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特許6235243危険事情検出及び共有のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235243
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】危険事情検出及び共有のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20171113BHJP
   G01C 21/00 20060101ALI20171113BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20171113BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20171113BHJP
   G08G 1/137 20060101ALI20171113BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20171113BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   G01C21/34
   G01C21/00
   G08G1/00 J
   G08G1/09 F
   G08G1/137
   G09B29/10 A
   G09B29/00 F
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-113954(P2013-113954)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2013-250269(P2013-250269A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2016年3月17日
(31)【優先権主張番号】13/484,070
(32)【優先日】2012年5月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ マリア アンジェロ ジュガッシュ
【審査官】 白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−112127(JP,A)
【文献】 特開2007−051973(JP,A)
【文献】 特開2005−227088(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/105714(WO,A1)
【文献】 特表2012−520491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G01C 21/00
G08G 1/00
G08G 1/09
G08G 1/137
G09B 29/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置の第1の感知器が検出した危険事情に関係するデータと第2の装置の第2の感知器が検出した確認データとを受信するステップであって,前記第2の感知器は前記第1の感知器より高度の精度を有し且つ前記確認データは前記第1の感知器によって検出された前記危険情報を確認する,前記受信するステップと,
前記確認データに基づいて前記危険情報を定義する記憶されたデータをメモリ中に記憶するステップと,
ナビゲーション装置から,地理的境界内の更新された危険事情情報に関する要求を受信するステップと
目的地と,前記記憶されたデータと避けるべき危険事情のクラスとに基づいて,提案経路を決定するステップと,を有する,計算機主体の方法。
【請求項2】
前記危険事情は,地理的危険事情,修繕の必要がある問題,走行速度に対する妨害,安全性に対する妨害,迷惑行為,迂回又は走行に関する緊張,のうち少なくとも一つである,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項3】
前記危険事情は前記目的地に到着するまでに必要な時間に影響する,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項4】
除去されたか或いは調査されたかのうち少なくとも一つである前記危険事情に基づいて,前記記憶されたデータを提供者に通知するステップを更に有する請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項5】
責任を持つ修繕作業員に前記危険事情を通知するステップを更に有する請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項6】
前記危険事情は,建物,小道,公園又は公共空間のうち少なくとも一つにある,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項7】
前記計算機主体の方法の態様は携帯アプリによって提供される,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項8】
前記第1の感知器は,画像感知器,振動感知器,音響感知器,近接検出器,位置検出器,応力感知器,距離感知器,レーザスキャナ,又はレーダ感知器のうち少なくとも一つである,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項9】
