(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アルキレンオキサイド付加物の起泡力(ロスマイルス試験法、濃度0.1重量%および温度25℃の測定条件下)が、流下直後において10mm以下であり、流下直後から5分後において5mm以下である、請求項1に記載の消泡剤。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の消泡剤は、アルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。まず、必須成分であるアルキレンオキサイド付加物を説明する。
【0014】
〔アルキレンオキサイド付加物およびその製造方法〕
アルキレンオキサイド付加物は、下記一般式(1)で表される。
RO−[(PO)x/(EO)y]−H (1)
(但し、Rはアルキル基およびアルケニル基から選ばれ、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。前記Rは、その炭素数が8〜13であるものの重量割合が30〜70重量%であり、その炭素数が16〜20であるものの重量割合が30〜70重量%である。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。xおよびyは、各々の平均付加モル数を示し、x=1〜40およびy=0〜20である。[(PO)x/(EO)y]はランダム付加および/またはブロック付加によって形成されるポリオキシアルキレン基である。)
【0015】
一般式(1)中のRは、アルキル基およびアルケニル基から選ばれ、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい炭化水素基であり、Rが複数の炭化水素基から構成される場合、互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。Rは、その炭素数が8〜13であるもの(以下では、炭化水素基Aということがある)、および、その炭素数が16〜20であるもの(以下では、炭化水素基Bということがある)を含む。このように、炭化水素基Rが炭化水素基Aおよび炭化水素基Bの両方を含むことによって、汎用性に富む消泡性能が得られる。なお、Rは、炭化水素基Aおよび炭化水素基B以外のアルキル基やアルケニル基を含んでいてもよい。
炭化水素基Aの炭素数については、8〜13の範囲にあれば特に限定はないが、好ましくは8〜12、さらに好ましくは9〜12、特に好ましくは10〜12、最も好ましくは10〜11である。
【0016】
炭化水素基Bの炭素数については、16〜20の範囲にあれば特に限定はないが、好ましくは16〜19、さらに好ましくは6〜18、特に好ましくは17〜18である。
炭化水素基Aの重量割合は、通常、R全体の30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、さらに好ましくは40〜60重量%、特に好ましくは40〜55重量%、最も好ましくは40〜50重量%である。炭化水素基Aの重量割合がR全体の30重量%未満または70重量%超であると、消泡性能の汎用性に優れないことがある。
【0017】
また、炭化水素基Bの重量割合は、通常、R全体の30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、さらに好ましくは40〜60重量%、特に好ましくは45〜60重量%、最も好ましくは50〜60重量%である。炭化水素基Bの重量割合がR全体の30重量%未満または70重量%超であると、消泡性能の汎用性に優れないことがある。
Rの具体例としては、たとえば、以下に示したアルキレンオキサイド付加物の製造方法において詳しく説明するアルコールからOH基を除いたアルキル基やアルケニル基を挙げることができる。
【0018】
xはポリオキシアルキレン基([(PO)x/(EO)y])中のオキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数を表し、yはポリオキシアルキレン基([(PO)x/(EO)y])中のオキシエチレン基(EO)の平均付加モル数を表す。
オキシプロピレン基の平均付加モル数xとしては、特に限定はないが、通常1〜40、好ましくは2〜40、より好ましくは2〜30、さらに好ましくは3〜30、特に好ましくは3〜20、最も好ましくは4〜15である。オキシプロピレン基の平均付加モル数xが1未満であると、低泡性や消泡性が十分ではないことがある。一方、オキシプロピレン基xの平均付加モル数が20超であると、疎水性が強くなりすぎて水溶性が低下することがある。
【0019】
オキシエチレン基の平均付加モル数yとしては、特に限定はないが、通常0〜20、好ましくは0〜15、より好ましくは0〜10、さらに好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜8、最も好ましくは1〜6である。オキシエチレン基yの平均付加モル数が20超であると、親水性が強くなりすぎて低泡性や消泡性が低下することがある。
[(PO)x/(EO)y]は、xモルのオキシプロピレン基とyモルのオキシエチレン基とが付加してなるポリオキシアルキレン基である。このポリオキシアルキレン基の一方の末端は、エーテル結合を介してアルキル基またはアルケニル基と結合しており、他方の末端は水酸基となっている(以下では、この水酸基を末端水酸基ということがある。)。
【0020】
