特許第6234566号(P6234566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6234566
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】無線通信装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/24 20060101AFI20171113BHJP
   H01Q 5/40 20150101ALI20171113BHJP
【FI】
   H01Q1/24 Z
   H01Q5/40
【請求項の数】17
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-526668(P2016-526668)
(86)(22)【出願日】2014年7月7日
(65)【公表番号】特表2016-527797(P2016-527797A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】FI2014050562
(87)【国際公開番号】WO2015007952
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2016年4月8日
(31)【優先権主張番号】1312904.4
(32)【優先日】2013年7月19日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】クロエルス ヨーナス
(72)【発明者】
【氏名】ティアン ルイユアン
【審査官】 橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0218723(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/008946(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0078008(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0139379(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0262345(US,A1)
【文献】 特開2004−274445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/24
H01Q 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの外装面を画定するように構成され、少なくとも該電子デバイスの第1縁部(32)及び第2縁部(34)を画定する第1の導電部(30)を備える第1のカバー部材(24)であって、該第1縁部は該第2縁部よりも短く、開口部(36)を画定する、第1のカバー部材と;
前記開口部(36)の第1の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続される、第1の給電点(26)と;
前記開口部の前記第1の側とは反対側である前記開口部の第2の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続される、第2の給電点(28)と;
接地部材(18)と;
を備え、前記接地部材(18)及び前記第2縁部(34)は、それらの間に第1溝部(58)を画定し、前記第1溝部は、前記第1縁部(32)に隣接する開放端及び前記開放端の反対側の閉鎖端を有し、第1の長さを有する、
装置。
【請求項2】
第1の導電細長部材(48)を更に備え、前記第1の給電点は、該第1の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第2の導電細長部材(50)を更に備え、前記第2の給電点は、該第2の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記接地部材を含むプリント配線基板を更に備え、前記第1の給電点及び前記第2の給電点は、該プリント配線基板に配置される、請求項1から3の何れかに記載の装置。
【請求項5】
前記第1の給電点に接続される同調回路を更に備え、該同調回路は前記プリント配線基板上で該第1の給電点に隣接して配置される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記接地部材及び前記第1の導電部の第3縁部(56)が、それらの間に第2溝部(60)を画定し、該第2溝部は、前記第1縁部(32)に隣接する開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有し、第2の長さを有する、請求項からの何れかに記載の装置。
【請求項7】
前記第1の導電部は、前記電子デバイスのベゼルを形成するように構成される、請求項1からの何れかに記載の装置。
【請求項8】
前記第1縁部が画定する開口部は、前記ベゼルの唯一の開口部である、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の導電部は前記電子デバイスの第4縁部(67)を更に画定し、該第4縁部は該第2縁部よりも短く、開口部を画定し;
第3の給電点(86)が、前記第4縁部の開口部の第1の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続され;
第4の給電点(88)が、前記第4縁部の開口部の前記第1の側とは反対側である前記第4縁部の開口部の第2の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続される、
請求項1からの何れかに記載の装置。
【請求項10】
前記電子デバイスの外装面を画定するように構成され、第2の導電部(68)を備える第2のカバー部材(66)を更に備え、前記第1の導電部及び前記第2の導電部はその間に溝部(72)を画定し、該溝部(72)は前記第1縁部に隣接する電気的開放端と、該電気的開放端反対側閉鎖端を有し、前記第1の導電部と前記第2の導電部とは前記閉鎖端で接地接続される、請求項1からの何れかに記載の装置。
【請求項11】
前記第2のカバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記電子デバイスの外装面を画定するように構成され、第3の導電部を備える第3のカバー部材を更に備え、前記第1の導電部及び該第3の導電部はその間に溝部を画定し、該溝部は前記第1縁部に隣接する電気的開放端と、該開放端とは反対側に閉鎖端を有する、請求項1から11の何れかに記載の装置。