前記危険事情は道路上以外の表面上での走行に関係する,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項10】
前記危険事情の修繕に責任を持つ修繕作業員から,前記危険事情に関係する修繕データを受信したとき,前記記憶されたデータを修正するステップを更に有する請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項11】
前記第1の装置の利用者の身元を検証するステップを更に有する請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項12】
示装置上に前記提案経路を表示するステップを更に有する,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項13】
前記記憶されたデータを実質的に実時間で前記ナビゲーション装置に送信するステップを更に有する,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項14】
利用者プロファイルに基づいて前記ナビゲーション装置の利用者に危険事情を選択する,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項15】
前記第1の感知器は,車両,ロボット,無人機,計算機,携帯装置,ナビゲーション装置,又は独立ユニットに統合されている,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項16】
第1のデータは受動的に報告される,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項17】
前記第1のデータは受動的に収集される,請求項1に記載の計算機主体の方法。
【請求項18】
危険事情を特定するように構成されたプロセッサと,及び
前記プロセッサと通信するように構成された,有形の非一時的メモリと,を備え,
前記有形の非一時的メモリは,前記プロセッサが実行したとき,
前記プロセッサが,第1の装置の第1の感知器が検出した危険事情に関係するデータと第2の装置の第2の感知器が検出した確認データとを受信するステップであって,前記第2の感知器は前記第1の感知器より高度の精度を有し且つ前記確認データは前記第1の感知器によって検出された前記危険情報を確認する,前記受信するステップと,
前記確認データに基づいて前記危険事情を定義する記憶されたデータをメモリ中に記憶するステップと,
記プロセッサが,ナビゲーション装置から地理的境界内の更新された危険事情情報に関する要求を受信するステップと,及び
前記プロセッサが,目的地と,前記記憶されたデータと避けるべき危険情報のクラスとに基づいて提案経路を決定するステップと,を含む操作を,前記プロセッサに実行させる記憶された命令を有している,システム。
【請求項19】
非一時的有形計算機可読記憶媒体を含む製造物であって,該非一時的有形計算機可読記憶媒体は,危険事情を特定するように構成された計算機主体のシステムが実行したとき,
前記計算機主体のシステムが,第1の装置の第1の感知器が検出した危険事情に関係するデータと第2の装置の第2の感知器が検出した確認データとを受信するステップであって,前記第2の感知器は前記第1の感知器より高度の精度を有し且つ前記確認データは前記第1の感知器によって検出された前記危険情報を確認する,前記受信するステップと,
前記計算機主体のシステムが,前記確認データに基づいて前記危険情報を定義する記憶されたデータを記憶するステップと,
前記計算機主体のシステムが,ナビゲーション装置から地理的境界内の更新された危険事情情報に関する要求を受信するステップと,及び
前記計算機主体のシステムが,目的地と,前記記憶されたデータと,避けるべき危険情報のクラスとに基づいて提案経路を決定するステップと,を含む操作を,前記計算機主体のシステムに実行させる記憶された命令を有している,製造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,概略,環境記述(documenting)の改善に関し,より詳細には,環境の危険事情(hazard)及び/又は経路計画の障害物を自動的に検出し,記録(catalog)するシステム及び方法に属する。
【背景技術】
【0002】
1960年末以来,ロボットは普及してきたが,ほとんどは,工場における自動化されたか,無人の生産活動のためのマニピュレータ又は運搬ロボットのような工業用ロボットである。近年,移動ロボットの構造及び応用に関する研究開発が進展している。したがって,このような移動ロボットの実践的な利用に関する期待が増加している。工業利用以外に,最近のロボット装置の利用は,生活利用,すなわち,人間との「共生」利用又は「娯楽」利用を含んでいる。これらのロボットは,その機能に関わらず,プログラム及び利用可能な感知器のために,予期せぬ出来事に反応する能力が一般に限定されている。
【0003】
計算力は進化し続けている。しばしば引用されるムーアの法則,すなわち,集積回路に安価に配置できるトランジスタの数は2年ごとに約2倍になるという,計算機ハードウェアの歴史における経験則,は今や陳腐化しそうである。データの記録は,従来よりもずっと容易に行うことができる。
【0004】
