【文献】
QUALCOMM Incorporated,TP on Section 5.1 on Uplink Physical Layer Enhancements[online],3GPP TSG-RAN WG1#73 R1-132699,2013年 5月24日,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_73/Docs/R1-132699.zip
【文献】
ZTE,Uplink Time Division Multiplexing Using Reduced Spreading Factor[online],3GPP TSG-RAN WG1#72b R1-131130,2013年 4月19日,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_72b/Docs/R1-131130.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記10ms送信モードの前記構成を前記基地局に指示するステップは、トランスポートフォーマットコンビネーションインジケータ(TFCI)を介して指示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
指示するための前記手段は、トランスポートフォーマットコンビネーションインジケータ(TFCI)を介して前記構成された送信モードを前記基地局に指示するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面に関する下記の詳細な説明は、様々な構成の説明として意図されており、本明細書で説明する概念が実行され得る唯一の構成を表すように意図されているわけではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解をもたらす目的で、具体的な詳細を含んでいる。しかし、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実行され得ることが、当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念を曖昧にするのを回避する目的で、周知の構成要素がブロック図の形式で示されている。
【0015】
本開示は、ユーザ機器(UE)においてアップリンク(UL)チャネル上で10ms送信モードを構成することと、10ms送信モードの構成をUEと通信している基地局に指示することと、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を10ms圧縮送信に圧縮することと、20msTTIの第1の10ms中に10ms圧縮送信を送信することと、20msTTIの第2の10ms中にULチャネルの不連続送信(DTX)を実行することとによって、専用チャネル(DCH)の動作中にUEにおける電池消費量を削減するための方法および装置を提供する。
【0016】
図1を参照すると、ユーザ機器(UE)における電池消費量を削減するのを容易にするワイヤレス通信システム100が例示される。たとえば、システム100は、1つまたは複数の無線リンク114および/または116を介して、ネットワークエンティティ110および/または基地局と通信することができるUE102を含む。たとえば、UE102は、アップリンク(UL)114および/またはダウンリンク(DL)116上で基地局112と通信することができる。UL114は一般に、UE102から基地局112への通信のために使用され、および/または、DL116は一般に、基地局112からUE102への通信のために使用される。
【0017】
一態様では、ネットワークエンティティ110は、任意のタイプのネットワーク構成要素、たとえば、基地局(BS)またはNodeBまたはeNodeBまたはフェムトセルを含むアクセスポイント、中継器、ピアツーピアデバイス、認証、許可およびアカウンティング(AAA)サーバ、モバイル交換センター(MSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)などのうちの1つまたは複数を含むことができ、ネットワーク構成要素によって、UE102は、ワイヤレス通信リンク114および/または116を通信し、および/または確立し、保持できるようになり得、通信リンクは、ネットワークエンティティ110および/または基地局112と通信するための通信チャネルを形成する周波数または周波数帯域を介しての通信セッションを含むことができる。さらなる態様では、たとえば、基地局112は、無線アクセス技術(RAT)標準規格、たとえば、GSM(登録商標)、CDMA、W-CDMA、HSPAまたはロングタームエボリューション(LTE)に従って動作することができる。
【0018】
さらなる態様では、UE102はモバイル装置とすることができ、また、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアントと呼ばれるか、または他の何らかの適切な用語で呼ばれることもある。
【0019】
一態様では、UE102は、UEにおいてアップリンク(UL)チャネルの送信モード106を構成する構成マネージャ104を含むように構成することができる。たとえば、一態様では、構成マネージャ104は、10ms送信モードまたは20ms送信モードにおいてULチャネル(たとえば、専用物理制御チャネル(DPCCH))の送信モードを構成することができ、ただし、値10msまたは20msは、それぞれのモードに関する送信の持続時間を示す。本開示において、アップリンク(UL)およびULチャネルという用語は、互換的に使用することができ、一態様では、ULまたはULチャネルは、限定はしないが、UL DPCCHを含む場合がある。UEは、UL(たとえば、リンク114)上でUE102からネットワークエンティティ110および/または基地局112にデータを送信するために、構成された送信モードを使用する。一態様では、10msまたは20ms送信モードにおいて送信するために使用されるULチャネルは、物理レイヤにおいて生成される制御情報、たとえば、パイロット、電力制御、およびレートビットを搬送するUL DPCCHとすることができる。
【0020】
一態様では、構成マネージャ104が、10ms送信モードにおいて動作するようにUE102を構成するとき、UE102は、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を10ms圧縮送信に圧縮し、20msTTIの第1の10ms中に圧縮送信を送信することができる。さらに、UEは、20msTTIの第2の10ms中にULチャネルの不連続送信(DTX)を実行することができる。
【0021】
さらなる態様またはオプションの態様では、構成マネージャ104は、20msTTIの全持続時間中に、または20msTTIの第1の10ms中のみに、ダウンリンク(DL)専用物理チャネル(DPCH)を受信するようにUE102を構成することができる。さらなる追加の態様では、構成マネージャは、UEが、20msTTIの第2の10ms中に不連続送信(DTX)モードに入っている場合があるとき、20msTTIの第2の10ms中に基地局へのTPCコマンドの送信を一時停止するようにUE102を構成することができる。
【0022】
上記の態様と組み合わせて、または上記の態様とは別に実行することができるさらなる態様が以下に論じられ、その態様によれば、UE102は、さらに電池効率を高めて動作することができる。
【0023】
図2は、専用チャネル(DCH)のDLフレーム早期終了なし(FET-less:frame early termination-less)動作において、スロット15における1%の早期ブロック誤り率(BLER:block error rate)ターゲット、常時オンDL DPCH、および一時停止されたインナーループ電力制御(ILPC)を伴う10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造200の例示的な態様を示す。
【0024】
一態様では、構成マネージャ104は、UL上で基地局112への第1の10ms無線フレーム204(たとえば、無線フレーム1)および第2の10ms無線フレーム208(たとえば、無線フレーム2)を含む第1の音声フレーム(たとえば、20ms音声フレーム)の送信中に10ms送信モード240において動作するようにUE102を構成することができる。UE102は、UL DPCCH224上で第1の10ms無線フレーム204においてトランスポートフォーマットコンビネーションインジケータ(TFCI:transport format combination indicator)226を送信することによって、基地局112に、構成された送信モード240を指示(たとえば、通知)することができる。ワイヤレスネットワークにおいて、TFCI226を用いて、現在のトランスポートフォーマットコンビネーション(TFC)、および適切なトランスポートチャネル上で受信されたデータを復号し、逆多重化し、送達する方法を受信側(たとえば、基地局112)に指示または通知することができる。