【請求項13】
前記第3のカバー部材は、前記電子デバイスの前面カバーを形成するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
請求項1から13の何れかに記載の装置を備える、電子デバイス。
【請求項15】
電子デバイスの外装面を画定するように構成され、少なくとも該電子デバイスの第1縁部及び第2縁部を画定する第1の導電部を備える第1のカバー部材であって、該第1縁部は該第2縁部よりも短く、開口部を画定する、第1のカバー部材を設けることと;
第1の給電点を前記開口部の第1の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続することと;
第2の給電点を前記開口部の前記第1の側とは反対側である前記開口部の第2の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続することと;
接地部材を配することと;
を含み、前記接地部材及び前記第2縁部は、それらの間に第1溝部を画定し、前記第1溝部は、前記第1縁部に隣接する開放端及び前記開放端の反対側の閉鎖端を有し、第1の長さを有する、方法。
【請求項16】
前記電子デバイスの外装面を画定するように構成され、第2の導電部を備える第2のカバー部材を設けることを更に備え、前記第1の導電部及び前記第2の導電部はその間に溝部を画定し、該溝部は前記第1縁部に隣接する電気的開放端と、該電気的開放端反対側閉鎖端を有し、前記第1の導電部と前記第2の導電部とは前記閉鎖端で接地接続される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のカバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は無線通信装置及びその方法に関し、特に、電子デバイスの無線通信用装置に関する。
【背景】
【0002】
電子デバイス等の装置は、電子デバイスと他のデバイスとの無線通信を可能にするアンテナ構成を含むことができる。アンテナ構成は、通常、電子デバイスのカバーの中に提供され、環境により、及び、ユーザとの接触から生じるダメージからアンテナ構成を保護する。
【0003】
電子デバイスのカバーは電子デバイスの外装面を画定し、金属材料又は他の導電性材料を少なくとも一部含んでもよい。こうしたカバーは比較的強く、魅力的な美観を与えることができる。またカバーの導電性材料は、アンテナ構成の一部として利用することもできる。しかし、ユーザ及び/又は外部物体との接触によってこのアンテナ構成の効率が下がることもあり、アンテナ構成の動作を妨げる可能性もある。
【0004】
それ故、これに代わる装置の提供が望まれる。
【摘要】
【0005】
必ずしも全てではないが本発明の種々の実施形態によれば、次の装置、即ち、電子デバイスの外装面を画定するように構成され、少なくとも該電子デバイスの第1縁部及び第2縁部を画定する第1の導電部を備える第1のカバー部材であって、該第1縁部は該第2縁部よりも短く、開口部を画定する、該第1のカバー部材を設けることと;前記開口部の第1の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続される、第1の給電点と;前記開口部の前記第1の側とは反対側である前記開口部の第2の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続される、第2の給電点を備える、装置が提供される。
【0006】
前記装置は更に、第1の導電細長部材を備えてもよい。前記第1の給電点は、前記第1の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続されてもよい。
【0007】
前記装置は更に、第2の導電細長部材を備えてもよい。前記第2の給電点は、前記第2の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続されてもよい。
【0008】
前記装置は更に、接地部材を含むプリント配線基板を備えてもよい。前記第1の給電点及び前記第2の給電点は、前記プリント配線基板に配置されてもよい。
【0009】
前記装置は更に、前記第1の給電点に接続される同調回路を備え、該同調回路は前記プリント配線基板上で該第1の給電点に隣接して配置されてもよい。
【0010】
前記接地部材及び前記第1の導電部の第2縁部は、その間に第1溝部を画定してもよい。前記第1溝部は、前記第1の導電部の第1縁部に隣接する開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有し、第1の長さを有してもよい。
【0011】
前記接地部材及び前記第1の導電部の第3縁部は、その間に第2溝部を画定してもよい。前記第2溝部は、前記第1の導電部の第1縁部に隣接する開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有し、第2の長さを有してもよい。
【0012】
前記第1の導電部は、前記電子デバイスのベゼルを形成するように構成されてもよい。
【0013】
前記第1縁部が画定する開口部は、前記ベゼルの唯一の開口部でもよい。
【0014】
前記第1の導電部は更に、前記電子デバイスの第4縁部を画定してもよい。前記第4縁部は、前記第2縁部よりも短く、そこで開口部を画定してもよい。前記装置は更に、前記第4縁部の開口部の第1の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続する第3の給電点を備えてもよく、また更に、前記第4縁部の開口部の前記第1の側とは反対側である前記第4縁部の開口部の第2の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続する第3の給電点を備えてもよい。
【0015】
前記装置は更に、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成される第2のカバー部材を備えてもよい。前記第2のカバー部材は、第2の導電部を備えてもよい。前記第1及び第2の導電部は、その間に溝部を画定してもよい。前記溝部は、前記第1縁部に隣接する電気的開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有してもよい。
