特許第6235340号(P6235340)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティドの特許一覧

特許6235340交通制御を支援するための装置、及び、交通流を改善する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235340
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】交通制御を支援するための装置、及び、交通流を改善する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/0968 20060101AFI20171113BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   G08G1/0968 A
   G08G1/09 F
   G08G1/09 V
【請求項の数】19
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-528236(P2013-528236)
(86)(22)【出願日】2011年9月1日
(65)【公表番号】特表2013-537331(P2013-537331A)
(43)【公表日】2013年9月30日
(86)【国際出願番号】US2011050197
(87)【国際公開番号】WO2012033706
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2013年7月3日
【審判番号】不服2016-6555(P2016-6555/J1)
【審判請求日】2016年5月2日
(31)【優先権主張番号】12/877,617
(32)【優先日】2010年9月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】ヒデキ ハダ
【合議体】
【審判長】 藤井 昇
【審判官】 中川 真一
【審判官】 矢島 伸一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−282275(JP,A)
【文献】 特開2003−272089(JP,A)
【文献】 特開2002−123894(JP,A)
【文献】 特開2005−149024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G1/0968、1/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通制御を支援するための装置であって、
送受信機を有し、対象車両によって保護されるように構成された車両ユニットと、
高速道路の部分の近傍に配置され、前記車両ユニットが前記高速道路の部分に位置するときに前記車両ユニットと通信する道路側ユニットと、
該道路側ユニットと通信する交通制御装置と、を具備し、
該交通制御装置が、前記道路側ユニットから車両の速度情報を受信し、且つ、前記対象車両のための推奨速度を決定するように動作可能であり、
該推奨速度が、前記道路側ユニットから前記車両ユニットへと送信され、
前記車両ユニットが、前記推奨速度を前記対象車両のドライバーへと伝達するように動作可能であり、
前記推奨速度が、前記対象車両の速度より速く、遅く、或いは、前記対象車両の速度と等しく、前記推奨速度は、前記対象車両が前記対象車両の前方の高速道路の部分における交通渋滞に遭遇するのを回避することを可能とするように計算され、
前記推奨速度が、前記対象車両の速度と掲示制限速度との比較、及び、前記対象車両の速度と前記高速道路の部分における1又は複数の車両の平均速度との比較によって決定される装置。
【請求項2】
前記推奨速度が、前記高速道路の部分における前記1又は複数の車両の平均速度である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記推奨速度が、前記高速道路の部分の特定の車線に位置する1又は複数の車両の平均速度である請求項2に記載の装置。
【請求項4】
当該装置が複数の道路側ユニットを具備し、前記交通制御装置が、それぞれの前記道路
側ユニットから車両の速度情報を受信する請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記推奨速度が、前記対象車両の速度より低く、前記推奨速度は、前記対象車両が前記対象車両の前方の前記高速道路の部分における交通渋滞に遭遇するのを回避することを可能とするように計算された請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記推奨速度が、前記対象車両の前方の前記高速道路の部分に位置する車両の平均速度を用いて決定される請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記送受信機が、専用狭域通信送受信機である請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記推奨速度が、視覚信号を用いて前記ドライバーへと伝達される請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記推奨速度が、可聴信号を用いて前記ドライバーへと伝達される請求項1に記載の装置。
