特許第6235566号(P6235566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6235566表面修飾顔料粒子、その調製方法およびその利用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235566
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】表面修飾顔料粒子、その調製方法およびその利用
(51)【国際特許分類】
   C09B 67/08 20060101AFI20171113BHJP
   C09B 67/20 20060101ALI20171113BHJP
   A61K 8/58 20060101ALI20171113BHJP
   C09D 7/12 20060101ALI20171113BHJP
   C09D 11/00 20140101ALI20171113BHJP
   C09D 17/00 20060101ALI20171113BHJP
   G02F 1/167 20060101ALI20171113BHJP
   G02F 1/17 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   C09B67/08 C
   C09B67/20 F
   A61K8/58
   C09D7/12
   C09D11/00
   C09D17/00
   G02F1/167
   G02F1/17
【請求項の数】28
【全頁数】58
(21)【出願番号】特願2015-511469(P2015-511469)
(86)(22)【出願日】2013年3月15日
(65)【公表番号】特表2015-516022(P2015-516022A)
(43)【公表日】2015年6月4日
(86)【国際出願番号】US2013032582
(87)【国際公開番号】WO2013169395
(87)【国際公開日】20131114
【審査請求日】2015年1月30日
(31)【優先権主張番号】61/644,491
(32)【優先日】2012年5月9日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】596024024
【氏名又は名称】サン・ケミカル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100101281
【弁理士】
【氏名又は名称】辻永 和徳
(72)【発明者】
【氏名】ビルナー スタニスラブ
(72)【発明者】
【氏名】マーチャック ポール エイ
【審査官】 山本 昌広
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−25267(JP,A)
【文献】 特開昭60−42466(JP,A)
【文献】 特開2008−214229(JP,A)
【文献】 特開2000−160044(JP,A)
【文献】 特開2000−136341(JP,A)
【文献】 特開2000−136327(JP,A)
【文献】 特開昭53−43089(JP,A)
【文献】 特開2007−99726(JP,A)
【文献】 特開平3−217463(JP,A)
【文献】 特開平3−218385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09B 1/00−69/10
A61K 8/00−8/99
C09D 1/00−201/10
G02F 1/00−1/39
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に官能基Qを有する有機顔料粒子、ここで前記官能基Qがヒドロキシル、フェノール、チオールおよびチオフェノール基の中から選択される;および
該官能基Qとの水素結合または共有結合により該表面に結合し、該表面に−Q’−M基を形成する修飾化合物M;
を含む表面修飾有機顔料粒子であって、該修飾化合物Mが、式(1)の化合物:
【化1】

全体的または部分的な加水分解により形成される生成物を含み、式中、
Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;
Lは−NRC(O)NH−、−OC(O)NH−、−C(O)OCHCH(OH)CH−、OCHCH(OH)CH−、−NHCHCH(OH)CH−、−アルキレン−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−SONR−、−SO−、−NR−、=N−、≡N−,−O−または−S−であり;
各Eは独立して、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;および
x=1または2であり、
前記Q’−M基は、下式を有する
【化2】

中、
Q’は、Qの残基であり
mは1または2であり;
nは0または1であり;
m+n=2であり;
Φ、L、E、R、Rおよびxは先に規定されるとおりであり;並びに
各Rは独立して、前記有機顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができるか、または
修飾化合物Mが前記有機顔料粒子表面の2つの官能基Qと相互作用して、下式:
【化3】

もしくは
【化4】

の1つまたはそれらの組合せを有する−Q’−M−Q’−部を形成し、式中、
Q’は、Qの残基であり
Φ、L、E、R、Rおよびxは先に規定されるとおりであり、
各Rは、該有機顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる;
表面修飾有機顔料粒子。
【請求項2】
2以上の修飾化合物Mが互いに相互作用し、かつ前記有機顔料粒子表面の異なる官能基Qと相互作用して、−Q’−M−M−Q’−部を形成し、前記−Q’−M−M−Q’−部が下式:
【化5】

を有し、式中、
各Q’はQの残基であり
Φ、L、EおよびRは請求項1において記載されるとおりであり;および
各Rは、前記有機顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる、
請求項記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項3】
Φが約1,000〜約100,000の分子量を有する請求項1または2に記載の表面修飾有機顔料。
【請求項4】
Φがポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリイミン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリカルボナート、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン/アルキレン)スルフィド、ポリエポキシド、ポリアルデヒド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、炭化水素樹脂、並びに1以上のケイ素および/またはゲルマニウム原子を含有する金属有機ポリマー、並びにそれらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、または組合せ共重合体の中から選択される、請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料。
【請求項5】
式(1)の前記化合物が、式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
と、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
の反応生成物であり、式中、
Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
は−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
、RおよびRはそれぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
はF、ClまたはBrであり;
q=1〜100であり;並びに
Φ、E、R、R、m、nおよびxはそれぞれ、請求項1において記載されるとおりであり;
式(2)の化合物の官能基Fが式(3)の化合物の官能基Fと反応する、請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項6】
前記有機顔料が、アゾまたはアゾ縮合顔料類に関する任意の有機顔料、金属錯体、ベンズイミダゾロン、アゾメチン、メチン、シアニン、アザカルボシアニン、エナミン、ヘミシアニン、ストレプトシアニン、スチリル、ゼロメチン、モノアザメチン、ジアザメチン、トリアザメチン、テトラアザメチン、カラテノイド、アリールメタン、ジアリールメタン、トリアリールメタン、キサンテン、チオキサンテン、フラバノイド、スチルベン、クマリン、アクリデン、フルオレン、フルオロン、ベンゾジフラノン、ホルマザン、ピラゾール、チアゾール、アジン、ジアジン、オキサジン、ジオキサジン、トリフェノジオキサジン、フェナジン、チアジン、オキサゾン、インダミン、ニトロソ、ニトロ、キノン、ヒドロキノン、ナフタキノン、アントラキノン、ローダミン、フタロシアニン、ニュートロシアニン、ジアザヘミシアニン、ポルフィリン、ペリノン、ペリレン、ピロニン、ジケトピロロピロール、インジゴ、インジゴイド、チオインジゴ、インドフェノール、ナフタルイミド、イソインドリン、イソインドリノン、イミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、キナクリドン、フラバントロン、インダントロン、アントラピリミジン、キノフタロン、イソビオラントロン、ピラントロン、およびそれらの任意の組合せの中から選択される、請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項7】
前記有機顔料が近赤外(NIR)反射顔料、NIR透過顔料、または蛍光性顔料を含む、請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項8】
前記有機顔料が、NIR反射有機顔料もしくはNIR透過有機顔料、または2以上のNIR反射有機顔料もしくはNIR透過有機顔料の混合物である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項9】
前記修飾化合物Mが、前記表面修飾粒子の重量に基づき、0.1%または約0.1%から95%または約95%の量で存在する、請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項10】
前記有機顔料粒子が10nm〜5μmの平均重量径を有する請求項1ないしのいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子を含む、顔料分散体組成物。
【請求項12】
1以上の極性溶媒、非極性溶媒、さらなる有機顔料、さらなる無機顔料、界面活性剤、シナジスト、電気伝導率制御用添加剤、ポリマー分散剤、可塑剤、樹脂、消泡剤および電荷ディレクタ、並びにそれらの任意の組合せを更に含む、請求項11記載の分散体組成物。
【請求項13】
前記極性溶媒が、水、グリコール、ポリグリコール、アルコール、ポリオール、エーテル、エステル、ケトン、ラクタム、ピロリドン、カルボナート、スルホン、スルホキシド、アミド、複素環式アミン、ニトリル、脂肪族酸アセタール、カルバマート、アルデヒドおよび塩化炭化水素、並びにそれらの任意の組合せの中から選択されるか、またはアルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミン、ニトリル、アミド、スルホキシド、カルボン酸、アルデヒドおよびハロゲンの中から選択される官能基の組合せを含むか、または水、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸1,2−ブチレン、炭酸1,2−シクロヘキサン、炭酸グリセリン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、アセトフェノン、ピリジン、マロン酸ジメチル、ジアセトンアルコール、カルバミン酸ヒドロキシプロピル、カルバミン酸ベータ−ヒドロキシエチル、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸エチル、L−乳酸エチル、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、4H−ピラン−4−オン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルフォリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリン、ベータ−プロピオラクトン、ベータ−バレロラクトン、ベータ−ヘキサラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロロラクトン、ガンマ−ヘキサラクトン、ガンマ−ヘプタラクトン、ガンマ−オクタラクトン、ガンマ−ノナラクトン、ガンマ−デカラクトン、デルタ−バレロラクトン、デルタ−ヘキサラクトン、デルタ−ヘプタラクトン、デルタ−オクタラクトン、デルタ−ノナラクトン、デルタ−デカラクトン、デルタ−テトラデカラクトンおよびデルタ−オクタデコラクトン、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される、請求項12記載の分散体組成物。
【請求項14】
前記非極性溶媒が、1以上のケイ素および/もしくはゲルマニウム原子を含む非置換、置換、直鎖、分岐、並びに環式化合物またはそれらの組合せ、脂肪族または芳香族炭化水素、部分水素化芳香族炭化水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、エポキシ、ホスファートもしくはシアノ基を含有する脂環式複素環化合物または芳香族複素環化合物およびそれらの誘導体、脂肪アルコール、カルボン酸、並びにそれらのエーテル、エステル、およびアミドの中から選択されるか、またはデカン、ドデカン、テトラデカン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、オクタデカノール、シリコーン油、直鎖シロキサン、環式シロキサン、分岐脂肪族炭化水素、石油溶媒、ケロシン、石油スピリット、テトラデカンエポキシドおよびフッ化炭化水素、並びにそれらの組合せの中から選択される、請求項12記載の分散体組成物。
【請求項15】
表面修飾有機顔料の量が、前記分散体組成物の重量に基づき、1%〜60%の量である請求項11ないし14のいずれか1項に記載の分散体組成物。
【請求項16】
25℃において、回転速度30rpmで、0.5cPまたは約0.5cPから2,000cPまたは約2,000cPの動的粘度を有する、請求項11ないし15のいずれか1項に記載の分散体組成物。
【請求項17】
a)式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
と、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
を反応させることにより、以下の式(1)の化合物:
【化7】

合成することであって、式(1)中、
Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;
Lは−NRC(O)NH−、−OC(O)NH−、−C(O)OCHCH(OH)CH−、−OCHCH(OH)CH−、−NHCHCH(OH)CH−、−アルキレン−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−SONR−、−SO−、−NR−、=N−、≡N−,−O−または−S−であり;
各Eは独立して、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;および
x=1または2であり;
式(2)中、
Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;並びに
E、R、R、m、nおよびxはそれぞれ上記のとおりであり;
式(3)中、
は−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
、RおよびRはそれぞれ独立して、HまたはC−C20アルキルであり;
はF、ClまたはBrであり;
q=1〜100であり;並びに
Φは上記で規定されるとおりである;
合成すること;
b)有機顔料粒子を式(1)の化合物と処理して、表面処理有機顔料を形成すること;並びに
c)(i)ろ過してプレスケーキを形成し、該プレスケーキを乾燥すること、または(ii)ろ過せずに該表面処理有機顔料を直接乾燥すること、により該表面処理有機顔料を単離すること、
を含む、表面修飾有機顔料粒子を調製する方法。
【請求項18】
工程b)が、0℃〜200℃の温度で、0.5時間〜24時間、顔料粉砕しながらまたは顔料粉砕せずに行われる請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記表面処理有機顔料を精製することを更に含む、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記精製が、抽出、昇華、遠心分離、蒸留、再結晶、分別再結晶、限外ろ過もしくは逆浸透、またはそれらの任意の組合せによりなされる請求項19記載の方法。
【請求項21】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子、または請求項11ないし16のいずれか1項に記載の分散体の、色フィルター、液体トナー、インク、コーティング、ペンキ、化粧品、プラスチックまたは電子ディスプレイ用色イメージング液体の調製用の使用。
【請求項22】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子、または請求項11ないし16のいずれか1項に記載の分散体を含み、表面修飾有機顔料粒子の量が、色イメージング液体の重量の0.01%または約0.01%から30%または約30%である、エレクトロウェッティングおよび/または電気泳動電子ディスプレイ用色イメージング液体。
【請求項23】
表面修飾有機顔料粒子の量が、前記色イメージング液体の重量の0.2%または約0.2%から20%または約20%である、請求項22記載の色イメージング液体。
【請求項24】
前記表面修飾有機顔料粒子が、10nmもしくは約10nmから5μmもしくは約5μm、または20nmもしくは約20nmから500nmもしくは約500nm、または30nmもしくは約30nmから300nmもしくは約300nmの平均重量径を有する、請求項22または23に記載の色イメージング液体。
【請求項25】
25℃において、回転速度30rpmで、0.5cPまたは約0.5cPから2,000cPまたは約2,000cPの動的粘度を有する、請求項22ないし24のいずれか1項に記載の色イメージング液体。
【請求項26】
エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディクス、および/または電気泳動の原理により作動し、装置が請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子、または請求項22ないし25のいずれか1項に記載のイメージング液体を含む、電子ディスプレイまたは電子装置。
【請求項27】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子、または請求項11ないし16のいずれか1項に記載の分散体を含む化粧品組成物。
【請求項28】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の表面修飾有機顔料粒子、または請求項11ないし16のいずれか1項に記載の分散体を含む、インクまたはコーティング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
2012年5月9日に提出したStanislav VilnerおよびPaul Merchakの「表面修飾顔料粒子、その調製方法およびその利用」と題する米国仮出願第61/644,491号に基づき、優先権の利益を主張する。
【0002】
許可される場合、当該出願の対象は引用によりその全体が本明細書に取り込まれる。
【0003】
本発明は一般的に表面修飾顔料粒子、それらの調製法、修飾粒子で作製される顔料分散体、並びに電子ディスプレイ用イメージング液体、色フィルター、液体トナー、インクジェットインクを含むインク、コーティング、ペンキ、化粧品、およびプラスチックを作製するためのそれらの用途に関する。好ましい実施形態においては、本発明はエレクトロウェッティングおよび/または電気泳動の原理で作動する電子ディスプレイ用の色イメージング液体に関する。
【0004】
背景技術
コロイド安定性は顔料分散体の基本的な特性であり、顔料分散体の調製、貯蔵および利用中のフローキュレーション、凝集および沈降に対する粒子の抵抗性を決定する。通常コロイド安定性は、液体媒体中において粒子が近づく際に粒子間に存在する反発力および引力のバランスに依存する。粒子が相互反発作用および重力への抵抗性を有するならば、分散体は通常比較的安定であろう。しかしながら、引力が優勢であるならば、例えばフローキュレーション、凝集、浮遊、および沈降などの不安定性機構が最終的に生じるであろう。結果として、分散体は不安定になるであろう。更には、コロイド安定性は、彩色、レオロジー挙動、顔料粒子の可動性、および粒径分布等の、顔料分散体の必須特性を決定する。
【0005】
当業界においては、いくつかの技術を使用して顔料分散体のコロイド安定性を改善している。(例えば、米国特許第6,113,680号;同第6,120,596号;同第7,855,829号;同第5,401,780号;同第5,482,547号;米国特許出願第2011/0184096号および同2011/0184111号;Juanら,Dyes and Pigments 76: 463-469 (2008);Wenら,Dyes and Pigments 92: 554-562 (2011);およびWenら,Dyes and Pigments 92: 548-553 (2011)を参照のこと。)非水性顔料分散体安定化方法の詳細な概説は、例えば米国特許第7,901,503号で得ることができる。粒子分散体のコロイド安定性を改善するのに使用される典型的な方法としては:(1)ポリマーの吸着が促進するように多くの場合シナジスト(有機顔料または染料の誘導体)と組み合わせたポリマー分散剤または媒体の物理吸着;(2)顔料粒子のカプセル封入;(3)表面への官能基および/またはポリマー鎖もしくはオリゴマー鎖の導入を含み得る、化学表面修飾が挙げられる。
【0006】
このような修飾は製品性能に悪影響を及ぼし得る。例えば、従来技術で修飾した顔料分散体は、しばしば高分子量ポリマー、界面活性剤、無機物質を含有し、多くの場合、調合物中にシナジストおよびポリマー分散剤の使用を必要とする。これにより、これらの分散体の利用は著しく限定され、それは増大した粘度、低界面張力、および、特に、顔料粒子上の望ましくない電荷が原因である。更に、電子ディスプレイ用イメージング液体等の電子工学用途への要求から、高純度で安定な非水性の特別な分散体およびイメージング液体が強く必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、コロイド分散性および安定性が改良された修飾顔料の調製法は従来技術により提供されているが、特に、電子ディスプレイおよび他の電子工学用途のためのイメージング液体等の組成物において、性能特性が改良された修飾顔料が必要とされており、これにより、従来の修飾顔料に対して有利な代替物が提供される。当技術においては、電子機器における使用のための長期機能液体が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、顔料分散体の長期安定性、および、電子装置における使用の為の長期機能液体への要求を満たす手段を提供する。この電子装置は、特にエレクトロウェッティングおよび/または電気泳動の原理で作動する電子装置である。
【0009】
式(1)の化合物、または部分的もしくは全体的に加水分解して縮合した式(1)の化合物と共有結合または水素結合を形成することができる官能基Q等の表面官能基を含む表面修飾顔料粒子を提供する。官能基Qは共有結合(化学吸着)、イオン結合、水素結合または不可逆吸着により、顔料粒子表面と結合することができる。式(1)の化合物は、以下の構造を有する:
【0010】
【化1】

式(1)
【0011】
式中、Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり、LはNRC(O)NH、OC(O)NH、C(O)OCHCH(OH)CH、OCHCH(OH)CH、NHCHCH(OH)CH、アルキレン、C(O)O、C(O)NR、SONR、SO、NR、=N−、≡N−,OまたはSであり、Eはアルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり、各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり、RはH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり、m=1〜3であり、n=0〜2であり、m+n=3であり、x=1または2である。
【0012】
表面修飾顔料粒子は、修飾化合物Mと共有結合または水素結合を形成することができる官能基Q等の表面官能基も含むことができる。Mは式(1)の化合物の全体的または部分的な加水分解により形成される生成物である。例えば、式(1)の化合物は全体的または部分的に加水分解することができ、Rがヒドロキシル、H、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセチルおよびアミノの中から選択される式(1)の化合物が結果として生成する。生成する修飾化合物Mは、官能基Q等の表面官能基との共有結合により顔料粒子表面に結合することができ、顔料粒子表面に−Q’−M基を形成する。1以上の修飾化合物Mが、水素結合または共有結合または物理吸着により顔料粒子表面に結合することができる。
【0013】
顔料粒子表面は、同じであるかまたは異なり得る複数の官能基Qを含有することができる。いくつかの例においては、官能基Qはヒドロキシル、アルコキシル、フェノール、チオール、アルキレンチオールおよびチオフェノール基、または任意の芳香族、複素環式芳香族、脂環式もしくは複素環式化合物に取り付けられたヒドロキシルもしくはチオール基であり、または反応してヒドロキシル、フェノール、チオールもしくはチオフェノール基を形成することができる官能性であることができる。簡易化した例として、顔料粒子表面上の−Q’−M部は、以下の式を有することができる:
【0014】
【化2】

