(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動部は、前記ピストンの外側を取り囲むリング状に形成され、前記爆発部の爆発により生成されたガスに溶けて、前記駆動ハウジングと前記ピストンとの間にガスの排出を許容するメルトシーリングをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の車両用アクティブフードラッチ装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置について説明する。この過程で、図面に示した線の厚さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上、誇張されて示されている。
【0021】
また、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザーや運用者の意図または慣例によって変わる。したがって、当該用語についての定義は、本明細書の全般にわたる内容に基づいて行わなければならない。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置を概略的に示す斜視図であり、
図2は、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置において、第1パネルが分離された状態を概略的に示す斜視図である。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置を概略的に示す分解斜視図であり、
図4は、本発明の一実施形態による第2パネルが設けられた状態を概略的に示す斜視図である。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置において、第2パネルが分離された状態を概略的に示す斜視図であり、
図6は、本発明の一実施形態によるラッチ部が設けられた状態を概略的に示す斜視図である。
【0025】
図7は、本発明の一実施形態による駆動部が動作する前の状態を概略的に示す正面図であり、
図8は、本発明の一実施形態による駆動部の動作により、レバー部材が回転して、ストライカを上側に持ち上げる状態を概略的に示す正面図であり、
図9は、本発明の一実施形態による駆動部のメルトシーリングが溶けて、ストライカが下側に移動して緩衝される状態を概略的に示す正面図である。
【0026】
図10は、本発明の一実施形態による駆動部の内側のガスが完全に抜け出た状態を概略的に示す正面図であり、
図11は、本発明の一実施形態によるフードを下側に加圧する状態を概略的に示す正面図であり、
図12は、本発明の一実施形態によるガイドピンの移動がロッキングボディによって拘束された状態を概略的に示す正面図である。
【0027】
図13は、本発明の一実施形態による駆動部を概略的に示す断面図であり、
図14は、本発明の一実施形態による駆動部の内側のガスが抜け出ている状態を概略的に示す断面図であり、
図15は、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置のブロック図である。
【0028】
図1ないし
図7及び
図15に示すように、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置1は、フード10に連結されたストライカ12をロッキングしたりアンロッキングするラッチ部20と、ラッチ部20が回転可能に設けられるベースパネル60と、ラッチ部20から延びて、ベースパネル60の外側に突出するガイドピン72と、ガイドピン72の移動経路に沿って、ベースパネル60にホールを形成するガイドホール部74と、ベースパネル60に回転可能に設けられ、ラッチ部20にロッキングされたストライカ12が回転経路内に位置するレバー部材90と、ベースパネル60に回転可能に設けられて、ガイドピン72の移動を拘束し、レバー部材90の回転に連動して、ガイドピン72の拘束を解除するロッキング部80と、ガイドピン72を拘束するロッキング部80の拘束力よりも大きい力によって、レバー部材90を回転させて、ストライカ12を持ち上げる動力を供給した後に緩衝作用を行う駆動部110と、を備え、レバー部材90に押されて上昇したストライカ12の下降により、ラッチ部20と共に移動するガイドピン72がロッキング部80に係合して、移動が拘束される。
【0029】
エンジンルームの上側に回転可能に設けられるフード10の下側に、ストライカ12が設けられる。
【0030】
ストライカ12は、コ字状に曲がって形成され、フード10と共に上下移動する。
【0031】
ケース部120の内側に回転可能に設けられたラッチ部20は、フード10に連結されたストライカ12をロッキングしたりアンロッキングする技術思想の内で多様な形状に形成される。
【0032】
一実施形態によるラッチ部20は、ストライカ12の移動を拘束する拘束部30と、ケーブル部材14に連結され、拘束部30の回転を制御するロック部40と、拘束部30とロック部40とが回転可能に取り付けられ、拘束部30とロック部40との間にストライカ12が挿入される案内溝部52を備える取付パネル50と、を備える。