しかし現在,専門家,民間人,車両,ロボット及び計算機システムが,任意の環境において存在する危険事情に関する情報を協力して共有することができる共通のシステム及び情報倉庫(repository)は存在しない。従来の情報共有はどれも,一般に単一の方法で収集され,種々のプラットホームにまたがる複数の利用者に実時間で利用できるものではなかった。したがって,データを取得し,収容し,データを利用するより効率的で,より経済的なシステム及び方法が望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の要望は,本願発明のシステム及び方法によって成功裏に満足される。上述の課題に鑑みて,本発明はナビゲーションシステムを提供することを目的とする。本発明の別の目的は,目的地への経路を提案するシステムを提供することである。本発明は概略,専門家,民間人,車両,ロボット及び計算機システムが,任意の環境において存在する危険事情,欠陥,障害物,弱点,及びほかの異常状態に関する情報を協力して共有することができるシステム及び方法に向けられている。これらの危険事情を避け,損失時間又は欲求不満を減少させる経路を計画することができる。さらに,本システム及び方法は,参加者が日常業務中の障害物に関する情報を受動的に検出できるように構成される。
【0006】
種々の例示実施形態において,命令を記憶した非一時的,有形の計算機可読記憶媒体を含む,計算機ベースの方法,システム及び製造物が開示される。特に,感知器が検出した危険事情に関係するデータを受信するための命令を記憶した非一時的,有形の計算機可読記憶媒体を含む,計算機ベースの方法,システム及び製造物が開示される。このシステムはさらに,危険事情に関係するデータでデータベースを更新するステップと,ナビゲーション装置から地理的境界内の更新された危険事情情報の要求を受信するステップとを有する。一実施例において,ナビゲーション装置は,目的地及び更新された危険事情情報に基づいて提案経路を計算することができる。提案経路は,避けることが望ましい危険事情及び/又は利用者が通知を受信したい危険事情のクラスに基づいて,要求者が選択(filter)してもよい。危険事情は,地理的な危険事情であってもよいし,及び/又は目的地に到着までに要する時間に影響するものであってもよい。
【0007】
いくつかの実施例において,システムは責任のある修繕担当者に危険事情を通知するステップを有してもよい。システムは,危険事情が少なくとも除かれたか,調査されたとき,当該危険事情に関係するデータを提供者に通知するステップを更に有してもよい。危険事情は,例えば,建物,通路,公園及び/又は公共空間にあってもよい。本方法及び/又はシステムの種々の態様は,携帯アプリケーションによって提供してもよい。危険事情を検出する感知器は,画像感知器,振動感知器,音響感知器,近接検出器,位置検出器,応力感知器,及び/又は距離感知器を含んでもよい。
【0008】
例示実施例において,危険事情は道路上の車両に関係しないことがある。システムは,危険事情を処理する責任を有する修繕担当者から当該危険事情に関係するデータを受信したとき,危険事情に関係するデータを修正するステップを更に有してもよい。システムは,危険事情に関係するデータを提供する利用者の身元を検証するステップを更に有してもよい。ナビゲーション装置は,提案経路を表示するように構成してもよい。
【0009】
システムは,更新された危険事情情報を実質的に実時間でナビゲーション装置に送信するステップを更に有してもよい。種々の実施形態において,利用者プロファイルに基づいて,ナビゲーション装置の利用者に表示する危険事情を選択してもよい。感知器は,車両,ロボット,無人機,計算機,移動装置,ナビゲーション装置又は独立ユニットに統合されていてもよい。種々の実施例において,感知器が検出した危険事情に関係するデータをロボットから受信してもよい。危険事情に関係するデータは,提案経路に追加する(populate)する前に信頼できる情報源によって確認してもよい。さらに,感知器が検出した危険事情に関係するデータは受動的に収集してもよい。
【0010】
本発明のほかのシステム,方法,特徴及び利点は,以降の図面及び詳細な説明を検討すれば,当業者には明白であるか,明白になるであろう。このような追加のシステム,方法,特徴及び利点はすべて,この説明に含まれ,本発明の範囲内であり,本願の請求項によって保護されるものとする。図面に示した構成要素部分は,必ずしも正確な縮尺ではなく,本発明の特徴をより良く示すように誇張されていることがある。図面において,類似の参照番号は各図を通して類似の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本システムの例示実施例を示す図である。
図2】例示実施例によるナビゲーション装置のブロック図である。
図3】例示実施例によるナビゲーション装置のブロック図である。
図4】例示実施例によるシステムの態様の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一般に経路計画には多くの要因が関わっている。出発点及び目的地は一般に事前に分かっている。しかし,目的地に到着する経路は分かっていないことがある。運行の方法は,しばしば経路計画の要因の一つである。また,経路計画は,運行中に遭遇する可能性のある障害物に関する知識が増加することによって恩恵を受ける。例示実施例において,本システム100の態様を,実時間経路計画の際に用いてもよい。これは,目的地に向かう際,又は途中,及び/又はそれらの組合せに発生する。例えば,以前に計画された経路は,新たに特定された障害物/危険事情に基づいて自動的に更新する必要があるかも知れない。
