(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一凝縮器・蒸発器システムは、第一の温度で動作する蒸発器を含み、前記第二凝縮器・蒸発器システムは、第二の温度で動作する蒸発器を含み、前記第一の温度が前記第二の温度とは異なること、を特徴とする請求項2に記載の冷却システム。
前記第一凝縮器・蒸発器システムは前記第一段圧縮器に前記気体状冷媒を回帰させるように構成され、前記第二凝縮器・蒸発器システムは前記第二段圧縮器に前記気体状冷媒を回帰させるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の冷却システム。
前記第一凝縮器・蒸発器システムと前記第二凝縮器・蒸発器システムの少なくとも一つは、板枠型凝縮器である凝縮器を含むことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
【背景技術】
【0003】
冷却は、プロセスから熱を除去するため、蒸発の基本的な熱力学的性質を利用する。冷媒が熱交換器で蒸発するとき、熱交換器と接触している媒体(すなわち、空気、水、グリコール、食糧等)から熱交換器の壁を介して伝播された熱を冷媒が吸収し、その結果、冷媒が液体状態から気体状態に変化する。冷媒が気体状態になると、この気体を高圧状態に圧縮してから凝縮器(熱交換器)に通すことによって熱を排出する必要がある。凝縮器においては、冷却媒体によって前記気体から熱が除去され、結果として前記気体は凝縮して液体になる。冷却媒体の熱を吸収する凝縮器内の媒体は、多くの場合、水、空気、又は水と空気の両方である。前記液体状態の冷媒は、このとき、熱を吸収するための冷媒として再使用され得る状態になっている。
【0004】
一般的に、工業用冷却システムは大量の馬力を使用し、複数の工業用圧縮器を必要とすることが多い。このため、工業用冷却システムには、通常、大規模な集中型エンジン・ルームや大型の集中型凝縮システムが設けられている。圧縮器がいったん気体を圧縮すると、凝縮されるべき気体(除霜用には使用しない)は、大型の集中型凝縮システム内の凝縮器に圧送される。大型の集中型凝縮システム内の複数の凝縮器は、「凝縮器ファーム」と呼ばれることがよくある。冷媒が凝縮されると、凝縮の結果できてくる液状冷媒は、基本的には液状冷媒のタンクである受液器と呼ばれる容器に採集される。
【0005】
液体を冷却に使用することができるように、受液器から蒸発器へ搬送するシステムには、概して三種のシステムがある。この三種のシステムとは、液体過給システム、直接膨張システム、およびポンプ・ドラム・システムである。最も一般的な種類のシステムは、液体過給システムである。液体過給システムは、通常、液体ポンプを使用して、「ポンプ蓄積器」と呼ばれる大きな容器から各蒸発器に液状冷媒を圧送する。「インタークーラ」と呼ばれる類似の容器から各蒸発器へ液状冷媒を圧送することもある。単一のポンプまたは複数のポンプによって、与えられた冷却システム内の多数の蒸発器に液状冷媒を供給することができる。液状冷媒は蒸発しやすいので、ポンプがその呼び水を失い気泡生成することがないように、容器中に大量の液体を保持することが必要になることがよくある(正味吸込ヘッド、NPSH(Net Positive Suction Head))。ポンプの気泡は、圧送しようとしている液体がポンプの内側や周辺の熱を吸収して気化するときに発生する。このとき、ポンプは、種々の蒸発器に液体を送り出すことができず、このことによって蒸発器の液体が枯渇し、プロセス温度の上昇が起きる。重要なことは、液体過給システムは蒸発器に過給するように設計されていることである。すなわち、液体過給システムは、蒸発器の循環路全体に渡って確実に液状冷媒が保持されるように、各蒸発器に余分な液体を送る。このようにすれば、当然、液状冷媒が順次再送出されている蓄積器に、大量の液状冷媒が蒸発器から戻って来る。通常、一般的には、液体過給システムは、約4:1の過給比に設定される。これは、一台の蒸発器に圧送される液体4ガロン(0.015m
3)毎に、1ガロン(0.004m
3)が蒸発して冷却に必要な熱を吸収し、3ガロン(0.011m
3)が蒸発しないまま戻って来ることを意味する。液体過給システムは、必要な過給を提供するために非常に大量の液状冷媒を必要とする。その結果、液体過給システムでは、正常に動作するために液状冷媒を大量に保持することが必要である。
【0006】
図1では、代表的な工業用二段冷却システムが参照番号10で示されており、アンモニアを冷媒とする液体過給機能を提供している。液体過給冷却システムの配管はシステムによって様々であるが、一般的な原則は共通である。この一般的な原則には、集中型凝縮器または凝縮器ファーム18の使用と、凝縮冷媒を回収するための高圧受液器26の使用と、高圧受液器26から別々の異なる段階12及び14への液状冷媒の搬送とが含まれる。二段冷却システム10は、低段システム12及び高段システム14を有する。圧縮器システム16は、低段システム12と高段システム14の両方を駆動し、高段システム14は凝縮器18に圧縮された気体アンモニアを送る。圧縮器システム16は、第一段圧縮器20、第二段圧縮器22と、インタークーラ24を備えている。インタークーラ24はまた、高段側蓄積器と呼んでもよい。凝縮されたアンモニアは、凝縮器18から高圧受液器26へ凝縮器排出路27を介して供給される。ここでは高圧液体アンモニアが、一般的には約100psi(689,500Pa)と200psi(1,379,000Pa)の間の圧力で保持される。低段システム12に関しては、液体アンモニアが、液体路30と32を介して低段蓄積器28に配管で搬送されている。低段蓄積器28内の液体アンモニアが、低段ポンプ34により、低段液体路36を通って低段蒸発器38に圧送される。低段蒸発器38で、液体アンモニアはプロセスの熱と交わり、これによって、約25%から33%が蒸発し(蒸発率は大きく変化する)、残りのアンモニアは液体のまま残っている。気体/液体混合物が低段吸入路40を介して低段蓄積器28に戻る。蒸発した気体は、低段圧縮器吸入路42を通って低段圧縮器20に吸入される。この気体は、低段圧縮器20を介して低段システム12から除去されるとき、通路44を介してインタークーラ24に排出される。蒸発したアンモニアを補充する必要があるため、液体アンモニアが液体路30を介してインタークーラ24に受液器26から搬送され、次に、液体路32を介して低段蓄積器28に搬送される。
【0007】
高段システム14は低段システム12と同じように機能する。高段蓄積器すなわちインタークーラ24内の液体アンモニアが、高段液体路52を通って高段ポンプ50により高段蒸発器54へ圧送される。蒸発器54において、液体アンモニアはプロセスの熱と交わり、これにより約25%から33%が蒸発し(蒸発するパーセントは大きく変化しうる)、残りのアンモニアを液体のままにしておく。気体/液体混合物は、高段吸入路56を通って高段蓄積器すなわちインタークーラ24に戻る。蒸発した気体は、次に、高段圧縮器吸入路58を介して高段圧縮器22に吸入される。前記気体は、高段システム14から除去されるので、蒸発したアンモニアを補充する必要があり、液体アンモニアが、液体路30を介して高圧受液器26からインタークーラ24に搬送される。
【0008】
