(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235712
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1345 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
G02F1/1345
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-529469(P2016-529469)
(86)(22)【出願日】2014年1月22日
(65)【公表番号】特表2016-537677(P2016-537677A)
(43)【公表日】2016年12月1日
(86)【国際出願番号】CN2014071156
(87)【国際公開番号】WO2015096256
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2016年5月23日
(31)【優先権主張番号】201310733592.3
(32)【優先日】2013年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515204720
【氏名又は名称】深▲セン▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107847
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 聡
(72)【発明者】
【氏名】施 明宏
(72)【発明者】
【氏名】廖 作敏
【審査官】
横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−264793(JP,A)
【文献】
特開平11−183930(JP,A)
【文献】
特開2007−322627(JP,A)
【文献】
特開2004−247533(JP,A)
【文献】
特開2002−250936(JP,A)
【文献】
特開2010−085551(JP,A)
【文献】
特開2007−322474(JP,A)
【文献】
特開平06−082833(JP,A)
【文献】
特開平11−015022(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0140269(US,A1)
【文献】
国際公開第2012/161072(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0249074(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1337,1/1343−1/1345
G02F 1/136−1/1368
Japio−GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造であって、透明基板と、該透明基板上に形成される第一金属層と、該第一金属層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される第二金属層と、該第二金属層上に形成される保護層とを含み、前記第一金属層と第二金属層は電気接続され、前記絶縁層には第一金属層を露出させる第一開口が形成され、前記保護層には第二金属層を露出させる第二開口が形成され、前記第二開口と第一開口が対応するように設けられることにより前記ファンアウト区域に凹部が形成され、
前記第二金属層は絶縁層と第一金属層上に形成され、該第二金属層が前記第一開口から露出して第一金属層と直接接触することにより、第一金属層と第二金属層との間の電気接続を実現し、
保護層と第二金属層上に形成される透明導電層を更に含み、
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記透明導電層は第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触し、
前記透明導電層に第一乃至第三開口と対応する第四開口が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項2】
前記透明基板はガラス基板或いはプラスチック基板である請求項1に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項3】
前記第一金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのゲートラインが形成され、前記第二金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのデータラインが形成される請求項1に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項4】
前記透明導電層は酸化インジウムスズで形成される請求項1に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項5】
前記透明基板に第一槽が形成され、前記第一金属層に該第一槽と対応する第二槽が形成されることにより前記凹部の深さをより深くし、前記第一槽と第二槽は、第一乃至第四開口と対応するところの下方に位置する請求項1に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項6】
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記ファンアウト区域構造は保護層、第二金属層、絶縁層及び第一金属層上に形成される透明導電層を更に含み、前記第一金属層、絶縁層、第二金属層及び保護層は透明基板上に順に設けられ、前記透明導電層が第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触することにより、前記第二金属層と第一金属層を電気接続させる請求項1に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項7】
狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造であって、透明基板と、該透明基板上に形成される第一金属層と、該第一金属層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される第二金属層と、該第二金属層上に形成される保護層とを含み、前記第一金属層と第二金属層は電気接続され、前記絶縁層には第一金属層を露出させる第一開口が形成され、前記保護層には第二金属層を露出させる第二開口が形成され、前記第二開口と第一開口が対応するように設けられることにより前記ファンアウト区域に凹部が形成され、