また、このポリオキシアルキレン基は、ランダム付加および/またはブロック付加によって形成されるが、ランダム付加によって形成されると、消泡性および水溶性のバランスに優れるために好ましい。ここで、ランダム付加によって形成されるとは、ポリオキシアルキレン基を形成する際にランダム付加が必ず行われることを意味し、ポリオキシアルキレン基を形成する際にランダム付加以外にブロック付加や、グラフト付加、交互付加等の他の付加が行われることをも包含する。他の付加のうちでもブロック付加が好ましく、このポリオキシアルキレン基は、ランダム付加およびブロック付加によって形成されると、消泡性および水溶性のバランスに優れるためにさらに好ましい。なお、本発明でランダム付加とは、オキシプロピレン基およびオキシエチレン基が無秩序に共重合して配列された付加状態になっていることを言う。また、本発明でブロック付加とは、オキシプロピレン基およびオキシエチレン基のうちの1種のみが付加したブロックが少なくとも1つ配列している付加状態を言う。本発明で「ランダム付加およびブロック付加」とは、上記で説明したランダム付加およびブロック付加が混在した付加形態になっていることを言う。
アルキレンオキシド付加物は、ポリオキシアルキレン基のxとyの商(x/y)が特定の範囲にあると、消泡効果に優れる場合があるので好ましい。x/yとしては、たとえば、消泡効果を考慮すると、好ましくは1<x/y<20、より好ましくは2<x/y<20、さらに好ましくは2<x/y<15、特に好ましくは3<x/y<15、最も好ましくは3<x/y<10である。x/yが1以下であると、消泡性に優れないことがある。x/yが20超であると、水溶性が十分ではないことがある。
【0021】
アルキレンオキサイド付加物の
13C−NMRスペクトルおよび
1H−NMRスペクトルを測定したチャートに基づいて、下記で各々定義されるN
EO−OH、N
PO−OH、N
1OHおよびN
2OHを読み取り、
N
EO−OH:末端水酸基に直接結合しているEOの炭素に帰属される
13C−NMRスペクトルの積分値の和
N
PO−OH:末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される
13C−NMRスペクトルの積分値の和
N
1OH:1級水酸基の結合したメチレン基のプロトンに帰属される
1H−NMRスペクトルの積分値の和
N
2OH:2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される
1H−NMRスペクトルの積分値の和
【0022】
そして、得られた読み取り値を各々下記計算式(I)、(II):
E
EO−OH(%)=100×N
EO−OH/(N
EO−OH+N
PO−OH) (I)
E
OH(%)=100×N
2OH/(N
1OH+N
2OH) (II)
末端水酸基が直結しているオキシエチレン基の百分率E
EO−OH、および末端水酸基の2級化率E
OHのパラメーターが、下記数式(I−A)、(II−A)を各々満足すると、低泡性、消泡性に優れるので好ましい。
0≦E
EO−OH≦40 (I−A)
60≦E
OH≦100 (II−A)
【0023】
末端水酸基に直接結合しているEOの百分率E
EO−OH(%)は、好ましくは0≦E
EO−OH≦40、より好ましくは5≦E
EO−OH≦40、さらに好ましくは5≦E
EO−OH≦35、特に好ましくは5≦E
EO−OH≦30、最も好ましくは5≦E
EO−OH≦25である。E
EO−OHが40%超であると、低泡性、消泡性に優れない場合がある。
N
EO−OHは、
13C−NMRスペクトルにおいて末端水酸基に直接結合しているEOの炭素に帰属される全ての積分値の和であり、61.0〜63.0ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
【0024】
N
PO−OHは、
13C−NMRスペクトルにおいて末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される全ての積分値の和であり、64.5〜67.5ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
末端水酸基の2級化率E
OH(%)は、好ましくは60≦E
OH≦100、より好ましくは60≦E
OH≦95、さらに好ましくは65≦E
OH≦95、特に好ましくは70≦E
OH≦95、最も好ましくは75≦E
OH≦95ある。E
OHが60%未満であると、低泡性、消泡性に優れない場合がある。なお、E
OHを求めるための
1H−NMRスペクトル測定では、アルキレンオキサイド付加物を無水トリフルオロ酢酸でトリフルオロアセチル化した試料を用いる。
【0025】
N
2OHは、
1H−NMRスペクトルにおいて2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される全ての積分値の和であり、通常4.9〜5.5ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
N
1OHは、
1H−NMRスペクトルにおいて1級水酸基の結合したメチレン基のプロトンに帰属される全ての積分値の和であり、通常4.1〜4.7ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
【0026】
アルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量としては、特に限定はないが、好ましくは200〜5000、より好ましくは300〜4000、さらに好ましくは400〜3000、特に好ましくは400〜2000、最も好ましくは500〜1500である。重量平均分子量が200未満であると、アルキレンオキサイド付加物の消泡性が低いことがある。
