【実施例1】
【0020】
図1及び
図2は、本発明の端末装置の自動保持作動装置を示す。
【0021】
1は、車両のダッシュボード、2は、このダッシュボード1に設けた開口部、3は、上記ダッシュボード1内に設けた箱状の収納ケース本体を示し、上記ダッシュボード1の開口部2に、上記収納ケース本体3の正面部3aを位置させる。
【0022】
4は、スマートフォンなどの携帯端末を保持させる携帯端末ホルダ部を示し、この携帯端末ホルダ部4は、移動手段5により、上記収納ケース本体3内に収納又は上記正面部3aに設けた開口部6から外に突出する。
【0023】
また、上記移動手段5は、上記収納ケース本体3内に設けられた長尺板状のスライド部材7と、このスライド部材7を長手方向にスライドさせるスライド機構部8とよりなり、このスライド部材7は、上記スライド機構部8により、上記正面部3aの開口部6を貫通して、長手方向に移動自在に自動でスライドさせられるようになる。
【0024】
また、上記スライド部材7の遊端部に、上記携帯端末ホルダ部4が、後述する
図8及び
図9に示すように、上記スライド部材6の長手方向に対して傾動自在に設けられていると共に、この携帯端末ホルダ部4を自動で傾動させる傾動手段が設けられている。
【0025】
図3〜
図6は、上記携帯端末ホルダ部4の詳細を示し、9は、この携帯端末ホルダ部4の背面部であり、この背面部9は、例えば、この携帯端末ホルダ部4に保持される、例えばスマートフォンの背面形状と略同形状の矩形板状に形成されていると共に、一方の側辺側の角部が弧状に湾曲している。そして、この背面部9の支持面により、保持される携帯端末の背面が支持されるようになる。
【0026】
また、10は、上記携帯端末ホルダ部4の下面部であり、この下面部10は、上記背面部9の下辺から垂直方向に起立して設けられ、上記スマートフォンの下側面が支持されるようになる。なお、
図8に示すように、上記下面部10の端辺10aを、内側方向に折り曲げて、携帯端末を支持した時、上記携帯端末の上面の下縁部分を覆いかぶさるようにして、上記携帯端末が、上記携帯端末ホルダ部4から脱落しづらくしてもよい。
【0027】
また、11は、上記携帯端末ホルダ部4の一方の側壁部であり、この一方の側壁部11は、上記背面部9の一方の側辺9aから垂直方向に起立して設けられている。
【0028】
また、12は、上記携帯端末ホルダ部4の他方の側壁部であり、この他方の側壁部12は、矩形板状に形成され、上記背面部9の他方の側辺9bの外方に、上記一方の側壁部11に対向して配置される。
【0029】
また、上記他方の側壁部12の下端辺12aに垂直方向に突出して長尺板状のスライド部13を設けて、このスライド部13を例えば、上記背面部9の裏面に上記スライド部13の長手方向にスライド自在に設ける。
【0030】
また、この他方の側壁部12を上記一方の側壁部11に対して、自動で離接させる離接手段(図示せず)を設け、この離接手段により、携帯端末の両側面をそれぞれ上記一方の側壁部11と上記他方の側壁部12とにより自動で挟持するようにする。
【0031】
なお、上記一方の側壁部11の両側部11bは、上記背面部9の角部に沿って湾曲させてもよく、後述するように、携帯端末を挟持した時に、その携帯端末の一方の側辺に合致して、上記携帯端末ホルダ部4から脱落しづらくしてもよい。
【0032】
また、上記一方の側壁部11の上端辺11aを内側方向に折り曲げて、携帯端末を挟持した時に、上記携帯端末の上面の縁部を覆いかぶさるようにして、上記携帯端末が、上記携帯端末ホルダ部4から脱落しづらくしてもよい。
【0033】
また、上記他方の側壁部12の両側端部12c、12cを、後述するように、携帯端末を挟持した時に、その携帯端末の他方の側辺に合致して、上記携帯端末ホルダ部4から脱落しづらくするために、内側方向に湾曲させてもよい。なお、この場合、上記他方の側壁部12の背面側を背面板12dで塞ぐようにしてもよい。
【0034】
また、上記他方の側壁部12の上端辺12bを内側方向に折り曲げて、上記と同様に、端末を挟持した時に、上記携帯端末の上面の縁部を覆いかぶさるようにして、上記携帯端末が、上記携帯端末ホルダ部4から脱落しづらくしてもよい。
【0035】
なお、この場合、上記他方の側壁部12と上記両側端部12cと上記上端辺12bと上記背面板12dにより、携帯端末の側部を挿入できる凹部が形成されるようになる。
【0036】