【請求項10】
高速道路において対象車両を含む交通流を改善する方法であって、
前記対象車両の速度を測定することと、
前記対象車両の速度を、前記対象車両と関連した車両ユニットと通信する道路側ユニットを用いて交通制御装置に送信することと、
前記高速道路の部分の1又は複数の車両の平均速度を決定することと、
該平均速度の関数である、前記車両のための推奨速度を決定することと、
該推奨速度を前記対象車両へと送信することと、
前記推奨速度を、前記対象車両のドライバーが前記交通流を改善する前記対象車両の速度を実現するのを支援するように、前記ドライバーへと伝達することと、を含み、
前記推奨速度が、前記対象車両の速度より速く、遅く、或いは、前記対象車両の速度と等しく、前記推奨速度は、前記対象車両が前記対象車両の前方の前記高速道路の部分における交通渋滞に遭遇するのを回避することを可能とするように計算され、
前記推奨速度が、前記対象車両の速度と掲示制限速度との比較、及び、前記対象車両の速度と前記高速道路の部分の1又は複数の車両の平均速度との比較によって決定される方法。
【請求項11】
前記対象車両の速度を、前記対象車両から前記道路側ユニットへと専用狭域通信を用いて送信することと、前記道路側ユニットから前記専用狭域通信を用いて前記推奨速度を受信することと、を更に含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記高速道路の部分が前記対象車両を含み、前記推奨速度が、前記高速道路の部分の前記1又は複数の車両の前記平均速度に等しい請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記高速道路の部分が、前記対象車両の前方の高速道路の部分である請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記推奨速度が、前記1又は複数の車両の前記平均速度と、前記対象車両及び前記対象車両の前方の前記高速道路の部分の車両間の距離と、の関数である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記対象車両が車線に位置し、前記1又は複数の車両が前記車線に位置する請求項10に記載の方法。
【請求項16】
高速道路において対象車両と関連する、交通流を改善するための装置であって、
車両電子装置から速度信号を受信し、前記対象車両の速度を測定するように動作可能な電子回路と、
前記対象車両が高速道路の部分に位置するとき、前記対象車両の速度を、前記高速道路の部分近傍にある道路側ユニットを介して交通制御装置に送信するように動作可能な送受信機であって、
前記交通制御装置から推奨速度を受信するように更に動作可能であり、該推奨速度が、前記対象車両の速度より速く、遅く、或いは、前記車両の速度と等しく、前記推奨速度は、前記対象車両が前記対象車両の前方の高速道路の部分における交通渋滞に遭遇するのを回避することを可能とするように計算され、
前記推奨速度が、前記対象車両の速度と掲示制限速度との比較、及び、前記対象車両のの速度と前記高速道路の部分の1又は複数の車両の平均速度との比較によって決定される前記推奨速度、を受信する送受信機と、
前記推奨速度を前記対象車両のドライバーへと伝達するように動作可能なユーザーインターフェースと
、を具備する装置。
【請求項17】
前記送受信機が、専用狭域通信送受信機である請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ユーザーインターフェースが、視覚表示器を含む請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記ユーザーインターフェースが、前記推奨速度と関連した可聴信号を提供する請求項
16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年9月8日に出願された米国特許出願第12/877617号に基づく優先権を主張し、その内容は、参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本発明は、ドライバーが交通流を改善する車両の速度を選択するのを支援することを含む交通管理に関する。
【背景技術】
【0003】
安全且つ円滑に運転しようとするドライバーの努力にもかかわらず、交通渋滞は、きっかけとなる出来事がなくても高速道路において生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両操作者(ドライバー)は、掲示制限速度及び周囲の交通状況といった様々なファクターに基いて最適な車両の速度を決定する。しかしながら、更なる情報がなければ、高速道路でドライバーが最善の努力をしたとしてもストップゴー交通(stop-go-traffic)を生じる準最適な速度選択となる。結果として、衝突、交通渋滞、低速交通及び車両の速度を大きく変動させることとなる。これらの問題は、渋滞があり、例えば高速道路の車両密度が、高速道路の設計が想定した密度を超えた場合に特に広がる。
