【実施例】
【0030】
以下、本発明を実施例に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例における評価は下記の方法で行った。
(1)編地の伸長荷重測定
測定は、同時2軸引張伸張試験機(STRIP BIAXIAL TENSILE TESTER KES−G2−SB1 カトーテック社製)において、行った。同時2軸引張伸張試験機においては、X軸方向及びY軸方向の2方向に編地を伸長可能であり、衣料を着用した際の多方向に伸長される編地の再現が可能となる。また、本試験機では、X軸方向及びY軸方向にて伸長量を変えることが可能であり、X軸及びY軸方向に異なった伸長率(例えば、X軸方向に80%伸長しながらY軸方向に30%伸長する)にて編地を伸長できる。また、同時2軸引張伸張試験機における編地の測定時においては、装置のX軸方向を編地の経とし、Y軸方向を編地の緯として測定してもよく、また、装置のX軸方向を編地の緯とし、Y軸方向を編地の経として測定してもよい。
編地を9.0cm×9.0cm(X軸側×Y軸側)に編み方向に垂直及び平衡に裁断し、同時2軸引張伸張試験機に取り付ける。このとき、荷重がかかる編地の有効寸法は7.2cm×7.2cmであり、伸度を換算する有効長は7.2cmである。引張速度300mm/分で定荷重伸張を行い、X軸方向10%、Y軸方向5%に伸長した時のX軸方向の伸長荷重(cN)とY軸方向の伸長荷重(cN)の平均値A(cN)、及びX軸方向65%、Y軸方向35%に伸長した時のX軸方向の伸長荷重(cN)とY軸方向の伸長荷重(cN)の平均値B(cN)を、それぞれ、求めた。この測定を2回実施し、A、Bそれぞれの平均値を求めた。
【0031】
(2)編地の伸長荷重比測定
前記、編地の伸長荷重測定法と同等の条件にて、編地を装着した。なお、編地のセット方向は、上記編地の伸長荷重測定において、同時2軸伸長にてX軸方向10%、Y軸方向5%に伸長した時のX軸方向の伸長荷重(cN)とY軸方向の伸長荷重(cN)の平均値A(cN)と、X軸方向65%、Y軸方向35%に伸長した時のX軸方向の伸長荷重(cN)とY軸方向の伸長荷重(cN)の平均値B(cN)が、それぞれ、100cN≦A≦1000cNと100cN≦B≦1000cNを満たす編地のセット方向と同じ方向であった。
引張速度300mm/分で、編地をX軸方向及びY軸方向に同時に80%伸長した時の80%伸長時のY軸方向の伸長荷重C(cN)と、X軸方向の伸長荷重D(cN)を測定した。また、編地の伸長荷重比D/Cを以下の式により求めた:
(編地の伸長荷重比D/C(−))=(80%伸長時のX軸側の伸長荷重D(cN))/(80%伸長時のY軸側の伸長荷重C(cN))
【0032】
(3)弾性糸の伸長荷重比測定
次の方法により測定した。
試料の大きさ:長さ10cm(把持部除く)
引っ張り試験機:定速伸長型引張り試験機(RTG−1210 株式会社エー・アンド・デイ社製)
初荷重:0.1mN
引っ張り、戻し速度:300mm/min
引っ張り長:10cm(100%伸長)
引っ張り回数:1回伸長し、元の状態まで戻す。
測定:上記条件で、伸長時の80%伸長時荷重E(cN)及び回復時の80%伸長時応力荷重F(cN)を求め、次式により伸長荷重比F/Eを求める:
伸長荷重比F/E(−)=(回復時の80%伸長時応力荷重F(cN))/(伸長時の80%伸長時荷重E(cN))
【0033】
(4)弾性糸の100%伸長応力測定
次の方法により測定した。
試料の大きさ:長さ10cm(把持部除く)
引っ張り試験機:定速伸長型引張り試験機(RTG−1210 株式会社エー・アンド・デイ社製)
初荷重:0.1mN
引っ張り、戻し速度:300mm/min
引っ張り長:10cm(100%伸長)
引っ張り回数:3回伸長を繰り返す。
測定:上記条件で繰り返し、3回目の100%伸長時応力G(cN/dtex)を求めた。
なお、弾性糸の繊度については、編地内の弾性糸の長さと重量から測定した。具体的には、編地から弾性糸を抜き出し、弾性糸を解き、長さと重量を測定した。
【0034】
(5)体型補整効果の評価
未着用時において、各被験者のウエスト・ヒップ・太腿にマーキングをしておき、周囲長を測定後、各被験者にガードルを着用させ、着用後の各被験者のウエスト・ヒップ・太腿の周囲長を測定した。その後、各部の補整量の合計値を算出した。補整率を、以下の式により求めた:
補整率(%)=((未着用時の周囲長の(cm)−着用時の周囲長(cm)))/(未着用時の周囲長の(cm))×100
ウエスト、ヒップ、太腿の補整率を、それぞれ、算出し、その合計値を用いて、補整効果を以下の評価基準で評価した。点数が高いほど、補整効果が高いことを表している。
5(4.0%≦補整率の合計値):十分な補整効果あり
4(3.0%≦補整率の合計値<4.0%):補整効果あり
3(2.0%≦補整率の合計値<3.0%):やや補整効果が弱い
2(1.0%≦補整率の合計値<2.0%):補整効果が弱い
1(補整率の合計値<1.0%):補整効果が非常に弱い
【0035】
(6)着用における精神的なストレス評価
株式会社モンテシステム製のMPシステム(MP150)及び、ワイヤレス生体センサー(RF−ECG)を用い、ワイヤレス生体センサーを各パネラーの胸部に設置した。その後、各パネラーに実施例及び比較例にて得られた編地を用いて作製したガードルを着用させた直後に5分間安静にした。その後、5分間心電図を測定した。この時の測定値をA1とする。その後、ガードルを着用した状態で、6時間日常生活を送った後、再度5分間の安静の後、5分間心電図を測定した。この時の測定値をA2とする。その後、検出した信号から抽出した心拍信号及び呼吸信号から自律神経成分の交感神経成分及び副交感神経成分の活動(LF)と副交感神経成分(HF)を算出し、交感神経成分及び副交感神経成分の活動(LF)と副交感神経成分(HF)から導出したパラメータ(LF/HF)をストレス値とし、それぞれ、A1から算出したLF/HF値、A2から算出したLF/HF値において、6時間後のストレス変化値=(A2から算出したLF/HF値/A1から算出したLF/HF値)とし、着用直後のストレス値を基準としたストレスの経時変化として算出した。
