(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(I)前記ファイバのコアは、開口数NA、及び、0.16<NA<0.26を有し、前記クラッドは、前記屈折率低下型環状部分を取り囲むとともにこれとの接触状態にある外側環状部分を含み、且つ、前記ファイバは、1310nmにおいて又は1550nmにおいて、3750MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する、及び/又は、
(II)前記屈折率低下型環状部分は、−0.2%未満の最小相対屈折率Δ3MIN及び少なくとも1マイクロメートルの幅を有する、及び/又は、
(III)前記コアは、(i)0.7%〜1.2%の最大相対屈折率Δ1MAX、及び/又は、(ii)0.17≦NA≦0.23の範囲である前記コアの開口数、及び/又は、(iii)2.02未満のアルファを有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の光ファイバ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の好ましい実施形態の参照が今から詳細に行われ、好ましい実施形態の例が、添付の図面で例示されよう。これらの図面の全体を通じて、可能な場合には常に、同一の参照符号を使用して同一又は類似の部分が示されよう。
【0014】
「屈折率プロファイル」とは、屈折率又は相対屈折率と導波ファイバ半径の間の関係である。
【0015】
「相対屈折率」は、Δ=100×[n(r)
2−n
cl2)]/2n(r)
2として定義され、式中、n(r)は、ファイバの中心線からの半径の距離rにおける屈折率であり、且つ、n
clは、1310nmの波長における外側クラッドの平均屈折率である。特に指定のない限り、ファイバの直径が125マイクロメートルである場合、n
clは、例えば、45≦r≦55マイクロメートルの範囲に、N個のデータ地点が存在し、且つ、Nは少なくとも2である、
【0017】
などの、約45〜55マイクロメートルの半径範囲に渡る屈折率を平均することによって決定される。ファイバの直径、2
*R
4が、125マイクロメートルに等しくない実施形態においては、n
clは、約0.72
*R
4〜0.88
*R
4の半径範囲に渡る屈折率を平均することによって決定される。一態様においては、クラッドは、基本的に純シリカを含む。その他の態様においては、クラッドは、屈折率を増加させる1つ以上のドーパント(例えば、GeO
2、Al
2O
3、P
2O
5、TiO
2、ZrO
2、Nb
2O
5、及び/又はTa
2O
5)を有するシリカを含むことができ、この場合に、クラッドは、純シリカに対して、「アップドープ」される。又、クラッドは、屈折率を減少させる1つ以上のドーパント(例えば、F及び/又はB)を有するシリカを含むことができ、この場合に、クラッドは、純シリカに対して、「ダウンドープ」される。本明細書において使用される場合、特に指定のない限り、相対屈折率は、デルタ又はΔで表され、且つ、その値は、通常、「%」の単位で示される。相対屈折率デルタ、デルタ、Δ、Δ%、%Δ、デルタ%、%デルタ、及びパーセントデルタという用語は、本明細書において相互に交換して使用されることができる。領域の屈折率が、クラッドの屈折率未満である場合、相対屈折率は、負であり、且つ、低下型屈折率を有するものと表され、且つ、特に指定のない限り、相対屈折率が最も負である地点において算出される。領域の屈折率が、シリカの屈折率を超える場合、相対屈折率は、正であり、且つ、領域は、増大した状態にある又は正の屈折率を有するものと表されることができ、且つ、特に指定のない限り、相対屈折率が最も正である地点において算出される。
【0018】
「アップドーパント」とは、本明細書においては、ドーピングされていない純粋なSiO
2との関係において屈折率を増大させる傾向を有するドーパントであると見なされている。「ダウンドーパント」とは、本明細書においては、ドーピングされていない純粋なSiO
2との関係において屈折率を減少させる傾向を有するドーパントであると見なされている。アップドーパントは、アップドーパントではない1つ以上のその他のドーパントによって伴われた際に、負の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在してもよい。同様に、アップドーパントではない1つ以上のその他のドーパントは、正の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在してもよい。ダウンドーパントは、ダウンドーパントではない1つ以上のその他のドーパントによって伴われた際に、正の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在してもよい。同様に、ダウンドーパントではない1つ以上のその他のドーパントは、負の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在してもよい。
【0019】
本明細書において使用される場合、1310nmのウィンドウは、1200nm〜1400nmの波長範囲、又はこの波長範囲のサブセットとして定義される。例えば、1260〜1400nm、1260〜1360nm、1270〜1350nm、1280〜1340nm、又は1290〜1330nm(例えば、1260nm、1290nm、1310nm、1330nm、1350nm、1370nm、又は1400nm)。
【0020】
本明細書において使用される場合、1550nmのウィンドウは、1500nm〜1600nmの波長範囲、又はこの波長範囲のサブセットとして定義される。例えば、1520〜1580nm、1530〜1570nm、1540〜1600nm、1540〜1580nm、又は1530〜1570nm(例えば、1500nm、1510nm、1520nm、1530nm、1540nm、1560nm、1570nm、1580nm、1590nm、又は1600nm)。
【0021】
本明細書において使用される場合、ファイバの開口数とは、「計測方法及び試験手順−開口数(Measurement Methods and Text Procedures−Numerical Aperture)」というタイトルのTIA SP3−2839−URV2 FOTP−177 IEC−60793−1−43に記載されている方法を使用して測定される開口数を意味している。
【0022】
本明細書において使用される場合、屈折率分布型、「α−プロファイル」、又は「アルファプロファイル」という用語は、「%」を単位とするΔの観点において表された相対屈折率プロファイルを意味し、この場合に、rは半径であり、式
【0024】
に従い、式中、Δ
0は、r=0に外挿される相対屈折率であり、R
1は、コアの半径であり(即ち、Δ(r)はゼロである半径(
図1を参照されたい))、且つ、αは、実数である指数である。屈折率ステップ型プロファイルの場合、アルファ値は、10以上である。屈折率分布型のプロファイルの場合、α値は、10未満である。本明細書において使用される場合、「パラボラ形」という用語は、コア内の1つ以上の地点において、2.0のα値からわずかに変動してもよい実質的にパラボラ形に成形された屈折率プロファイルと、小さな変動及び/又は中心線ディップを有するプロファイルと、を含む。本発明を例証するモデル化された屈折率プロファイルは、完全なアルファプロファイルである屈折率分布型コアを有する。実際の作製されたファイバは、中心線におけるディップ又はスパイク、及び/又は、コアの外側の界面における拡散のテールなどの特徴を含む、完全なアルファプロファイルからの軽微な偏差を有する場合がある。しかしながら、アルファ及びΔ
0の正確な値は、測定される相対屈折率プロファイルを、0.1R
1≦r≦0.9R
1の半径範囲に渡るアルファプロファイルに数値的に適合させることによって得られることができる。中心線におけるディップ又はスパイクなどの欠陥を有さない理想的な屈折率分布型ファイバにおいては、Δ
0=Δ
1MAXであり、この場合に、Δ
1MAXは、コアの最大屈折率である。その他の場合には、0.1R
1≦r≦0.9R
1より適合された数から得られるΔ
0からの値は、Δ
1MAXを越えるか又はそれ未満でもよい。
【0025】
強化された性能特性を提供するコアの直径を表すマルチモード光ファイバの様々な実施形態が提供される。屈折率分布型ガラスコアと、コアを取り囲むとともにコアとの接触状態にあるクラッドを有するマルチモード光ファイバが開示されている。本明細書において開示される実施形態によれば、コアの直径は、41〜約80マイクロメートルである。いくつかの例示的実施形態においては、コアの直径は、約60〜約65マイクロメートルであり、これは、市販の62.5マイクロメートルのMMFのコアの直径に相当する。その他の例示的実施形態においては、コアの直径は、約47〜約53マイクロメートルであり、これは、市販の50マイクロメートルのMMFのコアの直径に相当する。いくつかの例示的実施形態においては、コアの直径は、約70〜78マイクロメートルであり、これは、光学送受信機に結合するためのより大きい位置合わせ公差を可能にする。その他の例示的実施形態においては、コアの直径は、約41〜約50マイクロメートルであり、これは、ファイバにおける伝播モードの数を減少させ、より高い帯域幅を可能にする。