【0015】
式中、Q’はQの剤基であり、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、O−ヘテロアリーレン、S−ヘテロアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;mは1または2であり;nは0または1であり;m+n=2であり;Φ、L、E、R、Rおよびxは上記で規定されるとおりであり;各Rは独立して、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる。修飾化合物Mは顔料粒子表面上の2つの官能基Qと相互作用することができ、下式の1つまたはそれらの組合せを有する−Q’−M−Q’−部等を形成することができる:
【0016】
【化3】

または
【化4】


【0017】
式中、各Q’はQの残基であり、独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;Rは、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができ;Φ、L、E、R、Rおよびxは上記で規定されるとおりである。いくつかの例においては、2以上の修飾化合物Mは互いに相互作用することができ、かつ顔料粒子表面の異なる官能基Qと相互作用することができ、例えば−Q’−M−M−Q’−部を形成する。−Q’−M−M−Q’−部は下式を有することができる:
【0018】
【化5】

【0019】
式中、各Q’はQの残基であり、独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;Φ、L、EおよびRは上記で規定されるとおりであり;各Rは、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる。官能基Qは、共有結合、イオン結合もしくは水素結合により顔料粒子表面に取り付けられることができ、または表面への不可逆吸着により顔料粒子表面に取り付けられることができる。
【0020】
本明細書において提供される表面修飾顔料においては、ポリマーΦは約100〜約5,000,000の分子量を有するように選択される。この分子量範囲内の任意のポリマーを使用することができる。ポリマーΦの例としては、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリイミン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリカルボナート、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン/アルキレン)スルフィド、ポリエポキシド、ポリアルデヒド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、炭化水素樹脂、並びに1以上のケイ素および/またはゲルマニウム原子を含有する金属有機ポリマー、並びにそれらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、または組合せ共重合体が挙げられる。いくつかの例においては、ポリマーΦは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリメタクリラート、ポリアルキル/アリールアクリラート、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリシロキサン;またはそれらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、もしくは組合せ共重合体の中から選択される。
【0021】
式(1)の化合物は、式(2)の化合物と式(3)の化合物の反応生成物である:
【0022】
【化6】

