特許第6235437号(P6235437)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235437
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】熱電モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 35/32 20060101AFI20171113BHJP
   H01L 35/30 20060101ALI20171113BHJP
   H02N 11/00 20060101ALI20171113BHJP
   F25B 21/02 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   H01L35/32 Z
   H01L35/30
   H01L35/32 A
   H02N11/00 A
   F25B21/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-182832(P2014-182832)
(22)【出願日】2014年9月9日
(65)【公開番号】特開2016-58503(P2016-58503A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2017年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】赤羽 賢一
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−307826(JP,A)
【文献】 特開2015−115590(JP,A)
【文献】 特開2016−042525(JP,A)
【文献】 特開2016−025271(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/156179(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 35/00−34
H02N 11/00
F25B 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1支持基板と、該第1支持基板に一方の主面が対向するように設けられた第2支持基板と、前記第1支持基板および前記第2支持基板の間に複数配列された熱電素子とを備えており、
前記第2支持基板の他方の主面が流体の流れる流路に面しているとともに、該流路の幅方向で見たときに、前記熱電素子が前記流路の端部側よりも中央部側において密度が高くなるように配列されていることを特徴とする熱電モジュール。
【請求項2】
前記熱電素子が、前記流路の端部側から中央部側に近付くにつれて密度が高くなるように配列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項3】
前記熱電素子が、前記流路の下流側よりも上流側において密度が高くなるように配列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度調節、特に自動車用シートクーラーに使用される、あるいは燃料電池等の温度調節に使用される熱電モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱電モジュールは、例えば、熱電素子に電力を供給することによって、一方の主面と他方の主面側との間に温度差を生じさせることができる。また、熱電モジュールは、例えば、一方の主面と他方の主面との間に温度差を与えることによって、熱電素子によって電力を生じさせることができる。これらの性質を活かして、熱電モジュールは温度調節または熱電発電等に用いられる。
【0003】
このような熱電モジュールとして、例えば特許文献1に開示された熱電モジュールが挙げられる。特許文献1に開示された熱電モジュールは、複数の熱電素子と、複数の熱電素子を接続する電極と、電極を挟んで保持する一対の基板とを備えている。そして、熱電モジュールは、熱電素子が基板の中央部で疎に、周辺部で密になるように配置されている。熱電モジュールは、例えば、一対の基板の少なくとも一方の外側の主面が、流体の流れる流路に面するようにして用いられる。流路としては、例えば外部装置の通風管等が挙げられる。
【0004】
熱電モジュールを温度調節に用いる場合には、例えばブロアから発せられた流体(風)を流路に通すことで、風を冷風または温風に変化させることができる。この冷風または温風を用いて温度調節を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−243879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、流路を流れる流体の速度は、流路の幅方向において異なる。すなわち、流路の中央部側においては流体は速く流れるが、流路の端部側においては流体は遅く流れる。そのため、熱電モジュールの外側の主面を流路に面するようにして用いた場合には、流路の中央部側においては熱電モジュールから発せられた熱(熱気または冷気)を流体を通じて効率よく取り出すことができる。しかしながら、端部側においては熱電モジュールから発せられた熱が流体に伝わったとしても、この流体の流れが遅いことによって熱電モジュールの外部に速やかに熱を取り出すことが困難になる場合があった。