(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る現像装置および現像方法を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0008】
(第1実施形態)
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)、
図2(b)、
図3(a)および
図3(b)は、第1実施形態に係る現像装置および現像方法の一例を示す斜視図である。
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)、
図2(b)、
図3(a)および
図3(b)において、この現像装置には、ウェハWを保持するウェハホルダ3、ウェハホルダ3を支持する支持台1、ウェハホルダ3を回転させるモータ2、液跳ねした現像液13Aやリンス液13Bを受けるカップ4、現像液13AをウェハW上に供給する現像液ノズル8A、リンス液13BをウェハW上に供給するリンスノズル8B、ガイド部7A、7Bおよびノズル駆動部12A、12Bが設けられたノズルガイド7、ノズルガイド7を支持するアーム5およびアーム5を駆動するモータ6が設けられている。なお、ガイド部7A、7Bは、ウェハW上で独立に走査できるように現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを案内することができる。ノズル駆動部12Aは、ガイド部7Aにて案内させながら現像液ノズル8Aを駆動する。ノズル駆動部12Bは、ガイド部7Bにて案内させながらリンスノズル8Bを駆動する。なお、ガイド部7A、7Bは、互いに並列して直線状に設けることができる。ノズル駆動部12A、12Bは、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bをそれぞれ直線状に移動させることができる。この時、動力部としてモータを用いた場合、モータの回転運動を直線運動に変換する変換機構を設けることができる。
【0009】
ここで、ウェハホルダ3はモータ2を介して支持台1に配置されている。カップ4は、ウェハホルダ3の外周を囲むように配置されている。モータ6はアーム5を介してノズルガイド7に接続されている。現像液ノズル8Aは、現像液供給管9Aを介して現像液供給管部10Aに接続されている。リンスノズル8Bは、リンス液供給管9Bを介してリンス液供給管部10Bに接続されている。なお、現像液供給管9Aおよびリンス液供給管9Bは、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bの移動を妨げないように樹脂などの湾曲可能な材料で構成することができる。現像液供給管部10Aおよびリンス液供給管部10Bは、現像液13Aおよびリンス液13Bをそれぞれ送り出したり止めたりするためのポンプやバルブなどがあってもよい。
【0010】
また、この現像装置には、ウェハW上に塗布されたレジスト膜Rの現像を制御する現像制御部11が設けられている。現像制御部11には、回転制御部11A、退避制御部11B、第1ノズル駆動制御部11C、第2ノズル駆動制御部11D、第1供給制御部11Eおよび第2供給制御部11Fが設けられている。
回転制御部11Aはモータ2の回転を制御する。退避制御部11Bはモータ6の駆動を制御する。第1ノズル駆動制御部11Cはノズル駆動部12Aを駆動制御する。第2ノズル駆動制御部11Dはノズル駆動部12Bを駆動制御する。第1供給制御部11Eは現像液13Aの供給を制御する。第2供給制御部11Fはリンス液13Bの供給を制御する。
ここで、第1ノズル駆動制御部11Cは、ウェハW上に現像液13Aが供給されている時に走査開始位置から走査終了位置に移動するように現像液ノズル8Aを駆動制御する。第2ノズル駆動制御部11Dは、ウェハW上にリンス液13Bが供給されている時に走査開始位置から走査終了位置に移動するようにリンスノズル8Bを駆動制御する。また、第2ノズル駆動制御部11Dは、現像液ノズル8Aの走査開始位置に現像液ノズル8Aがある時にリンスノズル8Bの走査開始位置にリンスノズル8Bを移動させる。なお、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bの走査開始位置は、ウェハWの中央部とすることができる。現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bの走査終了位置はウェハWの端部とすることができる。
【0011】
そして、
