(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6234828
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】ドライブロッドラック
(51)【国際特許分類】
E02D 7/22 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
E02D7/22
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-8313(P2014-8313)
(22)【出願日】2014年1月21日
(65)【公開番号】特開2015-137466(P2015-137466A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2016年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 隆明
【審査官】
苗村 康造
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−303079(JP,A)
【文献】
特開2011−140800(JP,A)
【文献】
特開2006−132315(JP,A)
【文献】
特開2006−291643(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0164928(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 7/00〜 13/10
E21B 1/00〜 49/10
E02D 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
杭打機のリーダに対して昇降可能な回転駆動装置がドライブロッドを回転可能且つ軸方向に移動可能に挿通していて、
前記ドライブロッドの軸方向の移動が前記回転駆動装置のチャック機構によって規制されていて、
前記ドライブロッドのうち前記回転駆動装置から突き出る突出部に前記チャック機構が係合可能なチャック溝が形成されていて、
前記杭打機の輸送時に前記リーダが後方側に倒れている状態で、前記リーダに取付けられて前記ドライブロッドの突出部を支持することができるドライブロッドラックにおいて、
前記ドライブロッドが延びる方向から見たときに左右一対の構造になっていて、
上下方向に延びて下端部で前記リーダに取付けられる各支持部と、
前記各支持部の上端部に設けられて平面状である各平面部と、
前記各平面部から上方に延びて前記突出部のチャック溝を囲むように挟み込む各挟持部と、
前記各平面部に取付けられて前記突出部の下側を弾性的に保持する各弾性保持部とを有し、
前記各弾性保持部のうち互いに向き合う対向部は、先端に向かって細くなる楔型形状になっていることを特徴とするドライブロッドラック。
【請求項2】
請求項1に記載されたドライブロッドラックにおいて、
前記各平面部には、前記チャック溝を挟み込む方向に延びる長孔状のガイド孔が形成されていて、
前記各弾性保持部は、前記ガイド孔に沿って移動できるようにボルトを介して前記ガイド孔に取付けられていることを特徴とするドライブロッドラック。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載されたドライブロッドラックにおいて、
前記各支持部の下端部は、前記リーダと同一方向に延びて前記リーダに固定されている一対のガイドパイプに対してスライド可能に取付けられていることを特徴とするドライブロッドラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭打機の輸送時にリーダが後方側に倒れている状態で、ドライブロッドのうち回転駆動装置から突き出る突出部を支持するドライブロッドラックに関し、特に、クレーンを用いずにドライブロッドの突出部に対する取付けを容易に行うことができるドライブロッドラックに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人が提案している杭打機として、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。この杭打機は、
図6に示すように、起立したリーダ10に対して昇降可能な回転駆動装置20(オーガ)によって、鋼管杭30を回転させながら地中に押し込むものである。回転駆動装置20は、ドライブロッド40を回転可能且つ軸方向に移動可能に挿通している。ドライブロッド40の下端にはキャップロッド41が連結されていて、キャップロッド41には鋼管杭30の頭部30aが接続されるようになっている。
【0003】