【0033】
ストライカ12の移動を拘束する拘束部30は、拘束ボディ31、第1突起32、引入溝33、第2突起34、取付突起36、弾性部材38及び取付ピン39を備える。
【0034】
拘束部30のボディを形成する拘束ボディ31は、板状に形成され、取付パネル50に回転可能に取り付けられる。
【0035】
拘束ボディ31の一側に第1突起32と第2突起34とが突出しており、第1突起32と第2突起34との間には、ストライカ12が挿入される引入溝33が備えられる。
【0036】
取付ピン39が拘束ボディ31と取付パネル50とを貫通して設けられるので、拘束ボディ31は、取付ピン39を中心として回転可能に設けられる。
【0037】
拘束ボディ31の下側には、取付突起36が備えられ、コイルスプリングを使用する。
【0038】
弾性部材38の一側は、取付突起36に係合し、弾性部材38の他側は、取付パネル50に係合する。
【0039】
弾性部材38は、水平方向(以下、
図6を基準とする)に設けられ、拘束ボディ31は、弾性部材38の弾性力により反時計回り方向に回転しようとし、当該拘束ボディ31は、ケーブル部材14により引っ張られるロック部40と離隔したり、それと接しつつ回転角度が調節される。
【0040】
ケーブル部材14に連結され、拘束部30の回転を制御するロック部40は、拘束部30の回転を許容したり拘束する技術思想の内で多様な形状に形成される。
【0041】
一実施形態によるロック部40は、ロックボディ42、連結部材44及び係合突起46を備える。
【0042】
ロック部40のボディを形成するロックボディ42は、板状に形成され、取付パネル50に回転可能に取り付けられる。
【0043】
ロックボディ42から延びる連結部材44に、ケーブル部材14が連結され、第1突起32と第2突起34とが備えられた拘束部30に向かって、係合突起46が突出している。
【0044】
係合突起46は、拘束部30の第1突起32または第2突起34に係合するので、拘束部30の回転を拘束する。
【0045】
第4連結軸153がロックボディ42を貫通して取付パネル50に設けられるので、ロックボディ42は、第4連結軸153を中心として回転可能に設けられる。
【0046】
第4連結軸153の外側に、コイルスプリング状の第4スプリング154が設けられ、第4スプリング154の一側は、取付パネル50に固定され、第4スプリング154の他側は、ロックボディ42に連結される。
【0047】
ロックボディ42は、第4スプリング154の弾性力により反時計回り方向(
図6を基準とする)に回転しようとし、当該ロックボディ42は、ストライカ12の移動を拘束する拘束ボディ31に接して回転が拘束される。
【0048】
取付パネル50の後方(
図3を基準とする)には、拘束部30とロック部40とが回転可能に取り付けられ、取付パネル50の前方には、ベースパネル60が位置する。
【0049】
取付パネル50の上側には、拘束部30とロック部40との間にストライカ12が挿入される案内溝部52が備えられる。
【0050】
取付パネル50の縦方向に溝を形成する案内溝部52に沿って、ストライカ12が落下して、ラッチ部20により移動が拘束される。
【0051】
取付パネル50にロック部40と拘束部30とが設けられた状態で、カバーパネル55がロック部40と拘束部30とを取り囲んで取付パネル50に固定される。
【0052】
取付パネル50の前方には、ベースパネル60が設けられ、ベースパネル60の前方には、レバー部材90と動力伝達部材100とが回転可能に設けられる。
【0053】
また、ベースパネル60とラッチ部20の取付パネル50とカバーパネル55とを貫通して、第2連結軸147が設けられるので、ラッチ部20は、第2連結軸147を中心として回転可能である。
【0054】
駆動部110の動作により、ストライカ12を把持したラッチ部20が回転する場合、ラッチ部20の回転運動を案内するガイド部70が備えられる。
【0055】
一実施形態によるガイド部70は、取付パネル50に固定され、ケース部120の外側に突出するガイドピン72と、ガイドピン72の移動経路に沿って、ケース部120にホールを形成するガイドホール部74と、を備える。
【0056】
ガイドピン72の一側は、取付パネル50に固定され、ガイドピン72の他側は、ベースパネル60の外側に突出して、ベースパネル60の前方に係合する。
【0057】
ガイドピン72の移動経路は、第2連結軸147を中心として円弧を描くので、ガイドホール部74は、円弧状にケース部120に長孔を形成する。
【0058】
ラッチ部20が回転する場合、ラッチ部20に固定されたガイドピン72も、ガイドホール部74に沿って移動するので、ラッチ部20の回転動作が安定して行われる。
【0059】
駆動部110が動作していない場合、ガイドピン72の移動を拘束するロッキング部80は、ベースパネル60に回転可能に設けられ、レバー部材90の回転に連動して、ガイドピン72の拘束を解除する。