【0005】
交通渋滞は、工事又は先の事故といったきっかけとなる出来事がなくても生じる。例えば、高密度交通において、停止又は低速移動交通の波は、外的障害がなくても高速道路に沿って伝搬し得る。しかしながら、推奨速度を用いると、交通渋滞及び低速走行は、安全性、高速道路のキャパシティ、燃料経済性及び低減された環境影響の大きな改善と共に低減され又はなくなる。ドライバーに最適な運転速度を推奨することによって、ドライバーは、高速道路に沿って円滑に、安全に且つより環境に優しい方法で走行する機会を有する。従来、ドライバーは、こうした情報を得られなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る例示は、改善された交通管理を可能とし、より効率的な車両操作を可能とする装置及び方法を含む。例示は、車両からのインフラワイヤレス通信(vehicle-to-infrastructure wireless communications)を用いた推奨車両の速度指示システムを含む。例示は、ドライバーに、高速道路のための最適走行速度として交通制御装置によって決定されることができ、掲示制限速度より低速であってもよい推奨速度の伝達を提案する。1又は複数のドライバーがその車両の速度を推奨速度近傍へと調整するならば、交通流は円滑化され、車両安全性が向上される。推奨速度は、高速道路の特定の位置に沿って適した装置を有するそれぞれの車両に割り当てられ得る。
【0007】
本発明に係る例示は、高速道路又はその一部において対象車両のために推奨速度を決定し、その推奨速度をその対象速度のドライバーに通信するための装置及び方法を含む。例示的システムは、(車両ユニットの一部としての)1又は複数の車両電子システムとの電気通信における双方向ワイヤレス通信装置と、(道路側ユニットと呼ばれる)道路側ワイヤレス通信装置と、交通制御装置と、を含む。車両内の通信装置は、車両の平均速度を記録し且つ道路側通信装置へと送信し、次いでその情報を交通制御装置と通信する。次いで交通制御装置は、同じ高速道路の全車両の平均速度を計算し、平均速度に基いた推奨速度を車両に通信して戻す。推奨速度は、車両の現在の速度より速い又は遅いかもしれず、掲示制限速度とは明らかに異なるかもしれない。
【0008】
例示的システムは、車両ユニットと、道路側ユニットと、交通制御装置と、を具備する。車両ユニットは、道路側ユニットに車両の速度を送信し道路側ユニットから推奨速度を受信する送受信機を有する。推奨速度は、複数の車両からの車両の速度を用いて交通制御装置によって決定される。次いで車両ユニットは、推奨速度をドライバーに伝達する。
【0009】
道路側ユニット(道路側電子装置、RSEとも呼ばれる)は、車両と通信するために専用狭域通信を用いてもよい。複数の道路側ユニットは、高速道路に沿って間隔をおいて車両の速度を収集し、車両の速度情報を交通制御装置に送信する。次いで交通制御装置は、高速道路の様々な位置でそれぞれの車両のために最適な車両の速度を決定する。推奨速度は、例えば車両が低速で移動する車両のある高速道路の部分に近づいたとき、掲示制限速度より顕著に低くてもよい。車両の速度情報は、ワイヤレス通信を用いて車両から直接収集されることができ、ビデオカメラ及び速度計測装置のような道路側センサから収集されることもできる。
【0010】
車両ユニットは、任意の適した方法を用いてドライバーに推奨速度を伝達してもよい。推奨速度は、例えば(より高い記号又はより低い記号といった)グラフィカルな記号を用いて又は可聴信号を用いて車両のダッシュボードに数値的に表示されてもよい。推奨速度は、絶対値として、又は、車両の現在の速度に対する相対値として示されてもよい。例えば、フィードバックは、推奨速度が現在の車両の速度より高い又は低いかによってドライバーに与えられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本発明に係る例示によるシステムの簡易化された概略図である。
図1B】本発明に係る例示によるシステムの簡易化された概略図である。
図1C】本発明に係る例示によるシステムの簡易化された概略図である。
図2A】車両の速度、交通速度及び掲示制限速度の比較を示す。
図2B】車両の速度、交通速度及び掲示制限速度の比較を示す。
図3A】時間表示に対する距離を用いた図2A及び図2Bと類似した比較を示す。
図3B】時間表示に対する距離を用いた図2A及び図2Bと類似した比較を示す。
図4】車両の前方の交通渋滞の場合において推奨速度が掲示制限速度よりいかに低いかを示す。
