択する。いくつかの実施例において、制御装置は、初期化期間の間に、コンテンションベースの送信とスケジューリングベースの送信との間で選択するためのルールを送信することができ、ルールは、UEが、例えばQoS限度、ヘッダ制限などに基づいてパケットを条件付きで分類することを可能にし得る。その後、制御装置は、UEがパケット分類を行うことを可能にし得るMAC選択パラメータを通信し得る。制御装置からUEまで送られたメッセージは、ブロードキャストメッセージ、マルチキャストメッセージ、又はユニキャストメッセージであり得る。パケットを分類した後で、UEは、データ送信を実行し得る。
【0023】
スケジューリングベースのアクセスリソース及びコンテンションベースのアクセスリソースは、周波数領域において、及び/又は符号領域において、直交し得る。
図7は、スケジューリングベースアクセスの論理的なリソース及びコンテンションベースアクセスの論理的なリソースが共通の時間間隔/期間の間異なる周波数リソースに位置付けられる送信スキーム700を例示する。
図8は、スケジューリングベースアクセスの論理的なリソース及びコンテンションベースアクセスの論理的なリソースが共通の時間間隔/期間の異なる拡散系列/コードに位置付けられる送信スキーム800を例示する。
【0024】
図9は、上記で論じられた1つ又は複数の装置(例えば、UE、NBなど)に相当し得る、通信装置900の実施例の構成図を例示する。通信装置900は、
図9において示されたように配置されるかもしれない(又は、配置されないかもしれない)、プロセッサ904、メモリ906、セルラインタフェース910、追加の無線インタフェース912、及びバックホールインタフェース914を含み得る。プロセッサ904は、計算及び/又は他の処理関連タスクを実行することが可能である、あらゆる構成要素であり得るとともに、メモリ906は、プロセッサ904のためのプログラミング及び/又は命令を記憶することが可能である、あらゆる構成要素であり得る。セルラインタフェース910は、通信装置900がセルラ信号を使用して通信することを可能にする、あらゆる構成要素、又はあらゆる構成要素の集まりであり得るとともに、セルラネットワークのセルラ接続を介して情報を受信及び/又は送信するために使用され得る。追加の無線インタフェース912は、通信装置900がワイファイ若しくはブルートゥースプロトコル、又はコントロールプロトコルのような非セルラ無線プロトコルを介して通信することを可能にする、あらゆる構成要素、又はあらゆる構成要素の集まりであり得る。装置900は、あらゆる無線で使用可能にされた構成要素、例えば基地局、中継装置、移動機などと通信するために、セルラインタフェース910、及び/又は追加の無線インタフェース912を使用し得る。バックホールインタフェース914は、通信装置900が有線プロトコルを含む追加のプロトコルを介して通信することを可能にする、あらゆる構成要素、又はあらゆる構成要素の集まりであり得る。実施例において、
バックホールインタフェース914は、装置900がバックホールネットワークの構成要素のような別の構成要素と通信することを可能にし得る。
【0025】
記述が詳細に説明されたが、添付の請求項により定義されるように、この開示の精神及び範囲からはずれずに、様々な変更、置換、及び修正が行われることができる、ということが理解されるべきである。さらに、本開示の範囲は、現在存在するか又は後で開発される処理、機械、製造物、合成物、手段、方法、又はステップがここで説明された対応する実施例と実質的に同じ機能を実行し得るか又は実質的に同じ結果を達成し得る、ということを当業者がこの開示から容易に認識することになるように、ここで説明された特定の実施例に限定されることを意図していない。したがって、添付の請求項は、それらの範囲内に、そのような処理、機械、製造物、合成物、手段、方法、又はステップを含むことが意図される。