【0013】
種々の実施例において,本システム100の態様を経路計画のために用いてもよい。種々の実施例において,本システム100の態様を自律型車両及び/又はロボットの経路計画に用いてもよい。種々の実施例において,本システム100の態様を,障がい者のような個人の経路計画に用いてもよい。種々の実施例において,本システム100の態様を障害物の除去及び/又は解決のために用いてもよい。
【0014】
図1に関して,システム100は任意選択のナビゲーション装置50と,ナビゲーション装置50と通信する情報倉庫80と,これもまた情報倉庫80と通信する少なくとも一つの参加検出器(participating detector)40と,を含む。参加検出器40は,システム100に能動的参加してもよいし,受動的に参加してもよい。
【0015】
種々の実施例による図2に関して,検出器40は,感知器51と,表示装置60と,データ記憶装置65と,データ送信器/受信器70と,制御器75とを備えてもよい。種々の感知器51を,環境及び当該環境内で遭遇する障害物に関係するデータを取得するために用いてもよい。感知器51は物理量を測定し,観測者又は計器で読み取ることができる信号に変換する変換器である。これらの感知器51は,任意の種類の感知器51及び/又は互いに協調して動作する複数の感知器51であってよい。
【0016】
これらの感知器51は,カメラ(静止画及び/又は映像)のような画像感知器,振動感知器,音響感知器,近接/位置検出器,応力感知器,距離感知器及び/又はこれらの類似物を含んでもよい。種々の感知器51は異なる感知要因を有してもよい。例えばこれらの要因は,精度,例えば正確な読みに関する統計的分散,較正の制約,費用,温度及び/又は湿度のような環境の限界,範囲,例えば測定又は感知器の限界,単一条件を反復して測定したときの感知器の読みの分散のような反復性,分解能,例えば感知器が精度よく検出できる最小の増加,を含んでもよい。
【0017】
位置感知器は,ジャイロスコープ,コンパス,距離感知器,地磁気感知器,全球測位システム(GPS)受信器,及び/又はこれらの類似物を含んでもよい。検出器40は,位置検出器のような検出器40の位置を,設定された許容誤差内で検出し,その位置と,取得された画像又は測定された測定値のような観測結果とを結合するように構成される。このようにして検出器40は,当該検出器40,危険事情,ほかの注目すべき位置,及び/又はこれらの組合せの位置を記録することができる。近接/位置感知器は電気容量性,電気容量性変位感知器,受動性熱赤外,光電池(反射性),赤外(IR),レーザ,レーダ,電離性放射の反射,ソナー(通常能動的又は受動的),及び/又はこれらの類似物であってよい。
【0018】
検出器40は,自由テキスト送信のようなデータ入力を受信して,エントリを構成,及び/又は追加し,情報倉庫80と通信するように構成してもよい。例えば,例示実施例においては,検出器40はカメラ機能を備え,観測された危険事情及び/又は条件の画像を記録してもよい(以降,より詳細に説明する)。
【0019】
種々の実施例において,検出器40は,情報倉庫80と通信するように構成された装置と通信する,独立の感知装置であってよい。種々の実施例において,検出器40は,通信網を介して情報倉庫80と通信するように構成してもよい。種々の実施例において,検出器40は,システム100と対話するように特別に構成された装置である。しかし,種々の実施例において,検出器40は計算装置及び/又は使用可能機械(enabled machinery)である。検出器40は,車両,ロボット,無人機,計算機,携帯電話機又はタブレット計算機のような移動装置,ナビゲーション装置,又は独立ユニットに統合されていてもよい。種々の実施例において,検出器40はナビゲーション装置50であってもよい。
【0020】
種々の実施例において,情報倉庫80に供給されたデータは,車両,ロボット,無人機,計算機,携帯電話機又はタブレット計算機のような移動装置,ナビゲーション装置,又は独立ユニットに結合された,及び/又は統合された感知器によって取得されたデータであってよい。例えば,一実施例において,検出器40はプログラム又は応用プログラムを実行しているスマートホンであってよい。
【0021】
種々の実施例において,協調して動作する検出器40は情報倉庫80にデータを供給することができる。このデータは,データを取得するために使用した感知器の種類,精度及び分解能に基づいて加工(hone)してもよい。
【0022】
検出器40は,危険事情に属するデータを記憶するために用いてもよい。例えば,検出器40は,危険事情の位置及び/又は座標を記録するような,危険事情に属するデータに情報を追加してもよい。ここで,「危険事情」の用語は,危険事情,欠陥,障害物,弱点,及び任意の環境に存在するほかの異常を含む。例えば,危険事情は,建物又は支持体にしっかりと取り付けられていない手すりを含んでもよい。危険事情は,歩道の割れ目に育った雑草を含んでもよい。危険事情は,路上の事故によって生じた交通などを含んでもよい。危険事情は急な傾斜を含んでもよい。危険事情は道路工事を含んでもよい。危険事情は水たまりを生じる漏水している配管を含んでもよい。危険事情は走行速度に対する妨害,安全性に対する妨害,迷惑及び/又は走行時の緊張,であってよい。危険事情は歩道内のくぼみを含んでもよい。危険事情はこぼれた液体によって濡れた床を含んでもよい。危険事情は階段を含んでもよい。危険事情は小路の上に低く垂れる枝を含んでもよい。危険事情は狭い廊下を含んでもよい。危険事情は砂利道を含んでもよい。危険事情は凸凹の道路又は小道を含んでもよい。危険事情は例えば工事による迂回を含んでもよい。危険事情は道路修繕の必要性を含んでもよい。危険事情は工事作業員による騒音を含んでもよい。種々の実施例において,危険事情は,気象警報,大気汚染警報,健康に関する警報,緊急警報(amber alert),及び/又は保安警報を含んでもよい。上記は危険事情の例の非徹底的な一覧である。伝統的なナビゲーションシステムと異なり,本システム100は道路主体の交通に限定されるものではない。本システム100は経路を計画し,建物,小道,道路,公園,商業施設,公共空間,などにおける危険事情を避けるために用いてもよい。