重量平均分子量が5000超であると、ハンドリング性が低いことがある。重量平均分子量の測定方法は、実施例で詳しく説明する。
アルキレンオキサイド付加物の曇点は、以下の実施例で詳しく説明するブチルジグリコール法(BDG法)により測定した値とする。BDG法により測定したアルキレンオキサイド付加物の曇点は、好ましくは10〜95℃、より好ましくは10〜80℃、さらに好ましくは10〜70℃、特に好ましくは20〜60℃、最も好ましくは30〜50℃である。BDG法により測定した曇点が10℃未満であると、アルキレンオキサイド付加物の水溶性が低いことがある。BDG法により測定した曇点が95℃超であると、アルキレンオキサイド付加物の消泡性が低いことがある。
【0027】
アルキレンオキサイド付加物の起泡力は、以下の実施例で詳しく説明するように、濃度0.1重量%、温度25℃の測定条件下でロスマイルス試験法により測定した値とする。アルキレンオキサイド付加物の流下直後の起泡力は、好ましくは10mm以下、より好ましくは
8mm以下、さらに好ましくは7mm以下、特に好ましくは6mm以下、最も好ましくは5mm以下である。また、流下直後から5分後の起泡力は、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下、さらに好ましくは3mm以下、特に好ましくは2mm以下、最も好ましくは1mm以下である。流下直後の起泡力が10mm超であると、低泡性および消泡性に優れないことがある。一方、流下直後から5分後の起泡力が5mm超であると、低泡性および消泡性に優れないことがある。
アルキレンオキサイド付加物の表面張力は、以下の実施例で詳しく説明するように、アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液を調製し、温度25℃の測定条件下でその表面張力を測定した値とする。アルキレンオキサイド付加物の表面張力は、好ましくは20〜50mN/m、より好ましくは20〜45mN/m、さらに好ましくは25〜45mN/m、特に好ましくは25〜40mN/m、最も好ましくは30〜40mN/mである。アルキレンオキサイド付加物の表面張力が20mN/m未満であると、低泡性が良くないことがある。一方、アルキレンオキサイド付加物の表面張力が50mN/m超であると、消泡性が十分ではないことがある。
【0028】
次に、アルキレンオキサイド付加物の製造方法については、特に限定はないが、たとえば、下記一般式(A):
ROH (A)
(但し、Rはアルキル基およびアルケニル基から選ばれ、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。前記Rは、その炭素数が8〜13であるものの重量割合が30〜70重量%であり、その炭素数が16〜20であるものの重量割合が30〜70重量%である。)
で表されるアルコールに対して、アルキレンオキサイドを供給して付加反応させる工程を含む製造方法等を挙げることができる。ここで用いるアルキレンオキサイドについては、プロピレンオキサイドが必ず用いられる。また、アルキレンオキサイドについて、プロピレンオキサイドとともにエチレンオキサイドをさらに用いると、消泡性および水溶性のバランスに優れるために好ましい。
【0029】
この製造方法では、アルキレンオキサイドがランダム付加および/またはブロック付加するように付加反応させると、消泡性および水溶性のバランスに優れるために好ましく、ランダム付加するように付加反応させるとさらに好ましい。また、ランダム付加とともにブロック付加するように付加反応させてもよい。
この製造方法では、付加反応を1つの工程のみで行ってもよく、複数の工程に分けて行ってもよい。付加反応を1つの工程のみで行う場合は、たとえば、プロピレンオキサイドまたはエチレンオキサイドをアルコールにブロック付加させる工程のみを行う製造方法;プロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドをランダム付加させる工程のみを行う製造方法等を挙げることができる。また、付加反応を複数の工程に分けて行う場合として、たとえば、2工程で行うときの具体例としては、プロピレンオキサイドまたはエチレンオキサイドをアルコールにブロック付加させる工程1を行った後に、プロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドをランダム付加させる工程2を行う製造方法;プロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドをランダム付加させる工程1を行った後に、プロピレンオキサイドまたはエチレンオキサイドをアルコールにブロック付加させる工程2を行う製造方法等を挙げることができる。
【0030】
一般式(A)で表されるアルコールにおけるRは、炭化水素基Aおよび炭化水素基Bを含む。Rは1種または2種以上から構成されていてもよい。
Rが炭化水素基Aであるアルコールとしては、特に限定はないが、オクタノール、ノナオール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール等の直鎖アルカノール;2−エチルへキサノール、2−プロピルヘプタノール、2−ブチルオクタノール等の分岐アルカノール;オクテノール、ノネノール、デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール等の直鎖アルケノール;2−エチルへキセノール、イソトリデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。これらのアルコールは、1種または2種以上を併用してもよい。
【0031】