システム10は多様な配管にすることができるが、基本的な思想は、圧縮器システム16によって供給される集中型凝縮器18が存在することと、凝縮された高圧液体アンモニアは必要になるまで高圧受液器26に保存されること、次に前記液体アンモニアが、高段蓄積器つまりインタークーラ24に流れ、高段蒸発器54に圧送されることである。さらに、インタークーラの圧力がかけられている液体アンモニアは液体路32を通って低段蓄積器28に流れ、低段蒸発器38に圧送されるまで低段蓄積器28で保持される。低段圧縮器20からの気体は、通常、低段圧縮器排出路44を介してインタークーラ24に配管で搬送され、ここで冷却される。高段圧縮器22は、インタークーラ24から気体を吸引し、凝縮圧力まで圧縮し、高段排出路60を介して凝縮器18に排出する。凝縮器18で前記気体は凝縮され液体に戻る。前記液体は、凝縮器排出路27を通って高圧受液器26へ流れ、再び上記のサイクルが始まる。
【0009】
直接膨張システムは、集中型タンクからの高圧液体または減圧された液体を使用する。前記液体は、集中型タンクが蒸発器より高圧なので、集中型タンクと蒸発器との間の圧力差により移動する。膨張バルブと呼ばれる特殊なバルブが、蒸発器への冷媒の流量計測に用いられる。供給過多になると、蒸発していない液状冷媒は圧縮器システムに移動可能になる。供給不足になると、蒸発器は最大性能までは使用されず、冷却/冷凍が不十分になる可能性がある。
【0010】
ポンプ・ドラム・システムは、液体過給システムとほぼ同じように動作する。主な違いは、小さな加圧タンク(複数)がポンプとして動作することである。通常、液状冷媒はポンプ・ドラムを満たすことができ、次に、より高圧の冷媒用気体がこのポンプ・ドラムの頂部に注入され、これによる圧力差を用いて、蒸発器に向かうパイプ内に液体を押し出す。この種類のシステムを用いるために大量の冷媒が必要なので、過給率はほぼ同じである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
冷却システムは、工業環境で使用することができるものを説明する。一般に、冷却システムは、集中型圧縮器群と一つ以上の分散型凝縮器・蒸発器システムを有する。その結果、集中型圧縮器群と一つまたはそれ以上の分散型凝縮システムの間の冷媒の搬送は、主に(または完全に)気体状冷媒のままで行うことができる。これによって、集中型高圧受液器のタンクから一つ以上の蒸発器へ液状冷媒を搬送する冷却システムに比べて、冷却システムの動作に必要な冷媒の量を削減することができる。
【0016】
従来のアンモニア冷却システムは、槽内に大量のアンモニアを保管する大型の貯蔵タンクや容器が必要な集中型凝縮システムを使用している。蒸発器に液体アンモニアを配送するために、通常は、容器及び冷却システムの種類に応じて液体ポンプを使用し、システム中に大量の液体アンモニアを圧送する。その結果、典型的な従来システムでは、システム内に多量の液体アンモニアの存在が必要である。
【0017】
本発明の冷却装置は、一段システム、または多段システムとして提供され得る。一般に、一段システムは、一台の圧縮器が、蒸発圧力から凝縮圧力までの冷媒を圧送するものである。例えば、約30psi(206,850Pa)の蒸発圧力から約150psi(1,034,250Pa)の凝縮圧力までを圧送する。二段システムは、直列に接続した二台以上の圧縮器を用いて、気体を低圧(蒸発圧力)から中間圧力まで圧送し、そして凝縮圧力まで圧縮する。本例では、気体を、約0psi(0Pa)の蒸発圧力から約30psiの中間圧力に圧縮する第一圧縮器、および、前記気体を前記中間圧力から約150psiの凝縮圧力まで圧縮する第二圧縮器とがある。二段システムの主な目的は、いくつかのモデルにおける圧縮器の圧縮比の制限に加えて、出力の節減である。あるプラントでは、低段が二段以上あり、一つの段は、例えば、−10゜F(−23.3℃)で冷凍器を稼動させる目的専用であり、別の段は、例えば、−40゜F(−40℃)でブラスト冷凍器を稼動させる目的専用である。本発明の冷却システムは、一段、二段、または任意の段を任意に配置したものを設けることができる。あるプラントでは、高段を二つ以上有するものもあるし、または低段および高段を任意の組み合わせで有してもよい。
【0018】
大規模の集中型凝縮システムと液状冷媒貯蔵槽を用いる代わりに、本発明の冷却システムは、2011年6月13日に米国特許商標庁に出願された米国仮特許出願61/496,156号に記載されている、凝縮器・蒸発器システム(CES)を利用し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明のCESは、冷却システム全体に対して一種のサブシステムと考えることができ、冷却時に凝縮器として作用する熱交換器(及び任意で、高温気体除霜時には蒸発器として動作可能)、冷媒貯蔵槽として働く圧力制御受液器(CPR)、プロセスから熱を吸収する蒸発器(及び任意で高温気体除霜時には凝縮器として動作可能)と、適切に配置されたバルブを含む。本発明のCESは凝縮器、液状冷媒貯蔵槽、及び蒸発器が一つのアセンブリになっているので、本発明の冷却システムは一つ以上のCESを分散化して利用することができる。その結果、冷却システム内の液状冷媒の移動を大幅に削減することができる。冷却システム中に搬送される液状冷媒の量を大幅に削減することによって、冷却システム内の冷媒の総量を大幅に削減することができる。例を用いて説明すると、
図1の例のような従来技術の冷却システムに対して、集中型圧縮器群と一つ以上の分散型CESを具備する本発明の冷却システムを用いる結果、ほぼ同等の冷却能力を維持しながら少なくとも約85%以上冷媒量を削減することができる。
【0019】
以降、
図2を参照して、本発明に基づく冷却システムが、参照番号70で示される。冷却システム70は、圧縮器群72とCES74を具備する。前記圧縮器群は、一段又は多段の圧縮器として設けられる。通常、気体状冷媒は、高温気体路76を通って圧縮器群72を出て行く。高温気体路76内の気体状冷媒は、凝縮圧力で与えることができる。冷媒の凝縮圧力は、冷媒から熱が奪われるとその冷媒が液体に凝縮しやすくなる圧力である。高温気体路76を通過する結果、気体状冷媒の一部が液体に凝縮する可能性がある。凝縮した冷媒は、スケルチ機構78によって高温気体路76から除去することができる。種々のスケルチ機構が利用可能である。通常、スケルチ機構は、温度低下または気体状冷媒回帰路86内の気化冷媒の持つ過熱の低減のために設けることができる。スケルチ機構78に関しては、液状冷媒を気体状冷媒回帰路86内に誘導して、気体状冷媒回帰路86内の前記過熱を低減することができる。
【0020】
圧縮された気体状冷媒は高温気体路76内を凝縮器・蒸発器システム74の方へ流れ、凝縮器・蒸発器システム74で冷却又は除霜のために使用される。凝縮器・蒸発器システム74は、冷却サイクルまたは高温気体除霜サイクルで動作することができる。凝縮器・蒸発器システム74が冷却サイクルで動作する場合、圧縮された気体状冷媒は凝縮器80に入り、液状冷媒に凝縮される。次に、液状冷媒は圧力制御受液器82に流れ、圧力制御受液器82から蒸発器84に流れ、冷却を行う。蒸発器84を通過する結果、液状冷媒の一部が蒸発し、蒸発した冷媒は、吸引通路86を介して凝縮器・蒸発器システム74から除去される。凝縮器・蒸発器システム74が、高温気体除霜で機能するとき、熱交換器80と蒸発器84の役割は根本的に逆になる。すなわち、高温気体路76からの圧縮冷媒が蒸発器84に流れ液体に凝縮されて、この液体は、次に、圧力制御受液器82に流れる。圧力制御受液器82からの液状冷媒が凝縮器80へ流れ、ここで蒸発し、蒸発した冷媒が吸引路86を通って圧縮器群へ戻る。