そのため、熱電モジュール中に熱が籠ってしまうおそれがあった。その結果、電力の無駄が生じてしまうことによって、熱電変換効率が低下してしまうという問題点があった。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱電変換効率が向上した熱電モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の熱電モジュールは、第1支持基板と、該第1支持基板に一方の主面が対向するように設けられた第2支持基板と、前記第1支持基板および前記第2支持基板の間に複数配列された熱電素子とを備えており、前記第2支持基板の他方の主面が流体の流れる流路に面しているとともに、該流路の幅方向で見たときに、前記熱電素子が前記流路
の端部側よりも中央部側において密度が高くなるように配列されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様の熱電モジュールによれば、第1支持基板と、流路の幅方向で見たときに、熱電素子が流路の端部側よりも中央部側において密度が高くなるように配列されている。すなわち、熱を効率よく取り出すことができる中央部側において熱電素子が多く配置されているとともに、中央部側と比較して熱を取り出しにくい端部側において熱電素子が少なく配置されている。これにより、中央部側で熱を良好に取り出しつつ、端部側で熱が籠ってしまうおそれを低減できる。その結果、電力の無駄が生じることを低減できるので、熱電モジュールの熱電変換効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る熱電モジュールの分解斜視図である。
図2図1に示す熱電モジュールを通風管に配置したときの模式図(断面図)である。
図3図1に示す熱電モジュールにおける熱電素子の配置を示す配置図(断面図)である。
図4】本発明の熱電モジュールの変形例における熱電素子の配置を示す配置図(断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る熱電モジュールについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施形態の熱電モジュール10は、第1支持基板1と、第1支持基板1に対向するように設けられた第2支持基板2と、第1支持基板1の主面および第2支持基板2の主面の間に設けられた熱電素子3とを備えている。なお、図1においては、説明の都合上、熱電モジュール10を一部分解して示している。
【0013】
第1支持基板1は、主に、第2支持基板2と共に複数の熱電素子3を支持するための部材である。図1に示すように、第1支持基板1は、四角形状の部材であって、第2支持基板2と対向する主面(以下、上面ともいう)を有する。
【0014】
本実施形態の熱電モジュール10の第1支持基板11の寸法は、例えば、縦を40〜50mmに、横を20〜30mmに、厚さを0.25〜0.35mmに設定することができる。
【0015】
第1支持基板1は、上面に第1電極4が設けられることから、少なくとも上面側は絶縁材料から成る。第1支持基板1としては、例えば、アルミナフィラーを添加して成るエポキシ樹脂板または酸化アルミニウム質焼結体あるいは窒化アルミニウム質焼結体等のセラミック板の下面側の主面に外部への伝熱または放熱用の銅板を貼り合わせた基板を用いることができる。また、第1支持基板1の他の例としては、銅板、銀板または銀−パラジウム板の上面にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アルミナセラミックスまたは窒化アルミニウムセラミックス等から成る絶縁性の層を設けた基板を用いることができる。
【0016】
第1電極4は、熱電素子3に電力を与えるため、または熱電素子3で生じた電力を取り出すための部材である。第1電極4は、第1支持基板1の上面に設けられている。第1電極4は、第2の支持基板の下面に設けられている第2電極(図示せず)とともに、複数の熱電素子3を電気的に接続するように設けられている。具体的には、隣接するp型熱電素
子31およびn型熱電素子32を交互に直列に電気的に接続しており、全ての熱電素子3が直列に接続されている。第1電極4は、例えば銅、銀または銀−パラジウム等によって形成される。第1電極4は、例えば、第1支持基板1の上面に銅板を貼り付けておき、これに対して第1電極4となる部分にマスキングを施して、マスキングを施した領域以外の領域をエッチングで取り除くことによって形成される。また、打ち抜き加工によって第1電極4の形状に成形した銅板を第1支持基板1に貼り付けることによって第1電極4を形成してもよい。
【0017】
第2支持基板2は、主に第1支持基板1と共に複数の熱電素子3を挟んで支持するための部材である。第2支持基板2は、第1支持基板1に一方の主面(以下、下面ともいう)が対向するように設けられている。第2支持基板2の下面と第1支持基板1の上面とによって、複数の熱電素子3が挟まれて保持されている。第2支持基板2は、例えば四角形状である。第2支持基板2の寸法は、第1支持基板1と共に複数の熱電素子3を保持できるように設定される。具体的には、第2支持基板2の形状が四角形状である場合には、例えば縦を40〜50mmに、横を20〜30mmに、厚さを0.25〜0.35に設定することができる。本実施形態の熱電モジュール10においては、第2支持基板2は、平面視したときに全体が第1支持基板1に重なっている。これにより、熱電モジュール10に上下方向の力が加わった際の耐久性が向上している。