【0016】
前記第2のカバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成されてもよい。
【0017】
前記装置は更に、前記電子デバイスの外装を形成するように構成される第3のカバー部材を備えてもよい。前記第3のカバー部材は、第3の導電部を備えてもよい。前記第1及び第3の導電部は、その間に溝部を画定してもよい。前記溝部は、前記第1縁部に隣接する電気的開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有してもよい。
【0018】
前記カバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成されてもよい。
【0019】
本発明における種々の、但し全てである必要のない実施形態によれば、前段落の何れかに記載の装置を備える電子デバイスが提供される。
【0020】
必ずしも全てではないが本発明の種々の実施形態によれば、次の方法、即ち、電子デバイスの外装面を画定するように構成され、少なくとも該電子デバイスの第1縁部及び第2縁部を画定する第1の導電部を備える第1のカバー部材であって、該第1縁部は該第2縁部よりも短く、開口部を画定する、該第1のカバー部材を設けることと;第1の給電点を前記開口部の第1の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続することと; 第2の給電点を前記開口部の前記第1の側とは反対側である前記開口部の第2の側で前記第1縁部に沿って前記第1の導電部に接続することとを含む、方法が提供される。
【0021】
前記方法は更に、第1の導電細長部材を設けることを含んでもよい。前記第1の給電点は、前記第1の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続されてもよい。
【0022】
前記方法は更に、第2の導電細長部材を設けることを含んでもよい。前記第2の給電点は、前記第2の導電細長部材を介して前記第1の導電部に接続されてもよい。
【0023】
前記方法は更に、接地部材を含むプリント配線基板を設けることを更に備え、前記第1の給電点及び前記第2の給電点は、該プリント配線基板に配置されてもよい。
【0024】
前記方法は更に、前記第1の給電点に同調回路を接続することを更に含み、該同調回路は前記プリント配線基板上で該第1の給電点に隣接して配置されてもよい。
【0025】
前記接地部材及び前記第1の導電部の第2縁部は、その間に第1溝部を画定してもよい。前記第1溝部は、前記第1の導電部の第1縁部に隣接する開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有し、第1の長さを有してもよい。
【0026】
前記接地部材及び前記第1の導電部の第3縁部は、その間に第2溝部を画定してもよい。前記第2溝部は、前記第1の導電部の第1縁部に隣接する開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有し、第2の長さを有してもよい。
【0027】
前記第1の導電部は、前記電子デバイスのベゼルを形成するように構成されてもよい。
【0028】
前記第1縁部が画定する開口部は、前記ベゼルの唯一の開口部でもよい。
【0029】
前記第1の導電部は更に、前記電子デバイスの第4縁部を画定してもよい。前記第4縁部は、前記第2縁部よりも短く、そこで開口部を画定してもよい。前記方法は更に、第3の給電点を、前記第4縁部の開口部の第1の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続することと;第3の給電点を、前記第4縁部の開口部の前記第1の側とは反対側である前記第4縁部の開口部の第2の側で前記第4縁部に沿って前記第1の導電部に接続することを含んでもよい。
【0030】
前記方法は更に、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成される第2のカバー部材を設けることを含んでもよい。前記第2のカバー部材は、第2の導電部を備えてもよい。前記第1及び第2の導電部は、その間に溝部を画定してもよい。前記溝部は、前記第1縁部に隣接する電気的開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有してもよい。
【0031】
前記第2のカバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成されてもよい。
【0032】
前記方法は更に、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成される第3のカバー部材を設けることを含んでもよい。前記第3のカバー部材は、第3の導電部を備えてもよい。前記第1及び第3の導電部は、その間に溝部を画定してもよい。前記溝部は、前記第1縁部に隣接する電気的開放端と該開放端の反対側に閉鎖端を有してもよい。
【0033】
前記カバー部材は、前記電子デバイスの背面カバーを形成するように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
以下で記述する簡単な説明を理解するために、有用な種々の実施が提供される。こうした実施例をより深く理解するために、次の添付図面をほんの一例として参照する。
図1】種々の実施例による携帯電子デバイスの概略図を示す。
図2】種々の実施例による装置の概略図を示す。
図3】種々の実施例による別の装置の平面図を示す。
図4】種々の実施例による更なる装置の平面図を示す。
図5】種々の実施例による別の装置の平面図を示す。
図6】種々の実施例による更なる装置の平面図を示す。
図7】種々の実施例による装置の作成方法のフロー図を示す。
図8】種々の実施例による更なる装置の平面図を示す。
図9】種々の実施例による別の装置の平面図を示す。
図10】種々の実施例による更なる装置の平面図を示す。
【詳細説明】
【0035】
以下の記述において、「接続する」及び「結合する」という表現並びにそれらの派生語は、協働可能なように接続または結合されることを意味する。当然のことながら、介在するコンポーネントは(介在するコンポーネントが何もない場合も含め)任意の数または組合せで存在できる。さらに、当然のことながら、こうした接続又は結合は、物理的ガルバーニ接続及び/又は電磁接続であってもよい。
【0036】