【0021】
圧力制御受液器82は、より簡明に、CPR、または受液器と呼ぶことがある。一般に、圧力制御受液器は、動作中に、受液器内の圧力を凝縮圧力より低く維持する受液器である。CPR中の圧力を低くすることによって、例えば、凝縮器80からCPR82への流れ、また、CPR82から蒸発器84への流れの駆動を促すことができる。さらに、蒸発器84は、CPR82の介在により圧力が低下する結果、より効率的に動作することができる。
【0022】
吸引通路86内の気化冷媒は、蓄積器90を通って圧縮器システム72に入り次に圧縮器群72に入る。蓄積器90は、液状冷媒を気体状冷媒から分離することにより圧縮器群72を保護するように働く。特定の設計では、蓄積器は、インタークーラとして機能する。蓄積器が複数段の圧縮器の間に設けられている場合には、この蓄積器は、インタークーラと言うことができる。この蓄積器は、気体状冷媒から液状冷媒を分離するように働く任意の蓄積器でよい。蓄積器の例には、米国特許第6018958、第6349564号、および第6467302号に記載のものがある。蓄積器は、入気気体の分離空間として機能するタンクである。蓄積器は、気体の入気速度が十分に低下するような大きさにすることができる。気体の流れに乗って来た液状冷媒を落下させて、この液体が圧縮器群72内に引き込まれないようにする。冷却システムは、二台以上の蓄積器を持つことができる。二段システムでは、第二蓄積器は、第一圧縮器から排出される気体の冷却が可能なので、「インタークーラ」と呼ばれることが多い。蓄積器90は、タンク内に蓄積された液体を監視するセンサ92を有する。最大限の柔軟性を保つために、蓄積器90は、気体を凝縮し、液体を蒸発する方法に特徴がある。この特徴を用いて、除霜による何らかの不調や、誤作動、冷媒の損失、通常の液体貯蔵を含め、さまざまな状況に対応するため、余剰液体の貯蔵にタンクを使用することができる(貯水槽)。
【0023】
以降、
図3を参照して、本発明の複数の凝縮器・蒸発器システム(CES)を利用する冷却システムが、参照番号100で説明される。冷却システム100は、集中型圧縮器群102および複数の凝縮器・蒸発器システム104を備える。多段式冷却システム100に対して、二つの蒸発器の凝縮器・蒸発器システム106および108が示されている。必要に応じて追加の凝縮器・蒸発器システムが具備され得ることが理解されるべきである。凝縮器・蒸発器システム106は、低段凝縮器・蒸発器システムと呼ぶことができ、凝縮器・蒸発器システム108は、高段凝縮器・蒸発器システムと呼ぶことができる。概略的には、低段CES106と高段CES108は、除熱又は冷却のさまざまな要件に対して、多段冷却システム100をどのように準備可能かを説明するために示されている。例えば、低段CES106は、高段CES108によって生成される温度環境よりも低い温度環境を生成するために動作するように設けられている。例えば、低段CES106は、約−40゜F(−40℃)でのブラスト凍結を提供するために用いられうる。高段CES108は、例えば、−40゜F(−40℃)よりもかなり高い温度、例えば、約30゜F±10゜F(−6.7〜4.4℃)に冷却される領域を提供することができる。なお、これらの値は説明のために示されていることが理解されるべきである。任意の工業用設備に対する冷却要件は選択可能で、本発明による多段冷却システムによって提供され得ることが理解できるであろう。
【0024】
多段冷却システム100では、集中型圧縮器群102は、第一段圧縮器群110と第二段圧縮器群112とを有する。第一段圧縮器群110は、第一段圧縮器又は低段圧縮器と呼ぶことができ、第二段圧縮器群112は、第二段圧縮器または高段圧縮器と呼ぶことができる。第一段圧縮器群110と第二段圧縮器群112との間には、インタークーラ114が設けられている。一般に、気体状冷媒は、第一段圧縮器注入路109を介して第一段圧縮器群110に供給されて中間圧力まで圧縮され、この中間圧力の気体状冷媒が中間圧力の冷媒用気体路116を介してインタークーラ114に搬送される。インタークーラ114では中間圧力の気体状冷媒の冷却が可能であるが、また、任意の液状冷媒が気体状冷媒から分離可能である。前記中間圧力の冷媒は、次に第二段圧縮器注入路111を経由して第二段圧縮器群112に供給され、ここで前記冷媒は凝縮圧力にまで圧縮される。例えば、冷媒がアンモニアの場合、気体状冷媒は、約0psi(0Pa)の圧力で第一段圧縮器群110に入気し、約30psi(206,850Pa)の圧力まで圧縮することができる。約30psiの前記気体状冷媒は、次に、第二段圧縮器群112を介して約150psi(1,034,250Pa)の圧力まで圧縮されうる。
【0025】
通常の動作では、集中型圧縮器群102によって圧縮された気体状冷媒は、高温気体路118を介して複数の凝縮器・蒸発器システム104へ流れる。高温気体路118に流入する圧縮器群102からの気体状冷媒は、一つ以上の圧縮器・蒸発器システム104に供給するために用いられる圧縮された気体状冷媒の供給源と言うことができる。
図3に示すように、前記圧縮された気体状冷媒の供給源は、CES106とCES108の両方に供給される。前記圧縮された気体状冷媒の供給源は、三つ以上の圧縮器・蒸発器システムに供給するために用いることができる。工業用のアンモニア冷却システムでは、圧縮された気体状冷媒の単一の供給源が、例えば少なくとも一つ、少なくとも二つ、少なくとも三つ、少なくとも四つ、等のように、任意の数の圧縮器・蒸発器システムの供給に使用することができる。
【0026】
低段CES106からの気体状冷媒は、低段吸入(Low Stage Suction、LSSと略す)路120を介して回収され、蓄積器122に供給される。高段CES108からの気体状冷媒は、高段吸入(High Stage Suction、HSSと略す)路124を介して回収され、蓄積器126に供給される。前述したように、インタークーラ114は、蓄積器126としての特徴を有する。蓄積器122および126は、基本的に気体状冷媒だけが第一段圧縮器群110と第二段圧縮器群112に配送されるように、気体状冷媒を受け取り気体状冷媒と液状冷媒との分離を可能にするように構成することができる。
【0027】
気体状冷媒は、低段吸入路120と高段吸入路124を通って、それぞれ、蓄積器122および蓄積器126に戻る。戻りの気体状冷媒は、高すぎたり低すぎたりしない温度で与えられることが望ましい。もし、戻りの冷媒が熱すぎる場合には余分の熱(すなわち、過熱)が圧縮器群110および112における圧縮熱にとって逆効果になることがある。戻りの冷媒が冷たすぎると、多くの液状冷媒が蓄積器122と126内に蓄積しやすくなる。戻りの気体状冷媒の温度を制御するために様々な技術を利用することができる。
