特許第6235430号(P6235430)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6235430SiOx系複合負極材料、製造方法及び電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235430
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】SiOx系複合負極材料、製造方法及び電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/48 20100101AFI20171113BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20171113BHJP
   H01M 4/587 20100101ALI20171113BHJP
【FI】
   H01M4/48
   H01M4/36 C
   H01M4/36 E
   H01M4/587
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-157771(P2014-157771)
(22)【出願日】2014年8月1日
(65)【公開番号】特開2015-106563(P2015-106563A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2014年8月1日
【審判番号】不服2016-7381(P2016-7381/J1)
【審判請求日】2016年5月19日
(31)【優先権主張番号】201310628520.2
(32)【優先日】2013年11月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514013417
【氏名又は名称】深▲セン▼市貝特瑞新能源材料股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岳敏
(72)【発明者】
【氏名】余徳▲ケイ▼
(72)【発明者】
【氏名】李勝
(72)【発明者】
【氏名】任建国
【合議体】
【審判長】 池渕 立
【審判官】 ▲辻▼ 弘輔
【審判官】 小川 進
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−501970(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/036127(WO,A1)
【文献】 特開2012−169300(JP,A)
【文献】 特開2007−242590(JP,A)
【文献】 特開2008−210618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00 - 4/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SiOxで表されるシリカを含むSiOx系複合負極材料であって、酸化ケイ素材料、炭素材料及び非晶質炭素被覆層を含み、前記酸化ケイ素材料が炭素材料粒子に機械的に融合されることにより炭素材料粒子表面被覆し、前記非晶質炭素被覆層が最外被覆層であり、そのうち、前記酸化ケイ素材料は、前記シリカを炭素で被覆することにより改質した炭素被覆シリカであり、前記シリカにおけるxは、0.5≦x≦1.5であるSiOx系複合負極材料。
【請求項2】
前記SiOx系複合負極材料におけるSiOx含有量は〜60.0wt%であり、可逆比容量は360.0〜1200.0mAh/gで調整可能であり
前記SiOx系複合負極材料のメディアン径が10.0〜45.0μmであり、
前記SiOx系複合負極材料の比表面積が1.0〜15.0m2/gであり、
前記SiOx系複合負極材料の粉末プレス密度が1.0〜2.0g/cm3であり、
前記SiOx系複合負極材料における磁性異物(Fe、Cr、Ni、Zn)総量が0.1ppm以下であり、
前記SiOx系複合負極材料における不純物は、Fe<30.0ppm、Co<5.0ppm、Cu<5.0ppm、Ni<5.0ppm、Al<10.0ppm、Cr<5.0 ppm、Zn<5.0 ppm、Ca<5.0 ppm、Mn<5.0ppmであることを特徴とする請求項1に記載のSiOx系複合負極材料。
【請求項3】
記酸化ケイ素材料のメディアン径が1.0〜10.0μmであり、
前記酸化ケイ素材料の粒子が非球形であり、
前記酸化ケイ素材料におけるケイ素結晶粒のサイズが1.0〜100.0nmであり、
前記酸化ケイ素材料における炭素の含有量が30.0wt%以下であり、
前記酸化ケイ素材料の比表面積が1.0〜15.0m2/gであり、粉末プレス密度が0.5〜1.8g/cm3であり、
前記酸化ケイ素材料における磁性異物(Fe、Cr、Ni、Zn)の総量が0.1ppmより小さく、
前記酸化ケイ素材料における不純物は、Fe<20.0ppm、Co<5.0ppm、Cu<5.0ppm、Ni<5.0ppm、Al<10.0ppm、Cr<5.0ppm、Zn<5.0 ppm、Ca<5.0 ppm、Mn<5.0ppmであり、