また、ある構成要素が導電性であると説明される場合、この構成要素が金属や導電性ポリマー等の導電性材料を含むことを意味すると理解されなくてはならない。また、ある構成要素が非導電性であると説明される場合、この構成要素がプラスチック等の非導電性材料を含むことを意味すると理解されなくてはならない。
【0037】
図2・3・4・5・6には装置22・52・64・74・84・104・108・112が示されており、この装置は、第1のカバー部材24と;第1の給電点26と;第2の給電点28を備える。第1のカバー部材24は電子デバイス10の外装面を画定するように構成され、電子デバイス10の第1縁部32及び第2縁部34を少なくとも画定する第1の導電部30を含み、第1縁部32は第2縁部34よりも短く、そこで開口部36を画定する。第1の給電点26は第1縁部32に沿って開口部36の第1の側で第1の導電部30に接続され、第2の給電点28は第1縁部32に沿って、開口部36の第1の側とは反対側である開口部36の第2の側で第1の導電部30に接続される。
【0038】
図1は電子デバイス10を示している。この電子デバイス10は、携帯型電子デバイス(例えば、セルラ方式携帯電話やタブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末又はハンドヘルドコンピュータ)や据置型電子デバイス(例えば、パーソナルコンピュータやセルラネットワークの基地局)、携帯マルチメディアデバイス(例えば、音楽プレーヤーやビデオプレーヤー、ゲームコンソール等)、又はこうしたデバイス用のモジュールといった装置であれば如何なるものでもよい。本明細書では、「モジュール」という用語は、末端製造業者又はユーザによって追加されるパーツ又はコンポーネントではない、ユニットまたは装置を表わす。
【0039】
電子デバイス10は、アンテナ構成12と無線周波数回路14、回路(circuitry)16、接地部材18、カバー20を備える。
【0040】
アンテナ構成12は、電磁信号の送受信、送信のみ又は受信のみを行うように構成される1つ又は複数のアンテナを備える。無線周波数回路14は、アンテナ構成12と回路16との間に接続され、受信機、送信機、送受信機のうち少なくとも1つを備えることができる。回路16は、無線周波数回路14に信号を提供したり、そこから信号を受け取ったりすることができる。電子デバイス10は、アンテナ構成12と無線周波数回路14との間での1つ又は複数の整合回路やフィルター、スイッチ、他の無線周波数回路要素、又はこれらの組合せを備えることもできる。
【0041】
無線周波数回路14とアンテナ構成12は、複数の動作周波数帯域で動作するように構成されてもよい。例えば、動作周波数帯域には、以下には限定されないが、例えばロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution、LTE)があり、次のような周波数帯域がある:B17 (DL:734-746MHz; UL:704-716MHz), B5 (DL:869-894MHz; UL:824-849MHz), B20 (DL:791-821MHz; UL:832-862MHz), B8 (925-960MHz; UL:880-915MHz) B13 (DL:746-756MHz; UL:777-787MHz), B28 (DL:758-803MHz; UL:703-748MHz), B7 (DL:2620-2690MHz; UL:2500-2570MHz), B38 (2570-2620MHz), B40 (2300-2400MHz) and B41 (2496-2690MHz)) 。この他にも動作周波数帯域は様々なものがあり、例えば振幅変調無線(AM、0.535-1.705 MHz);周波数変調無線(FM、76-108 MHz);Bluetooth(登録商標)(2400-2483.5MHz);ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)(2400-2483.5MHz);高性能ローカルエリアネットワーク(HLAN:hiper local area network)(5150-5850MHz);全地球測位システム(GPS:global positioning system)(1570.42-1580.42MHz);米国移動体通信用グローバル・システム(US-GSM:US-Global system for mobile communications)850(824-894MHz)および1900(1850-1990MHz);欧州移動体通信用グローバル・システム(EGSM:European global system for mobile communications)900(880-960MHz)および1800(1710-1880MHz);欧州広帯域符号分割多重接続(EU-WCDMA:European wideband code division multiple access)900(880-960MHz);パーソナル通信ネットワーク(PCN:personal communications network/DCS)1800(1710-1880MHz);米国広帯域符号分割多重接続(US-WCDMA)1700(送信:1710-1755MHz,受信:2110-2155MHz)および1900(1850-1990MHz);WCDMA(登録商標)2100(送信:1920-1980MHz,受信:2110-2180MHz);パーソナル通信サービス(PCS:personal communications service)1900(1850-1990MHz);時分割同期符号分割多重接続(TD-SCDMA:time division synchronous code division multiple access)(1900MHz-1920MHz,2010MHz-2025MHz);超広帯域(UWB:ultra wideband)低域側(3100-4900MHz);UWB高域側(6000-10600MHz);デジタル・ビデオ・ブロードキャスト-ハンドヘルド(DVB-H:digital video broadcasting-handheld)(470-702MHz);DVB-H米国(1670-1675MHz); デジタル・ラジオ・モンディエール(DRM:digital radio mondiale)(0.15-30MHz);ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロ ウェーブ・アクセス(WiMax:Worldwide