【0060】
一実施形態によるロッキング部80は、ガイドピン72の移動経路上に回転可能に設けられ、レバー部材90の移動により回転するロッキングボディ82と、ロッキングボディ82を貫通して、ベースパネル60に連結されるロッキング連結軸86と、ロッキング連結軸86の外側に巻線され、ロッキングボディ82から延びたロッキング突起84を弾性力により加圧して、ロッキングボディ82をガイドピン72の移動経路上に配置させるロッキングスプリング88と、を備える。
【0061】
ロッキングボディ82は、ベースパネル60に回転可能に設けられ、ロッキング突起84は、ロッキングボディ82の一側に突出している。ロッキングボディ82は、第1傾斜面82aと第2傾斜面82cとを備え、第2傾斜面82cがレバーボディ92に接した状態で位置固定される。
【0062】
したがって、ロッキング部80の回転は、レバー部材90により拘束される。
【0063】
ロッキング連結軸86がロッキングボディ82を貫通して、ベースパネル60に設けられる。
【0064】
ロッキング連結軸86の外側に巻線されたロッキングスプリング88の一側は、ロッキング突起84に連結され、ロッキングスプリング88の他側は、ベースパネル60に連結されるので、ロッキング部80は、時計回り方向に回転するように弾性力を受ける。
【0065】
ロッキングボディ82の側面は、レバーボディ92の一端に接して、ロッキングボディ82の回転が拘束された状態で、ロッキングボディ82の一端は、ガイドピン72に接して、ガイドピン72がガイドホール部74に沿って移動することを拘束する。
【0066】
レバー部材90は、ラッチ部20と別に回転しており、レバー部材90の回転経路内にストライカ12が位置するので、レバー部材90の回転によりストライカ12を上側に押し上げる技術思想の内で多様な形状に変形可能である。
【0067】
ロッキング部80と共に、ベースパネル60の前方に回転可能に設けられるレバー部材90は、レバーボディ92とレバー突起94とを備える。
【0068】
第2連結軸147がレバー部材90のボディを形成するレバーボディ92とベースパネル60とラッチ部20とを順次に貫通して設けられるので、レバー部材90は、ベースパネル60に回転可能に設けられる。
【0069】
第2連結軸147の外側に巻線された第2スプリング148の一側は、レバーボディ92の外側に突出したレバー突起94に連結され、第2スプリング148の他側は、ベースパネル60に係合する。したがって、レバー部材90は、第2スプリング148の弾性力により、時計回り方向(
図7を基準とする)に弾性支持される。
【0070】
動力伝達部材100に押されて反時計回り方向に回転するレバー部材90が第2連結軸147を中心として回転する場合、レバー部材90の上側面がストライカ12の下部を持ち上げて、案内溝部の外側に移動させる。
【0071】
動力伝達部材100は、駆動部110の直線移動を回転運動に変換させて、レバー部材90を回転させる技術思想の内で多様な形状に変形可能である。
【0072】
一実施形態による動力伝達部材100は、ベースパネル60に回転可能に設けられる動力伝達ボディ102と、動力伝達ボディ102から延びて、ロッド部材118と対向する延長部材104と、動力伝達ボディ102から延びて、レバー部材90の側面と対向する加圧突起106と、を備える。
【0073】
第1連結軸140が動力伝達ボディ102を貫通して、ベースパネル60の前面に固定されるので、動力伝達部材100は、第1連結軸140を中心として回転する。
【0074】
第1連結軸140の外側に、第1スプリング142が巻線され、第1スプリング142の一側は、動力伝達ボディ102に係合し、第1スプリング142の他側は、ベースパネル60に係合するので、動力伝達部材100は、反時計回り方向(
図7を基準とする)に回転しようとする弾性力を受ける。
【0075】
動力伝達ボディ102の側方向に曲がった形状に延長部材104が形成され、加圧突起106は、レバー部材90の側面に接して設けられる。
【0076】
図3及び
図10に示すように、駆動部110は、ケース部120に固定された状態に設けられ、外部信号により動作して、動力伝達部材100を加圧してレバー部材90を回転させる技術思想の内で多様な種類の駆動装置が使われる。
【0077】
駆動部110は、火薬の爆発力を用いて動作しており、レバー部材90を上側に回転させて、ストライカ12を上側に持ち上げるので、ストライカ12に固定されたフード10も上側に移動する。
【0078】
駆動部110は、ストライカ12がラッチ部20に拘束されるために下降する方向と交差する方向に設けられる。一実施形態による駆動部110は、水平方向に設けられ、側方向に向かってロッド部材118が移動する。
【0079】
一実施形態による駆動部110は、駆動ハウジング112、爆発部114、ピストン116、ロッド部材118及びメルトシーリング119を備える。
【0080】
