特許第6235210号(P6235210)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235210
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】微細藻類の培養方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/12 20060101AFI20171113BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20171113BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20171113BHJP
【FI】
   C12N1/12 AZNA
   C12M1/00 D
   !C12N15/00 A
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-273633(P2012-273633)
(22)【出願日】2012年12月14日
(65)【公開番号】特開2014-117202(P2014-117202A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年12月1日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、農林水産省、革新的なCO2高吸収バイオマスの利用技術の開発委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
(73)【特許権者】
【識別番号】599011687
【氏名又は名称】学校法人 中央大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】倉田 稔
(72)【発明者】
【氏名】福田 裕章
(72)【発明者】
【氏名】藏野 憲秀
(72)【発明者】
【氏名】宮下 英明
(72)【発明者】
【氏名】原山 重明
【審査官】 小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/109588(WO,A1)
【文献】 共催(農林水産技術会議事務局、中央大学研究開発機構),藻類バイオ燃料の実用化に向けて,国際シンポジウム,2011年11月17日,全ページ,参考URL<http://www.bio.chuo-u.ac.jp/harayama/u>
【文献】 福田裕章,外4名,微細藻類シュードコリシスチス・エリプソイディアによるバイオ燃料の生産,日本エネルギー学会誌,2012年11月20日,Vol.91, No.11,p.1166-1171
【文献】 J. Phycol.,2012年 6月,Vol.48, No.3,p.607-614
【文献】 WANG H., et al.,The contamination and control of biological pollutants in mass cultivation of microalgae,Bioresour. Technol.,2012年11月 7日,Vol.128,p.745-750,Epub
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00− 7/08
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS/WPIX(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
pHが4以下であり、アンモニア態窒素を含む培養液を用いて、コッコミクサ属およびその近縁生物群、又はシュードココミクサ属の微細藻類を屋外の開放系培養システムにおいて培養することを特徴とする微細藻類の培養方法。
【請求項2】
前記微細藻類の培養に用いた前記培養液から前記微細藻類を回収し、回収後の前記培養液を用いて新たな前記微細藻類を屋外の開放系培養システムにおいて培養することを特徴とする請求項1記載の微細藻類の培養方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微細藻類の培養方法関する。
【背景技術】
【0002】
近年、微細藻類が生産する脂質や糖等の有用物質の利活用が注目されている。有用物質の生産性を高めるためには、微細藻類を効率よく培養する必要がある。微細藻類の培養方法としては、中性やアルカリ性の培養液を用いる方法が専ら用いられてきた(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】AquaFUELs-D1.4 Rev7-30 November 2010 Page28-36
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