interoperability for microwave access)(2300-2400MHz,2305-2360MHz,2496-2690MHz,3300-3400MHz,3400-3800MHz,5250-5875MHz);デジタルオーディオ放送(DAB:digital audio broadcasting)(174.928-239.2MHz,1452.96-1490.62MHz);無線自動識別低周波(RFID LF:radio frequency identification low frequency)(0.125-0.134MHz);無線自動識別高周波(RFID HF:radio frequency identification high frequency)(13.56MHz);無線自動識別超高周波(RFID UHF:radio frequency identification ultra high frequency)(433MHz,865-956MHz,2450MHz)が含まれてもよい。
【0042】
所定のプロトコルを用いてアンテナが効率的に動作できる周波数帯域とは、アンテナの反射損失が動作閾値より小さい周波数範囲である。例えば、こうした効率的な動作は、アンテナの反射損失が-4dB又は-6dBより良好な(即ち、より小さい)ときに生じうる。
【0043】
回路16は、処理回路、メモリ回路、音声入力デバイス(例えば、マイク)及び音声出力デバイス(例えば、スピーカ)等の入出力デバイス、ディスプレイ、ユーザ入力デバイス(タッチスクリーンディスプレイ及び/又はボタン若しくはキー等)を含んでもよい。
【0044】
無線周波数回路14及び回路16を提供するアンテナ構成12及び電子コンポーネントは、接地部材18(例えば、プリント配線基板)を介して相互接続されていてもよい。接地部材18は、プリント配線基板の1つ又は複数の層を用いることで、アンテナ構成12の接地面として使用することができる。プリント配線基板の1つ又は複数の層は接地面として完全に特化していなくてもよく、プリント配線基板の1つ又は複数の層の一部のみが接地面の少なくとも一部として利用されてもよい。他の実施形態では、電子デバイス10の別の導電部(例えば、バッテリカバーやカバー20の内装のシャーシ)がアンテナ構成12の接地部材18として使用されることもある。実施例によっては、接地部材18は、電子デバイス10の複数の導電部で形成され、各部がプリント配線基板を備えていてもよい。接地部材18は平面でもよく、非平面でもよい。
【0045】
カバー20は電子デバイス10の1つ又は複数の外装可視面を画定する外装面を有し、空洞を画定する内装面も有する。空洞は、無線周波数回路14、回路16、接地部材18のような電子デバイス10の電子コンポーネンツを収めるように構成される。アンテナ構成12には、次の段落で詳述するようにカバー20の少なくとも一部が含まれる。
【0046】
図2には、種々の実施例による装置22の概略図が描かれている。装置22は、第1のカバー部材24と第1の給電点26、第2の給電点28を備える。
【0047】
第1のカバー部材24は図1に描かれたカバー20の少なくとも一部であり、電子デバイス10の外装面を画定するように構成される。第1のカバー部材24は、例えば携帯電話機やタブレットコンピュータのベゼルでもよい。第1のカバー部材24は第1の導電部30を含み、(例えば、この第1の導電部30の外装に施された非導電性被覆のような)他の部分を含んでもよい。
【0048】
第1の導電部30は、電子デバイス10の第1縁部32及び第2縁部34を少なくとも画定する。第1縁部32は、第2縁部34よりも短く、そこで開口部36を画定する。開口部36は、第1縁部32に沿う任意の場所に画定することができ、例えば第1縁部32の中央に形成されてもよい。電子デバイス10は、開口部36内に回路を具備してもよい(この回路は図2には示されていない)。例えば、開口部36内にユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタが配置され、このUSBコネクタが開口部を塞ぐようにしてもよい。
【0049】
開口部36は、第1の導電部30を第1部分30と第2部分30とに分割する溝部を第1縁部32に形成するものと見なされてもよい。 第1部分30は開口部36の第1の側に設けられ、開口部36に隣接する第1の端部38と、その反対側の第2の端部40とを有する。第2部分30は開口部36の第2の側に設けられ、開口部36に隣接する第1の端部42と、その反対側の第2の端部44とを有する。第1部分30の第2の端部40と第2部分30の第2の端部44はグランド46で接続される。
【0050】
実施例によっては、第1の導電部30がその中に開口部分を持つリングを形成するように、第1部分30の第2の端部40と第2部分30の第2の端部44とが互いに接続されていてもよい。こうした実施例では、第1部分30は第1の端部38と第2の端部40の間でグランド46に接続される。同様に、第2部分30は第1の端部42と第2の端部44の間でグランド46に接続される。
【0051】
第1の給電点26は(図1に示す)無線周波数回路14に接続され、無線周波数回路14から信号を受け取ったり、及び/又は無線周波数回路14に信号を与えたりすることができる。第1の給電点26は無線周波数回路14に直接接続されてもよく(即ち、介在部品を含まずに接続されてもよく)、あるいは1つ又は複数の部品(1つ又は複数のインピーダンス整合ネットワーク等)を介して無線周波数回路14に接続されてもよい。
【0052】
第1の給電点26は、開口部36の第1の側で第1縁部32に沿って第1の導電部30に接続される。種々の実施例では、第1の給電点26は、第1の導電細長部材48を介して第1部分30の第1の端部38に接続される。他の実施例では、第1の給電点26は第1部分30にガルバーニ接続されずに、電磁気的に第1部分30に接続されてもよい。
【0053】
第1の導電細長部材48は任意適切な形状を有してもよく、(図3に示すように)実施形態によっては蛇行状の金属ストリップでもよい。第1の導電細長部材48には、1つ又は複数の反応素子(1つ又は複数のコンデンサ及び/又は1つ又は複数のインダクタ等)が含まれてもよい。
【0054】
第2の給電点28は(図1に示す)無線周波数回路14に接続され、無線周波数回路14から信号を受け取ったり、及び/又は無線周波数回路14に信号を与えたりすることができる。第2の給電点28は無線周波数回路14に直接接続されてもよく(即ち、介在部品を含まずに接続されてもよく)、あるいは1つ又は複数の部品(1つ又は複数の整合ネットワーク等)を介して無線周波数回路14に接続されてもよい。