14は、電気的接続部を示し、この電気的接続部14は、上記一方の側壁部11の外方に設けると共に、この電気的接続部14に長尺板状のスライド部15を固定し、このスライド部15を、上記背面部9の裏面に上記スライド部15の長手方向にスライド自在に設ける。
【0037】
そして、この電気的接続部14を上記一方の側壁部11方向に対して、自動で離接させる離接手段(図示せず)を設ける。
【0038】
また、上記電気的接続部14には、携帯端末の接続端子部に接続可能な端子部14aが形成され、上記離接手段により、上記電気的接続部14が上記一方の側壁部11に接近した時に、上記
端子部14aは、上記一方の側壁部11に設けた貫通穴16を貫通して、上記携帯端末ホルダ部4に挟持された携帯端末の接続端子
部に自動で接続されるようになる。
【0039】
なお、この電気的接続部14に接続される上記携帯端末の接続端子
部とは、例えば、携帯端末に設けられた電源端子や、外部入出力端子など電気的情報を携帯端末に入出力する入出力端子の端子部などがある。
【0040】
また、例えば、上記携帯端末ホルダ部4の背面部9の支持面に、光センサなどの携帯端末検知手段17を設け、携帯端末が上記携帯端末ホルダ部4の背面部に支持されたか否かを自動で検知するようにする。
【0041】
なお、
図2において、18は、上記収納ケース本体3の正面部3aに設けた操作部を示し、この操作部18のインジェクションボタン18aを操作することにより、上記携帯端末ホルダ部4の収納又は突出を指示できると共に、この操作部18の設置位置操作ボタン18bを操作することにより、後述する、携帯端末ホルダ部4の設置位置を指示できるようになる。
【0042】
なお、この操作部18は、リモコンとして、上記収納ケース本体3から分離して設けても良く、また、携帯端末を用いて操作できるようにしてもよい。
【0043】
次に、本発明の使用方法を説明する。
【0044】
(収納段階)
携帯端末ホルダ部4に携帯端末を装着する前においては、
図1、
図2、
図7に示すように、上記収納ケース本体3内に上記携帯端末ホルダ部4が収納されている。
【0045】
また、上記携帯端末ホルダ部4は、
図3及び
図4に示すように、背面部9の支持面が収納ケース本体3の底面と平行になるように設置されていると共に、上記他方の側壁部12及び電気的接続部14は、それぞれ互いに接近する方向に位置し、コンパクトに収納されている。
【0046】
(ホルダ部突出段階)
そして、例えば、上記操作部18のイジェクトボタン18aを手動でボタン操作するなど、突出操作部を操作すれば、上記移動手段5のスライド機構部8により、上記スライド部材7が自動でスライドして、
図8に示すように、上記携帯端末ホルダ部4が上記収納ケース本体3の開口部6から外に突出し、所望の位置までスライドする。
【0047】
なお、上記操作部18を手動でボタン操作する代わりに、上記操作部18に、例えば、スマートフォン等から発信されているブルートゥース信号などの信号の検知手段(図示せず)を設け、スマートフォン等を操作部に近接させた場合に、そのスマートフォン等から発信されているブルートゥース信号などの信号を検知し、上記携帯端末ホルダ部4を上記ケース本体3から外に突出させるようにしてもよい。
【0048】
(背面部傾斜段階)
そして、上記携帯端末ホルダ部4が所望の位置までスライドした後に、あるいは、所望の位置までスライドする途中で、上記携帯端末ホルダ部4の背面部9を、
図9に示すように、上記傾動手段により、その支持面が、上記スライド部材7の長手方向に対して、30度から60度、好ましくは45度なるように自動で傾斜させる。
【0049】
また、上記携帯端末ホルダ部4が所望の位置までスライドした後に、あるいは、所望の位置までスライドする途中で、上記携帯端末ホルダ部4の他方の側壁部12及び電気的接続部14をそれぞれ、
図5及び
図6に示すように、上記一方の側壁部11と上記他方の側壁部12との間に携帯端末を挿入可能な位置まで離間する状態となるように、所望の位置まで自動で移動させる。
【0050】
(端末挟持段階)
上記のように背面部9が傾斜することにより、
図10及び
図11に示すように、上記背面部9及び下面部10により角部が形成され、この角部に、例えば、スマートフォンなどの携帯端末19を仮置きができる。そして、この角部に携帯端末19を載置すれば、上記検知手段17が携帯端末の有を検知して、
図12及び
図13に示すように、上記他方の側壁部12が、上記他方の側壁部11に向かって自動で接近し、上記携帯端末19の両側を上記一方の側壁部11と上記他方の側壁部12とにより挟持して、上記携帯端末ホルダ部4が上記端末装置19を保持されるようになる。
