(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の有機材料領域及び前記第2の有機材料領域の材料は、それぞれ正孔注入材料、正孔伝送材料、発光材料、電子伝送材料又は電子注入材料である請求項1に記載の方法。
金属材料領域を前記フィルムに形成し、前記熱源によって前記金属材料領域を加熱して、加熱された前記金属材料領域を前記第2の有機材料層に貼り付けることを更に含む請求項1又は2に記載の方法。
前記金属材料領域を前記フィルムに形成し、前記熱源によって前記金属材料領域を加熱して、前記金属材料領域を前記基板に貼り付けることを更に含む請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
圧力源を更に含み、前記圧力源と前記熱源により、加熱された前記第1の有機材料領域を前記基板に貼り付けて、且つ加熱された前記第2の有機材料領域を前記第1の有機材料層に貼り付ける請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
前記第1の有機材料領域及び前記第2の有機材料領域を前記フィルムに形成する工程は、スピンコーティング、スロットコーティング、インクジェット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、化学気相蒸着、物理気相蒸着、スパッタリング又はスプレーコーティングによって行われる請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
前記フィルムの材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル又はポリプロピレンを含む請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
有機発光ダイオードの基本構造としては、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に位置する多層有機材料層と、を含む。従来、真空熱蒸着法(vacuum thermal evaporation)によって有機発光ダイオードを製造し、高真空システムにおいて、高熱で有機材料を気化させて基板に堆積させ、基板に単層の有機材料層を形成してから、同じプロセスによって、層ごとに他の有機材料層を堆積させて有機発光ダイオードを完成する。また、パターン化有機発光ダイオードを形成するためにマスク(mask)を使用してもよい。しかしながら、従来の製造工程では、複雑で、時間もエネルギーもかかり、熱蒸着設備も値段が高い。また、スピンコーティング法によって有機材料積層を形成しようとする場合、溶剤層が互いに相容性を有することで、有機発光ダイオードを形成できない可能性がある。なお、インクジェット印刷法によって単層有機材料層を形成する場合、その膜厚を制御しにくく且つ不均一になりやすいことで、形成された有機発光ダイオードの歩留り及び効率が不良になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これに鑑みて、新規な有機発光ダイオードの製造方法を提供する必要がある。
【0005】
上記従来技術の欠点を解決するために、本発明は、熱源によってフィルムにおける有機材料領域及び金属材料領域を基板に転移させて有機発光ダイオードを製造する方法を提供する。この方法では、製造工程が簡単で、プロセス時間を効果的に減少できるとともに、低コスト、低エネルギー消費且つ低汚染等の利点があり、また、マスクを使用せずにパターン化有機発光ダイオードを形成することができる。
【0006】
本発明の一態様は、第1の有機材料領域及び第2の有機材料領域をフィルムに形成する工程と、フィルムが熱源と第1の有機材料領域との間に位置するように、熱源によって第1の有機材料領域を加熱して、加熱された第1の有機材料領域を基板に貼り付けて、第1の有機材料層を形成する工程と、フィルムが熱源と第2の有機材料領域との間に位置するように、熱源によって第2の有機材料領域を加熱して、加熱された第2の有機材料領域を第1の有機材料層に貼り付けて第2の有機材料層を形成する工程と、を含む有機発光ダイオードの製造方法である。
【0007】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、第1の有機材料領域及び第2の有機材料領域の材料は、それぞれ正孔注入材料、正孔伝送材料、発光材料、電子伝送材料又は電子注入材料である。
【0008】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、金属材料領域をフィルムに形成し、熱源によって金属材料領域を加熱して、加熱された金属材料領域を第2の有機材料層に貼り付けることを更に含む。
【0009】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、金属材料領域をフィルムに形成し、熱源によって金属材料領域を加熱して、金属材料領域を基板に貼り付けることを更に含む。