図1(a)に示すように、モータ6を介してアーム5が駆動されることでノズルガイド7がウェハホルダ3の外側に退避される。そして、レジスト膜Rが塗布されたウェハWがウェハホルダ3上に置かれる。ウェハWは、例えば、真空吸着などによりウェハホルダ3上に固定することができる。なお、レジスト膜Rには、ウェハW上に形成されるパターンに応じた潜像を露光処理により予め形成することができる。ここで、ノズルガイド7がウェハホルダ3の外側に退避されている時に、ガイド部7A、7Bにそれぞれ沿って現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを走査開始位置に移動させることができる。
【0012】
次に、
図1(b)に示すように、モータ6を介してアーム5が退避時と逆方向に駆動されることでノズルガイド7がウェハW上に移動される。この時、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8BがウェハWの中央部に来るようにすることができる。
【0013】
次に、
図2(a)および
図2(b)に示すように、モータ2を介してウェハホルダ3が回転されることでウェハWが回転される。そして、リンスノズル8BがウェハWの中央部で静止されたまま、現像液13Aが現像液ノズル8AからウェハW上に供給されながら現像液ノズル8Aがガイド部7Aに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。
ここで、現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aが液跳ねする。この液跳ねした現像液13Aはカップ4に回収させることができる。この時、リンスノズル8BをウェハWの中央部で静止させたまま保持させることにより、液跳ねした現像液13Aがリンスノズル8Bに付着するのを防止することができる。このため、リンスノズル8BがウェハW上を走査される時に、リンスノズル8Bから現像液13AがウェハW上に落ちるのを防止することができ、ウェハW上でのパーティクルの発生を防止することができる。
【0014】
現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aの供給が停止される。現像液13AがウェハW上に供給されると、潜像が形成されたレジスト膜Rが現像される。この時、例えば、30秒間だけ静止現像を行うことができる。
【0015】
次に、
図3(a)および
図3(b)に示すように、リンス液13Bがリンスノズル8BからウェハW上に供給されながらリンスノズル8Bがガイド部7Bに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。リンスノズル8BがウェハWの端部に到達すると、リンス液13Bの供給が停止される。なお、リンス液13Bは、例えば、純水を用いることができる。リンス液13BがウェハW上に供給されると、ウェハW上の現像液13Aが流され、現像が停止される。また、リンス液13Bの供給中にウェハWが回転されることで振り切り乾燥される。
【0016】
ここで、現像液ノズル8Aの走査開始位置に現像液ノズル8Aがある時にリンスノズル8Bの走査開始位置にリンスノズル8Bを移動させることにより、現像液ノズル8Aが走査終了位置に到達した後に、リンスノズル8Bを走査開始位置に移動させる必要がなくなる。このため、リンスノズル8Bを走査開始位置に移動させるのに必要な時間を低減することができ、生産性を向上させることができる。
また、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを案内するノズルガイド7を設けることにより、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを一括して退避させることができる。このため、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bに対して独立に退避機構を設ける必要がなくなり、退避機構を簡易化することができる。
【0017】
(第2実施形態)
図4(a)、
図4(b)、
図5(a)、
図5(b)、
図6(a)および
図6(b)は、第2実施形態に係る現像装置および現像方法の一例を示す斜視図である。
図4(a)、
図4(b)、
図5(a)、
図5(b)、
図6(a)および
図6(b)において、この現像装置には、
図1(a)の現像装置のノズルガイド7および現像制御部11の代わりにノズルガイド7´および現像制御部11´が設けられている。また、この現像装置には、ガス13CをウェハW上に噴出するガス噴出ノズル8Cが追加されている。なお、ガス13Cは、例えば、窒素ガスを用いることができる。
【0018】
ノズルガイド7´には、ガイド部7Cおよびノズル駆動部12Cが