【0055】
第2の給電点28は、開口部36の第2の側で第1縁部32に沿って第1の導電部30に接続される。種々の実施例では、第2の給電点28は、第2の導電細長部材50を介して第2部分30 の第1の端部42に接続される。他の実施例では、第2の給電点28は第2部分30にガルバーニ接続されずに、電磁気的に第2部分30に接続されてもよい。
【0056】
第2の導電細長部材50は任意適切な形状を有してもよく、(図3に示すように)実施形態によっては蛇行状の金属ストリップでもよい。第2の導電細長部材50には、1つ又は複数の反応素子(1つ又は複数のコンデンサ及び/又は1つ又は複数のインダクタ等)が含まれてもよい。
【0057】
第1の導電部30の第1部分30は、第1のアンテナとして少なくとも第1の動作周波数帯域で動作するように構成される(この動作周波数帯域は前段で記述した動作周波数帯域の何れかでもよい)。第1のアンテナは、第1部分30の物理的長さと、第1の給電点26とグランド46の接地点との間の(存在する)第1の導電細長部材48の物理的長さとを含む電気長を有する。第1のアンテナは、第1の端部が第1の給電点26に接続され第2の端部がグランド46に接続されるループアンテナを形成するものと見なされてもよい。
【0058】
第2の導電部30の第2部分30は、第2のアンテナとして少なくとも第2の動作周波数帯域で動作するように構成される(この動作周波数帯域は前段で記述した動作周波数帯域の何れかでもよく、第1の動作周波数帯と同一でも異なるものでもよい)。第2のアンテナは、第2部分30の物理的長さと、第2の給電点28とグランド46の接地点との間の(存在する)第2の導電細長部材50の物理的長さとを含む電気長を有する。第2のアンテナは、第1の端部が第2の給電点28に接続され第2の端部がグランド46に接続されるループアンテナを形成するものと見なされてもよい。
【0059】
図3には、種々の実施例による装置52の平面図が描かれている。装置52は図2に示された装置22と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。装置52は、接地部材18と同調回路54を更に備える点で装置22とは異なる。第1の給電点26及び第2の給電点28は、プリント配線基板に設けられる(プリント配線基板が接地部材18等を兼ねてもよい)。
【0060】
第1のカバー部材24は電子デバイス10のベゼルであり、接地部材18の周囲に延在する。図3に示すように、第1の導電部30は、第1縁部32と第2縁部34、第3縁部56、第4縁部(図3には示されていない)を備える。第1縁部32と第4縁部は互いに平行であり、第2縁部34と第3縁部56も互いに平行である。第3縁部56は第1縁部32よりも長く、第2縁部34と同じ長さでもよい。
【0061】
接地部材18と第1の導電部30の第2縁部34は、その間に第1溝部58を画定する。第1溝部は、第1の導電部30の第1縁部32に隣接する開放端と、開放端の反対側に閉鎖端とを有し、第1の導電部30の第2部分30は接地部材18に接地される。第1溝部58は開放端から閉鎖端の間の第1の長さを有する。
【0062】
接地部材18と第1の導電部30の第3縁部56は、その間に第2溝部60を画定する。第2溝部60は、第1の導電部30の第2縁部32に隣接する開放端と、開放端の反対側に閉鎖端とを有し、第1の導電部30の第1部分30は接地部材18に接地される。第2溝部60は開放端から閉鎖端の間の第2の長さを有する。
【0063】
接地部材18と第1の導電部30の第1縁部32は、その間に第3溝部62を画定する。第3溝部62は第1溝部58側で開放しており、第2溝部60側でも開放している。
【0064】
第1のアンテナの電気長は(その結果、少なくとも第1の動作周波数帯も)、適切な長さを有する第2溝部60を提供することによって選択することができる。例えば、第1のアンテナを相対的に高い周波数で動作させたい場合、第2溝部60は長さを相対的に短くして作成され、相対的に短い電気長を与えることができる。別の実施例として、第1のアンテナを相対的に低い周波数で動作させたい場合、第2溝部60は長さを相対的に長くして作成され、比較的長い電気長を与えてもよい。
【0065】
第2のアンテナの電気長は(その結果、少なくとも第2の動作周波数帯も)、適切な長さを有する第2溝部58を提供することによって選択することができる。例えば、第2のアンテナを相対的に高い周波数で動作させたい場合、第1溝部58は長さを相対的に短くして作成され、相対的に短い電気長を与えることができる。別の実施例として、第2のアンテナを相対的に低い周波数で動作させたい場合、第1溝部58は長さを相対的に長くして作成され、比較的長い電気長を与えてもよい。
【0066】
実施例によっては、第1及び第2のアンテナが同一の動作周波数帯で動作するように構成されるように、第1及び第2のアンテナの電気長が選択されてもよい。その結果、第1及び第2のアンテナがロング・ターム・エボリューション(LTE)のMIMO(multiple input multiple out)動作用に使用されてもよい。
【0067】
同調回路54は第1の給電点26に接続され、接地部材18上で第1の給電点26に隣接して配置される。同調回路54は、第1のアンテナのインピーダンスを動的に制御するように構成される。同調回路52には、第2の給電点28に接続され、接地部材18上で第2の給電点28に隣接して配置される追加同調回路が含まれてもよい(これは図3には示されていない)。追加同調回路は、第2のアンテナのインピーダンスを動的に制御するように構成される。
【0068】
図4には、種々の実施例による装置64の平面図が描かれている。装置64は図2及び3に示された装置22・52と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。
【0069】
装置64は、電子デバイス10の外装面を画定するように構成される第2のカバー部材66を更に備える点で装置22・52とは異なる。第2のカバー部材66は(図4に示すように)電子デバイスの背面カバーでもよい。第2のカバー部材66は第1のカバー部材24に被さって(即ち、第2のカバー部材66は第1の導電部30の第1縁部32、第2縁部34、第3縁部56、第4縁部67に被さって)、第1のカバー部材24と接続される。
【0070】