前記透明基板はガラス基板或いはプラスチック基板であり、
前記第一金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのゲートラインが形成され、前記第二金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのデータラインが形成され、
前記第二金属層は絶縁層と第一金属層上に形成され、該第二金属層が前記第一開口から露出して第一金属層と直接接触することにより、第一金属層と第二金属層との間の電気接続を実現し、
保護層と第二金属層上に形成される透明導電層を更に含み、
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記透明導電層は第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触し、
前記透明導電層に第一乃至第三開口と対応する第四開口が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項8】
前記透明導電層は酸化インジウムスズで形成される請求項7に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【請求項9】
前記透明基板に第一槽が形成され、前記第一金属層に該第一槽と対応する第二槽が形成されることにより前記凹部の深さをより深くし、前記第一槽と第二槽は、第一乃至第四開口と対応するところの下方に位置する請求項7に記載の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、本体が薄く、省エネがよく、輻射がないという利点を有しているので、幅広く応用されている。現在売られている液晶表示装置は通常、バックライト型液晶表示装置であり、液晶パネルとバックライトモジュール(backlight module)を含む。液晶表示装置の作動原理は、平行の二枚のガラス基板の間に液晶分子が存在し、二枚のガラス基板に駆動電圧を印加して液晶分子の回転方向を制御することにより、バックライトモジュールから出射する光線で画面を形成することである。液晶パネル本体が発光することができないため、バックライトモジュールの光線を使用しなければ画像を正常に表示することができない。すなわち、バックライトモジュールは液晶表示装置の重要なモジュールである。バックライトモジュールは、光源の設置位置によってエッジ型バックライトモジュールと直下型バックライトモジュールに分けられる。直下型バックライトモジュールは、光源、例えば冷陰極蛍光管(Cold Cathode Fluorescent Lamp、CCFL)或いは発行ダイオード(Light Emitting Diode、LED)を液晶パネルの直下に設けることにより、面光源を形成して液晶パネルに提供する。エッジ型バックライトモジュールは、LEDライトバー(Lightbar)を液晶パネルの側面後方の辺縁部に設ける。LEDライトバーから出射する光線は、導光板(Light Guide Plate、LGP)の側面の入光面から導光板内に入射し、反射と拡散を経て導光板の出光面から出射する。この後、光学フィルム組によって面光源を形成して液晶パネルに提供する。
【0003】
液晶表示技術の発展に伴って、液晶表示装置の性能及び外観に対するユーザーの要求は段々高まっており、液晶表示パネルの有効表示区域からパネルの辺縁部までの距離(狭額程度)は段々小さくなっている。しかしながら、ポリイミド(Polyimide、PI)塗布工程(配向膜工程)などにより、辺縁の幅を容易に狭くすることができない。従来の技術において、カーラフィルタ基板側ではフォトスペーサー(Photo Spacer、PS)によってポリイミドが外部へ流れることを防止し、マトリックス基板側では周辺に堆積された二層の金属薄膜を形成することによりポリイミドが外部へ流れることを防止したきた。これにより辺縁の幅を狭くすることができる。しかしながら、ファンアウト(Fanout)区域(表示区域の信号配線と駆動器が接続される部分)に複数の信号ラインを形成する必要があり、かつ信号ライン本体が二層の金属薄膜を採用するので、ファンアウト区域に二層の金属薄膜を堆積して段差を形成することによってポリイミドが外部へ流れることを防止することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、少なくとも連続に設けられた第一金属層をそのまま保留し、第一金属層以外の各層をエッチングしてしまうことにより、段差を形成し、ポリイミドが外部へ流れることを防止することができる、狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を提供することにある。これにより、狭額という目的を実現し、液晶表示パネルのきれいな見た目を確保し、液晶表示パネルの競争力を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を実現するため、本発明は次の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を提供する。該狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は、透明基板と、該透明基板上に形成される第一金属層と、該第一金属層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される第二金属層と、該第二金属層上に形成される保護層とを含む。前記第一金属層と第二金属層は電気接続され、前記絶縁層には第一金属層を露出させる第一開口が形成され、前記保護層には第二金属層を露出させる第二開口が形成される。前記第二開口と第一開口が対応するように設けられることにより前記ファンアウト区域に凹部が形成される。
【0006】
前記透明基板はガラス基板或いはプラスチック基板である。
【0007】
前記第一金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのゲートラインが形成され、前記第二金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのデータラインが形成される。
【0008】
前記第二金属層は絶縁層と第一金属層上に形成され、該第二金属層が前記第一開口から露出して第一金属層と直接接触することにより、第一金属層と第二金属層との間の電気接続を実現する。
