(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
情報を記憶する記憶デバイスと、記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスとを備え、前記印刷デバイスによる印刷のために使用されるオプション機器が接続可能であって、通常状態と、前記通常状態より電力の消費が少ない低電力状態とに少なくとも移行可能である画像形成装置であって、
前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に前記オプション機器にイニシャル動作を指示するオプション機器制御手段と、
前記オプション機器制御手段による前記オプション機器に対する制御状態を前記記憶デバイスに記憶させる制御状態記憶手段とを備え、
前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が使用されていない期間が特定の期間を超える場合に、前記オプション機器への電力の供給を遮断し、
前記制御状態記憶手段は、前記オプション機器への電力の供給が前記オプション機器制御手段によって遮断された場合に、前記制御状態として遮断状態を前記記憶デバイスに記憶させ、
前記オプション機器制御手段は、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器へのイニシャル動作の指示を中止することを特徴とする画像形成装置。
前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が指定された印刷の実行が指示された場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器にイニシャル動作を指示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
情報を記憶する記憶デバイスと、記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスとを備え、前記印刷デバイスによる印刷のために使用されるオプション機器が接続可能であって、通常状態と、前記通常状態より電力の消費が少ない低電力状態とに少なくとも移行可能である画像形成装置によって実行されるオプション機器制御プログラムであって、
前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に前記オプション機器にイニシャル動作を指示するオプション機器制御手段、および、
前記オプション機器制御手段による前記オプション機器に対する制御状態を前記記憶デバイスに記憶させる制御状態記憶手段として前記画像形成装置を機能させ、
前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が使用されていない期間が特定の期間を超える場合に、前記オプション機器への電力の供給を遮断し、
前記制御状態記憶手段は、前記オプション機器への電力の供給が前記オプション機器制御手段によって遮断された場合に、前記制御状態として遮断状態を前記記憶デバイスに記憶させ、
前記オプション機器制御手段は、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器へのイニシャル動作の指示を中止することを特徴とするオプション機器制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された画像形成装置おいては、スリープモードから通常モードに復帰する場合に前回の通常モード中にオプション機器の使用履歴があるとき、スリープモードから通常モードに復帰した後でオプション機器が使用される可能性が低くても、オプション機器のイニシャル動作を実行するので、電力の消費量の低減の効果が十分ではない。
【0005】
そこで、本発明は、電力の消費量を従来より低減することができる画像形成装置およびオプション機器制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、情報を記憶する記憶デバイスと、記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスとを備え、前記印刷デバイスによる印刷のために使用されるオプション機器が接続可能であって、通常状態と、前記通常状態より電力の消費が少ない低電力状態とに少なくとも移行可能である画像形成装置であって、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に前記オプション機器にイニシャル動作を指示するオプション機器制御手段と、前記オプション機器制御手段による前記オプション機器に対する制御状態を前記記憶デバイスに記憶させる制御状態記憶手段とを備え、前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が使用されていない期間が特定の期間を超える場合に、前記オプション機器への電力の供給を遮断し、前記制御状態記憶手段は、前記オプション機器への電力の供給が前記オプション機器制御手段によって遮断された場合に、前記制御状態として遮断状態を前記記憶デバイスに記憶させ、前記オプション機器制御手段は、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器へのイニシャル動作の指示を中止することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の画像形成装置は、オプション機器への電力の供給を遮断した場合に制御状態として遮断状態を記憶デバイスに記憶して、低電力状態から通常状態に移行した場合に制御状態として遮断状態が記憶デバイスに記憶されているときオプション機器へのイニシャル動作の指示を中止するので、オプション機器への電力の供給を遮断した状態で通常状態から低電力状態に移行した場合、すなわち、オプション機器への電力の供給を遮断していない状態で通常状態から低電力状態に移行したときと比較して、低電力状態から通常状態に復帰した後にオプション機器が使用される可能性が低い場合に、オプション機器のイニシャル動作による電力の消費を防止することができる。したがって、本発明の画像形成装置は、電力の消費量を従来より低減することができる。