【0026】
又、コアは、1.95以上、2.04以下、好ましくは2.03以下、より好ましくは1.96〜2.03、更により好ましくは1.974〜2.02(例えば、1.974、1.975、1.976、1.978、1.979、1.98、1.981、1.982、1.983、1.985、1.99、2.002、2.006、2.007、2.008、2.009、2.01、2.012、2.015、又はそれらの間)のアルファ(α)値を有する分布型屈折率を含む。これらのアルファ値は、1310nmのウィンドウにおいて高いファイバ帯域幅を可能にする。コアは、例えば、0.6%、0.65%、0.7%、0.8%、0.85%、0.9%、0.95%、1%、1.05%、1.1%、1.2%、1.3%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%などの、0.6%〜1.8%(好ましくは0.6%〜1.6%)の範囲における最大屈折率を更に有する。いくつかの実施形態においては、コアは、0.7%〜1.2%の範囲における最大屈折率を有する。その他の実施形態においては、コアは、0.85%〜1.15%、好ましくは0.88%〜1.1%、より好ましくは0.9%〜1.05%の範囲における最大屈折率を有する。例えば、いくつかの実施形態においては、コアは、0.9%、0.93%、0.95%、0.98%、1%、又は1.05%の最大相対屈折率デルタを更に有する。
【0027】
本明細書において記載される実施形態においては、クラッドは、屈折率低下型環状部分を含む。好ましくは、クラッドは、コアを取り囲むとともにコアとの接触状態にある内側環状部分と、内側環状部分を取り囲む屈折率低下型環状部分と、屈折率低下型環状部分を取り囲むとともにこれとの接触状態にある外側環状部分と、を含む。
【0028】
いくつかの実施形態においては、ファイバは、1310nmにおいて2500MHz−kmを超える、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて3750MHz−kmを超える、オーバーフィルド帯域幅を有する。いくつかの実施形態においては、ファイバは、1310nmにおいて5000MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を更に有し、且つ、いくつかの実施形態においては、ファイバは、1310nmにおいて6000MHz−km、又は7500MHz−kmさえも超えるオーバーフィルド帯域幅を更に有する。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1290〜1330nmの範囲におけるすべての波長で、2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1290nm〜1330nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえも超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で、2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえも超える。1GHz−kmは、1000MHz−kmに等しい。
【0029】
いくつかの実施形態においては、ファイバは、1550nmにおいて2500MHz−kmを超える、且つ、いくつかの実施形態においては、1550nmにおいて3750MHz−kmを超える、オーバーフィルド帯域幅を有する。いくつかの実施形態においては、ファイバは、1550nmにおいて5000MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を更に有し、且つ、いくつかの実施形態においては、ファイバは、1550nmにおいて6000MHz−km、又は7500MHz−kmさえも超えるオーバーフィルド帯域幅を更に有する。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1530〜1570nmの範囲におけるすべての波長で、2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1530〜1570nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえも超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で、2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえも超える。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1500nm〜1600nmの1つ以上の波長で、5.0GHz−km以上である。
【0030】
図1を参照すると、一実施形態による、マルチモード光ファイバ100のガラス部分10の断面の屈折率プロファイルの概略図が示されている。ガラス部分10は、屈折率分布型ガラスコア20と、コア20を取り囲むとともにコア20との接触状態にあるガラスクラッド60と、を含む。一実施形態によれば、コア20は、ゲルマニウムでドープされたシリカを含むことができる。その他の実施形態によれば、単独で又は組合せにおいて、Al
2O
3又はP
2O
5などのゲルマニウム以外のドーパントを、コア20内において、特に光ファイバ100の中心線において又はその近傍において、利用することができる。この実施形態においては、クラッド60は、内側環状部分30と、屈折率低下型環状部分40と、外側環状部分50と、を含む。内側環状部分30は、コア20を取り囲むとともにコア20との接触状態にある。屈折率低下型環状部分40は、内側環状部分30を取り囲むとともにこれとの接触状態にある。外側環状部分50は、屈折率低下型環状部分40を取り囲むとともにこれとの接触状態にある。クラッド60は、外側環状部分50を取り囲む更なるガラス部分などの、付加的な部分(図示せず)を更に含むことができる。ファイバ100は、クラッド60を取り囲む、ウレタンアクリレート及びアクリレートの一次及び二次被覆を含む保護被覆(複数可)を更に含むことができる。
【0031】
図1及び2をともに参照すると、マルチモード光ファイバ100のガラス部分10は、外半径R
1を有するコア20によって示される。いくつかの実施形態によれば、コアの外半径R
1は、20.5>R
1>40マイクロメートルであり、これは、41マイクロメートル〜80マイクロメートルのコアの直径に相当する。例えば、コアの直径は、41、42、45、48、50、55、60、62.5、65、70、72、75、78、又は80マイクロメートル、又はそれらの間であることができる。いくつかの実施形態においては、屈折率分布型コアは2.04以下のアルファ(α)値を有する。例えば、いくつかの実施形態においては、(α)値は、1.9〜2.04である。いくつかの実施形態においては、屈折率分布型コアは、1.98〜2.02であるアルファ(α)値を有する。これらの実施形態においては、好ましくは、ガラスコア20は、0.6%〜1.6%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを更に有し、且つ、いくつかの実施形態においては、0.7%〜1.2%の範囲である。
【0032】
いくつかの実施形態においては、屈折率分布型コアは、1.95〜1.99、好ましくは1.975〜1.985のアルファ(α)値を有する。これらの実施形態においては、好ましくは、ガラスコア20は、例えば、1.75%〜1.55%などの、0.7%〜1.6%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを更に有する。
【0033】
例えば、いくつかの実施形態においては、αは、1.95、1.97、1.975、1.976、1.977、1.978、1.98、1.981、1.982、1.982、1.983、1.984、1.985、1.987、1.99、2.0、2.005、2.007、2.009、2.01、2.015、2.02、2.03、又は2.04、又はそれらの間である。
【0034】
一実施形態によれば、コアの外半径R