図3に示す一つの技術は、スケルチ・システム160である。スケルチ・システム160は、液状冷媒路162を介して戻りの気体状冷媒に液状冷媒を注入することによって動作する。低段吸入路120または高段吸入路124中の戻りの気体状冷媒に注入された液状冷媒は、戻りの気体状冷媒の温度を下げることができる。バルブ164は、液状冷媒路162を通る液状冷媒の流れを制御するために設けることができ、蓄積器122および126からの信号166の結果として応答するようにすることができる。気体状冷媒は、高温気体路118から気体状冷媒スケルチ路168に流れ、この流れはバルブ169によって制御される。熱交換器170は気体状冷媒を凝縮し、液状冷媒は液状冷媒受液器路172を通って圧力制御受液器174へ流れる。受液器圧力路176は、液状冷媒路162を通る液状冷媒の流量を増やすために、低段吸入路120または高段吸入路124と圧力制御受液器174との間の連絡を可能にする。
【0028】
蓄積器122及び126は、中に液状冷媒の蓄積ができるように構成することができる。通常、低段吸入路120と高段吸入路124から戻って来る冷媒は気体である。気体状冷媒の一部は、凝縮して、蓄積器122と126に溜まることがある。蓄積器は、液状冷媒を蒸発させることができるように構成でき、さらに、液状冷媒を蓄積器から回収できるように構成することができる。特定の条件下では、蓄積器は液状冷媒の貯蔵に使用することができる。
【0029】
以降、
図4を参照して、凝縮器・蒸発器システム106をより詳細に開示する。凝縮器・蒸発器システム106は、凝縮器200と、圧力制御受液器202と、蒸発器204とを有する。一般に、凝縮器200と、圧力制御受液器202と、蒸発器204とは、蒸発器204に所望の冷却能力を提供するために連携して作用するように、大きさを決めることができる。通常、蒸発器204は、プロセスから吸収する必要がある熱量に対応して大きさを決めるのが一般的である。即ち、蒸発器204は、典型的には、与えられた設備において提供すると想定される冷却レベルに基づいて大きさが決められる。凝縮器200は、CES内の流れをバランスのよくするために、蒸発器204が冷却中に冷媒を蒸発する速度とほぼ同じ速度で気体状冷媒を凝縮するように定格が決められる。バランスのとれた流れにすることは、凝縮器200が冷媒から除去した熱が、蒸発器204内で冷媒が吸収した熱とほぼ同じになることを意図している。バランスのよい流れとは、蒸発器が所望の性能レベルを達成することを可能にする一定期間以上にわたる流れと考え得られる。換言すれば、蒸発器204が所望の動作を実行している限り、該CESはバランスがとれていると考えることができる。これは数台の蒸発器に対して働く集中型の凝縮器ファームとは対照的である。数台の蒸発器に対して働く集中型の凝縮器ファームの場合、いずれか一つの特定の蒸発器に対してバランスがとれているとはみなされない。その代わりに、該凝縮器ファームは蒸発器の合計に対してバランスが取れていると考えられる。これに対して、CESでは、凝縮器200は蒸発器204専用である。凝縮器200は一台の蒸発器専用の凝縮器と言うことができる。CESの中では、凝縮器200は、単体ユニットとして、または直列または並列に配置された複数のユニットとして設けられる。同様に、蒸発器204は、単体のユニット、又は直列または並列に配置された複数のユニットとして設けることができる。
【0030】
CESは、凝縮器200内で液状冷媒を蒸発可能であることが必要な場合がある。一つの理由は、CESでの高温気体除霜の利用である。このため、凝縮器200は、バランスのとれた流れにするために、蒸発器204が高温気体除霜時に冷媒を凝縮する速度とほぼ同じ速度で冷媒を蒸発させるように大きさを決めることがある。その結果、凝縮器200は、冷却サイクル中に気体状冷媒を凝縮するために必要な大きさより「大きく」なることがありうる。
【0031】
集中型「凝縮器ファーム」と、集中型高圧受液器から液状冷媒を供給される複数の蒸発器とを用いる従来の工業用冷却システムでは、凝縮器ファームはどの一台の蒸発器に対してもバランスがとれていない。その代わりに、凝縮器ファームは、すべての蒸発器の総熱容量とほぼバランスしている。対照的に、CESでは、個々の凝縮器と蒸発器は、互いにバランスをとることができる。
【0032】
凝縮器・蒸発器システム106は、冷却システム全体のサブシステムと考えることができる。一つのサブシステムとして、凝縮器・蒸発器システムは、一般に、全体の冷却システム内に存在する可能性のある他の凝縮器・蒸発器システムから独立して動作することができる。あるいは、凝縮器・蒸発器システム106は、冷却システム内の他の一つまたは複数の凝縮器・蒸発器システムと連結して動作するように設けることができる。例えば、特定の環境を冷却するために協調動作する二つ以上のCESを設けることができる。
【0033】
凝縮器・蒸発器システム106は、冷却サイクル及び除霜サイクルの両方で機能するように設けることができる。凝縮器200は、冷却サイクルにおける凝縮器200、高温気体除霜サイクルにおける蒸発器200’として機能する熱交換器201とすることができる。同様に、蒸発器204は、冷却サイクルにおける蒸発器204、及び高温気体除霜サイクルにおける凝縮器204’として機能する熱交換器205とすることができる。従って、当業者は、熱交換器201が冷却サイクルで機能するときには凝縮器200と呼び、高温気体除霜サイクルで機能するときには蒸発器200’と呼べることが理解できるであろう。同様に、熱交換器205は、冷却サイクルで機能する場合蒸発器204と呼び、高温気体除霜サイクルで機能する場合凝縮器204’と呼ぶことができる。高温気体除霜サイクルは、圧縮器からの気体を蒸発器内に注入し、蒸発器を加熱して堆積した霜や氷を溶かすための方法を指す。その結果、高温気体は熱を失って凝縮される。CESは、冷却及び高温気体除霜の両方で機能可能なとき、二重機能システムと呼ぶことができる。二重機能システムは、高温気体除霜サイクル中に凝縮用媒体を冷却することができ、全体効率を向上し、エネルギーの節約になるので、凝縮システム全体にとって有益である。高温気体除霜サイクルの頻度は、毎日1ユニット毎に1回の除霜から毎時間の除霜まで変わり得る。また、この熱の再利用による節約は相当なものになり得る。この種の熱の再利用は、高温気体除霜サイクルを備えていない従来システムでは提供できない。他の除霜方法としては、空気、水、電熱の使用があるが、これらに限定されない。本願の凝縮器・蒸発器システムは、様々な除霜方法に適用可能である。
【0034】
凝縮器・蒸発器システム106には、高温気体路206を介して気体状冷媒を供給することができる。凝縮器・蒸発器システム106は、冷却システムの集中型圧縮器群から離れた場所に設けることができる。凝縮器・蒸発器システム106に気体状冷媒を供給することによって、凝縮器・蒸発器システム106に供給される冷媒は、液体ではなく気体の形で供給されるので、冷却システムが必要とする冷媒の量を顕著に削減し得る。その結果、本願の冷却システムは、従来の液体供給システムの容量より著しく少ない冷媒を用いて基本的に同等の能力で機能することができる。
【0035】