Rが炭化水素基Bであるアルコールとしては、特に限定はないが、へキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール等の直鎖アルカノール;1−メチルヘプタデカノール等の分岐アルカノール;ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール等の直鎖アルケノール;1−メチルヘプタデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。これらのアルコールは、1種または2種以上を併用してもよい。
このようなRが炭化水素基Aまたは炭化水素基Bである高級アルコールの製品の具体例としては、特に限定はないが、たとえば、パームアルコール等の天然油脂由来の高級アルコールや、カルコールシリーズ(花王製)、コノールシリーズ(新日本理化製)、オキソコールシリーズ(協和発酵ケミカル製)、ネオドールシリーズ(シェル化学製)、ALFOLシリーズ(Sasol製)、EXXALシリーズ(エクソン・モービル製)等が挙げられる。これらの高級アルコールの製品は、1種または2種以上を併用してもよい。
【0032】
この製造方法は、触媒の存在下で行われてもよい。触媒としては、特に限定はないが、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム等のアルカリ(土類)金属の水酸化物;酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム等のアルカリ(土類)金属の酸化物;金属カリウム、金属ナトリウム等のアルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属の水素化物;炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ(土類)金属の炭酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等のアルカリ(土類)金属の硫酸塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸;パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム等の芳香族スルホン酸塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、トリエチルアミン等のアミン化合物;鉄粉、アルミニウム粉、アンチモン粉、塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化コバルト(III)、塩化アンチモン(III)、塩化アンチモン(V)、臭化アンチモン(III)、四塩化スズ、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル等のルイス酸;硫酸、過塩素酸等のプロトン酸;過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸マグネシウム等のアルカリ(土類)金属の過塩素酸塩;カルシウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムエトキシド等のアルカリ(土類)金属のアルコキシド;カリウムフェノキシド、カルシウムフェノキシド等のアルカリ(土類)金属のフェノキシド;珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム、ゼオライト等の珪酸塩;水酸化アルミニウム・マグネシウム焼成物、金属イオン添加酸化マグネシウム、焼成ハイドロタルサイト等の複合酸化物またはそれらの表面改質物、ランタノイド系錯体等が挙げられる。これらの触媒は、1種または2種以上を併用してもよい。
触媒の使用量については、特に限定はないが、アルコール100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.001〜8重量部、さらに好ましくは0.01〜6重量部、特に好ましくは0.05〜5重量部、最も好ましくは0.05〜3重量部である。触媒の使用量が0.001重量部未満であると付加反応が十分に進行しないことがある。一方、触媒の使用量が10重量部超であるとアルキレンオキサイド付加物が着色し易くなるおそれがある。
【0033】
この製造方法では、アルコール、触媒等の原料を反応容器に仕込み、そしてその反応容器に対して脱ガス処理や脱水処理が行われると好ましい。脱ガス処理は、たとえば減圧脱気方式、真空脱気方式等で行われる。また、脱水処理は、たとえば加熱脱水方式、減圧脱水方式、真空脱水方式等で行われる。
この製造方法では、その製造形式については特に限定はなく、連続式でもバッチ式でもよい。反応容器については、特に限定はないが、たとえば、攪拌翼を備えた槽型反応容器やマイクロリアクター等を挙げることができる。攪拌翼としては、特に限定はないが、マックスブレンド翼、トルネード翼、フルゾーン翼、パドル翼等を挙げることができる。
【0034】
この製造方法では、付加反応を減圧状態から開始してもよいし、大気圧の状態から開始してもよいし、さらには加圧状態から開始してもよい。大気圧状態や加圧状態から開始する場合には不活性ガスの雰囲気下で行われることが好ましい。付加反応が不活性ガスの雰囲気下で行われると、アルキレンオキサイドと酸素との副反応等に起因して生成する不純物を十分に除去することが可能となり、また、安全性の観点からも有用であるので好ましい。不活性ガスとしては特に限定はないが、たとえば、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等が挙げられる。これらの不活性ガスは1種または2種以上を併用してもよい。不活性ガスの雰囲気下における反応容器内の酸素濃度については、特に限定はないが、好ましくは10体積%以下、より好ましくは5体積%以下、さらに好ましくは3体積%以下、特に好ましくは1体積%以下、最も好ましくは0.5体積%以下である。反応容器内の酸素濃度が10体積%超であると不純物を十分に除去できないことがあり、また安全性の観点からも好ましくないことがある。
