(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
座標入力手段(3)に最初に座標が入力されたタッチ座標と,前記座標入力手段(3)に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,前記タッチ座標が入力されてから前記リリース座標が入力されるまでの間に前記座標入力手段(3)に入力された複数のサンプリング座標とを,経時的順序を保持して座標記憶手段(4)に記憶する工程と,
前記座標記憶手段(4)に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段(1)に対する処理命令を作成する工程とを,
コンピュータに実行させるプログラムであって,
前記処理命令を作成する工程は,前記リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,前記タッチ座標,前記複数のサンプリング座標,及び前記リリース座標について,少なくとも前記経時的順序を用いて算出される座標間距離の総和であるスクロール距離に応じた値に基づいて,前記画像表示手段(1)に対する表示画面をスクロールさせる変位量を定める処理命令を作成する工程である
プログラム。
前記処理命令を作成する工程は,前記座標入力手段(3)に前記タッチ座標が入力されてから前記リリース座標が入力されるまでの間の状態においては,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量に基づいて,前記画像表示手段(1)に対する前記処理命令を作成する工程である
請求項1に記載のプログラム。
前記処理命令を作成する工程は,前記経時的順序を用いて算出される値が一定値以上であるか否かを判定し,前記経時的順序を用いて算出される値が前記一定値以上である場合に,前記経時的順序を用いて算出される値に基づいて,前記画像表示手段(1)に対する前記処理命令を作成する工程である
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
座標入力手段(3)に最初に座標が入力されたタッチ座標と,前記座標入力手段(3)に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,前記タッチ座標が入力されてから前記リリース座標が入力されるまでの間に前記座標入力手段(3)に入力された複数のサンプリング座標とを,経時的順序を保持して記憶する座標記憶手段(4)と,
前記座標記憶手段(4)に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段(1)に対する処理命令を作成する制御手段(5)とを備え,
前記制御手段(5)は,前記リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,前記タッチ座標,前記複数のサンプリング座標,及び前記リリース座標について,少なくとも前記経時的順序を用いて算出される座標間距離の総和であるスクロール距離に応じた値に基づいて,前記画像表示手段(1)に対する表示画面をスクロールさせる変位量を定める処理命令を作成する
コンピュータ装置。
座標入力手段(3)に最初に座標が入力されたタッチ座標と,前記座標入力手段(3)に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,前記タッチ座標が入力されてから前記リリース座標が入力されるまでの間に前記座標入力手段(3)に入力された複数のサンプリング座標とを,経時的順序を保持して座標記憶手段(4)に記憶する工程と,
前記座標記憶手段(4)に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段(1)に対する処理命令を作成する工程とを,
コンピュータによって実行する画面制御方法であって,
前記処理命令を作成する工程は,前記リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,前記タッチ座標,前記複数のサンプリング座標,及び前記リリース座標について,少なくとも前記経時的順序を用いて算出される座標間距離の総和であるスクロール距離に応じた値に基づいて,前記画像表示手段(1)に対する表示画面をスクロールさせる変位量を定める処理命令を作成する工程である
画面制御方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで,現在は,タッチパネルを大型化することができるようになり,その用途も多様化しつつある。例えば,タッチパネルにゲーム画像を表示し,ユーザがタッチパネルを指でタッチして操作することで,ゲーム進行に関する入力操作を行うことができるゲーム装置も開発されている。特に,ゲーム装置に大型のタッチパネルを搭載して,アクションゲームを実行することにより,ユーザに対し,臨場感の高いゲームを提供することができる。
【0006】
しかし,大型のタッチパネルによりアクションゲームを提供するような場合,ユーザは,せわしなくタッチパネルを操作することが必要となる。例えば,ユーザは,タッチパネルの一点をタッチする動作や,タッチパネルを指でなぞる動作,タッチパネルの画面を指で弾く動作を選択的に繰り返し行なって,ゲームを進行していく。このような状況において,上記特許文献1の発明のように,座標入力手段からの座標入力がなくなった後の慣性スクロール状態において,座標入力がなくなる直前の入力座標の変化ベクトルに比例したベクトルで表示画像をスクロールさせることとすると,ユーザの意図しないスクロール制御が行われるという問題があった。すなわち,特許文献1の発明は,ユーザがタッチパネルの画面を指で弾く操作を行った場合に,画面が弾かれた瞬間の変化ベクトルに応じて表示画面をスクロールさせるものであるが,例えば,ユーザが,タッチパネルの一点をタッチする動作を意図したにも関わらず,焦って画面を素早く弾いてしまったような場合に,ユーザの意図しないところで表示画面が大きくスクロールしてしまうという問題を有していた。
【0007】
このため,現在,ユーザの誤操作によって表示画面がスクロールすることを防止しつつ,ユーザの直感的な操作によって表示画面がスクロールする画面スクロール装置,画面スクロール方法,及びゲーム装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで,本発明の発明者は,上記の従来発明の問題点を解決する手段について鋭意検討した結果,座標入力手段に対する座標入力がなくなった後,慣性に似たスクロール制御を行うときに,ユーザがタッチパネルの画面をなぞった距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行うことにより,ユーザの誤操作によって表示画面がスクロールすることを防止しつつ,かつ,ユーザの直感的な操作によって表示画面をスクロールさせることができるという知見を見出した。そして,上記知見に基づけば,従来技術の課題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。
具体的に本発明は,以下の構成を有する。
【0009】
本発明の第1の側面は,画面スクロール装置10に関するものである。
本発明の画面スクロール装置10は,画像表示手段1と,画像記憶手段2と,座標入力手段3と,座標記憶手段4と,制御手段5を有している。
画像表示手段1は,画像を表示することができる
画像記憶手段2は,画像表示手段1に表示される画像情報を記憶している。
座標入力手段3には,画像表示手段1における座標が入力される。
座標記憶手段4は,座標入力手段1に最初に座標が入力されたタッチ座標と,座標入力手段3に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,タッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間に座標入力手段3に入力された複数のサンプリング座標と,を記憶している。