駆動ハウジング112は、ケース部120の第2パネル124の下側に水平方向に設けられ、駆動ハウジング112の外側を取り囲むブラケット部材126により第2パネル124に固定される。
【0081】
駆動ハウジング112は、その一側が開口されたパイプ状に形成され、駆動ハウジング112の内側に爆発部114が位置する。
【0082】
爆発部114は、外部信号により爆発が行われ、爆発部114の爆発により生成されたガスの体積が増加して、ピストン116とロッド部材118とを移動させる。
【0083】
図3、
図10及び
図11に示すように、車両のバンパーに歩行者が接触することを感知するセンサー部135は、制御部130に測定値を伝達し、制御部130は、駆動部110の爆発部114に外部信号を伝達して、爆発部114を爆発させる。
【0084】
ピストン116は、駆動ハウジング112の内側に直線移動可能に設けられ、爆発部114の爆発により移動する。
【0085】
ロッド部材118は、ピストン116に連結され、ピストン116の水平移動により、ロッド部材118も水平方向に移動して、動力伝達部材100を回転させる。
【0086】
ロッド部材118は、動力伝達部材100の延長部材104を加圧して、動力伝達部材100を回転させるので、動力伝達部材100に押されてレバー部材90も回転し、ラッチ部20に拘束されたストライカ12を上側に移動させる。
【0087】
メルトシーリング119は、ピストン116の外側を取り囲むリング状に形成され、爆発部114の爆発により生成された高温のガスに溶けて、駆動ハウジング112とピストン116との間にガスが排出される通路を形成する。
【0088】
このために、メルトシーリング119の融点は、爆発部114の爆発により生成されたガスの温度以下に設定する。
【0089】
一方、一実施形態においては、駆動部110が単数備えられたものを例として説明したが、これは例示的なものに過ぎず、駆動部110を複数設けても、本発明の目的を十分に達成することができることはいうまでもない。
【0090】
ケース部120は、ラッチ部20とレバー部材90とを取り囲む形状に形成され、ベースパネル60に固定される。
【0091】
一実施形態によるケース部120は、ロッキング部80と動力伝達部材100とレバー部材90とを取り囲み、ベースパネル60の前方に結合される第1パネル122と、ラッチ部20を取り囲み、ベースパネル60の後方に結合される第2パネル124と、第2パネル124に駆動部110を固定させるブラケット部材126と、を備える。
【0092】
第2連結軸147が、第2スプリング148とレバー部材90とベースパネル60と取付パネル50とカバーパネル55とを順次に貫通して設けられる。第2連結軸147の両側に、第1パネル122と第2パネル124とが位置した状態で、キャップ部材146が第1パネル122と第2パネル124とを貫通して、第2連結軸147に固定されるので、車両用アクティブフードラッチ装置1の部品が互いに連結される。
【0093】
以下、添付された図面を参照して、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置1の作動状態について詳細に説明する。
【0094】
図6及び
図7に示すように、フード10が下側に移動する時、フード10と共にストライカ12も下側に移動して、ラッチ部20にロック状態で設けられる。
【0095】
ストライカ12が引入溝33に挿入された状態で、拘束部30が反時計回り方向(
図6を基準とする)に回転しようとすれば、拘束部30の第1突起32がロック部40の係合突起46に係合するので、拘束ボディ31の回転は拘束される。
【0096】
図8、
図13及び
図15に示すように、車両のバンパーに歩行者が衝撃された場合、バンパーの衝撃を感知するセンサー部135が制御部130に測定値を伝達する。
【0097】
制御部130は、駆動部110の爆発部114に制御信号を伝達し、爆発部114は、外部信号である制御信号として動作して、駆動ハウジング112の内側で爆発する。
【0098】
爆発部114の爆発により発生したガスによって、駆動ハウジング112の内側の圧力は上昇し、これによって、ロッド部材118が水平方向に移動して、動力伝達部材100を回転させる。
【0099】
動力伝達部材100が回転しつつ、レバー部材90を反時計回り方向に回転させれば、レバー部材90は、ストライカ12を押し上げて回転する。
【0100】
ストライカ12の移動によりストライカ12を拘束するラッチ部20も、第2回転軸を中心として回転しつつ、ケース部120の上側に突出している。
【0101】
ストライカ12の上側に連結されたフード10も上側に移動するので、エンジンルームとフード10との間に緩衝空間が形成され、歩行者の二次衝撃を低減する。
【0102】
レバー部材90が回転しつつ、ロッキング部80を反時計回り方向に押し出す場合、ガイドピン72の拘束が解除される。
【0103】
したがって、ラッチ部20に固定されたガイドピン72は、ラッチ部20が第2連結軸147を中心として回転する動作に連動して、ガイドホール部74に沿って移動する。
【0104】