式(2)
【0023】
(F−Φ 式(3)
式中、Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;R、RおよびRはそれぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;RはF、ClまたはBrであり;q=1〜100であり;Φ、E、R、R、m、nおよびxは上記で規定されるとおりであり;式(2)の化合物の官能基Fは、式(3)の化合物の官能基Fと反応することができる。
【0024】
本明細書で提供される表面修飾顔料粒子においては、任意のカーボンブラックまたは有機顔料または不溶性染料の粒子を表面修飾することができる。このような顔料の例としては、カーボンブラック、アゾまたはアゾ縮合顔料類に関する任意の有機顔料、金属錯体、ベンズイミダゾロン、アゾメチン、メチン、シアニン、アザカルボシアニン、エナミン、ヘミシアニン、ストレプトシアニン、スチリル、ゼロメチン、モノアザメチン、ジアザメチン、トリアザメチン、テトラアザメチン、カラテノイド、アリールメタン、ジアリールメタン、トリアリールメタン、キサンテン、チオキサンテン、フラバノイド、スチルベン、クマリン、アクリデン、フルオレン、フルオロン、ベンゾジフラノン、ホルマザン、ピラゾール、チアゾール、アジン、ジアジン、オキサジン、ジオキサジン、トリフェノジオキサジン、フェナジン、チアジン、オキサゾン、インダミン、ニトロソ、ニトロ、キノン、ヒドロキノン、ナフタキノン、アントラキノン、ローダミン、フタロシアニン、ニュートロシアニン、ジアザヘミシアニン、ポルフィリン、ペリノン、ペリレン、ピロニン、ジケトピロロピロール、インジゴ、インジゴイド、チオインジゴ、インドフェノール、ナフタルイミド、イソインドリン、イソインドリノン、イミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、キナクリドン、フラバントロン、インダントロン、アントラピリミジン、キノフタロン、イソビオラントロン、ピラントロン、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0025】
いくつかの例においては、顔料は、バット染料、分散染料、または酸性増白剤、直接増白剤、反応性増白剤、媒染性増白剤、溶剤増白剤、天然増白剤、塩基性(陽イオン性)増白剤、硫黄増白剤、蛍光増白剤もしくは光学増白剤の不溶性塩もしくは複合体、有機顔料、無機顔料もしくは体質顔料の混合物、もしくはそれらの固体溶液、有機シェルで覆われた無機コアを有するシェル型顔料、または分散ポリマー粒子、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0026】
いくつかの例においては、顔料は、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、含水酸化クロムグリーン、コバルトグリーン、金属硫化物、硫セレン化カドミウム、亜鉛フェライト、バナジン酸ビスマス、並びにそれらの誘導体および任意の組合せの中から選択される。いくつかの例においては、顔料は、C.I.Pigment Black6、7、9、11、12、14、15、22、26、27、28、29、30、33、34および35;C.I.Pigment Green18、20、21および22;C.I.Pigment Blue27、30および73;C.I.Pigment Red265および275;C.I.Pigment Yellow38、40、53、119、157、158、160、161、162および184;C.I.Pigment White4、5、6、6:1、7、8、9、10、12、13、14、15、18、18:1、19、21、22、23、24、25、26、27、28、32、33および36、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される。いくつかの例においては、顔料はC.I.Pigment Black7である。顔料は2以上の有機顔料、カーボンブラックおよび/または無機顔料の混合物、染料、それらの固体溶液または反応生成物であることもできる。顔料は、近赤外(NIR)反射もしくはNIR透過顔料、または2以上のNIR反射もしくはNIR透過無機顔料および/もしくは有機顔料の混合物、染料、それらの固体溶液もしくは反応生成物であることもできる。顔料は、黒色顔料もしくは黒色染料またはそれらの組合せ等の黒色着色剤であることもできる。
【0027】
本明細書で提供される表面修飾顔料粒子においては、表面修飾粒子の重量に基づき、修飾化合物Mは0.1%または約0.1%から95%または約95%までの量で存在することができる。顔料粒子のサイズは異なることができ、一般的に顔料粒子は10nm〜5μmの平均重量径を有する。
【0028】
本明細書で提供される表面修飾顔料粒子と1以上の極性溶媒または1以上の非極性溶媒を含む顔料分散体組成物も本明細書において提供される。顔料分散体組成物は、さらなる有機顔料、無機顔料、界面活性剤、シナジスト、電気伝導率制御用添加剤、ポリマー分散剤、可塑剤、樹脂、消泡剤および電荷ディレクタ、並びにそれらの任意の組合せ等の、任意成分も含むことができる。さらなる有機顔料もしくは無機顔料またはその両方は、存在する場合、さらなる有機顔料または無機顔料の表面に取り付けられた1以上のイオン性基、非イオン性基もしくはポリマー基またはそれらの組合せを含有することができる。
【0029】
極性溶媒は、分散体組成物中に存在する場合、当業者に公知の任意の極性溶媒を含むことができる。極性溶媒の例としては、水、グリコール、ポリグリコール、アルコール、ポリオール、エーテル、エステル、ケトン、ラクタム、ピロリドン、カルボナート、スルホン、スルホキシド、アミド、複素環式アミン、ニトリル、脂肪族酸アセタール、カルバマート、アルデヒドおよび塩化炭化水素、並びにそれらの任意の組合せが挙げられる。極性溶媒は、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミン、ニトリル、アミド、スルホキシド、カルボン酸、アルデヒドおよびハロゲンから選択される官能基の組合せを含むことができる。例えば、極性溶媒はアルコールとケトンの組合せ、またはエーテルとエステルとケトンの組合せ、またはアミンとアルコールとハロゲンの組合せを含むことができる。
【0030】
いくつかの例においては、極性溶媒は、水、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸1,2−ブチレン、炭酸1,2−シクロヘキサン、炭酸グリセリン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、アセトフェノン、ピリジン、マロン酸ジメチル、ジアセトンアルコール、カルバミン酸ヒドロキシプロピル、カルバミン酸ベータ−ヒドロキシエチル、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸エチル、L−乳酸エチル、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、4H−ピラン−4−オン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルフォリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリン、ベータ−プロピオラクトン、ベータ−バレロラクトン、ベータ−ヘキサラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロロラクトン、ガンマ−ヘキサラクトン、ガンマ−ヘプタラクトン、ガンマ−オクタラクトン、ガンマ−ノナラクトン、ガンマ−デカラクトン、デルタ−バレロラクトン、デルタ−ヘキサラクトン、デルタ−ヘプタラクトン、デルタ−オクタラクトン、デルタ−ノナラクトン、デルタ−デカラクトン、デルタ−テトラデカラクトンおよびデルタ−オクタデコラクトン、並びにそれらの任意の組合せから選択される。
【0031】
非極性溶媒が分散体中に存在する場合、任意の非極性溶媒を選択することができる。非極性溶媒は、1以上のケイ素および/もしくはゲルマニウム原子を含む非置換、置換、直鎖、分岐、並びに環式化合物またはそれらの組合せ、脂肪族または芳香族炭化水素、部分水素化芳香族炭化水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、エポキシ、ホスファートもしくはシアノ基を含有する脂環式または芳香族複素環化合物およびそれらの誘導体;脂肪アルコールおよびカルボン酸、並びにそれらのエーテル、エステル、およびアミドから選択することができる。非極性溶媒の例としては、デカン、ドデカン、テトラデカン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、オクタデカノール、シリコーン油、直鎖シロキサン、環式シロキサン、分岐脂肪族炭化水素、石油溶媒、ケロシン、石油スピリット、テトラデカンエポキシドおよびフッ化炭化水素、並びにそれらの組合せが挙げられる。
【0032】
分散体組成物中の表面修飾顔料の量は、異なることができる。一般的に、表面修飾顔料の量は、分散体組成物の重量に基づき、1%〜60%、または5%〜30%の量である。分散体の粘度は、選択される用途に所望のレオロジーを有するように調節することができる。一般的に、本明細書で提供される分散体組成物は、25℃で、回転速度30rpmで、Brookfield Viscometer LVDV−II+Proを使用して、適切なスピンドルを使用して、0.5cPもしくは約0.5cPから2,000cPもしくは約2,000cP、または約1cPs〜約500cPs、または約1cPs〜100cPsの動的粘度を有する。本明細書において提供される顔料分散体は、80℃で7日間以上保管後、粒径分布または粘度に有意な変化を示さない。
【0033】
表面修飾顔料粒子の調製方法も提供する。この方法は工程として、式(2)の化合物を式(3)の化合物と反応させることにより、式(1)の化合物を合成すること;顔料粒子を式(1)の化合物と処理して表面処理顔料を形成すること;および、(i)ろ過してプレスケーキを形成し、プレスケーキを乾燥すること、または(ii)ろ過せずに表面処理顔料を直接乾燥することにより表面処理顔料を単離することを含む。顔料は、0℃〜200℃の温度で、0.5時間〜24時間、顔料粉砕しながらまたは顔料粉砕せずに、式(1)の化合物と処理することができる。いくつかの例においては、顔料粒子は所望の大きさよりも大きく、顔料粉砕を行って顔料粒子のサイズを減少させることができる。この方法は、任意の精製工程を含み、顔料を精製することもできる。顔料は、不純物を除去するため、表面処理前または処理後に精製することができる。精製工程は、抽出、昇華、遠心分離、蒸留、再結晶、分別再結晶、限外ろ過もしくは逆浸透、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0034】
本明細書で提供される表面修飾顔料粒子またはその分散体は、顔料を使用する任意の用途において使用することができる。例えば、本明細書で提供される表面修飾顔料粒子またはその分散体を使用して、電子ディスプレイ用色イメージング液体、色フィルター、液体トナー、インクジェットインクを含むインク、エアロゾルインク、コーティング、ペンキ、化粧品またはプラスチックを調製することができる。
【0035】
エレクトロウェッティングおよび/または電気泳動電子ディスプレイ用色イメージング液体も提供する。この液体は、本明細書で提供される表面修飾顔料粒子、または本明細書で提供される表面修飾顔料の分散体を含み、表面修飾顔料粒子の量は、色イメージング液体重量の0.01%もしくは約0.01%から30%もしくは約30%、または0.2%もしくは約0.2%から20%もしくは約20%である。これらの用途では、表面修飾顔料粒子は、10nmもしくは約10nmから5μmもしくは約5μm、または20nmもしくは約20nmから500nmもしくは約500nm、または30nmもしくは約30nmから300nmもしくは約300nmの平均重量径を有することができる。一般的に、本明細書で提供される色イメージング液体は、25℃で、回転速度30rpmで、Brookfield Viscometer LVDV−II+Proを使用して、適切なスピンドルを使用して、0.5cPもしくは約0.5cPから2,000cPもしくは約2,000cP、または約1cPs〜約500cPs、または約1cPs〜100cPsの動的粘度を有する。本明細書で提供される色イメージング液体は、80℃で7日間以上保管後、粒径分布または粘度に有意な変化を示さない。エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディックス、および/または電気泳動の原理により作動する電子ディスプレイおよび他の電子装置も提供し、これらの装置は本明細書で提供される表面修飾顔料粒子または色イメージング液体を含有する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
前述の一般的な記載および下記の詳細な記載は、例示的なものでありかつ説明をするのみであり、請求の対象を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0037】
本明細書において使用される節の見出しは構成目的のみのものであり、請求の対象を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0038】
I.規定
他に規定されない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者により一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書全体を通して本明細書に引用される全ての特許、特許出願、公開された出願および出版物、ウェブサイト、並びに他の公開物は、他に断りがない限り、引用により任意の目的でその全体が本明細書に取り込まれる。
【0039】
本出願においては、特に他に言及されない限り、単数形は複数形も含む。本出願においては、他に言及されない限り、「または(or)」の使用は「および/または(and/or)」を意味する。
【0040】
本明細書において使用される場合、文脈上明らかに他のものを示すと判断されない限り、単数形形式の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は複数形形式も含むことが意図される。
【0041】
本明細書において使用される場合、「〜を含む(comprises)」および/または「〜を含んでいる(comprising)」という用語は、言及される特徴、整数、工程、操作、要素、および/もしくは成分の存在を明記するが、1以上の他の特徴、整数、工程、操作、要素、成分、および/もしくはそれらの群の存在または追加を妨げるものではない。更に、「〜を含む(includes)」、「〜を有している(having)」、「〜を有する(has)」、「〜を有する(with)」、「〜からなる(composed)」、「〜からなる(comprised)」、またはそれらの変形体は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される範囲において、「〜を含んでいる(comprising)」という用語と同様な方法で、包括的であることが意図される。
【0042】
本明細書において使用される場合、範囲および量は「約(about)」特定値または特定範囲として表現され得る。「約」は、正確な量も含むことが意図される。故に、「約5%」は、「約5%」および「5%」も意味する。「約(about)」は、意図される適用および目的の、通常の実験的誤差範囲内を意味する。
【0043】
本明細書において使用される場合、「任意の」または「任意に」は、続いて記述される事象または状況が生じるかまたは生じないことを意味し、当該事象または状況が生じる例および生じない例をこの記載が含むことを意味する。例えば、系における任意の成分とは、この成分が系に存在してもよく、また存在しなくてもよいことを意味する。
【0044】
本明細書において使用される場合、「モノマー」は、オリゴマーの粘度よりも小さい粘度を有し、かつ比較的小さい分子量を有し(すなわち、約750g/モル未満の分子量を有し)、かつ1以上の重合可能基を含有する物質を指す。この重合可能基とは、他のモノマーまたはオリゴマーと重合および混合して、他のオリゴマーまたはポリマーを形成することが可能なものである。
【0045】
本明細書において使用される場合、「オリゴマー」は、モノマーの粘度よりも大きな粘度を有し、かつ比較的中程度の分子量を有し(すなわち、約750g/モルより大きいが通常10,000g/モルよりも小さい分子量を有し)、かつ1以上の重合可能基を有する物質を指す。この重合可能基とは、他のモノマーまたはオリゴマーと重合および混合して、他のオリゴマーまたはポリマーを形成することが可能なものである。
【0046】
本明細書において使用される場合、「ポリマー」は、重合されるまたは一緒に架橋される、1以上のモノマー、オリゴマーおよび/もしくはポリマーの構成要素から形成される下部構造を含む分子を指す。このモノマーおよび/もしくはオリゴマーユニットは規則的または不規則的に配列されることができ、ポリマー化学構造の一部は繰り返し単位を含むことができる。
【0047】
本明細書において使用される場合、「樹状ポリマー鎖」は、規則的に繰り返される分岐構造を有するか、または不規則的に繰り返される分岐構造を有するか、またはそれらの組合せである、分岐超分子ポリマー構造の幅広い種類を指す。例としては、デンドリマーポリマー、直鎖/樹状ハイブリッドポリマー、デンドロン化ポリマー、デンドリ−グラフト化ポリマー、超分岐ポリマー、分岐星形ポリマー、樹状(arboreal)ポリマー、ポリマーブラシ、および超グラフト化ポリマーが挙げられる。樹状ポリマー鎖は対称性または非対称であることができる。樹状ポリマーは、通常、規則的に繰り返される分岐構造を有するが、超分岐ポリマーは不規則的に繰り返される分岐構造を有する。デンドリマーポリマーは、通常、明確な骨格区域から伸びる直鎖分岐部ではなく、樹木のように他の分岐部から伸びる分岐部を含み、通常比較的高レベルの分岐を含む(米国特許第7,585,933号および米国特許公開第2011/0111951号を参照のこと)。樹状ポリマー鎖は、ポリマー鎖が1つの焦点から樹枝状に分岐する構造、または骨格もしくは核として機能する分子に連結した複数の焦点からポリマー鎖が放射状に広がる構造を有することができる。
【0048】
本明細書において使用される場合、「分子量」は、特に他に言及されない限り、数平均分子量を意味する。
【0049】
本明細書において使用される場合、分散体に関して「優れた安定性」とは、粒径分布、粘度、レオロジー挙動、および色等の、基本的な分散特性の性能を指す。
【0050】
本明細書において使用される場合、「脂肪族」とは、構成要素である炭素原子の直鎖、分岐、または環式の配列、および芳香族性不飽和が存在しないことが特徴的である、ヒドロカルビル有機化合物または基を指す。脂肪族には、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニルおよびアルキニレンが含まれるが、これらに制限されるものではない。脂肪族基は通常1〜20個の炭素原子を有する。脂肪族には、飽和および不飽和化合物が含まれる。
【0051】
本明細書において使用される場合、「1〜20」等の数値範囲は与えられた範囲内の各整数を指し;例えば、「1〜20個の炭素原子」は、アルキル基が1個のみの炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子等、20個以下(20個を含む)の炭素原子を含有することができる。
【0052】
本明細書において使用される場合、「脂環式化合物」は、芳香族ではない環系を含有する有機化合物を指す。この環系は、少なくとも1個の環が脂肪族である1以上の環を含有することができる。脂環式化合物は、任意の飽和度を有する環を含むことができる。脂環式化合物の例としては、環内に約4〜約12個の炭素原子を有する環が挙げられる。
【0053】
本明細書において使用される場合、「アリシクリレン」は2価の脂環式ラジカルを指す。
【0054】
本明細書において使用される場合、「アルコキシ」は、アルキル基が下記のものである、1価のアルキル−O−ラジカルを指す。例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。
【0055】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキル」または他の置換基の一部としての「アルキル」は、約40個以下の炭素原子、通常1〜20個の炭素原子、または1〜10個の炭素原子を有する1価の飽和脂肪族ヒドロカルビルラジカルを指し、もとのアルカンの1個の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことにより誘導される。一例として、「C−Cアルキル」は1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルを指し、すなわちアルキルはメチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルの中から選択される。従って、「C−C」にはC‐C、C‐C、C‐CおよびC‐Cアルキルが含まれる。炭化水素鎖は、直鎖であるかまたは分岐鎖であってもよい。この用語は、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、iso‐ブチル、tert‐ブチル、n‐ヘキシル、n‐オクチルおよびtert‐オクチル等の基により例示される。
【0056】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキレン」または他の置換基の一部としての「アルキレン」は、末端の1価のラジカル中心を2個有する、2価の飽和アルキルジイル基を指し、もとの直鎖アルカンまたは分岐アルカンの2個の炭素原子それぞれから1個の水素原子を取り除くことにより誘導される。このアルキレンは、直鎖または分岐鎖であることができる。アルキレン基の例としては、メチレン(‐CH‐)、エチレン(‐CHCH‐)、並びにプロピレン(‐CHCHCH‐および‐CH(CH)CH‐)が挙げられる。
【0057】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキルアミン」または組合せでの「アルキルアミン」は、アミノ基に共有結合したアルキル基を指す。
【0058】
本明細書において使用される場合、「アルキレンアリール」は、2価の‐アルキレン‐アリール‐ラジカルを指し、アルキレン基はアリール基に共有結合する。
【0059】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキルイミン」または組合せでの「アルキルイミン」は、イミノ基に共有結合したアルキル基を指す。
【0060】
本明細書において使用される場合、「アルキルアミノ」は、1価の‐アルキル‐NRラジカルを指し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素およびアルキルから選択され、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0061】
本明細書において使用される場合、「アルキレンアミノ」は、2価の‐アルキル‐NR‐ラジカルを指し、Rは水素またはアルキルであることができ、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0062】
本明細書において使用される場合、「アルキルイミノ」は、2価のアルキル‐N=ラジカルを指し、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0063】
本明細書において使用される場合、「アルキレンイミノ」は、2価の‐アルキル‐N=ラジカルを指し、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0064】
本明細書において使用される場合、「アルキレンオキシ」は、2価の‐アルキレン‐O‐ラジカルを指し、アルキレンは上記で規定されるとおりである。
【0065】
本明細書において使用される場合、「アルコキシアルキル」は、酸素結合により一緒につながれた、本明細書において規定される2個のアルキル基を有する部を指す。アルコキシアルキル基の例としては、メチル基等のアルキル基が末端である、ポリエチレンオキシド等のポリオキシアルキレンが挙げられる。
【0066】
本明細書において使用される場合、「アルキルチオ」は、‐S‐アルキルラジカルを指す。代表的な例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオおよびブチルチオが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0067】
本明細書において使用される場合、「アミド」は、‐C(O)NHラジカルを指す。
【0068】