制御手段5は,画像記憶手段2から画像情報を読み出して,画像表示手段1に画像を表示させるとともに,座標記憶手段4に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段1の表示画面をスクロールさせる制御を行う。
具体的に説明すると,制御手段5は,座標入力手段4にタッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間の変位スクロール状態においては,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせる制御を行う。
他方,制御手段5は,リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,座標記憶手段4から読み出したタッチ座標,各サンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行う。
【0010】
上記構成のように,座標入力手段4に座標が入力さている間の変位スクロール状態においては,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせることで,ユーザの指の軌跡に沿って表示画面をスクロールさせる。他方,座標入力手段4に座標が入力されなくなった後の慣性スクロール状態では,タッチ座標,各サンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせることで,ユーザが画面を指でなぞった距離に応じて,表示画面をスクロールさせることができる。
このように,本発明は,ユーザが画面を指でなぞった距離に応じて表示画面をスクロールさせるものであるため,ユーザが誤って瞬間的に画面に触れてしまった場合であっても,表示画面が大きくスクロールすることはない。従って,本発明によれば,ユーザの誤操作によって表示画面が大きくスクロールしてしまう事態を防止できる。
【0011】
また,例えば大型のタッチパネルによって提供されるアクションゲームを行うユーザは,表示画面のスクロールを希望する場合に,自然と,ある程度長い軌跡で画面をなぞった後,画面から指を離すという動作していることが見出された。特に,ユーザは,表示画面を大きくスクロールさせることを希望する場合には,比較的長い軌跡で画面をなぞる動作を行い,その一方で,表示画面を少しだけスクロールさせることを希望する場合には,比較的短い軌跡で画面をなぞる動作を行なっていることが判明した。
この点,本発明は,慣性スクロール状態において表示画面をスクロールさせる変位量を,ユーザが画面を指でなぞった距離に応じて変化させるため,例えばユーザが大きい軌跡で画面をなぞった場合には大きく画面をスクロールさせ,ユーザが小さい軌跡で画面をなぞった場合には小さく画面をスクロールさせる。このため,本発明の画面スクロール装置により,ユーザは,直感的にスクロール操作を実行することができる。
【0012】
本発明の画面スクロール装置10において,制御装置5は,座標入力手段3にリリース座標が入力された後,上記スクロール距離が所定の閾値以上の距離であった場合には,慣性スクロール状態における制御を行い,上記スクロール距離が所定の閾値未満の距離であった場合には,表示画面のスクロールを停止する制御を行うことが好ましい。
【0013】
上記構成のように,各入力座標間の距離の総和であるスクロール距離が,所定の閾値以上の距離であった場合にのみ,表示画面をスクロールさせることにより,ユーザが誤って瞬間的に画面に触れてしまった場合に,表示画面がスクロールしないよう制御できる。このため,大画面のタッチパネルによってアクションゲームを提供する場合など,ユーザにせわしないタッチ動作が要求される状況において,ユーザの瞬間的な誤操作により,表示画面がスクロールしてしまう事態を効果的に防止できる。
【0014】
本発明の画面スクロール装置10は,座標抽出手段6を,さらに有することが好ましい。座標抽出手段6は,座標入力手段3にリリース座標が入力される直前の所定時間内に,座標入力手段3に入力された複数のサンプリング座標を,座標記憶手段4から抽出する。
この場合において,制御手段5は,慣性スクロール状態において,座標抽出手段6により抽出された各サンプリング座標とリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行うことが好ましい。
【0015】
上記構成のように,座標入力手段3にリリース座標が入力される直前の所定時間内に,座標入力手段3に入力された各サンプリング座標とリリース座標間の距離の総和に応じて,表示画面をスクロールさせる変位量を変化させることにより,よりユーザの意図を適切に反映したスクロール制御を行うことができる。すなわち,常に,最初のタッチ座標からリリース座標までのすべての入力座標の総和を求めることとすると,例えば,ユーザが,指で画面をゆっくりと長い軌跡でなぞった後にその指を離したような場合,画面をなぞる速度は緩やかであるにも関わらず,表示画面が大きくスクロールしてしまう恐れがある。しかし,このようなスクロール制御は不自然である。そこで,座標入力手段3にリリース座標が入力される直前の所定時間内(例えば1秒以内)に入力された座標間の距離の総和を求めることにより,その所定時間内にユーザが画面をなぞった距離に応じて,表示画面をスクロールさせることができるため,より自然なスクロール制御を実現できる。
【0016】
本発明の画面スクロール装置10において,画像記憶手段2は,画像表示手段1に表示されるゲーム空間の画像情報を記憶したものであってもよい。この場合,制御手段5は,画像記憶手段2からゲーム空間の画像情報を読み出して,画像表示手段2に表示させるとともに,座標記憶手段4に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段1に表示された前記ゲーム空間における視点をスクロールさせることが好ましい。また,制御手段5は,変位スクロール状態においては,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で視点をスクロールさせ,当該視点に基づいて,画像表示手段1にゲーム空間を表示させる制御を行い,他方,慣性スクロール状態においては,座標記憶手段4から読み出されたタッチ座標,各複数のサンプリング座標,及びリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,前記視点をスクロールさせ,当該視点に基づいて,画像表示手段1にゲーム空間を表示させる制御を行うことが好ましい。
【0017】
このように,本発明の画面スクロール装置10は,スクロール制御によって,ゲーム空間の視点をスクロールさせ,スクロールさせた視点の情報に基づいて,ゲーム空間を発生させ,画像表示手段1にゲーム空間を表示するものであってもよい。なお,画像記憶手段2には,ゲーム空間に存在するキャラクタやオブジェクトに関する情報が記憶されており,スクロールさせた視点の情報に基づいて,ゲーム空間にキャラクタやオブジェクトを発生させ,画像表示手段1にそのキャラクタやオブジェクトを表示するものであってもよい。
【0018】
本発明の第2の側面は,画像スクロール方法に関するものである。
すなわち,第2の側面に係る画像スクロール方法は,上述した第1の側面に係る画面スクロール装置により実行される。
本発明の画像スクロール方法は,画像記憶手段から画像情報を読み出して,画像表示手段に画像を表示させるとともに,座標記憶手段に記憶された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段の表示画面をスクロールさせる。
本発明の画像スクロール方法は
座標入力手段に,画像表示手段における座標が入力される工程と,
座標入力手段に最初に座標が入力されたタッチ座標と,座標入力手段に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,タッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間に座標入力手段に入力された複数のサンプリング座標と,を座標記憶手段に記憶する工程と,