1は、22.5〜27.5マイクロメートルの範囲であり、これは、45マイクロメートル〜55マイクロメートルの範囲におけるコアの直径に相当する。いくつかの実施形態においては、屈折率分布型コアは、2.04未満のアルファ(α)値を有する。例えば、一実施形態によれば、ガラスコア20は、約1.97〜約2.02のアルファ(α)値を有する分布型屈折率を有する。この実施形態においては、ガラスコア20は、0.9%〜1.1%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを更に有する。別の実施形態によれば、コアの分布型屈折率は1.975〜2.02のアルファを有し、且つ、コア20は、0.95%〜1.05%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを有する。
【0035】
一実施形態によれば、コアの外半径R
1は、22.5〜27.5マイクロメートルの範囲であり、これは、45マイクロメートル〜55マイクロメートルの範囲におけるコアの直径に相当する。いくつかの実施形態においては、屈折率分布型コアは、2.04未満のアルファ(α)値を有する。例えば、一実施形態によれば、ガラスコア20は、約1.97〜約2.02のアルファ(α)値を有する分布型屈折率を有する。この実施形態においては、ガラスコア20は、0.9%〜1.1%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを更に有する。別の実施形態によれば、コアの分布型屈折率は1.975〜2.02のアルファを有し、且つ、コア20は、0.95%〜1.05%の範囲における最大相対屈折率Δ
1MAXを有する。
【0036】
クラッド60の内側クラッド部分30は、外半径R
2と、幅W
2と、相対屈折率Δ
2と、最大相対屈折率Δ
2MAXと、を有する。
図3Aに示されるように、正規化された半径に対する、正規化された屈折率プロファイルの導関数(本明細書において、正規化された勾配及び正規化された1次導関数としても知られる)、d(Δ/Δ
1MAX)/d(r/R
1)は−2.5に等しい半径として、R
2は定義される。下記に更に記載されるように、屈折率Δ
2は、1次導関数d(Δ/Δ
1max)/d(r/R
1)が−2.5に等しい半径における相対屈折率であり、Δ
1maxは、最大のコアデルタであり、且つ、R
1は、コアの屈折率プロファイルをアルファプロファイルに適合させることによって推定されたコア半径である。内側クラッド部分30の幅W
2は、0.5〜4.0マイクロメートルの範囲であることができ、且つ、いくつかの実施形態によれば、好ましくは、例えば、0.5μm≦W
2≦2.5μmなどの、0.5〜2.5マイクロメートルであることができる。内側クラッド部分30の外半径R
2は、好ましくは23〜40マイクロメートルの範囲である。いくつかの実施形態においては、内側クラッドの最大相対屈折率Δ
2MAXは、約0.1%未満である。その他の実施態様においては、内側クラッドの最大相対屈折率Δ
2MAXは、約0.0%未満である。その他の実施態様においては、内側クラッドの最大相対屈折率Δ
2MAXは、約−0.1%〜約0.1%である。
【0037】
クラッド60の屈折率低下型環状部分40は、最小相対屈折率Δ
3MINを有し、且つ、R
2からR
3まで延在し、この場合に、R
3は、Δ
3(r)=Δ
3MINである半径から半径方向を外向きに進んだ場合に、Δ
3(r)が最初に−0.05%を超える値に到達する半径である。屈折率低下型環状部分40は、半径方向幅W
3=R
3−R
2を有する。一実施形態においては、屈折率低下型環状部分40は、少なくとも1マイクロメートルの幅W
3を有する。W
3は、好ましくは2マイクロメートル〜10マイクロメートルであり、より好ましくは2マイクロメートル〜8マイクロメートルであり、更に好ましくは2マイクロメートル〜6マイクロメートルである。屈折率低下型環状部分40は、例えば、30〜45マイクロメートル又は35〜45マイクロメートルなどの、27〜45マイクロメートル、より好ましくは28〜32マイクロメートルの範囲における外半径R
3を有することができる。屈折率低下型環状部分40は、約−0.2%未満の最小相対屈折率Δ
3MINを有し、より好ましくは、屈折率Δ
3MINは、−0.3%〜−0.7%の範囲であることができる。低屈折率リングは、Δ
2以下、又、Δ
1MAX未満である最小相対屈折率Δ
3MINを有する。
屈折率低下型環状部分は、プロファイル容積、V
3を有し、
【0039】
として本明細書において定義され、式中、R
2は、前述で定義された屈折率低下型環状部分の半径であり、且つ、R
3は、前述で定義された屈折率低下型環状部分の外半径である。本明細書において開示されるファイバの場合、V
3の絶対的な大きさは、好ましくは20%−μm
2を超え、いくつかの実施形態においては、40%−μm
2を超え、その他の実施形態においては、例えば、90%−μm
2を超える、95%−μm
2を超える、100%−μm
2を超える、又は110%−μm
2を超えるなどの、60%−μm
2を超え、より好ましくは80%−μm
2を超える。いくつかの好ましい実施形態においては、V
3の絶対的な大きさは、60%−μm
2を超えるとともに200%−μm
2を下回る。その他の好ましい実施形態においては、V
3の絶対的な大きさは、80%−μm
2を超えるとともに160%−μm
2を下回る。その他の好ましい実施形態においては、V
3の絶対的な大きさは、80%−μm
2を超えるとともに140%−μm
2を下回る。その他の好ましい実施形態においては、V
3の絶対的な大きさは、60%−μm
2を超えるとともに120%−μm
2を下回る。
【0040】
いくつかの実施形態においては、屈折率低下型環状部分40は、フッ素及び/又はホウ素によってドープされたシリカを含む。いくつかのその他の実施形態においては、屈折率低下型環状部分40は、非周期的に配置された、又は、周期的に配置された、又のその両方の空洞を含む。「非周期的に配置された」又は「非周期的な分布」とは、本発明者らは、光ファイバの断面(長手方向軸に対して垂直な断面など)を取得した際に、非周期的に配置された空洞がファイバの一部分に渡ってランダムに又は非周期的に分布していることを意味している。ファイバの長さに沿って異なる地点において取得された類似の断面は、異なる断面孔パターンを示すことになり、即ち、様々な断面は、異なる孔パターンを有することになり、この場合に、空洞の分布及び空洞のサイズは整合されていない。即ち、これらの空洞又は空洞は、非周期的であり、即ち、これらは、ファイバ構造内において周期的に配置されてはいない。これらの空洞は、光ファイバの長さに沿って(即ち、長手方向軸に対して平行に)延伸されるが(細長くなるが)、通常の長さの送信ファイバの場合には、ファイバ全体の全体長に渡って延在することはない。空洞は、アルゴン、窒素、クリプトン、CO
2、SO
2、又は酸素などの1つ以上のガスを含むことができる、又は、空洞は、実質的にガスを有さない真空を含むことができ、いかなるガスの有無に関係なく、環状部分50における屈折率は、空洞の存在のため低下する。理論によって拘束されることを望むものではないが、これらの空洞は、数メートル未満、且つ、多くの場合に、ファイバの長さに沿って1メートル未満、延在するものと考えられる。本明細書において開示されている光ファイバ100は、プレフォーム硬化条件を利用した方法によって製造することが可能であり、これらの方法は、硬化されるガラスブランク内に大量のガスがトラップされ、これにより、硬化されたガラス光ファイバプレフォーム内に空洞が形成されるという結果をもたらす効果を有する。これらの空洞を除去するための工程を採用する代わりに、結果的に得られるプレフォームを使用することにより、空洞を有する光ファイバを形成する、即ち、その内部に空洞を生成するのである。本明細書において使用される場合、孔の直径は、光ファイバの長手方向軸を横断する垂直断面において光ファイバを観察した際に、その終点が、孔を規定しているシリカ内部表面上に配置される最も長いラインセグメントである。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、クラッド60の外側環状部分50は、外半径R
4を有し、並びに、Δ
2を超え、且つ、Δ
3MINを超え、且つ、Δ
1MAX未満である相対屈折率Δ
4を有する。従って、この実施形態においては、Δ
1MAX>Δ
4>Δ
2>Δ
3MINである。しかしながら、その他の実施形態が可能であることを理解すべきである。例えば、Δ
4は、Δ
2に等しくてもよい(例えば、表1を参照されたい)。或いは、Δ
2は、Δ
4より大きくてもよい。一実施形態によれば、外半径R
4は、約62.5マイクロメートルであり、これによって、約125マイクロメートルのファイバ外径がもたらされる。
【0042】