培養液が中性又はアルカリ性である場合、培養の対象である微細藻類以外の微細藻類(以下、他の微細藻類とする)や、微細藻類を捕食する原生生物の増殖(コンタミ)が生じてしまう。また、微細藻類を培養する場合、培養液中にCO2を連続的に導入することがあるが、培養液が中性又はアルカリ性であると、CO2から重炭酸イオンが生じ、培養液のpHが変動してしまう。すると、培養液へのpH調整剤の投入が必要となり、培養液中の塩濃度が増加してしまう。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、上述した課題の少なくとも一つを解決できる屋外での開放系における微細藻類の培養方法提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1局面に係る微細藻類の培養方法は、pHが4以下である培養液を用いて、Coccomyxa属およびその近縁生物群、又はWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類の微細藻類を屋外の開放系の培養システムにて培養することを特徴とする。この培養方法によれば、培養液のpHが4以下であるので、他の微細藻類や原生生物の増殖が生じにくい可能性が考えられた。また、培養液中にCO2を導入しても、重炭酸イオンが生じないので、培養液のpHが変動しにくい可能性が考えられ、実験を行った結果この予測が確認され、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明の第2局面に係る微細藻類の培養方法は、pHが4以下であり、アンモニア態窒素を含む培養液を用いて、Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属の微細藻類を屋外の開放系の培養システムにて培養することを特徴とする。この培養方法によれば、培養液のpHが4以下であるので、他の微細藻類や原生生物の増殖が生じにくく、特に、培養液がアンモニア態窒素(例えば尿素)を含むことにより、他の微細藻類や原生生物の増殖が一層生じにくい。また、培養液中にCO2を導入しても、重炭酸イオンが生じないので、培養液のpHが変動しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1における藻体濃度とpHの推移を表すグラフである。
図2】実施例8における藻体濃度とpHの推移を表すグラフである。
図3】培養システム1の構成を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態を説明する。本発明の培養方法において培養の対象となる微細藻類としては、Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属、又はWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類が挙げられる。特に、温泉湧出環境等において採取したサンプルから、所定の単離条件(例えば、pHが3であり、温度が15〜35℃の範囲内にある条件)にてスクリーニングされた微細藻類(上記の単離条件で生育可能な微細藻類)が挙げられる。
【0010】
温泉湧出環境等において採取したサンプルから、上記のスクリーニングで選択される微細藻類として、例えば、Pseudochoricystis ellipsoidea N1株(MBIC11204:Pseudococcomyxa属近縁)、Pseudochoricystis ellipsoidea Obi株(MBIC11220:Pseudococcomyxa属近縁)、Coccomyxa simplex (UTEX274:Coccomyxa属)、Coccomyxa chodatii (UTEXB266:Coccomyxa属)等が挙げられる。
【0011】
また、温泉湧出環境等において採取したサンプルから、上記のスクリーニングにより、Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属、又はWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類の微細藻類を選択し、それを本発明の培養方法に用いることもできる。なお、微細藻類がCoccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属、又はWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類であることは、DNAの相同性により確認することができ、18S rRNAでの同一性が97%以上のものであった。相同性の確認には、周知のDNAデータベースを使用することができる。
【0012】
本発明の培養方法における培養液としては、周知の組成を有する培養液を用いることができる。培養液のpHは4以下であり、好ましくは3〜4である。本発明の培養方法において、例えば、培養液にCO2(CO2含有ガス)を連続的に導入することができる。この場合、微細藻類の培養速度が高水準に維持される。なお、培養液のpHが4以下であることにより、CO2を導入しても重炭酸は生じにくく、培養液のpHは変動しにくい。
【0013】
本発明の培養方法において、培養液中にアンモニア態窒素を含むことができる。この場合、他の微細藻類や原生生物の増殖が一層生じにくくなる。アンモニア態窒素は特に限定されないが、例えば尿素が挙げられる。
【0014】
本発明の培養方法では、例えば、微細藻類の培養に用いた培養液から微細藻類の全部又は一部を回収し、回収後の培養液を用い、例えば、不足分の培地成分を追加することで新たな微細藻類を培養することができる。この場合、培養液を再利用できるので、微細藻類の培養コストを低減することができる。
【0015】