座標入力手段に前記タッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間に,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせる制御を行う工程と,
リリース座標が入力された後に,タッチ座標,各サンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行う工程と,を有する。
【0019】
本発明の第3の側面は,ゲーム装置20に関するものである。
すなわち,第3の側面に係るゲーム装置20は,上述した第1の側面に係る画面スクロール装置を備えている。
さらに,第3の側面に係るゲーム装置20は,カードリーダ262により読み取られたカード情報に基づいてタッチパネル300に画像を表示させることができ,上記画面スクロール装置によりタッチパネルの表示画面をスクロール制御することができるとういものである。
具体的に説明すると,本発明のゲーム装置20は,カードリーダ262と,カードリーダより読み取られた情報が表示されるタッチパネル300と,タッチパネルの表示画面をスクロールさせる画面スクロール装置200と,を備える。
カードリーダ262は,
所定のカード情報を有するコードが印刷されたカードが載置されるパネル263と,
パネル263に載置されたカードのコードを読み取り,カード情報を検出する検出手段265を有する。
タッチパネル300は,
画像を表示可能な画像表示手段290と,
画像表示手段1における座標を入力するための座標入力手段261を有する。
画面スクロール装置200は,
タッチパネル300の画像表示手段290に表示される画像情報を記憶した画像記憶手段280と,
タッチパネル300の座標入力手段261に最初に座標が入力されたタッチ座標と,座標入力手段261に座標が入力されなくなる直前のリリース座標と,タッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間に座標入力手段261に入力された複数のサンプリング座標と,を記憶する座標記憶手段270と,
カードリーダ262の検出手段265により検出されたカード情報に基づいて画像記憶手段280から前記画像情報を読み出し,タッチパネル300の画像表示手段290に画像を表示させるとともに,座標記憶手段記憶270された各入力座標の情報に基づいて,画像表示手段290の表示画面をスクロールさせる制御手段210と,を有する。
制御手段210は,
座標入力手段261にタッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間の変位スクロール状態においては,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面290をスクロールさせる制御を行い,
リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,座標記憶手段270から読み出されたタッチ座標,各サンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行う。
【0020】
上記構成のように,ゲーム装置に,カードリーダとタッチパネルとを搭載することにより,ユーザに対し新規なゲームを提供することができる。また,上記構成のように,ガードリーダにより載置されたカードからカード情報を読み取り,そのカード情報に基づいて,タッチパネルの表示画面に画像を表示するようなゲームの場合,ユーザはカードの操作とタッチパネルの操作を行わなければならないため,特にタッチパネルを誤操作し易くなる。そこで,上記した画面スクロール装置によるスクロール制御によってユーザの誤操作による画面スクロールを防止することが好ましい。上記ゲーム装置によれば,ユーザにとって操作しやすい新規なゲームを提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は,座標入力手段に対する座標入力がなくなった後,慣性に似たスクロール制御を行うときに,ユーザがタッチパネルの画面をなぞった距離に応じた変位量で表示画面をスクロールさせる制御を行うものであるため,ユーザの誤操作によって表示画面がスクロールすることを防止しつつ,ユーザの直感的な操作によって表示画面がスクロールする画面スクロール装置,画面スクロール方法,及びゲーム装置を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0024】
(1.画面スクロール装置)
まず,本発明に係る画面スクロール装置の基本構成について説明する。
図1は,本発明に係る画面スクロール装置10の基本的な機能構成を示したブロック図である。
図1に示されるように,本発明のスクロール装置10は,画像表示手段1と,画像記憶手段2と,座標入力手段3と,座標記憶手段4と,座標記憶手段5と,座標抽出手段6を備える。
【0025】
画像表示手段1は,画像を表示することができる機能を有するものである。画像表示手段1の例は,液晶ディスプレイであり,有機ELを用いたディスプレイであってもよい。特に本発明において,画面スクロール装置10は,大画面の画像表示手段1を備えることが好ましい。例えば,画像表示手段1は,10インチ〜75インチ,16インチ〜40インチ,又は20インチ〜38インチのディスプレイであることが好ましい。
【0026】
画像記憶手段2は,画像表示手段1に表示する画像の情報を記憶する機能を有している。
画像記憶手段2は,ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置により実現できる。RAMとしては,VRAM(Video RAM),DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等を挙げることができ,画面スクロール装置が適用されるものの用途に応じて適宜選択すればよい。画像記憶手段2には,例えば,ゲーム空間の画像情報が記憶されている。ゲーム空間は,ワールドともよばれるゲームの世界を意味する。ゲーム空間に関するデータは,表示される対象物の位置情報,表示される対象物の種類に関する情報,表示される対象物の画像データを含む。表示される対象物の例は,背景,建物,風景,植物,及びゲームに登場するキャラクタである。この画像情報は,ポリゴンデータとして記憶されることが好ましい。ポリゴンデータは,たとえば,頂点座標データ,色データ,テクスチャデータ,及び透明度データを含む。また,画像記憶手段2は,画像表示手段1に表示する地図に関する画像情報を記憶しているものであってもよい。地図に関する情報の例は,地形,地名,方位,及び縮尺である。
【0027】
座標入力手段3は,画像表示手段1の画面における座標情報を取得する機能を持つ。座標入力手段3の例は,画像表示手段1の前面に配置されるタッチスクリーンである。タッチスクリーンは,例えば,公知の静電容量方式,電磁誘導方式,赤外線方式,又は抵抗膜方式により,ユーザの指が接触したことを検知し,その座標情報を得ることができる。座標入力手段3は,画像表示手段1とともにタッチパネルを構成するものであることが好ましい。この場合,座標入力手段3は,ユーザによってタッチされた点の座標情報を取得することができる。また,座標入力手段3は,その他,マウスやタブレットのようなポインティングデバイスであってもよい。
座標入力手段3は,所定時間間隔で入力座標を取得することができる。例えば,座標入力手段3は,画像表示手段1に画像が表示されるフレームに応じて,入力座標を取得することが好ましい。座標入力手段3は,画像表示手段1に画像が表示される1フレーム毎に,入力座標を取得することとしてもよいし,2〜10フレーム毎に入力座標を取得することとしてもよい。例えば,1フレームが60fpsである場合,座標入力手段3は1/60秒毎に入力座標を取得することが好ましい。
【0028】