【0025】
たとえば、一態様では、UEが10ms送信モードにおいて送信するために構成されたことを指示するために、TFCI226の最上位ビット(MSB)を1の値に設定することができる。さらなる態様またはオプションの態様では、UEが20ms送信モード242において送信する、たとえば、無線フレーム3(212)および無線フレーム4(216)を含む第2の音声フレーム(たとえば、20ms音声フレーム)を送信するために構成されることを指示するために、TFCIのMSBを(228において)0の値に設定することができる。さらなる追加の態様またはオプションの態様では、TFCI値の2つの異なるブロックを用いて、2つの異なる送信モード(たとえば、10ms送信モードおよび20ms送信モード)を識別することができる。
【0026】
さらなる態様では、最初の数スロットにわたる、より短いコード、たとえば、最初の10スロットと、R99 TFCIエンコーダをパンクチャリングすることによって得られたパンクチャードコードとを用いて、TFCI値を送ることができる。これは基地局112に、TFCI値を復号し、UEが10ms送信モードにあるか、20ms送信モードにあるかを識別するだけの十分な時間を与えることができる。オプションの態様では、R99の専用物理制御チャネル(DPCCH)を使用することができ、基地局112は、TFCI値を早期に復号するために、最初の、たとえば、10スロットにわたってのみTFCI値についての情報を収集することができる。
【0027】
一態様では、UE102は、UE指標に基づいて、10ms送信モード240と20ms送信モード242との間で動的に切り替わることができる。たとえば、UE102は、利用可能なUE電力ヘッドルームに基づいて、20ms送信モード242から10ms送信モード240に動的に切り替わることができる。UE電力ヘッドルームは、一般に、現在の送信によって使用される電力に加えて、UEが使用するために残されている送信電力と定義される。UEが20ms送信モードから10ms送信モードに切り替わると、UE102は、上記のように、UEにおいて構成されたTFCI値(たとえば、226)を用いて、現在の送信モード(たとえば、10ms送信モード)を基地局に指示することができる。
【0028】
一態様では、UE102が10ms送信モード240において動作するように構成される場合には、UE102は、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を1つの10ms圧縮送信に圧縮し、20msTTIの第1の10msの持続時間中に圧縮された無線フレームを送信する。これにより、UEは、20msTTIの第2の10ms中に不連続送信(DTX)モード230に入り、UEにおける電池消費量を削減できるようになる。DTXモード230によって、一般に、UEは、電池電力を節約するためにチャネル上に送信するためのパケットが存在しないチャネルの送信を一時停止または中止できるようになる。
【0029】
一態様では、UE102が20msTTIの第1の10ms中に圧縮送信を送信し、20msTTIの第2の10ms中にDTXモード230に入るとき、ネットワークエンティティ110および/または基地局112は、UE102がUEにおいてDL上で不連続受信(DRX)モードに入ることによって節約を最大化することができるように、基地局112が通常より早く(たとえば、20msTTIの第2の10msの完了より前に)DL上の送信を完了できるようにするために、基地局112において早期ブロック誤り率(BLER)ターゲット206を構成することができる。
【0030】
BLERは一般的に、(たとえば、基地局112において)受信された誤りを含むブロックの数と、(たとえば、UE102から)送られたブロックの全数との比と定義される。誤りを含むブロックは、巡回冗長検査(CRC:cyclic redundancy check)に失敗したトランスポートブロックと定義される。本明細書において説明されるような早期BLERターゲット206によれば、DRX動作を可能にすることによって、UE102において電池節約を大きく、または最大にすることができる。たとえば、早期DL BLERターゲット206は、DL復号時間を形成することができ、UE102に、TTIにおいてDL無線フレームを早期に復号させることができる。たとえば、一態様では、早期BLERターゲット206の値は、たとえば、R99 DCH通信において使用される標準値である1%、より高い値、もしくはリンク全体性能の場合に1%の残留BLER制約、またはこれらの組合せになるように構成することができる。
【0031】
たとえば、早期BLERターゲット206がスロット15において1%になるように構成されるとき、UE102は、早期BLERターゲットスロット(たとえば、スロット15)において1回の復号試行を実行することができ、アウターループ電力制御(OLPC)機構を通してそのDL DPCH設定点を調整し、DL DPCH復号成功率がスロット15において設定された1% BLERターゲットを満たすのを確実にすることができる。OLPC機構は、一般的に、できる限り少ない電力量を使用しながら、通信品質をベアラサービス品質要件のレベルに維持するために使用される。
【0032】
さらなる例では、早期BLERターゲット206が1%より高い値になるように構成されるとき、UEは、2回の復号試行を実行しなければならない場合があり、早期ターゲットスロット(たとえば、スロット15)において1回実行し、成功しなかった場合には、DPCHパケットに相当する1つの全TTIが受信された後に(たとえば、DTCHの場合20ms、DCCH+DTCHの場合40ms)、別の復号試行を実行しなければならない場合がある。さらに、UE102は、クラスA、B、およびCビットと、巡回冗長検査(CRC)とのジョイントコーディングを用いて、第1の復号試行が成功したか否かを試験することができる。さらに、UE102は、早期BLERターゲット206のためのスロットにおけるDL DPCHに関する復号成功率が早期BLERターゲット206の値を満たすように、DL DPCHのためのOLPC設定点を調整することができる。また、UE102は、早期の復号試行において失敗したDL DPCHフレームを含む、パケットのBLER全体の統計値を記録することができ、TTIの終了時に副次的な復号試行を使用することができる。さらに、UE102は、BLER全体の統計値が全BLERターゲット値を満たすようにして、OLPC設定点を調整することができる。
【0033】
一態様では、DLフレーム早期終了なし(FET-less)(またはFETを使用しない)動作では、TTI値および物理チャネル手順、たとえば、レートマッチング、多重化、インターリーブなどが、R99手順と異なる必要はない。FETは、一般的に、UE102(または基地局112)が情報をすでに復号するのに成功し、確認応答(ACK)を送っていた場合には、UE102(または基地局112)がフレーム全体を送信するのを不要にすることができることと定義される。さらに、早期ターゲットスロット前にDL DPCHを早期に復号できるようにするために、クラスA、B、およびC適応的マルチレート(AMR)コーデックビットのジョイントコーディングのような機構を依然として使用することができる。さらに、クラスA、B、Cビットのジョイントコーディングを用いて、または用いることなく、DL DTCHチャネルおよびDL DCCHチャネルを処理するために、同じDL DPCH TTI値を使用することができる。
【0034】
一態様では、たとえば、ネットワークエンティティ110および/または基地局112は、スロット15において(たとえば、第1の10ms無線フレーム204の最後において)1%の早期BLERターゲットを構成することができる。さらなる態様またはオプションの態様では、スロット15における早期1% BLERターゲット206が、リンク容量への負荷である(たとえば、ネットワーク条件に起因して、スロット15の最後において早期1% BLERに達するのが不可能である(または可能性が低い))場合には、1%の早期BLERターゲットは、所望のBLERに達するためにスロット20(たとえば、追加時間、たとえば、さらに5スロットを与える)またはスロット25(たとえば、追加時間、たとえば、さらに10スロットを与える)において構成することができる。早期BLERターゲット206のためのスロット番号の構成は、アップリンクの特性(たとえば、アップリンクの品質、他の基地局からの干渉、および/またはUEなど)に基づいて構成することができる。