本発明の培養方法は、例えば、培養液における、pH、CO2濃度、及び藻体濃度から成る群から選ばれる1以上のパラメータを検知する検知手段と、そのパラメータを所定の範囲内に制御する制御手段を備える培養システムを用いて行うことができる。この培養システムを用いれば、前記パラメータを適切な範囲に維持することが容易になる。
【0016】
前記パラメータにpHが含まれる場合、培養システムは、検知手段によってpHを検知し、制御手段によってpHを4以下(好ましくは3〜4)の範囲に維持する。また、前記パラメータにCO2濃度が含まれる場合、培養システムは、検知手段によってCO2濃度を検知し、制御手段によってCO2濃度を、例えば、7.45〜74.5mg/Lの範囲に維持する。
【0017】
検知手段としては、例えば、前記パラメータを測定可能なセンサ(例えばpH測定センサ、CO2濃度測定センサ、藻体濃度測定センサ)が挙げられる。また、制御手段としては、例えば、前記パラメータを調整する調整手段(例えば、培養液へのpH調整剤の導入量を調整するバルブ機構、培養液へのCO2含有ガスの導入量を調整するバルブ機構、培養液への微細藻類の導入量を調整するバルブ機構)と、上記のセンサの測定結果に応じて上記の調整手段を制御するコンピュータと、から成るものが挙げられる。
(実施例1)
屋外の開放系培養システム(500L)に、以下の組成を有する培養液を収容した。
【0018】
イオン交換水:500kg
アンモニア態窒素(尿素):9.8g
リン:560mg
カリウム:560mg
カルシウム:150mg
マグネシウム:170mg
キレート金属塩:85mg
培養液のpHは微細藻類の植株前に塩酸を用いて3.5に調整し、その後は調整しなかった。この培養液に、Pseudococcomyxa属近縁の微細藻類であるPseudochoricystis ellipsoidea N1株(MBIC11204)を、0.02g/lとなるように植株した。
【0019】
培養中は、光源に太陽による日射を用い、二酸化炭素濃度1vol%のガスを連続的に培養液に通気させた。
培養中、培養液における藻体濃度とpHとを継続的に測定した。その測定結果を図1に示す。図1において「OD720」は培養液中の藻体濃度を示し、「pH」は培養液のpHを示す。また、培養終了後における藻体中の窒素濃度及び油脂含量を測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
図1及び表1から明らかなように、培養中、培養液のpHはほとんど変動せず、微細藻類の生育は良好であった。また、他の微細藻類や原生生物の増殖は見られなかった。
(実施例2)
微細藻類として、Pseudococcomyxa属近縁の微細藻類であるPseudochoricystis ellipsoidea N1株(MBIC11204)の代わりに、同じPseudococcomyxa属近縁の微細藻類であるPseudochoricystis ellipsoidea Obi株(MBIC11220)を用いて、前記実施例1と同様に培養を行った。
【0021】
培養終了後における藻体中の窒素濃度及び油脂含量を測定した。その結果を上記表1に示す。表1から明らかなように、微細藻類の生育は良好であった。また、培養中、培養液のpHはほとんど変動せず、他の微細藻類や原生生物の増殖は見られなかった。
(実施例3)
微細藻類として、Pseudochoricystis ellipsoidea N1株(MBIC11204)の代わりに、Coccomyxa simplex (UTEX274)を用いる点以外は前記実施例1と同様にして微細藻類の培養を行った。
【0022】
培養終了後における藻体中の窒素濃度を測定した。その結果を上記表1に示す。表1から明らかなように、微細藻類の生育は良好であった。また、培養中、培養液のpHはほとんど変動せず、他の微細藻類や原生生物の増殖は見られなかった。
(実施例4)
微細藻類として、Pseudochoricystis ellipsoidea N1株(MBIC11204)の代わりに、Coccomyxa chodatii (UTEXB266)を用いる点以外は前記実施例1と同様にして微細藻類の培養を行った。
【0023】
培養終了後における藻体中の窒素濃度及び油脂含量を測定したところ、微細藻類の生育が良好であることを裏付けていた。また、培養中、培養液のpHはほとんど変動せず、他の微細藻類や原生生物の増殖は見られなかった。
(実施例5)
屋外の開放系培養システム(500L)に、以下の組成を有する培養液を収容した。
【0024】
イオン交換水:500kg
硝酸体態窒素(硝酸ナトリウム):27.3g
リン:560mg
カリウム:560mg
カルシウム:150mg
マグネシウム:170g
キレート金属塩:85mg
培養液のpHは微細藻類の植株前に塩酸を用いて3に調整し、その後は調整しなかった。この培養液に、Watanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類を、0.02g/lとなるように植株した。この微細藻類は、温泉湧出環境等において採取したサンプルから、pHが3であり、温度が15〜35℃の範囲内にある条件にてスクリーニングされた微細藻類である。この微細藻類がWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類であることはDNAの相同性により確認した。この微細藻類のDNA配列を、配列表の配列番号4〜6に示す。
【0025】