【0010】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、フィルムは、第1の有機材料領域が位置する第1のフィルムと、第2の有機材料領域が位置する第2のフィルムを含む。
【0011】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、圧力源を更に含み、この圧力源と熱源により、加熱された第1の有機材料領域を基板に貼り付けて、且つ加熱された第2の有機材料領域を第1の有機材料層に貼り付ける。
【0012】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、第1の有機材料領域及び第2の有機材料領域をフィルムに形成する工程は、スピンコーティング(spin coating)、スロットコーティング(slot die coating)、インクジェット印刷(ink jet printing)、グラビア印刷(gravure printing)、スクリーン印刷(screen printing)、化学気相蒸着(chemical vapor deposition)、物理気相蒸着(physical vapor deposition)、スパッタリング(sputtering)又はスプレーコーティング(spray coating)によって行われる。
【0013】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、フィルムの材料は、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリアミドイミド(polyamide−imide;PAI)、ポリエステル(polyester;PE)又はポリプロピレン(polypropylene;PP)である。
【0014】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、熱源は、複数のサブ領域を含み、前記サブ領域の一部が加熱温度を提供する。
【0015】
本発明の1つ又は複数の実施形態によれば、熱源は、異なる時間で異なる加熱温度を提供する。
【0016】
以下、実施形態によって上記の説明について詳しく叙述し、本発明の技術案に対するさらなる説明を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面で本発明の複数の実施形態を開示し、明らかに説明するために、数多くの実際の細部を下記でまとめて説明する。しかしながら、理解すべきなのは、これらの実際の細部が、本発明を制限するためのものではない。つまり、本発明の実施形態の一部において、これらの実際の細部は、必須なものではない。また、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造及び素子は、図面において簡単で模式的に示される。
【0019】
内容に特に明確に指示されない限り、本文に用いる単数形の用語は、複数の指示対象を含む。従って、例としては、内容に特に明確に指示されない限り、一層とは2つ以上の層を有する実施形態を含み、「一実施形態」のような特定な指示を参照することで、本発明の実施形態の少なくとも1つに、1つの特定な特徴、構造又は特色が示されるため、各所の「一実施形態において」の用語が特別な指示によって現れる場合、同じ実施形態を参照する必要はない。更に、1つ又は複数の実施形態において、これらの特別な特徴、構造又は特色は、適切な状況に応じて互いに組み合わせてもよい。
【0020】
本文に用いられる「含む」、「備える」、「有する」、「含有」、「関する」及び他の類似な意味の用語は、何れも開放性の用語である。つまり、含むがそれに限定されないことを指す。
【0021】
また、例えば、「下」又は「底部」、と「上」又は「頂部」のような対応的な用語は、図面に示す素子と別の素子との関係を説明するためのものである。対応的な用語は、図面に述べた以外の装置の異なる方位を説明するためのものであることは、理解すべきである。例えば、図面における装置が逆転される場合、元々他の素子の「下」側に位置する素子は、他の素子の「上」側に位置するように説明される。例示的な用語「下」は、図面の特定な方位によって、「下」及び「上」の2つの方位を含む場合がある。
【0022】
本発明は、有機発光ダイオードの製造方法を提供する。有機材料領域又は金属材料領域をフィルムに形成してから、熱源によって有機材料領域又は金属材料領域を加熱して、加熱された有機材料領域又は金属材料領域を基板又は有機材料層に貼り付けて、有機発光ダイオードを形成する。また、熱源は、複数の加熱温度調整可能なサブ領域を含むため、パターン化有機発光ダイオードを形成することができる。
【0023】
図1A及び
図1Bを併せて参照されたい。
図1Aは、本発明の一実施形態に係る有機材料帯を示す。
図1Bは、