図1(a)のノズルガイド7に追加されている。ガイド部7Cは、リンスノズル8Bに隣接してウェハW上で走査できるようにガス噴出ノズル8Cを案内することができる。ノズル駆動部12Cは、ガイド部7Cにて案内させながらガス噴出ノズル8Cを駆動する。なお、ガイド部7A、7B、7Cは、互いに並列して直線状に設けることができる。ノズル駆動部12Cは、ガス噴出ノズル8Cを直線状に移動させることができる。この時、動力部としてモータを用いた場合、モータの回転運動を直線運動に変換する変換機構を設けることができる。
【0019】
ここで、モータ6はアーム5を介してノズルガイド7´に接続されている。ガス噴出ノズル8Cは、ガス供給管9Cを介してガス給管部10Cに接続されている。なお、ガス供給管9Cは、ガス噴出ノズル8Cの移動を妨げないように樹脂などの湾曲可能な材料で構成することができる。ガス給管部10Cは、ガス13Cを送り出したり止めたりするためのポンプやバルブなどがあってもよい。
【0020】
現像制御部11´には、第3ノズル駆動制御部11Gおよび第3供給制御部11Hが
図1(a)の現像制御部11に追加されている。第3ノズル駆動制御部11Gはノズル駆動部12Cを駆動制御する。第3供給制御部11Hはガス13Cの供給を制御する。
ここで、第3ノズル駆動制御部11Gは、ウェハW上にガス13Cが供給されている時に走査開始位置から走査終了位置に移動するようにガス噴出ノズル8Cを駆動制御する。また、第3ノズル駆動制御部11Gは、現像液ノズル8Aの走査開始位置に現像液ノズル8Aがある時にガス噴出ノズル8Cの走査開始位置にガス噴出ノズル8Cを移動させる。なお、ガス噴出ノズル8Cの走査開始位置は、ウェハWの中央部とすることができる。ガス噴出ノズル8Cの走査終了位置はウェハWの端部とすることができる。
【0021】
そして、
図4(a)に示すように、モータ6を介してアーム5が駆動されることでノズルガイド7´がウェハホルダ3の外側に退避される。そして、レジスト膜Rが塗布されたウェハWがウェハホルダ3上に置かれる。ここで、ノズルガイド7´がウェハホルダ3の外側に退避されている時に、ガイド部7A、7B、7Cにそれぞれ沿って現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを走査開始位置に移動させることができる。
【0022】
次に、
図4(b)に示すように、モータ6を介してアーム5が退避時と逆方向に駆動されることでノズルガイド7´がウェハW上に移動される。この時、現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8CがウェハWの中央部に来るようにすることができる。
【0023】
次に、
図5(a)および
図5(b)に示すように、モータ2を介してウェハホルダ3が回転されることでウェハWが回転される。そして、リンスノズル8BがウェハWの中央部で静止されたまま、現像液13Aが現像液ノズル8AからウェハW上に供給されながら現像液ノズル8Aがガイド部7Aに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。
ここで、現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aが液跳ねする。この時、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8CをウェハWの中央部で静止させたまま保持させることにより、液跳ねした現像液13Aがリンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cに付着するのを防止することができる。このため、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8CがウェハW上を走査される時に、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cから現像液13AがウェハW上に落ちるのを防止することができ、ウェハW上でのパーティクルの発生を防止することができる。
【0024】
現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aの供給が停止される。現像液13AがウェハW上に供給されると、潜像が形成されたレジスト膜Rが現像される。この時、例えば、30秒間だけ静止現像を行うことができる。
【0025】
次に、
図6(a)および
図6(b)に示すように、リンス液13Bがリンスノズル8BからウェハW上に供給されながらリンスノズル8Bがガイド部7Bに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。この時、ガス13Cがガス噴出ノズル8CからウェハW上に供給されながらガス噴出ノズル8Cがガイド部7Cに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。
【0026】