半径方向に対称をなす光ファイバの屈折率プロファイルは、半径座標rに依存し、且つ、方位座標φから独立している。下記に開示される実施例を含む、大部分の光ファイバにおいては、屈折率プロファイルは、小さい屈折率コントラストのみを表し、且つ、ファイバは、わずかに導波しているに過ぎないと考えられる。これらの条件がともに満たされる場合、マクスウェルの方程式は、スカラー波動方程式に約分することができ、その方程式の解は、直線偏光(LP)モードである。
【0043】
所定の波長の場合、所定の屈折率プロファイルのためのスカラー波動方程式の動径方程式は、伝播定数βの特定の離散値においてのみ、rを無限に近づけたときゼロに向かう解を有する。スカラー波動方程式のこれらの固有ベクトル(横電場)は、ファイバの導波モードであり、且つ、固有値は、伝播定数β
lmであり、この場合に、lは方位インデックスであり、且つ、mは半径インデックスである。屈折率分布型ファイバにおいては、LPモードは、主モード数、p=l+2m−1の一般値によって示され、群に分けられることができる。これらの群におけるモードは、伝播定数及びカットオフ波長をほとんど縮退させ、且つ、同一群速度でファイバを通して伝播する傾向がある。
【0044】
開口数(NA)は、全反射によってファイバに完全に閉じ込められる入射光の最大角度(ファイバの軸に対して)のサインとして定義される。この条件によって、関係
【0046】
が得られることを示すことができ、式中、n
1は屈折率分布型コアの最大屈折率である。デルタ(Δ)の定義を使用して、この式は、以下の方程式
【0049】
所定の波長におけるオーバーフィルド帯域幅は、オーバーフィルドローンチを使用する測定標準FOTP−204に従って測定される。T.A.Lenahan,“Calculation of Modes in an Optical Fiber Using the Finite Element Method and EISPACK,”Bell Sys.Tech.J.,vol.62,pp.2663−2695(1983)に概説された手順に従い、モデル化された帯域幅を算出することができ、本文献のすべての開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。この参照文献の方程式47を使用して、モード遅延を算出する。しかしながら、用語dk
cl/dω
2は、dk
2cl/dω
2(式中、k
cl=2π・n
cl/λ及びω=2π/λ)と置き換えなければならないことに留意されたい。モード遅延は、通常、単位長さ当たりで正規化され、ns/kmを単位として与えられる。又、算出した帯域幅は、屈折率プロファイルが、中心線ディップなどの摂動を有さず、理想的であることを仮定しており、結果として、所定の設計のための最大帯域幅を表す。
【0050】
マクロベンド性能は、10mm、20mm、又は30mmの直径のマンドレルの周りに2回巻回し(例えば、「2×10mm直径マクロベンド損失」又は「2×20mm直径マクロベンド損失」)、且つ、エンサークルドフラックス(EF)ローンチ条件を使用して曲がりに起因した減衰の増大を測定することによって、FOTP−62(IEC−60793−1−47)に従って求められた。エンサークルドフラックスは、中間点の近傍において1×25mm直径のマンドレルとともに配備された2mの長さの従来の(即ち、曲がりの影響を受けにくくない)50μmマルチモード光ファイバの入力端部内にオーバーフィルドパルスを入射させることによって得られた。標準50マイクロメートルマルチモードファイバは、約50マイクロメートルのコアの直径、約0.2の開口数、及び屈折率分布型コアと均一クラッドを含む屈折率プロファイルを有する。標準50μm光ファイバの出力端部は、試験対象のファイバに接合されており、且つ、測定されるベンド損失は、曲がりを伴わない減衰に対する規定の曲がり状態における減衰の比である。
【0051】
マルチモードファイバ100は、1290nm〜1610nmの少なくとも1つの波長において2500MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅と、0.26未満、好ましくは0.16〜0.26、より好ましくは0.17〜0.21の開口数NAを有する。好ましくは、オーバーフィルド帯域幅は、1310又は1550nmのいずれかにおいて3750MHz−kmを超え、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて、1310又は1550nmのいずれかにおいて5000MHz−kmを超える。本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1310nmにおいて6000MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有し、且つ、いくつかのファイバの実施形態においては、1310nmにおいて7500MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1290〜1330nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1290〜1330nmの範囲におけるすべての波長で、3750MHz−km、5000MHz−km、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。
【0052】
本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1350nmにおいて6000MHzを超えるオーバーフィルド帯域幅を有し、且つ、いくつかのファイバの実施形態においては、1350nmにおいて7500MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1530〜1570nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1530〜1570nmの範囲におけるすべての波長で、3750MHz−km、5000MHz−km、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。
【0053】
本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1310nmにおいて2dB未満の2×10mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1310nmにおいて1.5dB未満の2×10mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×10mmマクロベンド損失は、1.0dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1310nmにおいて0.8dB未満でさえある。本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1310nmにおいて0.7dB未満の2×15mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1310nmにおいて0.5dB未満の2×15mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×15mmマクロベンド損失は、0.4dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1310nmにおいて0.3dB未満でさえある。本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、0.6dB未満の2×20mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1310nmにおいて0.4dB未満の2×20mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×20mmマクロベンド損失は、0.3dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1310nmにおいて0.2dB未満でさえある。
【0054】