【0023】
種々の実施例による図3に関して,ナビゲーション装置50は,位置検出器55と,表示装置60と,データ記憶装置65と,任意選択の音響出力ユニット67と,音響入力ユニット69と,データ送信器/受信器70と,制御器75と,を含んでもよい。ナビゲーション装置50は種々の位置感知器を含んでもよい。これらは,ジャイロスコープと,距離感知器と,地磁気感知器と,全球測位システム(すなわちGPS)受信器と,を含んでもよい。ナビゲーション装置50は,設定された許容誤差内でナビゲーション装置50の現在の位置を検出するように構成してもよい。ナビゲーション装置50は逐次指示(turn−by−turn directions)を提供するように構成してもよい。ナビゲーション装置50は名勝(point of interest),レストラン,通行方法,ショッピング,最近見つけた場所,家,などの指示を提供するように構成してもよい。ナビゲーション装置50はまた,利用者の現在の位置を提供し,近隣及び/又は視達限界内の危険事情を特定するように構成してもよい。種々の実施例において,ナビゲーション装置50は検出器40であってよい。
【0024】
情報倉庫80は,データベース及び/又は非一時的メモリのようなデータ記憶装置である。情報倉庫80は,地図データと,地図対照データ(map matching data)と,インデクスデータと,海図情報と,青写真と,間取り図と,座席表と,音響認識辞書データと,交通規則データベース内のデータと,を記憶するように構成してもよい。情報倉庫80はまた,危険情報と,障害物と,欠陥と,弱点と,任意の環境に存在する可能性のあるほかの異常と,を規定するデータを記憶するように構成してもよい。このデータは通信網を介して情報倉庫80にアップロードしてもよい。
【0025】
利用者インタフェースは,情報倉庫80と対話し,情報倉庫80内に記憶されたデータを利用/修正するために,情報倉庫80と接続される。利用者インタフェースは,表示装置の画面上に形成されたタッチスイッチ若しくはタッチパネル及び/又は表示装置の周囲に配置された機械的押しボタンスイッチ(図示せず)を含んでもよい。利用者インタフェースは,例えばキーボード又はタッチスクリーンを用いた自由テキスト入力,メニュー項目の選択,チェックボックス,選択ボックス,などのようなデータを修正するために利用可能ないくつかの方法を含んでもよい。利用者インタフェースの入力を操作し,及び/又はデータを修正するために利用可能な種々の方法を利用することによって,種々の応用効果を実現することができる。例えば,地図縮尺の変更,メニュー表示選択,目的地指定,原点,経路探索,経路案内起動,現在地補正,表示画面画像変更,音量調整,等を起動するために,制御器に命令を与えることができる。さらに,利用者は,無線通信能力を有するリモコン(図示せず)を操作することによって,リモコン(図示せず)を介して,ナビゲーション装置50に操作信号を与えることができる。
【0026】
ある実施例において,利用者インタフェースは,タブレット又はスマートホンのような手持ち装置上で動作する応用ソフトウェア及び/又はプログラムである。応用ソフトウェアは,アプリケーション又は「アプリ」とも呼ばれ,利用者が特定の作業を実行することを補助するように設計された計算機ソフトウェアである。この応用ソフトウェアは,通常スマートホン及びタブレット計算機上で動作するように設計された携帯アプリケーション,又は携帯アプリであってもよい。しかし,種々の実施例によれば,この携帯アプリは任意の計算機主体のシステム上で実行することができる。
【0027】
例示実施例において,目的地が指定されるとナビゲーション装置50は,位置検出器55によって検出された現在地から目的地までの最適経路を自動的に検索及び/又は計算し,案内経路を指定し,表示装置に案内経路を表示する。この案内経路は,検出器40,車両,利用者及び/又はユニットが前に成功裏に利用した経路であってよい。この案内経路は,ナビゲーション装置50の利用者にとって好ましくない危険事情がないと示された経路であってよい。
【0028】
表示装置は,例えば,地図が表示される(カラー)液晶ディスプレイであってよく,道路データ,文字データ及び背景データのような道路データと,現在地マークと,目印(landmark)と,案内経路と,ほかの追加されたデータとが,互いに重ねられるか,又は重畳されて表示される。この場合,表示された地図上に,目的地までの時間,到着時刻,到着までの時間,現在時刻,危険事情,並びに現在地及び経路(すなわち案内経路)のようなほかの情報が追加される。
【0029】
種々の実施例において,音響出力ユニット67はスピーカ及び/又は音響ポートを備え,音声指示のような音響を出力することができる。音声指示は,情報倉庫80から入力されたデータに基づいて,提案経路及び/又は種々の案内と共に,目的地又は中間目的地への案内を提供する。