図13及び
図14に示すように、駆動ハウジング112の内側に高温のガスが充填されれば、高温で溶ける材質で成形されたメルトシーリング119は、ガスに接しつつ溶けて、駆動ハウジング112に充填されたガスがメルトシーリング119を通じて駆動部110の外側に移動する。
【0105】
したがって、歩行者の身体がフード10に衝撃された場合、ストライカ12とレバー部材90と動力伝達部材100とを通じて、駆動部110に外力が伝達される。
【0106】
駆動部110に外力が伝達されれば、駆動ハウジング112の内側にあるガスの一部が駆動部110の外側に抜け出つつ、ロッド部材118が駆動ハウジング112の内側に移動するので、それに連動して、取付パネル50とフード10とストライカ12とも下側に移動して緩衝作用を行う。
【0107】
上述したように、本発明によれば、歩行者との接触事故時、駆動部110の爆発を用いて、ラッチ部20を含む取付パネル50が上側に移動して、ストライカ12を持ち上げるので、フード10とエンジンルームとの間に緩衝空間を備え、歩行者の二次衝撃を低減することができる。
【0108】
また、ロッド部材118の展開により、フード10が上側に移動した状態で、メルトシーリング119が高温のガスに溶けて、ピストン116の外側にガスの移動が可能であるので、歩行者がフード10に接触する時、フード10が下側に移動して、歩行者の二次衝撃を低減することができる。
【0109】
以下、添付された図面を参照して、本発明の一実施形態による車両用アクティブフードラッチ装置1による歩行者との接触事故後の作動状態について詳細に説明する。
【0110】
図10ないし
図12に示すように、爆発部114の爆発により、ロッド部材118が駆動ハウジング112の外側に突出した後に一定の時間が経れば、駆動ハウジング112の内側にあるガスは、いずれも外側に抜け出るので、ロッド部材118は、再び駆動ハウジング112の内側に復帰する。
【0111】
ロッド部材118の復帰によって、動力伝達部材100は、反時計回り方向に回転し、動力伝達部材100により支持されるレバー部材90は、時計回り方向に回転する。これによって、ストライカ12に加えられたレバー部材90の加圧力が解除されつつ、ストライカ12は下側に移動する。
【0112】
この時、レバー部材90の時計回り方向の回転は、レバーボディ92がロッキングボディ82により支持されて中止される。
【0113】
すなわち、時計回り方向に回転していたレバーボディ92は、ロッキングボディ82の第1傾斜面82aと当接したままで回転が中止される。これは、レバーボディ92の回転力がロッキングボディ82の弾性支持力よりも小さいためである。
【0114】
以後、運転手などがフード10を下側に加圧すれば、ストライカ12は、提供された外力により下側に移動しつつ、レバーボディ92を下側に加圧する。
【0115】
この時、レバーボディ92に加えられる加圧力がロッキングボディ82の弾性支持力よりも大きければ、レバーボディ92は、ロッキングボディ82のエッジ部82βを超えて、時計回り方向にさらに回転する。
【0116】
レバーボディ92が時計回り方向に回転することで、ストライカ12が下側に移動することが可能になると共に、ガイドピン72もガイドホール部74に沿って下側にさらに移動する。
【0117】
この時、レバーボディ92により後に押されたロッキングボディ82が元来の位置に復帰しつつ、ガイドピン72の移動を拘束し、レバーボディ92は、ロッキングボディ82の第2傾斜面82cに当接した状態になる。
【0118】
上述したように、本発明によれば、歩行者との接触事故後に、車両を所望の位置に移動させようとする場合に、
図10のように仮閉鎖された状態にあるフード10を、
図12のように完全閉鎖された状態に変更することができる。
【0119】
車両の移動は、運転手の直接運行や運搬車による牽引などによって行われるが、
図10のような状態では、レバー部材90が反時計回り方向に回転することを拘束することができず、レバー部材90が反時計回り方向に回転し、元来の位置に復帰することで、ストライカ12が上側に移動し、元来の位置への下側に移動する。
【0120】
この時、ストライカ12とレバー部材90との間には、衝突が発生して、車両の移動時にノイズや振動などの問題が発生する。さらに、フード10が完全に閉鎖された状態ではないので、フード10の隙間に各種の異物が流入される恐れがある。
【0121】
この時、運転手などがフード10を下側に加圧すれば、フード10が完全に閉鎖されるので、車両の移動時のノイズと振動、安全問題を解決することができ、異物が車両の内部に流入されることを基本的に遮断することができる。
【0122】
本発明は、図面に示した実施形態を参照して説明してきたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術が属する分野における通常の知識を有する者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲により決まらなければならない。