座標記憶手段4は,座標入力手段3により取得された座標情報を記憶する機能を持つ。座標記憶手段4は,例えばRAMの作業領域により実現される。座標入力手段3により一定時間継続して座標が取得され続ける場合,座標記憶手段4は,最初の入力座標を,タッチ座標として記憶する。また,座標入力手段にタッチ座標が取得された後に続けて座標が取得される場合,その続けて取得された座標をサンプリング座標として記憶する。また,座標入力手段3により一定時間継続して座標が取得された後に,座標が入力されなくなった場合,座標記憶手段4は,その座標が入力されなくなった直前の座標をリリース座標として記憶する。座標記憶手段4において,タッチ座標,複数のサンプリング座標,及びリリース座標は,時間の経過に従った順に記憶され,その入力順が保持される。
【0029】
制御手段5は,画面表示手段1の表示画面を制御する機能を持つ。制御手段5は,例えば,CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)により,その機能が達成される。制御手段5は,画像記憶手段2から画像情報を読み出し,画像表示手段1に画像を表示させる。また,制御手段5は,座標記憶手段4に記憶された各入力座標(タッチ座標,サンプリング座標,及びリリース座標)の情報に基づいて,画像記憶手段2に対する画像情報の書き込み/読み出しを制御して,画像表示手段1の表示画面をスクロールさせることができる。画像表示手段1は,制御手段5により制御されて,画像記憶手段2から読み出された画像情報に応じた画像表示を行うようになっている。すなわち,制御手段5は,座標入力手段3にタッチ座標が入力されてからリリース座標が入力されるまでの間の変位スクロール状態においては,各入力座標の変化ベクトルを演算し,その変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせる制御を行う。一方で,リリース座標が入力された後の慣性スクロール状態においては,座標記憶手段4から読み出されたタッチ座標,各サンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離を演算し,そのスクロール距離に応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる制御を行う。制御手段5における処理の詳細な手順については,後述する。
【0030】
座標抽出手段6は,座標記憶手段4から,座標情報を抽出する機能を持つ。座標抽出手段6は,制御手段5における機能の一部であってもよい。具体的には,座標抽出手段6は,座標入力手段3にリリース座標が入力される直前の所定時間内に,座標入力手段3に入力された複数のサンプリング座標を座標記憶手段4から抽出する。リリース座標が入力される直前の所定時間とは,例えば0.5秒〜2秒,又は1秒〜1.5秒である。座標抽出手段6により抽出された座標情報は,一時的に座標記憶手段4に記憶される。座標抽出手段6により抽出された座標情報は,制御手段5により読み出され,慣性スクロール状態における制御を行う際に,所定の演算が行われる。
【0031】
続いて,
図2を参照して,画面スクロール装置10により実行される画像スクロール方法のフローについて説明する。
図2に示されるように,座標入力手段3に座標情報が入力されていない状態は,座標の入力を待機している状態である(ステップS1)。座標入力の待機状態では,制御手段5は,表示画面のスクロール制御を行わない。
【0032】
続いて,座標入力手段3がタッチされて座標情報が入力されると,座標入力手段3は,その座標情報を取得する(ステップS2)。最初に座標入力手段3に入力された座標情報は,タッチ座標として,座標記憶手段4に記憶される(ステップS3)。また,座標入力が継続される場合,継続して取得された座標情報は,所定時間間隔のサンプリング点において連続的に取得され,複数のサンプリング座標として,座標記憶手段4に記憶される。制御手段5は,座標入力手段3に対する座標の入力が継続しているか否かを判断する(ステップS4)。制御手段5は,座標の入力が継続していると判断した場合に,変位スクロール状態における制御を行う(ステップS5)。一方,制御手段5は,座標の入力が継続しなかったと判断した場合に,再度,タッチ入力を待機する(ステップS1)。なお,制御手段5は,座標の入力が継続しなかったと判断した場合には,表示画面のスクロール制御を行うのではなく,入力されたタッチ座標に基づいて,タッチ座標に関連付けられた他の操作制御を行うこととしてもよい。
【0033】
制御手段5は,座標の入力が継続していると判断した場合に,変位スクロール状態における制御を行う(ステップS5)。変位スクロール状態において,制御手段5は,継続的に入力される座標情報を取得し(ステップS6),各座標情報を,サンプリング座標として座標記憶手段4に記憶する(ステップS7)。そして,制御手段5は,座標入力手段4により取得される入力座標の変化ベクトルに基づいて,この変化ベクトルに等しい又は比例した変位量で表示画面をスクロールさせる制御を行う。続いて,制御手段5は,座標入力手段3に対する座標入力の有無に基づいて,座標入力手段3に対するタッチ操作がリリースされた否かを判断する(ステップS8)。すなわち,制御手段5は,操作のリリースが検知されず,座標入力手段3に対し継続して座標が入力されていると判断した場合に,ステップS5に戻って,引き続き,座標入力手段4により取得された入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で,表示画面をスクロールさせる。他方,制御手段5は,操作のリリースを検知し,座標入力手段3に対し座標が入力されなくなったと判断した場合には,変位スクロール状態における制御を終了する。このとき,制御手段5は,操作のリリースが検知される直前の入力座標を,リリース座標として座標記憶手段4に記憶する。
【0034】
制御手段5は,変位スクロール状態の後,座標入力手段3に対し座標が入力されなくなったと判断した場合に,座標抽出手段6を介して,操作のリリースが検知される前の所定時間内に,座標入力手段3に対して入力された座標情報を抽出する(ステップS9)。すなわち,座標記憶手段4には,変位スクロール状態において座標入力手段3より取得されたタッチ座標,複数のサンプリング座標,及びリリース座標が,経時的順序を保持したまま記憶されている。このため,座標抽出手段6は,座標記憶手段4を参照すれば,リリース座標が入力される以前の所定時間内(例えば1秒以内)に,座標入力手段3に入力された各座標(タッチ座標,サンプリング座標,及びリリース座標)を抽出することができる。例えば,リリース座標が入力される以前の所定時間内に,タッチ座標からリリース座標が座標入力手段3に入力されていた場合には,座標抽出手段6は,タッチ座標からリリース座標までのすべての座標を抽出すればよい。また,例えば,リリース座標が入力される以前の所定時間内に,タッチ座標及び一部のサンプリング座標が入力されていない場合には,座標抽出手段6は,その所定時間内に入力された他のサンプリング座標とリリース座標のみを抽出すればよい。座標抽出手段6により抽出された各座標情報は,一時的に座標記憶手段4に記憶される。
【0035】
その後,制御手段5は,座標抽出手段6により抽出した座標情報を用いて,スクロール距離の演算を行う(ステップS10)。スクロール距離とは,リリース座標が入力される以前の所定時間内に,座標入力手段3に入力されたタッチ座標,各サンプリング座標,又はリリース座標の間の距離の総和である。特に,スクロール距離とは,入力された経時的順序が前後関係にある座標点同士の距離の総和を意味する。
【0036】
ここで,
図3を参照して,スクロール距離の演算方法の例を説明する。
図3では,一例として,リリース座標が入力される以前の所定時間内に,タッチ座標T,サンプリング座標S1〜S4,及びリリース座標Rが入力された例を示している。
図3では,タッチ座標Tが入力されてから,所定時間(Δt)毎に設定されたサンプリング点において,サンプリング座標S1〜S4及びリリース座標Rが取得される。