【0035】
さらなる態様では、ネットワークエンティティ110および/または基地局112は、20msTTIの第2の10ms中に早期BLERターゲットスロット(たとえば、
図2におけるスロット15)を越えて(または過ぎて)ダウンリンク上でDL DPCHの送信を継続することができる。しかしながら、UE102が10ms送信モード240にあるとき、UE102は、第2の10ms無線フレーム208中に基地局112からの送信電力制御(TPC)コマンドに応答しない場合があり、基地局112はUE102へのTPCコマンドの送信を一時停止することができる。それゆえ、一態様では、基地局112は、
図2において220で表される、基地局112におけるインナーループ電力制御(ILPC)機構を一時停止することができる。たとえば、アップリンクにおけるILPCは、一般的に、受信されたアップリンクの信号対干渉比(SIR)を所与のSIRターゲットに保つために、基地局112からダウンリンク上で受信された1つまたは複数の送信電力制御(TPC)コマンドに従って、UE102の送信機がその出力電力を調整する能力と定義される。
【0036】
さらなる態様またはオプションの態様では、ネットワークエンティティ110および/または基地局112は、20msTTIの第2の10ms中に早期BLERターゲットスロット(たとえば、
図2におけるスロット15)を越えてダウンリンク上でのDL DPCHを送信するのを一時停止する(たとえば、中断する)ことができる。たとえば、基地局112は、20msTTIの第2の10msにおいて早期BLERターゲットスロットを越えてDL DPCHの不連続送信(DTX)を実行することができる。早期BLERターゲットスロットを過ぎたDL DPCHのDTXは、DLのリンク効率を改善することができる。一態様では、DL DPCHの一時停止に応答するDLのDTX(たとえば、可能なゲーティング)は、物理複合トランスポートチャネル(CCtrCh:physical composite transport channel)を介してのシンボルのDTXによって、物理チャネルレベルにおいて適用することができる。
【0037】
さらなる態様またはオプションの態様では、UE102は、次のTTI中、たとえば、無線フレーム212および216の持続時間を通して、20ms送信モード240において動作するように、または20ms送信モード242に動的に切り替わるように構成することができる。UE102は、上記のように、(228において)0のTFCI値を用いてネットワークエンティティ110および/または基地局112に20ms送信モードを指示することができる。さらに、一態様では、UE102は、(第2の)20msTTIの第2の10ms 216中に標準ILPC状態222(たとえば、ILPC機構の一時停止なし)において動作することができる。
【0038】
図3は、DCHのDL FET-less動作において、スロット15における1%の早期BLERターゲットおよび不連続DL DPCHを伴う10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造300の例示的な態様を示す。
【0039】
図3に示されるこの例示的な態様では、スロット15(206)において1%の早期BLERターゲットが構成され、早期BLERターゲットスロット15を越えてDL DPCHの不連続送信(DTX)314が用いられる。すなわち、早期BLERターゲットに達すると、DL DPCH202は、スロット15を越えて基地局112によって送信されない。さらなる態様では、ダウンリンク上のDL DPCHのDTX314のため、本態様によればさらに、UE102は、さらに電池を節約するために不連続受信(DRX)332を(UL上のDTX230に加えて)実行できるようになる。さらに、基地局112は、20msTTIの第2の10ms中に基地局112におけるインナーループ電力制御(ILPC)機構を一時停止することができる。
【0040】
図4は、スロット20における1%の早期BLERターゲット、不連続DL DPCH、および一時停止されたILPCを伴う10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造400の例示的な態様を示す。
【0041】
図4に示されるこの例示的な態様では、スロット20(406)において1%の早期BLERターゲットが構成され、20msTTIの第2の10msのスロット20を越えてDL DPCH202の不連続送信(DTX)414が用いられる。すなわち、スロット20において早期BLERターゲット406に達すると、DL DPCH202は、スロット20を越えて基地局112によって送信されない。さらなる態様では、これにより、UE102は、さらに電池を節約するためにUEにおいてスロット20を越えて不連続受信(DRX)432を(UL上のDTX230に加えて)実行できるようになる。さらに、基地局112は、20msTTIの第2の10ms中に基地局112におけるインナーループ電力制御(ILPC)機構を一時停止することができる。
【0042】
図5は、すべてのBLER構成、常時オンDL DPCHおよび常時一時停止されたILPCの場合に10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造500の例示的な態様を示す。
【0043】
図5に示されるこの例示的な態様では、DL DPCHの常時オン送信を伴う第2の10ms無線フレーム208の持続時間中に、任意のスロットの場合に1%の早期BLERターゲットを構成することができる。さらに、ILPC機構は、20msTTIの第2の10msの持続時間中、たとえば、
図5において520および522によって表される無線フレーム2(208)および無線フレーム4(216)中に(たとえば、実施中の複雑さを緩和するために)常時一時停止される。これは、ULが10ms送信モードにあるか、20ms送信モードにあるかを基地局が識別(または判断)しなければならないのを不要にする。しかしながら、20msTTIの第2の10ms中にILPCを行わないことに起因して、これは、ULが20ms送信モードにあるときに、UL性能にわずかに影響を及ぼす場合がある。
【0044】
図6は、スロット20における1%の早期BLERターゲット、不連続DL DPCH、および常時一時停止されたILPCを伴う10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造600の例示的な態様を示す。
【0045】
図6に示されるこの例示的な態様では、スロット20(606)において1%の早期BLERターゲットが構成され、早期BLERターゲットスロット20を越えてDL DPCHの不連続送信(DTX)414が用いられる。さらに、20msTTIのそれぞれの第2の10msの持続時間中に、ILPC機構が、たとえば、420および522において、常時一時停止される。
【0046】
図7は、スロット20における1%の早期BLERターゲット、不連続DL DPCH、および一時停止されたILPCを伴う10ms送信モードにおいて動作しているUE102に関連付けられるダウンリンクチャネル202およびアップリンクチャネル224のための無線フレームのフレーム構造700の例示的な態様を示す。
【0047】
図7に示されるこの例示的な態様では、スロット20(706)において1%の早期BLERターゲットが構成され、早期BLERターゲットスロット20を越えてDL DPCH202の不連続送信(DTX)414が用いられる。さらに、ILPC機構は、スロット16〜20からの第2の10ms無線フレーム(208)中に、たとえば、420において、一時停止される。
【0048】
図2〜
図7において1% BLER値が例示されるが、他のBLER値が使用される場合もある。
【0049】
図8は、ユーザ機器(UE)における専用チャネル(DCH)の動作中に電池消費量を削減するための例示的な方法800を示す。
【0050】
一態様では、ブロック802において、方法800は、UEにおいてアップリンク(UL)チャネル上で10ms送信モードを構成することを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UEにおいてアップリンク(UL)チャネル上で10ms送信モード240を構成するために、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むことができる。上記のように、たとえば、
図2を参照すると、UL DPCCH224は、UEにおける電池消費量を削減するために、10ms送信モードにおいて構成することができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UE電力ヘッドルームに基づいて、ULチャネルの送信モード(たとえば、10ms送信モードまたは20ms送信モード)を構成することができる。一態様では、
