特許第6235312号(P6235312)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スタンレー電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000002
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000003
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000004
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000005
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000006
  • 特許6235312-車両用信号灯 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235312
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】車両用信号灯
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/10 20060101AFI20171113BHJP
   B60Q 1/38 20060101ALI20171113BHJP
   F21W 101/12 20060101ALN20171113BHJP
   F21W 101/14 20060101ALN20171113BHJP
【FI】
   F21S8/10 300
   B60Q1/38 B
   F21W101:12
   F21W101:14
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-237565(P2013-237565)
(22)【出願日】2013年11月18日
(65)【公開番号】特開2015-99638(P2015-99638A)
(43)【公開日】2015年5月28日
【審査請求日】2016年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092853
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮一
(72)【発明者】
【氏名】井手 直道
(72)【発明者】
【氏名】平山 晴香
(72)【発明者】
【氏名】深山 潤一
(72)【発明者】
【氏名】影山 智之
(72)【発明者】
【氏名】岡田 英隆
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−506580(JP,A)
【文献】 特開平10−116505(JP,A)
【文献】 特開2000−326790(JP,A)
【文献】 特開平10−272982(JP,A)
【文献】 実開平07−028739(JP,U)
【文献】 特開2009−184428(JP,A)
【文献】 特開2004−136838(JP,A)
【文献】 特開昭63−240442(JP,A)
【文献】 米国特許第7175321(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/10
B60Q 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングとその開口部を覆うアウタレンズによって画成された灯室内に、少なくとも投影機とスクリーンを収納した車両用信号灯であって、
前記投影機を前記開口部と対向する前記ハウジングの底部に固定し、
前記スクリーンを前記アウタレンズと前記投影機の間の前記アウタレンズ側に配置し、
前記投影機は、前記スクリーンを後方側から車両用信号灯のターンシグナルランプとしての機能を含む複数の種類のランプ機能の光学像を投影可能な機能を有し、
前記光学像は、前記ランプ機能に応じた発光色であり、
前記光学像がターンシグナルランプとしての機能を発揮する場合には、車両が旋回する方向を示す方向に図形が移動し、若しくは大きさが変化して視認者に車両の旋回方向を認識させるように投影する
ことを特徴とする車両用信号灯。
【請求項2】
前記スクリーンに投影される光学像が点滅することを特徴とする請求項1記載の車両用信号灯。
【請求項3】
前記スクリーンには、前記複数の種類のランプ機能の複数の機能の光学像が同時に投影されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用信号灯。
【請求項4】
前記スクリーンには、前記複数のランプ機能のうち、1つの機能の光学像がスクリーン全体に投影されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用信号灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テールランプ、ストップランプ、ターンシグナルランプ、バックアップランプ等の車両用信号灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
テールランプ等の車両用信号灯は、ハウジングとその開口部を覆うアウタレンズによって画成された灯室内に、少なくとも光源を収容して構成されるが、近年、その光源として省電力で耐久性の高いLED(発光ダイオード)を用いたものが出現している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、従来の信号灯の一例を図6に示す。
【0004】
即ち、図6は従来の信号灯の正面図であり、図示の信号灯101は、車両後部の左右に配置されるものであって、テールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104を一体的に組み合わせて構成され、これらのテールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104は、これが点灯したときには、各々が占める面積部分を発光させてその機能を果たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−031008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図6に示す従来の信号灯101にあっては、テールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104が占める発光面積が小さいため、降雨や霧の発生等によって周囲の視界が悪い場合には視認性が低下し、テールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104の本来の機能が損なわれる可能性がある。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、必要に応じて光学像の発光色や大きさ等を変化させて視認性を高めることによって、本来の機能を十分果たすことができる車両用信号灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ハウジングとその開口部を覆うアウタレンズによって画成された灯室内に、少なくとも投影機とスクリーンを収納した車両用信号灯であって、