ここで、ドライブロッド40は、
図6に示すように、上側に角軸部40Uaとチャック溝40Ubを有し、下側に角軸部40Daとチャック溝40Dbを有している(
図8参照)。即ち、ドライブロッド40には、角軸部とチャック溝との組が、上側と下側に二段に形成されている。角軸部40Ua,40Daは、回転駆動装置20の上側に設けられている出力機構21に係合して、回転駆動される部分である。チャック溝40Ub,40Dbは、回転駆動装置20の下側に設けられているチャック機構22に係合して、ドライブロッド40の軸方向の移動が規制される部分である。
【0004】
こうして、鋼管杭30を地中に押し込む際には、先ず
図6に示すように、ドライブロッド40の下側に形成されている角軸部40Daを回転駆動装置20の出力機構21に係合させると共に、ドライブロッド40の下側に形成されているチャック溝40Dbを回転駆動装置20のチャック機構22に係合させる。また、回転駆動装置20をリーダ10の最上端まで上昇させて、鋼管杭30の頭部30aをキャップロッド41に接続する。そして、出力機構21によってドライブロッド40を回転させながら、回転駆動装置20を下降させて鋼管杭30を地中に押し込む。
【0005】
これにより、
図7に示すように、回転駆動装置20がリーダ10の最下端まで下降したら、出力機構21と角軸部40Daとの係合を解除すると共に、チャック機構22とチャック溝40Dbとの係合を解除する。次に、
図8に示すように、回転駆動装置20をリーダ10に対して少し上昇させて、ドライブロッド40の上側に形成されている角軸部40Uaを出力機構21に係合させると共に、ドライブロッド40の上側に形成されているチャック溝40Ubをチャック機構22に係合させる。
【0006】
その後、再び出力機構21によってドライブロッド40を回転させながら、回転駆動装置20をリーダ10の最下端まで下降させて鋼管杭30を地中に押し込む。これにより、
図9に示すように、鋼管杭30の頭部30aは地中の所定の深さまで埋設される。こうして、この杭打機1によれば、ドライブロッド40の突出部40Aが回転駆動装置20から突き出ていて、この突出部40Aにチャック溝40Ubが形成されているため、チャック機構22が下側のチャック溝40Dbに係合している状態から上側のチャック溝40Ubに係合している状態に変更できる。これにより、リーダ10の長さを延ばすことなく、チャック溝40Ubとチャック溝40Dbの間の長さだけ、鋼管杭30をより深く埋設できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3738130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、上述した杭打機1では、鋼管杭30を埋設する深さをより深くしようとすると、ドライブロッド40には所定の長さが必要になり、回転駆動装置20から突き出る突出部40Aの長さが長くなる。一方、杭打機1では、リーダ10が上部旋回体2のフロントブラケット3に起伏可能に設けられていて、輸送時にはリーダ10が後方側に倒れるようになっている(
図1参照)。
【0009】
このため、リーダ10が後方側に倒れた状態では、ドライブロッド40の突出部40Aが回転駆動装置20から長く後方側に延びて、回転駆動装置20のみによって支持された不安定な状態になる。これにより、輸送時の衝撃等でドライブロッド40の突出部40Aに曲がりや破損が生じるおそれがある。そこで、本出願人は、突出部40Aに曲がりや破損が生じることを防止するために、ドライブロッドラック(受け台)で突出部40Aを支持することを考案していた。
【0010】
しかしながら、本出願人による従来のドライブロッドラックを用いた場合、突出部40Aのしなりや回転駆動装置20のガタ付きによって、突出部40Aに対するドライブロッドラックの取付けが非常に難しかった。このため、クレーン(クレーンを搭載するトラック等)によってドライブロッド40を補助的に吊り上げながら、ドライブロッドラックの取付けを行う必要があり、作業性が非常に悪いという問題点があった。