【0009】
前記狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は保護層と第二金属層上に形成される透明導電層を更に含む。
【0010】
前記透明導電層は酸化インジウムスズで形成される。
【0011】
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記透明導電層は第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触する。
【0012】
前記透明導電層に第一乃至第三開口と対応する第四開口が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする。
【0013】
前記透明基板に第一槽が形成され、前記第一金属層に該第一槽と対応する第二槽が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする。前記第一槽と第二槽は、第一乃至第四開口と対応するところの下方に位置する。
【0014】
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記ファンアウト区域構造は保護層、第二金属層、絶縁層及び第一金属層上に形成される透明導電層を更に含む。前記第一金属層、絶縁層、第二金属層及び保護層は透明基板上に順に設けられ、前記透明導電層が第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触することにより、前記第二金属層と第一金属層を電気接続させる。
【0015】
本発明は次の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を更に提供する。該狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は、透明基板と、該透明基板上に形成される第一金属層と、該第一金属層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される第二金属層と、該第二金属層上に形成される保護層とを含む。前記第一金属層と第二金属層は電気接続され、前記絶縁層には第一金属層を露出させる第一開口が形成され、前記保護層には第二金属層を露出させる第二開口が形成される。前記第二開口と第一開口が対応するように設けられることにより前記ファンアウト区域に凹部が形成される。
前記透明基板はガラス基板或いはプラスチック基板である。
前記第一金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのゲートラインが形成され、前記第二金属層には前記狭額液晶表示装置の信号ラインのデータラインが形成される。
前記第二金属層は絶縁層と第一金属層上に形成され、該第二金属層が前記第一開口から露出して第一金属層と直接接触することにより、第一金属層と第二金属層との間の電気接続を実現する。
保護層と第二金属層上に形成される透明導電層を更に含む。
【0016】
前記透明導電層は酸化インジウムスズで形成される。
【0017】
前記第二金属層には第一開口と対応する第三開口が形成され、前記透明導電層は第二開口、第三開口及び第一開口によって第一金属層と接触する。
【0018】
前記透明導電層に第一乃至第三開口と対応する第四開口が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする。
【0019】
前記透明基板に第一槽が形成され、前記第一金属層に該第一槽と対応する第二槽が形成されることにより、前記凹部の深さをより深くする。前記第一槽と第二槽は、第一乃至第四開口と対応するところの下方に位置する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の効果は次のとおりである。すなわち、本発明の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は、少なくとも連続に設けられた第一金属層をそのまま保留し、一つ或いは複数の凹部によってポリイミドが外部へ流れることを防止する。すなわち、凹部周囲の第一金属層以外の各層をエッチングしてしまうことにより、段差を形成し、ポリイミドが外部へ流れることを防止する。これにより、狭額という目的を実現し、液晶表示パネルのきれいな見た目を確保し、液晶表示パネルの競争力を向上させることができる。
【0021】
本発明の特徴及び技術事項をより詳細に理解してもらうため、以下、本発明の好適な実施例と図面により本発明を詳細に説明する。添付された図面は、本発明の技術事項を説明するためのものであるが、本発明を限定するものでない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下、図面により本発明の具体的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の技術事項と発明の効果を理解しやすく示させる。
【
図1】本発明の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す正面図である。
【
図2】本発明の第一実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【
図3】本発明の第二実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【
図4】本発明の第三実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【
図5】本発明の第四実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【
図6】本発明の第五実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【
図7】本発明の第六実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の技術事項及び発明の効果をより詳細に説明するため、以下本発明の好適な実施例及び図面により本発明を詳細に説明する。
【0024】
図1及び
図2を参照する。
図1は本発明の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す正面図であり、
