(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
別段指定のない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される量および条件などをあらわすあらゆる数字は、全ての場合において「約」という用語によって変更されることを理解されたい。「約」は、記載されている値から20%以下の変動を示すことを意味している。また、本明細書で使用される「等価」、「同様」、「本質的に」、「実質的に」、「およそ」および「釣り合う」という用語、またはこれらの文法的な変形は、一般的に、許容される定義を有するか、少なくとも、「約」と同じ意味を有すると理解される。
【0009】
「接続」または「連通」、またはこれらの文法的な形態は、2つ以上のデバイス(例えば、容器または反応器)を連通し、移動させ、接続するためなどの手段またはデバイスを包含するために本明細書で使用され、例えば、パイプ、管、配管、ホース、導線、ストローなどであってもよく、あるデバイスから別のものへ(例えば、ある容器から別の容器へ)流体を移動させることができる任意のデバイスであってもよい。したがって、接続するデバイスの例は、配管であり、プラスチック、金属などで作られていてもよい。
【0010】
「流路」との用語は、本明細書で複数の使用および意味を有することができる。流路は、一般的に、目的の反応器の中にあるスラリーによって続く経路を定義する。さらに、反応器を通る特定の一連の流体の流れを具体的に定義するか、または記述するために流路を使用してもよい。さらに、流路は、一般的に、流体が内部を流れる流路または空隙を規定するようなすべての物理的な境界、例えば、管壁、管など、および流体またはスラリーを反応器に導入するための入口点または部位または入口、流体またはスラリーが反応器から出て行くか、または除去するための出口点または部位または出口を含んでいてもよい。したがって、流体を移動させる経路または空隙を作成し、その中の流体の移動を案内するような物理的構造を規定するために流路を使用してもよい。一般的に、流体またはスラリーの移動は、入口から出口まで一方向に、または線形に起こる。流路の寸法は、一般的に、直径、断面または一般的に流れ方向と垂直の他の距離と比較して、流れ方向に大きい。したがって、流路は、設計上の選択肢として管、ホース、パイプ、プレートなどであってもよい。
【0011】
目的のトナー粒子は、目的のハイブリッドデバイスおよびプロセスの連続部分に合う限り、任意の組成であってもよい。したがって、トナーは、当該技術分野で既知のポリエステル、ポリスチレンなどであってもよい。以下の記載は、ポリエステルEAトナーに関するものであるが、任意のトナー化学を本質的に用いつつ、その方法およびデバイスを使用してもよいことを理解されたい。
【0012】
トナーを作成するのに適した樹脂としては、ポリエステル樹脂が挙げられる。適切なポリエステル樹脂としては、例えば、結晶性、アモルファス、これらの組み合わせなどが挙げられる。ポリエステル樹脂は、直鎖、分枝鎖、これらの組み合わせなどであってもよい。さらに、適切な樹脂は、アモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の混合物を含んでいてもよい。
【0013】
樹脂は、任意要素の触媒存在下、ジオールと二酸とを反応させることによって作られるポリエステル樹脂であってもよい。
【0014】
結晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約5〜約50重量%の量で存在していてもよいが、この範囲からはずれる量を使用してもよい。結晶性樹脂は、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約120℃であってもよい。結晶性樹脂は、数平均分子量(M
n)が、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される場合、例えば、約1,000〜約50,000であってもよく、重量平均分子量(M
w)は、GPCによって決定される場合、例えば、約2,000〜約100,000であってもよい。結晶性樹脂の分子量分布(M
w/M
n)は、例えば、約2〜約6であってもよい。結晶性ポリエステル樹脂は、酸価が約1meq KOH/g未満、約0.5〜約0.65meq KOH/gであってもよい。
【0015】