前記炭素材料がソフトカーボン、ハードカーボン又は黒鉛のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、前記黒鉛が人造黒鉛、天然黒鉛又はメソカーボンマイクロビーズのうちの1種又は少なくとも2種以上の任意割合の組合せであり、
前記炭素材料の炭素含有量が99.0%以上であり、
前記炭素材料のメディアン径が8.0〜25.0μmであり、
前記酸化ケイ素材料と炭素材料の質量比が1:1〜1:99であり、
前記非晶質炭素被覆層がSiOx系複合負極材料の0.1〜50.0wt%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のSiOx系複合負極材料。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のSiOx系複合負極材料を含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
【請求項5】
酸化ケイ素材料と炭素材料に対して機械的融合処理を行い、前駆体I材料を得るステップ(1)、有機炭素源で前駆体I材料に対して固相被覆処理を行い、前駆体II材料を得るステップ(2)、及び前駆体II材料に対して高温焼成を行い、複合材料を得るステップ(3)を含み、前記ステップ(1)では、シリカ原料(つまり、SiOx)に対して炭素被覆改質を行い、酸化ケイ素材料を得ることを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のSiOx系複合負極材料の製造方法。
【請求項6】
ステップ(3)の後、ステップ(3)で得られた複合材料に対して粉砕、篩分け、除磁を行い、メディアン径が10.0〜45.0μmであるSiOx系複合負極材料を得るステップ(4)を行うことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記炭素被覆改質は、シリカ原料に対して物理加工を行ってメディアン径が0.1〜10.0μmであるシリカ粒子が得られ、次に炭素被覆、熱処理、粉砕、篩分け、除磁を行ってメディアン径が1.0〜10.0μmである酸化ケイ素材料を得ることを含み、
前記シリカ原料はナノケイ素粒子が非晶質シリカ中に分散して構成される粒子であり、ナノケイ素結晶粒のサイズが1.0〜100.0nmであり、
前記炭素被覆に使用する炭素源が糖類、エステル類、炭化水素類、有機酸又は高分子重合体のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、
前記炭素被覆改質の熱処理過程が保護ガス雰囲気下で行い、
前記炭素被覆改質の熱処理過程の昇温レートが20.0℃/min以下であり、
前記炭素被覆改質の熱処理過程の温度が500.0〜1150.0℃であり、
前記炭素被覆改質の熱処理過程の保温時間が少なくとも0.5時間であることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(1)に記載の機械的融合処理は、酸化ケイ素材料と炭素材料を融合機中に加え、回転速度が500.0〜3000.0rpmになるよう調整し、刃具の間隙幅が0.05〜0.5cmであり、少なくとも0.5時間融合し、前駆体I材料を得ることを含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ステップ(2)に記載の固相被覆処理は、前駆体I材料と有機炭素源をV型高効率混合機中に加え、少なくとも0.5時間被覆処理し、前駆体II材料を得ることを含み、
ステップ(2)に記載の有機炭素源が粉末状であり、メディアン径が0.5〜20.0μmであり、
ステップ(2)に記載の有機炭素源が糖類、エステル類、炭化水素類、有機酸又は高分子重合体のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、
ステップ(2)に記載の前駆体I材料と有機炭素源の質量比が1:2〜1:19であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(3)に記載の焼成は保護ガス雰囲気下で行い、前記保護ガスが窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス又は水素ガスのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、前記保護ガスの流量が0.5〜10.0L/minであり、
ステップ(3)に記載の焼成時の昇温速度が20.0℃/min以下であり、
ステップ(3)に記載の焼成温度が500.0〜1150.0℃であり、
ステップ(3)に記載の焼成時間が少なくとも0.5時間であり、