【0036】
(7)筋肉の疲労性評価
日本光電工業株式会社社製の多チャンネルテレメータシステム (WEB−1000)及び筋電図センサー兼送信機(ZB−150H)を用いて、以下の実施例及び比較例で得られた編地を用いてガードルを作製し、着用時に大腿直筋において、着用者とガードルの間にセンサーを挿入した。その後、トレッドミルにて3.5km/hにて3分間の歩行動作における筋電位を測定した。測定した筋電図を用いて、積分筋電位を算出した。なお、3分間のトレッドミル歩行では、実験開始、1分経過後の5歩行周期を抽出し、平均することによって、1歩行周期の積分筋電位とした。さらに、被験個々に歩行ピッチが異なるため、単位時間当たりの積分筋電位に換算した。積分筋電位により、筋肉にかかる負担を評価した。
【0037】
(8)動作容易性評価
日本光電工業株式会社社製の多チャンネルテレメータシステム(WEB−1000)及び加速度センサー兼送信機(ZB−156H)を用いて、以下の実施例及び比較例で得られた編地を用いてガードルを作製し、着用時に腰部の第4〜5腰椎付近において、着用者とガードルの間にセンサーを挿入した。その後、椅子の立ち座りを5回行った時の加速度信号を測定した。測定した加速度信号を用いて、級内相関係数を算出し、動作の再現性の算出を行った。連続する椅子の立ち座りについて、連続する2回を無作為に5組抽出し、それらから級内相関係数を算出し、動作容易性を評価した。級内相関係数の算出には以下の式を用いた:
級内相関係数(−)=(σ
p2)/(σ
p2+σ
e2) (σ
p2:測定の対象間の分散成分、σ
e2:測定の対象間の分散成分+誤差)
【0038】
(9)着脱容易性評価
以下の実施例及び比較例で得られた編地を用いてガードルを作製し、各パネラーにて着用時及び着脱時に必要な時間を測定した。測定は、ストップウォッチを使用し、未着用の状態から着用し終わるまでの時間(着衣に要する時間)と着用の状態から完全に着脱するまでの時間(脱衣に要する時間)を測定し、両者の合計値(着脱にかかる時間)を算出し、平均値で示した。
着脱にかかった時間を以下の評価基準で評価した。点数が高いほど、着脱にかかる時間が短く、着脱が容易であることを表している。
5(着脱時間<26秒):着用しやすい
4(26秒≦着脱時間<29秒):やや着脱しやすい
3(29秒≦着脱時間<32秒):着脱しやすくもなく、着脱しにくくもない
2(32秒≦着脱時間<35秒):やや着脱しにくい
1(35秒≦着脱時間):着脱しにくい
【0039】
(10)動作感
以下の実施例及び比較例で得られた編地を用いてガードルを作製し、各パネラーにて着用した。その後、トレッドミル上で速度4.0km/hの速度で3分間歩行及び、膝屈伸動作を伴う椅子からの立ち上がり、座りの動作を5回、立位の状態から膝を抱え込む状態までしゃがみ込んだ後立ち上がる動作を5回行った後、アンケート調査を行った。アンケートは、着用時の動作感のアンケート調査の結果を示したものであり、以下の評価基準で評価した。
5:非常に動きやすい
4:動きやすい
3:動きやすくもなく、動きづらくもない
2:やや動きにくい
1:動きづらい
【0040】
(11)快適感
測定は、前記の動作性の評価と同様の方法にて試験を行った。アンケートは、着用時の快適感のアンケート調査の結果を示したものであり、以下の評価基準で評価した。
5:非常に快適である
4:快適である
3:快適でもないが、不快でもない
2:やや不快である
1:不快である
【0041】
実施例及び比較例にて使用した各弾性糸は以下の方法で製造した。
平均分子量1,800のポリテトラメチレンエーテルグリコール4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを、窒素ガス気流下60℃において90分間攪拌しつつ反応させて、両末端にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを得た。次いで、これを室温まで冷却した後、ジメチルアセトアミドを加え、溶解してポリウレタンプレポリマー溶液を調製した。エチレンジアミン及びジエチルアミンを乾燥ジメチルアセトアミドに溶解し、これを前記プレポリマー溶液に室温で添加して、粘度5,200ポイズ(25℃)のポリウレタン重合体溶液を得た。このポリウレタン重合体溶液に、ポリウレタン固形分に対して、p−クレゾールとジシクロペンタジエンの重付加体のイソブチレン付加物を1.0重量%、Sumilizer GA−80(住友化学社製)を0.5重量%、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノールを0.2重量%、ハイドロタルサイトを0.5重量%混合して、均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、これを紡糸原液とした。この紡糸原液を紡糸速度800m/分および熱風温度325℃で乾式紡糸して、310dtex/36フィラメント(PU1とする)及び44dtex/4フィラメント(PU2とする)の繊維を製造した。
【0042】
テトラメチレン基と2、2−ジメチルプロピレン基からなる平均分子量1,800で2、2−ジメチルプロピレン基の共重合率が10モル%である共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを、窒素ガス気流下60℃において90分間攪拌しつつ反応させて、両末端にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを得た。ついで、これを室温まで冷却した後、ジメチルアセトアミドを加え、溶解してポリウレタンプレポリマー溶液を調製した。エチレンジアミン及びジエチルアミンを乾燥ジメチルアセトアミドに溶解し、これを前記プレポリマー溶液に室温で添加して、粘度4,500ポイズ(25℃)のポリウレタン重合体溶液を得た。このポリウレタン重合体溶液に、ポリウレタン固形分に対して、p−クレゾールとジシクロペンタジエンの重付加体のイソブチレン付加物を1.0重量%、Sumilizer GA−80(住友化学社製)を1.8重量%、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノールを0.2重量%、ハイドロタルサイトを0.5重量%混合して、均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、これを紡糸原液とした。この紡糸原液を紡糸速度800m/分および熱風温度325℃で乾式紡糸して、310dtex/36フィラメント(PU3とする)及び44dtex/4フィラメント(PU4とする)の繊維を製造した。