凝縮器・蒸発器システム106の動作について、冷却サイクルで動作する場合と除霜サイクルで動作する場合について説明する。気体状冷媒は、高温気体路206を通って流れ、気体状冷媒の流れは、高温気体冷却サイクル流量制御バルブ208及び高温気体除霜流量制御バルブ209によって制御できる。冷却サイクルで動作する場合、バルブ208が開き、バルブ209を閉じる。除霜サイクルで動作する場合、バルブ208を閉じ、バルブ209が開いている。バルブ208および209は、気体状冷媒の流量を制御する、ON/OFF式電磁バルブ又は調節バルブとして設けることができる。冷媒の流れは、圧力制御受液器202内の液状冷媒の液位に基づいて制御又は調整することができる。
【0036】
凝縮器200は、凝縮器・蒸発器システム106が冷却サイクルで働いているときには凝縮器として機能する熱交換器201であり、凝縮器・蒸発器システム106が高温気体除霜法のような除霜サイクルで機能しているときには蒸発器として機能することができる。冷却サイクル中に凝縮器として機能する場合、該凝縮器は高圧の冷媒用気体から熱を除去することにより、該冷媒用気体を凝縮する。該冷媒用気体は凝縮圧力で供給することができる。これは、いったん熱が気体から除去されると該気体は液体に凝縮することを意味する。除霜サイクル中、前記熱交換器は、凝縮した冷媒を蒸発させることにより蒸発器として作用する。前記熱交換器は、
図4では単一の装置として描かれているが、所望の熱交換能力を提供するために並列または直列に配置可能な複数の装置を表わしていると解釈するべきである。たとえば、凝縮液の過多により除霜時に追加の熱交換能力が必要とされる場合、追加の熱交換器を使用することができる。熱交換器201は、「板枠式(plate and frame)」熱交換器として備えることができる。しかしながら、管形熱交換器などの別の熱交換器を使用することができる。熱交換器を駆動するための凝縮用媒体は、水又は水とグリコール溶液のような水溶液、または二酸化炭素や他の冷媒のような任意の冷却媒体でよい。凝縮用媒体は、例えば、冷却塔やグラウンド熱交換などの従来の技術を用いて冷却することもできる。また、凝縮用媒体の熱は、工業設備や商業設備の他の部分で使用することができる。
【0037】
凝縮された冷媒は、熱交換器201から凝縮冷媒路210を通って圧力制御受液器202に流れる。凝縮冷媒路210には、凝縮器排出フロー制御バルブ212を設けることができる。凝縮器排出フロー制御バルブ212は、冷却サイクル中に熱交換器200から圧力制御受液器202へ流れる凝縮冷媒の流量を制御することができる。除霜サイクル中、凝縮器排出フロー制御バルブ212は、熱交換器201から圧力制御受液器202への冷媒の流出を停止するように設けることができる。凝縮器排出フロー制御バルブ212の一例としては、液体のみを通過させ気体が存在する場合に遮断する電磁バルブやフロート・バルブがある。
【0038】
圧力制御受液器202は、冷却サイクル及び除霜サイクル両方の間に液状冷媒用の貯蔵槽として働く。一般に、圧力制御受液器202内の液状冷媒の液位は、冷却サイクル中に低くなり、除霜サイクル中に高くなる傾向がある。この理由は、蒸発器204内の液状冷媒が除霜サイクル中に除去されて圧力制御受液器202内に置かれるためである。従って、圧力制御受液器202の大きさは、冷却サイクル中に蒸発器204内に通常保持される液体の全体積と冷却サイクル中に圧力制御受液器202に保持される液体の体積を足したものの保持に十分な大きさになるように決められる。当然のことながら、圧力制御受液器202の大きさは、所望であればもっと大きくすることができる。圧力制御受液器202内の冷媒の液位が除霜サイクル中に上昇するとき、溜まった液体は熱交換器201で蒸発されることができる。さらに、圧力制御受液器は、所望であれば複数台備えることができる。
【0039】
冷却サイクルの間、液状冷媒は、圧力制御受液器202から蒸発器供給路214を介して蒸発器204に流れる。液状冷媒は、圧力制御受液器202から出て圧力制御液供給バルブ216を通って流れる。圧力制御液供給バルブ216は、圧力制御受液器202から蒸発器204への液状冷媒の流れを調節する。供給バルブ218は、より精密な流量制御をするために蒸発器供給路214に設けることができる。しかしながら、このような電子膨張バルブなどの精密なフロー制御バルブが圧力制御液供給バルブ216として使用される場合、供給バルブ218は不要であることが理解されよう。
【0040】
蒸発器204は、空気、水、または任意の数の他の媒体から熱を除去する蒸発器として備えることができる。蒸発器204によって冷却することができるシステムの種類の好例としては、蒸発器コイル、管形熱交換器、板枠式熱交換器、接触板冷凍器、螺旋型冷凍器、冷凍トンネル等がある。熱交換器は、貯蔵用冷凍庫、加工用床、空気、飲料用及び非飲料用液体、およびその他の化学物質を冷却または冷凍することができる。熱を除去するほぼすべての応用において、実用的にはどのような種類の蒸発器でもCESシステムで使用することができる。
【0041】
気体状冷媒は、LSS路220を通って蒸発器204から回収することができる。LSS路220には、吸入制御バルブ222を設けることができる。未使用のまま戻される液体からの保護のために、通路220に蓄積器を任意で追加することができる。吸引制御バルブ222は、蒸発した冷媒が蒸発器204から集中型圧縮器群へ向かう流れを制御する。吸引制御バルブ222は、通常、除霜サイクルの間は閉じている。また、除霜サイクルの間、蒸発器204は、気体状冷媒を液状冷媒に凝縮する凝縮器として機能し、凝縮した液状冷媒は、蒸発器204から液状冷媒回収路224を通って圧力制御受液器202に流れる。除霜サイクル中に、蒸発器を除霜するために潜熱と顕熱を供給することができる。水や電熱など、他の種類の除霜手段を霜の除去に使用することができる。液状冷媒回収路224内に除霜凝縮液バルブ226を設けてもよい。除霜凝縮液バルブ226は、除霜サイクル中に、蒸発器204から圧力制御受液器202へ向かう凝縮冷媒の流れを制御する。除霜凝縮液バルブ226は、通常、冷却サイクルの間は閉じられる。
【0042】
高温気体除霜サイクル中、圧力制御受液器202からの液状冷媒は、液状冷媒除霜路228を通って蒸発器200’に流れる。液状冷媒除霜路228内には、除霜凝縮液蒸発供給バルブ230を設けることができる。除霜凝縮液蒸発供給バルブ230は、液状冷媒を蒸発して気体状態にする除霜サイクルの間、圧力制御受液器202から蒸発器200’へ向かう液状冷媒の流れを制御する。除霜サイクルの間、蒸発器200’は、蒸発器200’を流れる熱交換媒体を冷却するように動作する。これは、該冷却システムが作動しているプラント内の他の場所にある他の凝縮器用の熱交換媒体の温度の低下を可能にすることにより、電力の節約に資するような熱交換媒体の冷却に役立てることができる。さらに、高温気体除霜サイクルの間、気体状冷媒は、HSS路232を通って蒸発器200’から流れて行く。HSS路内には除霜凝縮液蒸発圧力制御バルブ234がある。除霜凝縮液蒸発圧力制御バルブ234は、除霜サイクル中の蒸発器200’内の圧力を調節する。除霜凝縮液蒸発圧力制御バルブ234は、通常、冷却サイクルの間は閉じている。除霜凝縮液蒸発圧力制御バルブ234は、LSS路220にも配管することができる。一般に、この配置は効率的ではない。また、未使用のまま戻される液体からの保護機能追加のために通路232に小規模蓄積器を設けることも、任意に可能である。
【0043】