図1Aに示す有機材料帯の断面模式図である。第1の有機材料領域110及び第2の有機材料領域120をフィルム130に形成し、有機材料帯100を形成する。一実施形態において、スピンコーティング、インクジェット印刷、化学気相蒸着、物理気相蒸着、スパッタリング又はスプレーコーティングによって、第1の有機材料領域110及び第2の有機材料領域120をフィルム130に形成する。
【0024】
一実施形態において、フィルム130の材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエステル又はポリプロピレンを含む。一実施形態において、第1の有機材料領域110及び第2の有機材料領域120の材料は、それぞれ正孔注入材料、正孔伝送材料、発光材料、電子伝送材料又は電子注入材料である。
【0025】
具体的に、正孔注入材料としては、三酸化モリブデン(MoO
3)、五酸化バナジウム(V
2O
5)、三酸化タングステン(WO
3)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)polystyrene sulfonate;PEDOT:PSS)を含む。
【0026】
具体的に、正孔伝送材料としては、銅フタロシアニン(Copper(II)phthalocyanine;CuPC)、2,3,6,7,10,11−ヘキサシアノ−1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレン(2,3,6,7,10,11−Hexacyano−1,4,5,8,9,12−hexaazatriphenylene;HAT−CN)、4,4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(4,4’,4’’−Tris(carbazol−9−yl)triphenylamine;TCTA)又はN,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン(N,N’−Bis(naphthalen−1−yl)−N,N’−bis(phenyl)−benzidine;NPB)を含む。
【0027】
具体的に、発光材料としては、赤色光、青色光、緑色光又はそれらの混合光を発光可能な、燐光材料、蛍光材料又はその組合せを含む。例としては、発光層の材料は、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)−1、4−フェニレンビニレン)(poly[2−methoxy−5−(2’−ethylhexyloxy)−1,4−phenylene vinylene];MEH−PPV)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(poly(3−hexylthiophene);P3HT)、ポリフルオレン(polyfluorene;PF)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Tris(8−hydroxy quinoline)aluminum (III);Alq
3)又は白金オクタエチルポルフィリン(platinum−octaethyl−porphyrin;PtOEP)を含む。
【0028】
具体的に、電子伝送材料としては、4,7−ジフェニル−1、10−フェナントロリン(4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline;BPHEN)、1,3,5−トリ[(3−ピリジン)−3−イルフェニル]ベンゼン(1,3,5−Tri(m−pyridin−3−ylphenyl)benzene;TmPyPhB)、2−メチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(2−methyl−9,10−di[2−naphthyl]anthracene;MADN)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(bathocuproine;BCP)又は1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)(1,3,5−Tris(1−phenyl−1h−benzimidazol−2−yl)benzene;TPBI)を含む。
【0029】
図2A〜2Dを参照されたい。
図2A〜2Dは、本発明の一実施形態に係る有機材料積層を製造する方法の各段階を示す断面模式図である。
図2Aに示すように、
図1Bに示す有機材料帯100の両端をそれぞれ巻付装置230に巻き付けて、巻付装置230により有機材料帯100を方向D1へ巻き付ける。また、有機材料帯100を熱源220と基板210との間に置き、第1の有機材料領域110が熱源220と基板210との間に巻き付かれる場合、熱源220の熱エネルギーがフィルム130を介して第1の有機材料領域110を加熱することができ、第1の有機材料領域110が巻き付けられて加熱される途中で、基板210がそれと同時に方向D2へ移動して、加熱された第1の有機材料領域110を基板210に貼り付けて、