第2のカバー部材66は第2の導電部68と非導電部70を備える。第2の導電部68は第4縁部67から第1縁部32に向かって延在し、非導電部70は第1縁部32から第4縁部67に向かって延在する。第2の導電部68は非導電部70よりも広い表面積を有する。
【0071】
第2の導電部68は接地部材18に接続されて、そこで接地される。第1の導電部30の第3縁部56と第2の導電部68は、その間に溝部72を画定する。溝部72は第1縁部32に隣接する電気的開放端と、開放端の反対側に閉鎖端とを有する。溝部72の電気的開放端は第2のカバー部材66の非導電部70と重なって、第1の導電部30は溝部72の閉鎖端で第2の導電部68に接地される。
【0072】
第1の導電部30と第2の導電部68とが溝部72の閉鎖端で接地接続されることによって、第1のアンテナに対して第2の電気長が与えられ、第1のアンテナを追加動作周波数帯でも動作できるようにする。第2の電気長は(その結果、追加動作周波数帯も)、適切な長さを有する溝部72を提供することによって選択することができる。例えば、第1のアンテナを相対的に高い周波数で動作させたい場合、溝部72は長さを相対的に短くして作成され、相対的に短い第2の電気長を与えることができる。別の実施例として、第1のアンテナを相対的に低い周波数で動作させたい場合、溝部72は長さを相対的に長くして作成され、比較的長い第2の電気長を与えてもよい。
【0073】
実施例によっては、溝部72を参照して前述したように、第1の導電部30の第2縁部34と第2の導電部68が溝部を画定してもよい。第2縁部34と第2の導電部68が画定する溝部は追加の電気長を与え、第2のアンテナを追加動作周波数帯でも動作できるようにする。
【0074】
図5には、種々の実施例による別の装置74の平面図が描かれている。装置74は図2、3及び4にそれぞれ示された装置22・52・64と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。
【0075】
装置74は、電子デバイス10の外装面を画定するように構成される第3のカバー部材76を更に備える点で装置22・52・64とは異なる。例えば、第3のカバー部材76は(図5に示すように)電子デバイスの前面カバーでディスプレイ78を備えてもよい。第3のカバー部材76は第1のカバー部材24に被さって(即ち、第3のカバー部材76は第1の導電部30の第1縁部32、第2縁部34、第3縁部56、第4縁部67に被さって)、第1のカバー部材24と接続される。
【0076】
第3のカバー部材76は、ディスプレイ78の下部に延在する第3の導電部80を備え、第2縁部34及び第3縁部56に接続される。第3の導電部80は接地部材18に接続されて、そこで接地される。第1の導電部30の第3縁部56と第3の導電部80は、その間に溝部82を画定する。溝部82は第1縁部32に隣接する電気的開放端と、開放端の反対側に閉鎖端とを有する。その結果、第1の導電部30は、溝部82の閉鎖端で第3の導電部80に接地される。
【0077】
第1の導電部30と第3の導電部80とが溝部82の閉鎖端で接地接続されることによって、第1のアンテナに対して追加の電気長が与えられ、第1のアンテナを別の動作周波数帯でも動作できるようにする。追加電気長は(その結果、追加動作周波数帯も)、適切な長さを有する溝部82を提供することによって選択することができる。例えば、第1のアンテナを相対的に高い周波数で動作させたい場合、溝部82は長さを相対的に短くして作成され、相対的に短い追加電気長を与えることができる。別の実施例として、第1のアンテナを相対的に低い周波数で動作させたい場合、溝部82は長さを相対的に長くして作成され、比較的長い追加電気長を与えてもよい。
【0078】
実施例によっては、溝部82を参照して前述したように、第1の導電部30の第2縁部34と第3の導電部80が溝部を画定してもよい。第2縁部34と第3の導電部80が画定する溝部は追加の電気長を与え、第2のアンテナを追加動作周波数帯でも動作できるようにする。
【0079】
当然ながら、第1のアンテナが少なくとも3つの動作周波数帯で動作するように構成されるように、装置22・52・64・74の特徴が有利に組み合わせられてもよい(これは、第1の導電部30を接地部材18と第2の導電部68、第3の導電部80に接地させることによってなされる)。同様に、第2のアンテナが少なくとも3つの動作周波数帯で動作するように構成されてもよい。
【0080】
図6には、種々の実施例による更なる装置84の平面図が描かれている。装置84は図2、3、4及び5にそれぞれ示された装置22・52・64・74と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。装置84は、第1の導電部30の第4縁部に隣接する第3の給電点及び第4の給電点を更に備える点で異なる。また、第1部分30及び第2部分30の第2の端部40・44は互いに接続されず、第1の導電部30の第4縁部67に開口部90を画定する。
【0081】
第3の給電点86は、開口部90の第2の端部40と第1の側で第4縁部67に沿って(例えば、伝導性細長部材を介して)第1の導電部30に接続され、それによって第3のアンテナを形成する。第4の給電点88は、開口部90の第2の端部44と第2の側で第4縁部67に沿って(例えば、伝導性細長部材を介して)第1の導電部30に接続され、それによって第4のアンテナを形成する。当然ながら、種々の実施例では、導電細長部材は、第1の導電部30の端部38・42・40・44からそれぞれ給電点26・28・86・88に延在する、第1の導電部30の一体部分から作られてもよい。
【0082】
また当然ながら、第3及び第4のアンテナが複数の動作周波数帯で有利に動作可能となるように、装置84が装置52・64・74と組み合わせられてもよい。例えば、装置84は、第1の導電部30や接地部材18、第2の導電部68、第3の導電部80の間で画定される溝部を任意の組合せで有してもよい。
【0083】
図7には、種々の実施例による装置の作成方法のフロー図が示されている。ブロック92で、本方法は接地部材18を設けることを含む。
【0084】
ブロック94で、本方法は、第1の導電部30を備える第1のカバー部材24を設けることを含む。開口部36は(又は任意で開口部90も)、第1の導電部30の一部を取り除くことによって、又は開口部36を含めて第1の導電部30を成形することによって、第1の導電部30に形成されてもよい。
【0085】