【0043】
テトラメチレン基と3−メチルテトラメチレン基からなる平均分子量1,800で3−メチルテトラメチレン基の共重合率が10モル%である共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを、窒素ガス気流下60℃において90分間攪拌しつつ反応させて、両末端にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを得た。次いで、これを室温まで冷却した後、ジメチルアセトアミドを加え、溶解してポリウレタンプレポリマー溶液を調製した。エチレンジアミンおよびジエチルアミンを乾燥ジメチルアセトアミドに溶解し、これを前記プレポリマー溶液に室温で添加して、粘度4,800ポイズ(25℃)のポリウレタン重合体溶液を得た。
このポリウレタン重合体溶液に、ポリウレタン固形分に対して、p−クレゾールとジシクロペンタジエンの重付加体のイソブチレン付加物を1.0重量%、Sumilizer GA−80(住友化学社製)を1.8重量%、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノールを0.2重量%、ハイドロタルサイトを0.5重量%混合して、均一な溶液とした後、室温減圧下で脱泡して、これを紡糸原液とした。この紡糸原液を紡糸速度800m/分および熱風温度325℃で乾式紡糸して、310dtex/36フィラメント(PU5とする)の繊維を製造した。
【0044】
[実施例1]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU3をバックに、PU4をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1063mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った。表1に示すように、着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られた。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0045】
[実施例2]
実施例1の編地を用い、ガードルを縫製した。この際、Lサイズについては、MサイズとLサイズの中間の大きさ、MサイズについてはSサイズとMサイズの中間の大きさのようにそれぞれのサイズにおいて、ハーフサイズ小さいものを各サイズにおいて作製した。着用については、それぞれ、Sサイズのハーフサイズ小さく縫製したものはSサイズの被験者に、Mサイズのハーフサイズ小さく縫製したものはMサイズの被験者に、Lサイズのハーフサイズ小さく縫製したものはLサイズの被験者に対応したガードルの着用を行った。
結果を以下の表1に示す。
ボトム衣料を通常の各体型に適応したサイズより、小さく縫製したことにより、上記に動作性、快適性を損なうことなくさらに、動作時の筋疲労の軽減及び動作再現性の向上が見られた。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0046】
[実施例3]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU3をバックに、PU4をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1165mm/480コース
ミドル 125mm/480コース
バック 204mm/480コース
機上コース 66.3コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った。以下の表1に示すように、着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られた。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0047】
[実施例4]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU3をバックに、PU4をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 970mm/480コース
ミドル 104mm/480コース
バック 170mm/480コース
機上コース 73.3コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った。以下の表1に示すように、着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られた。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0048】
[実施例5]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU3をバックに、PU2をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1063mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地は、生地伸長荷重の平均値Aが145cNであり、Bが955cNであった。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った。結果を表1に示す。着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られたが、実施例1の編地に比べると、やや効果が弱かった。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0049】