図3では,座標入力手段3に最初に入力されたタッチ座標Tを(x
T,y
T)で示し,座標入力手段3に座標入力がなくなる直前に入力されたリリース座標Rを(x
R,y
R)で示し,タッチ座標Tが入力されてからリリース座標Rが入力されるまでの各サンプリング点において入力されたサンプリング座標S1〜S4をそれぞれ(x
S1,y
S1)〜(x
S4,y
S4)で示している。
図3に示されるように,タッチ座標Tから第1のサンプリング座標S1までの直線距離はd
1,第1のサンプリング座標S1から第2のサンプリング座標S2までの直線距離はd
2,第2のサンプリング座標S2から第3のサンプリング座標S3までの直線距離はd
3,第3のサンプリング座標S3から第4のサンプリング座標S4までの直線距離はd
4,第4のサンプリング座標S4からリリース座標Rまでの直線距離はd
5,でそれぞれ表される。
ここで,距離d
1からd
5は,それぞれ以下の式で求めることができる。
【0038】
上記のようにして,制御手段5は,座標記憶手段4から各座標情報を読み出し,入力された経時的順序が前後関係にある座標点同士の距離d
1〜d
5を求めることができる。そして,制御手段4は,距離d
1〜d
5の総和を取ることにより,スクロール距離Dを求めることができる。スクロール距離Dは,例えば画像記憶手段2の作業領域に一時的に記憶される。
【0039】
スクロール距離が求まると,制御手段5は,そのスクロール距離が,一定以上の距離であるか否かを判定することが好ましい(ステップS11)。一定距離は,例えばディスプレイの大きさ等を考慮して適宜設定することができる。一定以上の距離は,例えば,10mm以上,20mm以上,50mm以上,又は100mm以上とすればよい。制御手段5は,スクロール距離が,一定距離以上の距離であると判断した場合に,次の慣性スクロール状態における制御に移行する。一方,制御手段5は,スクロール距離が,一定未満の距離であると判断した場合には,画像表示手段1の表示画面のスクロールを停止させて,座標入力待機状態(ステップS1)に戻る。
すなわち,座標入力手段3に,一定未満のスクロール距離の操作が入力されたとしても,制御手段5は,その操作は表示画面のスクロールを意図したものでないとみなし,表示画面のスクロールを停止させる。これにより,ユーザによる誤操作によって,表示画面がスクロールする事態を効果的に防止することができる。
【0040】
制御手段5は,慣性スクロール状態において,上記スクロール距離に比例した変位量で,画像表示手段1の表示画面をスクロールさせる制御を行う(ステップS12)。このとき,制御手段5は,座標記憶手段4から,リリース座標と,リリース座標の一つ前に入力されたサンプリング座標を読み出して,このサンプリング座標とリリース座標を結ぶ直線の延長線の方向に,表示画面をスクロールさせることが好ましい。また,慣性スクロール状態において,制御手段5は,上記スクロール距離に応じた変位量に至るまで,時間の経過に伴って表示画面のスクロール速度を徐々に減少させることが好ましい。すなわち,慣性スクロール状態では,摩擦力が働いている状態のように減衰量を設定しておくことで,スクロール量を徐々に減衰させ,スクロール量が0になった時点で,表示画面のスクロールを停止させることが好ましい。
【0041】
また,制御手段5は,慣性スクロール状態において,座標入力手段3に対する入力座標の有無により座標入力手段3の操作状態を判定する(ステップS13)。制御手段5は,慣性スクロール状態における制御中に,座標入力手段3にデータが入力されたと判断した場合には,一旦スクロールを停止させ,ステップS2にける処理に戻って,入力座標の取得(ステップS2)と座標情報の記憶(ステップS3)を行う。一方,制御手段5は,表示画面のスクロール量が上記スクロール距離に応じた変位量に至った場合,表示画面のスクロールを停止させる(ステップS14)。表示画面のスクロールが停止していない状態においては,引き続き表示画面のスクロール(ステップS12)を行い,繰り返し,座標入力手段3に対する入力座標の有無を判定する(ステップS13)。制御手段5は,表示画面スクロールが停止したと判断した場合に,再度,ステップS1に戻り,座標入力を待機する(ステップS1)。
【0042】
ここで,慣性スクロール状態の制御について,
図3を用いて具体的に説明する。
図3に示において,座標入力手段3に座標入力がなくなる直前に入力されたリリース座標Rは(x
R,y
R)で示され,リリース座標Rの一つ前のサンプリング点で取得された第4のサンプリング座標はS4(x
S4,y
S4)で示されている。
また,制御手段4は,上述したように,上記スクロール距離Dに比例した変位量(距離)で表示画面をスクロールさせるため,比例定数をkとすると,表示画面がスクロールする距離はDkで示される。
また,制御手段4は,リリース座標Rと第4のサンプリング座標S4とを結ぶ延長線の方向に表示画面をスクロールさせる。従って,リリース座標Rと第4のサンプリング座標S4を結ぶ直線のx軸に対する角度をθとした場合,表示画面をスクロールさせる延長線のx軸に対する角度もθとなる。
このため,リリース座標Rを起点としたx方向のスクロール量scrxと,y方向のスクロール量scryは,以下の式で表すことができる。
scrx = Dk×cosθ
scry = Dk×sinθ
なお,
図3において,リリース座標Rからスクロール距離Dkを進めた終点座標Eは,(x
E,y
E)で示されている。
スクロールの終点座標Eにおけるx座標x
Eと,y座標y
Eはそれぞれ以下の式で表すことができる。
x
E = x
R+scrx
y
E = y
R+scry
【0043】
制御部5は,このような演算処理を行うことにより,x方向のスクロール量scrxとy方向のスクロール量scryを算出して,表示画面の慣性スクロールを行うことができる。表示画面の慣性スクロールは,リリース座標Rからスクロール距離Dkを進めた終点座標E(x
E,y
E)において停止する。
また,スクロールの減衰量を設定することにより,表示画面のスクロール速度を徐々に減衰させていき,終点座標E(x
E,y
E)において停止することとしてもよい。減衰量は任意の要素であり,適宜その数値を可変させることができ,また,減衰量を設定せずに,一定のスクロール速度で表示画面をスクロールさせることとしてもよい。
【0044】
上記構成を有する画面スクロール装置10は,例えば,ゲーム装置や,カーナビゲーション装置,その他のコンピュータに適用することができる。例えば,上記画像スクロール10を実装することにより,ユーザが,タッチパネルを指でなぞっている間は,ユーザの指の軌跡と一致させて表示画面をスクロールさせる変位スクロール状態とすることができ,ユーザの指が離れた後には,ユーザがタッチパネルをなぞった距離に応じて表示画面をスクロールさせる慣性スクロール状態とすることができる。
【0045】
続いて,
図4〜6を参照して,本発明に係る画面スクロール装置10の操作例について説明する。
図4は,画面スクロール装置10の基本的な操作の例を示す概念図である。
例えば,ユーザによりタッチパネル3の画面の一点がタッチされると,制御手段5は,その点をタッチ座標Tとして認識する。その後,ユーザによるタッチ状態が継続すると,制御手段5は,各サンプリング点における入力座標をサンプリング座標として取得する。制御手段5は,ユーザによるタッチが継続している状態においては,各サンプリング座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせる。その後,ユーザの指が画面から離れると,その点をリリース座標Rとして認識する。制御手段5は,タッチ座標T,各サンプリング座標,及びリリース座標Rの情報に基づいて,ユーザがタッチパネルを指でなぞったスクロール距離Dを算出する。そして,リリースされた点から,スクロール距離Dに比例した慣性スクロール距離I(I=Dk)で,表示画面をスクロールさせる。
【0046】
図5は,画面スクロール装置の他の操作例を示す概念図である。