図9に関して後に論じられるように、構成マネージャ104は、この機能を実行する送信モード構成構成要素902を含むことができる。
【0051】
一態様では、ブロック804において、方法800は、UEと通信している基地局に、10ms送信モードの構成を指示することを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UE102と通信している基地局112に10ms送信モードの構成を指示するために、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、TFCI226の値を、10ms送信モードを識別または指示する特定の値(たとえば、1の値)に設定し、通信リンク(たとえば、UL DPCCH224)上で無線フレームにおいてTFCI226を送信するUE102の通信構成要素(たとえば、送受信機)などを介して、TFCI226を基地局112に送信することができる。一態様では、
図9に関して後に論じられるように、構成マネージャ104は、この機能を実行する送信モード指示構成要素904を含むことができる。
【0052】
一態様では、ブロック806において、方法800は、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を10ms圧縮送信に圧縮することを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を10ms圧縮送信に圧縮するために、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UL114上で10msにおいて送信するために、20ms送信(204、208)を10ms圧縮送信に圧縮することができる。たとえば、20ms送信は、拡散係数を2:1だけ減少させる(すなわち、ビットが2倍だけ速く送られるようにデータ速度を高める)こと、またはビットをパンクチャリングする(たとえば、元のデータからビットを削除し、送信される必要がある情報量を削減する)こと、またはユーザトラフィックに対して少ないタイムスロットを使用するために上位レイヤスケジューリングを変更することによって、圧縮することができる。一態様では、
図9に関して後に論じられるように、構成マネージャ104は、この機能を実行する圧縮構成要素906を含むことができる。
【0053】
一態様では、ブロック808において、方法800は、20msTTIの第1の10ms中に10ms圧縮送信を送信することを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、20msTTIの第1の10ms中に10ms圧縮送信を送信するために、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UE102の通信構成要素(たとえば、送受信機)などを介して、圧縮送信を基地局112に送信することができる。一態様では、
図9に関して後に論じられるように、構成マネージャ104は、この機能を実行する送信構成要素908を含むことができる。
【0054】
一態様では、ブロック810において、方法800は、20msTTIの第2の10ms中にULチャネルの不連続送信(DTX)を実行することを含むことができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、20msTTIの第2の10ms中にULチャネルの不連続送信(DTX)を実行する、たとえば、送信を中止するか、またはスリープモードに入り、たとえば、電池電力を節約するために、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むことができる。一態様では、
図9に関して後に論じられるように、構成マネージャ104は、この機能を実行するDTX構成要素910を含むことができる。
【0055】
このようにして、上記のように、UEにおいて削減された電池消費量を達成することができる。
【0056】
図9を参照すると、ユーザ機器(UE)における電池消費量を削減するための例示的な構成マネージャ104および種々のサブ構成要素が示される。例示的な態様では、構成マネージャ104は、特別にプログラムされたコンピュータ可読命令もしくはコード、ファームウェア、ハードウェアまたはその何らかの組合せのような、送信モード構成構成要素902、送信モード指示構成要素904、圧縮構成要素906、送信構成要素908および/または不連続送信構成要素910の形の、特別にプログラムされたプロセッサモジュール、またはメモリに記憶された特別にプログラムされたコードを実行するプロセッサを含むように構成することができる。一態様では、構成要素は、システムを構成する部品のうちの1つとすることができ、ハードウェアまたはソフトウェアとすることができ、および他の構成要素に分割することができる。
【0057】
一態様では、構成マネージャ104および/または送信モード構成構成要素902は、UEにおいてアップリンク(UL)上で10ms送信モードを構成するように構成することができる。たとえば、一態様では、送信モード構成構成要素902は、UE102においてUL上で10ms送信モード240を構成するように構成することができる。
【0058】
一態様では、構成マネージャ104および/または送信モード指示構成要素904は、UEと通信している基地局に10ms送信モードの構成を指示するように構成することができる。たとえば、一態様では、送信モード指示構成要素904は、UEが10ms送信モード240において送信するように構成されることを基地局112に指示するように構成することができる。
【0059】
一態様では、構成マネージャ104および/または圧縮構成要素906は、20ms送信時間間隔(TTI)に関連付けられる20ms送信を10ms圧縮送信に圧縮するように構成することができる。たとえば、一態様では、圧縮構成要素906は、20msTTI(204および208)に関連付けられる20ms送信を1つの10ms圧縮送信に圧縮するように構成することができる。
【0060】
一態様では、構成マネージャ104および/または送信構成要素908は、20msTTIの第1の10ms中に10ms圧縮送信を送信するように構成することができる。たとえば、一態様では、送信構成要素908は、20msTTIの第1の10ms 204中に基地局112に圧縮送信を送信するように構成することができる。
【0061】
一態様では、構成マネージャ104および/または不連続送信構成要素910は、20msTTIの第2の10ms中にULの不連続送信(DTX)を実行するように構成することができる。たとえば、一態様では、不連続送信構成要素910は、20msTTIの第2の10ms 208中にULの不連続送信を実行するように構成することができる。
【0062】
さらなる態様またはオプションの態様では、構成マネージャ104および/またはDL DPCH構成構成要素912は、20msTTIの全持続時間中にDL DPCHを受信するように構成することができる。たとえば、一態様では、DL DPCH構成構成要素912は、20msTTIの全持続時間中、たとえば、無線フレーム204および208の持続時間中に、DL DPCHを受信するように構成することができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、たとえばUE102の通信構成要素(たとえば、送受信機)などを介して、基地局112からDL DPCHを受信することができる。
【0063】
さらなる態様またはオプションの態様では、構成マネージャ104および/またはTPC構成要素914は、20msTTIの第2の10ms中に基地局への送信電力制御(TPC)コマンドの送信を一時停止するように構成することができる。たとえば、一態様では、TPC構成要素914は、20msTTIの第2の10ms(たとえば、無線フレーム208)中に基地局への送信電力制御(TPC)コマンドの送信を一時停止するように構成することができる。たとえば、一態様では、UE102および/または構成マネージャ104は、UE102の通信構成要素(たとえば、送受信機)などを介して、基地局112からDL上で受信されたTPCコマンドに応答しないことによって、ULチャネル上の送信電力制御(TPC)コマンドを一時停止することができる。
【0064】