本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1550nmにおいて2dB未満の2×10mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1550nmにおいて1.5dB未満の2×10mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×10mmマクロベンド損失は、1.0dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1550nmにおいて0.8dB未満でさえある。本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、1550nmにおいて0.7dB未満の2×15mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1550nmにおいて0.5dB未満の2×15mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×15mmマクロベンド損失は、0.4dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1550nmにおいて0.3dB未満でさえある。本明細書において開示されるいくつかのファイバの実施形態は、0.6dB未満の2×20mmマクロベンド損失を有し、且つ、その他のファイバの実施形態は、1550nmにおいて0.4dB未満の2×20mmマクロベンド損失を有する。いくつかの実施形態においては、2×20mmマクロベンド損失は、0.3dB未満であり、且つ、いくつかの例においては、1550nmにおいて0.2dB未満でさえある。
【実施例】
【0055】
表1〜4に、本明細書において開示され、且つ、
図1に示される本発明による、様々な特徴を有するモデル化されたマルチモードファイバの4つの組の実施形態において概して配列された様々な実施例を要約する。マルチモードファイバの様々な光学的特性を、屈折率プロファイルパラメータからモデル化した。これらのパラメータは、コアの相対屈折率Δ
1MAXと、コアの外半径R
1と、屈折率分布型アルファ(α)パラメータと、を含む。更に、パラメータは、内側環状部分40の相対屈折率Δ
2と、内側環状部分40の半径R
2と、内側環状部分40の幅W
2と、を含む。更に、パラメータは、屈折率低下型環状部分50の最小相対屈折率Δ
3MINと、屈折率低下型環状部分50の外半径R
3と、を含む。更なる算出は、1270nm、1280nm、1290nm、1310nm、1330nm、1340nm、及び1350nmにおけるオーバーフィルド帯域幅と、1310nmにおける伝播LPモード数と、1310nmにおける分散及び分散勾配と、1310nmにおける減衰と、マイクロメートルでのコアの直径と、開口数と、を含む。表1〜4の実施例においては、ファイバは、(a)1.95〜2.04の(α)値を有するコア、及び、(b)内側環状部分40の最適化された幅W
2に起因し、1310nmのウィンドウにおける高いオーバーフィルド帯域幅(BW)を有する。実施形態それぞれにおける最適幅は、コア、内側環状部分、及び屈折率低下型環状部分の最大相対屈折率によって決定される。これらの屈折率プロファイルは、1310nmにおいて2500MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を可能にし、且つ、いくつかの好ましい実施形態においては、1310nmにおけるオーバーフィルド帯域幅は、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1290〜1330nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1290〜1330nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1270〜1350nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。
【0056】
表1に、マルチモードファイバ100は45〜55マイクロメートルのコアの直径を示し、且つ、コアは0.9%〜1%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する8つのモデル化した実施形態を表す。これらの例示的なファイバの実施形態においては、1.98≦α≦2.04であり、且つ、好ましい実施形態においては、1.99≦α≦2.03の範囲である。オーバーフィルド帯域幅は、1310nmにおいて7500MHz−km(7.5GHz−km)を超え、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて10GHz−km又は15GHz−kmさえを超える。これらの実施形態の開口数は、0.185〜0.215である。分散は、1310nmにおいて5ps/nm/km未満であり、且つ、減衰は、1310nmにおいて0.7dB/km未満である。
【0057】
【表1】
【0058】
表2に、マルチモードファイバ100は41〜80マイクロメートルのコアの直径を示し、且つ、コアは0.8%〜1.3%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する7つの実施形態を表す。これらの例示的なファイバの実施形態においては、1.98≦α≦2.04であり、且つ、好ましい実施形態においては、1.99≦α≦2.03の範囲である。オーバーフィルド帯域幅は、1310nmにおいて7500MHz−km(7.5GHz−km)を超え、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて10GHz−km又は15GHz−kmさえを超える。これらの実施形態の開口数は、0.185〜0.215である。分散の大きさは、1310nmにおいて5ps/nm/km未満であり、且つ、減衰は、1310nmにおいて0.7dB/km未満である。
【0059】
【表2】
【0060】
表3に、マルチモードファイバ100は41〜80マイクロメートルのコアの直径を示し、且つ、コアは0.6%〜1.6%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する6つの実施形態を表す。これらの例示的なファイバの実施形態においては、1.98≦α≦2.04であり、且つ、好ましい実施形態においては、1.99≦α≦2.03の範囲である。オーバーフィルド帯域幅は、1310nmにおいて7500MHz−km(7.5GHz−km)を超え、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて10GHz−km又は15GHz−kmさえを超える。分散の大きさは、1310nmにおいて5ps/nm/km未満であり、且つ、減衰は、1310nmにおいて0.7dB/km未満である。これらの実施形態のサブセットにおいては、コアの直径は、50〜80マイクロメートルであり、且つ、コアは、1.3%〜1.6%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する。実施形態のこのサブセットの開口数は、0.23〜0.26である。これらの実施形態の別のサブセットにおいては、コアの直径は、41〜50マイクロメートルであり、且つ、コアは0.6%〜0.9%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する。実施形態のこのサブセットの開口数は、0.16〜0.19である。
【0061】
【表3】
【0062】
表4に、マルチモードファイバ100は41〜80マイクロメートルのコアの直径を示し、且つ、コアは0.6%〜0.9%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する8つの実施形態を表す。これらの例示的なファイバの実施形態においては、1.98≦α≦2.04であり、且つ、好ましい実施形態においては、1.99≦α≦2.03の範囲である。オーバーフィルド帯域幅は、1310nmにおいて7500MHz−km(7.5GHz−km)を超え、且つ、いくつかの実施形態においては、1310nmにおいて10GHz−km又は15GHz−kmさえを超える。分散の大きさは、1310nmにおいて5ps/nm/km未満であり、且つ、減衰は、1310nmにおいて0.7dB/km未満である。これらの実施形態の開口数は、0.16〜0.19である。いくつかの実施形態においては、コアの直径は、45〜55マイクロメートルであり、その他の実施形態においては、コアの直径は、60〜65マイクロメートルであり、且つ、その他の実施形態においては、コアの直径は、41〜50マイクロメートルである。
【0063】
【表4】
【0064】