反応容器内の初期圧力については、特に限定はないが、たとえば、ゲージ圧で好ましくは0〜0.50MPa、より好ましくは0〜0.45MPa、さらに好ましくは0〜0.4MPa、特に好ましくは0〜0.35MPa、最も好ましくは0〜0.3MPaである。反応容器内の初期圧力が0MPa未満であると、不純物の発生量が多くなることがある。一方、反応容器内の初期圧力が0.50MPa超であると、反応速度が遅くなることがある。
【0035】
アルコールに対してアルキレンオキサイドを供給すると、付加反応が生起する。
付加反応時の反応容器内の圧力は、アルキレンオキサイドの供給速度、反応温度、触媒量等に影響される。付加反応時の反応容器内の圧力は特に限定はないが、ゲージ圧で好ましくは0〜5.0MPa、より好ましくは0〜4.0MPa、さらに好ましくは0〜3.0MPa、特に好ましくは0〜2.0MPa、最も好ましくは0.1〜1.0MPaである。付加反応時の反応容器内の圧力が0MPa未満であると、反応速度が遅くなることがある。一方、付加反応時の反応容器内の圧力が5.0MPa超であると、製造が困難であることがある。
【0036】
付加反応の反応温度としては特に限定はないが、好ましくは70〜240℃、より好ましくは80〜220℃、さらに好ましくは90〜200℃、特に好ましくは100〜190℃、最も好ましくは110〜180℃である。反応温度が70℃未満であると、付加反応が十分に進行しないことがある。一方、反応温度が240℃超であると、得られるアルキレンオキサイド付加物の着色およびアルキレンオキサイド付加物中のポリオキシアルキレン基の分解が促進されることがある。
上記付加反応に要する時間(反応時間)については特に限定はないが、好ましくは0.1〜100時間、より好ましくは0.1〜80時間、さらに好ましくは0.1〜60時間、特に好ましくは0.1〜40時間、最も好ましくは0.5〜30時間である。反応時間が0.1時間未満であると、付加反応が十分に進行しないことがある。一方、反応時間が100時間超であると、生産効率が悪くなることがある。
【0037】
アルキレンオキサイドの供給が完了すると反応容器内の内圧はアルキレンオキサイドが消費されることにより徐々に低下していく。付加反応は内圧の変化が認められなくなるまで継続することが好ましい。付加反応は一定時間における内圧の変化が認められなくなった時点で反応を終了する。必要に応じて加熱減圧操作等を実施し、未反応のアルキレンオキサイドを回収してもよい。
この付加反応においては、必要に応じて不活性溶媒を用いることができる。たとえば、アルコールとしてトリアコンセノール等の常温で固体のものを用いる場合には反応前に予め不活性溶媒に溶解して用いることが好ましく、これにより反応性をより十分に向上できるとともに、ハンドリング性が高い。また、不活性溶媒を用いると除熱効果も期待できる。
【0038】
不活性溶媒としては特に限定はないが、たとえば、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類;スルホラン、ジメチルスルホンホキシド等のスルホン類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。なかでも、芳香族炭化水素類が好ましく、より好ましくはトルエンである。
不活性溶媒の使用量としては、特に限定はないが、アルコールを溶解するのに使用する場合には、アルコール100重量部に対して、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは10〜400重量部、特に好ましくは10〜300重量部、最も好ましくは10〜200重量部である。不活性溶媒の量がアルコール100重量部に対して1000重量部超であると、付加反応を十分に進行させることができないことがある。一方、不活性溶媒の量が10重量部未満であると、アルコールを十分に溶解することができないことがある。なお、不活性溶媒を使用した場合には、付加反応後に除去することが好ましい。不活性溶媒の除去によって、不活性溶媒の残存に起因する不純物の発生を十分に防ぐことができ、各種物性により優れたアルキレンオキサイド付加物を得ることができる。溶媒の除去工程については、後述するとおりである。
【0039】
この付加反応の終了後は、必要に応じて、触媒を中和および/または除去したり、不活性溶媒を除去したりすると好ましい。
触媒の中和は、通常の方法により行えばよいが、たとえば、触媒がアルカリ触媒である場合は、塩酸、リン酸、酢酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、アクリル酸、メタクリル酸等の酸を添加して行うことが好ましい。
【0040】
触媒の中和は不活性ガスの雰囲気下で行われると好ましい。不活性ガスとしては、特に限定はないが、たとえば、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
触媒の中和時の温度としては、特に限定はないが、好ましくは50〜200℃、より好ましくは50〜180℃、さらに好ましくは60〜150℃、特に好ましくは60〜130℃、最も好ましくは70〜110℃である。触媒の中和時の温度が50℃未満であると、中和に要する時間が長くなることがある。一方、触媒の中和時の温度が200℃超であると、得られるアルキレンオキサイド付加物の着色およびアルキレンオキサイド付加物中のポリオキシアルキレン基の分解が促進されることがある。