図2は本発明の第一実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本発明が提供する狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は、透明基板22と、該透明基板22上に形成される第一金属層24と、該第一金属層24上に形成される絶縁層26と、該絶縁層26上に形成される第二金属層27と、該第二金属層27上に形成される保護層28とを含む。前記第一金属層24と第二金属層27は電気接続され、前記絶縁層26には第一金属層24を露出させるための第一開口31が形成され、前記保護層28には第二金属層27を露出させるための第二開口32が形成されている。前記第一開口31と第二開口32が対応するように設けられることにより、前記ファンアウト区域に凹部14が形成されている。凹部14を採用することにより、ポリイミドの外部への流れを防止し、狭額という目的を実現することができる。したがって、液晶表示パネルのきれいな見た目を確保し、液晶表示パネルの競争力を向上させることができる。
【0025】
本実施例において、前記第二金属層27は絶縁層26と第一金属層24上に形成され、該第二金属層27が前記第一開口31から露出して第一金属層24と直接接触することにより、第一金属層24と第二金属層27との間の電気接続を実現する。
【0026】
前記透明基板22はガラス基板或いはプラスチック基板であり、好ましくはガラス基板である。
【0027】
前記第一金属層24には前記狭額液晶表示装置の信号ライン12のゲートラインが形成され、前記第二金属層27には前記狭額液晶表示装置の信号ライン12のデータラインが形成される。
【0028】
図3を参照する。
図3は本発明の第二実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本実施例は、第一実施例に加えて、第二金属層27の露出部分を保護する一層の透明導電層29を含む。該透明導電層29は保護層28と第二金属層27上に形成される。
【0029】
前記透明導電層29は酸化インジウムスズ積層で形成されることが好ましい。
【0030】
図4を参照する。
図4は本発明の第三実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本実施例において、第一実施例の第二金属層27を改善することにより、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。すなわち、(本実施例の)第二金属層27'に第一、第二開口31、32と対応する第三開口33が形成されることにより、凹部14の深さをより深くし、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。この場合、前記保護層28は前記第二金属層27'と第一金属層24上に形成され、前記透明導電層29は第二開口32、第三開口33及び第一開口31によって第一金属層24と接触する。
【0031】
図5を参照する。
図5は本発明の第四実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本実施例において、第三実施例に基づいて構造を改善することにより、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。(本実施例の)透明導電層29'に第一乃至第三開口31、32及び33と対応する第四開口34が形成されることにより、凹部14の深さをより深くし、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。
【0032】
図6を参照する。
図6は本発明の第五実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本実施例において、第四実施例に基づいて構造を改善することにより、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。(本実施例の)透明基板22'に第一槽16が形成され、第一金属層24'に第一槽16と対応する第二槽18が形成されることにより、凹部14の深さをより深くし、ポリイミドの外部への流れを防止するより有効な技術的効果を獲得することができる。前記第一、第二槽16、18は、第一乃至第三開口31、32及び33と対応するところの下方に位置する。
【0033】
図7を参照する。
図7は本発明の第六実施例に係る狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造を示す構造図である。本実施例と上述した実施例の相違点は、前記第一金属層24と第二金属層27''とが直接接触せず、透明導電層29''によって第一金属層24と第二金属層27''とが電気接続されることにある。具体的に、前記第二金属層27''には第一開口31'と対応する第三開口33''が形成され、前記ファンアウト区域構造は保護層28'、第二金属層27''、絶縁層26及び第一金属層24上に形成される透明導電層29''を更に含む。前記第一金属層24、絶縁層26、第二金属層27''及び保護層28'は透明基板22上に順に設けられる。透明導電層29''が前記保護層28'上に形成され、かつ第二開口32'、第三開口33'及び第一開口31'によって第一金属層24と接触することにより、前記第二金属層27''と第一金属層24を電気接続させる。このような狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造において、前記絶縁層26と第二金属層27''はフォトエッチングで形成することができる。すなわち、フォトマスクのコストを節約するとともに工程を簡素化することができるので、生産コストを下げることができる。
【0034】
本発明は、凹部が一個しか形成されていない前記実施例にのみ限定されるものでく、実際の需要によって凹部を複数設けることができる。
【0035】
上述したとおり、本発明の狭額液晶表示装置のファンアウト区域構造は、少なくとも連続に設けられた第一金属層をそのまま保留し、一つ或いは複数の凹部によってポリイミドが外部へ流れることを防止する。すなわち、凹部周囲の第一金属層以外の各層をエッチングしてしまうことにより、段差を形成し、ポリイミドが外部へ流れることを防止する。これにより、狭額という目的を実現し、液晶表示パネルのきれいな見た目を確保し、液晶表示パネルの競争力を向上させることができる。
【0036】
本技術分野の技術者は、本発明の技術的要旨と技術的範囲を逸脱しない範囲内で色々な設計上の変更と変形を行うことができる。このような変更と変形があっても本発明の特許請求の範囲に含まれることは勿論である。