図10を参照すると、一態様において、たとえば、構成マネージャ104を含む、UE102は、本明細書において説明される機能を実行するために特別にプログラムされるか、または構成されるコンピュータデバイスとすることができるか、またはそのようなコンピュータデバイスを含むことができる。実施態様の一態様では、UE102は、特別にプログラムされたコンピュータ可読命令またはコード、ファームウェア、ハードウェアまたはその何らかの組合せなどにおいて、構成マネージャ104と、送信モード構成構成要素902、送信モード指示構成要素904、圧縮構成要素906、送信構成要素908、および/または不連続送信構成要素910を含む、そのサブ構成要素とを含むことができる。
【0065】
一態様では、たとえば、破線によって表されるように、構成マネージャ104は、プロセッサ1002、メモリ1004、通信構成要素1006、およびデータストア1008のうちの1つまたは任意の組合せを使用して実現または実行され得る。たとえば、構成マネージャ104は、プロセッサ1002の1つまたは複数のプロセッサモジュールとして規定される場合があるか、または別の方法でプログラムされる場合がある。さらに、たとえば、構成マネージャ104は、メモリ1004および/またはデータストア1008に記憶され、プロセッサ1002によって実行されるコンピュータ可読媒体(たとえば、非一時的コンピュータ可読媒体)として規定される場合がある。さらに、たとえば、構成マネージャ104の動作に関連する入力および出力は、通信構成要素1006によって与えられるか、またはサポートされる場合があり、通信構成要素は、コンピュータデバイス1000の構成要素間のバスを、あるいは外部デバイスまたは構成要素と通信するためのインターフェースを提供することができる。
【0066】
UE102は、本明細書において説明される構成要素および機能のうちの1つまたは複数に関連付けられる処理機能を実行するように特に構成されたプロセッサ1002を含み得る。プロセッサ1002は、1組または複数組のプロセッサまたはマルチコアプロセッサを含むことができる。さらに、プロセッサ1002は、統合処理システムおよび/または分散処理システムとして実現され得る。
【0067】
ユーザ機器102は、本明細書において用いられるデータ、および/またはローカルバージョンのアプリケーション、および/または本明細書において説明されるそれぞれのエンティティのそれぞれの機能を実行するためなどの、プロセッサ1002によって実行される命令もしくはコードを記憶するためなどのメモリ1004をさらに含む。メモリ1004は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、テープ、磁気ディスク、光ディスク、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、およびそれらの任意の組合せなど、コンピュータによって使用可能な任意のタイプのメモリを含むことができる。
【0068】
さらに、ユーザ機器102は、本明細書において説明されるようなハードウェア、ソフトウェア、およびサービスを利用して、1つまたは複数の相手との通信を確立し、維持することを提供する通信構成要素1006を含む。通信構成要素1006は、ユーザ機器102上の構成要素間の通信、ならびに、ユーザと、通信ネットワーク上に位置するデバイス、および/またはユーザ機器102にシリアルに、もしくはローカルに接続されたデバイスなどの外部デバイスとの間の通信を搬送することができる。たとえば、通信構成要素1006は、1つまたは複数のバスを含むことができ、送信機および受信機にそれぞれ関連付けられる送信チェーン構成要素および受信チェーン構成要素、または外部デバイスとのインターフェースを構成するように動作可能な送受信機をさらに含むことができる。
【0069】
さらに、ユーザ機器102は、本明細書において説明される態様に関連して利用される情報、データベース、およびプログラムの大容量記憶に対応する、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組合せとすることができるデータストア1008をさらに含み得る。たとえば、データストア1008は、プロセッサ1002によって現在実行されていないアプリケーション用のデータリポジトリとすることができる。
【0070】
ユーザ機器102はさらに、ユーザ機器102のユーザから入力を受信するように動作可能であり、ユーザへの提示のための出力を生成するようにさらに動作可能な、ユーザインターフェース構成要素1010を含むことができる。ユーザインターフェース構成要素1010は、限定はしないが、キーボード、数字キーパッド、マウス、タッチセンシティブディスプレイ、ナビゲーションキー、ファンクションキー、マイクロフォン、音声認識構成要素、ユーザからの入力を受信することが可能な任意の他の機構、またはそれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数の入力デバイスを含むことができる。さらに、ユーザインターフェース構成要素1010は、限定はしないが、ディスプレイ、スピーカー、触覚フィードバック機構、プリンタ、ユーザに出力を提示することが可能な任意の他の機構、またはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の出力デバイスを含むことができる。
【0071】
本開示全体にわたって提示される様々な概念は、広範な電気通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格にわたって実装され得る。
【0072】
図11を参照すると、限定ではなく例として、本開示の態様は、W-CDMAエアインターフェースを利用するUMTSシステム1100を参照しながら示され、
図1および
図9の構成マネージャ104の一態様を実行する、UE102を含むことができる。UMTSネットワークは、コアネットワーク(CN)1104、UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)1102、およびUE102の、3つのやりとりする領域を含む。一態様では、言及されたように、UE102(
図1)は、たとえば、UEにおける専用チャネル(DCH)の動作中に電池消費量を削減することを含む、その機能を実行するように構成され得る。さらに、UTRAN1102はネットワークエンティティ110および/または基地局112(
図1)を備えることができ、この場合、NodeB1108のそれぞれ1つとすることができる。この例では、UTRAN1102は、電話、ビデオ、データ、メッセージング、放送、および/または他のサービスを含む様々なワイヤレスサービスを提供する。UTRAN1102は、無線ネットワークコントローラ(RNC)1106などのそれぞれのRNCによって各々制御される、無線ネットワークサブシステム(RNS)1105などの複数のRNSを含み得る。ここで、UTRAN1102は、本明細書で説明するRNC1106およびRNS1105に加えて、任意の数のRNC1106およびRNS1105を含むことができる。RNC1106は、とりわけ、RNS1105内の無線リソースの割り当て、再構成、および解放を担う装置である。RNC1106は、任意の適切なトランスポートネットワークを使用する、直接の物理接続、仮想ネットワークなど様々なタイプのインターフェースを介して、UTRAN1102中の他のRNC(図示せず)に相互接続され得る。
【0073】
UE102とNodeB1108との間の通信は、物理(PHY)層および媒体アクセス制御(MAC)層を含むものと見なされ得る。さらに、それぞれのNodeB1108によるUE102とRNC1106との間の通信は、無線リソース制御(RRC)層を含むものと見なされ得る。本明細書では、PHY層は、層1と見なされ、MAC層は、層2と見なされ、RRC層は、層3と見なされ得る。以下、情報は、参照により本明細書に組み込まれるRRC Protocol Specification、3GPP TS 1111.331 v11.1.0に述べられている用語を使用する。
【0074】
RNS1105によってカバーされる地理的領域は、いくつかのセルに分けることができ、無線トランシーバ装置が各セルにサービスする。無線トランシーバ装置は、通常、UMTS適用例ではNodeBと呼ばれるが、当業者によって、基地局(BS)、送受信基地局(BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、アクセスポイント(AP)、または何らかの他の適切な用語で呼ばれることもある。明快にするために、各RNS1105に3つのNodeB1108が示されているが、RNS1105は、任意の数のワイヤレスNodeBを含んでもよい。NodeB1108は、UE102など、任意の数のモバイル装置のためのCN1104へのワイヤレスアクセスポイントを提供し、