図5(a)は,ユーザがタッチパネル3を湾曲した軌跡でタッチした例を示している。このような例においても,制御手段5は,ユーザによるタッチが継続している間は,各サンプリング点における入力座標をサンプリング座標として取得し,各サンプリング座標の変化ベクトルに応じた変位量で表示画面をスクロールさせる。すなわち,ユーザがタッチパネル3をなぞった軌跡が湾曲している場合であっても,ユーザによるタッチが継続している間は,その湾曲した軌跡に従って,表示画面をスクロールさせる。一方,ユーザのタッチがリリースされると,ユーザがタッチパネルをなぞったスクロール距離Dに比例した慣性スクロール距離Iで,表示画面をスクロールさせる。このように,タッチパネル3が湾曲した軌跡でなぞられた場合,タッチ座標Tとリリース座標Rの直線距離は短いものであっても,ユーザがタッチパネルをなぞったスクロール距離Dは長くなるため,自ずと,慣性スクロール距離Iも長いものとなる。
また,
図5(b)は,ユーザが円を描くような軌跡でタッチパネルをタッチした例を示している。
図5(b)に示されるように,ユーザが円を描くような軌跡でタッチパネルをタッチした場合,タッチ座標Tとリリース座標Rの直線距離は短いものの,ユーザがタッチパネルをなぞったスクロール距離Dは,円を描いた回数に応じて長くなる。従って,ユーザがタッチパネルをなぞったスクロール距離Dに応じて,自ずと,慣性スクロール距離Iも長くなる。
すなわち,ユーザは,表示画面を長い距離でスクロールさせたいと考えた場合に,単純にタッチ座標からリリース座標までの直線距離を長くするだけでなく,敢えて,タッチパネル上を湾曲するような又は円を描くような軌跡でなぞることによっても,表示画面を長い距離でスクロールさせることができる。このように,ユーザがパネル上を湾曲するように又は円を描くようになぞった場合に,表示画面が長い距離でスクロールするような操作は,本発明によって提案される新規な操作手法である。このような操作手法は,遠心力を利用して物体を遠方に投出するような物理現象に類似しており,ユーザに対して,直感的で真新しいスクロール操作を提供することができる。
【0047】
図6は,画面スクロール装置の別の操作例を示す概念図である。
図6に示す操作例は,ユーザが一定時間以上,タッチパネルのタッチ状態を継続した場合の操作例である。上述した通り,制御手段5は,変位スクロール状態の後に座標入力手段3に対し座標が入力されなくなったと判断した場合に,座標抽出手段6を介して,操作のリリースが検知される以前の所定時間t内に,タッチパネルに入力された座標情報を抽出して,スクロール距離Dを算出する。
図6には,リリースが検知される以前の所定時間t内のスクロール距離をDで示し,当該所定時間tよりもさらに前のスクロール距離をD´で示している。制御手段5は,変位スクロール状態においては,通常通り,ユーザがタッチパネル3上をなぞった軌跡に沿って,表示画面をスクロールさせる。一方,ユーザのタッチ状態がリリースされると,制御手段5は,所定時間t内に,座標が入力されたサンプリング座標に基づいてスクロール距離Dを算出する。そして,制御手段5は,スクロール距離Dのみに比例した慣性スクロール距離Iに応じて,表示画面をスクロールさせる。すなわち,所定時間tよりもさらに前に入力されたサンプリング座標に基づくスクロール距離D´は,慣性スクロール距離Iを求める演算には用いられない。
このように,慣性スクロール距離Iに反映させるスクロール距離を,リリースが検知される直前の距離に限定することにより,より適切にユーザの意図を反映したスクロール操作を実現できる。
【0048】
上記した画面スクロール装置は,例えば,ゲーム装置やカーナビゲーション装置に適用可能である。例えば,画面スクロール装置をゲーム装置に適用する場合,制御手段は,座標入力手段に入力された座標情報に基づいて,ゲーム空間における視点をスクロールさせるものであってもよい。また,画面スクロール装置をカーナビゲーション装置に適用する場合,制御手段は,地図画像をスクロールさせるものであってもよい。
以下,本発明の実施形態の一つとして,画像スクロール装置を実装するゲーム装置について説明する。
【0049】
(2.ゲーム装置)
[ゲーム装置の構成例]
図7は,画面スクロール装置を備えたゲーム装置の構成例を示すブロック図である。このブロック図で表される実施形態は,特にアーケード型の業務用のゲーム装置として好適に利用することができる。また,
図8は,本発明に実施形態に係るゲーム装置の筐体の外観を示す斜視図である。
【0050】
図7に示されるように,処理部200は,システム全体の制御,システム内の各ブロックへの命令の指示,ゲーム処理,画像処理,音処理などの各種の処理を行うものである。処理部200の機能は,各種プロセッサ(CPU,DSP等),又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや,所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0051】
操作部260は,プレーヤが操作データを入力するためのものである。操作部260は,の機能は,例えば,カードリーダ,タッチパネル,レバー,ボタン,外枠,及びハードウェアを備えたコントローラにより実現できる。操作部260からの処理情報は,シリアルインターフェース(I/F)やバスを介してメインプロセッサなどに伝えられる。ここで,本発明に係るゲーム装置20は,
図8に示されるように,タッチスクリーン261及びカードリーダ262を備え,これらからの入力情報に応じてゲームを進行するものであることが好ましい。
【0052】
タッチスクリーン261は,公知の静電容量方式や,電磁誘導方式,赤外線方式,抵抗膜方式などにより,ユーザの指が接触したことを検知し,その座標情報を得ることができる。タッチスクリーン261は,透明材料により形成されており,表示部290の前面に設置されることにより,表示部290とともにタッチパネル300を構成する。タッチスクリーン261と表示部290の位置関係は互いにリンクしており,タッチスクリーン261は,表示部290における座標情報を取得する。これにより,タッチスクリーン261は,ユーザの指が接触したことを検知し,ユーザの指が接触した表示部290の画面上の座標情報を得ることができる。タッチスクリーン261により取得された座標情報は,一時記憶部279に記憶される。
【0053】
カードリーダ262は,カードCが載置されたときに,当該カードCに記録されている識別コードを読み取って,カードC固有のカード情報を取得するための装置である。
例えば,カードCは,表面にゲームで使用されるキャラクタのイラストが印刷され,裏面には表面に印刷されたキャラクタを識別するための識別コードが記録されている。例えば,カードCの裏面には,可視光では視認できないインクにより識別コードが印刷されており,特定の不可視光で見ると白と黒で印刷されたパターンが表出する。識別コードは,例えば赤外線などの不可視光を吸収する特殊なインクで印刷されており,カードCの裏面に赤外線を照射すると,識別コードの黒部分を除く部分に照射された不可視光が反射するようになっている。
カードリーダ262は,上記カードCに記録された識別コードを撮像することができる装置である。例えば,カードリーダ262の上面にはパネル263が設けられ,パネル263上にカードCが載置される。そして,ゲーム装置10の筐体内部には,例えば,パネル263に載置されたカード裏面に赤外線(不可視光)を照射する光源264と,パネル263上に載置されたカードCの裏面を反射した赤外線を取得してカードCに記録されたカードデータのパターンを撮像するイメージセンサ265が設けられている。光源264は,例えば,赤外線や紫外線のような肉眼で見えない不可視光を発光する発光ダイオード(LED)である。イメージセンサ265は,カードCの裏面を反射してカードリーダ261内に入射した赤外線により識別コードを撮像する。そして,カードリーダ262は,この識別コードを解析することにより,カードC固有のカード情報を取得し,このカード情報は,カード情報を処理部200に伝達されて,一時記憶部270に記憶される。