表1〜4から分かるように、ファイバの実施例1〜28はそれぞれ、2500MHz−kmを超える1310nmにおけるオーバーフィルド帯域幅を有する。少なくともいくつかの実施形態によれば、ファイバは、1310nmにおいて5000MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。少なくともいくつかの実施形態によれば、ファイバは、1310nmにおいて7.5GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。少なくともいくつかの実施形態によれば、ファイバは、1310nmにおいて10GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。少なくともいくつかの実施形態によれば、ファイバは、1310nmにおいて20GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1290nm〜1330nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1290nm〜1330nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1270nm〜1350nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1270nm〜1350nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。
【0065】
表1のファイバの実施例では、45マイクロメートル〜55マイクロメートルの範囲における屈折率分布型コアの直径と、コアを取り囲むとともに屈折率低下型環状部分を含むクラッドを有するマルチモードファイバを示している。これらのファイバの実施例は、1310nmにおいて2.5GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。より詳細には、表1のファイバは、1310nmにおいて5GHz−kmを超える、更には1310nmにおいて10GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。同様に、表2では、1310nmにおいて11.5GHz−kmを超える、更には1310nmにおいて15GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有するファイバを示している。
【0066】
好ましくは、ファイバは、0.21未満である開口数を有し、且つ、コアは、2.02未満(好ましくは<2.01)のアルファ値を含む。これらのファイバの実施形態の少なくともいくつかは(例えば、例示的なファイバ8、及び19〜28を参照されたい)、例えば、1310nmにおいて20GHz−kmを超える非常に大きなオーバーフィルド帯域幅を有する。
【0067】
製造したファイバの実施例29〜32
実施例29
GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア(ほぼパラボラ形の形状を有する純シリカとの関係において約0.75%の最大屈折率)を含む長さ1メートル×直径26.15mmの固体ガラスケイン(cane)を、旋盤に対して装着した。85グラムのSiO
2(0.36g/cc(0.36g/ml)密度)煤煙を、ケインに対して炎堆積させ、この組立品を、1000℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて2時間乾燥した。GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア及びシリカ第1クラッド層を含む光学プレフォームに対して煤煙を焼結するために、この工程の後、100%のヘリウム雰囲気にて1500℃に設定した熱ゾーンを通して6mm/分でダウン駆動した。次いで、プレフォームを旋盤に対して装着し、547グラムのSiO
2(0.36g/cc(0.36g/ml)密度)煤煙を、以下の通り、炎堆積し焼結させた。この組立品を、初めに、1125℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて1時間乾燥させ、その後、30分間、1125℃で、ヘリウム環境において置換洗浄した。酸化ゲルマニウム−シリカ屈折率分布型コア、シリカの内側クラッド、及びフッ素をドープした第2クラッド層を含むオーバークラッドプレフォームに対して煤煙を焼結するために、次いで、この組立品を、ヘリウム及び7.4%のSiF
4を含む雰囲気にて1460℃に設定した熱ゾーンを通して14mm/分で、ダウン駆動した。プレフォームを延伸して1メートル×直径18.75mmのケインを形成し、次いで、これを1879グラムのSiO
2煤煙が炎堆積した旋盤上に置いた。次いで、この組立品を、初めに、1000℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて2時間乾燥させ、その後、100%のヘリウム雰囲気にて1500℃に設定した熱ゾーンを通して6mm/分でダウン駆動することによって焼結した。このプロセスによって、煤煙を焼結させて、GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア、シリカ第1クラッド層、フッ素をドープした第2クラッド層、及びシリカの外側クラッドを含む光学プレフォームを形成した。次いで、プレフォームを、1000℃に設定したアルゴンで置換洗浄した保持オーブンに、24時間置いた。プレフォームを、約2000℃に設定した約8cmの長さの熱ゾーンを有する延伸炉を使用して、10m/sで長さ10kmの直径125マイクロメートルのファイバに延伸した。測定したファイバの特徴を、表5に記載する。
【0068】
実施例30
GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア(ほぼパラボラ形の形状を有する純シリカとの関係において約0.91%の最大屈折率)とシリカ第1クラッドを含む長さ1メートル×直径26.04mmのプレフォームを旋盤に対して装着した。屈折率分布型コアの直径の、ガラスプレフォームの直径に対する比は、約0.94であった。596グラムのSiO
2(0.36g/cc(0.36g/ml)密度)煤煙を、以下の通り、炎堆積し焼結させた。この組立品を、初めに、1125℃でヘリウム及び3%の塩素を含む雰囲気にて1時間乾燥し、その後、30分間、1125℃で、ヘリウム環境において置換洗浄した。酸化ゲルマニウム−シリカ屈折率分布型コア、シリカの内側クラッド、及びフッ素をドープした第2クラッド層を含むオーバークラッドプレフォームに対して煤煙を焼結するために、次いで、この組立品を、ヘリウム及び4.76%のSiF
4からなる雰囲気にて1460℃に設定した熱ゾーンを通して14mm/分でダウン駆動した。次いで、プレフォームを、3575グラムのSiO
2煤煙が炎堆積した旋盤上に置いた。次いで、この組立品を、初めに、1000℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて2時間乾燥させ、その後、100%のヘリウム雰囲気にて1500℃に設定した熱ゾーンを通して6mm/分でダウン駆動することによって焼結した。このプロセスによって、煤煙を焼結させて、GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア、シリカ第1クラッド層、フッ素をドープした第2クラッド層、及びシリカの外側クラッドを含む光学プレフォームを形成した。次いで、プレフォームを、1000℃に設定したアルゴンで置換洗浄した保持オーブンに、24時間置いた。プレフォームを、約2000℃に設定した約8cmの長さの熱ゾーンを有する延伸炉を使用して、10m/sで長さ10kmの直径125マイクロメートルのファイバに延伸した。測定したファイバの特徴を、表5に記載する。
【0069】
実施例31
GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア(ほぼパラボラ形の形状を有する純シリカとの関係において約0.91%の最大屈折率)とシリカ第1クラッドを含む長さ1メートル×直径17.93mmのプレフォームを、外側蒸着のために設計された旋盤に対して装着した。屈折率分布型コアの直径の、ガラスプレフォームの直径に対する比は、約0.94であった。172グラムのSiO
2(0.36g/cc(0.36g/ml)密度)煤煙を、以下の通り、炎堆積し焼結させた。この組立品を、初めに、1125℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて1時間乾燥し、その後、30分間、1125℃で、ヘリウム環境において置換洗浄した。酸化ゲルマニウム−シリカ屈折率分布型コア、シリカの内側クラッド、及びフッ素をドープした第2クラッド層を含むオーバークラッドプレフォームに対して煤煙を焼結するために、次いで、この組立品を、ヘリウム及び7.4%のSiF
4からなる雰囲気にて1460℃に設定した熱ゾーンを通して14mm/分で、ダウン駆動した。次いで、プレフォームを、1255グラムのSiO