ステップ(3)に記載の焼成が完成してから、室温まで自然冷却させることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムイオン電池負極材料分野に関する。具体的には、新型のSiOx系複合負極材料及びその製造方法、及び前記負極材料を使用するリチウムイオン電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術により製造されたリチウムイオン電池は主として黒鉛類炭素材料、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ等を負極活物質として採用する。ところで、同種類の炭素負極材料は20年以上にわたって材料自身の改質、例えば多相被覆、ドーピング等により電池プロセスの最適化を行い、その実際の容量は既に材料の理論比容量(372mAh/g)に近く、極片の極限プレス密度は1.8g/cm3に達せず、その体積エネルギ密度を極限に達させ、さらなる画期的な向上が難しい。従って、従来の純黒鉛類炭素材料が電子機器の小型化、高エネルギー密度の要求を満たすことは次第に難しくなる。
【0003】
ケイ素はリチウムイオン電池負極材料として、その理論比容量値が4200mAh/gであり、天然黒鉛と人造黒鉛を代替する潜在力のある材料である。ところで、ケイ素材料で製造されたリチウムイオン負極材料の充放電過程で存在した体積膨張(約300%)は活性粒子の粉末化を引き起こし、さらに電気接触が失われ容量が急激に減少する。酸化ケイ素材料は、その理論比容量が純ケイ素材料より小さいが、電池充放電過程での体積効果が相対的に小さく(約200%)、このため、酸化ケイ素材料は制限を突破して商品化を早めに実現することがより容易である。
【0004】
特許文献1(CN 103219504 A)はリチウムイオン電池用一酸化ケイ素複合負極材料及びその製造方法を開示し、前記負極材料は10質量%〜30質量%の複合粒子材料及び70〜90質量%の天然黒鉛又は人造黒鉛からなり、複合粒子材料はカーボンナノチューブと非晶質炭素被覆層で被覆される一酸化ケイ素である。本発明で従来のVC混合方式を使用したため、SiO/C粒子と黒鉛材料の分散性が悪く、同時に両者の結合強度が低いので、サイクル特性が悪くなる。且つCVD法で成長したカーボンナノチューブは材料の比表面積が大きすぎて、初回クーロン効率が低く、現在で適用することが難しい。
【0005】
特許文献2(CN102593426A)はリチウム電池ケイ素炭素負極材料の製造方法を開示し、ナノケイ素粉を含む二酸化ケイ素マイクロビーズ(SiOxマイクロビーズ)を合成し、SiOxマイクロビーズとピッチ溶液を混合被覆してから炭化することを含む。本発明は更に前記方法で製造されたSiOx/Cマイクロビーズと人造黒鉛を融合してなるリチウムイオン負極材料を開示する。本発明の中で簡単融合を使用したが、マイクロビーズ構造のSiOx/C(D50=12±2μm)と黒鉛材料が点接触であるため、被覆構造を形成できず、両者の間は単分散であり、結合強度が低く、材料サイクル特性が悪く、同時に身体を大きく害する物質(例えばピリジン、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン)等を使用したため、環境に対して汚染が大きく、且つ材料の初回クーロン効率が従来の黒鉛に比べて差が大きく、現在マッチングする正極材料に制限され、産業化には至っていない。
【0006】
このため、容量が高く、サイクル特性が優れ、初回クーロン効率が高く、環境に優しい負極材料を開発することはこの分野の技術難題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】CN 103219504 A
【特許文献2】CN102593426A
【発明の概要】
【0008】
従来の技術の不足に対して、本発明の目的の1つ目はSiOx系複合負極材料を提供することにあり、前記負極材料の体積エネルギ密度が高く、サイクル特性が優れ、初回クーロン効率が高く、環境に優しい。
【0009】
本発明に記載のSiOx系複合負極材料は酸化ケイ素材料、炭素材料及び非晶質炭素被覆層を含み、前記酸化ケイ素材料が炭素材料粒子表面を包み、前記非晶質炭素被覆層が最外被覆層であり、そのうち、前記酸化ケイ素材料はシリカ(SiOx)又は炭素で被覆し改質したシリカ(SiOx/C)である。
【0010】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料におけるSiOx含有量は0〜60.0wt%であり、可逆比容量は360.0〜1200.0mAh/gで調整可能であり、前記SiOx含有量は例えば1wt%、2wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、25wt%、30wt%、35wt%、40wt%、45wt%、50wt%、55wt%、56wt%、57wt%、58wt%又は59wt%等であってもよい。
【0011】
好ましくは、0.5≦x≦1.5である。
【0012】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料のメディアン径は10.0〜45.0μmであり、更に好ましくは10〜35.0μmであり、特に好ましくは13.0〜25.0μmである。
【0013】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料の比表面積は1.0〜15.0m2/gであり、特に好ましくは2.0〜6.0m2/gである。
【0014】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料の粉末プレス密度は1.0〜2.0g/cm3であり、特に好ましくは1.2〜1.8g/cm3である。