本明細書において使用される場合、「アミノ」は、‐NRラジカルを指し、各Rは独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの中から選択され、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルはそれぞれ本明細書に記載されるとおりである。
【0069】
本明細書において使用される場合、単独の「アリール」または他の置換基の一部としての「アリール」は、1価の芳香族の単環式、2環式、または多環式(3以上の環)炭化水素ラジカルを指し、環ヘテロ原子を含有せず、もとの芳香族環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことにより誘導される。系が単環でない場合、アリールという用語は、それぞれのさらなる環に、飽和形(ペルヒドロ形)、または部分不飽和形(例えばジヒドロ形もしくはテトラヒドロ形)、または最大限に不飽和の(非芳香族)形を含む。いくつかの例においては、アリールという用語は、2個の環が芳香族である2環式ラジカル、および1個の環のみが芳香族である2環式ラジカルを指す。アリールの例としては、フェニル、ナフチル、アントラシル、インダニル、1,2‐ジヒドロナフチル、1,4‐ジヒドロナフチル、インデニル、1,4‐ナフトキノニルおよび1,2,3,4‐テトラヒドロナフチル、並びにアセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキシレン、as‐インダセン、s‐インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ‐2,4‐ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレンおよびトリナフタレンから誘導される基が挙げられる。特に好ましいアリールはフェニルおよびナフチルである。
【0070】
アリール基は、3、4、5、6、7、8、9または9より多い炭素原子で形成され得る。いくつかの例においては、アリール基は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員の、芳香族単環式、2環式、または多環式系である。いくつかの例においては、アリールは芳香族C‐C環または芳香族C‐C環を指す。
【0071】
本明細書において使用される場合、「アリーレン」は2価のアリール基ラジカルを指し、2個の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことにより誘導され、アリール基は上記のとおりである。
【0072】
本明細書において使用される場合、「アリーレンオキシ」は、‐R‐O‐構造の2価のラジカルを指し、Rは上記のアリーレン基である。
【0073】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキルアリール」または他の置換基の一部としての「アルキルアリール」は、アリール基に共有結合したアルキルラジカルを指す。アルキルアリール基の例としては、ベンジル、フェネチル、フェノプロピル、1‐ベンジルエチル、フェノブチルおよび2‐ベンジルプロピルが挙げられる。このアルキル基はC‐C20であることができ、このアリール部はC‐C20であることができる。
【0074】
本明細書において使用される場合、単独の「アルキルアリーレン」または他の置換基の一部としての「アルキルアリーレン」は、2価の−アルキル−アリーレン−ラジカルを指し、アリール基に共有結合したアルキルを含有する。
【0075】
本明細書において使用される場合、「アルコキシル」は、1価の−アルキル−OHラジカルを指し、アルキルは本明細書において規定されるとおりである。
【0076】
本明細書において使用される場合、「アルキレンチオール」は、1価の−アルキレン−SHラジカルを指し、アルキレンは本明細書において規定されるとおりである。
【0077】
本明細書において使用される場合、「アリールアルキル」は、上記で規定されるアルキルラジカルの間で形成される1価のラジカルを指し、1以上の上記で規定されるアリール基で置換され、アラルキル基がアルキルラジカルを介して取り付けられる。
【0078】
本明細書において使用される場合、「アリールアルキレン」は、2価の−アリール−アルキレン−ラジカルを指し、上記で規定されるアリールラジカルと上記で規定されるアルキルラジカルの間で形成される。
【0079】
本明細書において使用される場合、「アリールオキシ」は、2価の−アリール−O−ラジカルを指し、アリールは本明細書において規定されるとおりである。
【0080】
本明細書において使用される場合、「アリールオキシアルキル」は、酸素結合により一緒につながれたアリール基およびアルキル基を有する1価の部を指し、結合部はアルキルラジカル内である。
【0081】
本明細書において使用される場合、「カルボキシ」および「カルボキシル」は−C(O)OHラジカルを指す。
【0082】
本明細書において使用される場合、「シアノ」は−CNラジカルを指す。
【0083】
本明細書において使用される場合、単独の「シクロアルキル」または他の置換基の一部としての「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子を有し、1つの環式環または多数の縮合環を有する環式アルキルラジカルを指し、縮合環系および架橋環系を含む。シクロアルキルは、3、4、5、6、7、8、9、または9より多い炭素原子により形成され得る。いくつかの例においては、環系は3〜12個の炭素原子を含む。いくつかの例においては、環系は3〜6個の炭素原子を含む。
【0084】
本明細書において使用される場合、「シクロアルキレン」は環式の2価のアルキレンを指す。
【0085】
本明細書において使用される場合、単独の「シクロヘテロアルキル」または他の置換基の一部としての「シクロヘテロアルキル」は、安定な複素環式非芳香族環および縮合環を指し、N、O、P、SiおよびSの中から独立して選択される1以上のヘテロ原子を含有する。縮合複素環式環系は、炭素環式環を含むことができ、1つの複素環式環を含むことのみを必要とすることができる。複素環式環の例としては、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニルおよびモルフォリニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0086】
本明細書において使用される場合、「エポキシ」は、酸素原子が2つの隣接炭素原子に直接結合し、この炭素原子が、炭素鎖内や環系内等の、他の方法で既に結合している化合物を指す。例としては、1個の酸素原子および2個の炭素原子(オキシラン)からなる3員環を含有する環式エーテルである。
【0087】
本明細書において使用される場合、「エステル」は、−C(=O)OR基を指し、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルの中から選択され得る。
【0088】
本明細書において使用される場合、化合物または基を説明するのに使用される「ヘテロ」とは、化合物または基の中の1以上の炭素原子が、N、O、P、SiまたはS等のヘテロ原子により置換されていることを意味する。ヘテロは、例えばヘテロアルキル、シクロヘテロアルキルおよびヘテロアリール等のように、上記の任意のヒドロカルビル基に適用することができ、1〜5個のヘテロ原子を有することができる。
【0089】
本明細書において使用される場合、「ヘテロ原子」は炭素でない任意の原子を指す。例としては、B、N、O、P、Se、SiおよびSが挙げられる。
【0090】
本明細書において使用される場合、「複素環式」は、環内の1以上の原子が炭素以外の元素(例えば、B、N、O、P、Se、SiまたはS)である閉環炭化水素を指し、芳香族(ヘテロアリール)環および系並びに非芳香族(シクロヘテロアルキル)環および系を含む。
【0091】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」は、1価のヘテロ芳香族基ラジカルを指し、もとのヘテロ芳香族環系の原子から水素原子を取り除くことにより誘導される。ヘテロアリール基は、Cまたはヘテロ原子での結合を介して結合され得る。典型的なヘテロアリール基としては、アルシンドール、ベンゼン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピラジン、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、プリンキナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、[2,4,6]トリアジンおよびキサンテン、並びにアクリジン、アントラセン、シンノリン、ナフタレン、ナフチリジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリンおよびキナゾリン等の縮合環系から誘導される基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態においては、ヘテロアリール基はチアゾール、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾールおよびピラジンから誘導されるものである。
【0092】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリーレン」は2価のヘテロ芳香族基ラジカルを指し、もとのヘテロ芳香族環系の原子から2つの水素を取り除くことにより誘導される。
【0093】
本明細書において使用される場合、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は1価のラジカルの単環式環系または多環式環系を指し、1個以上のヘテロ原子を含み、かつ不飽和、部分的に飽和または完全に飽和である。複素環式には、縮合環の1個以上がヘテロ原子を含まない縮合環系が含まれる。複素環式基の例としては、例えばピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルフォリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピペラジニルおよびテトラヒドロフリルが挙げられる。芳香族であるかまたは非芳香族であるかにかかわらず、安定で化学的に存在し得る複素環式環におけるヘテロ原子の最大数は、環のサイズ、不飽和度およびヘテロ原子の原子価により決定されることを当業者は認識するであろう。一般的に、ヘテロ芳香族環が化学的に安定に存在し得る限りは、複素環式環は1〜4個のヘテロ原子を有してもよい。
【0094】
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクリレン」は2価のヘテロシクリル基を指し、ヘテロシクリル基は上記のとおりである。
【0095】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリーレン」は2価のヘテロアリール基を指し、ヘテロアリール基は上記のとおりである。
【0096】
本明細書において使用される場合、「ヒドロキシル」は、−OHラジカルを指す。
【0097】
本明細書において使用される場合、単独の「ヒドロキシアルキル」または他の置換基の一部としての「ヒドロキシアルキル」は、1個以上の水素原子がヒドロキシル置換基で置換されているアルキル基を指す。従って、「ヒドロキシアルキル」という用語には、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルおよびトリヒドロキシアルキルが含まれる。
【0098】
本明細書において使用される場合、「ニトロソ」は、−NOラジカルを指す。
【0099】
本明細書において使用される場合、「オキサアルキレン」は、1以上の隣り合わない−CH−基がカテナリー酸素原子で置換されている、2価の上記のアルキレン基を指し、例えば−CHCHOCH(CH)CH−である。
【0100】
本明細書において使用される場合、「オキシアリシクリレン」は、−O−R構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアリシクリレンである。
【0101】
本明細書において使用される場合、「オキシアルキル」は−O−アルキル構造の1価のラジカルを指し、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0102】
本明細書において使用される場合、「オキシアルキレン」は、−O−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアルキレンである。オキシアルキレンの例としては、−O−CH−、−O−CH−CH−および−O−C−が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0103】
本明細書において使用される場合、「ジオキシアルキレン」は、−O−R−O−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアルキレンである。ジオキシアルキレンの例としては、−O−CH−O−、−O−CHCH−O−および−OC−O)−が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0104】
本明細書において使用される場合、「オキシアルキレンアリール」は、−O−R構造の1価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアルキレンであり、Rは上記で規定されるアリールである。
【0105】
本明細書において使用される場合、「オキシアリーレン」は、−O−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアリーレンである。
【0106】
本明細書において使用される場合、「オキシヘテロシクリレン」は、−O−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記のヘテロシクリレン基である。
【0107】
本明細書において使用される場合、「フェノール基は」、下式の基を指す。
【0108】
【化7】
【0109】
本明細書において使用される場合、「フェニル」はベンゼンのアリール形を指し、式−Cを有し、6個の炭素原子が芳香族環構造に配列している。
【0110】
本明細書において使用される場合、「スルホニル」は、2価の−S(O)−ラジカルを指す。
【0111】
本明細書において使用される場合、「チオール」は、1価の−SHラジカルを指す。
【0112】
本明細書において使用される場合、「チオアリシクリレン」は、−S−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアリシクリレンである。
【0113】
本明細書において使用される場合、「チオアルキル」は、1価の−S−アルキルラジカルを指し、アルキルは上記で規定されるとおりである。
【0114】
本明細書において使用される場合、「チオアルキレン」は、−S−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアルキレンである。
【0115】
本明細書において使用される場合、「チオアリーレン」は、−S−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記で規定されるアリーレンである。
【0116】
本明細書において使用される場合、「チオヘテロシクリレン」は、−S−R−構造の2価のラジカルを指し、Rは上記のヘテロシクリレン基である。
【0117】
本明細書において使用される場合、「チオフェノール基は」、下式の基を指す。
【0118】
【化8】
【0119】
本明細書において使用される場合、「ビニル」は、1価の−CH=CHラジカルを指す。
【0120】
本明細書において使用される場合、「有意な変化がない」という語句は、粒子径や粘度等の言及されているパラメータの変化が、最初の測定パラメータの7%〜10%以内であることを意味する。
【0121】
本開示全体を通して、他に指定されない限り、全ての部および百分率は重量によるものであり(全重量に基づくwt%または質量%;重量部)、全ての温度は℃で表される。
【0122】
II.顔料の表面修飾
有機ケイ素化合物を有する無機顔料を含む、無機物質の処理は周知である(例えば、Arkles, Hydrophobicity, Hydrophilicity and Silane Surface Modification (2006)およびArkles, Hydrophobicity, Hydrophilicity and Silane Surface Modification Version 2.0 (2011)を参照のこと。パンフレットがペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能である)。それらの物質の表面は極性官能基に起因して極性が高く、詳細には共有結合を形成して多様なケイ素修飾剤と容易に反応することができる水酸基に起因する。有機顔料の大多数には表面極性基が無く、顔料粒子表面上でのケイ素化合物の吸着エネルギーが低いことに起因し、ケイ素化合物での有機顔料の修飾は多くの場合非効率であることも周知である。いくつかの無機顔料は、表面修飾することが特に難しいことが公知である。例えば、カーボンブラックの表面上にいくつかの官能基が存在する場合であっても、この物質のシラン化は周知のように非効率である。
【0123】
従来技術の解析によると、ケイ素樹脂およびケイ素有機化合物を用いた有機顔料およびカーボンブラックの修飾に、いくつかの一般的な方法が使用されている。これには、界面活性剤/ポリマーの物理吸着;ミクロカプセル封入;有機顔料表面で、例えばシリカや酸化アルミニウム等の無機酸化物を付着させた後の、修飾剤/カップリング剤/ポリマーの物理吸着または化学吸着;またはこれらの方法の組合せが含まれる。
【0124】
米国特許第6,113,680号には、有機顔料へ有機アルコキシシラン、有機シランおよびアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートを物理吸着させ、有機顔料表面を均一に疎水性にさせることが記載されている。加水分解およびモノマーの重合を通じて、表面にポリマーが形成される。
【0125】
加水分解性ハロシラン、有機ハロシラン、および四塩化チタンで有機顔料を修飾して、種々の溶媒媒体中の顔料分散性を改善する同様の手法が、米国特許第6,120,596号において提案されている。
【0126】
米国特許第7,855,829号においては、カプセル封入した有機顔料について記載されている。カプセル封入した有機顔料は、電気泳動ディスプレイ用であり、顔料粒子表面上での比較的大きい分子量を有する共重合体の付着により作製される。ポリマーは3個のオリゴマーの重合によりあらかじめ作製され、このオリゴマーのうち2個は有機シリコーンである。
【0127】
米国特許第5,401,780号および同第5,482,547号においては、有機顔料の表面をまずTi、SnまたはZrの加水分解性化合物で処理して顔料粒子表面上に関連酸化物を付着させ、次に顔料を反応性シランで処理する。米国特許第5,401,780号の場合は、反応性シランはメタクリルオキシプロピルトリメトキシシランであり、これは他のアクリルモノマーと反応して顔料粒子をカプセル封入する。米国特許第5,482,547号の場合は、顔料粒子表面上で加水分解性シランが酸化物と共有結合を形成し、顔料粒子表面上で重合する。
【0128】
米国特許出願公開第2011/0184096号においては、種々のアクリルモノマーの重合後、ゾル−ゲル法を使用して有機顔料の表面上にシリカを付着させる。シリカと顔料間の結合、およびポリマーとシリカ間の結合は両方とも非共有結合であると考えている。
【0129】
米国特許出願公開第2011/0184111号も、シリカでの有機および無機顔料の修飾を記載しているとされる;しかしながら、この出願では顔料粒子表面と酸化物間の結合は共有結合であると考えている。無機顔料の場合ではそれは正当かもしれないが、有機顔料では可能性は低い。
【0130】
顔料分散性、熱耐性、耐光性、および他の特性を改善するため、有機顔料表面上へ酸化物を付着させることについても従来技術において記載されている。例えば、Juanらは、層ごとの(layer-by-layer)自己組織化技術を使用して、ナノシリカ粒子によるPigment Yellow12(CI:PY12/CAS番号:6358−85−6)のコーティングについて記載している[Juan et al., Dyes and Pigments 76: 463-469 (2008)]。電子ディスプレイおいて使用する顔料の処理方法も、当業者に公知である。例えば、Wenらは、顔料をケイ酸ナトリウムと処理して、顔料粒子表面上にシリカを付着させ、その後アミノプロピルトリエトキシシランと反応させることにより、電気泳動ディスプレイ用のPigment Yellow13(C.I.PY13/CAS番号5102−83−0)、Pigment Red254(P.I.PR254/CAS番号84632−65−5)、およびフタロシアニンブルー15:3(C.I.PB15:3/CAS番号147−14−8)を調製する方法について記載している[Zi-Qiang Wen et al., Dyes and Pigments 92: 554-562 (2011)]。Pigment Yellow3(C.I.PY3/CAS番号6486−23−3)への酸化アルミニウムの付着は、H. Wenらの、Dyes and Pigments, 92: 548-553 (2011)に記載されている。
【0131】
このような修飾は、顔料および生成する分散体の特性に影響を与えることができる。例えば、コロイド安定性はしばしば、高分子量ポリマー、界面活性剤もしくは無機物質、またはそれらの組合せの存在下でのみ達成され得るが、従来技術で修飾したいくつかの顔料では、分散体はシナジストおよびポリマー分散剤の使用を必要としてもよい。これらのさらなる物質の存在は、性能に影響を与えることができる。例えば、高分子量ポリマーまたは界面活性剤は分散体の粘度を増加させるか、あるいは分散体のレオロジー特性を改質することができる。界面活性剤の存在は、界面表面張力を調節することもできる。さらに、従来技術で修飾した顔料分散体において使用されるいくつかの物質は、顔料粒子に望ましくない電荷を生じさせることができ、電子ディスプレイ、またはエレクトロウェッティングおよび/もしくは電気泳動の原理で作動する他の装置等の電子用途におけるこの分散体の使用を制限し得る。
【0132】
本明細書においては、例えば有機顔料、無機顔料およびカーボンブラック粒子等の表面修飾顔料粒子を提供する。顔料粒子の表面修飾の方法も提供する。いくつかの例においては、開示される顔料粒子の表面修飾の方法により、修飾ポリマーのケイ素原子と顔料粒子の表面ヒドロキシル基の間に共有結合を形成させる。本明細書において提供される修飾顔料を含む分散体も提供する。表面修飾顔料粒子の分散体は、エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディック、または電気泳動装置用イメージング液体、並びにインクジェットインクおよびエアロゾルインクを含むインク、コーティング、ペンキ、トナー、色フィルター、化粧品およびプラスチックの調製にも使用することができる。本明細書において提供される表面修飾顔料粒子を含有するイメージング液体も提供する。エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディック、もしくは電気泳動装置、または本明細書において提供される表面修飾顔料粒子もしくはイメージング液体を含む他の物品も提供する。
【0133】
III.表面修飾顔料粒子
本明細書においては、例えば有機顔料、無機顔料またはカーボンブラック粒子等の表面修飾顔料粒子を提供する。修飾粒子は、Si原子を含有する修飾剤化合物を顔料粒子表面に直接化学吸着させることにより得ることができる。表面修飾粒子は、修飾剤化合物のケイ素原子と、有機顔料、無機顔料またはカーボンブラック等の顔料粒子のヒドロキシル基等の表面官能基の間の共有結合も含むことができる。本明細書において提供される表面修飾顔料で作製される分散体は、幅広い種類の溶媒中で、一般的にさらなるポリマー分散体、シナジストおよび界面活性剤を使用せずに優れた安定性を示す。従って、本明細書において提供される表面修飾顔料は、事実上自己分散性顔料となることができる。本明細書において提供される表面修飾顔料は、特に電子ディスプレイ用イメージング液体、色フィルター、液体トナー、インクジェットインクおよびエアロゾルインクを含むインク、コーティング、ペンキ、化粧品およびプラスチックで有用であり、優れた色およびレオロジー特性を提供し、極性および非極性媒体の両方において表面修飾顔料の分散安定性が非イオン性機構であることに起因して、電子装置の機能性および耐久性を改善する。いくつかの例においては、表面修飾顔料は、顔料表面に式(1)の化合物を含む。いくつかの例においては、表面修飾顔料は、顔料の表面に修飾化合物Mを含む。
【0134】
A.修飾化合物M
表面修飾顔料粒子は、修飾化合物Mを含むことができる。本明細書において提供される修飾化合物Mは、1以上の、以下の式(1)の化合物の全体的または部分的な加水分解により形成される生成物である:
【0135】
【化9】