図5】本発明に係る例示による方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る例示において、交通制御装置は、高速道路に沿った様々な位置において車両のための最適な走行速度を決定する。これらの推奨速度は、時間及び高速道路に沿った位置に応じて連続的に変化してもよい。決定された最適な速度は、推奨速度としてドライバーに示される。ドライバーは推奨速度で運転することを選択しなくてもよいが、推奨速度に従えば、ドライバーは、渋滞の領域を避けることができ、急な減速を避けることを可能とするため、その選択を動機づけられる。従って、安全な利点は、ドライバーが推奨速度に従うことを促す。
【0013】
いくつかの例示において、車両ユニット及び道路側ユニット間の双方向ワイヤレス通信は、交通制御装置によって決定された車両の速度及び推奨速度といったデータの交換を可能とする。推奨速度は、観察された掲示制限速度及び周囲の車両の速度と共に、ドライバーへの付加的情報である。しかしながら、ドライバーへの推奨速度の提供は、円滑な、渋滞のない交通を支援する。
【0014】
ある例示において、推奨速度は、高速道路において車線を変更させてもよい。例えば、右の車線の車両は、例えば左の車線が前方で渋滞した場合において、高速道路の左の車線の車両より高い推奨速度を受信してもよい。概して、より速い車両は左の車線を利用する一方で、速い車両は中央の車線を利用し、より遅い車両は右の車線を利用することが予想される。しかしながら、渋滞した高速道路において、これらの車線は、程度の差はあるが、ランダムな方法で使用され得る。車線に応じた推奨速度の使用は、個々の車線に沿って車両の高い交通量を可能とし、交通管理の改善を可能とする。
【0015】
車両操作者は、掲示制限速度のようなファクターを用いて車両の速度を制御する。しかしながら、掲示制限速度で運転しようとする試みは、効率が悪く、運転状態を悪化させるストップゴー交通状態を生じさせる。本発明に係る例示は、推奨速度を車両操作者に伝達するための方法及び装置を含む。推奨速度は、掲示制限速度で走行することが可能な状態であっても、掲示制限速度より低くてもよい。例えば、車両の前方に渋滞がある場合である。
【0016】
図1Aは、道路側ユニット14とワイヤレス通信する、車両10内で保護された車両ユニット12を示す例示的装置の簡易化された概略図を示す。道路側ユニット14は、交通制御装置16と通信する。交通制御装置16は、こうした複数の道路側ユニットから交通データを受信してもよい。交通制御装置は、高速道路に沿った様々な位置において最適な走行速度を決定することができる。次いで最適な走行速度は、道路側ユニット14(又は他の道路側ユニット)から車両ユニット12へと送信することによって車両10に通信されることができる。高速道路に沿って車両が移動するとき、推奨速度は、他の道路側ユニットを用いて車両ユニットに送信されてもよく、車両は、後に遭遇した道路側ユニットからアップデートされた推奨速度を受信してもよい。
【0017】
図1Bは、高速道路に沿って移動する車両を示し、車両は、高速道路に沿った移動に応じて位置10、10’及び10’’において示される。道路側ユニット14及び18は、交通制御装置16と通信する。交通制御装置は、車両から、車両ユニットから道路側ユニットへのワイヤレス送信によって受信した走行速度データを受信する。車両が高速道路に沿って移動するとき、1つの道路側ユニットとの通信が途絶えてから第2の道路側ユニットの範囲内となってもよく、或いは、1つの道路側ユニットと同時に第2の道路側ユニットの範囲内となってもよい。
【0018】
車両ユニットは、車両OBE(車載電子装置)を有してもよく、車両電子システムに接続された双方向ワイヤレス通信装置を有してもよい。ワイヤレス通信装置を有する道路側ユニットは、RSE(道路側電子装置)を示してもよい。交通制御装置は、無線、有線、光ファイバー又は他の通信接続によって道路側ユニットと通信する。
【0019】
高速道路に沿って車両が走行するとき、所定の時間間隔に亘り平均速度が決定される。所定の時間間隔は、例えば5分以下の時間間隔であってもよく、1分といった、5秒から2分の範囲の時間間隔であってもよい。なお、所定の時間は、2つの道路側ユニット間の距離のような、特定の距離を走行する時間に関連してもよい。
【0020】
車両ユニットが道路側ユニットの通信範囲内にあるとき、車両ユニットは、ワイヤレス通信を用いて道路側ユニットにデータを送信する。例えば、5.9ギガヘルツの専用狭域通信が、この形式のシステムのために使用されてもよい。道路側ユニットは、複数の車両からデータを収集し、そのデータを、交通制御装置であって、様々な車両(及び選択的に道路側センサ又は他の情報源)からのデータが、高速道路又はその一部の平均車両走行速度(交通速度)を算出するために集計される交通制御装置へと送信する。平均車両走行速度は、高速道路における位置及び時間に応じて決定されてもよい。
【0021】