【0015】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料磁性異物(Fe、Cr、Ni、Zn)総量は0.1ppm以下である。
【0016】
好ましくは、前記SiOx系複合負極材料における不純物はFe<30.0ppm、Co<5.0ppm、Cu<5.0ppm、Ni<5.0ppm、Al<10.0ppm、Cr<5.0 ppm、Zn<5.0 ppm、Ca<5.0 ppm、Mn<5.0ppmである。
【0017】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料はミクロン級であり、好ましくは、前記酸化ケイ素材料のメディアン径(D50)は1.0〜10.0μmであり、更に好ましくは1.0〜8.0μmであり、特に好ましくは1.0〜6.0μmである。
【0018】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料粒子は非球形であり、特に好ましくは不規則形態である。
【0019】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料におけるケイ素粒子結晶粒サイズは1.0〜100.0nmであり、更に好ましくは1.0〜50.0nmであり、特に好ましくは1.0〜30.0nmである。
【0020】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料における炭素含有量は30.0wt%以下であり、特に好ましくは20.0wt%以下である。
【0021】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料の比表面積は1.0〜15.0m2/gであり、粉末プレス密度は0.5〜1.8g/cm3である。
【0022】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料にある磁性異物(Fe、Cr、Ni、Zn)の総量は0.1ppmより低い。
【0023】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料にある不純物はFe<20.0ppm、Co<5.0ppm、Cu<5.0ppm、Ni<5.0ppm、Al<10.0ppm、Cr<5.0 ppm、Zn<5.0 ppm、Ca<5.0 ppm、Mn<5.0ppmである。
【0024】
好ましくは、前記炭素材料はソフトカーボン、ハードカーボン又は黒鉛のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、好ましくは、前記黒鉛は人造黒鉛、天然黒鉛又はメソカーボンマイクロビーズのうちの1種又は少なくとも2種以上の任意割合の組合せである。
【0025】
好ましくは、前記炭素材料の炭素含有量は99.0%以上である。
【0026】
好ましくは、前記炭素材料のメディアン径は8.0〜25.0μmであり、特に好ましくは10.0〜20.0μmである。
【0027】
好ましくは、前記酸化ケイ素材料と炭素材料の質量比は1:1〜1:99であり、更に好ましくは1:3〜1:49であり、特に好ましくは1:4〜1:24である。
【0028】
前記非晶質炭素被覆層は有機炭素源が分解して得た炭素であり、前記有機炭素源は高温分解可能な炭素含有有機物のうちのいずれか1種である。
【0029】
好ましくは、前記非晶質炭素被覆層はSiOx系複合負極材料の0.1〜50.0wt%を占め、例えば0.2wt%、0.3wt%、0.5wt%、1wt%、2wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、25wt%、30wt%、35wt%、40wt%、45wt%、46wt%、47wt%、48wt%、49wt%等である。
【0030】
本発明の目的の2つ目はリチウムイオン電池を提供することにあり、前記リチウムイオン電池は本発明に記載のSiOx系複合負極材料を含む。
【0031】
本発明の目的の3つ目は前記SiOx系複合負極材料の製造方法を提供することにあり、
酸化ケイ素材料と炭素材料に対して機械的融合処理を行い、前駆体I材料を得るステップ(1)、
有機炭素源で前駆体I材料に対して固相被覆処理を行い、前駆体II材料を得るステップ(2)、及び
前駆体II材料を高温焼成し、複合材料を得るステップ(3)を含む。
【0032】
好ましくは、ステップ(3)の後、ステップ(3)で得られた複合材料に対して粉砕、篩分け、除磁を行い、メディアン径が10.0〜45.0μmであるSiOx系複合負極材料を得るステップ(4)を行う。
【0033】
ステップ(1)に記載のシリカ原料は、ナノケイ素粒子を非晶質シリカの中に分散して構成した粒子であり、本分野の従来の技術で製造される。
【0034】