式(1)
【0136】
式中、
Eは、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
は、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
は、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;
x=1または2であり;
Lは、NRC(O)NH、OC(O)N−、C(O)OCHCH(OH)CH、OCHCH(OH)CH、NHCHCH(OH)CH、アルキレン、C(O)O、C(O)NR、SONR、SO、NR−、=N−、≡N−,OおよびSの中から選択され;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;並びに
Φは、約100〜約5,000,000の、好ましくは約1000〜約100,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;ポリアルキレン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン)、ポリオキシアルキレン(例えば、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリブチレングリコール)、ポリイミン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリラート(ポリメタクリラートおよびポリアルキル/アリールアクリラート等)、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル(ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ臭化ビニル)、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリカルボナート、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン/アルキレン)スルフィド、ポリエポキシド、ポリアルデヒド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、炭化水素樹脂、並びにポリシロキサン等の1以上のケイ素および/またはゲルマニウム原子を含む金属有機ポリマーであることができるがこれらに限定されるものではなく;それらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、または櫛形共重合体であることもできる。
【0137】
いくつかの例においては、Eは、−C−C20アルキレン−、または−C−C20アルキレン−、または−C−C10アルキレン−、または−C−Cアルキレン−である。いくつかの例においては、Eは単環式、2環式、または多環式の2価の芳香族またはヘテロ芳香族系である。いくつかの例においては、Eは3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員の、2価の芳香族またはヘテロ芳香族の、単環式、2環式または多環式系である。いくつかの例においては、Eは、2価の芳香族またはヘテロ芳香族のC−C環である。いくつかの例においては、Eは、2価の芳香族またはヘテロ芳香族のC−C環である。いくつかの例においては、Eは、(C−C20)アルキレン(C−C14)アリーレン、または(C−C20)アルキレン(C−C14)アリーレン、または(C−C10)アルキレン(C−C14)アリーレン、または(C−C)アルキレン(C−C14)アリーレン、または(C−C20)アルキレン(C−C)アリーレン、または(C−C20)アルキレン(C−C)アリーレン、または(C−C10)アルキレン(C−C)アリーレン、または(C−C)アルキレン(C−C)アリーレン、または(C−C20)アルキレンフェニルである。いくつかの例においては、Eはフェニル、ナフチル、アントラシル、インダニル、1,2−ジヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチル、インデニル、1,4−ナフトキノニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルの中から選択される。いくつかの例においては、Eは、C−C20アルキレンアミノ、またはC−C20アルキレンアミノ、またはC−C10アルキレンアミノ、またはC−Cアルキレンアミノである。いくつかの例においては、Eは、C−C20アルキレンイミノ、またはC−C20アルキレンイミノ、またはC−C10アルキレンイミノ、またはC−Cアルキレンイミノである。いくつかの例においては、Eは、(C−C10)アルキレンオキシ(C−C20)アルキレン、または(C−C20)アルキレンオキシ(C−C10)アルキレン、または(C−C10)アルキレンオキシ(C−C10)アルキレン、または(C−C)アルキレンオキシ(C−C)アルキレンである。いくつかの例においては、Eは、(C−C20)アリーレンオキシまたは(C−C)アリーレンオキシである。いくつかの例においては、Eは、(C−C20)アリーレンオキシ(C−C20)アルキレン、または(C−C)アリーレンオキシ(C−C10)アルキレン、または(C−C20)アリーレンオキシ(C−C)アルキレンである。いくつかの例においては、Eは、オキサ(C−C20)アルキレン、またはオキサ(C−C10)アルキレン、またはオキサ(C−C)アルキレンである。いくつかの例においては、Eは、オキシ(C−C20)アルキレン、またはオキシ(C−C10)アルキレン、またはオキシ(C−C)アルキレンである。いくつかの例においては、Eは、ジオキシ(C−C20)アルキレン、またはジオキシ(C−C10)アルキレン、またはジオキシ(C−C)アルキレンである。いくつかの例においては、Eは、オキシ(C−C20)アリーレン、またはオキシ(C−C)アリーレンである。
【0138】
いくつかの例においては、Rは、オキシ(C−C20)アルキル、またはオキシ(C−C20)アルキル、またはオキシ(C−C10)アルキル、またはオキシ(C−C)アルキルである。いくつかの例においては、Rは、オキシ(C−C20)アルキル(C−C14)アリール、またはオキシ(C−C20)アルキル(C−C14)アリール、またはオキシ(C−C10)アルキル(C−C14)アリール、またはオキシ(C−C)アルキル(C−C14)アリール、またはオキシ(C−C20)アルキル(C−C)アリール、またはオキシ(C−C20)アルキル(C−C)アリール、またはオキシ(C−C10)アルキル(C−C)アリール、またはオキシ(C−C)アルキル(C−C)アリール、またはオキシ(C−C20)アルキルフェニルである。いくつかの例においては、Rはハロゲンである。いくつかの例においては、Rは、F、ClまたはBrである。いくつかの例においては、Rは、(C−C20)アミンである。いくつかの例においては、Rはヒドロキシルである。いくつかの例においては、RはHである。
【0139】
いくつかの例においては、Rは、(C−C20)アルキル、または(C−C20)アルキル、または(C−C10)アルキル、または(C−C)アルキルである。いくつかの例においては、Rは、(C−C20)シクロアルキル、または(C−C10)シクロアルキル、または(C−C)シクロアルキルである。いくつかの例においては、Rは、B、N、O、P、Se、SiおよびSの中から選択される1〜5個のヘテロ原子を含有する(C−C20)シクロヘテロアルキル、またはN、O、P、SiおよびSの中から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する(C−C10)シクロヘテロアルキルである。いくつかの例においては、Rは、単環式、2環式または多環式の芳香族またはヘテロ芳香族系である。いくつかの例においては、Rは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員の、芳香族またはヘテロ芳香族の、単環式、2環式または多環式系である。いくつかの例においては、Rは、芳香族C−C環である。いくつかの例においては、Rは、芳香族またはヘテロ芳香族C−C環である。いくつかの例においては、Rは、(C−C20)アルキレン(C−C14)アリール、または(C−C20)アルキレン(C−C14)アリール、または(C−C10)アルキレン(C−C14)アリール、または(C−C)アルキレン(C−C14)アリール、または(C−C20)アルキレン(C−C)アリール、または(C−C20)アルキレン(C−C)アリール、または(C−C10)アルキレン(C−C)アリール、または(C−C)アルキレン(C−C)アリール、または(C−C20)アルキレンフェニルである。いくつかの例においては、Rは、フェニル、ナフチル、アントラシル、インダニル、1,2−ジヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチル、インデニル、1,4−ナフトキノニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルの中から選択される。
【0140】
いくつかの例においては、Rは水素である。いくつかの例においては、Rは、(C−C20)アルキル、または(C−C20)アルキル、または(C−C10)アルキル、または(C−C)アルキルである。いくつかの例においては、Rは、単環式、2環式、または多環式の芳香族またはヘテロ芳香族系である。いくつかの例においては、Rは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14員の、芳香族またはヘテロ芳香族の、単環式、2環式または多環式系である。いくつかの例においては、Rは芳香族C−C環である。いくつかの例においては、Rは、芳香族またはヘテロ芳香族C−C環である。いくつかの例においては、Rは、(C−C20)アルキル(C−C14)アリール、または(C−C20)アルキル(C−C14)アリール、または(C−C10)アルキル(C−C14)アリール、または(C−C)アルキル(C−C14)アリール、または(C−C20)アルキル(C−C)アリール、または(C−C20)アルキル(C−C)アリール、または(C−C10)アルキル(C−C)アリール、または(C−C)アルキル(C−C)アリール、または(C−C20)アルキルフェニルである。いくつかの例においては、Rは、フェニル、ナフチル、アントラシル、インダニル、1,2−ジヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチル、インデニル、1,4−ナフトキノニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルの中から選択される。いくつかの例においては、Rはフェニルである。
【0141】
E、R、R、R、Φ、L、m、nおよびxのすべてにおいて、置換基は、任意の組合せで、記載の代替物の部分集合の中から選択することができる。
【0142】
1以上の式(1)の化合物の全体的または部分的な加水分解により、式(1)の置換基を修飾することができ、これによりそれらの化合物は顔料粒子表面の官能基と反応し、結果として修飾化合物Mが形成する。例えば、式(1)の化合物は全体的または部分的に加水分解することができ、結果として、Rがヒドロキシル、オキシアルキル、およびオキシアルキレンアリールであり、Rは残りのH、ハロゲン、アセチルまたはアミノであることもできる式(1)の化合物となる。また、結果として生成する修飾化合物Mは、官能基Q等の顔料粒子表面官能基との共有結合により、顔料粒子表面と結合することができ、顔料粒子表面に−Q’−M基を形成する。
【0143】
いくつかの例においては、修飾化合物Mは顔料粒子表面の1以上の官能基Qと反応して、1以上の共有結合を形成することができる。いくつかの例においては、修飾化合物Mと官能基Qの間の結合は、縮合または付加反応により形成する。いくつかの例においては、顔料粒子表面は複数の官能基Qを含み、官能基Qは同じであるかまたは異なるものであることができる。官能基Qは、修飾化合物M上の基と反応して共有結合を形成することができる任意の官能基であることができる。いくつかの例においては、官能基Qは、ヒドロキシル、アルコキシル、フェノール、チオール、アルキレンチオールおよびチオフェノール基、または任意の芳香族、複素環式芳香族、脂環式もしくは複素環式化合物に取り付けられたヒドロキシルもしくはチオール基の中から選択することができ、または反応してヒドロキシル、フェノール、チオールもしくはチオフェノール基を形成することができる官能性であることができる。官能基Qは、存在する顔料、バット染料、分散染料、染料の不溶性塩もしくは複合体、または、有機顔料もしくは染料で覆われた無機コアを有するシェル型顔料等の他の複合着色剤の化学構造の一部であることができる。または、官能基Qは、発色団自体の合成進行中に導入することができ、もしくはそれに続く付加反応の結果として導入することができる。さらに、官能基Qは、イオン結合もしくは水素結合を介して導入することもでき、または官能基Qを含む低分子量化合物もしくはモノマーもしくはオリゴマーもしくはポリマーの不可逆吸着を介して導入することもできる。官能基Qは、顔料粒子表面と官能基Qを含有する前駆体の直接反応によっても導入することができる(化学吸着)。
【0144】
いくつかの例においては、修飾化合物Mは顔料粒子表面の官能基Qと相互作用して、−’M部を形成することができる。いくつかの例においては、Qはヒドロキシル基を含み、−Q’M部は、Qのヒドロキシル基と式(1)の加水分解した化合物の縮合反応生成物である。例えば、式(1)の化合物は、下記の構造を有することができる:
Φ−L−[E−Si(R(R
式中、Rは、−O−メチルであり、mは3であり、nは0であり、Φ、E、R、R、m、n、およびxはそれぞれ上記で明らかにしたとおりである。この式(1)の化合物は、加水分解すると、Φ−L−[E−Si(OH)構造の修飾化合物Mを与え、顔料粒子表面のQのヒドロキシル官能基と相互作用して、例えば縮合反応などにより、1以上のSi原子のヒドロキシル基を介してMを顔料粒子表面に取り付ける。いくつかの例においては、修飾化合物Mは、顔料粒子表面の官能基Q、および1以上の異なる修飾化合物Mの他の官能基と相互作用することができる。例えば、表面修飾顔料粒子は、−Q’−M部を含むことができ、下式を有することができる:
【0145】
【化10】
【0146】
式中、各Q’はQの残基であり、独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、O−ヘテロアリーレン、S−ヘテロアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;mは1または2であり;nは0または1であり;Eは、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;x=1または2であり;Lは、NRC(O)NH、OC(O)NH、C(O)OCHCH(OH)CH、OCHCH(OH)CH、NHCHCH(OH)CH、アルキレン、C(O)O、C(O)NR、SONR、SO、NR、=N−、≡N−,OおよびSの中から選択され;RはH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;Φは、約100〜約5,000,000の、好ましくは約1000〜約100,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;Φは、ポリアルキレン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン)、ポリオキシアルキレン(例えば、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリブチレングリコール)、ポリイミン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリラート(ポリメタクリラートおよびポリアルキル/アリールアクリラート等)、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル(ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ臭化ビニル)、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリカルボナート、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン/アルキレン)スルフィド、ポリエポキシド、ポリアルデヒド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、炭化水素樹脂、並びにポリシロキサン等の1以上のケイ素および/またはゲルマニウム原子を含む金属有機ポリマーであることができるがこれらに限定されるものではなく;Φは、それらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、または櫛形共重合体であることもでき;各Rは独立して、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる。
【0147】
修飾化合物Mは、顔料粒子表面の複数の官能基Q、および複数の異なる修飾化合物Mの他の官能基とも相互作用することができる。例えば、修飾化合物Mは、顔料粒子表面の2つの官能基Qと相互作用して、例えば下式の1つまたはそれらの組合せを有する−Q’−M−Q’−部を形成することができる:


【0148】
【化11】


または
【化12】

【0149】
式中、各Q’はQの残基であり、独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;各Rは、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができ;並びに、Φ、L、R、Rおよびxはそれぞれ上記のとおりである。
【0150】
いくつかの例においては、2以上の修飾化合物Mが互いに相互作用し、かつ顔料粒子表面の異なる官能基Qと相互作用する。例えば、2個の修飾化合物Mが顔料粒子表面の2個の異なる官能基Qと相互作用して、−Q’−M−M−Q’−部を形成することができる。いくつかの例においては、−Q’−M−M−Q’−部は下式を有することができる:
【0151】
【化13】

【0152】
式中、各Q’はQの残基であり、独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;Φ、L、E、Rはそれぞれ上記のとおりであり;および各Rは、顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる。
【0153】
B.式(1)の化合物の調製
修飾化合物Mは、式(1)の化合物の全体的または部分的な加水分解により調製することができる:
Φ−L−[E−Si(R(R
式中、Φ、L、E、R、R、R、m、n、およびxはそれぞれ上記で規定したとおりである。式(1)の化合物は、式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
を、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
と反応させることにより調製することができ、式中、Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
は−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;R、RおよびRはそれぞれ独立して、HまたはC−C20アルキルであり;RはF、ClまたはBrであり;q=1〜100であり;並びにΦ、E、R、R、m、nおよびxはそれぞれ、上記の通りであり;式(2)の化合物の官能基Fは、式(3)の化合物の官能基Fと反応する。式(3)の化合物が複数の官能基Fを含む場合、複数の式(2)の化合物が式(2)の化合物と反応することができ、式(2)の化合物それぞれの官能基Fは、式(3)の化合物の異なる官能基Fと反応することができる。いくつかの例においては、式(3)の化合物は、90個未満、または80個未満、または70個未満、または60個未満、または50個未満、または40個未満、または30個未満、または20個未満、または10個未満、または5個未満の官能基Fを有する。いくつかの例においては、式(3)の化合物は、5個、4個、3個、2個または1個の官能基Fを有する。
【0154】
いくつかの例においては、式(2)の化合物の官能基Fと式(3)の化合物の官能基Fの間の反応は、付加反応または縮合反応である。任意に、顔料粒子をまず式(2)の化合物で処理し、次に官能基FおよびFを介して式(3)の化合物と反応させることができる。
【0155】
例示的な過程を図式Iに示す。
図式I
【0156】
【化14】
【0157】
図式Iに示すとおり、m=3、n=0、x=1、Fが−NCO、およびEが−CHCHCH−である式(2)の化合物は、FがNHである化合物(3)と反応して、式(1)の化合物が生成する。
【0158】
例示的な式(1)の化合物は、ΦがMW=2000を有するポリアルキレングリコールであり;LがNHC(O)NHであり;EがCであり;RがOCであり;m=3;n=0;およびx=1である化合物である。この例示的化合物の出発物質は、Surfonamine(登録商標)L−200(ハンツマン・インターナショナル(Huntsman International)から入手可能)、および3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)であり、ここでFはNCOであり;FはNHであり;EはCであり;RはOCであり;m=3;n=0;q=1;およびx=1である。
【0159】
式(1)の化合物の他の例においては、Φが、MW=1000〜2000を有するポリイソブチレンであり;LがNHCHCH(OH)CHであり;EがCであり;RがOCHであり;m=3;n=0;x=1である。この例の出発物質は、Fがエポキシ基であり;FがNHであり;EがCであり;RがOCHであり;m=3;n=0;q=1;およびx=1である、Kerocom(登録商標)PIBA03(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェンのビーエーエスエフ・エージー(BASF AG)から入手可能)、および5,6−エポキシヘキシルトリエトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)である。
【0160】
修飾顔料組成物中の修飾化合物Mの量は、修飾顔料組成物の重量に基づき、約0.1%〜95%であることができ、また、組成物の重量に基づき、約10%〜60%であることができる。修飾顔料組成物中の修飾化合物Mの量は、修飾顔料組成物の重量に基づき、約5%〜50%、または10%〜45%、または15%〜40%、または20%〜30%、または20%〜40%、または25%〜60%、または30%〜65%、または35%〜70%、または40%〜80%、または45%〜90%、または50%〜95%であることができる。修飾化合物Mの濃度が約0.1%重量未満では、通常、所望のコロイド安定性は提供されないであろう。また、修飾化合物Mの濃度が約95%より大きいと、適切でないレオロジー挙動が生じ、界面張力(ITF)が減少するであろう。
【0161】
C.顔料粒子
表面修飾される顔料粒子には、任意の有機顔料、不溶性染料もしくは染料の塩もしくは複合体、またはカーボンブラックの粒子が含まれることができる。表面ヒドロキシル基またはフェノール基を有する顔料は、本発明の目的に最も適する。チオールまたはチオフェノール基も使用することができる;しかしながら、S−Si結合は、O−Si結合に比べて安定性が低いため、好ましさは劣る。ヒドロキシル/フェノール基は、存在する顔料、バット染料、分散染料、染料の不溶性塩もしくは複合体、または有機顔料もしくは染料で覆われた無機コアを有するシェル型顔料等の他の複合着色剤の化学構造の一部であることができる。または、顔料もしくは染料に合わせて調整した合成を通して導入することができる。両方の場合において、ヒドロキシル基は、発色団自体の合成進行中に導入することができ、またはそれに続く付加反応の結果として導入することができる。さらに、ヒドロキシル基またはフェノール基は、ヒドロキシル基またはフェノール基を含有する低分子量化合物またはモノマー/オリゴマー/ポリマーの不可逆吸着を介して導入することもできる。
【0162】
適切な顔料の非限定的な例として、アゾまたはアゾ縮合顔料類、金属錯体、ベンズイミダゾロン、アゾメチン、シアニン等のメチン、アザカルボシアニン、エナミン、ヘミシアニン、ストレプトシアニン、スチリル、ゼロメチン、モノアザメチン、ジアザメチン、トリアザメチン、テトラアザメチン、カラテノイド、ジアリールメタンおよびトリアリールメタン等のアリールメタン;キサンテン、チオキサンテン、フラバノイド、スチルベン、クマリン、アクリデン、フルオレン、フルオロン、ベンゾジフラノン、ホルマザン、ピラゾール、チアゾール、アジン、ジアジン、オキサジン、ジオキサジン、トリフェノジオキサジン、フェナジン、チアジン、オキサゾン、インダミン、ニトロソ、ニトロ、ヒドロキノン、ナフタキノンおよびアントラキノン等のキノン;ローダミン、フタロシアニン、ニュートロシアニン、ジアザヘミシアニン、ポルフィリン、ペリノン、ペリレン、ピロニン、ジケトピロロピロール、インジゴ、インジゴイド、チオインジゴ、インドフェノール、ナフタルイミド、イソインドリン、イソインドリノン、イミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、キナクリドン、フラバントロン、インダントロン、アントラピリミジン、キノフタロン、イソビオラントロン、ピラントロン、並びにそれらの任意の組合せおよび/もしくは固体溶液;バット染料、分散染料、または酸性増白剤、直接増白剤、反応性増白剤、媒染性増白剤、溶剤増白剤、天然増白剤、塩基性(陽イオン性)増白剤、硫黄増白剤、蛍光増白剤もしくは光学増白剤の不溶性塩もしくは複合体;有機顔料、無機顔料もしくは体質顔料の混合物、それらの固体溶液、有機シェルで覆われた無機コアを有するシェル型顔料が挙げられる。顔料は、ポリスチレン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアルキレン、ポリスルフィド、それらの共重合体および混合物、またはそれらの共重合体等の分散ポリマー粒子であることもできるが、これらに限定されるものではない。分散ポリマー粒子は、無着色であるかまたは前述の任意の顔料および/または染料で着色することができる。
【0163】
非限定的な有機顔料の例として、C.I.Pigment Black1、2、3、31および32;C.I.Pigment Green7、36、37、47、54および58;C.I.Pigment Blue15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、21、22、25、60、64、65、75、76および79;C.I.Pigment Violet19、20、23、25、29、31、32、33および37;C.I.Pigment Brown1、25、28、38、42;C.I.Pigment Red12、13、14、15、21、23、32、40、85、88、89、112、114、122、123、144、147、149、166、168、170、171、175、176、177、178、179、180、181、183、184、185、187、188、189、190、192、194、195、196、202、208、209、214、216、220、221、224、226、242、245、248、251、254、255、256、260、264、266、269および271;C.I.Pigment Orange2、3、4、5、16、22、24、36、38、40、43、51、60、61、62、64、66、69、71、72、73および77;C.I.Pigment Yellow7、12、13、23、24、74、83、93、94、95、97、101、108、109、110、120、123、138、139、147、148、150、151、154、155、167、170、171、173、174、175、180、181、182、185、192、193、194、199、213、218および220;C.I.Vat Black1、2、7、8、25、27、28、29、30、35、65;C.I.Vat Green1、2、3、4、6、8、9、11、12、17、23;C.I.Vat Blue1、2、3、4、5、6、7、8、9、11、12、13、14、16、18、19、20、21、22、25、30、31、32、33、37、40、42、43、47、53、64および67;C.I.Vat Violet1、2、3、4、5、8、9、10、13、14、15、16、17、18および19;C.I.Vat Brown1、3、5、8、9、14、16、21、22、25、26、31、33、37、42および45;C.I.Vat Red10、13、14、15、18、19、20、21、23、24、28、29、32、35、37、38、39、40、42、44および48;C.I.Vat Orange1、2、3、4、7、9、11、13、15、16、17、18、19および20;C.I.Vat Yellow1、2、3、4、9、10、11、12、13、17、18、20、23、26、27、28、29、31、33および44が挙げられる。
【0164】
いくつかの例においては、例示的な有機顔料として、C.I.Pigment Black31および32;C.I.Pigment Green7、36、47、54および58;C.I.Pigment Blue15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16および60;C.I.Pigment Violet19、23、29および37;C.I.Pigment Brown25、28および38;C.I.Pigment Red122、123、144、149、168、171、175、176、177、178、179、183、185、189、190、202、208、209、220、224、242、251、254、255、260および264;C.I.Pigment Orange36、43、60、61、62、64および71;C.I.Pigment Yellow74、83、95、97、110、120、138、139、150、151、154、155、167、180、181、182、185、192、194、199および213;C.I.Vat Black8、25および27;C.I.Vat Green1、2および4;C.I.Vat Blue4、6、11、16および19;C.I.Vat Violet1、9、10および13;C.I.Vat Brown1、25、31および33;C.I.Vat Red13、29および31;C.I.Vat Orange1、2、3、7、9および11;C.I.Vat Yellow2、4、10、12および33が挙げられる。
【0165】
いくつかの例においては、1以上のヒドロキシル基を含有する顔料が選択される。1以上のヒドロキシル基を含有する有機顔料の例としては、C.I.Pigment Blue25;C.I.Pigment Violet20、25および32;C.I.Pigment Brown1および42;C.I.Pigment Red12、13、14、15、21、23、32、40、85、89、112、114、147、170、171、175、176、177、183、184、185、187、188、196、208、220、221、242、245、256、266および269;C.I.Pigment Orange2、3、4、5、22、24、38;C.I.Pigment Yellow7、23、101および148;C.I.Vat Blue12、13、42、43および47;C.I.Vat Violet15および17;C.I.Vat Red40が挙げられる。
【0166】
いくつかの例においては、1以上の第1級芳香族アミノ基またはニトロを含有する顔料が選択される。例えば、ジアゾニウム塩を経てフェノール基で置換され得る第1級芳香族アミノ基、またはまずアミノ基に還元されそのあとヒドロキシルに変換されるかもしくはヒドロキシル基で直接置き換えられるニトロ基を1以上含有する有機顔料が選択される。このような顔料の例は、C.I.Pigment Black1;C.I.Pigment Red177、196;C.I.Vat Black7;C.I.Vat Green9および11;C.I.Vat Blue31、32、33および64;C.I.Vat Red10、18、20、21および31である。
【0167】
いくつかの例においては、有機顔料は近赤外(NIR)反射顔料またはNIR透過顔料、または蛍光性顔料である。このような顔料の非限定的な例は、ペリレン顔料である。これらの顔料は、個々に使用するか、または2以上のNIR反射/透過有機顔料、染料、それらの固体溶液もしくは反応生成物の混合物として使用することができる。一具体例においては、混合物は黒色顔料もしくは染料、またはそれらの組合せである。
【0168】
無機顔料の非限定的な例としては、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、含水酸化クロムグリーン、コバルトグリーン、金属硫化物、硫セレン化カドミウム、亜鉛フェライト、バナジン酸ビスマス、並びにそれらの誘導体およびそれらの任意の組合せが挙げられる。無機顔料の非限定的な具体例は、C.I.Pigment Black6、7、9、11、12、14、15、22、26、27、28、29、30、33、34および35;C.I.Pigment Green18、20、21および22;C.I.Pigment Blue27、30および73;C.I.Pigment Red265および275;C.I.Pigment Yellow38、40、53、119、157、158、160、161、162および184;C.I.Pigment White4、5、6、6:1、7、8、9、10、12、13、14、15、18、18:1、19、21、22、23、24、25、26、27、28、32、33および36である。
【0169】
いくつかの例においては、顔料は、C.I.Pigment Black6、7、9、11、12、14、15、22、26、27、28、29、30、33、34および35、またはC.I.Pigment White4、5、6、6:1、7、18、18:1、26、28および32の中から選択されるカーボンブラックまたは無機顔料である。いくつかの例においては、無機顔料はC.I.Pigment Black7である。いくつかの例においては、黒色顔料は、2以上のカーボンブラック、有機および/または無機顔料、染料、それらの固体溶液または反応生成物の混合物である。
【0170】
いくつかの例においては、無機顔料は、NIR反射顔料、または2以上のNIR反射/透過無機顔料および有機顔料の混合物、染料、それらの固体溶液もしくはそれらの反応生成物の混合物である。一具体例においては、混合物は黒色NIR反射顔料およびNIR透過有機顔料または染料組成物である。他の例においては、NIR反射顔料は、白色顔料またはNIR反射白色顔料と有機透過顔料もしくは染料の組合せである。例示的なNIR反射顔料としては、酸化チタン(TiO)、酸化物複合体系顔料、酸化チタンでコーティングした雲母顔料、および酸化亜鉛顔料が挙げられる。
【0171】
D.顔料官能基修飾
ヒドロキシル/フェノール基等の、任意の好ましい官能基を有しない前述の顔料は、特にヒドロキシル/フェノール基のような官能基Q等の官能基を導入するため、付加反応させることができる。ヒドロキシル/フェノール基等の官能基Qが付加する、または反応性基がヒドロキシル/フェノール基に変換する、当業者に公知の任意の反応を使用することができる。非限定的な例としては、メチロール誘導体を生成する、無機酸中における顔料とパラホルムアルデヒドの反応;ヒドロキシルまたはフェノール基による、アミノ基、ニトロ基またはハロゲンの置換;不飽和結合へのヒドロキシル基の付加;エポキシドとカルボン酸基またはアミノ基の反応;並びにアルデヒド、ケトンおよびカルボン酸の還元が挙げられる。
【0172】
表面ヒドロキシル基またはフェノール基は、不可逆吸着によっても導入することができる。不可逆吸着による表面ヒドロキシル/フェノール基の導入は、当業者に公知の任意の方法により行うことができ、例えば、選択した溶媒に修飾剤が可溶であれば、溶液からの吸着、または不溶性修飾剤の場合は、機械化学的な修飾等により行うことができる。例えば、顔料は、ヒドロキシル/フェノール基等の官能基を含有する、同一もしくは異なる発光体構造の顔料誘導体もしくは染料と溶液から処理することができ、またはヒドロキシル基もしくはフェノール基を含有するモノマー/オリゴマー/ポリマーと溶液から処理することができる。または、顔料は任意の種類の粉砕および研磨装置を使用して処理することができる。モノマー/オリゴマー/ポリマーを使用する場合、当業者に公知の任意のカプセル封入方法またはミクロカプセル化方法を、架橋してまたは架橋せずに、使用することができる。簡易化した例示的過程を図式IIに示す。
図式II:
【0173】
【化15】
【0174】
図式IIに示すように、表面に芳香族−NH基を含有する顔料粒子は、酸性条件下、NaNOで処理することができ、顔料表面でジアゾニウム基を生成し、ジアゾニウム基は−OH官能基により置き換えられる。
【0175】
ヒドロキシル基またはフェノール基は、前駆体を顔料粒子表面と直接反応させて導入することもできる。非限定的な例としては、例えばp−アミノフェノール、アミノナフトール、アミノベンジルアルコール等の芳香族アミノフェノールを亜硝酸でジアゾ化させて、ジアゾニウム塩を形成し、その後ジアゾニウム塩を顔料粒子表面と反応させることが挙げられる。室温以上の温度において反応を行うと、ジアゾニウム塩は分解して、顔料粒子表面と反応するラジカルを形成する。5〜7℃よりも低い温度では、ジアゾニウム塩はアゾカップリング機構により適切な顔料と反応することもできる。
【0176】
E.顔料精製
所望であれば、表面修飾前、表面修飾後またはその両方において、当業者に公知の適切な任意の方法を使用して顔料を精製し、例えば有機および無機中間体、不純物および汚染物質を最小限に減らすかまたは除去することができる。非限定的な例としては、抽出、昇華、遠心分離、蒸留、再結晶、分別再結晶、限外ろ過もしくは逆浸透、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0177】
F.顔料粒子サイズ
顔料粒子のサイズは、表面修飾顔料の最終用途に適したサイズであるよう選択することができる。顔料粒子は、動的光散乱粒径分析により得られる、好ましくは10nmまたは約10nmから約5μmの平均重量径を有することができる。いくつかの例においては、粒径は、20nmまたは約20nmから1,000nmまたは約1,000nmである。いくつかの例においては、粒径は、20nmまたは約20nmから500nmまたは約500nmである。いくつかの例においては、粒径は、50nmまたは約50nmから300nmまたは約300nmである。いくつかの例においては、粒径は、75nmまたは約75nmから250nmまたは約250nmである。いくつかの例においては、粒径は、20nmまたは約20nmから200nmまたは約200nmである。いくつかの例においては、粒径は、30nmまたは約30nmから300nmまたは約300nmである。いくつかの例においては、粒径は、50nmまたは約50nmから500nmまたは約500nmである。いくつかの例においては、粒径は、250nmまたは約250nmから750nmまたは約750nmである。
【0178】
IV.顔料の表面修飾方法
本明細書においては、顔料の修飾方法も提供し、特に顔料の表面修飾方法を提供する。いくつかの例においては、この方法により、修飾化合物Mのケイ素原子と、顔料粒子の官能基Qの表面ヒドロキシル基の間に共有結合を形成させる。この顔料粒子は、任意の有機顔料、不溶性染料もしくは染料の塩もしくは染料の複合体、もしくはカーボンブラック、またはそれらの組合せ等である。
【0179】
顔料粒子の表面修飾方法は、第1過程の工程として、式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
と、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
を反応させることにより、式(1)の化合物:
Φ−L−[E−Si(R(R 式(1)
を合成することを含み、Φ、L、E、R、m、n、x、F、Fおよびqは上記で規定されるとおりである。式(1)の化合物は、全体的または部分的に加水分解され、結果として修飾化合物Mを形成する。顔料粒子は、第2過程の工程として、修飾化合物Mで処理することができる。任意に、顔料粒子をまず式(2)の化合物で処理し、次に官能基FおよびFを介して式(3)の化合物と反応させることができる。式(3)の化合物の極性に依存して、親水性ポリマーの場合には処理を水中で行うことができ、または水を添加してあるいは添加せずに任意の適切な溶媒もしくは任意の溶媒混合物中で行うことができる。顔料はまず、任意に共溶媒、界面活性剤、消泡剤、ポリマー分散剤および当業者に公知の他の添加物を添加して、溶媒とあらかじめ混合する。必要であれば、修飾化合物Mもしくは式(2)の化合物と処理する前、処理する間、または処理後に分散体を粉砕して顔料粒子径を減少させることができる。制限なく、任意の種類の粉砕装置を使用することができる。使用することができる例示的な粉砕装置としては、高速溶解機およびホモジナイザ、回転ボールミル、振動ミル、撹拌横型もしくは縦型媒体ミル、バスケットミル、ロータ/ステータ型機械、または摩砕機が挙げられる。粉砕装置は、バッチ操作により、または再循環および/もしくは分離経路の方法により作動することができる。公知の任意の種類およびサイズの媒体を使用することができ、例えば、15μm〜約10cmのサイズのガラス、セラミック、砂、ポリマーおよび金属媒体を使用することができる。媒体の形は、丸、定形、不定形、またはそれらの混合物を含む当業者に公知の任意の形であってよい。典型的な装置としては、Eiger社、Netzsch社、Buhler社、Premier社、Hockmeyer社、Chicago Boiler社、Union Process社、IKA Works社、Baker-Perkins社、Paul-O-Abbe社等により製造される機械が挙げられる。粉砕後、任意に、顔料分散体のろ過もしくは遠心分離またはその両方を行って、大きな顔料粒子、破損媒体、または汚染物質を除去することができる。
【0180】
第2過程の工程中、修飾化合物Mまたは式(2)の化合物と顔料粒子の処理は、0℃〜200℃の任意の温度で、0.5〜24時間、上記で説明したとおりに顔料粉砕しながらまたは顔料粉砕せずに行うことができる。pHは、3〜9、または4〜8、または5〜7の範囲であることができる。処理は、酸性、中性、または塩基性条件下で行うことができる。簡易化した例示過程を図式IIIに示す。
図式III
【0181】
【化16】
【0182】
図式IIIに示すように、官能基Q(ここでは−OHとして示される)を含有する顔料粒子は式(1)の化合物と反応し、進行中、式(1)の化合物は全体的または部分的に加水分解され、その結果修飾化合物Mを形成する。ここで、m=3、n=0、x=1、Eは−CHCHCH−、およびLは−NHC(O)NH−である。修飾化合物Mは、顔料粒子表面の官能基と反応し、図式IIIに示されるように任意に他の修飾化合物Mと反応することができる。いくつかの例においては、顔料粒子表面の全ての官能基が−QM部を形成する。いくつかの例においては、未反応の官能基Qが顔料粒子表面に残存する。さらに、式(1)の化合物は、直接的な化学吸着または顔料粒子表面との水素結合により、顔料粒子表面に取り付けることもできる。
【0183】
第3過程の工程においては、処理された顔料粒子を単離する。単離工程は、当業者に公知の任意の方法を使用して行うことができる。例えば、粒子をろ過または遠心分離により単離し、プレスケーキを形成し、続いてプレスケーキを乾燥することができる。ろ過せずに顔料分散体を直接乾燥することにより、粒子を単離することもできる。プレスケーキおよび顔料分散体の両方を、簡易乾燥機、噴霧乾燥器、流動床乾燥機、含気/気流乾燥機、回転乾燥機/エバポレータ、マイクロ波、赤外、またはラジオ周波数乾燥機等の任意の公知の方法および装置の種類を使用して乾燥することができるが、これらの方法および装置に限定されるものではない。乾燥過程は、大気圧または減圧で行うことができる。乾燥過程は、窒素またはアルゴン等の不活性ガスを流しながら行うことができる。乾燥過程の時間および温度は、乾燥過程の種類および使用する装置に依存し、数秒〜48時間であることができ、温度は約40℃〜300℃で変えることができるが、他の時間および温度の組合せを使用することもできる。
【0184】
任意に、所望であれば、任意の適切な方法を使用して(米国特許第4,370,269号および同第4,124,582号並びに米国特許公開第2006/0167236号を参照のこと)、有機および無機中間体、不純物並びに汚染物質を取り除く、表面修飾顔料の精製をすることができる。非限定的な例としては、抽出、昇華、遠心分離、蒸留、限外ろ過もしくは逆浸透、またはそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0185】
例示的な方法においては、水性または非水性であり得る溶媒中で、式(1)の化合物を顔料と混合する(非水性溶媒を使用する方法は、水の添加を含むことができる)。顔料処理中、式(1)の化合物は部分的または全体的に加水分解されて修飾化合物Mを形成し、修飾化合物Mは顔料粒子表面で、官能基Q等の官能基と反応する。
【0186】
第2の例示的な方法においては、水性または非水性であり得る溶媒中で(非水性溶媒を使用する方法は、水の添加を含むことができる)、上記と同様な条件下で、式(1)の化合物を混合することができ、その結果、別工程において式(1)の化合物は全体的または部分的に加水分解されて修飾化合物Mを生成し、その後修飾される顔料と混合する。
【0187】
V.表面修飾顔料を含有する顔料分散体
本明細書において提供される表面修飾顔料は、特にエレクトロウェッティング技術を使用する用途で優れた安定性および優れた機能性を有する顔料分散体の調製に使用することができる。本明細書において提供される表面修飾顔料で作製される分散体は、幅広い種類の溶媒中で、さらなるポリマー分散体、シナジストおよび界面活性剤を必要とせずに優れた安定性を示す。従って、本明細書において提供される表面修飾顔料は、事実上自己分散性顔料となることができる。本明細書において提供される修飾顔料は事実上自己分散性であるが、本明細書において提供される表面修飾顔料を含む組成物は、ポリマー分散体、シナジストおよび界面活性剤を含む他の添加物も含むことができる。本明細書において提供される表面修飾顔料は、電子ディスプレイ用イメージング液体、色フィルター、液体トナー、インクジェットインクおよびエアロゾルインクを含むインク、コーティング、ペンキ、化粧品およびプラスチックの作製、並びに他の用途で特に有用である。本明細書において提供される表面修飾顔料は、極性および非極性媒体の両方において分散安定性が非イオン性機構であることに起因して、特に電子装置において優れた色およびレオロジー特性、改良された機能性および耐久性を示す分散体を生成する。
【0188】
本明細書において提供される分散体は、本発明の表面修飾顔料を含み、一般的に1以上の極性もしくは非極性溶媒、並びに、任意にさらなる有機顔料、無機顔料もしくは染料、または顔料粒子表面にイオン性、非イオン性もしくはポリマー基を共有結合で取り付ける化学修飾法により作製される表面修飾顔料もしくは不溶性染料も含むことができる。本明細書において提供される分散体は、界面活性剤、シナジスト、電気伝導率制御用添加剤、ポリマー分散剤、樹脂、消泡剤、電荷ディレクタ、および当業者に公知の他の機能性添加剤を、単独でまたは任意の組合せで含むこともできる。
【0189】
分散体は、エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディックまたは電子泳動装置で使用する、イメージング極性液体または非極性液体の調製に使用することができる。分散体は、本明細書において提供される表面修飾顔料を含む、インクジェットインクおよびエアロゾルインクを含む水性または非水性インク、コーティング、色フィルター、電気記録トナー、液体展開剤、ペンキ、化粧品およびプラスチックの調製にも使用することができる。
【0190】
A.極性溶媒
本明細書において提供される表面修飾顔料を含む分散体は、極性溶媒を含むことができる。当業者に公知の任意の極性溶媒が分散体に含まれ得る。イメージング液体の調製には、極性溶媒は、個々の液体極性溶媒であるかまたは2以上の液体極性溶媒の組合せであることができる。非限定的な例としては、水、グリコール、ポリグリコール、アルコール、ポリオール、エーテル、エステル、ケトン、ラクタム、ピロリドン、カルボナート、スルホン、スルホキシド、アミド、複素環式アミン、ニトリル、脂肪族酸、アセタール、カルバマートおよびアルデヒドが挙げられる。溶媒には複数の官能基を有する化合物も含まれ、例えば、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミン、ニトリル、アミド、スルホキシド、カルボン酸、アルデヒドおよびハロゲン、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される官能基である。例えば、溶媒はアルコール/ケトン、エーテル/エステル/ケトン、およびアミン/アルコール/ハロゲン等の官能基の組合せを含むことができる。
【0191】