結晶性ポリエステルまたはアモルファスポリエステルのいずれかを作成する際に、重縮合触媒を使用してもよい。このような触媒は、ポリエステル樹脂を作成するために用いられる出発物質の二酸またはジエステルを基準として、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で利用されてもよい。
【0016】
本開示のトナーで利用されるのに適切なアモルファス樹脂は、M
wが約500ダルトン〜約10,000ダルトンの低分子量アモルファス樹脂(時に、いくつかの実施形態では、オリゴマーと呼ばれる)であってもよい。アモルファス樹脂は、T
gが約58.5℃〜約66℃であってもよい。低分子量アモルファス樹脂は、軟化点が約105℃〜約118℃であってもよい。アモルファスポリエステル樹脂は、酸価が約8〜約20meq KOH/gであってもよい。
【0017】
本開示のトナーを作成する際に利用されるアモルファス樹脂は、高分子量アモルファス樹脂であってもよい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂は、例えば、M
nが、例えば、約1,000〜約10,000であってもよい。この樹脂のM
wは、45,000より大きくてもよい。多分散指数(PDまたはPDI)は、分子量分布に相当するが、約4より大きい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂は、多くの供給源から入手可能であり、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約140℃であってもよい。高分子量アモルファス樹脂は、T
gが約53℃〜約58℃であってもよい。
【0018】
1種類、2種類またはそれ以上の樹脂を使用してもよい。いくつかの実施形態では、樹脂は、アモルファス樹脂またはアモルファス樹脂の混合物であってもよく、温度は、混合物のT
gより高くてもよい。いくつかの実施形態では、2種類以上の樹脂を用いる場合、樹脂は、任意の適切な比率(例えば、重量比)であってもよく、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)、いくつかの実施形態では、約4%(第1の樹脂)/96%(第2の樹脂)〜約96%(第1の樹脂)/4%(第2の樹脂)であってもよい。
【0019】
分岐したポリエステルを作成する際に、分岐剤を使用してもよい。選択される分岐剤の量は、例えば、樹脂の約0.1〜約5モル%の量である。アモルファスポリエステル樹脂は、分岐した樹脂であってもよい。本明細書で使用される場合、「分岐した」または「分岐している」という用語は、分岐した樹脂および/または架橋した樹脂を含む。
【0020】
得られたトナーの色を調節するか、または変えるために、樹脂混合物に着色剤を加えてもよい。トナー組成物を作成するために利用される着色剤は、分散物であってもよい。加えられる着色剤として、種々の既知の適切な着色剤(例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、染料と顔料の混合物など)がトナーに含まれていてもよい。着色剤を、トナーの約0.1〜約35重量%、またはそれより多い量で加えてもよい。
【0021】
ラテックスを作成するときに、例えば、鎖の末端を再配置させて安定化し、粒子を作成するために溶媒を加えてもよく、これにより界面活性剤を用いずに安定なラテックスが作成される。いくつかの実施形態では、溶媒(時に、転相剤と呼ばれる)を用い、ラテックスを作成してもよい。溶媒としては、例えば、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、これらの組み合わせなどを挙げることができる。
【0022】
溶媒は、例えば、樹脂の約1重量%〜約25重量%の量で利用されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示にしたがって作成されるエマルションは、樹脂を溶融または軟化させる温度(約20℃〜約120℃)で、水を、いくつかの実施形態では、脱イオン水(DIW)を、約30%〜約95%の量で含んでいてもよい。
【0023】
エマルションの粒径は、約50nm〜約300nmであってもよい。
【0024】
エマルションを作成するために、樹脂に、また、任意要素の着色剤に、界面活性剤を加えてもよい。1種類、2種類またはそれ以上の界面活性剤を使用してもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤は、用語「イオン系界面活性剤」に包含される。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)の濃度で固体または溶液として加えられてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%の量で存在するように利用されてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤の組み合わせを利用してもよい。