【0051】
(端子部接続段階)
そして、上記携帯端末19が上記ホルダ部4に挟持固定されると、次は、電気的接続部14が、
図14に示すように、上記離接手段により、上記一方の側壁部11に向かって自動で接近し、上記電気的接続部14の接続端子部14aが上記貫通穴16を貫通して、上記携帯端末19の電源端子部に接続されるようになる。
【0052】
(端末設置段階)
そして、上記携帯端末ホルダ部4は、
図15に示すように、上記移動手段5及び上記傾動手段により、上記携帯端末19の表示画面が見やすいような位置、あるいは、上記携帯端末19の操作がしやすい位置に、上記収納ケース本体3側に移動すると共に、上記携帯端末ホルダ部4が傾動するなどして、上記携帯端末ホルダ部4は、所望の設置位置に自動で移動して固定される。
【0053】
なお、初期設定時は、例えば、上記収納ケース本体3の正面部3aに近接すると共に、その正面部3aに平行して、上記背面部9の支持面が設置されるように設定されているが、上記操作部18の位置設定操作ボタン18bをボタン操作して、携帯端末の画面が見やすい位置に変更するようにしてもよい。なお、この位置を記憶させておけば、次回から、その位置で、固定されるようになる。
【0054】
なお、上記操作部18を操作する代わりに、リモコンや携帯端末により操作するようにしてもよい。
【0055】
以上により、上記携帯端末19が上記携帯端末ホルダ部4に挟持され保持されるようになる。
【0056】
次に、上記携帯端末ホルダ部4により挟持保持された携帯端末19の取り出す方法を説明する。なお、この取り出す動きは、上記装着時の動きと逆の動きをする。
【0057】
(解除段階)
即ち、上記操作部18のイジェクトボタン18aを手動で押せば、上記ホルダ部4が自動で外方に突出すると共に、上記背面部9が上記の所望の傾斜角度まで自動で傾斜し、また、上記電気的接続部14が、上記離接手段により、上記一方の側壁11から自動で離間する方向に移動して、上記電気的接続部14の接続部14aと上記端末装置19の接続端子の接続が解除される。
【0058】
次に、上記他方の側板部12が、上記離接手段により、上記一方の側壁部11に対して離間して、挟持されていた携帯端末19の挟持が自動で解除される。なお、この解除は、上記ホルダ部4が外方の突出している間に行っても良い。
【0059】
(収納段階)
そして、上記携帯端末ホルダ部4の背面部9と下面部10の角部により支持された上記携帯端末19を取り外せば、上記検知手段17が携帯端末がないことを検知して、上記携帯端末ホルダ部4の支持面が上記収納ケース本体3の底面に対して、平行になるように自動で傾斜すると共に、上記他方の側壁部12及び電気接続部14が、それぞれ互いに近接する方向に自動で位置し、また、上記スライド部材7が自動でスライドして、上記携帯端末ホルダ部4は、上記収納ケース本体3内の所望の位置まで移動するようになる。
【0060】
これにより、上記携帯端末ホルダ部4は上記収納ケース本体3内に収納されるようになる。
【0061】
本発明によれば、ボタン操作一つあるいは、携帯端末を収納ケース本体3に近接するだけで、収納ケース本体3に収納されていた携帯端末ホルダ部4を、自動で、携帯端末を載置するのに最適な位置まで移動するようになる。
【0062】
また、上記ホルダ部4の背面部9は所望の角度で傾斜していので、携帯端末を載置しやすく、しかも、検知手段17により、携帯端末を載置しただけで、自動で携帯端末19を挟持固定できるようになる。
【0063】
また、携帯端末ホルダ部4の背面部9に携帯端末19をラフにおいても、携帯端末19を所望の位置で挟持固定することができる。
【0064】
また、上記携帯端末ホルダ部4に、電気的接続部14を設けたので、充電ケーブルや入出力ケーブルなどを別途設ける必要がない。
【0065】
また、携帯端末19をホルダ部4に固定した後に、電気的接続部14を携帯端末に接続するようにしたので、確実に接続ができるになる。
【0066】
また、携帯端末は適切な設置位置まで移動し、固定されるので、携帯端末の表示面が見やすく、また操作が容易となる。
【0067】
また、保持された携帯端末19を取り出すときも、ボタン操作一つで、自動で、携帯端末19を取りだすのに最適な位置まで移動するので、便利となる。
【0068】
また、携帯端末ホルダ部4から携帯端末19を取り外せば、上記検知手段17により、自動で、携帯端末ホルダ部4が上記収納ケース本体3内に収納されるようになり、携帯端末ホルダ部4の邪魔感がない。