図1のネットワークエンティティ110および/または基地局112とすることができる。モバイル装置の例には、携帯電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、ノートブック、ネットブック、スマートブック、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム(GPS)デバイス、マルチメディアデバイス、ビデオ装置、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤなど)、カメラ、ゲーム機、または任意の他の類似の機能デバイスなどがある。この場合のモバイル装置は、通常、UMTS適用例ではUEと呼ばれるが、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、遠隔ユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、遠隔デバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、遠隔端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれることもある。
【0075】
説明のために、1つのUE102がいくつかのNodeB1108と通信しているように示される。順方向リンクとも呼ばれるダウンリンク(DL)は、NodeB1108からUE102への通信リンク(たとえば、リンク116)を指し、逆方向リンクとも呼ばれるアップリンク(UL)は、UE102からNodeB1108への通信リンク(たとえば、リンク114)を指す。
【0076】
CN1104は、UTRAN1102など1つまたは複数のアクセスネットワークとインターフェースをとる。図示のように、CN1104は、GSM(登録商標)コアネットワークである。しかしながら、当業者が認識するように、GSM(登録商標)ネットワーク以外のタイプのCNへのアクセスをUEに提供するために、本開示全体にわたって提示される様々な概念を、RANまたは他の適切なアクセスネットワークにおいて実装することができる。
【0077】
CN1104は、回線交換(CS)領域およびパケット交換(PS)領域を含む。回線交換要素のいくつかは、モバイルサービス交換センター(MSC)、ビジターロケーションレジスタ(VLR)、およびゲートウェイMSCである。パケット交換要素は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)、およびゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)を含む。EIR、HLR、VLR、およびAuCのようないくつかのネットワーク要素は、回線交換領域とパケット交換領域の両方によって共有され得る。図示の例では、CN1104は、MSC1112およびGMSC1114によって回線交換サービスをサポートする。いくつかの用途では、GMSC1114は、メディアゲートウェイ(MGW)とも呼ばれ得る。RNC1106のような1つまたは複数のRNCが、MSC1112に接続され得る。MSC1112は、呼設定、呼ルーティング、およびUEモビリティ機能を制御する装置である。MSC1112は、UEがMSC1112のカバレッジエリア内にある間に加入者関連の情報を格納するVLRも含む。GMSC1114は、UEが回線交換ネットワーク1116にアクセスするためのゲートウェイを、MSC1112を通じて提供する。GMSC1114は、特定のユーザが加入したサービスの詳細を反映するデータのような加入者データを格納するホームロケーションレジスタ(HLR)1115を含む。HLRは、加入者に固有の認証データを格納する認証センター(AuC)とも関連付けられている。特定のUEについて、呼が受信されると、GMSC1114は、UEの位置を判断するためにHLR1115に問い合わせ、その位置でサービスする特定のMSCに呼を転送する。
【0078】
CN1104はまた、サービングGPRSサポートノード(SGSN)1118およびゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)1120によって、パケットデータサービスをサポートする。汎用パケット無線サービスを表すGPRSは、標準の回線交換データサービスで可能なものよりも速い速度でパケットデータサービスを提供するよう設計されている。GGSN1120は、パケットベースネットワーク1122へのUTRAN1102の接続を提供する。パケットベースネットワーク1122は、インターネット、プライベートデータネットワーク、または何らかの他の適切なパケットベースネットワークでもよい。GGSN1120の一次機能は、UE102にパケットベースネットワーク接続を提供することである。データパケットは、MSC1112が回線交換領域において実行するのと同じ機能をパケットベース領域において主に実行するSGSN1118を介して、GGSN1120とUE102との間で転送され得る。
【0079】
UMTSのエアインターフェースは、スペクトラム拡散直接シーケンス符号分割多元接続(DS-CDMA)システムを利用してよい。スペクトラム拡散DS-CDMAは、チップと呼ばれる一連の疑似ランダムビットとの乗算によって、ユーザデータを拡散させる。UMTSの「広帯域」W-CDMAエアインターフェースは、そのような直接シーケンススペクトラム拡散技術に基づいており、さらに周波数分割複信(FDD)を必要とする。FDDは、NodeB1108とUE102との間のULおよびDLに異なるキャリア周波数を使用する。DS-CDMAを利用し、時分割複信(TDD)を使用するUMTSの別のエアインターフェースは、TD-SCDMAエアインターフェースである。本明細書で説明される様々な例は、W-CDMAエアインターフェースを指し得るが、基礎をなす原理はTD-SCDMAエアインターフェースに等しく適用可能であり得ることを、当業者は理解するだろう。
【0080】
HSPAエアインターフェースは、スループットの向上および遅延の低減を支援する、3G/W-CDMAエアインターフェースに対する一連の拡張を含む。前のリリースに対する他の修正には、HSPAが、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)、チャネル送信の共有、ならびに適応変調および適応符号化を利用する。HSPAを定義する規格は、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)およびHSUPA(高速アップリンクパケットアクセス、拡張アップリンクまたはEULとも呼ばれる)を含む。
【0081】
HSDPAは、高速ダウンリンク共有チャネル(HS-DSCH)を、トランスポートチャネルとして利用する。HS-DSCHは、高速物理ダウンリンク共有チャネル(HS-PDSCH)、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)、および高速専用物理制御チャネル(HS-DPCCH)という、3つの物理チャネルによって実装される。
【0082】
これらの物理チャネルの中でも、HS-DPCCHは、対応するパケット送信の復号が成功したかどうかを示すための、HARQ ACK/NACKシグナリングをアップリンクで搬送する。つまり、ダウンリンクに関して、UE102は、ダウンリンク上のパケットを正常に復号したかどうかを示すために、HS-DPCCHを通じてフィードバックをノードB1108に与える。
【0083】
HS-DPCCHはさらに、変調方式と符号化方式の選択、およびプリコーディングの重みの選択に関して、ノードB1108が正しい決定を行うのを支援するための、UE102からのフィードバックシグナリングを含み、このフィードバックシグナリングはCQIおよびPCIを含む。
【0084】
HSPA EvolvedまたはHSPA+は、MIMOおよび64-QAMを含むHSPA規格の進化形であり、スループットの増大およびパフォーマンスの向上を可能にする。つまり、本開示のある態様では、ノードB1108および/またはUE102は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有し得る。MIMO技術の使用により、ノードB1108は空間領域を活用して、空間多重化、ビームフォーミング、および送信ダイバーシティをサポートすることができる。
【0085】
多入力多出力(MIMO)は、マルチアンテナ技術、すなわち複数の送信アンテナ(チャネルへの複数の入力)および複数の受信アンテナ(チャネルからの複数の出力)を指す際に一般に使用される用語である。MIMOシステムは一般にデータ伝送パフォーマンスを高め、ダイバーシティ利得がマルチパスフェージングを低減させて伝送品質を高めること、および空間多重化利得がデータスループットを向上させることを可能にする。
【0086】