【0018】
第2支持基板2は、第1支持基板1に対向する主面(下面)に第2電極が設けられることから、少なくとも下面側は絶縁材料から成る。第2支持基板2としては、第1支持基板1に用いることができる上述の部材と同様の部材を用いることができる。
【0019】
第2電極は、熱電素子3に電力を与えるため、または熱電素子3で生じた電力を取り出すための部材である。第2電極は、第2支持基板2の下面に設けられている。第2電極は、第1電極4と共に、複数の熱電素子3を電気的に接続するように設けられている。具体的には、隣接するp型熱電素子31およびn型熱電素子32を交互に直列に電気的に接続しており、全ての熱電素子3が直列に接続されている。第2電極は、例えば銅、銀または銀−パラジウム等によって形成される。第2電極は、例えば、第2支持基板2の下面に銅板を貼り付けておき、この銅板の第2電極となる部分にマスキングをして、マスクした領域以外の領域をエッチングすることによって形成される。また、打ち抜き加工によって第2電極の形状に成形した銅板を第2支持基板2の下面に貼り付けることによって第2電極を形成してもよい。
【0020】
熱電素子3は、ペルチェ効果によって温度調節を行なうため、またはゼーベック効果によって発電を行なうための部材である。熱電素子3は、第1支持基板1の主面および第2支持基板2の主面の間に複数配列されている。熱電素子3は、熱電素子3の直径の0.5〜2倍の間隔で縦横の並びに複数設けられる。これら複数の熱電素子3は、第1電極4と同様のパターンに塗布された半田によって第1電極4に接合されている。そして、複数の熱電素子3は第1電極4および第2電極によって全体が直列に電気的に接続されている。
【0021】
熱電素子3は、p型熱電素子31とn型熱電素子32とに分類される。熱電素子3(p型熱電素子31およびn型熱電素子32)は、A型結晶(AはBiおよび/またはSb、BはTeおよび/またはSe)から成る熱電材料、好ましくはBi(ビスマス)またはTe(テルル)系の熱電材料で本体部が形成されている。具体的には、p型熱電素子31は、例えば、BiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で形成される。また、n型熱電素子32は、例えば、BiTe(テルル化ビスマス)とSbSe(セレン化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で形成される。
【0022】
ここで、p型熱電素子31となる熱電材料は、一度溶融させてから固化させたビスマス、アンチモンおよびテルルからなるp型の形成材料を、ブリッジマン法によって一方向に凝固させて棒状にしたものである。また、n型熱電素子32となる熱電材料は、一度溶融させてから固化させたビスマス、テルルおよびセレンからなるn型の形成材料を、ブリッジマン法によって一方向に凝固させて棒状にしたものである。
【0023】
これらの棒状の熱電材料の側面にメッキが付着することを防止するレジストをコーティングした後、ワイヤーソーを用いて、例えば0.3〜5mmの長さに切断する。次いで、切断面のみに電気メッキを用いてニッケル層および錫層を順次形成する。最後に、溶解液でレジストを除去することによって、熱電素子3(p型熱電素子31およびn型熱電素子32)を得ることができる。
【0024】
熱電素子3(p型熱電素子31およびn型熱電素子32)の形状は、例えば円柱状、四角柱状または多角柱状等にすることができる。特に、熱電素子3の形状を円柱状にすることが好ましい。これにより、ヒートサイクル下において熱電素子3に生じる熱応力の影響を低減できる。熱電素子3を円柱状に形成する場合には、寸法は、例えば直径が1〜3mmに設定される。
【0025】
さらに、熱電モジュール10は、第2支持基板2の他方の主面(上面)が流体の流れる流路6に面して用いられる。具体的には、図2に示すように、熱電モジュール10は、外部装置の通風管5に嵌めこまれて用いられる。図2に示す通風管5においては、流体は空気等の気体であって、右から左に向かって風が流れている。図2、3においては、流体の流れる方向を破線の白抜き矢印で示している。本実施形態においては、流路6の幅方向の全体にわたって熱電モジュール10が設けられている。すなわち、流路6の幅と熱電モジュール10の幅とが等しい。
【0026】
そして、図3に示すように、熱電モジュール10は、流路6の幅方向(図3における上下方向)で見たときに、熱電素子3が流路6の端部側よりも中央部側において密度が高くなるように配列されている。これにより、熱を効率よく取り出すことができる中央部側において熱電素子3が多く配置されているとともに、中央部側と比較して熱を取り出しにくい端部側において熱電素子3が少なく配置されている。これにより、流路6の中央部側で熱電モジュール10から熱を良好に取り出しつつ、流路6の端部側で熱電モジュール10に熱が籠ってしまうおそれを低減できる。その結果、電力の無駄が生じることを低減できるので、熱電モジュール10の熱電変換効率を向上できる。なお、図3においては、熱電モジュール10は、通風管5に嵌めこまれている。
【0027】