【0025】
場合により、トナー粒子を作成する際に、ワックスを樹脂と組み合わせてもよい。ワックスは、ワックス分散物の状態で提供されてもよく、1種類のワックスを含んでいてもよく、2種類以上の異なるワックスの混合物を含んでいてもよい。例えば、特定のトナーの特性(例えば、トナー粒子の形状、トナー粒子表面にワックスが存在すること、およびトナー粒子表面のワックスの量、帯電特性および/または融合特性、光沢、ストリッピング、オフセットの特性)を高めるために、ワックスをトナー配合物に加えてもよい。または、トナー組成物に複数の特性を付与するために、ワックスの組み合わせを加えてもよい。ワックスが含まれる場合、ワックスは、例えば、トナー粒子の約1重量%〜約25重量%の量で存在していてもよい。
【0026】
場合により、トナー粒子を作成する際に、凝固剤を樹脂、任意要素の着色剤およびワックスと組み合わせてもよい。粒子の凝集中に、このような凝固剤をトナー粒子に組み込んでもよい。外部添加剤を除き、乾燥重量基準で、例えば、トナー粒子の約0.01重量%〜約5重量%の量で凝固剤がトナー粒子中に存在していてもよい。
【0027】
使用可能な凝固剤としては、例えば、イオン系凝固剤、例えば、カチオン系凝固剤が挙げられる。無機カチオン系凝固剤としては、金属塩、例えば、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛などが挙げられる。
【0028】
凝集剤または凝固剤を、トナーを作成するために利用される混合物に対し、例えば、混合物中の樹脂の約0.1〜約10重量%の量で加えてもよい。
【0029】
したがって、本開示のプロセスは、少なくとも1つの樹脂を、例えば、界面活性剤と接触させ、樹脂混合物を作成することと、この樹脂混合物を任意要素の顔料、任意要素の界面活性剤および水の溶液と接触させ、転相ラテックスエマルションを作成することと、ラテックスを蒸留し、蒸留物中の水/溶媒混合物を除去することと、バッチ反応で高品質のラテックスを製造することとを含む。転相プロセスにおいて、樹脂を、溶媒中に約1重量%〜約85重量%の濃度で上述の溶媒に溶解してもよい。
【0030】
顔料を、場合により分散物の状態で、DIW中の中和剤または塩基溶液(例えば、炭酸水素ナトリウム)および任意要素の界面活性剤と混合し、転相溶液を作成してもよい。次いで、樹脂混合物を転相溶液と接触させ、中和した溶液を作成してもよい。転相溶液を樹脂混合物と接触させ、樹脂の末端酸基を中和し、転相によって均一な樹脂粒子分散物を作成してもよい。この段階で、樹脂粒子および水相の両方に溶媒が残留する。例えば、減圧蒸留によって溶媒を除去することができる。
【0031】
本開示のプロセスで利用可能な中和剤または塩基溶液としては、本明細書で上に述べた薬剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、利用する任意要素の界面活性剤は、樹脂の中和を確実に行い、粗粒子含有量が少ない高品質ラテックスを導くために、本明細書で上に述べた任意の界面活性剤であってもよい。
【0032】
固体含有量が約5%〜約50%のラテックスエマルションを作成するために、DIWを加えてもよい。水温が高いほど、溶解プロセスを促進することができるが、ラテックスは、室温(RT)程度の低い温度で作成されてもよい。いくつかの実施形態では、水温は、約40℃〜約110℃であってもよい。
【0033】
必須ではないが、ラテックスの生成を促進するために、撹拌を利用してもよい。任意の適切な撹拌デバイスを利用してもよい。いくつかの実施形態では、毎分約10回転(rpm)〜約5,000rpmの速度で撹拌してもよい。撹拌は一定速度である必要はなく、変動してもよい。例えば、混合物の加熱が均一になるにつれて、攪拌の速度を高めてもよい。いくつかの実施形態では、ホモジナイザー(すなわち、高せん断デバイス)を利用し、転相エマルションを作成してもよいが、他の実施形態では、本開示のプロセスは、ホモジナイザーを用いずに行われてもよい。利用する場合、ホモジナイザーを約3,000rpm〜約10,000rpmの速度で操作してもよい。
【0034】