図1Cは、送受信機20、電子回路(この例示において処理回路22)及びユーザーインターフェース24を含む車両ユニット12の形式における車両電子装置の簡易化された概略図を示す。車両ユニットは、速度センサ26から速度センサ信号を受信する。電子回路は、例えば所定の時間に亘る平均速度として、速度信号から車両の速度を決定する。送受信機は、道路側ユニットが範囲内にあり、同じ又は異なる道路側ユニットから推奨速度を受信するように更に動作可能であるときに、道路側ユニットに車両の速度を送信するように動作可能である。ユーザーインターフェースは、推奨速度をドライバーに伝達するため用いられる任意の構成を有してもよい。
【0022】
動作中、交通制御装置は、現在の交通速度(例えば、高速道路におけるいくつかの又は全ての車両の平均速度)を掲示制限速度と比較する。差が顕著ではないとき、例えば、交通が掲示制限速度より1.6km/h遅く移動するとき、いかなる動作も必要としなくてよい。更に、交通速度が掲示制限速度より高いとき、いかなる動作もしなくてよい。しかしながら、現在の車両の速度が掲示制限速度より顕著に低いとき、交通制御装置は、走行速度を上昇させるためにより好適な決定することができる。車両の速度が平均車両の速度(交通速度)から顕著に異なる場合、推奨速度は、交通速度と等しくてもよく、又は略等しくてもよい。顕著な速度の差は、例えば4.8km/h以上の差であってもよく、或いは、8km/h以上の差であってもよい。推奨速度は、例えばkm/hの小数点第一位(nearest whole)で四捨五入されてもよく又は他の繰り上げ(increment)でもよい。
【0023】
図2Aは、例示的交通制御装置によって制御され得る車両の速度情報を示す。図は、(対象車両の)車両の速度、交通速度及び掲示制限速度を示す。この例示において、交通速度は、高速道路の部分内の車両の平均速度である。
【0024】
図2Aにおいて、車両の速度は、掲示制限速度より低く、且つ、交通流の速度よりも低い。交通制御装置及び車両ユニットは、現在の車両の速度よりも速い推奨速度をドライバーに示す。車両の速度が推奨速度に適合するようにドライバーが速度を上げると、次いで対象車両は、高速道路の交通流に従って走行する。
【0025】
図2Aで示されたようなデータは、高速道路の個々の車線から得られ得る。この場合において、交通速度は、高速道路の部分内の特定の車線内の車両の平均である。
【0026】
図2Bは車両の速度が掲示制限速度及び交通流の速度の両方よりも高い場合を示す。この場合において、推奨速度は、対象車両の現在の走行速度より低い。この推奨速度は、対象車両が高速道路の交通流に従って走行することを可能とする。繰り返すが、図2Bに示されたようなデータは、高速道路の個々の車線のために収集されてもよい。
【0027】
図3Aは、時間空間領域内の車両走行特性を示す。車両が一定速度で走行する場合、時間間隔に比例した特定の距離が得られる。この場合において、車両の速度と交通速度との間の差は、鉛直な線(t)で示された時間の後に離間間隔dを生じる。交通速度と類似した推奨車両の速度を提供することによって、間隔dは、低減され得る。
【0028】
新しい推奨速度が特定の時間においてドライバーに示されると、ドライバーは次いでその速度に変え、交通流と対象車両との間の間隔は、減らすことができる。これは図3Bに示される。
【0029】
図3Bは、dとして示す対象車両と交通流との間の距離を示し、これは、車両の速度の変更によって図3Aで示された距離から減らされる。交通流は、高速道路の部分内で車両の平均速度で移動する位置によって示されてもよく、この位置は、比較の開始において車両の位置と適合する。この例示において、車両の速度は、時刻tsで推奨速度に変化し、その時刻の後、dの値は、時間の関数として一定である。これは、ドライバーが車両の速度を推奨速度に等しく変更したときに車両の速度が、交通速度に適合されることを示す。
【0030】
交通渋滞の存在は、高速道路における他の車両から車両走行データを観測することによって検出され得る。交通制御装置がこうした交通渋滞の存在を識別する場合、渋滞を避けるため、車両のための最適な速度を決定することができる。この最適な速度は、推奨速度としてドライバーへと伝達される。
【0031】
図4は、推奨速度を用いた渋滞回避を示す。図4において、実線は距離に応じた交通速度を示す。(40で示された)緩やかな傾き領域において、交通流速度は減速されており、後の高速道路の部分の交通渋滞を示す。対象車両がその元の速度(破線で示す)でこの部分へと走行すると、車両は、後の時刻ts’で交通渋滞に遭遇する。しかしながら、時刻tsで車両の速度を推奨速度へと減速することによって、対象車両は、(減速に対応して低められた傾きの破線42によって示された)交通渋滞を回避する。この例示において、現在の車両の速度及び周囲の交通速度の両方より低い推奨速度がドライバーに示される。車両の速度を即座に推奨速度へと適合することにより、対象車両は交通渋滞を回避する。
【0032】