空間多重化を使用して、同じ周波数で同時に様々なデータストリームを送信することができる。データストリームを単一のUE102に送信してデータレートを上げること、または複数のUE102に送信して全体的なシステム容量を拡大することができる。これは、各データストリームを空間的にプリコーディングし、次いで空間的にプリコーディングされた各ストリームをダウンリンクで異なる送信アンテナを介して送信することによって達成される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、様々な空間シグネチャを伴いUE102に到着し、これによりUE102の各々は、当該UE102に向けられた1つまたは複数のデータストリームを回復することができる。アップリンク上では、各UE102は、1つまたは複数の空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信することができ、これによりノードB1108は空間的にプリコーディングされた各データストリームのソースを識別することができる。
【0087】
空間多重化は、チャネル状態が良好なときに使用できる。チャネル状態がさほど好ましくないときは、ビームフォーミングを使用して送信エネルギーを1つもしくは複数の方向に集中させること、またはチャネルの特性に基づいて送信を改善することができる。これは、複数のアンテナを介して送信するデータストリームを空間的にプリコーディングすることによって達成できる。セルの端において良好なカバレージを達成するために、シングルストリームビームフォーミング伝送を送信ダイバーシティと組み合わせて使用できる。
【0088】
一般に、n個の送信アンテナを利用するMIMOシステムの場合、同じチャネル化コードを利用して同じキャリアでn個のトランスポートブロックが同時に送信され得る。n個の送信アンテナで送られる異なるトランスポートブロックは、互いに同じまたは異なる変調方式および符号化方式を有し得ることに留意されたい。
【0089】
一方、単入力多出力(SIMO)は一般に、単一の送信アンテナ(チャネルへの単一の入力)および複数の受信アンテナ(チャネルからの複数の出力)を利用するシステムを指す。それによって、SIMOシステムでは、単一のトランスポートブロックがそれぞれのキャリアで送られ得る。
【0090】
図12を参照すると、UTRANアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク1200が示されており、1つまたは複数のUE1230、1232、1234、1236、1238、および1240を含むことができ、UEは、UEにおける専用チャネル(DCH)の動作中に電池消費量を削減するための構成マネージャ104(
図1および
図9、たとえば、ここではUE1236に関連付けられるように示される)を含むように構成されるという点で、UE102(
図1)と同じ、または類似とすることができる。多元接続ワイヤレス通信システムは、セル1202、1204、および1206を含む複数のセルラー領域(セル)を含み、セルの各々は、1つまたは複数のセクタを含み得る。複数のセクタはアンテナのグループによって形成されてよく、各々のアンテナがセルの一部にあるUEとの通信を担う。たとえば、セル1202において、アンテナグループ1212、1214、および1216は、各々異なるセクタに対応し得る。セル1204において、アンテナグループ1218、1220、および1222は、各々異なるセクタに対応する。セル1206において、アンテナグループ1224、1226、および1228は、各々異なるセクタに対応する。UE、たとえば、1230、1232などは、各セル1202、1204、または1206の1つまたは複数のセクタと通信することができる、たとえば、
図1の構成マネージャ104を含む、いくつかのワイヤレス通信デバイス、たとえばユーザ機器すなわちUEを含むことができる。たとえば、UE1230および1232は、NodeB1242と通信していてもよく、UE1234および1236は、NodeB1244と通信していてもよく、UE1238および1240は、NodeB1246と通信していてもよい。ここで、各NodeB1242、1244、1246は、それぞれのセル1202、1204、および1206の中のすべてのUE1230、1232、1234、1236、1238、1240のために、CN1104(
図11)へのアクセスポイントを提供するように構成される。さらに、各NodeB1242、1244、1246は基地局112とすることができおよび/またはUE1230、1232、1234、1236、1238、1240は、
図1のUE102とすることができ、本明細書において概説された方法を実行することができる。
【0091】
UE1234がセル1204における図示された位置からセル1206に移動するとき、サービングセル変更(SCC)またはハンドオーバが生じて、UE1234との通信が、ソースセルと呼ばれ得るセル1204からターゲットセルと呼ばれ得るセル1206に移行することがある。UE1234において、それぞれのセルに対応するNodeBにおいて、無線ネットワークコントローラ1106(
図11)において、またはワイヤレスネットワークにおける別の適切なノードにおいて、ハンドオーバプロシージャの管理が生じ得る。たとえば、ソースセル1204との呼の間、または任意の他の時間において、UE1234は、ソースセル1204の様々なパラメータ、ならびに、セル1206、および1202のような近隣セルの様々なパラメータを監視することができる。さらに、これらのパラメータの品質に応じて、UE1234は、近隣セルの1つまたは複数との通信を保つことができる。この期間において、UE1234は、UE1234が同時に接続されるセルのリストであるアクティブセットを保持することができる(すなわち、ダウンリンク専用物理チャネルDPCHまたはフラクショナルダウンリンク専用物理チャネルF-DPCHをUE1234に現在割り当てているUTRAセルが、アクティブセットを構成し得る)。いずれの場合も、UE1234は、本明細書において説明された再選択動作を実行することができる。
【0092】
さらに、アクセスネットワーク1200によって用いられる変調方式および多元接続方式は、導入されている特定の電気通信規格に応じて異なり得る。例として、規格は、Evolution-Data Optimized(EV-DO)またはUltra Mobile Broadband(UMB)を含み得る。EV-DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、CDMAを用いて移動局にブロードバンドインターネットアクセスを提供する。規格は代替的に、広帯域CDMA(W-CDMA)およびTD-SCDMAなどのCDMAの他の変形態を用いるUniversal Terrestrial Radio Access(UTRA)、TDMAを用いるGlobal System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、ならびにOFDMAを用いるEvolved UTRA(E-UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 1002.11(Wi-Fi)、IEEE 1002.16(WiMAX)、IEEE 1002.20、およびFlash-OFDMであり得る。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE Advanced、およびGSM(登録商標)は、3GPP団体による文書に記述されている。CDMA2000およびUMBは、3GPP2団体による文書に記述されている。実際の利用されるワイヤレス通信規格、多元接続技術は、具体的な用途およびシステム全体に課される設計制約に依存する。
【0093】
無線プロトコルアーキテクチャは、具体的な用途に応じて様々な形態をとり得る。ここでHSPAシステムに関する一例を、
図13を参照して提示する。
図13は、ユーザプレーンおよび制御プレーンの無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す概念図である。
【0094】
図13を参照すると、ユーザ機器(UE)における専用チャネル(DCH)の動作中に電池消費量を削減するための構成マネージャ104(
図1および
図9)を含むように構成される、
図1のUE、たとえば、UE102のための無線プロトコルアーキテクチャが、3つのレイヤ:レイヤ1(L1)、レイヤ2(L2)、およびレイヤ3(L3)で示される。レイヤ1は最下位レイヤであり、種々の物理レイヤ信号処理機能を実現する。層1(L1層)は、本明細書において物理層1306と呼ばれる。層2(L2層)1308は、物理層1306の上にあり、物理層1306を通じたUEとノードBとの間のリンクを担う。