【0008】
また、本発明の画像形成装置は、前記特定の期間の指定を受け付ける期間受付手段を備えても良い。
【0009】
この構成により、本発明の画像形成装置は、オプション機器が使用されなくなってからオプション機器への電力の供給を遮断するまでの期間の指定を受け付けるので、低電力状態から通常状態に移行した場合にオプション機器にイニシャル動作を実行させることによる利便性と、低電力状態から通常状態に移行した場合にオプション機器にイニシャル動作を実行させないことによる電力の消費量の低減とのバランスを、利用者の好みに合わせることができる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置において、前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が指定された印刷の実行が指示された場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器にイニシャル動作を指示しても良い。
【0011】
この構成により、本発明の画像形成装置は、制御状態として遮断状態が記憶デバイスに記憶されている場合に、オプション機器が指定された印刷の実行が指示されるまでオプション機器にイニシャル動作を指示しないので、オプション機器のイニシャル動作による電力の消費を抑えることができる。
【0012】
本発明のオプション機器制御プログラムは、情報を記憶する記憶デバイスと、記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスとを備え、前記印刷デバイスによる印刷のために使用されるオプション機器が接続可能であって、通常状態と、前記通常状態より電力の消費が少ない低電力状態とに少なくとも移行可能である画像形成装置によって実行されるオプション機器制御プログラムであって、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に前記オプション機器にイニシャル動作を指示するオプション機器制御手段、および、前記オプション機器制御手段による前記オプション機器に対する制御状態を前記記憶デバイスに記憶させる制御状態記憶手段として前記画像形成装置を機能させ、前記オプション機器制御手段は、前記オプション機器が使用されていない期間が特定の期間を超える場合に、前記オプション機器への電力の供給を遮断し、前記制御状態記憶手段は、前記オプション機器への電力の供給が前記オプション機器制御手段によって遮断された場合に、前記制御状態として遮断状態を前記記憶デバイスに記憶させ、前記オプション機器制御手段は、前記低電力状態から前記通常状態に移行した場合に、前記制御状態として遮断状態が前記記憶デバイスに記憶されているとき、前記オプション機器へのイニシャル動作の指示を中止することを特徴とする。
【0013】
この構成により、本発明のオプション機器制御プログラムは、オプション機器への電力の供給を遮断した場合に制御状態として遮断状態を記憶デバイスに記憶して、低電力状態から通常状態に移行した場合に制御状態として遮断状態が記憶デバイスに記憶されているときオプション機器へのイニシャル動作の指示を中止するので、オプション機器への電力の供給を遮断した状態で通常状態から低電力状態に移行した場合、すなわち、オプション機器への電力の供給を遮断していない状態で通常状態から低電力状態に移行したときと比較して、低電力状態から通常状態に復帰した後にオプション機器が使用される可能性が低い場合に、オプション機器のイニシャル動作による電力の消費を防止することができる。したがって、本発明のオプション機器制御プログラムは、電力の消費量を従来より低減することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像形成装置およびオプション機器制御プログラムは、電力の消費量を従来より低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
まず、本実施の形態に係る画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)の構成について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係るMFP10のブロック図である。
【0019】
図1に示すように、MFP10は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部11と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部12と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー13と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター14と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部15と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部16と、各種の情報を記憶するNVRAM(Non Volatile Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部17と、MFP10全体を制御する制御部18とを備えている。
【0020】
MFP10は、通常状態と、通常状態より電力の消費が少ない低電力状態としての電源断状態と、通常状態より電力の消費が少ない低電力状態としてのスリープ状態とに移行可能である。
【0021】
通常状態は、プリンター14による印刷を実行することができる状態である。例えば、MFP10は、通常状態において、スキャナー13によって原稿から読み取られた画像データに基づいてプリンター14によって印刷を実行するコピー機能と、ネットワーク通信部16によって受信された印刷データに基づいてプリンター14によって印刷を実行するプリント機能とを実行することができる。