圧力制御受液器202とHSS路232との間に延びているのは、圧力制御受液器吸引路236である。圧力制御受液器吸引路236の途中には圧力制御受液器の圧力制御バルブ238がある。圧力制御受液器の圧力制御バルブ238は、圧力制御受液器202内の圧力を制御する。従って、圧力制御受液器202内の圧力は、圧力制御受液器の圧力制御バルブ238を介して制御することができる。圧力制御受液器吸引路236は、HHS通路232ではなく、または、HHS通路232に加えて、圧力制御受液器202からLSS路220に延びるように配置可能であることも理解すべきである。一般的には、圧力制御受液器通路がHSS路232に延びるか、または、高段圧縮器として用いた場合には、スクリュー圧縮器上のエコノマイザ・ポートに延びる方がより効率的な場合がある。
【0044】
圧力制御受液器液位制御アセンブリ240が圧力制御受液器202内の液状冷媒の液位監視のために設けられている。圧力制御受液器液位制御アセンブリ240からの情報はコンピュータ処理することができ、所望の液位を維持するために様々なバルブを調整することができる。圧力制御受液器液位制御アセンブリ240内の液状冷媒の液位は観測することができ、前記液位は、液体路242および気体路244を介して連絡する結果として変更することができる。液体路242および気体路244の両方に、フロー制御用のバルブ246を具備することができる。
【0045】
圧力制御受液器202の底部にオイル排出バルブ248を任意で設けることができる。オイル排出バルブ248は、堆積した油を圧力制御受液器202から除去するために設けられ得る。油は、冷媒に乗って運ばれることが多く、重いので、液状冷媒から分離して底に沈殿しやすい。
【0046】
圧縮器は、個々のCES専用の圧縮器として設けることができる。しかしながら、複数のCESに対して一台の圧縮器または集中型圧縮器群に冷媒供給することが、より好ましい。工業システムでは、一般に、集中型圧縮器群がより望ましい。
【0047】
本願の凝縮器・蒸発器システムは、工業用冷却システムにおいて、冷媒(例えば、アンモニアなど)の量の低減に資することができる。工業用冷却システムには、一つ以上の圧縮器が、複数の蒸発器および集中型凝縮器システムに対して圧縮を行う集中型のエンジン・ルームに依拠するようなシステムがある。このようなシステムでは、液状冷媒は、通常、一つの貯蔵容器から複数の蒸発器に搬送される。その結果、大量の液体を保存し、種々の蒸発器に搬送することがよくある。複数の蒸発器・凝縮器システムを利用することにより、少なくとも約85%の冷媒量の低減が達成可能である。特定の工業用冷却システムによっては、より大きな削減を実現することが期待できる。どのようにして工業用冷却システムのアンモニア量の低減を図ることができるかを理解するために、冷却サイクル中に媒体(例えば空気、水、食品など)から熱を吸収することにより、冷媒が液体から気体へ変化することを検討する。液状冷媒(例えば、アンモニアなど)が蒸発のために蒸発器に配送される。多くの工業用冷却システムでは、液状冷媒が、システム内での機能に応じて受液器、蓄積器、または、インタークーラと呼ばれる集中型タンク内に保持される。この液体アンモニアは、次に、冷却設備内の各蒸発器へ様々な方法で圧送される。つまり、これらの工業用システム内にあるパイプの多くに液体アンモニアが入っていることになる。グラス一杯の水だけでも、水蒸気の入ったグラスよりも多くの水分子を含むように、パイプ内の液体アンモニアは、一般的に、所定の長さのパイプで、気体アンモニアの入ったパイプに対して95%も多くのアンモニアを含んでいる。本願の凝縮器・蒸発器システムは、一つ以上の凝縮器・蒸発器システムを用いて凝縮用のシステムを分散化することによって、システム内全体に大量の液状冷媒を搬送する必要性を低減している。各凝縮器・蒸発器システムは、対応する蒸発器の負荷に対応して概略寸法が決まる凝縮器を設けることができる。例えば、10トン(120,000BTU(126,522J))の蒸発器に対して、凝縮器は、少なくとも10トン相当の大きさになりうる。従来の工業用冷却システムにおいては、蒸発した気体を液体に戻して再び蒸発させ得るようにするために、気体は圧縮器で圧縮され、一つ以上の集中型凝縮器または凝縮器ファームに送られて、そこで熱がアンモニアから除去され、これによって冷媒アンモニアを液体に凝縮させる。この液体は、次に、冷却システム内全体のさまざまな蒸発器に圧送される。
【0048】
本願のCESを使用するシステムでは、蒸発器からの気体は、圧縮器で圧縮され、高圧気体として前記CESに返送される。この気体は次に凝縮器200に供給される。冷却サイクルの間、凝縮器200(板枠式熱交換器等)には、凝縮器200を通過する冷却用媒体がある。冷却媒体としては、水、グリコール、二酸化炭素等、許容可能な任意の冷却媒体がある。高圧気体アンモニアは、圧縮中に冷却媒体に吸収される熱を運ぶ。冷却媒体が熱を吸収することによってアンモニアが液体へ凝縮する。この液体は、次に、圧力制御受液器202に供給され、容易に排出され得るように、凝縮器200よりも低い圧力で保持されている。圧力制御受液器の圧力は圧力制御受液器通路236のバルブ238によって調節される。圧力制御受液器202内の液位は、液位制御アセンブリ240によって監視される。液位が、冷却中に高すぎたり低すぎたりしてしまった場合、バルブ208は、開閉したり変動して、適切な液位を維持する。
【0049】
圧力制御受液器202は、蒸発器204に供給される液体を保持する貯蔵槽として働く。凝縮器200および圧力制御受液器202は、各蒸発器204に対して大きさが決められるので、冷媒は必要に応じて凝縮される。冷媒は蒸発器204の近くで必要に応じて凝縮されるので、長距離にわたって液状冷媒を輸送する必要性が少なく、これによりアンモニアの全体的な供給量を劇的に削減することができるようになる(例えば、ほぼ同じ冷却能力を有する従来の冷却システムに比べて少なくとも約85%)。蒸発器204は、より多くのアンモニアを必要とするので、バルブ216とバルブ218が開いて、蒸発器204へ適切な量のアンモニアを供給し、圧縮器群に戻る液体アンモニアがなくならないように、アンモニアが蒸発器204を出る前にアンモニアを蒸発させるようにする。バルブ222は、前記装置がオフのときおよび/または除霜に入っているときはアンモニアの流れを遮断する。
【0050】
本願の凝縮器・蒸発器システム106の動作は、冷却サイクルと除霜サイクルの両方の観点で説明することができる。凝縮器・蒸発器システム106が冷却サイクルで動作する場合には、凝縮圧力の気体状冷媒を圧縮器システムから凝縮器200に高温気体路206を介して供給することができる。この場合、冷却サイクル・フロー制御バルブ208が開いており、高温気体除霜フロー制御バルブ209が閉じている。気体状冷媒は凝縮器200に入り、凝縮されて液状冷媒になる。凝縮器200は、凝縮器200を通って圧送される水やグリコール溶液などの任意の適切な冷却用媒体を用いることができる。冷却用媒体によって回収された熱は、別の場所で回収して利用することができる。
【0051】