【0030】
音響入力ユニット69はマイクロホン及び/又は音響ポートを備え,音響を入力する。いくつかの実施例において,利用者が声を発したとき,利用者はナビゲーション装置50の態様を操作することができる。さらに,利用者は音響入力ユニット69及び音響出力ユニット67を用いて,ナビゲーション装置50及び送信器/受信器70を介して情報倉庫80に接続しながら,操作者に話をすることができる。ナビゲーション装置50のメモリは任意の種類のメモリ,例えばROM及び/又はRAMを含んでよい。
【0031】
実施例において,ナビゲーション装置50及び/又は情報倉庫80は,地図データ取得ユニットと,経路案内ユニットと,地図対照ユニットと,危険事情追跡ユニットと,経路計算ユニットと,経路案内ユニットとを含んでもよい。ナビゲーション装置50は,更新された地図データのような地図データを取得し,その地図データを経路計算のために経路案内ユニットに供給してもよい。地図対照ユニットは,位置検出器55によって検出されたナビゲーション装置50の現在地と地図データとを用いて,ナビゲーション装置50の現在地を特定し,表示(depict)してもよい。この場合,地図データ取得ユニットは情報倉庫80から地図データを取得する。
【0032】
経路計算ユニットは,地図対照ユニットによって計算された現在地の情報,利用者が指定した出発地の情報,及び/又は利用者がインタフェースを用いて指定した目的地の情報,及び/又は避けることが望ましい危険事情に関する情報に基づいて,目的地までの案内経路及び/又は提案経路を計算又は検索する。
【0033】
経路案内ユニットは,経路計算の結果を用いて実時間で最適経路を計算する。種々の実施例において,表示(depiction)ユニットは,現在地の指示子,経路の表示及び経路の地図,並びに,路地,名勝,道路,廊下,公園,水路,階段,小道,エレベータ,などのような周囲環境の要素を表示する。経路案内ユニットは,ナビゲーション装置50の現在の速度又は推奨速度に基づいて,概略到着時刻を表示してもよい。経路案内ユニットは,避けることが望ましい危険事情が除去及び/又は解消されたとき,最適経路の計算,最適経路の計算の結果及び/又は到着時刻を実時間で更新してもよい。また,利用者が案内経路から所定量だけそれたとき,経路案内ユニットは,利用者の現在地に適合するように最適経路の計算,最適経路の計算の結果及び/又は到着時刻を更新してもよい。
【0034】
例示実施例において,図4に関して,システム100に関係するアプリをダウンロードしたスマートホン利用者のような参加検出者40が,危険事情の特定(ステップ410)と関係しない作業などを実行しているとき,進路の上に低く垂れさがる枝のような危険事情に遭遇することがある。スマートホン利用者はアプリを開き,危険事情の写真を撮り,アプリを用いて危険事情に関係する項目を生成してもよい。利用者は,「低く垂れさがる枝」という自由テキスト入力,又は「地上から1.2m(4フィート)の高さにある低く垂れさがる木の枝」という短い音声による説明のような,危険事情の説明を追加してもよい。利用者の位置が記録される。危険事情を特定した時刻が項目に追加される。危険事情を特定するために用いられた感知器の種類(例えば,5百万画素のカメラ)が項目に追加される。可能なときは,感知器は自動的に測定を実行せず,危険事情に関する追加情報は利用者によって要求される。例えば,追加情報は低く垂れさがる枝の最も低い点の地上からの距離の概算を入力する要求を含んでもよい。任意選択で利用者idを項目に追加する。項目は通信網を介して情報倉庫80にアップロードされる(ステップ420)。このアップロードは,項目が作成されたとき,及び/又は後刻のように,実質的に実時間で行われる。
【0035】
再び図4に関して,情報倉庫80が新しい入力で更新されたとき,危険事情追跡ユニットはデータを更新して低く垂れさがる枝の指定を含める。住宅所有者協会(HOA)がシステム100に参加する代理人であるときは,進路の当該部分の維持管理の責任を持つ住宅所有者協会の庭師のような修繕作業員45にメッセージが送信されてもよい(ステップ450)。また,修繕作業員45はいつでも,地理的境界内の特定された危険事情の一覧をダウンロードすることができる。修繕作業員45が危険事情を解消すると,修繕作業員45は修繕された危険事情に属する項目を更新/削除してもよい(ステップ460)。
【0036】
自宅から公園までの指示を要求している視覚障がい者及び/又は盲人のような個人は,事前にダウンロードしたアプリを有するスマートホンのようなナビゲーション装置50を介してシステム100/情報倉庫80に接続することができる(ステップ430,435)。ナビゲーション装置50は,更新された危険事情一覧を求めて,通信網を介して情報倉庫80と接触してもよい(ステップ440)。この利用者は,懸念する種類の危険事情を選別してもよい。利用者は,避けたい,及び/又は通知して欲しい危険事情のクラスを選択肢もよい。代替として,利用者は通知して欲しくない危険事情のクラスを選択してもよい。例えば,ドロップダウンリスト及び/又は提供された音声指示から,1.8m(6フィート)の最小間隙(clearance)を選択してもよい。種々の実施例において,利用者が避けたい危険事情の好みを利用者プロファイルに予め記憶させてもよい。種々の実施例において,選択された危険事情の選別に基づいて,システムから危険事情が除去されるまで,提案経路は当該危険事情を含む一続きの進路を含めない。代替として,適切な代替がないときは,明確に示された危険事情を有する経路が提供される。