好ましくは、ステップ(1)に記載の酸化ケイ素材料の製造方法は、シリカ原料(つまり、SiOx)に対して物理加工又は炭素被覆改質を行い、酸化ケイ素材料を得ることを含み、好ましくは、前記物理加工は、シリカ原料に対して粉砕、篩分け、除磁を行ってメディアン径が1.0〜10.0μmであるシリカ粒子を得ることを含み、好ましくは、前記粉砕はボールミリング、気流粉砕又は機械粉砕の1種又は少なくとも2種の組合せであり、好ましくは、前記炭素被覆改質は、シリカ原料に対して物理加工を行ってメディアン径が0.1〜10.0μmであるシリカ粒子が得られ、次に炭素被覆、熱処理、粉砕、篩分け、除磁を行ってメディアン径が1.0〜10.0μmである酸化ケイ素材料を得ることを含み、好ましくは、前記シリカ原料はナノケイ素粒子が非晶質シリカの中に分散して構成される粒子であり、好ましくは、前記ナノケイ素粒子結晶粒サイズは1.0〜100.0nmであり、更に好ましくは1.0〜50.0nmであり、特に好ましくは1.0〜30.0nmであり、好ましくは、前記炭素被覆は固相被覆、液相被覆又は気相被覆のうちの1種であり、前記炭素被覆に使用する炭素源は高温分解可能な炭素含有有機物のうちのいずれか1種であり、好ましくは糖類、エステル類、炭化水素類、有機酸又は高分子重合体のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、更に好ましくはポリ塩化ビニール、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリピロール、ポリアニリン、蔗糖、グルコース、マルトース、クエン酸、ピッチ、フルフラール樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メタン、エチレン又はアセチレンのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、好ましくは、前記炭素被覆改質の熱処理工程は保護ガス雰囲気下で行い、好ましくは、前記保護ガスは窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス又は水素ガスのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、特に好ましくは窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス又は水素ガスのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、好ましくは、前記保護ガスフローは0.5〜10.0L/minであり、更に好ましくは0.5〜5.0L/minであり、特に好ましくは1.0〜4.0L/minであり、好ましくは、前記炭素被覆改質の熱処理工程の昇温レートは20.0℃/min以下であり、更に好ましくは1.0〜15.0℃/minであり、特に好ましくは2.0〜10.0℃/minであり、好ましくは、前記炭素被覆改質の熱処理工程の温度は500.0〜1150.0℃であり、更に好ましくは600.0〜1050.0℃であり、特に好ましくは750.0〜1000.0℃であり、好ましくは、前記炭素被覆改質の熱処理工程の保温時間は少なくとも0.5時間であり、更に好ましくは0.5〜20.0時間であり、特に好ましくは1.0〜10.0時間であり、好ましくは、前記炭素被覆改質の熱処理工程が完成してから、室温まで自然冷却させる。
【0035】
好ましくは、ステップ(1)に記載の機械的融合処理は、酸化ケイ素材料と炭素材料を融合機中に加え、回転速度が500.0〜3000.0rpmであるように調整し、刃具の間隙幅が0.05〜0.5cmであり、少なくとも0.5時間融合し、前駆体I材料を得ることを含み、好ましくは、前記回転速度が800.0〜2000.0rpmであり、好ましくは、前記刃具の間隙幅が0.1〜0.3rpmであり、好ましくは、前記融合時間が0.5〜10.0時間であり、特に好ましくは1.0〜3.0時間である。
【0036】
機械的融合過程で、シリカ粒子と炭素材料は狭い隙間の中に置かれ、絶えずに押し出し力と剪断力の作用を受け、摩擦力の作用でシリカと炭素材料粒子の接触界面は機械溶融状態に達し、シリカ粒子を炭素材料粒子表面で高度分散させるとともに、両者の間の高度な結合を維持させる。
【0037】
好ましくは、ステップ(2)に記載の固相被覆処理は、前駆体I材料と有機炭素源をVC高効率混合機中に加え、少なくとも0.5時間被覆処理し、前駆体II材料を得ることを含む。
【0038】
好ましくは、ステップ(2)に記載の有機炭素源は粉末状であり、メディアン径(D50)は0.5〜20.0μmであり、特に好ましくは1.0〜5.0μmである。
【0039】
ステップ(2)に記載の有機炭素源は高温分解可能な炭素含有有機物のうちのいずれか1種であり、好ましくは、ステップ(2)に記載の有機炭素源は糖類、エステル類、炭化水素類、有機酸又は高分子重合体のうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、更に好ましくはポリ塩化ビニール、ポリビニルブチラール、蔗糖、グルコース、マルトース、クエン酸、ピッチ、フルフラール樹脂、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂のうちの1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0040】
好ましくは、ステップ(2)に記載の前駆体I材料と有機炭素源の質量比は1:2〜1:19であり、特に好ましくは1:3〜1:19である。