【0022】
電源断状態は、MFP10に対する電力の供給が停止させられた状態であり、プリンター14による印刷を実行することができない状態である。
【0023】
スリープ状態は、MFP10の一部に対する電力の供給が停止させられた状態であり、プリンター14による印刷を実行することができない状態である。スリープ状態は、電源断状態と比較して、電力の消費量を低減する効果が低いが、通常状態への復帰の速度が速い。
【0024】
プリンター14は、記録媒体に印刷を実行する印刷部14aと、印刷部14aに記録媒体を供給する媒体供給部14bと、印刷部14aによって印刷が実行された記録媒体を排出する媒体排出部14cとを備えている。
【0025】
MFP10は、プリンター14による印刷のために使用されるオプション機器として、媒体供給部14b以外から記録媒体を印刷部14aに供給するための供給オプション21と、印刷部14aによって印刷が実行された記録媒体を媒体排出部14c以外に排出するための排出オプション22とが接続可能である。
【0026】
排出オプション22は、印刷部14aによって印刷が実行された記録媒体に対する仕上げ処理を実行することができる。例えば、仕上げ処理としては、記録媒体をページ毎または部数毎に仕分けて排出するソート処理と、複数枚の記録媒体を綴じるステープル処理と、記録媒体に穴を開けるパンチ処理とが採用されることができる。
【0027】
供給オプション21および排出オプション22は、それぞれ、自身の駆動部の動作確認のためのイニシャル動作を実行することができる。
【0028】
操作部11は、MFP10、供給オプション21および排出オプション22の操作のためのデバイスである。また、表示部12は、MFP10、供給オプション21および排出オプション22の状態表示のためのデバイスである。例えば、利用者は、コピー機能を実行するために、コピー機能における画質の設定、コピー機能において使用される記録媒体のサイズの設定、コピー機能において使用される仕上げ処理の設定などの各種の設定を、操作部11および表示部12を使用して実行することができる。また、表示部12は、MFP10、供給オプション21および排出オプション22の何れかに異常が発生した場合に、制御部18からの指示によってエラー表示を実行することができる。利用者は、表示部12がエラー表示を実行した場合、エラーを解除するための操作を操作部11に入力することができる。
【0029】
ネットワーク通信部16は、図示していないPC(Personal Computer)などのコンピューターから印刷データを受信することができる。また、ネットワーク通信部16は、MFP10に異常が発生した場合に、MFP10における異常の発生を図示していないコンピューターの利用者に通知するためのエラー情報を制御部18からの指示によって図示していないコンピューターに送信することができる。なお、MFP10は、図示していないコンピューターと通信可能な状態になるために、ネットワーク経由ではなく、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどのケーブルを介して図示していないコンピューターと直接接続されても良い。
【0030】
記憶部17は、供給オプション21および排出オプション22を制御するためのオプション機器制御プログラム17aを記憶している。オプション機器制御プログラム17aは、MFP10の製造段階でMFP10にインストールされていても良いし、SDカード、USBメモリーなどの記憶媒体からMFP10に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からMFP10に追加でインストールされても良い。
【0031】
記憶部17は、オプション機器に対する制御状態を示す制御状態情報17bをオプション機器毎に記憶している。制御状態情報17bは、オプション機器に電力が供給されたことを示す「通電状態」と、オプション機器への電力の供給が遮断されたことを示す「遮断状態」との何れかの状態を示すことが可能である。
【0032】
記憶部17は、オプション機器が使用されなくなってからオプション機器への電力の供給を遮断するまでの特定の期間(以下「遮断実行用期間」と言う。)を示す遮断実行用期間情報17cをオプション機器毎に記憶している。遮断実行用期間としては、例えば、1時間から1週間までの間の任意の期間が設定されることが可能である。
【0033】
記憶部17は、オプション機器の使用日時を示す使用日時情報17dをオプション機器毎に記憶することが可能である。
【0034】
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部17に記憶されているプログラムを実行する。
【0035】
制御部18は、記憶部17に記憶されているオプション機器制御プログラム17aを実行することによって、低電力状態から通常状態に移行した場合にオプション機器にイニシャル動作を指示するオプション機器制御手段18a、オプション機器制御手段18aによるオプション機器に対する制御状態を記憶部17に記憶させる制御状態記憶手段18b、および、遮断実行用期間の指定を受け付ける期間受付手段18cとして機能する。
【0036】
なお、制御部18は、MFP10が通常状態である場合に、スリープ状態に移行するための特定の時間が、MFP10が使用されなくなってから経過したとき、MFP10をスリープ状態に移行させる。また、制御部18は、MFP10が通常状態である場合に、スリープ状態に移行するための特定の指示が操作部11またはネットワーク通信部16を介して入力されたとき、MFP10をスリープ状態に移行させる。制御部18は、MFP10をスリープ状態に移行させる場合に、オプション機器への電力の供給が停止されていないとき、オプション機器への電力の供給を停止する。
【0037】
また、制御部18は、MFP10が通常状態である場合に、電源断状態に移行するための特定の指示が操作部11またはネットワーク通信部16を介して入力されたとき、MFP10を電源断状態に移行させる。また、制御部18は、MFP10がスリープ状態である場合に、電源断状態に移行するための特定の時間が、MFP10がスリープ状態になってから経過したとき、MFP10を電源断状態に移行させる。制御部18は、MFP10を電源断状態に移行させる場合に、オプション機器への電力の供給が停止されていないとき、オプション機器への電力の供給を停止する。