図2Bに示す第1の有機材料層112を形成する。具体的に、貼り付けられる途中で、加熱された第1の有機材料領域110を、基板210に転写されるために、基板210に接触させる必要がある。
【0030】
一実施形態において、圧力源を更に含み、この圧力源と熱源220により、加熱された第1の有機材料領域110を基板210に貼り付ける。例としては、加熱中に、加熱された第1の有機材料領域110を基板210に接触させるように、熱源220を下へ押して、第1の有機材料領域110には熱源220も圧力源となり、加熱された第1の有機材料領域110と基板210との付着力が加熱された第1の有機材料領域110とフィルム130との付着力よりも大きくすることで、加熱された第1の有機材料領域110がフィルム130から離脱し基板210に転写されて、第1の有機材料層112を形成する。
【0031】
次に、
図2Cを参照されたい。基板210を
図2Aに示すような位置に戻らせるように移動し、つまり、
図2Cに示すように、第1の有機材料層112の縁部を熱源220の下方に置く。第2の有機材料領域120が熱源220と第1の有機材料層112との間に巻き付かれるように、有機材料帯100を方向D1に巻き付け、熱源220の熱エネルギーがフィルム130を介して第2の有機材料領域120を加熱することができ、第2の有機材料領域120が巻き付けられ加熱される途中で、基板210も同時に方向D2へ移動して、加熱された第2の有機材料領域120を第1の有機材料層112に貼り付けて、
図2Dに示す第2の有機材料層122を形成する。具体的に、貼り付ける途中で、加熱された第2の有機材料領域120を、第1の有機材料層112に転写されるために、第1の有機材料層112に接触させる必要がある。上記の説明によると、
図2A〜
図2Cの工程によって、基板210に第1の有機材料層112及び第2の有機材料層122のスタックを形成することができる。
【0032】
一実施形態において、圧力源を更に含み、この圧力源と熱源220により、加熱された第2の有機材料領域120を第1の有機材料層112に貼り付ける。例としては、加熱中に、加熱された第2の有機材料領域120を第1の有機材料層112に接触させるように、熱源220を下へ押して、第2の有機材料領域120には熱源220も圧力源となり、加熱された第2の有機材料領域120と第1の有機材料層112との付着力が加熱された第2の有機材料領域120とフィルム130との付着力よりも大きくすることで、加熱された第2の有機材料領域120がフィルム130から離脱し第1の有機材料層112に転写されて、第2の有機材料層122を形成する。
【0033】
一実施形態において、第1の有機材料領域110及び第2の有機材料領域120は、それぞれ異なるフィルムに形成されてもよく、例えば、第1の有機材料領域110が第1のフィルムに形成され、第2の有機材料領域120が第2のフィルムに形成されるが、
図2A〜2Cに示す実施形態の精神から逸脱せずに、
図2Dに示す第1の有機材料層112及び第2の有機材料層122のスタックを形成してもよい。
【0034】
一実施形態において、フィルムに金属材料領域(図示せず)を形成して、
図2A〜2Bに示す第1の有機材料領域110を基板210に貼り付ける実施形態を参照して、熱源によって金属材料領域を加熱して、金属材料領域を基板に貼り付けることを更に含む。
【0035】
一実施形態において、フィルムに金属材料領域(図示せず)を形成して、
図2Cに示す第2の有機材料領域120を第1の有機材料層112に貼り付ける実施形態を参照して、熱源によって金属材料領域を加熱して、加熱された金属材料領域を第2の有機材料層に貼り付けることを更に含む。
【0036】
一実施形態において、金属材料領域の材料は、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide;IZO)、インジウムスズ酸化物(Indium tin oxide;ITO)、マグネシウム銀(Mg:Ag)、アルミニウム、銀、金、カルシウム、ニッケル、白金、リチウム、酸化亜鉛(Zinc Oxide)又はアルミニウム亜鉛酸化物(Aluminum−doped Zinc Oxide;AZO(Al:ZnO))を含む。
【0037】
図3Aを参照されたい。
図3Aは、本発明の一実施形態に係る有機無機材料帯を示す。第1の金属材料領域310、第1のキャリア伝送材料領域320、発光材料領域330、第2のキャリア伝送材料領域340及び第2の金属材料領域350をフィルム360に形成し、有機無機材料帯300を形成する。
【0038】
図3Bに示すように、第2A〜2Dに示す実施形態を参照して、第1の金属材料領域310を基板370に貼り付けて、第1の金属層312を形成する。次に、第1のキャリア伝送材料領域320を第1の金属層312に貼り付けて、第1のキャリア伝送層322を形成する。類似的に、第1のキャリア伝送層322に発光層332、第2のキャリア伝送層342及び第2の金属層352を順次に形成し、