【0011】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、クレーンを用いずにドライブロッドの突出部に対する取付けを容易に行うことができて、作業性を大幅に向上させることができるドライブロッドラックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るドライブロッドラックは、杭打機のリーダに対して昇降可能な回転駆動装置がドライブロッドを回転可能且つ軸方向に移動可能に挿通していて、前記ドライブロッドの軸方向の移動が前記回転駆動装置のチャック機構によって規制されていて、前記ドライブロッドのうち前記回転駆動装置から突き出る突出部に前記チャック機構が係合可能なチャック溝が形成されていて、前記杭打機の輸送時に前記リーダが後方側に倒れている状態で、前記リーダに取付けられて前記ドライブロッドの突出部を支持することができるものであって、前記ドライブロッドが延びる方向から見たときに左右一対の構造になっていて、上下方向に延びて下端部で前記リーダに取付けられる各支持部と、前記各支持部の上端部に設けられて平面状である各平面部と、前記各平面部から上方に延びて前記突出部のチャック溝を囲むように挟み込む各挟持部と、前記各平面部に取付けられて前記突出部の下側を弾性的に保持する各弾性保持部とを有し、前記各弾性保持部のうち互いに向き合う対向部は、先端に向かって細くなる楔型形状になっていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るドライブロッドラックによれば、杭打機の輸送時にリーダが後方側に倒れている状態で、各支持部の下端部をリーダに取付ける。そして、各挟持部でドライブロッドの突出部のチャック溝を囲むように挟み込んで、各弾性保持部でドライブロッドの下側を弾性的に保持する。このとき、突出部のしなりや回転駆動装置のガタ付きがあっても、楔型形状である各弾性保持部の対向部によって、突出部のしなりや回転駆動装置のガタ付きを吸収しつつ、突出部を的確に保持することができる。こうして、クレーンでドライブロッドを補助的に吊り上げる必要がなくて、ドライブロッドの突出部に対するドライブロッドラックの取付けを容易に行うことができる。
【0014】
また、本発明に係るドライブロッドラックにおいて、前記各平面部には、前記チャック溝を挟み込む方向に延びる長孔状のガイド孔が形成されていて、前記各弾性保持部は、前記ガイド孔に沿って移動できるようにボルトを介して前記ガイド孔に取付けられていることが好ましい。
この場合には、各弾性保持部をガイド孔に沿って移動させることで、チャック溝を挟み込む方向において、各弾性保持部の対向部の位置調整を行うことできる。これにより、各弾性保持部による突出部の保持をより容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明に係るドライブロッドラックにおいて、前記各支持部の下端部は、前記リーダと同一方向に延びて前記リーダに固定されている一対のガイドパイプに対してスライド可能に取付けられていると良い。
この場合には、各支持部の下端部をリーダのガイドパイプに対してスライドさせて、各挟持部の位置を突出部のチャック溝の位置に合わせることができる。こうして、リーダのガイドパイプを利用して各支持部の下端部の位置調整ができて、ドライブロッドラックの取付けをより容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のドライブロッドラックによれば、クレーンを用いずにドライブロッドの突出部に対する取付けを容易に行うことができ、作業性を大幅に向上させることができる。また、各弾性部材の対向部によってドライブロッドの突出部を的確に保持することができるため、輸送時の衝撃等で突出部に曲がりや破損が生じることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】杭打機の輸送時にリーダが後方側に倒れている状態を示した図である。
【
図2】
図1に示したドライブロッドラックの周りを拡大した図である。
【
図6】杭打機においてチャック機構がドライブロッドの下側のチャック溝に係合していて、回転駆動装置がリーダの最上端まで上昇している状態を示した図である。
【
図7】チャック機構がドライブロッドの下側のチャック溝に係合していて、回転駆動装置がリーダの最下端まで下降している状態を示した図である。
【
図8】チャック機構がドライブロッドの上側のチャック溝に係合していて、回転駆動装置がリーダの最下端から少し上昇している状態を示した図である。
【
図9】チャック機構がドライブロッドの上側のチャック溝に係合していて、回転駆動装置がリーダの最下端まで下降している状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係るドライブロッドラックの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、杭打機1の輸送時にリーダ10が後方側(
図1の右側)に倒れている状態を示した図である。
図1に示す杭打機1の構造は、背景技術及び発明が解決しようとする課題で説明したように、上記特許文献1に記載されている杭打機の構造と同様であるため、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0019】