前記投影機を前記開口部と対向する前記ハウジングの底部に固定し、
前記スクリーンを前記アウタレンズと前記投影機の間の前記アウタレンズ側に配置し、
前記投影機は、前記スクリーンを後方側から車両用信号灯のターンシグナルランプとしての機能を含む複数の種類のランプ機能の光学像を投影可能な機能を有し、
前記光学像は、前記ランプ機能に応じた発光色であり、
前記光学像がターンシグナルランプとしての機能を発揮する場合には、車両が旋回する方向を示す方向に図形が移動し、若しくは大きさが変化して視認者に車両の旋回方向を認識させるように投影する
ことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記スクリーンに投影される光学像が点滅することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記スクリーンには、前記複数の種類のランプ機能の複数の機能の光学像が同時に投影されることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記スクリーンには、前記複数のランプ機能のうち、1つの機能の光学像がスクリーン全体に投影されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、投影機によってスクリーン上に投影される光学像を車両用信号灯の種類(例えば、テールランプ、ストップランプ、ターンシグナルシランプ、バックアップランプ等)に固有の態様(発光色や点滅)で表示することができ、例えば、スクリーン全体をターンシグナルランプの色で点滅させながら発光させることができ、視界が悪い環境下であっても、その光を他車の運転者や歩行者が確実に視認することができ、車両用信号灯は、ターンシグナルランプ本来の機能を十分果たすことができる。そして、スクリーンに投影される光学像を図形で表示し、車両が旋回する方向を示す方向に図形が移動し、若しくは図形の大きさが変化するようにすれば、視認者に車両の旋回方向を認識させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、スクリーンに投影される光学像を点滅させることによって、車両用信号灯をターンシグナルランプとして機能させることができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、1つの車両用信号灯が複数のランプ機能を同時に果たすことができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、1つの機能の光学像がスクリーン全体に投影されるため、視界が悪い環境下であっても、その光を他車の運転者や歩行者に確実に視認させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る車両用信号灯を備えるリアコンビネーションランプの側面図である。
図2図1のA−A線断面図である。
図3】本発明に係る車両用信号灯の発光状態を示す正面図である。
図4】(a),(b)は本発明に係る車両用信号灯における光学像の動きを示す正面図である。
図5】(a)〜(c)は本発明に係る車両用信号灯における光学像の大きさの変化を示す正面図である。
図6】従来の車両用信号灯の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明に係る車両用信号灯を備えるリアコンビネーションランプの側面図、図2図1のA−A線断面図であり、図1に示すように、車両前部の左右にはリアコンビネーションランプ10(図1には一方み図示)が配置されている。各リアコンビネーションランプ10は、図2に示すように、ハウジング11とその前面開口部を覆うアウタレンズ12によって画成された灯室13内に、他の信号灯と共に本発明に係る信号灯1を収容して構成されている。
【0019】
ここで、本発明に係る車両用信号灯1は、灯室13内のハウジング11の底壁11a上に配置された投影機(プロジェクタ)2とその前方に配されたスクリーン3を含んで構成されており、投影機2によってスクリーン3上に種々の光学像を投影することによってテールランプ、ストップランプ、ターンシグナルランプ、バックアップランプ等の機能を必要に応じて果たすことができる。
【0020】
例えば、図6に示した従来の信号灯101においては、テールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104が一体的に設けられており、これらのテールランプ102とターンシグナルランプ103及びバックアップランプ104の発光は、3つに区画された小さな面積の領域に限られていたが、本発明に係る車両用信号灯1においては、スクリーン3の全体を必要に応じてテールランプ、ターンランプ又はバックアップランプの発光領域とすることができる。但し、この場合、光学画像の発光色は、テールランプ、ターンシグナルランプ又はバックアップランプの発光色に変更される。例えば、投影機2によってスクリーン3の全体に赤色の光学像を投影することによって、車両用信号灯1をテールランプ又はストップランプとして使用することができ、スクリーン3の全体に橙色の光学像を点滅させながら投影することによって、車両用信号灯1をターンシグナルランプとして使用することができる。
【0021】
以上のように、必要に応じてスクリーン3の全体に所望の光学像を投影することによって、1つの車両用信号灯1がテールランプ、ターンランプ又はバックアップランプ等の複数のランプの機能を果たすことができ、この場合、スクリーン3の全体を発光させることができるため、視界が悪い環境下であっても、その光を他車の運転者や歩行者が確実に視認することができ、車両用信号灯1は、各ランプに要求される機能を果たすことができる。尚、スクリーン3上に複数の光学像を同時に投影させれば、1つの車両用信号灯1が複数のランプの機能を同時に果たすようにすることも可能である。
【0022】
又、本発明に係る車両用信号灯1においては、スクリーン3に投影される光学像の形状を変化させたり、光学像を移動させることも可能である。例えば、車両用信号灯1をターンランプとして使用する場合、図4(a),(b)に示すように、車両が旋回する方向を示す矢印の光学像4を橙色に点滅させながら車両が曲がる方向(図示例では、右から左方向)に移動させれば、視認者に車両が旋回する方向を明確に認識させることができる。
【0023】
更に、本発明に係る車両用信号灯1においては、スクリーン3に投影される光学像の大きさを経時的に変化させることも可能である。例えば、車両用信号灯1をターンシグナルランプとして使用する場合、図5(a)〜(c)に示すように、車両が旋回する方向に点滅する橙色の光学像5の大きさを時間の経過と共に次第に小さくする動作を繰り返せば、視認者に注意を喚起することができ、車両が曲がる方向(図示例では、右から左方向)を視認者が明確に認識することができる。
【0024】
尚、図示しないが、スクリーン3上には文字画像を投影することもでき、この文字画像の大きさや形状を経時的に変化させたり、移動させても良く、又、その発光色を任意に変更することも可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 車両用信号灯
2 投影機
3 スクリーン
4,5 光学像
10 リアコンビネーションランプ
11 ハウジング
12 アウタレンズ
13 灯室
図1
図2
図3
図4
図5
図6