【0038】
また、制御部18は、MFP10がスリープ状態または電源断状態である場合に、通常状態に移行するための特定の指示が操作部11またはネットワーク通信部16を介して入力されたとき、MFP10を通常状態に移行させる。
【0039】
次に、MFP10の動作について説明する。
【0040】
まず、遮断実行用期間の指定を受け付ける場合のMFP10の動作について説明する。
【0041】
オプション機器を特定した遮断実行用期間の指定が操作部11またはネットワーク通信部16を介して入力されると、制御部18の期間受付手段18cは、入力された指定における遮断実行用期間を、入力された指定におけるオプション機器の遮断実行用期間情報17cとして記憶部17に記憶する。
【0042】
次に、オプション機器への電力の供給を遮断する場合のMFP10の動作について説明する。
【0043】
制御部18は、オプション機器毎に
図2に示す動作を実行する。具体的には、制御部18は、MFP10が通常状態である場合に、MFP10が通常状態になってから対象のオプション機器が初めて使用されたとき、または、対象のオプション機器の制御状態情報17bが「遮断状態」から「通電状態」に変更されたとき、対象のオプション機器に対して
図2に示す動作を実行する。
【0044】
図2は、オプション機器への電力の供給を遮断する場合のMFP10の動作のフローチャートである。
【0045】
図2に示すように、オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器が使用された日時を、対象のオプション機器の使用日時情報17dに記憶させる(S51)。ここで、対象のオプション機器の使用日時情報17dに既に日時が記憶されている場合、オプション機器制御手段18aは、記憶部17に既に記憶されている日時を上書きする。
【0046】
次いで、オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器の使用日時情報17dが示す日時から、対象のオプション機器の遮断実行用期間情報17cが示す遮断実行用期間が経過したか否かを判断する(S52)。
【0047】
オプション機器制御手段18aは、遮断実行用期間が経過していないとS52において判断すると、対象のオプション機器が使用されたか否かを判断する(S53)。
【0048】
オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器が使用されたとS53において判断すると、新たに使用された日時を、対象のオプション機器の使用日時情報17dに記憶させる(S51)。
【0049】
オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器が使用されていないとS53において判断すると、S52の処理を実行する。
【0050】
オプション機器制御手段18aは、遮断実行用期間が経過したとS52において判断すると、電源を遮断するように対象のオプション機器に指示する(S54)。したがって、対象のオプション機器の制御部は、対象のオプション機器の電源を遮断する。すなわち、オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器が使用されていない期間が遮断実行用期間を超える場合に、対象のオプション機器への電力の供給を遮断する。
【0051】
次いで、制御状態記憶手段18bは、オプション機器制御手段18aによる対象のオプション機器に対する制御状態として「遮断状態」を、対象のオプション機器の制御状態情報17bに記憶させて(S55)、
図2に示す動作を終了する。
【0052】
次に、スリープ状態または電源断状態から通常状態に復帰する場合のMFP10の動作について説明する。
【0053】
制御部18は、スリープ状態または電源断状態から通常状態に復帰する場合、オプション機器毎に
図3に示す動作を実行する。
【0054】
図3は、スリープ状態または電源断状態から通常状態に復帰する場合のMFP10の動作のフローチャートである。
【0055】
図3に示すように、オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」であるか否かを、対象のオプション機器の制御状態情報17bに基づいて判断する(S61)。
【0056】
オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」ではない、すなわち、「通電状態」であるとS61において判断すると、対象のオプション機器にイニシャル動作を指示する(S62)。したがって、対象のオプション機器の制御部は、対象のオプション機器のイニシャル動作を実行する。なお、オプション機器制御手段18aは、S62の処理の直前の段階で、対象のオプション機器への電力の供給が停止されている場合、対象のオプション機器に電力を供給した後、S62の処理を実行する。
【0057】
オプション機器制御手段18aは、S62の処理が終了すると、
図3に示す動作を終了する。
【0058】
オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」であるとS61において判断すると、
図3に示す動作を終了する。すなわち、オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」である場合、対象のオプション機器へのイニシャル動作の指示(S62)を中止する。
【0059】
次に、印刷の実行が指示された場合のMFP10の動作について説明する。
【0060】
制御部18は、印刷の実行が指示された場合、
図4に示す動作を実行する。
【0061】
ここで、利用者は、操作部11を介してMFP10にコピー機能を指示することができる。すなわち、制御部18は、操作部11を介してコピー機能が指示されることによって、印刷の実行が指示されることができる。利用者は、MFP10にコピー機能を指示する場合に、オプション機器を指定することができる。