図5は、本発明に係る例示による方法を示す。ボックス100は、車両の速度の測定に関する。これは所定の時間に亘る平均速度であってもよい。ボックス102は、道路側ユニットを介した交通制御装置への速度データの送信に関する。ボックス104は、複数の車両から速度データを解析する交通制御装置に関する。ボックス106は、推奨速度の決定に関する。例えば、推奨速度は、高速道路の部分内の車両の平均速度に等しくてもよく、又はその他その平均速度の関数であってもよい。その部分は、車両が現在走行通過する部分であってもよく、或いは、車両が向かう部分であってもよい。ボックス108は、例えば同じ又は異なる道路側ユニットを介した、車両への推奨速度の送信に関する。ボックス110は、例えば可聴な及び/又は可視な構成によるドライバーへの推奨速度の伝達に関する。
【0033】
いくつかの例示において、個々の車両は、周囲の交通の速度に適合する推奨速度の対象とされ得る。例えば、他の車両が109.4km/hで移動する一方で、制限速度112.7km/hの高速道路に沿って車両が96.6km/hで走行する場合、交通制御装置は、車両からのインフラ通信を用いて低速の車両を識別し、車両に推奨速度を送信する。この例示において、推奨速度は、109.4km/h(交通速度)又は類似した速度であってもよい。
【0034】
本発明に係る例示は、高速道路の合流点及び交差点において更に改善された交通管理を可能とする。例えば、交通制御装置は、一般道からの交差点又は合流点における低速交通の領域を識別してもよい。この場合において、交差点又は合流点に近づく交通は、推奨速度であって、掲示制限速度に対して減速され、車両が急な減速、或いは、ある場合において渋滞を完全に回避することを可能とする推奨速度を有してもよい。
【0035】
従って、現在の走行速度及び最適化された走行速度の車両からのインフラ通信の結果、交通制御装置は、交通渋滞を回避及び緩和し且つ高速道路の交通量を改善するべく交通速度をより効果的に管理することができる。車両操作者は、比較的自由な流れの交通の利益を享受する。
【0036】
従って、例示的装置は、車両の速度を道路側ユニットに送信し、推奨速度を道路側ユニットから受信し、且つ、推奨速度をドライバーへと伝達する車両ユニットを有する。
【0037】
速度センサは、車両の速度計又は関連した構成要素であってもよい。しかしながら、直接車両の速度センサが使用される必要はない。車両の速度センサは、車両と関連した全地球測位システム(GPS)電子装置を含んでもよく、rpm及びgearといった車両の速度を示す別の信号の情報が使用されてもよい。
【0038】
ある例示において、車両の速度は、車両通信から決定される必要がない。例えば、道路側センサ、交通カメラ及びレーダー等が、高速道路の車両の速度を測定するために使用され得る。こうした例示において、車両ユニットが推奨速度を受信して、ドライバーへと推奨速度を伝達するために使用されてもよい。
【0039】
車両ユニットは、対象車両と関連し、送受信機、速度解析回路、ユーザーインターフェース及び所望する機能性を提供するのに必要な任意の他の電子回路を有してもよい。動作中、車両ユニットは、例えば間隔をおいて、エンジン制御ユニット又は他の任意の適した速度又は速度に関連した情報のような車両電子装置からの速度信号を受信する。車両ユニットは、1又は複数の車両電子システムと通信するように動作可能なインターフェース回路を有してもよい。速度信号は、速度センサ、GPS、又は車両と関連した他のナビゲーションシステムによって提供されてもよい。
【0040】
車両ユニットは、道路側ユニットへの送信のための車両の速度情報を計算するために動作可能なプロセッサベースの回路のような電子回路を有してもよい。送信された車両の速度情報は、前の60秒又は他の時間間隔に亘る移動平均(rolling average)であってもよい。
【0041】
車両ユニットは、推奨速度を道路側ユニットから受信するために動作可能である。推奨速度は、車両の速度を受信した同じ道路側ユニットから受信されてもよく、又は異なる道路側ユニットから受信されてもよい。
【0042】
ユーザーインターフェースは、推奨速度をドライバーへと伝達するために使用されてもよい。ユーザーインターフェースは、可聴信号(スピーカと音源(tone source)又はボイスシンセサイザーのような可聴信号生成器とを含んでもよい)、(ランプ、数値表示器又は他の表示のような)視覚送信器、及び、触覚送信器等の1又は複数を含んでもよい。
【0043】
例えば、推奨速度は、数値表示器、速度計の近傍にあるランプ(例えばアナログ形速度計の周縁又は内部の弓形のランプを用いる)、任意の変形された速度計、ドライバーが加速すべきか減速すべきかを指示するための音、他の指示光、ドライバーに命令を与えるための合成音声、又は、他の任意の適した方法の、1又は複数を用いて表示されてもよい。
【0044】
推奨速度は、絶対値形式及び/又は相対値形式でドライバーに伝達されてもよい。例えば、推奨速度が104.6km/hの場合、表示器又は変形された速度計は、任意の適した方法で104.6km/hを表示してもよい。しかしながら、ドライバーは、例えば推奨速度及び現在の車両の速度の相対的大きさによって、加速又は減速の指示としての相対値データの受信を好む。例えば、ランプは、推奨速度が現在の車両の速度より速いか又は遅いかによって赤又は緑(又は他の色の組合せ)を示してもよい。音信号(例えば様々な音高)、ボイスシンセサイザー又は他の方法は、こうした情報を伝達するために使用されてもよい。