ブロック96で、本方法は、第1の給電点26を第1の導電部30に(例えば、導電細長部材48を介して)接続し、第2の給電点を第1の導電部に(例えば、導電細長部材50を介して)接続することを含む。ブロック96は、第3及び第4の給電点86・88を第1の導電部30に(例えば、導電細長部材を介して)接続することを含んでもよい。
【0086】
ブロック98で、本方法は、同調回路54を第1の給電点26に接続し、同調回路54を接地部材18上に配置することを含んでもよい。ブロック98で、本方法は、追加同調回路を第2の給電点28、第3の給電点86、第4の給電点88の何れか又は全てに接続することを含んでもよい。
【0087】
ブロック100で、本方法は、第2の導電部68を備える第2のカバー部材66を設けることを含む。第1の導電部30に溝部72が形成されてもよく、第2の導電部68に形成されてもよい。
【0088】
ブロック102で、本方法は、第3の導電部80を備える第3のカバー部材76を設けることを含む。第1の導電部30に溝部82が形成されてもよく、第3の導電部80に形成されてもよい。
【0089】
図7に示されるブロックは、方法のステップ及び/又はコンピュータプログラムのコードのセクションを表してもよい。例えば、図7に示した方法を遂行する機構を制御するために、コントローラがコンピュータプログラムを実行してもよい。ブロックを特定の順序で図示することは、必須順序又は推奨順序の存在を必ずしも示唆していない。こうしたブロックの順序や配置構成は変更することができる。また、一部のブロックを省略することも可能である。
【0090】
本明細書において「含む、備える」という用語は、排他的な意味ではなく、包括的な意味で使用される。「Yを含むX」に関しては全て、「Xは1つのYしか含むことができない」又は「複数のYを含むことができる」を意味する。排他的な意味を有する「含む、備える」を意図する場合は、「〜を1つのみ含むこと」と言及することにより、文脈内で明確にされよう。
【0091】
本発明の詳細な説明では、リファレンスを様々な実施例にしている。実施例に関する特徴または機能の説明は、これらの特徴または機能が、その実施例に認められることを示す。本明細書中の「実施例」「例えば」「〜できる、〜場合がある」といった単語の使用は、明示的であれ非明示的であれ、特徴及び機能が、少なくとも記載された実施例に存在することを意味する。実施例としての記載及び不記載にかかわらず、これら特徴及び機能が、他の一部または全ての実施例に存在する可能性があるが、必ずしもそうではないことを意味する。このように、「実施例」「例えば」「〜できる、〜の場合がある」は、ある例示群における特定の事例であることを指す。上記特定の事例の特性は、その事例のみの特性である場合、または上記例示群に属する一部の群の特性である場合がある。すなわち、上記特定の事例の特性は、例示群中の例示の全特性とは限らないが特性の一部を含む。
【0092】
前述の通り、本発明の様々な実施形態が様々な実施例と共に説明されてきたが、当然のこととして、特許請求の範囲にある本発明の範囲を逸脱することなく実施例の変形が可能である。例えば図8には、種々の実施例による別の装置の平面図が描かれている。装置104は図4に示された装置64と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。装置104は、第1の導電部30に代わって第2の導電部68の上面が溝部106を画定している点で装置64とは異なる。溝部106は非導電部70から延在し、第2及び第3縁部34・56に対して平行である。
【0093】
図9には、種々の実施例による別の装置108の平面図が描かれている。装置108は図4及び8にそれぞれ示された装置64・104と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。装置108は、第1の導電部30に代わって第2の導電部68の上面及び側面が溝部110を画定している点で装置64とは異なる。溝部110は非導電部70から延在し、第2及び第3縁部34・56に対して平行である。
【0094】
図10には、種々の実施例による更なる装置112の平面図が描かれている。装置112は図4及び6にそれぞれ示された装置64・84と同様のものであり、同じ構成要素には同一の参照番号が使用されている。装置112は、第1の導電部30に代わって第2の導電部68の側面が溝部114を画定している点で装置84とは異なる。溝部114は非導電部70と(非導電部70とは反対側に配置された)追加非導電部116から延在し、第2及び第3縁部34・56に対して平行である。
【0095】
当然ながら、装置22・52・64・74・84・104・108・112は複数の共振を提供できるように組み合わせることができる。
【0096】
本願に記載された実施例において、同調回路54(及び追加同調回路)は任意選択される。その結果、装置22・52・64・74・84・104・108・112は同調回路を備えてもよく、備えなくてもよい。
【0097】
実施例によっては、図4に示す溝部72は第3縁部56全体に沿って延在し、同様の溝部が第2縁部34全体に沿って延在してもよい。こうした実施例では、第1の導電部30は、装置64に内在する(即ち、カバー内部の)接続を介して第2の導電部68に接地される。
【0098】
実施例によっては、装置64は溝部72を備えない代わりに、非導電部70が装置64の長手方向に沿って更に延在し、第1の導電部30が、非導電部70と第2の導電部68の境界で第2の導電部68に接地されるようにしてもよい。
【0099】
別の例として、種々の実施例に従う装置が、非導電背面カバーや非導電前面カバーの一方又は両方を備えてもよい。
【0100】
これまでに記述してきた事項は、明示的に記述された組合せだけでなく、それ以外の組合せで用いられてもよい。
【0101】
特定の事項を参照して種々の機能を記述してきたが、こうした機能は、記述の有無を問わずその他の事項によって遂行可能であってもよい。
【0102】
特定の実施形態を参照して種々の事項を記述してきたが、こうした事項は、記述の有無を問わずその他の実施形態で用いられてもよい。
【0103】
前述のように本明細書において、とりわけ重要であると考えられる本発明のこうした事項に注目するように努めてきた。しかし、前述した特許されうる全ての事項およびそれらの組合せに対して、参照された添付の図面にそうした事項が特段強調されていたかどうかにかかわらず、本出願人はその保護を求めるものである点を理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10