本開示のラテックスの粗粒子含有量は、約0.01重量%〜約5重量%であってもよい。粗粒子含有量とは、望ましい粒子の集合の平均粒径よりも20%を超えて大きな粒子を意味する。本開示のラテックスの固体含有量は、約5重量%〜約50重量%であってもよい。いくつかの実施形態では、本開示の樹脂エマルション粒子の分子量は、約18,000グラム/モル〜約26,000グラム/モルであってもよい。
【0035】
酸(例えば、酢酸、硫酸、塩酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、サリチル酸、硝酸など)を用い、混合物のpHを調整してもよい。いくつかの実施形態では、混合物のpHを約2〜約5に調整してもよい。いくつかの実施形態では、水で約0.5〜約10重量%に希釈した形態の酸を利用し、pHを調整する。
【0036】
pHを上げ、凝集粒子をイオン化することによって、安定性を付与し、凝集物の粒径が大きくなるのを防ぐために使用される塩基の例としては、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化セシウムなどを挙げることができる。
【0037】
本質的に、トナー粒子を製造し、融着または同様の仕上げ処理(例えば、温度およびpHの計画を変える)を行い、トナー粒子を得るための任意のバッチ反応プロセスを、目的とする方法の実施に使用することができる。したがって、トナーを作成するための試薬をバッチ式反応器の中で合わせ、反応器内で試薬の相互作用が起こる。例えば、樹脂は、一般的に小さな粒子を生成する。
【0038】
粒子を、所定の望ましい粒径が得られるまで、バッチ式反応器内で凝集させてもよい。成長プロセス中にサンプルを採取し、例えば、平均粒径の場合、Coulter Counterで分析してもよい。攪拌を維持しつつ、例えば、約25℃〜約75℃、約27℃〜約70℃、約28℃〜約65℃、約30℃〜約60℃の高温に維持するか、またはこの温度までゆっくりと上げ、混合物をこの温度に約0.5〜約6時間維持することによって凝集を進め、凝集した粒子を得てもよい。所定の望ましい粒径に達したら、成長プロセスを止める。
【0039】
トナー粒子の望ましい最終粒径に到達したら、塩基を用いて混合物のpHを約3〜約10、約7〜約9、約8〜約8.5、約7.8〜約8.2、約7.5〜約8、約7.4〜約7.8に調整してもよい。pHの調整を利用し、トナーの成長を凍結させ(すなわち、止め)てもよい。トナーの成長を止めるために利用される塩基としては、任意の適切な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、これらの組み合わせなどを挙げることができる。いくつかの実施形態では、pHを上述の望ましい値に調整しやすくするために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)または他のキレート化剤を加えてもよい。設計上の選択肢として、スラリーのアルカリ性は、上述の範囲からはずれていてもよい。
【0040】
凝集した後で融着する前に、凝集した粒子の上にシェルを塗布してもよい。コア樹脂を作成するのに適しているとして上に述べた任意の樹脂をシェルとして利用してもよい。いくつかの実施形態では、シェルに上述のようなアモルファスポリエステル樹脂ラテックスが含まれていてもよい。複数の樹脂が、任意の適切な量で利用されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアモルファス樹脂は、シェル樹脂合計の約20重量%〜約100重量%の量で存在していてもよい。
【0041】
シェルの樹脂を、当業者の技術の範囲内にある任意の方法によって、凝集した粒子に塗布してもよい。いくつかの実施形態では、シェルを作成するために利用される樹脂は、上述の任意の界面活性剤を含むエマルションの状態であってもよい。上述の凝集粒子を、作成した凝集物の上にシェルが生成するように、上の樹脂を保有するエマルションと組み合わせてもよい。
【0042】
約20℃〜約90℃、約25℃〜約80℃、約30℃〜約70℃、約30℃〜約60℃の温度まで加熱しつつ、凝集粒子の上へのシェルの作成が行われてもよい。シェルの作成は、約5分〜約10時間かけて行われてもよい。
【0043】
次いで、バッチ式反応器内の凝集粒子を、目的の連続型フロー反応器に向かわせ、少なくとも粒子の融着を行う。流体、スラリーのバッチ式反応器から連続式反応器への移動は、重力によって行われてもよく、例えば、ポンプ、インペラーまたは他の加速デバイスを用いて補助してもよい。反応器の内容物のインキュベーションまたは処理が望ましいように行われる限り、例えば、融着プロセスが低容積、連続型で行われる限り、連続型フローミニ反応器またはマイクロ反応器について、なんら特定の設計は意図されていない。