【0037】
種々の実施例において,危険事情のクラスは,利用者によって提供された利用者の特性に基づいて,当該利用者用に選択してもよい。例えば,自律ロボットの操作者/所有者は,当該ロボットの幅と,高さと,移動の方法(例えば,車輪又は無限軌道)とを選択してもよい。これらの選択に基づいて,ロボットに当てはまる危険事情(例えば,階段,狭い通路,高さ制限,等)をそのロボット(利用者)の提案経路に加えてもよい。
【0038】
別の実施例において,車いすに拘束される利用者は車いすの幅を選択し,車いすを使用することを表示してもよい。これらの選択に基づいて,車いすに拘束される利用者に当てはまる危険事情(例えば,階段,狭い通路,急な傾斜,等)を,当該利用者の提案経路に加えてもよい。
【0039】
維持管理作業員/修繕作業員45,例えば庭師はアップロードされた項目に関連する危険事情を調べて,処置が必要かどうかを確かめることができる。処置が必要ない場合,危険事情が解決/修繕されたとき,維持管理作業者はシステムに接続して当該危険事情の項目を削除/編集する。危険事情が除去されたとき,当該危険事情の項目を特定/アップロードした利用者に,危険事情が修正されたことを示す電子メッセージを送信してもよい。このフィードバックが危険事情を迅速に解決する誘因であり,利用者が危険事情情報をアップロードすることを動機付ける。修繕作業員45は維持管理要員,運輸省の作業員のような政府作業員,監督,セキュリティ,設備要員,及び/又は類似の人であってよい。
【0040】
すべての危険事情を修繕したり,すべての危険事情を修繕可能にしたりすることは費用効果がよくないことがある。例えば,大きな工事騒音は修繕作業員45には解決できず,工事が完了したとき解消するであろう。この項目は,危険事情が解消したとき,信頼できる利用者が除去してもよい。
【0041】
例示実施例において,参加検出器40には,情報倉庫80に情報を追加するために接続を許可する前に,セキュリティ許容度が割り当てられる。これによってねつ造による危険事情を特定することが減少する。種々の実施例において,信頼できる参加者への照会によって,参加検出器40が情報倉庫80に情報を追加するための接続を許可してもよい。例示実施例において,参加検出器80の利用者/所有者は連絡先情報を提供し,その情報が,情報倉庫80に情報を追加するために接続を許可する前に検証及び/又は確認される。
【0042】
例示実施例において,最初の自律ロボットは経路を横断するようにプログラムされる。ロボットは,経路を横断する際に環境の種々の属性を感知するように構成される。このロボットはシステム100の能動的又は受動的検出器40であってよい。経路を成功裏に横断することに関するデータと,経路の特性(例えば,狭い廊下,検出された危険事情がないこと,等)と,進路を横断するために用いた任意の修正と,遭遇した危険事情とが,情報倉庫80にアップロードされる。このデータは,同一経路又は同一経路の一部を横断するために,後に続くロボットが使用してもよい。これはより効率的な経路横断になることがある。何となれば,後に続くロボットの経路横断に最も効率的な進路を使用することができ,最初のロボットが最初に用いたどのような後戻りもなくすことができるからである。さらに,システムを用いて前に記録されている経路を横断する2番目の自立ロボットは,収集された以前のデータに基づいて利用する感知器がより少なくて済む。これによって後に続くロボットに必要な支出が減少することになる。
【0043】
例示実施例において,自動車のような車両が通常の通行方法で運転される。基板上の感知器51が,この運転中に急な勾配,振動,などの危険事情に関するデータを取得する。このデータが通信網を介して情報倉庫80にアップロードされる。この車両はデータの受動収集器であってよい。
【0044】
例示実施例において,検証され,特定された実際の危険事情の前の履歴を有する第2検出器40の利用者及び/又は第2検出器40の信頼できる利用者が確認する前に,危険事情を提案経路及び/又はナビゲーション装置50に追加してはならない。このより少数の信頼できる利用者が危険事情の地理的範囲に近づいたとき,確認のために提案される危険事情が通知される。信頼される利用者は,危険事情を提案経路及び/又はナビゲーション装置50に追加するために調査し,確認してもよい。種々の実施例において,この第2検出器による確認は,最初の危険事情寄与者の感知器51よりも高度の精度を有する同一種類の感知器51又は複数の感知器51によって実行される。信頼できる利用者は,提案経路及び/又はナビゲーション装置50に追加するために,危険事情を調査し,確認してもよい。
【0045】
例示実施例において,感知器51を備えたロボットのような検出器40は,建物,道路,小道,公園及び/又は公共空間のような環境の属性を記録するように要求される。この装備したロボットは,廊下の幅,進路の傾斜,任意の間隙問題,進路の滑らかさ,遭遇した任意の危険事情及び/又はこれらの類似物を詳細に記述することができる。このデータは通信網を介して情報倉庫80にアップロードされて,地図を生成し,危険事情に目印を付け,経路計画を支援する。
【0046】