2煤煙が炎堆積した旋盤上に置いた。次いで、この組立品を、初めに、1000℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて2時間乾燥させ、その後、100%のヘリウム雰囲気にて1500℃に設定した熱ゾーンを通して6mm/分でダウン駆動することによって焼結した。このプロセスによって、煤煙を焼結させて、GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア、シリカ第1クラッド層、フッ素をドープした第2クラッド層、及びシリカの外側クラッドを含む光学プレフォームを形成した。次いで、プレフォームを、1000℃に設定したアルゴンで置換洗浄した保持オーブンに、24時間置いた。プレフォームを、約2000℃に設定した約8cmの長さの熱ゾーンを有する延伸炉を使用して、10m/sで長さ10kmの直径125マイクロメートルのファイバに延伸した。測定したファイバの特徴を、表5に記載する。
【0070】
実施例32
GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア(ほぼパラボラ形の形状を有する純シリカとの関係において約0.93%の最大屈折率)を含む長さ1メートル×直径18.08mmのプレフォームを、外側蒸着のために設計された旋盤に対して装着した。1255グラムのSiO
2煤煙を、以下の通り、炎堆積し焼結させた。この組立品を、初めに、1000℃でヘリウム及び3%の塩素からなる雰囲気にて2時間乾燥させ、その後、100%のヘリウム雰囲気にて1500℃に設定した熱ゾーンを通して6mm/分でダウン駆動した。このプロセスによって、煤煙を焼結させて、GeO
2−SiO
2屈折率分布型コア、及びシリカの外側クラッドを含む光学プレフォームを形成した。次いで、プレフォームを、1000℃に設定したアルゴンで置換洗浄した保持オーブンに、24時間置いた。プレフォームを、約2000℃に設定した約8cmの長さの熱ゾーンを有する延伸炉を使用して、10m/sで長さ10kmの直径125マイクロメートルのファイバに延伸した。測定したファイバの特徴を、表5に記載する。
【0071】
表5に、マルチモードファイバ100は45〜65マイクロメートルのコアの直径を示し、且つ、コアは0.7%〜1.2%の最大相対屈折率Δ
1MAXを有する実施例29〜32を表す。実施例29〜31においては、内側環状部分30は、約0.5マイクロメートルを超えるとともに約4マイクロメートルを下回る幅W
2を含む。例示的なファイバの実施形態29、30、及び31においては、1.98≦α≦2.04である。実施形態32は、2.06を超えるアルファ値を有し、且つ、低下型屈折率を有する内側環状部分を含まず、その結果、オーバーフィルド帯域幅は、1300nmにおいて2500MHz−km未満である。実施例29〜31のオーバーフィルド帯域幅は、1300nmにおいて3750MHz−km(3.75GHz−km)を超え、且つ、実施例30及び31においては、1300nmにおいて7.5GHz−kmを超える。又、実施例31のオーバーフィルド帯域幅は、1300nmにおいて10GHz−kmを超える。これらの実施形態の開口数は、0.16〜0.24であり、且つ、実施例30及び31においては、0.185〜0.215である。1310nmにおける減衰は、実施例29〜31においては0.7dB/km未満であり、且つ、実施例30及び31においては0.5dB/km未満である。
【0072】
【表5】
【0073】
表6〜9に、本明細書において開示され、且つ、
図1に示される発明に概してよる、マルチモードファイバの実施例33〜53におけるファイバ100の実施形態の様々なモデル化した特徴を要約する。マルチモードファイバの様々な光学的特性は、屈折率プロファイルパラメータからモデル化した。これらのパラメータは、コアの相対屈折率Δ
1MAXと、コアの外半径R
1と、屈折率分布型アルファ(α)パラメータと、を含む。更に、パラメータは、内側環状部分40の相対屈折率Δ
2と、内側環状部分40の半径R
2と、内側環状部分40の幅W
2と、を含む。更に、パラメータは、屈折率低下型環状部分50の最小相対屈折率Δ
3MINと、屈折率低下型環状部分50の外半径R
3と、を含む。更なる算出は、1510nm、1520nm、1530nm、1540nm、1550nm、1560nm、1570nm、1580nm、及び1590nmにおけるオーバーフィルド帯域幅と、1550nmにおける分散及び分散勾配と、1550nmにおける減衰と、マイクロメートルでのコアの直径と、開口数と、を含む。表6〜9の実施例においては、ファイバは、(a)1.95〜2.04の(α)値を有するコア、及び、(b)内側環状部分40の最適化された幅W
2に起因し、1550nmのウィンドウにおいて高いオーバーフィルド帯域幅(BW)を有する。実施形態それぞれにおける最適幅は、コア、内側環状部分、及び屈折率低下型環状部分の最大相対屈折率によって決定される。これらの屈折率プロファイルは、1550nmにおいて2500MHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を可能にし、且つ、いくつかの好ましい実施形態においては、1310nmにおけるオーバーフィルド帯域幅は、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1530〜1580nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1530〜1580nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1520〜1590nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1520〜1590nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。その他の実施態様においては、オーバーフィルド帯域幅は、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1510〜1590nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。いくつかの実施形態においては、オーバーフィルド帯域幅は、1500〜1600nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超え、且つ、好ましい実施形態においては、1500〜1600nmの範囲におけるすべての波長で、3750、5000、又は7500MHz−kmさえを超える。好ましくは、オーバーフィルド帯域幅は、1500nm〜1700nmの範囲におけるすべての波長で2500MHz−kmを超える。
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】
【表8】
【0077】
【表9】
【0078】
図3は、
図1に関して前述したように屈折率プロファイルを有するファイバの内側環状部分30についての屈折率プロファイル(暗い/厚い曲線)を示す。
図3に示される実施例は、表1で提供された実施例1に従い構成されたマルチモードファイバであり、且つ、屈折率分布型コアと、コアを取り囲むクラッドと、を含み、この場合に、クラッドは、内側環状部分と、内側環状部分を取り囲む低下型環状部分と、低下型環状部分を取り囲む外側環状部分と、を含む。コアは、24.8マイクロメートルの外半径R
1を有し、且つ、内側環状部分は、0.86マイクロメートルの幅を含む。ガラスコア及び内側クラッドは、異なるアルファ値を有する。
図3Aは、屈折率プロファイル(暗い曲線)及び正規化された(より明るい/より薄い曲線)屈折率プロファイルの導関数を示す。
【0079】
図4は、15mmの直径を有するマンドレルの周りに2回巻回すことにおける実施例30〜32についての測定したベンド損失を示す。実施例30(正方形)及び31(三角形)は、低下型屈折率を有する内側環状セグメントを含み、且つ、1310nmにおいて0.5dB未満の2×15mmベンド損失を有する。又、2×15mmベンド損失は、1260〜1400nmのすべての波長で0.5dB未満である。実施例32(実線)は、低下型屈折率を有する内側環状セグメントを含まず、1310nm及び1260〜1400nmのすべての波長において、約0.7dBを超える2×15mmベンド損失を有する。
【0080】