【0041】
VC固相被覆工程で、高速に回転する撹拌羽根と錐形キャビティの共同作用により有機炭素源粉末と前駆体I材料の混合材料を底部から混合キャビティの上部に連れて、それが頂部に達する時再び混合キャビティのセンターに落ち戻り、この操作を繰り返して迅速そして効率的に、分散性が良い混合効果を達することができ、また撹拌羽根が錐形キャビティに近く、VC固相被覆工程で炭素源粉末と前駆体I材料は絶えずに両者の狭い隙間の中に置かれ、ステップ(1)における融合過程と同じ効果があり、炭素源粉末を前駆体I材料粒子表面に良好的に分散・付着させる。
【0042】
好ましくは、ステップ(3)に記載の焼成は保護ガス雰囲気下で行い、好ましくは、前記保護ガスは窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス又は水素ガスのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、特に好ましくは窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス又は水素ガスのうちの1種又は少なくとも2種の組合せであり、好ましくは、前記保護ガスフローは0.5〜10.0L/minであり、更に好ましくは0.5〜5.0L/minであり、特に好ましくは1.0〜4.0L/minである。
【0043】
好ましくは、ステップ(3)に記載の焼成時の温度上昇速度は20.0℃/min以下であり、更に好ましくは1.0〜15.0℃/minであり、特に好ましくは2.0〜10.0℃/minである。
【0044】
好ましくは、ステップ(3)に記載の焼成温度は500.0〜1150.0℃であり、更に好ましくは600.0〜1050.0℃であり、特に好ましくは750.0〜1000.0℃である。
【0045】
好ましくは、ステップ(3)に記載の焼成時間は少なくとも0.5時間であり、更に好ましくは0.5〜20.0時間であり、特に好ましくは1.0〜10.0時間である。
【0046】
好ましくは、ステップ(3)に記載の焼成は完成してから、室温まで自然冷却させる。
【0047】
前駆体II材料は高温焼成によって、有機炭素源が分解して得た炭素層は効果的にシリカ粒子を炭素材料粒子表面に固定させ、シリカ粒子と炭素材料粒子の接触界面の結合強度を大幅に向上させ、同時に前記炭素層はシリカ粒子と炭素材料粒子をその内部に包まれ、良い電気伝導と緩衝効果を果たし、これにより良い電気伝導ネットワークと緩衝骨格を形成し、充放電中で良く維持でき、これによって大幅に材料のサイクル特性を向上させる。
【0048】
本発明によるSiOx系複合負極材料は、負極材料、導電剤及び接着剤を(91質量%〜94質量%):(1質量%〜3質量%):(3質量%〜6質量%)で溶剤の中に溶解して混合させ、銅箔集電体上にコーティングし、真空乾燥し、負極極片を製造し、次に得られた負極極片と、従来の成熟したプロセスで製造された正極極片、電解液、セパレーター、ハウジングとを、従来の電池製造プロセスを用いて、リチウムイオン電池を組み立て、前記導電剤は任意の導電率に優れる炭素類材料であり、前記接着剤はポリイミド樹脂、アクリル酸樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース又はスチレンブタジエンゴムの1種又は少なくとも2種の組合せであり、前記正極極片に採用した正極活性材料は市販の三元系材料、リチウムリッチ材料、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネルマンガン酸リチウム、層状マンガン酸リチウム又はリン酸鉄リチウム等であり、前記リチウムイオン電池の種類は通常のアルミハウジング、スチールハウジング、又はラミネートリチウムイオン二次電池であるという方法でリチウムイオン電池を製造する。
【0049】
従来の技術に比べて、本発明SiOx系複合負極材料は機械的融合と固相被覆の技術を結合する方式でミクロン級シリカ粒子の炭素材料粒子表面での均一分散と被覆効果の実現を成功させ、シリカ粒子は、炭素材料粒子表面での分散性が良く、両者の結合強度が高く、材料のサイクル特性を大幅に向上させ(1000回サイクル容量維持率が80%以上である)、且つ高い初回効率(>90%、SiOx理論効率を突破する)、低膨張率(黒鉛に相当する)、長寿命に達成し、同時に前記負極材料の全製造プロセスは、汚染がなく環境に優しくて、コストが低いため、ハイエンド民生用電子デバイスに優先して実運用でき、市場上の単一の従来黒鉛類負極材料市場を打ち破る。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は本発明による実施例1における前駆体I材料のSEM画像である。
図2図2は本発明による実施例1における複合負極材料のSEM画像である。
図3図3は本発明による実施例1における複合負極材料の断面写真である。
図4図4は本発明による実施例1における複合負極材料のXRD図である。
図5図5は本発明による実施例1の複合負極材料のサイクル特性曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明を分かりやすくさせるために、本発明は以下の実施例を挙げる。当業者は、前記実施例が本発明を理解するためのものに過ぎず、本発明を具体に制限するものと見なすべきではないということを分かりべきである。