【0044】
望ましい最終形状への融着は、例えば、混合物を約40℃〜約100℃、約45℃〜約90℃、約50℃〜約85℃の温度まで加熱することによって行われてもよく、この温度は、トナー粒子を作成するために利用される樹脂のT
g以上の温度であってもよい。スラリーのpHを約5.5〜約7.2、約5.7〜約7、約5.8〜約6.5、約5.9〜約6.8、約6〜約6.6に調整してもよい。
【0045】
融着した粒子は、望ましい形状に達するまで、Sysmex FPIA 2100分析機を用いて、形状因子または真円度を測定してもよい。融着は、数分間(例えば、約1分〜約30分)で達成されてもよいが、望ましい特性の粒子が決定的な終点となる限り、これらの範囲からはずれた時間を使用してもよい。連続式反応器内の混合物の流量を、インキュベーション、任意の添加物の混合、融着を可能にする流体媒体内での粒子の処理および移動を可能にするレベルに設定することができる。粒子の真円度は、約0.965より大きく、約0.970より大きく、約0.975より大きく、またはこれらより大きくてもよい。
【0046】
融着させた後、混合物を室温(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。冷却は、所望な場合、迅速であってもよく、ゆっくりであってもよい。適切な冷却方法は、容器の周囲にあるジャケットに冷水を導入することを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、連続した反応器の流出物は、水浴に向かわせるか、分配してもよく、例えば、冷却されても、室温であってもよい。冷却した後、場合により、トナー粒子を水で洗浄し、次いで乾燥させてもよい。乾燥は、例えば、凍結乾燥を含む任意の適切な乾燥方法によって行われてもよい。
【0047】
当該技術分野で知られているように、所望な場合、または必要な場合、トナー粒子は、他の任意要素の添加剤も含んでいてもよい。例えば、トナーは、例えば、トナーの約0.1〜約10重量%の量で正または負の電荷制御剤を含んでいてもよい。適切な電荷制御剤の例としては、アルキルピリジニウムハロゲン化物を含む四級アンモニウム化合物;硫酸水素塩;アルキルピリジニウム化合物、これらの組み合わせなどが挙げられる。このような電荷制御剤を、上述のシェル樹脂と同時に塗布してもよく、または、シェル樹脂を塗布した後に塗布してもよい。
【0048】
また、作成後にトナー粒子と外部添加剤粒子(流動補助添加剤を含む)とをブレンドしてもよく、この場合、添加剤は、トナー粒子の表面に存在しているだろう。添加剤の例としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化スズ、これらの混合物などのような金属酸化物;コロイド状シリカおよびアモルファスシリカ、例えば、AEROSIL(登録商標)、金属塩、およびステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムを含む脂肪酸金属塩、またはこれらの長鎖アルコール(例えば、UNILIN 700)、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0049】
外部添加剤は、トナーの約0.1重量%〜約5重量%の量で存在していてもよい。いくつかの実施形態では、トナーは、例えば、約0.1重量%〜約5重量%のチタニア、約0.1重量%〜約8重量%のシリカ、約0.1重量%〜約4重量%のステアリン酸亜鉛を含んでいてもよい。
【0050】
一般的に使用可能なアセンブリまたは装置は、当該技術分野で既知の部品および構成要素を備えている。しかし、任意の設計の連続式反応器を実践してもよい。
【0051】
配管、ライン、導線および他の接続、輸送デバイスまたは連通デバイスを使用し、バッチ式反応器または容器から連続式反応器装置へと材料を相互に接続し、移動させる。連続式反応器内にある経路の空隙の孔、幅、内部の寸法、断面積は、反応器に向かう接続および反応器から出る接続の空隙の孔、幅、内部の寸法、断面積よりも大きくすることができる。このような接続は、使用する温度および圧力や、試薬に耐える任意の適切な材料からできていてもよい。したがって、例えば、接続または接続デバイスは、金属、例えば、ステンレス鋼、プラスチックなどを含んでいてもよい。接続の大きさは、設計上の選択肢であり、例えば、一部には、望ましい生成物について計画された量、望ましい流速、望ましい収率および望ましい温度制御に関する。接続および/または連続式反応器を構成する材料は、温度変化を伝導し、接続、導線または反応器への熱移動、およびこれらからの熱移動を可能にし、内部の流体内容物の温度制御を可能にする材料である。流体内容物の移動は、重力によって行われてもよく、または例えばポンプを用いて補助されてもよい。