【0045】
推奨速度を伝達するための例示的手段において、車両ユニットは、推奨速度を現在の車両の速度と比較し、比較を、ユーザーインターフェースを用いてドライバーに伝達する。
【0046】
改善された適応走行制御の例示において、推奨速度は、交通制御装置から受信され、車両ユニットと電気通信する適応走行制御器に伝達される。推奨速度は、車両のための目的の走行速度としてドライバーの好む速度に優先されてもよい。例えば、車両は、渋滞及び後の急な減速の必要性を回避するために渋滞に先立って減速されてもよい。この手法は、適応走行制御の改良された動作を可能とし、前方の苦労する渋滞状態を回避することによりドライバーが入り込む(inputs)必要を回避するために使用されてもよい。
【0047】
車両ユニットは、接近する救急車両、交差点、エンジン停止した車両及び悪天候等をドライバーに警告するような付加的機能を有してもよい。車両ユニットは、車両によって保護されたハウジングを有してもよい。しかしながら、「車両ユニット」という語は、1つの構成要素に限定されるように読まれるべきではない。車両ユニットは、例えば、平均速度を決定する車両コンピュータ又はGPS、改良されたラジオの一部として提供された送受信機、及び、変形された速度計及び/又はラジオによって提供されたユーザーインターフェースといった機能性の組合せによって提供されてもよい。車両ユニットは、全体的に又は部分的に娯楽端末、ナビゲーションシステム、GPS及び車両制御電子装置等といった既存の車両電子システムと統合されてもよい。
【0048】
例示的道路側ユニットは、車両の速度を車両ユニットから受信し、速度データを交通制御装置へと送信する。更に道路側ユニットは、交通制御装置から推奨速度を受信し、それを車両に伝達する。
【0049】
道路側ユニットは、適した設備の車両と通信するように動作可能な送受信機と、交通制御装置への通信接続と、を含んでもよい。道路側ユニットは、電子回路、送受信機、電力供給(又はその電源)、他の関連した構成要素を含んでもよく、アンテナを有するハウジング内で保護されてもよい。
【0050】
道路側ユニットは、高速道路に沿って間隔をおいて設けられてもよい。「道路側」という語は、高速道路の路肩に配置されたユニットに限定されることを意図するものではない。道路側ユニットは、例えば柱に取り付けられて路肩のような道路の側部で支持されてもよいが、道路の中央部内の構台(gantry)又は道路の下に配置されて支持されてもよく、或いは、その他の方法で高速道路近傍で支持されてもよい。道路側ユニットは、警告信号、速度制限信号及び交通制御信号等といった付加的な機能性を有する装置と部分的又は全体的に統合されてもよい。道路側ユニットは、GPS又は他の測位システム、位置でプログラムされたその他の方法、又は、交通制御装置によって位置を識別可能なその他の方法を含んでもよい。
【0051】
道路側ユニットは、(温度、降雨のような)周囲状況センサ及び光センサ等のような他の機能性を設けてもよく、インターネット又は(高速道路インフラネットワークのような)他のネットワークといった他のネットワークと通信してもよい。道路側ユニットは、ビデオカメラ及び温度センサ等のような所望する様々なセンサと通信してもよい。更に道路側ユニットは、例えば車両の進行を観察することを望むビジネスのため車両追跡機能を設けてもよい。道路側ユニットは、電子回路、例えばローカルデータ分析を提供し得るプロセッサベースの回路を有してもよい。例えば、道路側ユニットは、ビデオ又は他の交通センサデータから交通速度及び交通密度を計算してもよい。道路側ユニットの様々な要素は、様々な位置にあってもよく、例えば、アンテナは、道路の上の高さに上げられてもよく、他の電子構成要素は、地面の高さ近傍に配置されてもよい。
【0052】
交通制御装置は、複数の車両のために1又は複数の道路側ユニットから車両の速度情報を受信する。交通制御装置は、高速道路における車両走行のための推奨速度を決定し、その推奨速度を道路側ユニットに送信する。推奨速度は、近くの交通状態によって高速道路に沿った位置に応じて変化してもよく、それによって、それぞれの道路側ユニットは、その高速道路の部分のためのローカル推奨速度を送信してもよい。
【0053】
交通制御装置は、道路側ユニットと通信するための通信装置を有してもよい。これらは、無線送受信機であってもよく、或いは、有線通信も使用され得る。交通制御装置は、高速道路又はその一部における複数の車両から速度データを受信する。
【0054】
交通制御装置は、プロセッサベースの回路のような演算回路を有してもよく、データベース及び他のメモリ構成要素を有してもよい。推奨速度は、交通制御装置内の電子回路内のプロセッサによって実行されるアルゴリズムによって計算され得る。推奨速度は、高速道路又はその一部における車両の平均速度の関数であってもよい。
【0055】