本実施形態では、ドライブロッド40の突出部40Aを支持するドライブロッドラック50の構造に特徴があるため、以下にドライブロッドラック50の構造を詳細に説明する。ドライブロッドラック50は、
図1に示すように、杭打機1の輸送時にリーダ10が後方側に倒れている状態で、回転駆動装置20から突き出ているドライブロッド40の突出部40Aを支持する受け台である。ここで、
図2は、
図1に示したドライブロッドラック50の周りを拡大した図であり、
図3は、
図2のA−A線に沿った断面図である。
【0020】
ドライブロッドラック50は、
図3に示すように、ドライブロッド40が延びる方向から見たときに左右一対の構造になっていて、右側ラック50Rと左側ラック50Lとで構成されている。右側ラック50Rの構成と左側ラック50Lの構成は同様であるため、主に右側ラック50Rの各構成部分について説明し、左側ラック50Lの各構成部分については「L」の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。右側ラック50Rは、
図2及び
図3に示すように、主に支持部51Rと平面部52Rと挟持部53Rとゴム部材54Rとを有している。
【0021】
支持部51Rは、上下方向に延びていて、
図3に示すように、下端部に断面が略コ字状の取付具51Raを有している。ここで、リーダ10の両方の側壁には、リーダ10と同一方向に延びる一対のガイドパイプ11R,11Lが予め固定されている。各ガイドパイプ11R,11Lは、回転駆動装置20の昇降機構23(
図1参照)がリーダ10に対して昇降するためのパイプであり、断面が矩形状になっている。これら各ガイドパイプ11R,11Lを利用して、右側ラック50Rの取付具51Raがガイドパイプ11Rに対してスライド可能に取付けられ、左側ラック50Lの取付具51Laがガイドパイプ11Lに対してスライド可能に取付けられている。
【0022】
また、右側ラック50Rの支持部51Rには、左側ラック50Lの支持部51Lに向かって延びる連結部51Rbが上下に二つ設けられていて、左側ラック50Lの支持部51Lには、右側ラック50Rの支持部51Rに向かって延びる連結部51Lbが上下に二つ設けられている。右側ラック50Rの各連結部51Rbと左側ラック50Lの各連結部51Lbとは、先端側が重なり、その重なる部分にシャフト55が挿通されている。そして、シャフト55には割りピン56が挿通されて、シャフト55の回転による緩みが規制されている。こうして、右側ラック50Rと左側ラック50Lとが連結されている。
【0023】
平面部52Rは、
図2に示すように、支持部51Rの上端部に設けられていて、大部分が平面状になっており、
図2の左端の一部分が起立している。ここで、
図4は、
図2のB方向から見たときの図であり、
図5は、
図4のC−C線に沿った断面図である。
図5に示すように、平面部52Rのうち
図5の左側にゴム部材54Rが取付けられていて、平面部52Rのうち
図5の右側から上方に延びる挟持部53Rが形成されている。
【0024】
挟持部53Rは、
図3に示すように、略半円の円弧状になっていて、
図2に示すように、ドライブロッド40の軸方向(
図2の左右方向)においてチャック溝40Ubの位置に合うように配置されている。挟持部53Rの配置は、取付具51Raをガイドパイプ11Rに対してスライドさせることで調節される。なお、チャック溝40Ubは、背景技術で説明したように、鋼管杭30をより深く埋設させるためにドライブロッド40の突出部40Aに予め形成されている円環状の溝である。このチャック溝40Ubを利用して、右側ラック50Rの挟持部53Rと左側ラック50Lの挟持部53Lとが、チャック溝40Ubを囲むように挟み込んでいる。
【0025】
ゴム部材54Rは、平面部52Rに取付けられていて、突出部40Aの角軸部40Ucの下側を弾性的に保持するものである。ゴム部材54Rが角軸部40Ucを弾性的に保持することで、ドライブロッド40(角軸部40Uc)が傷付くことを防止している。角軸部40Ucは、
図3の二点鎖線で示すように、断面が六角形状に形成されている。右側ラック50Rのゴム部材54Rと左側ラック50Lのゴム部材54Lが、本発明の「各弾性保持部」に相当する。なお、各弾性保持部はゴムに限定されるものではなく、樹脂又はバネであっても良く適宜変更可能である。
【0026】
右側ラック50Rのゴム部材54Rと左側ラック50Lのゴム部材54Lは、挟持部53R,53Lがチャック溝40Ubを挟み込む方向(
図3の矢印で示した方向)に長く形成されている。そして、各ゴム部材54R,54Lのうち互いに向き合う対向部54Ra,54Laが、先端に向かって細くなる楔型形状になっていることに特徴がある。つまり、各対向部54Ra,54Laの上側には、六角形状である角軸部40Uaの下側の二辺部分に面接触するように、傾斜面が形成されている。これら対向部54Ra,54Laによって、角軸部40Uaの下側の二辺部分が的確に保持される。