リンスノズル8BがウェハWの端部に到達すると、リンス液13Bの供給が停止される。また、ガス噴出ノズル8CがウェハWの端部に到達すると、ガス13Cの供給が停止される。リンス液13BがウェハW上に供給されると、ウェハW上の現像液13Aが流され、現像が停止される。また、リンス液13Bの供給中にウェハWが回転されることで振り切り乾燥される。また、ガス13CをウェハW上に供給しながらリンス液13BをウェハW上に供給することにより、現像時に溶解したレジスト膜Rを除去の効率化を図ることができる。
【0027】
ここで、現像液ノズル8Aの走査開始位置に現像液ノズル8Aがある時にリンスノズル8Bの走査開始位置にリンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを移動させることにより、現像液ノズル8Aが走査終了位置に到達した後に、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを走査開始位置に移動させる必要がなくなる。このため、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを走査開始位置に移動させるのに必要な時間を低減することができ、生産性を向上させることができる。
また、現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを案内するノズルガイド7を設けることにより、現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを一括して退避させることができる。このため、現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cに対して独立に退避機構を設ける必要がなくなり、退避機構を簡易化することができる。
なお、上述した第2実施形態では、現像液ノズル8A、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cが独立して駆動される構成について説明したが、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを一体化し、リンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cを一括して駆動するようにしてもよい。この場合、ガス噴出ノズル8Cを駆動する駆動機構を、リンスノズル8Bを駆動する駆動機構と別個に設ける必要がなくなり、駆動機構を簡易化することができる。
【0028】
(第3実施形態)
図7(a)、
図7(b)、
図8(a)、
図8(b)、
図9(a)および
図9(b)は、第2実施形態に係る現像装置および現像方法の一例を示す斜視図である。
図7(a)、
図7(b)、
図8(a)、
図8(b)、
図9(a)および
図9(b)において、この現像装置には、
図1(a)の現像装置のノズルガイド7および現像制御部11の代わりにノズルガイド7´´および現像制御部11´´が設けられている。
【0029】
ノズルガイド7´´では、ガイド部7Bおよびノズル駆動部12Bが
図1(a)のノズルガイド7から除去されている。リンスノズル8Bは、現像液ノズル8Aの走査開始位置に隣接してノズルガイド7´´に固定されている。例えば、ノズルガイド7´´がウェハW上に移動された時に、リンスノズル8BがウェハWの中央部に来るようにノズルガイド7´´に固定することができる。モータ6はアーム5を介してノズルガイド7´´に接続されている。現像制御部11´´では、第2ノズル駆動制御部11Dが
図1(a)の現像制御部11から除去されている。
【0030】
そして、
図7(a)に示すように、モータ6を介してアーム5が駆動されることでノズルガイド7´´がウェハホルダ3の外側に退避される。そして、レジスト膜Rが塗布されたウェハWがウェハホルダ3上に置かれる。ここで、ノズルガイド7´´がウェハホルダ3の外側に退避されている時に、ガイド部7Aに沿って現像液ノズル8Aを走査開始位置に移動させることができる。
【0031】
次に、
図7(b)に示すように、モータ6を介してアーム5が退避時と逆方向に駆動されることでノズルガイド7´´がウェハW上に移動される。この時、現像液ノズル8AがウェハWの中央部に来るようにすることができる。また、リンスノズル8Bは、ノズルガイド7´´に固定されたままウェハWの中央部に来るようにすることができる。
【0032】
次に、
図8(a)および
図8(b)に示すように、モータ2を介してウェハホルダ3が回転されることでウェハWが回転される。そして、リンスノズル8BがウェハWの中央部で固定されたまま、現像液13Aが現像液ノズル8AからウェハW上に供給されながら現像液ノズル8Aがガイド部7Aに沿ってウェハWの中央部から端部の方向に移動される。