【0052】
反応器の容積は、約10ml未満、約30ml未満、約50ml未満、またはこれらより大きくてもよい。いくつかの実施形態では、連続式反応器の容積は、オンス、ミリリットル、立方センチメートル、ガロン、リットル、またはこれらより大きな単位で測定され、例えば、少なくとも約20gal、少なくとも約30gal、少なくとも約40gal、またはこれらより大きい。この容積は、流速、流路内部の断面積、滞留時間などを制御することによって、より小さな容積で十分な収率にすることができるため、反応器および反応器を収納する空間を構築するための材料を最小限にするために、より大きく、またはより広げる必要はない。
【0053】
流路の長さは、望ましい終点を得るための設計上の選択として、さまざまであってもよい特徴のひとつである。流路の長さは、導線の断面積および流速と組み合わせて、さまざまであってもよい。本明細書で与えられるように、流路は、2点間を直接つないでもよく(すなわち、直線の経路、例えば、直線の管)、または、例えば、所与の空間で流路の長さを伸ばすための間接的な経路(例えば、コイル)であってもよい。したがって、流路は、例えば、インチ、センチメートル、フィート、ヤード、メートルなどで測定されてもよく、例えば、製造スケールの反応器では、少なくとも約0.25ft、少なくとも約0.5ft、少なくとも約0.75ft、少なくとも約1ft、少なくとも約2ft、少なくとも約3ft、またはこれらより大きく、または、ベンチトップ型反応器では、インチ単位の大きさである。これらの範囲をはずれる長さを使用してもよい。いくつかの実施形態では、連続式反応器のそれぞれのゾーンまたは部分は、例えば、インチ、センチメートル、フィート、ヤード、メートルなどで測定されてもよく、例えば、少なくとも約0.25ft、少なくとも約0.5ft、少なくとも約0.75ft、少なくとも約1ft、少なくとも約2ft、少なくとも約3ft、またはこれらより大きい。これらの範囲をはずれる長さを使用してもよい。
【0054】
流路は、空隙を含んでいてもよく、または、この空隙は、内部でスラリーの攪拌を促進し、または攪拌を発生させるような構造を内部に含んでいてもよい。したがって、流路は、羽根、翼、スクリュー、バッフル、フィンおよびスラリーが流路をまっすぐ流れるのを妨害する他の構造を備えていてもよく、スラリーを機械攪拌するように空隙内に構築され、配置される。さらに、流路は、混合デバイス、例えば、インペラーまたは流路内のスラリーを能動的に混合する他のモーター駆動の攪拌デバイスを備えていてもよい。
【0055】
反応器は、設計上の選択として、反応器の大きさおよび容積を変えることができるような組み立て形態で設計することができる。したがって、反応器は、単位時間あたり処理される単位容積を増やすために、複数の導線を備えていてもよく、例えば、バッチ式反応器から、複数のそれぞれの連続式反応器に実質的に同等に凝集粒子の供給スラリーを分配するマニホルドまたは他のデバイスによって、バッチ式反応器に平行に接続していてもよい。
【0056】
反応は、例えば、使用する溶媒および操作温度によって決定づけされる周囲圧力より高い圧力で行われてもよく、または、中を流れる流体の安定かつ規則的な流れを確保するように行われてもよい。例えば、操作圧力は、約125psiより大きく、約150psiより大きく、約175psiより大きくてもよい。理論によって束縛されることを望まないが、制御された圧力は、反応器を流れる流体および懸濁物の連続的な移動を確実にし、反応効率の向上、生成物収率の向上が観察されると考えられる。
【0057】
連続式反応器は、特定の連続反応を行い、トナー粒子を得るゾーンを備えている。1個の反応器は、その内部およびゾーン間、セグメント間、部分間などの1つの勾配のみに限定される必要はなく、反応器は、複数の勾配を備えていてもよく、例えば、pHがゾーンからゾーンへと連続的に変わってもよく、温度がゾーンからゾーンへと連続的に変わってもよい。また、変動は、一方向に限定されない。したがって、連続式反応器の開始点での温度は低くてもよく、1個の反応器の長さ方向に沿って、温度が高温へと上がっていってもよく、次いで、温度が低温へとさがっていってもよい。
【0058】