図1、2に示すように、さらに、本実施形態においては第2支持基板2の上面にはフィン72が設けられている。フィン72は、図2において右から左に風が流れたときに、風の流れを阻害しないようにしつつ、熱電モジュール10から発せられた熱を効率よく取り出すことができるように設けられている。本実施形態の熱電モジュール10においては、第2支持基板2の上面よりも上方の空間はフィン72によって複数の領域に分割されているが、これらは1つの流路6として考えることができる。なお、本実施形態においては、第1支持基板1の下面にも同様のフィン71が設けられている。
【0028】
さらに、図3に示すように、第2支持基板2の他方の主面が流体の流れる流路6に面しているとともに、流路6の幅方向で見たときに、流路6の端部側から中央部側に近付くにつれて熱電素子3の密度が高くなるように配列されていることが好ましい。一般的に、流体の流れる速度は流路6の幅方向で見たときに、端部側から中央部側に近付くにつれて大きくなる。熱電素子3の密度もこれに合わせて端部側から中央部側に近付くにつれて大きくなることによって、電力の無駄が生じることをさらに低減できる。その結果、熱電モジ
ュール10の熱電変換効率を向上できる。熱電素子3の中心間の距離は、例えば熱電素子3の直径の1.3〜2倍になるように配置されており、流路6の幅方向の中心から離れるにつれて中心間の距離が広がっていくように配置されている。
【0029】
具体的には、図3において破線で囲った領域Aに示すように、流路6の幅方向に8つの熱電素子3が配置されている場合には、熱電素子3の中心間の距離は、最も中央側に位置している熱電素子3aと3bとの間の中心間距離を、直径の1.3倍に、熱電素子3bと熱電素子3bに隣接する熱電素子3cとの間の中心間距離を直径の1.5倍に、熱電素子3cと熱電素子3cに隣接する熱電素子3dとの間の中心間距離を直径の1.5倍に、熱電素子3dと熱電素子3dに隣接する熱電素子3eとの間の中心間距離を直径の2倍に設定できる。
【0030】
そして、本実施形態においては、流体の進行方向における熱電素子3の中心間の距離が、熱電素子3の直径の1.3倍になるように配置されている。そのため、例えば、中心側の熱電素子3a、3b、3f、3gのそれぞれの中心を結んだ四角形の領域Bの面積を1とすると、端部側の熱電素子3d、3e、3h、3iの中心を結んだ四角形の領域Cの面積は1.5となる。領域Bよりも領域Cの方が面積が大きく、また領域Bおよび領域Cともに熱電素子3が4つ配置されているので、領域Bの方が領域Cよりも密度が高くなるように熱電素子3が配置されているとみなすことができる。
【0031】
また、図4に示すように、熱電素子3が、流路6の下流側よりも上流側において密度が高くなるように配列されていることが好ましい。例えば、第2支持基板2の上面から熱(熱気)を取り出す場合には、流体は上流側から下流側に向かうにつれて、温度が高くなっていく。そのため、流体は、第2支持基板2の上面のうち上流側から下流側に向かうにつれて、熱を取り出しにくくなっていく。そこで、熱を効率よく取り出すことができる上流側において熱電素子3を多く配置しておき、上流側と比較して熱を取り出しにくい下流側において熱電素子3を少なく配置しておくことによって、上流側で熱を良好に取り出しつつ、下流側で熱が籠ってしまうおそれを低減できる。その結果、電力の無駄が生じることを低減できるので、熱電モジュール10の熱電変換効率を向上できる。流体の進行方向における熱電素子3の中心間の距離は、例えば、熱電素子3の直径の1.3〜2倍になるように配置されており、上流側から下流側に向かうにつれて中心間の距離が広がるように配置されている。
【0032】
具体的には、図4において破線で囲った領域Dに示すように、流路6の上流側から下流側に向かって6つの熱電素子3が配置されている場合には、熱電素子3の中心間の距離は、上流側に位置している熱電素子3jと熱電素子3jに隣接する熱電素子3kとの間の中心間距離を直径の1.3倍に、熱電素子3kと熱電素子3kに隣接する熱電素子3lとの間の中心間距離を直径の1.3倍に、熱電素子3lと熱電素子3lに隣接する熱電素子3hとの間の中心間距離を直径の1.3倍に、熱電素子3hと熱電素子3hに隣接する熱電素子3dとの間の中心間距離を直径の1.5倍に、熱電素子3dと熱電素子3dに隣接する熱電素子3mとの間の中心間距離を直径の2倍に設定できる。
【0033】
なお、本実施形態においては、流路6の幅と熱電モジュール10の幅とがほぼ等しいが、これに限られるものではない。具体的には、流路6の幅よりも熱電モジュール10の幅が小さくてもよい。このような場合であっても、流路6の幅方向における中央部側において熱電素子3が高い密度で配置されていればよい。そのため、熱電モジュール10の幅方向の中央部側と、流路6の幅方向の中央部側とが一致しない場合も考えられる。
【0034】
また、流路6の幅よりも熱電モジュール10の幅が大きくてもよい。このような場合には、熱電モジュール10の少なくとも一部が流路6に面しているとともに、流路6に面し
ている部分において、流路6の幅方向における中央部側において熱電素子3が高い密度で配置されていればよい。
【符号の説明】
【0035】
1:第1支持基板
2:第2支持基板
3:熱電素子
31:p型熱電素子
32:n型熱電素子
4:第1電極
5:通風管
6:流路
71,72:フィン
10:熱電モジュール
図1
図2
図3
図4