凝縮した冷媒は、凝縮器200から圧力制御受液器202へ、凝縮冷媒路210と凝縮器排出フロー制御バルブ212を通って流れる。凝縮した冷媒は、圧力制御受液器202内に蓄積され、液状冷媒の液位は、圧力制御受液器液位制御アセンブリ240によって測定することができる。液状冷媒は、圧力制御受液器202から出て、蒸発器供給路214と圧力制御液供給バルブ216及び218を通って蒸発器204に入る。蒸発器204内の液状冷媒は蒸発して、気体状冷媒がLSS路220および吸引制御バルブ222を介して蒸発器204から回収される。
【0052】
なお、冷却サイクル中に、液体過給に基づいて蒸発器を動作させる必要はない。すなわち、蒸発器204に入る液体の全てが、気体状冷媒に蒸発する結果として冷却のために使用され得る。その結果、熱は、蒸発器を介して媒体から液状冷媒へ移動し、液状冷媒の気体状冷媒への変化を引き起こす。前記媒体は、本質的に、通常冷却可能な任意の種類の媒体でよい。代表的な媒体には、空気、水、食品、二酸化炭素、および/または他の冷媒がある。
【0053】
冷却の結果の一つは、蒸発器に霜や氷が堆積することである。そのため、霜や氷ができるのに十分低い温度で冷媒を受け取るコイルはすべて、不純物のない効率的なコイルであり続けるために、除霜サイクルを通る必要がある。一般的には、コイルの霜や氷を除去するには四つの方法がある。これらの方法には、水、電気、空気、高温気体(高圧アンモニアなど)がある。本発明のCESはすべての除霜方法で動作する。本発明のCESは、特に高温気体除霜技術を用いる除霜に適している。
【0054】
高温気体除霜時には、蒸発器が除霜されるように、CESを通る高温気体状冷媒の流れを逆転することができる。高温気体は、蒸発器に供給され、凝縮されて液状冷媒になることができる。得られた液状冷媒は、凝縮器内で蒸発され得る。この段階の蒸発は、CES内で起こるため、「局所蒸発」と呼ぶことができる。このため、貯蔵用の蓄積器のような中央集中型容器に液状冷媒を搬送しなくてすむ。本発明のCESは、このようにして、大量の液状冷媒を貯蔵する必要なしに蒸発器の高温気体除霜を提供することができる。
【0055】
高温気体除霜時には、通常は凝縮器に移動する高圧気体アンモニアが、代わりに蒸発器に向かう。この暖かい気体が液体に凝縮し、これにより蒸発器が温められ、コイルの外側の氷が溶け出すのに十分なほど、蒸発器の内部温度が高くなる。従来の冷却システムは、多くの場合、この凝縮液を採取して、パイプを介して大型タンクに戻し冷却に再利用する。本発明のCESを用いる冷却システムでは、逆に、システム内の過剰な液体アンモニアをなくすために、高温気体除霜中に生成され、蒸発して再び気体に戻る凝縮された冷媒を用いることができる。
【0056】
除霜サイクル中、凝縮圧力にある気体状冷媒は、高温気体路206を経由して凝縮器204’に供給される。この気体状冷媒が高温気体除霜フロー制御バルブ209を通って(冷却サイクル制御バルブ208は閉じている)蒸発器供給路214内に入り、供給バルブ218を通って流れる。凝縮器204’内の気体状冷媒は液状冷媒に凝縮され(結果的に氷や霜を溶かす)、液状冷媒回収路224と除霜凝縮液バルブ226を通って回収される。除霜の際には、吸引制御バルブ222は閉じることができる。液状冷媒は、液状冷媒回収路224を通って圧力制御受液器202に流入する。液状冷媒は、圧力制御受液器202から液状冷媒除霜路228を通り除霜凝縮液蒸発供給バルブ230を通って蒸発器200’に流れる。このとき、圧力制御液供給バルブ216及び凝縮器排出フロー制御バルブ212は閉じられ、除霜凝縮液蒸発供給バルブ230が開いており調整可能になっている。除霜サイクルの間、蒸発器200’内の液状冷媒は蒸発して気体状冷媒になり、前記気体状冷媒は、HSS路232を通って回収される。また、除霜凝縮液蒸発圧力制御バルブ234が開いて調整され、冷却サイクル用フロー制御バルブ208が閉じられている。
【0057】
高温気体除霜サイクル中に、凝縮器204’の他方の側にある媒体は加熱され、蒸発器200’の他方の側にある媒体が冷却されていることが理解されるであろう。除霜サイクル中に起こる蒸発は、凝縮システム内の媒体(例えば、水または水とグリコールなど)の冷却を助け、これによって圧縮器の吐出圧力を低下させ、熱交換器の冷却媒体流量を低減するので、電力の節約になるという点で、副次的な効果を有する。
【0058】
なお、本発明のCESは、高温気体除霜サイクルなしで利用することができる。空気除霜、水除霜、又は電気除霜等の、他の種類の除霜を本願のCESと共用することができる。
図2−4に示す概略図をみれば、当業者には、どのようにシステムを変更すれば、高温気体除霜をやめ、代わりに、空気除霜、水除霜、または電気除霜を利用できるかがわかるであろう。
【0059】
分散型凝縮器冷却システム(DCRS)は、大型の集中型凝縮器や凝縮器ファームの使用を避けられる点で有利である。さらに、DCRSは、集中型圧縮器と分散型凝縮器を有するものとして特徴付けることができる。戻りの気体状冷媒は、圧縮器で圧縮してから凝縮器・蒸発器システムに送ることができる。一般的な圧縮器には、一段および多段圧縮器がある。使用可能な一般的なタイプの圧縮器には、往復式圧縮器、スクリュー式圧縮器、回転羽式圧縮器、スクロール式圧縮器などがある。通常、気体状冷媒は、蓄積器122または126を介して圧縮器に戻る。蓄積器の大きさは、一般に、気体状冷媒の流れに乗って運ばれる液状冷媒が圧縮器群102に引き込まれないようにすべての液状冷媒を落下させるために、気体の流入速度を十分減速することができるような大きさに決められる。一つ以上の蓄積器やインタークーラを備えることができる。蓄積器内の液状冷媒の量を監視するために、液位監視システム92を設けることができる。蓄積器内の余分な液状冷媒は除去または蒸発させることができる。液位監視システム92としては、蓄積器内の冷媒量を監視するフロート・スイッチやインピーダンス・レベル・ロッドが知られておりそのままの形で具備可能である。蓄積器内の余分な液状冷媒は、例えば、電熱や、高温気体または熱交換器を介した蒸発を用いて沸騰させ排出することができる。
【0060】
上述した集中型凝縮器から液体を蒸発器まで搬送するための三つの従来技術システム(液体ポンプまたは液体過給システム、直接膨張システム、およびポンプ・ドラム・システム)では、一般的に、これらの集中型容器から各蒸発器に圧送される液状冷媒(すなわち、アンモニア)が満ちたパイプの長い通路が必要である。液体アンモニアのこのような長い通路は、凝縮器を分散することによってなくすことができる。代わりに、凝縮器は、対応する蒸発器に合わせて大きさを決め構成することができる。小さな凝縮器と圧力制御受液器を蒸発器毎に設けることができる。蒸発器にアンモニアを供給するために、圧縮器の排出口は、各凝縮器への供給用ヘッダまで配管されている。例えば、通常は中央タンクから出て来て工業用アンモニア冷却設備内の種々の蒸発器に圧送される−20゜F(−28.9℃)の液体アンモニアを、長さ100フィート(30.48m)、3インチ(7.6cm)径のパイプに充填する場合、約208ポンド(93.347kg)のアンモニアを保持することになる。同様の能力を提供するためには、本発明によるシステムは、様々なCESにアンモニアを供給するために、5インチ(12.7cm)径のパイプを必要とするが、このパイプは、液体ではなく高圧気体で満たされる。このため、85゜F(29.4℃)の排出温度で5インチ(12.7cm)径のパイプ100フィート(30.48m)の区間には7.7ポンド(3.5kg)のアンモニアしか入っていない。これは、プラントへアンモニアを供給する基幹パイプで、96.3%のアンモニア削減になる。冷却に詳しくない人はこれではアンモニア不足になるだろうと考えるだろうが、排出気体は液体よりはるかに速い速度で移動していることに留意する必要がある。また、標準的な冷却システムでは、一般に液体過給を採用していることも重要である。液体過給では、液体のわずか25%が実際に蒸発しており、大部分は蒸発しないままタンクに戻り、再び送り出される。