例えば、交通制御装置は、(対象車両が現在走行する、)現在の高速道路の部分の交通速度を測定してもよい。ある例示において、推奨速度は、現在の高速道路の部分における車両の平均(average)(平均(mean)又は中間値)の交通速度として計算されてもよく、平均は、対象車両の速度を含んでもよい。
【0056】
他の例示において、推奨速度は、対象車両が対象車両の前方の高速道路の部分(車両が向かう高速道路の部分)における渋滞を回避するのを支援するために計算されてもよい。推奨速度は、現在の高速道路の部分における交通速度より低く、対象車両が、渋滞がなくなり又は前方移動した後に現在渋滞した位置に到着するように計算される。推奨速度は、対象車両が、高速道路に沿って伝搬する渋滞の波に追いつかないように計算される。
【0057】
交通制御装置は、交通制御装置で動作可能なデータベースに保存され得るあらかじめ選択されたデータを使用してもよい。適応学習手法は、例えば、推奨速度が渋滞を低減するために実際に最適な速度かどうかを決定するべく、車両を監視することによって、推奨速度を改善するために使用されることができ、新たな推奨速度のために適した修正を行う。
【0058】
推奨速度は、現在の交通速度、現在の交通密度、計算された新たな交通速度及び交通密度、車両型式及び周囲状況を用いて決定されてもよい。例えば、夜間又は悪天候の状況では、所定の交通密度のため推奨速度を減速させてもよい。車両の加速及びブレーキ(減速)特性は、推奨速度を決定するために使用されてもよい。例えば、トラックのための推奨速度は、渋滞の前に、自動車と比較して更に低くされてもよい。
【0059】
システム動作の例示において、対象車両の前方の高速道路の部分における交通速度は、概して現在の対象車両の速度より低い。対象車両の前方の交通密度は、ストップゴー交通が予想される密度閾値近傍又はそれを越えるかもしれない。従って、対象車両が前方の交通に追いつくと、交通密度は、ストップゴー交通の閾値を越え得る。そのような例示において、推奨速度は、現在の車両の速度より低く決定されることができ、道路前方において過度の交通密度となる確率を減らす。
【0060】
従って、本発明に係る例示において、交通制御装置は、交通流を最適化する推奨速度を決定すると共に交通密度を円滑化するようにプログラムされることができる。交通制御装置は、高速道路における過度の交通密度又は車両の減速を回避するように推奨車両の速度を提供するために動作可能であってもよい。
【0061】
例えば、対象車両の前方の車両が急に減速される場合において、推奨速度は、掲示制限速度及び現在の交通速度の両方から減速されてもよい。急に減速された交通の領域に到達する前に対象車両を減速することによって、ドライバーの運転経験はより円滑となり、且つ悪化を低減する。本発明に係る例示は、対象車両の減速を、明らかに減らし又は略なくす推奨速度をドライバーへ伝達することを含む。車両燃費効率は、対象車両の減速を減らすことによって向上されることができ、ドライバーは経費を節約することができる。
【0062】
交通円滑化は、最適な交通流のための推奨速度を用いて最適化されることができる。こうした例示において、高速道路における車両の予期せぬ加速及び減速は、低減され得る。
【0063】
本発明に係る例示は、可変速度制限システムのような他のシステムと共に機能することができる。可変速度制限(VSL)は、推奨速度を決定するときに検討されてもよい。本発明に係るいくつかの態様は、VSLシステムによって実装されることができ、例えば、推奨速度は、VSL表示器を使用する全ての車両に与えられてもよい。しかしながら、車両ユニットの使用は、例えばVSLハードウェアが速度を表示するために用いられる必要がないため、従来のVSLシステム以上に好適となる。
【0064】
本発明に係る例示は、知的速度適応システム(ISA)と共に機能することもできる。推奨速度は、一日の時間、位置、車両形式、及びドライバーのタイプを考慮することができる。例えば、推奨速度は、経験の浅いドライバーのためにより低くされてもよい。従来のISAシステムは現在の速度制限内における最適な車両の速度を提案しない。しかしながら、本発明に係る例示は、高速道路の交通量の改善のため、最適化された推奨速度と共にISAの全ての利点を提供する方法を含む。
【0065】
従って、本発明に係る例示は、周囲の交通速度に正確に適合されるための車両の速度を可能とし、高速道路における車両の最適な交通量を可能とする。ある例示において、車両の前方の、より低速の交通量の領域は、減速された推奨速度を決定するために用いられ、こうした渋滞が、低減され、なくされ又は対象車両のドライバーによって回避されることを可能とする。
【0066】
本発明は、上述された概略的例示に限定されるものではない。説明された例示は、本発明に係る範囲を限定しようとするものではない。その変更、要素の他の組合せ及び他の使用は、当業者によって行われる。本発明に係る範囲は、特許請求の範囲によって定義される。
【0067】
説明された我々の発明について特許を請求する。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5