図5は、マルチモードファイバ100を利用する光学送信システムの一実施形態を示す。いくつかの実施形態によれば、マルチモード光学ファイバ100は、1200nm〜1700nm(例えば、1260nm〜1400nm又は1490〜1610nm)で作動する少なくとも1つの光源204に結合され、且つ、20GHz(例えば、25GHz)を超えるビットレートで変調される。ファイバ100は、光学的にマルチモード光ファイバであり、且つ、直径41〜80μmの屈折率分布型ガラスコアと、外側クラッド部分を含むクラッドと、を含み、この場合に、ファイバは、1310nm又は1550nmの波長において2.5GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅と、約2.04(好ましくは2.03未満)未満のアルファと、5ps/nm/km未満の分散の大きさと、作動波長(例えば、1310nm又は1550nm)における0.7dB/km未満の減衰と、を有する。受信機又は光検出器210は、光学的にマルチモード光ファイバ100に結合され、且つ、例えば、1200nm〜1700nm(例えば、1260nm〜1400nm又は1490〜1610nm)などの、1200nmを超える波長における波長を検出することができるように構成される。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、光ファイバ100は、VCSELに結合され、且つ、VCSELは、20GHzを超える速度で変調される。いくつかの実施形態によれば、光ファイバ100は、1200nm〜1400nmの範囲において、又は、1260〜1400nmの範囲(例えば、1260〜1360nm、1260nm、1290nm、1310nm、1330nm、1350nm、1370nm、又は1400nm)において作動するシリコン−フォトニック光源に結合される。従って、表1〜9の例示的なファイバ1〜28は、光学送信システムにおける使用に適する。一実施形態によれば、システム200は、(i)少なくとも1つの光源206(例えば、VCSEL又はシリコン−フォトニックレーザ)を含む送受信機であって、光源は、1200〜1400nm(例えば、1260〜1400nm、又は1260〜1360nm、又は1270〜1350nm、又は1280〜1340nm)の1つ以上の波長において、25GHz以上のビットレートで(好ましくは、いくつかの実施形態によれば、40GHz以上で)変調される送受信機と、(ii)少なくとも1つのマルチモード光ファイバ100と、(iii)少なくとも1つの光検出器210を含む受信機と、を含む。一実施形態によれば、送受信機は、
図5に示すように、25GHz以上のビットレートで変調されるN個の光源を含む。又、送受信機は、25GHz以上のビットレートで少なくとも1つの光源を変調する少なくとも1つの外部変調器208を含むことができる。送受信機は、N個の光源からのN個の波長を単一の導波路に多重化するマルチプレクサ(Mux)212を更に含むことができる。受信機は、光信号をN個の波長に非多重化して、光学的にそれらをN個の光検出器210に結合させるデマルチプレクサ(Demux)212を更に含むことができる。光検出器210は、光学的にマルチモード光ファイバ100に結合され、1200〜1700nmの波長範囲において波長を検出することができる。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、光ファイバ100は、屈折率分布型ガラスコアと、コアと外側クラッドを取り囲む内側クラッド領域と、を含み、且つ、5GHz−kmを超える1260〜1400nmの波長範囲に位置する作動波長におけるオーバーフィルド帯域幅と、約2.04未満、好ましくは2.02未満のアルファと、作動波長における10ps/nm/km未満の分散の大きさ及び0.7dB/km未満の減衰と、を有する。その他の実施形態によれば、光ファイバ100は、屈折率分布型ガラスコアと、コアと外側クラッドを取り囲む内側クラッド領域と、を含み、且つ、5GHz−kmを超える1490〜1610nmの波長範囲に位置する作動波長におけるオーバーフィルド帯域幅と、約2.04未満、好ましくは2.02未満のアルファと、作動波長における10ps/nm/km未満の分散の大きさ及び0.7dB/km未満の減衰と、を有する。いくつかの実施形態においては、例えば、光源206(例えば、VCSEL又はシリコン−フォトニックレーザ)は、少なくとも30GHzのビットレートで、いくつかの実施形態においては、少なくとも35GHz又は37GHzで、いくつかの実施形態においては、少なくとも40GHzで、いくつかの実施形態においては、少なくとも45GHzで、変調される。ファイバのいくつかの実施形態は、1260〜1360nmの1つ以上の波長で4.7GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有し、且つ、ファイバのいくつかの実施形態は、1290〜1330nmのすべての波長で4.7GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有し、且つ、ファイバのいくつかの実施形態は、1270〜1350nmのすべての波長で4.7GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅を有する。
【0083】
又、例えば、1200nm〜1400nm、又は1260nm〜1400nm(例えば、1260nm〜1360nm)、或いは、例えば1490〜1610nmなどの1490〜1700nmなどの、1200〜1700の波長で作動する、例えば、ハイブリッド型シリコンレーザ(例えばシリコン−フォトニックレーザ)などの、VCSELS以外の光源を利用できることに留意されたい。例えば、予めパターン化されたシリコンフォトニックチップに、リン化インジウム系ウェハーを直接結合することによって、ハイブリッド型シリコンレーザが作製される。この技術は、例えば、A.W.Fang et al.,“Electrically pumped hybrid AlGaInAs−silicon evanescent laser,”Optics Express vol.14,pp.9203−9210(October 2006)による刊行物において記載されている。電圧が結合したチップに印加される場合、リン化インジウム系材料から生成した光は、結合し直接シリコン導波路を形成し、ハイブリッド型シリコンレーザ206を生じる。この技術の主要な利点の1つは、単一のチップに対して多くのレーザを組み込む能力であり、且つ、これらのレーザからの出力は、多重化されて、マルチモードファイバ100に次いで結合される単一出力になることができる。例えば、1250〜1370nmの範囲における2、4、8、又は16の波長は、25GHz以上のビットレートで変調され、多重化されて単一出力チャンネルになり、次いでマルチモードファイバ100の入力端部に光学的に結合されることができる。マルチモードファイバ100の出力端部は、1200〜1700nmの範囲(例えば、1250〜1370nmの範囲、又は1490〜1610nm)における2、4、8、又は16の波長を非多重化し、且つ、光信号を検出することができる光検出器にそれらを光学的に結合させる受信機に、光学的に結合される。
【0084】
このシステムの一実施形態は、例えば、(i)1260〜1360nmの1つ以上の波長で、25GHz以上のビットレートで(好ましくはいくつかの実施形態による)40GHz以上で送信する、少なくとも1つのVCSEL206と、(ii)マルチモード光ファイバ100と、(iii)少なくとも1つの光検出器210と、を含む。例えば、マルチモードファイバ100は、屈折率分布型ガラスコア20と、コアを取り囲むとともにコアとの接触状態にある内側クラッド部分30と、内側クラッド部分30を取り囲む屈折率低下型環状クラッド部分40と、を含み、この屈折率低下型環状部分40は、約−0.2%未満の相対屈折率デルタ及び少なくとも1マイクロメートルの幅を有し、この場合に、コア20は、20.5マイクロメートルを超えるとともに40マイクロメートルを下回る半径と、0.6%〜1.6%(好ましくは0.8%〜1.3%)の最大相対屈折率と、約2.04(好ましくは2.03未満)未満のアルファと、を有する。マルチモードファイバ100は、1260nm〜1360nmの、又は1500〜1600nmの1つ以上の波長と、4.7GHz−kmを超えるオーバーフィルド帯域幅と、10ps/nm/km未満の分散の大きさ及び0.7dB/km未満の減衰と、を有する。
【0085】
前述のシステムの実施形態は、以下の利点、エネルギー効率及びビットレートの1つ以上を有する。電力消費量は、現代のデータセンタにおける深刻な問題であり、且つ、マルチモード光ファイバ100との関連においてVCSEL(≧1200nm、又は≧1260nm、又はその他の源)などの相対的に長い波長(≧1200nm)の光源を利用する相対的に長いシステムは、850nmにおいて作動する送信システムが遭遇するエネルギー消費問題のいくつかを軽減することになる。更に、送信システムの作動波長が約850nmである場合に、システムの速度を35GHz−km超に増大させるには、大きなハードルが存在すると思われる。マルチモード光ファイバ100との関連において、例えば、In−Ga−As半導体系VCSELなどの相対的に長い波長(例えば、≧1300nm)の光源を利用することにより、現在利用可能であるものを格段に上回る送信速度(例えば、≧20GHz−km、又は≧25GHz−km、又は≧35GHz−km、又は更に≧40GHz−km)を有する送信システムが可能となる。特許請求の範囲の精神又は範囲を逸脱することなく本発明に様々な改変及び変形がなされ得ることが当業者には明らかであろう。