【0052】
実施例1
SiO原料をメディアン径が0.1〜5.0μmである(の)シリカ粒子にボールミリングし、得られたシリカ粒子とフェノール樹脂を質量比90:10でエタノールの中に分散させ、乾燥する。次にトンネルキルン中に入れ、アルゴンガス雰囲気下で、流量が2.0L/minであり、1℃/minの昇温速度で温度を1150.0℃まで上昇させ、0.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次にジェットミルで粉砕し、325メッシュふるい分けして、メディアン径が1.0〜5.0μm、炭素含有量が0.5〜5.0%である酸化ケイ素材料が得られ、
前記製造した酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が8.0〜20.0μmである天然黒鉛粉末とを質量比1:19で融合機中に加え、0.5時間融合し、前駆体I材料が得られ、
前駆体I材料とメディアン径が0.5〜5.0μmであるピッチ粉末とを質量比1: 9でVC高効率混合機中に加え、0.5時間混合被覆処理し、前駆体II材料が得られ、
前駆体II材料をトンネルキルン中に入れ、アルゴンガスと水素の混合ガス雰囲気下で、流量が1.0L/minであり、10.0℃/minの昇温速度で温度を1050.0℃まで上昇させ、0.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次に機械粉砕機で粉砕し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜35.0μmである複合負極材料を得る。
【0053】
実施例2
SiO1.5原料をメディアン径が0.1〜2.0μmであるシリカ粒子にボールミリングし、得られたシリカ粒子とクエン酸を質量比70:30でエタノールの中に分散させ、乾燥し、次にトンネルキルン中に入れ、アルゴンガス雰囲気下で、流量が10.0L/minであり、20.0℃/minの昇温速度で温度を500.0℃まで上昇させ、20.0時間恒温し、室温まで自然冷却し、次にジェットミルで粉砕し、325メッシュでふるい分けして、メディアン径が1.0〜10.0μm、炭素含有量が5.0〜20.0%である酸化ケイ素材料が得られ、
前記製造した酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が8.0〜20.0μmである人造黒鉛粉末とを質量比1:3で融合機中に加え、3.0時間融合し、前駆体I材料が得られ、
前駆体I材料とメディアン径が0.5〜5.0μmであるグルコース粉末とを質量比1:1でVC高効率混合機中に加え、1.0時間被覆処理し、前駆体II材料が得られ、
前駆体II材料をトンネルキルン中に入れ、アルゴンガスと水素の混合ガス雰囲気下で、流量が2.0L/minであり、10.0℃/minの昇温速度で温度を1050.0℃まで上昇させ、0.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次に機械粉砕機で粉砕し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜35.0μmである複合負極材料を得る。
【0054】
参考例3
SiO0.5原料をメディアン径が1.0〜10.0μmであるシリカ粒子にボールミリングし、次に製造したシリカ粒子と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が15.0〜25.0μmであるメソカーボンマイクロビーズとを質量比1:99で融合機中に加え、10.0時間融合し、前駆体I材料が得られ、
前駆体I材料とメディアン径が5.0〜10.0μmであるフェノール樹脂粉末とを質量比1: 49でVC高効率混合機中に加え、1.0時間混合被覆処理し、前駆体II材料が得られ、
前駆体II材料をトンネルキルン中に入れ、窒素ガス雰囲気下で、流量が0.5L/minであり、20.0℃/minの昇温速度で温度を1150.0℃まで上昇させ、0.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次に機械粉砕機で粉砕し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜40.0μmである複合負極材料を得る。
【0055】
実施例4
SiO1.1原料をメディアン径が1.0〜10.0μmであるシリカ粒子にボールミリングし、回転炉中に入れてメタンガスを注入し、600.0℃で2.0時間気相被覆し、そしてトンネルキルン中に入れ、窒素ガス雰囲気下で、流量が0.5L/minであり、5.0℃/minの昇温速度で温度を1000.0℃まで上昇させ、2.0時間恒温し、室温まで自然冷却し、次にジェットミルで粉砕し、325メッシュでふるい分けして、メディアン径が1.0〜10.0μm、炭素含有量が5.0〜10.0%である酸化ケイ素材料が得られ、