連続式反応器の構造および構成は限定されず、一般的に、例えば、流路材料の内側表面に必要な容積および表面積の露出、また、マイクロ反応器、ミニ反応器、連続型フロー反応器をあらわすような他の特徴を与えるように、平行な管、積み重ねられたプレート、コイル状の管などの形態で存在してもよい。融着が温度に依存するので、反応器は、熱を容易に伝える材料で構築されるか、包まれ、含まれていてもよく、または、反応器の流体内容物の温度が可能な限り容易に制御されるように寄与するか、または熱を除去するデバイスと接触する構造によって構築されてもよい。したがって、流路の一部は、例えば、ジャケットと、反応器の外側表面との間の空隙に加熱液体または冷却液体を流すことができるようなジャケットの中に入っていてもよい。
【0059】
連通デバイスおよび連続式反応器の中の空隙は、内部の溶液の混合を可能にし、促進するか、または確保する構造を備えていてもよい。したがって、空隙は、バッフル、経路、隆起部、障害、または連通デバイスを流れる流体の全体的な流れを実質的に妨害しないが、流路の接線方向または垂直方向に混合または流体の移動が起こるか、または強制的に起こさせる他の構造を備えていてもよい。この構造は、特定の部位、例えば、試薬が反応混合物に加えられる部位から下流のところから、連続式反応器の長さ方向全体にわたって、特定の部位に存在していてもよい。
【0060】
連続型反応は、反応剤の分解を最小限にするか、または排除し、トナー粒子の一体性を維持するか、または反応条件を制御するように、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)雰囲気下で行われてもよい。
【0061】
試薬は、例えば、反応剤の段階的な導入または計量しながらの導入を可能にするように流路にそって適切に配置され、反応環境(例えば、連続式反応器を通って適切または望ましい流体の流れ)を維持するポンプ、弁などを用い、連続式反応器に導入することができる。
【0062】
本発明の方法で必要な滞留時間は、種々のパラメーター、例えば、温度、流速などによって変わる。「滞留時間」との用語は、使用されている温度および圧力で、空間を流れる流体の流れについて平均体積流速によって分けられる空間を流れる反応剤の流体の流れによって占められている装置内の反応ゾーンの内部容積を指す。スラリーまたは反応器の内容物がどれほど長く内部でインキュベートまたは処理されるかに関する連続式反応器内の滞留時間は、例えば、約1分〜約20分、約2分〜約15分、約3分〜約12分、約5分〜約10分であってもよい。いくつかの実施形態では、滞留時間は、約1分未満、約2分未満、約5分未満、約10分未満などであってもよいが、これらの範囲からはずれた滞留時間を使用してもよい。
【0063】
滞留時間に寄与する因子は、反応器を流れる流体の流速であり、例えば、重力、本明細書で上に教示したような内部障害物、ポンプなどによって変わるだろう。したがって、流速は、制御可能であり、約5ml/minから約250ml/minまで、約7ml/minから約225ml/minまで、約10ml/minから約200ml/minまで、またはこれより速くてもよいが、これらの範囲からはずれる流速を使用してもよい。
【0064】
流路中の液体の温度は、例えば、加熱コイル、ジャケットなどの種々の温度制御デバイスによって制御され、流路の長さ方向に沿って制御された温度計画が作られる。複数の温度制御デバイスが、規定された温度プロフィールが流路の長さ方向に沿って得られるように、流路の長さ方向に沿って配置されていてもよい。したがって、例えば、温度は、流路全体で一定に維持されてもよく;流路の長さ方向に沿って連続的に上がってもよく;バッチ式反応器からの反応器の入口、ただし設計上の選択として、流路の半分、流路の3分の1などであり得る反応器の一部のみで上がり、流路の残りの部分にわたって規定の温度低下速度で流体の内容物が冷却するようにさらなる加熱を行わなくてもよく;所定の温度まで上げ、その温度を所定の長さの流路で維持し、次いで、さらに加熱するか、または、流路の長さ方向に沿って特定の設計された温度プロフィールを与えるように所定の低い温度まで冷却するように設計されてもよい。
【0065】
滞留時間または流体の流速を変えつつ、温度および/またはpHの組み合わせを変えると、設計上の選択肢として、必要な真円度を有する融着が得られるだろう。したがって、専門の技術者は、あるゾーンで温度を変え、あるゾーンでpHを変え、あるゾーンで滞留時間を変えて目的のトナー粒子を得ることができる。例えば、合計滞留時間が約5〜約10分の場合、凍結した凝集粒子を含むスラリーは、pHが約7.4〜約7.8であってもよく、融着中のpHは約6〜約6.6であってもよい。合計滞留時間が約1分の場合、凍結した凝集粒子のスラリーは、pHが約8〜約8.5であってもよく、融着中のpHが約5.8〜約6.5であってもよい。