極性溶媒の非限定的な具体例として、水、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸1,2−ブチレン、炭酸1,2−シクロヘキサン、炭酸グリセリン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、アセトフェノン、ピリジン、マロン酸ジメチル、ジアセトンアルコール、カルバミン酸ヒドロキシプロピル、カルバミン酸ベータ−ヒドロキシエチル、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸エチル、L−乳酸エチル、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、4H−ピラン−4−オン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルフォリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリン、ベータ−プロピオラクトン、ベータ−バレロラクトン、ベータ−ヘキサラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロロラクトン、ガンマ−ヘキサラクトン、ガンマ−ヘプタラクトン、ガンマ−オクタラクトン、ガンマ−ノナラクトン、ガンマ−デカラクトン、デルタ−バレロラクトン、デルタ−ヘキサラクトン、デルタ−ヘプタラクトン、デルタ−オクタラクトン、デルタ−ノナラクトン、デルタ−デカラクトン、デルタ−テトラデカラクトン、デルタ−オクタデコラクトン、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0192】
B.非極性溶媒
本明細書において提供される表面修飾顔料を含む分散体は、非極性溶媒を含むことができる。当業者に公知の任意の非極性溶媒が分散体に含まれ得る。イメージング液体の調製には、非極性溶媒は、個々の液体非極性溶媒であるかまたは2以上の液体非極性溶媒の組合せであることができる。
【0193】
イメージング液体の調製に特に有用である例示的な非極性溶媒としては、1以上のケイ素および/もしくはゲルマニウム原子を含む非置換、置換、直鎖、分岐、または環式化合物;脂肪族または芳香族炭化水素、部分水素化芳香族炭化水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、エポキシ、ホスファートもしくはシアノ基を含有する脂環式複素環化合物もしくは芳香族複素環化合物またはそれらの誘導体;脂肪アルコール、カルボン酸、並びにそれらのエーテル、エステル、およびアミドが挙げられる。溶媒には複数の官能基を有する化合物も含まれる。非限定的な例としては、ハロゲンおよびニトロ基、またはシアノおよびエポキシ基を有する溶媒が挙げられる。
【0194】
非極性溶媒の非限定的な具体例は、デカン、ドデカン、テトラデカン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、オクタデカノール、例えば直鎖または環式シロキサン等のシリコーン油、エクソン(Exxon)からの分岐脂肪族炭化水素Isopar(登録商標)シリーズ、並びにケロシンおよび石油スピリット等の他の石油溶媒、テトラデカンエポキシド、並びにフッ化炭化水素である。
【0195】
C.分散体および色イメージング液体の調製
本明細書において提供される表面修飾顔料を含有する分散体および色イメージング液体は、当業者に公知の任意の方法を使用して製造することができ、顔料分散体および色イメージング液体、特に色電子工学イメージング液体を製造することができる(例えば、米国特許第8,313,576号、同第8,258,231号、同第8,018,640号、同第7,804,561号、同第6,211,347号、同第5,663,224号、同第5,449,582および同第5,034,508号、並びに米国特許公開第2012/0307347号、同第2007/0205979号および同第2007/0187242号を参照のこと)。例えば、分散体および色イメージング液体の調製において、本明細書において提供される表面修飾顔料は、例えば500〜12,000RPMの回転速度を有する高速撹拌機を備えた容器内で、溶媒および任意に他の任意成分とあらかじめ混合することができる。次に、この混合物を公知の粉砕装置を使用して粉砕することができる。この粉砕装置は、例えば回転ボールミル、振動ミル、撹拌横型もしくは縦型媒体ミル、バスケットミル、ロータ/ステータ型機械、または摩砕機等であるが、これらに限定されるものではない。混合物は、バッチ操作により、または再循環および/もしくは分離経路の方法により粉砕することができる。
【0196】
公知の任意の種類およびサイズの媒体を使用することができ、例えば、15μm〜約10cmのサイズのガラス、セラミック、砂、ポリマーおよび金属媒体を使用することができる。媒体の形は、丸、定形、不定形、またはそれらの混合物であってよい。典型的な装置としては、Eiger社、Netzsch社、Buhler社、Premier社、Hockmeyer社、Chicago Boiler社、Union Process社、IKA Works社、Baker-Perkins社、Paul-O-Abbe社等により製造される機械が挙げられる。
【0197】
粉砕過程の時間は、所望の粒子径、粉砕装置の種類、および使用する媒体に依存する。例えば、粉砕過程は数分〜72時間以上であることができ、または15分〜6時間であることができる。粉砕過程は、任意の温度で行うことができ、約5℃〜120℃等である。粉砕時間および温度の任意の組合せを選択することができる。粉砕後、任意に、顔料分散体のろ過もしくは遠心分離またはその両方を行って、大きな顔料粒子、破損媒体、または汚染物質を除去することができる。
【0198】
本明細書において提供される分散体においては、本発明の表面修飾顔料は、分散体の重量に基づき、1%もしくは約1%から60%もしくは約60%、または2%もしくは約2%から50%もしくは約50%、または3%もしくは約3%から40%もしくは約40%、または5%もしくは約5%から30%もしくは約30%の量で存在することができる。1%未満の顔料濃度は可能であるが、粉砕するのに非効率である。60%より大きい顔料濃度は可能であるが、典型的に許容なレオロジー挙動を提供しないであろう。いくつかの例においては、表面修飾顔料は、分散体の重量に基づき、1wt%、2wt%、3wt%、4wt%、5wt%、6wt%、7wt%、8wt%、9wt%、10wt%、11wt%、12wt%、13wt%、14wt%、15wt%、16wt%、17wt%、18wt%、19wt%、20wt%、21wt%、22wt%、23wt%、24wt%、25wt%、26wt%、27wt%、28wt%、29wt%、30wt%、31wt%、32wt%、33wt%、34wt%、35wt%、36wt%、37wt%、38wt%、39wt%、40wt%、41wt%、42wt%、43wt%、44wt%、45wt%、46wt%、47wt%、48wt%、49wt%、50wt%、51wt%、52wt%、53wt%、54wt%、55wt%、56wt%、57wt%、58wt%、または60wt%の量で存在する。
【0199】
本明細書において提供されるイメージング液体においては、本発明の表面修飾顔料は、イメージング液体の重量に基づき、0.01%もしくは約0.011%から30%もしくは約30%、または0.1%もしくは約0.1%から25%もしくは約25%、または0.2%もしくは約0.2%から20%もしくは約20%の量で存在することができる。0.01%未満の顔料濃度は可能であるが、通常適切な色の寄与を提供しないであろう。30%より大きい顔料濃度は可能であるが、典型的に許容なレオロジー挙動を提供せず、電子装置において不適切な性能を示すであろう。いくつかの例においては、表面修飾顔料は、イメージング液体組成物の重量に基づき、0.01wt%、0.02wt%、0.03wt%、0.04wt%、0.05wt%、0.06wt%、0.07wt%、0.08wt%、0.09wt%、0.1wt%、0.2wt%、0.3wt%、0.4wt%、0.5wt%、0.6wt%、0.7wt%、0.8wt%、0.9wt%、1wt%、1.25wt%、1.5wt%、1.75wt%、2wt%、2.25wt%、2.5wt%、2.75wt%、3wt%、3.25wt%、3.5wt%、3.75wt%、4wt%、4.25wt%、4.5wt%、4.75wt%、5wt%、5.25wt%、5.5wt%、5.75wt%、6wt%、6.25wt%、6.5wt%、6.75wt%、7wt%、7.25wt%、7.5wt%、7.75wt%、8wt%、8.25wt%、8.5wt%、8.75wt%、9wt%、9.25wt%、9.5wt%、9.75wt%、10wt%、10.25wt%、10.5wt%、10.75wt%、11wt%、11.25wt%、11.5wt%、11.75wt%、12wt%、12.25wt%、12.5wt%、12.75wt%、13wt%、13.25wt%、13.5wt%、13.75wt%、14wt%、14.25wt%、14.5wt%、14.75wt%、15wt%、15.25wt%、15.5wt%、15.75wt%、16wt%、16.25wt%、16.5wt%、16.75wt%、17wt%、17.25wt%、17.5wt%、17.75wt%、18wt%、18.25wt%、18.5wt%、18.75wt%、19wt%、19.25wt%、19.5wt%、19.75wt%、20wt%、20.25wt%、20.5wt%、20.75wt%、21wt%、21.25wt%、21.5wt%、21.75wt%、22wt%、22.25wt%、22.5wt%、22.75wt%、23wt%、23.25wt%、23.5wt%、23.75wt%、24wt%、24.25wt%、24.5wt%、24.75wt%、25wt%、25.25wt%、25.5wt%、25.75wt%、26wt%、26.25wt%、26.5wt%、26.75wt%、27wt%、27.25wt%、27.5wt%、27.75wt%、28wt%、28.25wt%、28.5wt%、28.75wt%、29wt%、29.25wt%、29.5wt%、29.75wt%または30wt%の量で存在する。
【0200】
分散体およびイメージング液体中の顔料粒子は、動的光散乱粒径分析により決定される、約10nm〜約5μmの平均重量径を有することができる。いくつかの実施形態においては、粒径は50nmもしくは約50nmから300nmもしくは約300nm、または30nmもしくは約30nmから300nmもしくは約300nm、または10nmもしくは約10nmから100nmもしくは約100nm、または100nmもしくは約100nmから400nmもしくは約400nmである。分散体および色イメージング液体の動的粘度は、Brookfield Viscometer LVDV−II+Proを使用して、温度25℃で、回転速度30rpmで、適切なスピンドルを使用して測定する場合、好ましくは25℃で約0.5cPs〜2,000cPs、より好ましくは25℃で約1cPs〜500cPs、最も好ましくは25℃で約1cPs〜100cPsである。
【0201】
実施形態の分散体およびイメージング液体は、優れた安定性を示し、粒径分散、レオロジー挙動および色等の、基本的な分散特性性能を示す。前述の特性に加えて、イメージング液体の安定性は、界面表面張力性能および電子装置における適切な機能も含む。分散体およびイメージング液体の実験的評価方法を下に記載する。
【0202】
VI.試験方法
本明細書において提供される分散体および色イメージング液体の粘度は、当業者に公知の任意の方法を使用して測定することができる。例えば、本明細書において提供される分散体および色イメージング液体の粘度の値は、Brookfield Viscometer LVDV−II+Proを使用して、温度25℃で、回転速度30rpmで、適切なスピンドルを使用して測定した。他のレオメータおよびせん断速度を使用して、粘度を測定することもできる。
【0203】
顔料粒子の粒径分布は、当業者に公知の任意の方法を使用して測定することができる。本明細書において考察する粒径値では、粒径分布は、動的光散乱の原理で作動する粒径分析計を使用して、Microtac, Inc社(ペンシルベニア州モンゴメリービル)から入手可能なNPA250およびMicrotac(商標)UPAを含む粒径測定装置を使用して決定した。
【0204】
分散体およびイメージング液体の安定性は、作製したばかりの試料の粒径分布、粘度、および顕微鏡像と促進老化に付した試料のものとの比較により評価した。促進老化試験は、分散体またはイメージング液体試料を、密閉容器中に80℃で1週間設置して行った。初期試料および老化試料のパラメータ間に有意な変化が見られない場合、分散体は安定であるとみなす。
【0205】
色イメージング液体は、電圧印加による、疎水性誘電体および電極基材上の接触角の変化を評価することによりエレクトロウェッティング性能を試験した。例示的な試験においては、酸化インジウムスズ(ITO)でコーティングしたガラスを、包囲物としてParylene C誘電体およびCytonix Fluoropel(商標)1601V疎水性フッ化ポリマーの組合せで被覆した。あるいは、誘電体層は、AlおよびAsahi Cytop CTL−809M疎水性フッ化ポリマーを含有することができる。基材のITO層に一点で接続された導線は、接地電極として機能した。この基材を透明非極性溶媒中に浸漬し、そして極性液体を有する色液体の一滴を表面上に置いた。タングステン針電極プローブ(cat whisker probe)を介して直流または交流電流を2V刻みで液滴に供給し、各電圧での液滴の接触角を記録し、VCA Optimaソフトウェアプログラム(AST Product Inc.社製、マサチューセッツ州ビレリカ)を使用して算出した。電圧印加により接触角が減少して、最終的な接触角が90°未満であった場合、液体はエレクトロウェッティング性能があるとみなした。(例えば、Balaji RajらのIon and Liquid Dependent Dielectric Failure in Electrowetting Systems, Langmuir 25(20): 12387-12392 (2009)を参照のこと。この内容は参照によりその全体が本明細書に取り込まれる。)
【0206】
自社のエレクトロウェッティング装置における色液体の性能も評価した。(K. Blankenbachらの、Novel Electrowetting Displays, SID International Symposium (2007), Book 1, P-111, p.p. 618-621に記載されている。この内容は参照によりその全体が本明細書に取り込まれる。)非極性溶媒に浸漬した色液体の液滴を、電圧を切り換えることにより装置の2個のチャンバー間に入れさせた。理想的には液滴は、室温で4週間以上、抵抗、セル表面への固着、分裂、小さなサテライトの形成、または顔料凝集なしで移動する。測定中、顔料粒子による表面染色、気泡の形成、または液体色の変化を観察して検出した。
【0207】
VII.用途
本明細書において提供される表面修飾顔料、並びに修飾顔料を含有する分散体および色液体を使用して、顔料もしくは染料またはそれらの任意の組合せを含むもので着色された任意の組成物を調合することができる。このような組成物の例は、インクジェットインクおよびエアロゾルインクを含むインク、コーティング、トナー、色フィルター、ペンキ、化粧品、プラスチック、並びにエレクトロウェッティング、エレクトロフルイディックまたは電気泳動装置用液体である。
【0208】
本明細書において提供される表面修飾顔料および顔料分散体は、インクおよびコーティング組成物に良く適している。インクまたはコーティングは、当業者に公知の任意の付着方法による付着に適した粘度を有するように調合することができる。例示的な付着方法としては、フレキソ印刷、グラビア印刷、ローラコーティング、カスケードコーティング、カーテンコーティング、スロットコーティング、エレクトロコーティング、ワイヤバウンドバー(wire bound bar)、エアロゾルおよびインクジェット印刷を含むデジタル付着方法が挙げられる。好ましい付着方法は、インクジェット印刷であり、インクまたはコーティングは、例えば25℃で、約100sec−1〜200sec−1のせん断速度で、100cP以下、または50cP以下、または20cP以下、または10cP以下の適切な粘度を有するように調合することができる。
【0209】
本明細書において提供される表面修飾顔料および顔料分散体は、色化粧品組成物に良く適している。化粧ファンデーション、頬紅、アイシャドウおよび口紅等の種々の化粧品製品を、顔料を使用して着色する。顔料を含有する、形成した化粧品組成物は、水中油型エマルション、油中水型エマルションおよび無水組成物を含む種々の任意の形態になるよう調合することができる。本明細書において提供される表面修飾顔料および顔料分散体は、表面処理顔料の分散を維持すると同時に、または最終製品における顔料粒子の凝集を最低限に減少させるかまたは無くすと同時に、これらの組成物の調製を可能にする。
【0210】
本明細書において提供される表面修飾顔料は、エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディックスおよび/または電気泳動の原理により作動する電子ディスプレイに含まれることができる。このような装置は、本発明の表面修飾顔料で作製されるイメージング液体を含有することができる。一具体例においては、本明細書において提供される表面修飾顔料を含有する色イメージング液体は、エレクトロウェッティングの原理に従って作動するディスプレイにおいて使用して、像を作成することができる。一般に、エレクトロウェッティング装置は、複数の個々の画素を含有し、混和しない極性液体および非極性液体で満たされる。各画素に印加される、または各画素から除去される電圧により、極性溶媒が移動し、それにより、例えば着色状態から非着色状態または透明状態へと、画素の外観または状態を変化させる。
【0211】
本明細書において提供される任意の表面修飾顔料を含み得るイメージング液体で作動するエレクトロウェッティング装置の例は、米国特許公開第20123/07347号、同第2012/154896号および同第2012/092753号、並びに国際特許出願公開第2012/102802号、同第2012/031093号、同第2012/091776号および同第2011/020020号、並びにK. BlankenbachらのNovel Electrowetting Displays, SID International Symposium, 2007, Book 1, P-111, p.p. 618-621において記載され、これらの各内容はその全体が本明細書に取り込まれる。
【0212】
他の具体例においては、本明細書において記載される表面修飾顔料を含む、本発明において提供される色イメージング液体は、電気泳動の原理に従って作動するディスプレイにおいて使用して、像を作成することができる。本明細書において提供される任意の表面修飾顔料を含み得るイメージング液体で作動する電気泳動装置の例は、米国特許公開第2012/307347号、並びに国際特許公開第2012/102802号および同第2012/031093号において記載され、これらの各内容はその全体が本明細書に取り込まれる。
【実施例】
【0213】
実験および得られた結果を含む下記の実施例は、説明目的でのみ提供され、本発明の対象を限定するものとして解釈されるものではない。
【0214】
実施例1
黒色顔料分散体は、100部のNIPex(登録商標)160(Degussa Gas Black方法に基づき製造され、ドイツ国フランクフルト・アム・マインのオリオン・エンジニアド・カーボンズ(Orion Engineered Carbons)から入手可能な、顔料カーボンブラック)、500部の脱イオン(DI)水、および50部のイソプロパノールを混合し、その後、高速ミキサを使用して、3000RPMで、室温で1時間均質化して調製した。これとは別に、表面修飾化合物は、89.0部のSurfonamine(登録商標)L−200(テキサス州ザ・ウッドランズのハンツマン・インターナショナル・エルエルシー(Huntsman International LLC)から入手可能な親水性ポリエーテルモノアミン)、および11.0部の3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)を室温で1時間混合して調製し、その後反応物を80℃に0.5時間で加熱し、この温度で2時間撹拌した。次に、生成した表面修飾添加剤を顔料分散体に加え、スラリーを80℃で2時間混合し、その後Buchi Mini Spray Dryer B−191(デラウエア州ニューキャッスルのBuchi Corporation製)内で、ポンプ速度30%で、入口温度215℃および出口温度142℃でスプレー乾燥し、表面修飾顔料を得た。
【0215】
次に、表面修飾顔料を含有する分散体を調製した。25部の表面修飾顔料、および225部のガンマ−ブチロラクトンを、高速ミキサを使用してあらかじめ混合し、次にEigerミル(イリノイ州グレイズレイクのEngineered Mills社製)内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。顔料の平均重量粒径は、動的光散乱粒径分析から決定し、約185nmと決定した。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散を測定すると、有意な変化は示さなかった。分散体をガンマ−ブチロラクトンで希釈し、顔料含有量を約1%に減らして、イメージング液体を調製した。生成したイメージング液体は、4週間以上、優れた色および良好なエレクトロウェッティング特性を示した。
【0216】
比較例 1a:
比較用顔料分散体は、22部のNIPex(登録商標)160(ドイツ国フランクフルト・アム・マインのオリオン・エンジニアド・カーボンズ(Orion Engineered Carbons)から入手可能)、0.5部のSolsperse(登録商標)12,000顔料シナジスト剤、および2.5部のSolsperse(登録商標)20,000ポリマー分散剤(両方ともに英国マンチェスターのルーブリゾール社(Lubrizol, Ltd.)から入手可能)、並びに225部のガンマ−ブチロラクトンを使用して、高速度ミキサを使用してあらかじめ混合し、その後、Eigerミル内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕して調製した。動的光散乱粒径分析から決定した平均重量粒径は、約145nmであった。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散は有意な変化は示さなかった。分散体をガンマ−ブチロラクトンで希釈し、顔料含有量を約1%にして、イメージング液体を調製した。このイメージング液体は、優れた色を示したが、エレクトロウェッティング装置においては2、3分のみ機能した。装置の表面は黒色粒子で着色され、不良な性能を示した。
【0217】
実施例2
赤色顔料分散体は、22.5部のPR177(ディーアイシー株式会社から入手可能なPigment Red177)、160部のDI水、および7部の35%塩酸を、室温で1時間混合して調製した。次に、11部の38.5%亜硝酸ナトリウム水溶液をスラリーに滴下した。全ての亜硝酸ナトリウムを滴下後、顔料スラリーを70℃に加熱し、1時間撹拌し、ろ過して顔料を回収した。この顔料を、ろ液の伝導度がpH=7.5で20μS/cm未満になるまでDI水で洗浄した。次に、この顔料プレスケーキを、室温で、DI水中で再スラリー化し、1時間撹拌した。これとは別に、6.9部のSurfonamine(登録商標)L−200(テキサス州ザ・ウッドランズのハンツマン・インターナショナル・エルエルシー(Huntsman International LLC)から入手可能)、および0.6部の3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)を室温で1時間混合し、その後反応物を80℃に0.5時間で加熱し、この温度で2時間撹拌した。次に、生成した表面修飾添加剤を顔料分散体に加え、この混合物を80℃で2時間混合し、その後100℃の乾燥機内で一晩乾燥した。この乾燥物質は、Osterizer(登録商標)ブレンダを使用して粉砕した。
【0218】
次に、表面修飾顔料を含有する分散体を調製した。25部の表面修飾顔料、および225部の炭酸プロピレン(テキサス州ザ・ウッドランズのハンツマン・インターナショナル・エルエルシー(Huntsman International LLC)から入手可能)を、高速ミキサを使用してあらかじめ混合し、次にEigerミル内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。動的光散乱粒径分析から決定した平均重量粒径は、約215nmであった。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散は有意な変化を示さなかった。分散体を炭酸プロピレンで希釈し、顔料含有量を約1.0%に減らして、イメージング液体を調製した。この液体は、4週間以上、優れた色および良好なエレクトロウェッティング特性を示した。
【0219】
比較例 2a:
比較用顔料分散体は、22.5部のPR177(ディーアイシー株式会社から入手可能)、および150部のDI水を使用し、室温で1時間混合して調製した。これとは別に、6.9部のSurfonamine(登録商標)L−300(ハンツマン(Huntsman)から入手可能)、および0.6部の3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)を室温で1時間混合し、その後反応物を80℃に0.5時間で加熱し、この温度で2時間撹拌した。次に、生成した表面修飾添加剤を顔料分散体に加え、この混合物を80℃で2時間混合し、その後100℃の乾燥機内で一晩乾燥した。この乾燥物質は、Osterizer(登録商標)ブレンダを使用して粉砕した。
【0220】
次に、修飾顔料を含有する分散体を調製した。25部の表面修飾顔料、および225部の炭酸プロピレン(ハンツマン(Huntsman)から入手可能)を、高速ミキサを使用してあらかじめ混合し、次にEigerミル内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。動的光散乱粒径分析から決定した平均重量粒径は、約303nmであった。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径平均重量粒径は450nmであり、この分散体は安定ではないことを示した。分散体を炭酸プロピレンで希釈し、顔料含有量を約1.0%に減らして、イメージング液体を調製した。この液体は、エレクトロウェッティング装置内で全く移動せず、不良な性能を示した。
【0221】
実施例3
黒色顔料分散体は、115部のNIPex(登録商標)160(ドイツ国フランクフルト・アム・マインのオリオン・エンジニアド・カーボンズ(Orion Engineered Carbons)から入手可能な、顔料カーボンブラック)、100部のn−ヘプタン、50部のDI水、および390部のイソプロパノールを混合し、その後、高速ミキサを使用して、3000RPMで、室温で1時間均質化して調製した。これとは別に、154.0部のKerocom(登録商標)PIBA03(約1000g/molの分子量Mを有するポリイソブチレンであり、約75重量%程度までNH官能化されており、ビーエーエスエフ・エージー(BASF AG、ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン)から脂肪族炭化水素中の約65重量%濃縮物として供給されている)、および14.5部の3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン(ペンシルベニア州モリスビルのゲレスト・インク(Gelest, Inc.)から入手可能)を室温で1時間混合して調製し、その後反応物を100℃に0.5時間で加熱し、この温度で2時間撹拌した。次に、生成した表面修飾添加剤を顔料分散体に加え、混合物を80℃で2時間混合し、その後ろ過し、プレスケーキを100℃の乾燥器内で12時間乾燥した。この乾燥物質は、Osterizer(登録商標)ブレンダを使用して粉砕した。
【0222】
次に、表面修飾顔料を含有する分散体を調製した。25部の表面修飾顔料、および225部のn−テトラデカンを、高速ミキサを使用してあらかじめ混合し、次にEigerミル内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。動的光散乱粒径分析から決定した平均重量粒径は、約168nmであった。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散は有意な変化を示さなかった。分散体をn−テトラデカンで希釈し、顔料含有量を約5%にして、イメージング液体を調製した。この液体は、4週間以上、優れた色および良好なエレクトロウェッティング特性を示した。
【0223】
比較例 3a:
比較用顔料分散体は、20部のNIPex(登録商標)160(ドイツ国フランクフルト・アム・マインのオリオン・エンジニアド・カーボンズ(Orion Engineered Carbons)から入手可能)、1.0部のSolsperse(登録商標)5,000、および4.0部のSolsperse(登録商標)19,000(両方ともに英国マンチェスターのルーブリゾール社(Lubrizol, Ltd.)から入手可能)、および225部のn−テトラデカンを、高速ミキサを使用して混合することにより調製し、その後Eigerミル内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。動的光散乱粒径分析から決定した平均重量粒径は、約150nmであった。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散は有意な変化を示さなかった。分散体をガンマ−ブチロラクトンで希釈し、顔料含有量を約5%に減らして、イメージング液体を調製した。このイメージング液体は、優れた色を示したが、エレクトロウェッティング装置においては機能しなかった。
【0224】
実施例4
表面修飾顔料を含有する黒色インクジェットインクを調製した。顔料分散体は、30部の実施例1(上記)の表面修飾顔料、80部のプロピレングリコール、および90部の脱イオン(DI)水を、3,000RPMで30分間、あらかじめ混合して調製した。次に、この分散体をEigerミル(イリノイ州グレイズレイクのEngineered Mills社製)内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。顔料の平均重量粒径は、動的光散乱粒径分析から決定し、約142nmと決定した。分散体の一部を密閉容器内に入れ、それを促進老化試験のため80℃の乾燥器内に設置した。この分散体を80℃で7日間保持した後、粒径分散を測定すると、有意な変化は示さなかった。100部の分散体を15部のN−メチルピロリドン、25部のグリコール、25部の1,6−ヘキサンジオール、1部のProxel(登録商標)GXL(コネチカット州ノーウォークのアーチ・ケミカル・インク(Arch Chemical, Inc.)からの抗菌剤)、および334部のDI水と混合し、顔料含有量を約3%に減らして、インクジェットインクを調製した。このインクは、優れた光学密度および印刷適性を示した。
【0225】
実施例5
表面修飾顔料を含有する赤色ラテックスを調製した。顔料分散体は、15部の実施例2(上記)の表面修飾顔料、20部のエチレングリコール、10部の沈降硫酸バリウム(Blanc Fixe)、1部の濃縮アンモニア水、および54部のDI水を、3,000RPMで30分間、あらかじめ混合して調製した。次に、この分散体をEigerミル(イリノイ州グレイズレイクのEngineered Mills社製)内で2時間、0.5mmセラミック媒体で粉砕した。ラテックスペンキは、5部のPorter(登録商標)Paint384 HiHide Ultra Deep Base(ケンタッキー州ルイビルのPorter Paints社)を混合して調製した。標準ペンキは記載と同様な方法で調製したが、実施例2の表面修飾顔料の代わりにC.I.(登録商標)Pigment Red177(ディーアイシー株式会社から入手可能)を使用し、7.5部のDI水を7.5部のSurfynol(登録商標)GA(ペンシルベニア州アレンタウンのエアー・プロダクツ(Air Products)から入手可能)と置き換えた。生成した実施例2の表面修飾顔料を含有するラテックスペンキを、等顔料含有量の標準と比較すると、実施例2の表面修飾顔料を含有する実施例5のラテックスペンキは、108%の色強度を有した。
【0226】
種々の実施形態の記載により本発明を例示し、またこれらの実施形態を極めて詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限またはいずれの様式でも限定することを意図していない。さらなる利点および改変は当業者にとって容易に明らかであろう。従って、本発明は、そのより広い解釈において、示されかつ記載された特定の詳細、代表的な装置および方法、並びに例示的な実施例に限定されるものではない。従って、一般的な発明の概念の精神または範囲から逸脱しない範囲で、そのような詳細からの逸脱がなされてもよい。改変は当業者に明らかであろうことから、本発明は下記の特許請求の範囲によってのみ制限されることを意図する。
実施態様第1項:
官能基Qを含有する顔料粒子の表面;および
該官能基Qとの水素結合または共有結合により該表面に結合し、該表面に−Q−M基を形成する修飾化合物M;
を含む表面修飾顔料粒子であって、該修飾化合物Mが、式(1)の化合物:
【化2】