【0062】
また、利用者は、図示していないコンピューターからMFP10に印刷データを送信することによって、MFP10にプリント機能を指示することができる。すなわち、制御部18は、ネットワーク通信部16を介して受信した印刷データによって、印刷の実行が指示されることができる。利用者は、図示していないコンピューターのプリンタードライバーによって印刷データを生成する場合に、オプション機器を指定することができる。
【0063】
図4は、印刷の実行が指示された場合のMFP10の動作のフローチャートである。
【0064】
図4に示すように、オプション機器制御手段18aは、実行が指示された印刷においてオプション機器が指定されているか否かを判断する(S71)。
【0065】
オプション機器制御手段18aは、オプション機器が指定されているとS71において判断すると、指定されているオプション機器、すなわち、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」であるか否かを、対象のオプション機器の制御状態情報17bに基づいて判断する(S72)。
【0066】
オプション機器制御手段18aは、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」であるとS72において判断すると、対象のオプション機器にイニシャル動作を指示する(S73)。したがって、対象のオプション機器の制御部は、対象のオプション機器のイニシャル動作を実行する。なお、オプション機器制御手段18aは、S73の処理の直前の段階で、対象のオプション機器への電力の供給が停止されている場合、対象のオプション機器に電力を供給した後、S73の処理を実行する。
【0067】
次いで、制御状態記憶手段18bは、オプション機器制御手段18aによる対象のオプション機器に対する制御状態として「通電状態」を、対象のオプション機器の制御状態情報17bに記憶させる(S74)。
【0068】
次いで、制御部18は、プリンター14と、対象のオプション機器とによって印刷を実行して(S75)、
図4に示す動作を終了する。
【0069】
制御部18は、オプション機器が指定されていないとS71において判断されると、オプション機器にイニシャル動作を指示する(S73)ことなく、プリンター14によって印刷を実行して(S75)、
図4に示す動作を終了する。
【0070】
制御部18は、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」ではない、すなわち、「通電状態」であるとS72において判断されると、対象のオプション機器がS62において既にイニシャル動作が指示されているので、対象のオプション機器にイニシャル動作を指示する(S73)ことなく、プリンター14と、対象のオプション機器とによって印刷を実行して(S75)、
図4に示す動作を終了する。
【0071】
なお、S72〜S74の処理は、実行が指示された印刷においてオプション機器が複数指定されている場合に、実行が指示された印刷において指定されているオプション機器毎に実行される。この場合、S72〜S74の処理が未だ実行されていない対象のオプション機器が存在するとき、対象のオプション機器に対する制御状態が「遮断状態」ではない、すなわち、「通電状態」であるとS72において判断されると、S75の処理が実行されることなく、S72〜S74の処理が未だ実行されていない新たな対象のオプション機器に対するS72の処理が実行される。
【0072】
以上に説明したように、MFP10は、オプション機器への電力の供給を遮断した場合に(S54)制御状態として「遮断状態」を記憶部17に記憶して(S55)、スリープ状態または電源断状態から通常状態に移行した場合に制御状態として「遮断状態」が記憶部17に記憶されているとき(S61でYES)オプション機器へのイニシャル動作の指示(S62)を中止する。そのため、MFP10は、オプション機器への電力の供給を遮断した状態(S54)で通常状態からスリープ状態または電源断状態に移行した場合、すなわち、オプション機器への電力の供給を遮断していない状態で通常状態からスリープ状態または電源断状態に移行したときと比較して、スリープ状態または電源断状態から通常状態に復帰した後にオプション機器が使用される可能性が低い場合に、オプション機器のイニシャル動作による電力の消費を防止することができる。すなわち、MFP10は、オプション機器の起動電力の消費量を抑えることができる。したがって、MFP10は、電力の消費量を従来より低減することができる。
【0073】
MFP10は、オプション機器が使用されなくなってからオプション機器への電力の供給を遮断するまでの期間、すなわち、遮断実行用期間の指定を受け付けるので、スリープ状態または電源断状態から通常状態に移行した場合にオプション機器にイニシャル動作を実行させる(S61でNOおよびS62)ことによる利便性と、スリープ状態または電源断状態から通常状態に移行した場合にオプション機器にイニシャル動作を実行させない(S61でYES)ことによる電力の消費量の低減とのバランスを、利用者の好みに合わせることができる。
【0074】
MFP10は、オプション機器が指定された印刷の実行が指示された場合に(S71でYES)、制御状態として「遮断状態」が記憶部17に記憶されているとき(S72でYES)、オプション機器にイニシャル動作を指示する(S73)。すなわち、MFP10は、制御状態として「遮断状態」が記憶部17に記憶されている場合に、オプション機器が指定された印刷の実行が指示されるまで、オプション機器にイニシャル動作を指示しない。したがって、MFP10は、オプション機器のイニシャル動作による電力の消費を抑えることができる。
【0075】
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、印刷デバイスを備えた画像形成装置であれば、プリンター専用機、コピー専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。