【0027】
ここで、
図4に示すように、各平面部52R,52Lには、各挟持部53R,53Lがチャック溝40Ubを挟み込む方向(
図4の矢印で示した方向)に延びる長孔状のガイド孔52Ra,52Laが形成されている。また、
図5に示すように、各ゴム部材54R,54Lには、上下方向に延びる貫通孔54Rb,(54Lb)が形成されていて、各貫通孔54Rb,(54Lb)には、カラー57が組付けられている。そして、ボルト58がカラー57及び各平面部52R,52Lのガイド孔52Ra,52Laに挿通されて、ボルト58の先端にナット59が螺着されている。こうして、各ゴム部材54R,54Lは、ガイド孔52Ra,52Laに沿って移動することができ、各対向部54Ra,54Laが角軸部40Uaの下側を保持する位置を調整できるようになっている。
【0028】
次に、杭打機1の輸送時にリーダ10が後方側に倒れている状態で、ドライブロッド40の突出部40Aにドライブロッドラック50を取付ける手順について説明する。先ず、右側ラック50Rの取付具51Raと左側ラック50Lの取付具51Laを、リーダ10の各ガイドパイプ11R,11Lに取付ける。このとき、各取付具51Ra,51Laを各ガイドパイプ11R,11Lに対してスライドさせて、各挟持部53R,53Lの位置を突出部40Aのチャック溝40Ubに合わせる。
【0029】
そして、各挟持部53R,53Lでチャック溝40Ubを囲むように挟み込みつつ、右側ラック50Rの連結部51Rbと左側ラック50Lの連結部51Lbとを重ねて、その重なる部分にシャフト55を挿通し、シャフト55に割りピン56を挿通する。これにより、右側ラック50Rと左側ラック50Lとが連結して、ドライブロッドラック50が突出部40Aに取付けられる。こうして、ドライブロッドラック50自体の固定方法として、各ガイドパイプ11R,11L及びチャック溝40Ubを利用していて、各取付具51Ra,51Laの位置調整を行いながらドライブロッドラック50の取付けが容易になっている。
【0030】
最後に、右側ラック50Rのゴム部材54Rと左側ラック50Lのゴム部材54Lを、ガイド孔52Ra,52Laに沿って移動させて、各ゴム部材54R,54Lの対向部54Ra,54Laによって、角軸部40Ucの下側の二辺部分を的確に保持させる。こうして、各ゴム部材54R,54Lの対向部54Ra,54Laの位置調整ができるため、各ゴム部材54R,54Lによる角軸部40Ucの保持をより容易に行うことができる。以上により、ドライブロッドラック50の取付けが完了する。
【0031】
本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、上述したようにドライブロッドラック50を取付ける際、突出部40Aのしなりや回転駆動装置20のガタ付きがあっても、楔型形状である各ゴム部材54R,54Lの対向部54Ra,54Laによって、突出部40Aのしなりや回転駆動装置20のガタ付きを吸収しつつ、突出部40Aの角軸部40Ucを的確に保持することができる。このため、従来のようにクレーンでドライブロッド40を補助的に吊り上げる必要がない。従って、ドライブロッド40の突出部40Aに対するドライブロッドラック50の取付けを容易に行うことができて、従来に比べて作業性を大幅に向上させることができる。また、各ゴム部材54R,54Lの対向部54Ra,54Laによって突出部40Aの角軸部40Ucを的確に保持することができるため、輸送時の衝撃等で突出部40Aに曲がりや破損が生じることを確実に防止できる。
【0032】
以上、本発明に係るドライブロッドラックの実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態では、各ゴム部材54R,54Lの対向部54Ra,54Laが突出部40Aの角軸部40Ucを保持したが、突出部40Aのうち各対向部54Ra,54Laが保持する部分は角軸部40Ucに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 杭打機
10 リーダ
11R,11L ガイドパイプ
20 回転駆動装置
21 出力機構
22 チャック機構
30 鋼管杭
40 ドライブロッド
40A 突出部
40Ua,40Uc,40Da 角軸部
40Ub,40Db チャック溝
50 ドライブロッドラック
50R,50L 右側ラック,左側ラック
51R,51L 支持部
51Ra,51La 取付具
52R,52L 平面部
52Ra,52La ガイド孔
53R,53L 挟持部
54R,54L ゴム部材
54Ra,54La 対向部
58 ボルト