図3Bに示す有機発光ダイオード素子380を形成する。一実施形態において、基板370は、ガラス基板又はPET基板である。別の実施形態において、基板370は、少なくとも、有機発光ダイオード素子380に駆動電流を提供するフィルムトランジスタ(thin−film transistor;TFT)を含む。
【0039】
一実施形態において、第1の金属層312は陽極であり、第1のキャリア伝送層322は正孔伝送層(hole transport layer)であり、第2のキャリア伝送層342は電子伝送層(electron transport layer)であり、第2の金属層352は陰極である。このため、有機発光ダイオード素子380は、フォワードスタック式(forward−stacked)である。
【0040】
一実施形態において、第1の金属層312は陰極であり、第1のキャリア伝送層322は電子伝送層であり、第2のキャリア伝送層342は正孔伝送層であり、第2の金属層352は陽極である。このため、有機発光ダイオード素子380は、インバーテッドスタック式(inverted−stacked)である。
【0041】
一実施形態において、予め基板370に例えばITO材料の陽極を形成してから、
図2A〜
図2Dに示す実施形態を参照して、陽極に正孔伝送層、発光層、電子伝送層及び陰極を順次に形成してもよい。
【0042】
一実施形態において、有機無機材料帯300に更に正孔注入材料領域、電子注入材料領域又はその組合せを形成して、正孔注入層、電子注入層又はその組合せを含む有機発光ダイオードを形成する。
【0043】
図4を参照されたい。
図4は、本発明の一実施形態に係る熱源を示す斜視模式図である。熱源220は、複数のサブ領域220a、220b、220c、220d及び220eを含み、各サブ領域が異なる加熱温度を提供し、有機材料領域又は金属材料領域を有機材料層又は基板に十分に貼り付ける異なる加熱温度を異なる時間で提供することができる。
【0044】
一実施形態において、前記サブ領域の一部は、加熱温度を提供する。例としては、熱源220のサブ領域220a、220c及び220eは、一定の加熱温度を提供するが、サブ領域220b及び220dは、加熱温度を提供しない。
図5A及び
図5Bを併せて参照されたい。
図5Aは、本発明の一実施形態に係る有機発光ダイオード構造を示す上面模式図である。
図5Bは、
図5Aに示す有機発光ダイオード構造の断面模式図である。熱源220によって
図1Bに示す有機材料帯100を加熱する場合、加熱された部分の第1の有機材料領域110だけが基板510に貼り付けられ、
図5Aに示す縞模様のパターン化第1の有機材料層112aを形成し、縞模様の方向が基板510の方向と平行である。類似的に、
図5Aに示す実施形態を参照して、パターン化第1の有機材料層112aに複数のパターン化第2の有機材料層(図示せず)及びパターン化金属層(図示せず)を形成して、縞模様のパターン化有機発光ダイオードを形成する。
【0045】
一実施形態において、これらのサブ領域は、異なる時間で異なる加熱温度を提供する。例としては、熱源220のサブ領域220a、220b、220c、220d及び220eは、第1の時間でいずれも加熱温度を提供し、有機材料領域又は金属材料領域を有機材料層又は基板に貼り付けられるように加熱するが、熱源220は、第2の時間で加熱温度を提供しない。
図6A及び
図6Bを併せて参照されたい。
図6Aは、本発明の一実施形態に係る有機発光ダイオード構造を示す上面模式図である。
図6Bは、
図6Aに示す有機発光ダイオード構造の断面模式図である。熱源220によって
図1Bに示す有機材料帯100を加熱する場合、熱源220が異なる時間で異なる加熱温度を提供するため、加熱された部分の第1の有機材料領域110だけが基板610に貼り付けられ、
図6Aに示す縞模様のパターン化第1の有機材料層112bを形成し、縞模様の方向が基板610の方向に垂直である。類似的に、
図6Aに示す実施形態を参照して、パターン化第1の有機材料層112bに複数のパターン化第2の有機材料層(図示せず)及びパターン化された金属層(図示せず)を形成して、縞模様のパターン化有機発光ダイオードを形成する。
【0046】
一実施形態において、
図5A〜
図5Bと
図6A〜
図6Bに示す実施形態とを合わせて、基板に様々なパターン化有機発光ダイオードを形成することができる。
【0047】
以上をまとめると、本発明は、熱源によってフィルムにおける有機材料領域及び金属材料領域を基板に転移させて有機発光ダイオードを製造する新規な有機発光ダイオードの製造方法を提供する。製造中に、熱源が有機材料領域及び金属材料領域を集中且つ安定的に加熱することができ、熱伝達が前に形成された有機材料層及び金属材料層に影響を与えることはない。また、この方法の製造工程では、簡単でプロセスの時間を短くすることもでき、マスクを利用せずにパターン化有機発光ダイオードを形成することができる。
【0048】
本発明を実施形態で前述の通り開示したが、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。