【0041】
触媒の中和により、上記付加反応により得られる反応生成物のpHが好ましくは4〜10に調整され、さらに好ましくは5〜8、特に好ましくは6〜8である。また、必要に応じて、キノン類やフェノール類等の酸化防止剤を併用することもできる。
中和により生成した中和塩は、さらに固液分離してもよい。中和により生成した中和塩の固液分離の方法としては、濾過や遠心分離等が挙げられる。濾過は、たとえば、濾紙、濾布、カートリッジフィルター、セルロースとポリエステルとの2層フィルター、金属メッシュ型フィルター、金属焼結型フィルター等を用いて、減圧または加圧下で温度20〜140℃の条件下で行うとよい。遠心分離は、たとえば、デカンターや遠心清澄機等の遠心分離器を用いて行うとよい。また、必要に応じて、固液分離前の液100重量部に対して水を1〜30重量部程度添加することもできる。上記固液分離として、特に濾過を行う際には、濾過助剤を使用すると濾過速度が向上するので好適である。
【0042】
濾過助剤としては、特に限定はないが、たとえば、セライト、ハイフロースーパーセル、セルピュアの各シリーズ(Advanced Minerals Corporation製)、シリカ#645、シリカ#600H、シリカ#600S、シリカ#300S、シリカ#100F(中央シリカ社製)、ダイカライト(グレフコ社製)等の珪藻土;ロカヘルプ(三井金属鉱業社製)、トプコ(昭和化学社製)等のパーライト;KCフロック(日本製紙社製)、ファイブラセル(Advanced Minerals Corporation製)等のセルロース系濾過助剤;サイロピュート(富士シリシア化学社製)等のシリカゲル等が挙げられる。これらの濾過助剤は、1種または2種以上を併用してもよい。
濾過助剤は、予め濾紙等のフィルター面に濾過助剤層を形成するプレコート法を用いてもよいし、濾液に直接添加するボディーフィード法を用いてもよいし、これら両方を併用してもよい。濾過助剤の使用量としては、固液分離前の液100重量部に対して、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.1〜1.5重量部である。また、濾過処理速度は、濾面の大きさ、減圧度または加圧度、処理湿度等にも依存するが、好ましくは100kg/m
2・hr以上、より好ましくは300kg/m
2・hr以上であり、さらに好ましくは、500kg/m
2・hr以上である。
【0043】
触媒の除去については、特に限定はないが、たとえば、触媒を吸着剤に吸着させた後、固液分離する方法が好ましい。
吸着剤としては、たとえば、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の珪酸塩、活性白土、酸性白土、シリカゲル、イオン交換樹脂等が挙げられる。市販の吸着剤としては、たとえば、キョーワード600、700(協和化学社製)、ミズカライフP−1、P−1S、P−1G、F−1G(水澤化学社製)、トミタ−AD600、700(富田製薬社製)等の珪酸塩;アンバーリスト(ローム・アンド・ハース社製)やアンバーライト(ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオン(三菱化学社製)、ダウエックス(ダウケミカル社製)等のイオン交換樹脂等が挙げられる。これらの吸着剤は、1種または2種以上を併用してもよい。
【0044】
吸着剤の使用量は、たとえば、触媒100重量部に対して、好ましくは100〜5000重量部、より好ましくは300〜3000重量部である。
触媒の除去条件としては、特に限定はないが、たとえば、減圧、常圧または加圧のいずれかの圧力条件下において、吸着剤を温度20〜140℃で5〜120分間攪拌混合した後、触媒が吸着された吸着剤を上記固液分離方法により分離する方法や、予めカラム等に吸着剤を充填しておいて、温度20℃〜140℃で反応混合物を通過させて触媒を吸着させて、触媒を除去する方法等が挙げられる。この際、さらに必要により、反応混合物100重量部に対して、水やエタノールに代表される低級アルコール等の水溶性溶剤を1〜20重量部添加してもよい。
【0045】
触媒の除去後の残存量については、特に限定はないが、好ましくは300ppm以下、より好ましくは200ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50ppm以下、最も好ましくは20ppm以下である。
不活性溶媒の除去は、たとえば、蒸留により行うことが好ましい。
【0046】
なお、触媒の中和および/または除去と不活性溶媒の除去とを行う場合、各工程の順序は特に限定はなく、たとえば、触媒の中和および/または除去を行った後に、不活性溶媒の除去を行うと、得られるアルキレンオキサイド付加物の精製効率に優れるために好ましい。
本発明の製造方法において、未反応で残存するアルコールの含有量としては、特に限定はないが、得られるアルキレンオキサイド付加物100重量部に対して、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.01重量部以下、さらに好ましくは0.001重量部以下、特に好ましくは0.0001重量部以下、最も好ましくは0.00001重量部以下である。未反応で残存するアルコールの含有量が、アルキレンオキサイド付加物100重量部に対して1重量部超であると、臭気が発生することがある。
【0047】
〔消泡剤〕
本発明の消泡剤は、上記で説明したアルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。