【0061】
蓄積器又はインタークーラの容器の直径は、上述の従来または先行するシステムと比較して本発明のDCRSで縮小されることはない。その理由は、容器の直径は、蒸気の流れに乗って運ばれて来る液体を蒸気流から除去できるような気体速度に基づいて選択されることが多いからである。しかし、本発明のDCRSでは、設計者や運用者が余った冷媒用の貯水槽としてこれらの蓄積器やインタークーラの貯蔵能力を利用しようとしなければ、これらの容器はどの液状冷媒も完全に空またはほとんど空になる可能性がある。従来のシステムでは、これらの容器には、従来のアンモニア用ポンプの正味吸い込みヘッドの要件によって、通常時には液体アンモニアの全容量の50%程度を貯蔵することができる。したがって、一般的な1,000トンのシステムでは、アンモニアの液位が従来同様50%の液位に保持された場合、蓄積器やインタークーラには約20,926ポンド(9491.9kg)のアンモニアを貯蔵可能な計算になる。本発明のDCRSでは、上記のような任意の貯蔵槽の分を除けば、容器に保持される液体は、各CESの圧力制御受液器に保持される液体がすべてである。1000トンのシステムの正常動作中、これらの容器には、合計で953ポンド(432.3kg)のアンモニアを貯蔵可能と計算できた。これは、約95%の削減になる。
【0062】
さらに、大規模な集中型蒸気凝縮器には、体積の20%の液体アンモニアが貯蔵される。例えば、著名な蒸気凝縮器メーカーから現在販売されている代表的な1,000トンの冷却用蒸気凝縮器は、前記メーカーによれば、約2、122ポンド(962.5kg)のアンモニアを充填している。本発明のCESに板枠式熱交換器を用いることによって、1,000トンのDCRSシステムの様々な凝縮器中のアンモニアの総充填量は、124ポンド(56.2kg)と算出される。これは、凝縮システムにおいて約94%の削減になる。
【0063】
前記CESが直接膨張方式で動作している場合、それぞれのCES内にある蒸発器には、蒸発器の体積の約30%の液体が貯蔵される。直接膨張方式は、DCRSの冷媒総量を削減する好的な方法である。しかし、前記CESは、具備している蒸発器に満液再循環型、またはポンプ・ドラム型で供給して蒸発器を動作させるように構成することもできる。これらの代替方法では、使用する方法に合うようにCESの設計を変更するが、CESで高圧の排出気体を凝縮するという基本的な思想は変わらない。このため、DCRSシステムの基本設計も変わらない。しかし、CESがこれらの他の方法に合わせて構成されると、各CES中のアンモニア量は増加する可能性がある。但し、本願発明のDCRSシステムの他の部分におけるアンモニアの量は変わらないであろう。
【0064】
各工業用冷却システムは、特定の冷却要件に固有のものなので、システムを比較することは困難である。しかしながら、上記の冷媒充填量の節約によると、DCRSにおける冷媒充填量の平均減少量は約90%に達しうる。このことは、冷媒がアンモニアである場合には特に重要である。米国安全衛生管理局(Occupational Health and Safety Admiration、略称、OSHA)は、アンモニアを高度有害化学物質(Highly Hazardous Chemical)に分類し、1万ポンド(4535.9kg)のアンモニアを有する冷却システムはすべて、連邦規則29CFR1910.119の作業安全管理規則(Process Safety Management、略称、PSM)に準拠するように規制した。PSMプログラムは費用がかかり、複雑である。アンモニアは高価でないので、アンモニア冷却業界は、歴史的には、アンモニアの充填に関心を持っていなかった。しかし、これらの規制を考慮すると、また、どの施設もアンモニアが少なければより安全であるため、DCRSにおけるアンモニアの削減は重要である。アンモニア冷却システムとして本発明のDCRSを使用する施設は、より安全なプラントを持つことになり、さらに、アンモニア充填量をOSHAのPSM制限値1万ポンド(4535.9kg)より十分少ない量に抑えることができるであろう。
【0065】
さらに、様々なCESと一台以上の蓄積器やインタークーラの間を走る主要なパイプの中にはアンモニアが非常に少ないので、通路の破断による爆発的な放出が起こった場合に、放出されるアンモニアの量は大幅に削減されることは明らかである。この削減は、従業員の安全面で重要であるだけでなく、周辺の地域社会や環境にとっても重要である。アンモニアは、合成HCFC類や他の冷媒に比べて、温室効果ガスの排出がなく、高効率の自然冷媒であるため、どのような安全性の向上も好都合である。
【0066】
建設材料は、一般に、ASME(米国機械工学会)、ASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)、ANSI(米国規格協会)、およびIIAR(国際アンモニア冷凍協会)で許可された材料である必要がある。バルブ、熱交換器、容器、制御機器、パイプ、継ぎ手部品、溶接処理材料、およびその他の部品は、これらの一般的に認められた標準に準拠する必要がある。板枠式熱交換器は、一般に、他の種類の熱交換器と比べて冷媒の使用量が最も少ないので、熱交換器として有利である。ただし、さまざまの熱交換器を使用でき、その代表的なものとしては、管型熱交換器、シェル・プレート熱交換器、二重管及び多管熱交換器、螺旋プレート熱交換器、ロウ付けプレート・フィン熱交換器、プレート・フィン・チューブ面熱交換器、銃剣管型熱交換器、螺旋管型熱交換器として特徴付けられるものがある。凝縮用媒体は熱交換器の中で使用することができる。凝縮用媒体は、水、又は水・グリコール溶液や食塩水等の水溶液、二酸化炭素、グリコール等の任意の冷却媒体、または、他の冷媒等でよい。蒸発器は、任意の物質または空気を冷却/冷凍する任意の型の蒸発器でよい。
【0067】
異なる工業用冷却システムが異なる動作をすることは明らかだが、
図1のシステムに相当する一般的な特徴を持つ理論上のシステムとして、液体再循環を用いる1,000トンのシステムについて計算した場合、約31,500ポンド(14,288kg)のアンモニアが必要になる。それに反して、本発明に基づく、同じ1000トン容量の冷却システムの見積もりでは、約4,000ポンド(1,814kg)のアンモニアが必要になる。これは約87%の削減量に相当する。油の冷却などを含め多数の要因に影響されるが、この数値は、アンモニア量の削減で90%を容易に超えることになる。
【0068】
上記明細によって、本発明の製造及び使用の全体的な説明がされている。本発明の実施形態は、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、多数構成することができるので、本発明は、以降に付されている特許請求の範囲に開示されている。