式(1)
の全体的または部分的な加水分解により形成される生成物を含み、式中、
Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;
Lは−NRC(O)NH−、−OC(O)NH−、−C(O)OCHCH(OH)CH−、OCHCH(OH)CH−、−NHCHCH(OH)CH−、−アルキレン−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−SONR−、−SO−、−NR−、=N−、≡N−,−O−または−S−であり;
各Eは独立して、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;および
x=1または2である、
表面修飾顔料粒子。
実施態様第2項:
前記表面が、同じであるかまたは異なる複数の官能基Qを含む実施態様1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第3項:
前記官能基Qがヒドロキシル、フェノール、チオールおよびチオフェノール基の中から選択される実施態様1項または2項に項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第4項:
−Q−Mが下式:
【化3】

を有し、式中、
各Qは独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;
mは1または2であり;
nは0または1であり;
m+n=2であり;
Φ、L、E、R、Rおよびxは実施態様1において規定されるとおりであり;並びに
各Rは独立して、前記顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる、
実施態様1項ないし3項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第5項:
修飾化合物Mが前記顔料粒子表面の2つの官能基Qと相互作用して、下式:
【化4】

もしくは
【化5】

の1つまたはそれらの組合せを有する−Q−M−Q部を形成し、式中、
各Qは独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;
各Rは、該顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができ;並びに
Φ、L、E、R、Rおよびxは実施態様1において規定されるとおりである、
実施態様1項ないし3項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第6項:
2以上の修飾化合物Mが互いに相互作用し、かつ前記顔料粒子表面の異なる官能基Qと相互作用して、−Q−M−M−Q−部を形成する、実施態様1項ないし3項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第7項:
前記−Q−M−M−Q−部が下式:
【化6】

を有し、式中、
各Qは独立して、O、オキシアルキレン、S、チオアルキレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、オキシヘテロシクリレン、チオヘテロシクリレン、オキシアリシクリレンまたはチオアリシクリレンであり;
Φ、L、EおよびRは実施態様1において項記載されるとおりであり;および
各Rは、前記顔料粒子表面の異なる官能基Q、または他の修飾化合物MのR置換基と相互作用することができる、
実施態様6項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第8項:
前記官能基Qが共有結合、イオン結合または水素結合により前記表面に取り付けられる実施態様1項ないし7項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第9項:
前記官能基Qが前記表面への不可逆吸着により該表面に取り付けられる実施態様1項ないし7項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第10項:
Φが約1,000〜約100,000の分子量を有する実施態様1項ないし9項のいずれか1項記載の表面修飾顔料。
実施態様第11項:
Φがポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリイミン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリカルボナート、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン/アルキレン)スルフィド、ポリエポキシド、ポリアルデヒド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、炭化水素樹脂、並びに1以上のケイ素および/またはゲルマニウム原子を含有する金属有機ポリマー、並びにそれらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、または組合せ共重合体の中から選択される、実施態様1項ないし10項のいずれか1項記載の表面修飾顔料。
実施態様第12項:
Φがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリメタクリラート、ポリアルキル/アリールアクリラート、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリシロキサン;またはそれらのランダム共重合体、ブロック共重合体、樹状共重合体、もしくは組合せ共重合体の中から選択される、実施態様1項ないし11項のいずれか1項記載の表面修飾顔料。
実施態様第13項:
式(1)の前記化合物が、式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
と、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
の反応生成物であり、式中、
Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
は−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
、RおよびRはそれぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
はF、ClまたはBrであり;
q=1〜100であり;並びに
Φ、E、R、R、m、nおよびxはそれぞれ、実施態様1において項記載されるとおりであり;
式(2)の化合物の官能基Fが式(3)の化合物の官能基Fと反応する、実施態様1項ないし12項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第14項:
前記顔料が、カーボンブラック、アゾまたはアゾ縮合顔料類に関する任意の有機顔料、金属錯体、ベンズイミダゾロン、アゾメチン、メチン、シアニン、アザカルボシアニン、エナミン、ヘミシアニン、ストレプトシアニン、スチリル、ゼロメチン、モノアザメチン、ジアザメチン、トリアザメチン、テトラアザメチン、カラテノイド、アリールメタン、ジアリールメタン、トリアリールメタン、キサンテン、チオキサンテン、フラバノイド、スチルベン、クマリン、アクリデン、フルオレン、フルオロン、ベンゾジフラノン、ホルマザン、ピラゾール、チアゾール、アジン、ジアジン、オキサジン、ジオキサジン、トリフェノジオキサジン、フェナジン、チアジン、オキサゾン、インダミン、ニトロソ、ニトロ、キノン、ヒドロキノン、ナフタキノン、アントラキノン、ローダミン、フタロシアニン、ニュートロシアニン、ジアザヘミシアニン、ポルフィリン、ペリノン、ペリレン、ピロニン、ジケトピロロピロール、インジゴ、インジゴイド、チオインジゴ、インドフェノール、ナフタルイミド、イソインドリン、イソインドリノン、イミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、キナクリドン、フラバントロン、インダントロン、アントラピリミジン、キノフタロン、イソビオラントロン、ピラントロン、およびそれらの任意の組合せの中から選択される、実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第15項:
前記顔料が、建染染料もしくは分散染料、または酸性増白剤、直接増白剤、反応性増白剤、媒染性増白剤、溶剤増白剤、天然増白剤、塩基性(陽イオン性)増白剤、硫黄増白剤、蛍光増白剤もしくは光学増白剤の不溶性塩もしくは複合体、有機顔料、無機顔料もしくは体質顔料の混合物もしくはそれらの固体溶液、有機シェルで覆われた無機コアを有するシェル型顔料、または分散ポリマー粒子、またはそれらの任意の組合せを含む、実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第16項:
前記顔料が、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、含水酸化クロムグリーン、コバルトグリーン、金属硫化物、硫セレン化カドミウム、亜鉛フェライト、バナジン酸ビスマス、並びにそれらの誘導体およびそれらの任意の組合せの中から選択される顔料を更に含む、実施態様15項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第17項:
前記顔料が、C.I.Pigment Black6、7、9、11、12、14、15、22、26、27、28、29、30、33、34および35;C.I.Pigment Green18、20、21および22;C.I.Pigment Blue27、30および73;C.I.Pigment Red265および275;C.I.Pigment Yellow38、40、53、119、157、158、160、161、162および184;C.I.Pigment White4、5、6、6:1、7、8、9、10、12、13、14、15、18、18:1、19、21、22、23、24、25、26、27、28、32、33および36、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される顔料を更に含む、実施態様15項または16項に項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第18項:
前記顔料がC.I.Pigment Black7である実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第19項:
前記顔料が、2以上の有機顔料、カーボンブラックおよび/もしくは無機顔料の混合物、染料、それらの固体溶液またはそれらの反応生成物である、実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第20項:
前記顔料が近赤外(NIR)反射顔料、NIR透過顔料、または蛍光性顔料を含む、実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第21項:
前記顔料が、NIR反射顔料もしくはNIR透過顔料、または2以上のNIR反射もしくはNIR透過無機顔料および/もしくは有機顔料の混合物、染料、それらの固体溶液またはそれらの反応生成物である、実施態様1項ないし13項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第22項:
前記顔料が、顔料もしくは染料、またはそれらの組合せを含む黒色着色剤である、実施態様1項ないし21項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第23項:
前記修飾化合物Mが、前記表面修飾粒子の重量に基づき、0.1%または約0.1%から95%または約95%の量で存在する、実施態様1項ないし22項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第24項:
前記顔料粒子が10nm〜5μmの平均重量径を有する実施態様1項ないし23項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子。
実施態様第25項:
実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子を含む、顔料分散体組成物。
実施態様第26項:
1以上の極性溶媒、非極性溶媒、さらなる有機顔料、さらなる無機顔料、界面活性剤、シナジスト、電気伝導率制御用添加剤、ポリマー分散剤、可塑剤、樹脂、消泡剤および電荷ディレクタ、並びにそれらの任意の組合せを更に含む、実施態様25項記載の分散体組成物。
実施態様第27項:
前記極性溶媒が、水、グリコール、ポリグリコール、アルコール、ポリオール、エーテル、エステル、ケトン、ラクタム、ピロリドン、カルボナート、スルホン、スルホキシド、アミド、複素環式アミン、ニトリル、脂肪族酸アセタール、カルバマート、アルデヒドおよび塩化炭化水素、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される、実施態様26項記載の分散体組成物。
実施態様第28項:
前記極性溶媒が、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミン、ニトリル、アミド、スルホキシド、カルボン酸、アルデヒドおよびハロゲンの中から選択される官能基の組合せを含む、実施態様26項記載の分散体組成物。
実施態様第29項:
前記極性溶媒が、水、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸1,2−ブチレン、炭酸1,2−シクロヘキサン、炭酸グリセリン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、アセトフェノン、ピリジン、マロン酸ジメチル、ジアセトンアルコール、カルバミン酸ヒドロキシプロピル、カルバミン酸ベータ−ヒドロキシエチル、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸エチル、L−乳酸エチル、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、4H−ピラン−4−オン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルフォリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリン、ベータ−プロピオラクトン、ベータ−バレロラクトン、ベータ−ヘキサラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロロラクトン、ガンマ−ヘキサラクトン、ガンマ−ヘプタラクトン、ガンマ−オクタラクトン、ガンマ−ノナラクトン、ガンマ−デカラクトン、デルタ−バレロラクトン、デルタ−ヘキサラクトン、デルタ−ヘプタラクトン、デルタ−オクタラクトン、デルタ−ノナラクトン、デルタ−デカラクトン、デルタ−テトラデカラクトンおよびデルタ−オクタデコラクトン、並びにそれらの任意の組合せの中から選択される、実施態様26項記載の分散体組成物。
実施態様第30項:
前記非極性溶媒が、1以上のケイ素および/もしくはゲルマニウム原子を含む非置換、置換、直鎖、分岐、並びに環式化合物またはそれらの組合せ、脂肪族または芳香族炭化水素、部分水素化芳香族炭化水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、エポキシ、ホスファートもしくはシアノ基を含有する脂環式複素環化合物または芳香族複素環化合物およびそれらの誘導体、脂肪アルコール、カルボン酸、並びにそれらのエーテル、エステル、およびアミドの中から選択される、実施態様26項記載の分散体組成物。
実施態様第31項:
前記非極性溶媒が、デカン、ドデカン、テトラデカン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、オクタデカノール、シリコーン油、直鎖シロキサン、環式シロキサン、分岐脂肪族炭化水素、石油溶媒、ケロシン、石油スピリット、テトラデカンエポキシドおよびフッ化炭化水素、並びにそれらの組合せの中から選択される、実施態様26項記載の分散体組成物。
実施態様第32項:
表面修飾顔料の量が、前記分散体組成物の重量に基づき、1%〜60%の量である実施態様25項ないし31項のいずれか1項記載の分散体組成物。
実施態様第33項:
表面修飾顔料の量が、前記分散体組成物の重量に基づき、5%〜30%の量である実施態様25項ないし32項のいずれか1項記載の分散体組成物。
実施態様第34項:
25℃において、回転速度30rpmで、0.5cPまたは約0.5cPから2,000cPまたは約2,000cPの動的粘度を有する、実施態様25項ないし33項のいずれか1項記載の分散体組成物。
実施態様第35項:
式(1)の化合物:
【化7】

式(1)
であって、式中、
Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;
Lは−NRC(O)NH−、−OC(O)NH−、−C(O)OCHCH(OH)CH−、−OCHCH(OH)CH−、−NHCHCH(OH)CH−、−アルキレン−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−SONR−、−SO−、−NR−、=N−、≡N−,−O−または−S−であり;
各Eは独立して、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;および
x=1または2である、
化合物。
実施態様第36項:
a)式(2)の化合物:
F−[E−Si(R(R 式(2)
と、式(3)の化合物:
(F−Φ 式(3)
を反応させることにより、式(1)の化合物:
【化8】

式(1)
を合成することであって、式(1)中、
Φは約100〜約5,000,000の分子量を有する直鎖、分岐または樹状ポリマー鎖であり;
Lは−NRC(O)NH−、−OC(O)NH−、−C(O)OCHCH(OH)CH−、−OCHCH(OH)CH−、−NHCHCH(OH)CH−、−アルキレン−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−SONR−、−SO−、−NR−、=N−、≡N−,−O−または−S−であり;
各Eは独立して、アルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アルキレンアミノ、アルキレンイミノ、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシ、アリーレンオキシアルキレン、オキサアルキレン、オキシアルキレン、ジオキシアルキレンまたはオキシアリーレンであり;
各Rは独立して、H、ヒドロキシル、オキシアルキル、オキシアルキレンアリール、ハロゲン、アセタートまたはアミンであり;
各Rは独立して、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはアルキレンアリールであり;
はH、アルキル、アリールまたはアルキルアリールであり;
m=1〜3であり;
n=0〜2であり;
m+n=3であり;および
x=1または2であり;
式(2)中、
Fは−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;並びに
E、R、R、m、nおよびxはそれぞれ上記のとおりであり;
式(3)中、
は−NCO、−NR、−N、−SO3−、−OH、−SH、R、−COOH、−COR、−SO、エポキシ、アクリラートおよびビニルの中から選択され;
、RおよびRはそれぞれ独立して、HまたはC−C20アルキルであり;
はF、ClまたはBrであり;
q=1〜100であり;並びに
Φは上記で規定されるとおりである;
合成すること;
b)顔料粒子を式(1)の化合物と処理して、表面処理顔料を形成すること;並びに
c)(i)ろ過してプレスケーキを形成し、該プレスケーキを乾燥すること、または(ii)ろ過せずに該表面処理顔料を直接乾燥すること、により該表面処理顔料を単離すること、
を含む、表面修飾顔料粒子を調製する方法。
実施態様第37項:
工程b)が、0℃〜200℃の温度で、0.5時間〜24時間、顔料粉砕しながらまたは顔料粉砕せずに行われる実施態様36項記載の方法。
実施態様第38項:
前記表面処理顔料を精製することを更に含む、実施態様36項または37項に項記載の方法。
実施態様第39項:
前記精製が、抽出、昇華、遠心分離、蒸留、再結晶、分別再結晶、限外ろ過もしくは逆浸透、またはそれらの任意の組合せによりなされる実施態様38項記載の方法。
実施態様第40項:
実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子、または実施態様25ないし34のいずれか1項記載の分散体の、色フィルター、液体トナー、インク、コーティング、ペンキ、化粧品、プラスチックまたは電子ディスプレイ用色イメージング液体の調製用の用途。
実施態様第41項:
前記インクがインクジェットインクである実施態様40項記載の用途。
実施態様第42項:
実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子、または実施態様25項ないし34項のいずれか1項記載の分散体を含み、表面修飾顔料粒子の量が、色イメージング液体の重量の0.01%または約0.01%から30%または約30%である、エレクトロウェッティングおよび/または電気泳動電子ディスプレイ用色イメージング液体。
実施態様第43項:
表面修飾顔料粒子の量が、前記色イメージング液体の重量の0.2%または約0.2%から20%または約20%である、実施態様42項記載の色イメージング液体。
実施態様第44項:
前記表面修飾顔料粒子が、10nmもしくは約10nmから5μmもしくは約5μm、または20nmもしくは約20nmから500nmもしくは約500nm、または30nmもしくは約30nmから300nmもしくは約300nmの平均重量径を有する、実施態様42項または43項記載の色イメージング液体。
実施態様第45項:
25℃において、回転速度30rpmで、0.5cPまたは約0.5cPから2,000cPまたは約2,000cPの動的粘度を有する、実施態様42項ないし44項のいずれか1項記載の色イメージング液体。
実施態様第46項:
エレクトロウェッティング、エレクトロフルイディクス、および/または電気泳動の原理により作動し、装置が実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子、または実施態様41項ないし45項のいずれか1項記載のイメージング液体を含む、電子ディスプレイまたは電子装置。
実施態様第47項:
実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子、または実施態様25項ないし34項のいずれか1項記載の分散体を含む化粧品組成物。
実施態様第48項:
実施態様1項ないし24項のいずれか1項記載の表面修飾顔料粒子、または実施態様25項ないし34項のいずれか1項記載の分散体を含む、インクまたはコーティング。
実施態様第49項:
前記インクがインクジェットインクである、実施態様48項記載のインク。