本発明の消泡剤は、水系で使用する際の水分散性が良好という理由から、水をさらに含んでいてもよい。水の配合割合については、特に限定はないが、アルキレンオキサイド付加物100重量部に対して、好ましくは1〜10000重量部、より好ましくは10〜1000重量部、さらに好ましくは20〜1000重量部、特に好ましくは30〜1000重量部、最も好ましくは60〜1000重量部である。水の配合割合が1重量部未満であると、洗浄力または消泡力が低下することがある。一方、水の配合割合が、10000重量部超であると、ハンドリング性に劣ることがある。
【0048】
本発明の消泡剤は、有機溶剤、鉱物油、シリコーン、動植物油、シリカ等その他の公知の消泡剤等のその他成分をさらに含んでもよい。
本発明の消泡剤の使用用途としては、特に限定はないが、たとえば、アミノ酸発酵、カルボン酸発酵、酵素発酵、抗生物質発酵等の発酵工業用途;紙パルプ製造工業;建築工業;染料工業;染色工業;ゴム工業;合成樹脂工業;インキ工業;塗料工業;繊維工業等に使用することができる。
【0049】
本発明の消泡剤を使用する際、消泡することが必要な水性媒体に対する配合割合については特に限定はないが、たとえば、水性媒体100重量部に対して通常0.0001〜10重量部、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.001〜5重量部、さらに好ましくは0.001〜1重量部、特に好ましくは0.01〜1重量部、最も好ましくは0.01〜0.1重量部である。
【実施例】
【0050】
以下に、本発明の実施例をその比較例とともに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0051】
〔
13C−NMR法〕
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、重水素化溶媒として約0.5mlの重水素化クロロホルムを加え溶解させて、
13C−NMR測定装置(BRUKER社製AVANCE400,100MHz)で測定した。
【0052】
〔
1H−NMR法および2級化率算出方法〕
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、重水素化溶媒として約0.5mlの重水素化クロロホルムを加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とし、
1H−NMR測定装置(BRUKER社製AVANCE400,400MHz)で測定した。
【0053】
〔重量平均分子量〕
アルキレンオキサイド付加物を不揮発分濃度が約0.2質量%濃度となるようにテトラヒドロフランに溶かした後、以下の測定条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を測定した。次いで、分子量既知のポリエチレングリコールのGPC測定結果から、検量線を作成し、重量平均分子量を算出した。
(測定条件)
機器名:HLC−8220(東ソー社製)
カラム:KF−G、KF−402HQ、KF−403HQ各1本ずつを直列に連結(いずれもShodex社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
注入量:10μl
溶離液の流量:0.3ml/分
温度:40℃
【0054】
〔曇点の測定〕
n−ブチルジグリコール(別名:2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル)の25重量%水溶液にアルキレンオキサイド付加物を添加して曇点試験液を調製した。その際、曇点試験液中のアルキレンオキサイド付加物の濃度が10重量%となるように調整した。次いで、加温して一旦曇点試験液を濁らせ、徐々に冷却して濁りが無くなる温度を曇点とした。
【0055】
〔起泡力〕
ロスマイルス試験法により温度25℃の測定条件下で測定した。アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液を試験液とし、試験液の50mlをロスマイルス測定装置の管壁に沿って流し込み、上部の流下ピペットにも試験液の200mlを入れて準備した。ロスマイルス測定装置の円筒中央に試験液の液滴が落ちるようにピペットをセットし、90cmの高さから試験液を流下させ、流下が終わった直後(流下直後)の泡沫の高さと、流下直後から5分後の泡沫の高さを測定した。
【0056】
〔表面張力〕
アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液を試験液とし、以下の測定条件で表面張力を測定した。
(測定条件)
機器名:自動表面張力計K100(KRUSS社製)
測定法:ウィルヘルミー法
温度:25℃
【0057】
〔アルキレンオキサイド付加物〕
実施例および比較例で用いたアルキレンオキサイド付加物1〜10の一般式を以下に示す。これらの一般式において、<(PO)
p/(EO)
q>は、ランダム付加によって平均付加モル数pのオキシプロピレン基および平均付加モル数qのオキシエチレン基から構成されるポリオキシアルキレン基を意味するものとする。たとえば、<(PO)
1/(EO)
1>であれば、ランダム付加によって平均付加モル数1のオキシプロピレン基および平均付加モル数1のオキシエチレン基から構成されるポリオキシアルキレン基を意味する。アルキレンオキサイド付加物1〜10の物性を以下の表1および2に示す。