培養中は、光源に太陽による日射を用い、二酸化炭素濃度1vol%のガスを連続的に通気させた。培養中、培養液のpHはほとんど変動せず、微細藻類の生育は良好であった。また、他の微細藻類や原生生物の増殖は見られなかった。
(実施例6)
まず、前記実施例1と同じ微細藻類を用い、前記実施例1と同様に培養を行った。これを1回目の培養とする。その後、1回目の培養後の培養液から、微細藻類を回収し、回収後の培養液(微細藻類を実質的に含まない培養液)において、新たな微細藻類(前記実施例1と同じ微細藻類)を、前記実施例1と同様の方法で培養した。これを2回目の培養とする。培養液の培地組成に関しては、前記実施例1と同量添加した。
【0026】
次に、2回目の培養後の培養液から、微細藻類を回収し、回収後の培養液(微細藻類を実質的に含まない培養液)において、新たな微細藻類(前記実施例1と同じ微細藻類)を、前記実施例1と同様の方法で培養した。これを3回目の培養とする。培養液の培地組成に関しては、前記実施例1と同量添加した。
【0027】
1回目の培養後における藻体濃度(OD720)、1回目の培養後におけるpH、2回目の培養後における藻体濃度(OD720)、2回目の培養後におけるpH、3回目の培養後における藻体濃度(OD720)、及び3回目の培養後におけるpHを図2に示す。また、2回目の培養後及び3回目の培養後における藻体中の油脂含量を表2に示す。なお、図2において、n回目(n=1、2、3)の培養後における藻体濃度は「n回目_OD」と表記し、n回目の培養後におけるpHは「n回目_pH」と表記する。
【0028】
【表2】
図2及び表2から明らかなように、1〜3回目の培養のいずれにおいても、微細藻類の生育は良好であり、pHは殆ど変動しなかった。
(実施例7)
温泉より採取したいろいろな微生物が混ざったものを用いて、実施例5と同様な方法で培養すると、Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属、又はWatanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類の微細藻類のみに増殖が見られた。Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属の微細藻類のDNA配列を、配列表の配列番号1〜3に示す。Watanabeaクレードに帰属する単細胞緑藻類の微細藻類のDNA配列を、配列表の配列番号4〜6に示す。
(実施例8)
温泉より採取したいろいろな微生物が混ざったものを用いて、実施例1と同様な方法で培養すると、Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属の微細藻類のみに増殖が見られた。Coccomyxa属およびその近縁生物群、Pseudococcomyxa属の微細藻類のDNA配列を、配列表の配列番号1〜3に示す。
(実施例9)
図3に、培養システム1の構成を表す。培養システム1は、レースウェイ型の培養槽3と、培養槽3中の培養液を攪拌する攪拌用パドル5と、培養液のpHを検知するpH測定センサ7と、培養液中のCO2濃度を検知するCO2濃度測定センサ9と、周知のコンピュータから成る制御部11と、培養液へのpH調整剤の投入を行うpH調整剤投入部13と、培養液へのCO2含有ガスの導入を行うCO2ガス導入部15と、を備える。
【0029】
pH調整剤投入部13は周知のバルブ機構を有しており、培養液へのpH調整剤の投入量を調整できる。また、CO2ガス導入部15は周知のバルブ機構を有しており、培養液へのCO2含有ガスの導入量を調整できる。
【0030】
制御部11は、pH測定センサ7の測定結果を取得し、培養液中のpHが3〜4の範囲に維持されるように、pH調整剤投入部13を制御し、必要に応じてpH調整剤を培養液に投入する。
【0031】
また、制御部11は、CO2濃度測定センサ9の測定結果を取得し、培養液中のCO2濃度が7.45〜74.5mg/Lの範囲に維持されるように、CO2ガス導入部15を制御し、培養液中へのCO2含有ガスの導入量を調整する。なお、pH測定センサ7及びCO2濃度測定センサ9は検知手段の一実施形態であり、制御部11、pH調整剤投入部13、及びCO2ガス導入部15は制御手段の一実施形態である。
【0032】
本実施例の培養システム1は、前記実施例1〜6における微細藻類の培養に用いることができる。本実施例の培養システム1を用いれば、培養液のpH及びCO2濃度を好適な範囲に維持することが容易になる。
【0033】
培養システム1は、培養液中の藻体濃度を測定するセンサと、そのセンサの測定結果に応じて藻体濃度を所定の範囲に調整する手段を備えていてもよい。この場合、制御部11は、藻体濃度の測定結果に応じて藻体濃度を調整することで、藻体濃度を好ましい範囲に維持することができる。
【0034】
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、前記実施例1〜4、6、8において、尿素の代わりに、他のアンモニア態窒素を用いても略同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0035】
1・・・培養システム、3・・・培養槽、5・・・攪拌用パドル、
7・・・pH測定センサ、9・・・CO2濃度測定センサ、11・・・制御部、
13・・・pH調整剤投入部、15・・・CO2ガス導入部
図1
図2
図3
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]