例えば,カードCの識別コードには,少なくともカードに描かれたキャラクタの識別番号やカードの向き等の情報が記録されている。このため,処理部200は,カードリーダ262から得たカード情報に基づいて,一時記憶部270に書き込まれたキャラクタテーブルを参照することで,カードCに記録されたキャラクタの種類や,名前,属性さらには,カードCの向きに応じたキャラクタの特性を把握することができる。
【0054】
一時記憶部270は,処理部200や通信部296などのワーク領域となるものである。また,プログラムや各種テーブルなどを格納しても良い。一時記憶部270は,例えば,メインメモリ272,フレームバッファ274,及びテクスチャ記憶部276を含んでもよく,そのほか各種テーブルなどを記憶しても良い。一時記憶部270の機能は,RAMなどのハードウェアにより実現できる。RAMとして,VRAM,DRAM又はSRAMなどがあげられ,用途に応じて適宜選択すればよい。フレームバッファ274を構成するVRAMなどは,各種プロセッサの作業領域として用いられる。ユーザにより操作部260に入力された操作情報は,一時記憶部270に記憶される。特に,タッチスクリーン2613は,表示部290に画像が表示される1フレーム毎に入力座標を取得し,各座標情報を一時記憶部270に記憶する。
【0055】
ゲーム情報記憶部280は,ゲームプログラムや,表示部290に表示するための画像データなどの情報を格納している。ゲーム情報記憶部280は,例えばROMであり,光ディスク(CD,DVD),光磁気ディスク(MO),磁気ディスク,ハードディスク,又は磁気テープなどの不揮発性のメモリにより実現できる。処理部200は,このゲーム情報記憶部280に格納される情報に基づいて種々の処理を行う。ゲーム情報記憶部280には,本発明(本実施形態)の手段(特に処理部200に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラム又はプログラム及びデータ)が格納される。ゲーム情報記憶部280に格納される情報の一部又は全部は,例えば,システムへの電源投入時等に一時記憶部270に書き出されることとなる。
【0056】
ゲーム情報記憶部280に記憶される情報として,所定の処理を行うためのプログラムコード,画像データ,音データ,表示物の形状データ,テーブルデータ,リストデータ,本発明の処理を指示するための情報,その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも2つを含むものがあげられる。例えば,テーブルデータには,ゲームキャラクタの識別番号と関連付けて,キャラクタの種類や,名前,属性,カードCの向きに応じたキャラクタの特性を記憶したキャラクタテーブルのデータが含まれる。また,ゲーム情報記憶部280は,ゲーム空間に関するデータを記憶するための装置であることが好ましい。ゲーム空間は,ワールドともよばれる,本発明のゲーム装置におけるゲームの世界を意味する。ゲーム空間に関するデータは,表示される対象物の位置情報,表示される対象物の種類に関する情報,表示される対象物の画像データを含む。表示される対象物の例は,背景,建物,風景,植物,及びゲームに登場するキャラクタである。この画像データは,ポリゴンデータとして記憶されることが好ましい。ポリゴンデータは,たとえば,頂点座標データ,色データ,テクスチャデータ,及び透明度データを含む。ゲーム情報記憶部280は,たとえば,プレイヤキャラクタの視点の向きや,位置,エリアなどに応じて,表示される対象物を分類して記憶する
【0057】
表示部290は,本実施形態により生成された画像を出力するものであり,その機能は,CRT(ブラウン管),LCD(液晶),OEL(有機電界発光素子),PDP(プラズマディスプレイパネル)などのハードウェアにより実現できる。表示部290の後面には,上記したタッチスクリーン261が設置されており,表示部290とタッチスクリーン261によりタッチパネル300が構成される。
【0058】
音出力部292は,音を出力するものである。音出力部292の機能は,スピーカなどのハードウェアにより実現できる。音出力は,例えばバスを介してメインプロセッサなどと接続されたサウンドプロセッサにより,音処理が施され,スピーカなどの音出力部から出力される。
【0059】
携帯型情報記憶装置294は,プレーヤの個人データやセーブデータなどが記憶されるものである。この携帯型情報記憶装置294としては,メモリカードや携帯型ゲーム装置などがあげられる。携帯型情報記憶装置294の機能は,メモリカード,フラッシュメモリ,ハードディスク,USBメモリなど公知の記憶手段により達成できる。ただし,携帯型情報記憶装置294は,必ずしも必要な構成ではなく,プレーヤの個人を識別する必要のある場合に,実装すればよい。
【0060】
通信部296は,外部(例えばホストサーバや他のゲーム装置)との間で通信を行うための各種の制御を行う任意のものである。通信部296を介して,ゲーム装置10をホストサーバや他のゲーム装置と接続することにより,ゲーム対戦プレイや協力プレイを行うことができる。の通信部296の機能は,各種プロセッサ,又は通信用ASICなどのハードウェアや,プログラムなどにより実現できる。また,ゲーム装置20を実行するためのプログラム又はデータは,ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部296を介してゲーム情報記憶部280に配信するようにしてもよい。
【0061】
処理部200は,ゲーム処理部220,画像処理部230,及び音処理部250を含むものがあげられる。具体的には,メインプロセッサ,コプロセッサ,ジオメトリプロセッサ,描画プロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。これらは適宜バスなどにより連結され,信号の授受が可能とされる。また,圧縮された情報を伸張するためのデータ伸張プロセッサを備えても良い。
【0062】
ここでゲーム処理部220は,表示部290における視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)をスクロールさせる処理,カードリーダ262により取得されたカード情報に基づいて表示部290にキャラクタを表示させる処理,コイン(代価)を受け付ける処理,各種モードの設定処理,ゲームの進行処理,選択画面の設定処理,キャラクタの位置や回転角度(X,Y又はZ軸回り回転角度)を求める処理,オブジェクトを動作させる処理(モーション処理),マップオブジェクトなどのオブジェクトをオブジェクト空間へ配置する処理,ヒットチェック処理,ゲーム結果(成果,成績)を演算する処理,複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理,又はゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を,操作部260からの操作データや,携帯型情報記憶装置294からの個人データ,保存データや,ゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0063】