ここで、現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aが液跳ねする。この時、リンスノズル8BをウェハWの中央部で固定させたまま保持させることにより、液跳ねした現像液13Aがリンスノズル8Bに付着するのを防止することができる。このため、リンスノズル8Bからリンス液13BがウェハW上に供給される時に、リンスノズル8Bから現像液13AがウェハW上に落ちるのを防止することができ、ウェハW上でのパーティクルの発生を防止することができる。
【0033】
現像液ノズル8AがウェハWの端部に到達すると、現像液13Aの供給が停止される。現像液13AがウェハW上に供給されると、潜像が形成されたレジスト膜Rが現像される。この時、例えば、30秒間だけ静止現像を行うことができる。
【0034】
次に、
図9(a)および
図9(b)に示すように、リンスノズル8BがウェハWの中央部に固定されたままリンス液13Bがリンスノズル8BからウェハW上に供給される。リンス液13Bが所定時間だけウェハW上に供給されると、リンス液13Bの供給が停止される。リンス液13BがウェハW上に供給されると、ウェハW上の現像液13Aが流され、現像が停止される。また、リンス液13Bの供給中にウェハWが回転されることで振り切り乾燥される。
【0035】
ここで、ノズルガイド7´´がウェハW上に移動された時に、リンスノズル8BがウェハWの中央部に来るようにノズルガイド7´´に固定することにより、現像液ノズル8Aが走査終了位置に到達した後に、リンスノズル8BをウェハWの中央部に移動させる必要がなくなる。このため、リンスノズル8BをウェハWの中央部に移動させるのに必要な時間を低減することができ、生産性を向上させることができる。
また、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを保持するノズルガイド7´´を設けることにより、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bを一括して退避させることができる。このため、現像液ノズル8Aおよびリンスノズル8Bに対して独立に退避機構を設ける必要がなくなり、退避機構を簡易化することができる。
また、リンスノズル8Bをノズルガイド7´´に固定することにより、リンスノズル8Bを駆動する駆動機構を設ける必要がなくなり、駆動機構を簡易化することができる。
なお、上述した第3実施形態では、リンスノズル8Bをノズルガイド7´´に固定する構成について説明したが、
図4(a)のリンスノズル8Bおよびガス噴出ノズル8Cをノズルガイド7´に固定する構成であってもよい。
【0036】
(第4実施形態)
図10(a)は、第4実施形態に係る現像液ノズルの駆動機構の概略構成を示す斜視図である。
図10(a)において、この駆動機構には、現像液ノズル8Aを保持するノズルホルダ21、回転軸22およびモータ23が設けられている。ここで、回転軸22には雄ネジを設け、ノズルホルダ21には、回転軸22の雄ネジとかみ合う雌ネジを設けることができる。現像液ノズル8Aはノズルホルダ21に固定されている。モータ23は回転軸22の一端に接続されている。回転軸22は、その雄ネジがノズルホルダ21とかみ合うようにノズルホルダ21を貫通している。そして、モータ23を回転させると、ノズルホルダ21および回転軸22を介して回転運動が直線運動に変換され、ノズルホルダ21が回転軸22に沿って直線運動する。このため、ノズルホルダ21とともに現像液ノズル8Aを直線運動させることができる。
【0037】
(第5実施形態)
図10(b)は、第5実施形態に係る現像液ノズルの駆動機構の概略構成を示す斜視図である。
図10(b)において、この駆動機構には、滑車31、32、支持軸33、モータ34およびベルト35が設けられている。滑車31は支持軸33にて支持され、滑車32はモータ34に接続されている。ここで、ベルト35は滑車31、32間に架け渡されている。現像液ノズル8Aはベルト35に固定されている。そして、モータ33を回転させると、滑車31、32およびベルト35を介して回転運動が直線運動に変換され、ベルト35の移動に伴って現像液ノズル8Aを直線運動させることができる。
【0038】
なお、
図10(a)および
図10(b)の実施形態では、現像液ノズル8Aの駆動機構を例に取ったが、リンスノズル8Bの駆動機構についても同様に構成することができる。また、
図10(a)または
図10(b)の駆動機構はノズルガイド7、7´、7´´に取り付けることができる。この時、
図10(a)または
図10(b)の駆動機構はノズルガイド7、7´、7´´に内蔵するようにしてもよいし、ノズルガイド7、7´、7´´の外部に固定するようにしてもよい。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。