ここで,「通信網」という用語は,任意のクラウド,クラウドコンピューティングシステム又はハードウェア及び/又はソフトウェア部品を組み込んだ電子通信のシステム若しくは方法を含む。相手との通信は,例えば電話網,エクストラネット,イントラネット,インターネット,対話装置(POS装置,PDA(例えば,android(登録商標),iPhone(登録商標),Palm Pilot(登録商標),Blackberry(登録商標)),携帯電話機,キオスク,等),オンライン通信,衛星通信,オフライン通信,無線通信,トランスポンダ通信,構内網(LAN),広域網(WAN),仮想専用線(VPN),ネットワーク化又は結合された装置,キーボード,マウス及び/又は任意の適切な通信又はデータ入力様式,のような任意の適切な通信チャネルを介して達成される。プロトコル,標準及びインターネットに関係して用いられる応用ソフトウェアに関係する特定の情報は当業者には一般に既知であり,したがって,ここでは詳細な説明を要しない。
【0047】
「クラウド」又は「クラウドコンピューティング」は,迅速に提供でき,最小の管理努力又はサービス提供者との対話で公開できる,構成可能な計算リソース(例えば,通信網,サーバ,記憶装置,アプリケーション,サービス)の共有プールに対する,便利で,要求型(on demand)の網接続を可能にするモデルを含む。クラウドコンピューティングは位置に寄らない計算を含み,それによって共有サーバがリソース,ソフトウェア及びデータを,要求に応じて計算機及びほかの装置に提供する。
【0048】
システム,方法及び計算機プログラム製品が提供される。「種々の実施例」,「いくつかの実施例」,「一つの実施例」,「実施例」「例示実施例」等の言及は,説明した実施例が特定の特徴,構造又は特性を含むことを示すが,どの実施例も必ずしもその特定の特徴,構造又は特性を含む訳ではない。さらに,このような文言は必ずしも同一の実施例を指すものではない。さらに,実施例に関して特定の特徴,構造又は特性が説明されたとき,明示的に説明されているかどうかにかかわらず,ほかの実施例におけるこのような特徴,構造又は特性に影響を与えることは,当業者の知識に含まれることに留意されたい。この説明を読めば,本発明を代替実施例においてどのように実現するかは当業者には明らかになるであろう。
【0049】
ここで開示した例に関係して説明した方法又はアルゴリズムのステップは,直接ハードウェアで実現してもよいし,プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実現してもよいし,この二つの組合せで実現してもよい。ソフトウェアモジュールは,RAM,フラッシュメモリ,ROM,EPROM,EEPROM,レジスタ,ハードディスク,着脱可能ディスク,CD−ROM,又は当業において既知の任意のほかの形態の記憶媒体にあってもよい。例示記憶媒体はプロセッサに接続され,プロセッサは当該記憶媒体から情報を読み出し,情報を書き込むことができる。代替として,記憶媒体はプロセッサに統合されていてもよい。プロセッサ及び記憶媒体は特定用途集積回路(ASIC)内にあってもよい。
【0050】
システム及び方法は,ここでは,機能ブロック部品,スクリーンショット,任意選択及び種々の処理ステップで説明される。このような機能ブロックは,指定された機能を実行するように構成された任意の数のハードウェア及び/又はソフトウェア部品によって実現することができることを理解されたい。例えば,システム100は種々の集積回路部品,例えばメモリ素子,処理素子,論理素子,参照テーブル,等を用いてもよく,1又は複数のマイクロプロセッサ又はほかの制御デバイスの制御化で種々の機能を実行することができる。同様に,本システムのソフトウェア要素は任意のプログラム言語又はスクリプト言語,例えば,データ構造体,オブジェクト,プロセス,ルーチン又はほかのプログラム要素の任意の組合せで実現された種々のアルゴリズムを有する,VPL,C,C++,C#,Java(登録商標),JavaScript(登録商標),VBScript,Macromedia Cold Fusion,COBOL,Microsoft(登録商標)Active Server Page,アセンブリ言語,PERL,PHP,awk,Python,Visual Basic,SQLストアドプロシージャ,PL/SQL,任意のUNIX(登録商標)シェルスクリプト及び拡張可能マーク付け言語(XML)で実現することができる。さらに,システム100はデータ伝送,信号通知,データ処理,通信網制御,等の任意の数の通常の技法を用いてもよいことに注意されたい。
【0051】
当業者であれば理解するであろうが,システム100は既存システムのカスタマイズ,追加製品,アップグレードされたソフトウェア,独立システム,分散システム,方法,データ処理システム,データ処理用装置,及び/又は計算機プログラム製品として実現することができる。さらに,システム100は,記憶媒体で実現された,計算機可読プログラムコード手段を有する非一時的計算機可読記憶媒体上の計算機プログラム製品の形態を取ってもよい。ハードディスク,CD−ROM,光記憶装置,磁気記憶装置及び/又は類似物を含む,任意の適切な計算機可読記憶媒体を用いることができる。
【0052】
システム100の例示実施例は,説明的なスタイルで開示されている。したがって,本願全体で用いられている用語は非制限的に読むことが望ましい。当業者であれば,本願の教示に小さな修正を想起するであろうが,ここで保証される特許請求の範囲によって制限されることを意図するところは,ここで寄与した先行技術に対する進歩の範囲に合理的に入るすべての実施例であり,この範囲は,本願の請求項及びその均等物に照らす場合を除いて制限されないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4