[実施例6]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU5をバックに、PU4をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1063mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った結果、比較的着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られたが、実施例1の編地に比べると、動作性における効果が弱かった。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0050】
[実施例7]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU5をバックに、PU2をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1063mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地は、生地伸長荷重の平均値Aが146cNであり、Bが920cNであった。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った結果、比較的着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られたが、実施例1の編地に比べると、着脱性における効果が弱かった。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0051】
[実施例8]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU3をバックに、PU4をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1115mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 24/42/24/20/02/20
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って表1に示す物性の編地を得た。得られた編地は、生地伸長荷重の平均値Aが146cNであり、Bが975cNであった。
得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った結果、比較的着脱が容易であり、動作性も良く、快適感の良いボトム衣料が得られたが、実施例1の編地に比べると、動作性・着脱性における効果が弱かった。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0052】
[比較例1]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU1をバックにPU2をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1063mm/480コース
ミドル 115mm/480コース
バック 185mm/480コース
機上コース 69.8コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地を90℃温水中でリラックスし、190℃でプレセット後、染色を95℃で30分行い、170℃で仕上げセットを行って以下の表1に示す物性の編地を得た。
得られた編地は、生地伸長荷重の平均値Aが145cNであり、Bが1158cNであった。得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った結果、着脱性、動作性、快適性において良好な結果が得られなかった。大きな動作時に、伸長荷重の平均値が1000cN以上となったため、動作時において、ツッパリ感が出てしまい、動作性が悪く、不快感に繋がったものと考えられる。なお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0053】
[比較例2]
28ゲージのラッセル経編機を使用し、ナイロン44dtex/34fをフロントに、PU1をバックにPU2をミドルに配置し、下記条件にてラッセル編地を編成した。
[ラッセル編成条件]
ランナー長 フロント 1165mm/480コース
ミドル 125mm/480コース
バック 204mm/480コース
機上コース 66.3コース/インチ
組織 フロント筬 46/42/24/20/24/42
ミドル筬 66/22/44/00/44/22
バック筬 66/44/66/00/22/00
得られた編地の性能を評価し、結果を以下の表1に示す。得られた編地は、生地伸長荷重の平均値Aが47cNであり、Bが852cNであった。得られた編地を用いて、ガードルを縫製し、着用テストを行った結果、着脱性、動作性、快適性において良好な結果が得られなかった。編地のツッパリはないものの、動作時における編地のたるみ等により、編地の追随性が不足し、不快感に繋がったものと考えられるなお、ガードル作製時は、Y軸方向を身体の高さ方向、X軸方向を身体の横方向になるように編地を配置した。
【0054】
[比較例3]
実施例1における編地を用いて、ガードル作製時に、X軸方向を身体の高さ方向、Y軸方向を身体の横方向になるように編地を配置し、ガードルを作製した。
着用テストを行った結果、着脱性、動作性、快適性において良好な結果が得られなかった。
【0055】
なお、実施例1、3〜7、比較例1、2、3におけるガードルの作製においては、弾性編地を用い、S、M、Lのレディース用マネキンにフィットするように、ガードルを縫製した。着用については、それぞれ、SはSサイズの被験者に、MはMサイズの被験者に、LはLサイズの被験者に対応したガードルの着用を行った。
【0056】
【表1】