前記製造した酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が15.0〜25.0μmであるソフトカーボン材料とを質量比1:1で融合機中に加え、0.5時間融合し、前駆体I材料が得られ、
前駆体I材料とメディアン径が5.0〜10.0μmであるクエン酸粉末とを質量比1: 15でVC高効率混合機中に加え、2.0時間被覆処理し、前駆体II材料が得られ、
前駆体II材料をトンネルキルン中に入れ、アルゴンガス雰囲気下で、流量が1.5L/minであり、5.0℃/minの昇温速度で温度を500.0℃まで上昇させ、20.0時間恒温し、室温まで自然冷却し、次に機械粉砕機で粉砕し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜45.0μmである複合負極材料を得る。
【0056】
実施例5
SiO1.0原料をメディアン径が1.0〜10.0μmであるシリカ粒子にボールミリングし、得られたシリカ粒子とクエン酸を質量比90:10でエタノールの中に分散させ、乾燥し、次にトンネルキルン中に入れ、アルゴンガス雰囲気下で、流量が2.0L/minであり、1.0℃/minの昇温速度で温度を750.0℃まで上昇させ、0.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次にジェットミルで粉砕し、325メッシュでふるい分けして、メディアン径が1.0〜10.0μm、炭素含有量が0.5〜5.0%である酸化ケイ素材料が得られ、
前記製造した酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が8.0〜20.0μmである天然黒鉛粉末とを質量比1:3で融合機中に加え、0.5時間融合し、前駆体I材料が得られ、
前駆体I材料とメディアン径が0.5〜5.0μmであるピッチ粉末とを質量比1: 9でVC高効率混合機中に加え、2.0時間被覆処理し、前駆体II材料が得られ、
前駆体II材料をトンネルキルン中に入れ、アルゴンガスと水素の混合ガス雰囲気下で、流量が2.0L/minであり、10.0℃/minの昇温速度で温度を1050.0℃まで上昇させ、1.5時間恒温し、室温まで自然冷却し、次に機械粉砕機で粉砕し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜35.0μmである複合負極材料を得る。
【0057】
比較例1
実施例2と同様の方法で酸化ケイ素材料を製造し、製造した酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が8.0〜20.0μmである人造黒鉛粉末とを質量比1:3で融合機中に加え、0.5時間融合し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜30.0μmである複合負極材料を得る。
【0058】
比較例2
実施例4と同様の方法で酸化ケイ素材料を製造し、次に酸化ケイ素材料と、炭素含有量が99.0%以上、メディアン径が15〜25.0μmであるソフトカーボン材料とを質量比1:3で、従来の技術、例えばVC混合機で均一に混合し、200メッシュでふるい分けして、メディアン径が10.0〜30.0μmである複合負極材料を得る。
【0059】
以下方法で実施例1〜5と比較例1〜2の負極材料を測定する。
【0060】
本発明に記載の粉末プレス密度はCARVER粉末締固め機で測定し、そのうち、粉末プレス密度=試験サンプルの質量/試験サンプルの体積で、極片プレス密度=(負極片質量−銅箔質量)/(極片面積×極片を締固めた後の厚み)である。
【0061】
アメリカのマイクロメリティックス社のTristar3000自動比表面積・孔隙率分析装置で材料の比表面積を測定する。
【0062】
マルバーンレーザ粒子径分布測定装置MS2000で材料粒子径範囲及び原料粒子の平均粒子径を測定する。
【0063】
X線回析装置X′ Pert Pro、PANalyticalで材料の構造を測定する。
【0064】
日立株式会社S4800走査電子顕微鏡でサンプルの表面形態、粒子大きさ等を観察する。
【0065】
以下の方法で電気化学サイクル特性を測定する。負極材料、導電剤及び接着剤を94質量%:1質量%:5質量%で溶剤の中に溶解して混合させ、固形分を50%に制御し、銅箔集電体上にコーティングし、真空乾燥し、負極極片を製造し、次に従来の成熟方法で製造された三元正極極片、1mol/LのLiPF6/ EC+DMC+EMC(v/v=1:1:1)電解液、Celgard2400セパレーター、ハウジングに対して従来の生産プロセスで18650円筒型単電池を組み立てる。円筒型単電池の充放電試験は武漢金諾電子有限公司LAND電池試験システム上で、室温条件で、0.2C定流充放電し、充放電電圧が2.75〜4.2Vに制限される。
【0066】
実施例1〜5及び比較例1〜2で製造した負極材料の電気化学測定結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
以上の試験結果から、本発明に記載の方法で製造した負極材料は優れる電気化学特性を有し、サイクル特性が安定であることが知られる。
【0069】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5