【0066】
反応効率の測定は、メートル法での空時収率(STY)であり、グラム/リットル/時間であらわされる。この値が大きいほど、生成物が時間あたりの反応混合物の単位容積あたりの量で多く得られるため、この方法の効率が高く、生産性が高い。目的のハイブリッドプロセスから、少なくとも約200g/l/hr、少なくとも約500g/l/hr、少なくとも約700g/l/hr、少なくとも約1000g/l/hr、少なくとも約1500g/l/hr、少なくとも約2000g/l/hr、またはこれらより多いSTYを得ることができる。いくつかの実施形態では、目的のハイブリッドプロセスは、約100g/l/hr〜約9000g/l/hr、約150g/l/hr〜約8500g/l/hr、約200g/l/hr〜約8300g/l/hrのSTYを得ることができる。バッチプロセスと比較して、目的のハイブリッド連続型プロセスは、バッチプロセスで観察されるSTYの少なくとも約10倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、またはこれらより大きいSTYを得ることができる。
【0067】
別の反応効率の測定基準は、単位時間あたりのスラリー生成物の重量としてあらわされる生成速度である。目的の反応は、少なくとも約5g/min〜約250g/min、約7.5g/min〜約225g/min、約10g/min〜約200g/minのスラリー生産速度を有する。
【0068】
融着が終了した後、望ましい粒子が連続式反応器から取り出され、当該技術分野で知られているように処理され、例えば、当該技術分野で既知の方法を実施して洗浄および乾燥される。したがって、粒子を種々の表面添加剤などと混合し、当該技術分野で知られているように現像剤を製造する。
【0069】
以下に具体的な実施例を記載する。あらゆる部およびパーセントは、別段指定のない限り、重量基準である。
【実施例】
【0070】
実施例1
大きなファンインペラーを備えた3Lのガラス製ケトルに、シアン供給ポリエステルEAトナースラリーを調製した(理論量の乾燥トナー340.6g)。2%の界面活性剤(Dowfax2A1)を含む2種類のアモルファス樹脂エマルション(樹脂、1,248g、M
w=86,000、開始T
g=56℃;樹脂2,248g、M
w=19,400、開始T
g=60℃)、2%の界面活性剤(Dowfax2A1)を含む66gの結晶性樹脂エマルション(M
w=23,300、M
n=10,500、Tm=71℃)、103gのワックス(IGI、Toronto、CA)、1292gのDIW、120gのシアン顔料(PB 15:3分散物)を上のケトル内で混合し、次いで、0.3Mの硝酸を用い、pHを4.2に調整する。次いで、6.1gの硫酸アルミニウムと、75gのDIWとを混合した凝固剤を加えつつ、3000〜4000rpmで合計5分間、スラリーを均質化する。スラリーを320rpmで混合し、バッチ温度を46℃まで加熱する。凝集中、コアと同じアモルファスエマルションで構成されるシェル樹脂混合物(137gの樹脂1と、137gの樹脂2、両方とも2%のDowfax2A1を含有する)のpHを硝酸で3.3に調整し、上のバッチに加える。次いで、目標粒径を達成するために、バッチの混合を360rpmまで上げる。目標粒径を達成したら、NaOHおよびEDTAを用い、pHを7.8に調整し、凝集プロセスを凍結させる。
【0071】
次いで、供給スラリーを40g/minでマイクロ反応器内に連続的に圧送した。マイクロ反応器は、流路に沿って、試薬導入のための複数の弁と、温度制御のための複数のジャケットで覆われた部位を備える1個のまっすぐなステンレス鋼の管で構成されていた。反応器のゾーンを通ってスラリーが移動するにつれて、混合物を85℃まで加熱し、反応器内で滞留時間10.1分が経過した後、反応器から出た。流路の第1の部分(約0.25ft)の間に、反応器に1.0g/minで連続して反応器へと圧送して酢酸/酢酸ナトリウムバッファーを加えることによってpHを6.0に調整した。第2のゾーンにおいて、0.2g/minの速度で連続的にさらなるバッファーを圧送して加えることによって、pHをさらに6.0に維持した。温度およびpHによって、トナー粒子の球状化を促進した。
【0072】
反応器を移動した後、粒径は変化していなかった。反応器に存在するトナー粒子は、真円度が0.970であった。
【0073】
実施例2
実施例1と同じ材料および方法を実施したが、但し、反応器内の合計滞留時間は5.1分であった。
【0074】
マイクロ反応器を移動した後、粒径は変化していなかった。反応器に存在するトナー粒子は、真円度が0.975であった。