アルキレンオキサイド付加物1〜5は本発明の消泡剤の必須成分となるアルキレンオキサイド付加物に該当する。一方、アルキレンオキサイド付加物6〜10は本発明の消泡剤の必須成分となるアルキレンオキサイド付加物には該当しない。また、ポリアルキレンオキサイド付加物の製造の代表例として、製造例1にポリアルキレンオキサイド付加物1の具体的な製造方法を示す。
【0058】
アルキレンオキサイド付加物1:RO−(PO)
3−<(PO)
3/(EO)
3>−H (但し、R=C
10H
21およびC
18H
37)
アルキレンオキサイド付加物2:RO−<(PO)
10/(EO)
3>−H (但し、R=C
8H
17およびC
16H
33)
アルキレンオキサイド付加物3:RO−<(PO)
4/(EO)
3>−(PO)
4−H (但し、R=C
12H
25およびC
18H
37)
アルキレンオキサイド付加物4:RO−(PO)
10−<(PO)
3/(EO)
3>−H (但し、R=C
10H
21およびC
18H
37)
アルキレンオキサイド付加物5:RO−(PO)
3−<(PO)
1/(EO)
1>−H (但し、R=C
8H
17、C
10H
21およびC
18H
37)
アルキレンオキサイド付加物6:C
10H
21O−(PO)
3−<(PO)
3/(EO)
3>−H
アルキレンオキサイド付加物7:C
16H
33O−(PO)
3−<(PO)
3/(EO)
3>−H
アルキレンオキサイド付加物8:C
8H
17O−<(PO)
10/(EO)
3>−H
アルキレンオキサイド付加物9:C
12H
25O−<(PO)
4/(EO)
3>−(PO)
4−H
アルキレンオキサイド付加物10:RO−<(PO)
10/(EO)
16>−(EO)
6−H (但し、R=C
10H
21およびC
18H
37)
【0059】
〔製造例1〕
(アルキレンオキサイド付加物1の製造)
1Lのオートクレーブに、デシルアルコール50gと、ステアリルアルコール50gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm
2を維持しつつ約120分間でプロピレンオキサイド86gを供給した。
【0060】
プロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させた。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm
2を維持しつつ約200分間でエチレンオキサイド65gおよびプロピレンオキサイド86gを同時に供給した。
【0061】
エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物に合成吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株))9gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物1を得た。
得られたアルキレンオキサイド付加物1のプロピレンオキサイド付加モル数(x)は6であり、エチレンオキサイド付加モル数(y)は3であった。
得られたアルキレンオキサイド付加物1の
13C−NMRスペクトル(
図1)および
1H−NMRスペクトル(
図2)の積分値を読み取り、N
EO−OH、N
PO−OH、N
1OH、N
2OHは、各々1.0、12.7、1.0、26.3であった。これらの積分値より計算されるE
EO−OH、E
OHは、各々7.3、96.3であった。得られたアルキレンオキサイド付加物1の重量平均分子量は696であった。曇点は43.3℃であった。表面張力は34.3であった。起泡力は、直後が0mm、5分後が0mmであった。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
アルキレンオキサイド付加物1〜10をそれぞれ用いて、下記の方法で、低泡性および消泡性を評価し、結果を表3に示した。
〔低泡性(起泡力)の評価〕
アルキレンオキサイド付加物0.1g、水99.9gを混合して試験液を調製した。25℃の条件で試験液を循環させ、10分後の泡沫の高さを測定した。
◎:起泡力が5mm未満であり、低泡性に優れる。
〇:起泡力が5mm以上10mm未満であり、低泡性に優れる。
△:起泡力が10mm以上20mm未満であり、低泡性に劣る。
×:起泡力が20mm以上であり、低泡性に劣る。
【0065】
〔消泡性(消泡力)の評価1〕
アルキレンオキサイド付加物0.05g、ポリビニルアルコール3g、水97gを混合した水溶液を50℃に保温しながら10分間エアーバブリングした。エアーバブリング後の水溶液の体積増加率を算出して消泡力を評価した。消泡力は下記の式により計算され、消泡力の値が小さいほど消泡性に優れる。
消泡力(%)=(エアーバブリング後の水溶液の体積−エアーバブリング前の水溶液の体積)(ml)/エアーバブリング前の水溶液の体積(ml)×100
◎:消泡力が100%未満であり、消泡性に優れる。
〇:消泡力が100%以上200%未満であり、消泡性に優れる。
△:消泡力が200%以上300%未満であり、消泡性に劣る。
×:消泡力が300%以上であり、消泡性に劣る。
【0066】
〔消泡性(消泡力)の評価2〕
前記消泡性(消泡力)の評価1において、ポリビニルアルコールをカプリン酸カリウムに変更する以外は、同様の方法および評価基準で消泡性を評価した。
【0067】
【表3】
【0068】
表3からは、実施例1〜5と比較例1〜5とを比較すると、実施例1〜5では、消泡性の評価1および2のいずれにおいても優れた消泡性を示し、評価方法による差異がほとんどなく汎用的な消泡性を有している。一方、比較例1〜5では、消泡性の評価1および評価2のいずれか一方において消泡性を示す場合もある。しかし、評価1および評価2の両方において優れた消泡性を示すものではなく、汎用的ではない。