画像処理部230は,ゲーム処理部220からの指示等に従って,各種の画像処理を行うものである。ゲーム処理部220は,視点の位置や視線角度の情報に基づいて,ゲーム情報記憶部280からゲーム空間の画像情報を読み出し,読み出した画像情報を一時記憶部270に書き込む。ゲーム処理部220は,視点移動をさせるためのスクロールデータを画像処理部230に供給する。画像処理部230は,与えられたスクロールデータに基づいて,一時記憶部270から1フレーム毎に画像情報を読み出し,読み出した画像情報に応じて表示部290に画像を表示させる。これにより,表示部290には,視点に基づいてゲーム空間が表示される。また,画像処理部230は,タッチスクリーン261に対する入力座標に応じてゲーム空間における視点を移動させる。そして,画像処理部230は移動する視点情報に基づいて,一時記憶部270からフレームを読み出して,読み出した画像を表示部290に表示させる。このようにして,ゲーム空間の視点をスクロールさせることにより,表示画面が遷移する。具体的に説明すると,画像処理部230は,ゲーム空間の視点をスクロールサせるに際し,上述した変位スクロール状態における制御と,慣性スクロール状態における制御を行う。つまり,画像処理部230は,変位スクロール状態において,各入力座標の変化ベクトルに応じた変位量で視点をスクロールさせ,当該視点に基づいて,表示部290にゲーム空間を表示させる制御を行う。また,画像処理部230は,慣性スクロール状態においては,一時記憶部270から読み出されたタッチ座標,各複数のサンプリング座標,及びリリース座標の間の距離の総和であるスクロール距離に応じた変位量で,視点をスクロールさせ,当該視点に基づいて,画像表示手段1にゲーム空間を表示させる制御を行う。
【0064】
また,画像処理部230は,一時記憶部270からカードリーダ261により取得されたカード情報を読み出し,そのカード情報に基づいて,キャラクタテーブルを参照する。そして,キャラクタテーブルに記憶されているリンク情報に基づいて,カード情報と関連付けられているキャラクタのデータを,一時記憶部270又はゲーム情報記憶部280から読み出す。そして,画像処理部230は,読み出したキャラクタのデータに応じてゲーム空間内にキャラクタを発生させ,表示部290に表示させる。ゲーム処理部220は,タッチスクリーン261に入力された座標情報や,その他の操作部(レバー,ボタン,又はコントローラ)からの操作情報に基づいて,ゲーム空間に登場させたキャラクタの行動を制御する。
例えば,ゲーム制御部220は,カードリーダからのカード情報に基づいて表示部290に表示されたキャラクタの座標情報と,タッチスクリーン261に入力された座標情報とを参照し,当該キャラクタが,ユーザによりタッチされた否かを判定する。すなわち,ゲーム制御部220は,タッチスクリーン261に入力された位置情報と,キャラクタの位置情報が一致している場合には,当該キャラクタがタッチ選択されたと判定する。キャラクタの位置に一致する座標情報がタッチスクリーン261に入力された後に,再度,異なる座標情報がタッチスクリーン261に入力された場合,ゲーム制御部220は,タッチ選択されたキャラクタを,再度入力された座標情報に基づいて,移動させる制御を行う。このように,ゲーム装置20は,カードリーダ261により取得されたカード情報と,タッチスクリーン261に入力された座標情報をリンクさせて,ゲームを進行することが好ましい。
【0065】
音処理部250は,ゲーム処理部220からの指示等にしたがって,各種の音声を放音する。
【0066】
ゲーム処理部220,画像処理部230,音処理部250の機能は,その全てをハードウェアにより実現してもよいし,その全てをプログラムにより実現してもよい。又は,ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
図7に示されるように,例えば,画像処理部230は,ジオメトリ演算部232(3次元座標演算部),描画部240(レンダリング部)を含むものがあげられる。
【0067】
ジオメトリ演算部232は,座標変換,クリッピング処理,透視変換,又は光源計算などの種々のジオメトリ演算(3次元座標演算)を行う。そして,ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標,頂点テクスチャ座標,又は輝度データ等)は,例えば,記憶部270のメインメモリ272に格納されて,保存される。
【0068】
描画部240は,ジオメトリ演算後(透視変換後)のオブジェクトデータと,テクスチャ記憶部276に記憶されるテクスチャなどに基づいて,オブジェクトをフレームバッファ274に描画する。
【0069】
描画部240は,例えば,テクスチャマッピング部242,シェーディング処理部244を含むものがあげられる。具体的には,描画プロセッサにより実装できる。描画プロセッサは,テクスチャ記憶部,各種テーブル,フレームバッファ,VRAMなどとバスなどを介して接続され,更にディスプレイと接続される。
【0070】
テクスチャマッピング部242は,環境テクスチャをテクスチャ記憶部276から読み出し,読み出された環境テクスチャを,オブジェクトに対してマッピングする。
【0071】
シェーディング処理部244は,オブジェクトに対するシェーディング処理を行う。例えば,ジオメトリ処理部232が光源計算を行い,シェーディング処理用の光源の情報や,照明モデルや,オブジェクトの各頂点の法線ベクトルなどに基づいて,オブジェクトの各頂点の輝度(RGB)を求める。シェーディング処理部244は,この各頂点の輝度に基づいて,プリミティブ面(ポリゴン,曲面)の各ドットの輝度を例えば,ホンシェーディングや,グーローシェーディングなどにより求める。
【0072】
ジオメトリ演算部232は,法線ベクトル処理部234を含むものがあげられる。法線ベクトル処理部234は,オブジェクトの各頂点の法線ベクトル(広義にはオブジェクトの面の法線ベクトル)を,ローカル座標系からワールド座標系への回転マトリクスで回転させる処理を行ってもよい。
【0073】
[ゲーム装置の基本動作]
システムの電源がONになると,ゲーム情報記憶部280に格納される情報の一部又は全部は,例えば,一時記憶部270に転送される。そして,ゲーム処理用のプログラムが,例えばメインメモリ272に格納され,様々なデータが,テクスチャ記憶部276や,図示しないテーブルなどに格納される。
【0074】
操作部260からの各種操作情報は,例えば,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部200へ伝えられ,様々な画像処理や音処理が行われる。音処理部250により処理された音情報は,バスを介して音出力部292へ伝えられ,音として放出される。また,メモリカードなどの携帯型情報記憶装置194に記憶されたセーブ情報なども,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部200へ伝えられ所定のデータが一時記憶部270へ書き出される。
【0075】
画像処理部230が,ゲーム処理部220からの指示等にしたがって,各種の画像処理を行う。例えば,画像処理部230は,タッチスクリーン261に対する入力座標に応じてゲーム空間における視点を移動させる。そして,画像処理部230は移動する視点情報に基づいて,一時記憶部270からフレームを読み出して,読み出した画像を表示部290に表示させる。また,画像処理240は,カードリーダ263により取得されたカード情報に基づいてゲーム空間内にキャラクタを発生させ,表示部290に表示させる。
具体的には,タッチスクリーン261からの入力座標やカードリーダ262からのカード情報に基づいて,ジオメトリ演算部232が,座標変換,クリッピング処理,透視変換,又は光源計算などの種々のジオメトリ演算(3次元座標演算)を行い,ある視点におけるゲーム空間画像とキャラクタ画像を生成する。そして,ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標,頂点テクスチャ座標,又は輝度データ等)は,例えば,記憶部270のメインメモリ272に格納されて,保存される。次に,描画部240が,ジオメトリ演算後(透視変換後)のオブジェクトデータと,テクスチャ記憶部276に記憶されるテクスチャなどとに基づいて,ゲーム空間におけるオブジェクトをフレームバッファ274に描画する。
【0076】
フレームバッファ274に格納された情報は,バスを介して表示部290へ伝えられ,描画されることとなる。タッチパネル300に座標が入力され,その入力座標に応じて,画像処理部230がゲーム空間における視点をスクロールさせると,フレームバッファ274からは,スクロールした視点に応じたゲーム画像が読み出され表示部290に伝達される。
このようにして,本発明の画面スクロール装置は,コンピュータグラフィックを有するゲーム装置20として機能する。