【0095】
ユーザプレーンでは、L2層1308は、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤ1310、無線リンク制御(RLC)サブレイヤ1312、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤ1314を含み、これらはネットワーク側のノードBで終端する。示されないが、UEは、ネットワーク側のPDNゲートウェイで終端するネットワーク層(たとえばIP層)と、接続の他の端部(たとえば、遠端のUE、サーバなど)で終端するアプリケーション層とを含めて、L2層1308より上にいくつかの上位層を有し得る。
【0096】
PDCPサブレイヤ1314は、異なる無線ベアラと論理チャネルとの間の多重化を行う。PDCPサブレイヤ1314はまた、無線送信のオーバーヘッドを低減するための上位層データパケットのヘッダ圧縮、データパケットの暗号化によるセキュリティ、およびNodeB間のUEのハンドオーバのサポートを実現する。RLCサブレイヤ1312は、上位層のデータパケットのセグメント化および再構築、失われたデータパケットの再送信、ならびに、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)による順序の狂った受信を補償するためのデータパケットの再順序付けを行う。MACサブレイヤ1310は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を行う。MACサブレイヤ1310はまた、1つのセルの中の様々な無線リソース(たとえばリソースブロック)の複数のUEへの割り当てを担う。MACサブレイヤ1310はまた、HARQ動作も担う。
【0097】
図14は、UE1450と通信するNodeB1410のブロック図であり、NodeB1410はネットワークエンティティ110の基地局112とすることができ、ならびに/または、UE1450は、コントローラ/プロセッサ1490および/もしくはメモリ1492において、ユーザ機器(UE)における専用チャネル(DCH)の動作中に電池消費量を削減するための構成マネージャ104(
図1)を含むように構成されるという点で、
図1のUE102と同様、または類似とすることができる。ダウンリンク通信では、送信プロセッサ1420は、データ源1412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ1440から制御信号を受信することができる。送信プロセッサ1420は、参照信号(たとえばパイロット信号)とともに、データ信号および制御信号のための様々な信号処理機能を提供する。たとえば、送信プロセッサ1420は、誤り検出のための巡回冗長検査(CRC)コード、順方向誤り訂正(FEC)を支援するための符号化およびインターリービング、様々な変調方式(たとえば、二位相偏移変調(BPSK)、四位相偏移変調(QPSK)、M-位相偏移変調(M-PSK)、M-直角位相振幅変調(M-QAM)など)に基づいた信号配列へのマッピング、直交可変拡散率(OVSF)による拡散、および、一連のシンボルを生成するためのスクランブリングコードとの乗算を、提供することができる。送信プロセッサ1420のための、符号化方式、変調方式、拡散方式および/またはスクランブリング方式を決定するために、チャネルプロセッサ1444からのチャネル推定が、コントローラ/プロセッサ1440によって使われ得る。これらのチャネル推定は、UE1450によって送信される参照信号から、またはUE1450からのフィードバックから、導出され得る。送信プロセッサ1420によって生成されたシンボルは、フレーム構造を作成するために、送信フレームプロセッサ1430に与えられる。送信フレームプロセッサ1430は、コントローラ/プロセッサ1440からの情報とシンボルとを多重化することによって、このフレーム構造を作成し、一連のフレームが得られる。次いでこのフレームは送信機1432に与えられ、送信機1432は、アンテナ1434を通じたワイヤレス媒体によるダウンリンク送信のために、増幅、フィルタリング、およびフレームのキャリア上への変調を含む、様々な信号調整機能を提供する。アンテナ1434は、たとえば、ビームステアリング双方向適応アンテナアレイまたは他の同様のビーム技術を含む、1つまたは複数のアンテナを含み得る。
【0098】
UE1450において、受信機1454は、アンテナ1452を通じてダウンリンク送信を受信し、その送信を処理してキャリア上へ変調されている情報を回復する。受信機1454によって回復された情報は、受信フレームプロセッサ1460に与えられ、受信フレームプロセッサ1460は、各フレームを解析し、フレームからの情報をチャネルプロセッサ1494に提供し、データ信号、制御信号、および参照信号を受信プロセッサ1470に提供する。受信プロセッサ1470は次いで、NodeB1410中の送信プロセッサ1420によって実行される処理の逆を実行する。より具体的には、受信プロセッサ1470は、シンボルを逆スクランブルおよび逆拡散し、次いで変調方式に基づいて、NodeB1410によって送信された、最も可能性の高い信号配列点を求める。これらの軟判定は、チャネルプロセッサ1494によって計算されるチャネル推定に基づき得る。そして軟判定は、データ信号、制御信号、および参照信号を回復するために、復号されてデインターリーブされる。そして、フレームの復号が成功したかどうか判断するために、CRCコードが確認される。次いで、復号に成功したフレームによって搬送されるデータがデータシンク1472に与えられ、データシンク1472は、UE1450および/または様々なユーザインターフェース(たとえばディスプレイ)において実行されているアプリケーションを表す。復号に成功したフレームが搬送する制御信号は、コントローラ/プロセッサ1490に与えられる。受信プロセッサ1470によるフレームの復号が失敗すると、コントローラ/プロセッサ1490は、確認応答(ACK)プロトコルおよび/または否定応答(NACK)プロトコルを用いて、そうしたフレームの再送信要求をサポートすることもできる。
【0099】
アップリンクでは、データ源1478からのデータおよびコントローラ/プロセッサ1490からの制御信号が、送信プロセッサ1480に与えられる。データ源1478は、UE1450で実行されているアプリケーションおよび様々なユーザインターフェース(たとえばキーボード)を表し得る。NodeB1410によるダウンリンク送信に関して説明する機能と同様に、送信プロセッサ1480は、CRCコード、FECを支援するための符号化およびインターリービング、信号配列へのマッピング、OVSFによる拡散、および一連のシンボルを生成するためのスクランブリングを含む、様々な信号処理機能を提供する。NodeB1410によって送信される参照信号から、または、NodeB1410によって送信されるミッドアンブル中に含まれるフィードバックから、チャネルプロセッサ1494によって導出されるチャネル推定が、適切な符号化方式、変調方式、拡散方式、および/またはスクランブリング方式を選択するために、使われ得る。送信プロセッサ1480によって生成されたシンボルは、フレーム構造を作成するために、送信フレームプロセッサ1482に与えられる。送信フレームプロセッサ1482は、コントローラ/プロセッサ1490からの情報とシンボルとを多重化することによって、このフレーム構造を作成し、一連のフレームが得られる。次いでこのフレームは送信機1456に与えられ、送信機1456は、アンテナ1452を通じたワイヤレス媒体によるアップリンク送信のために、増幅、フィルタリング、およびフレームのキャリア上への変調を含む、様々な信号調整機能を提供する。
【0100】
アップリンク送信は、UE1450において受信機機能に関して説明されたのと同様の方式で、NodeB1410において処理される。受信機1435は、アンテナ1434を通じてアップリンク送信を受信し、その送信を処理してキャリア上へ変調されている情報を回復する。受信機1435によって回復された情報は、受信フレームプロセッサ1436に与えられ、受信フレームプロセッサ1436は、各フレームを解析し、フレームからの情報をチャネルプロセッサ1444に提供し、データ信号、制御信号、および参照信号を受信プロセッサ1438に提供する。受信プロセッサ1438は、UE1450中の送信プロセッサ1480によって実行される処理の逆を実行する。次いで、復号に成功したフレームによって搬送されるデータ信号および制御信号が、データシンク1439およびコントローラ/プロセッサにそれぞれ与えられ得る。フレームの一部が、受信プロセッサによる復号に失敗すると、コントローラ/プロセッサ1440は、確認応答(ACK)プロトコルおよび/または否定応答(NACK)プロトコルを用いて、そうしたフレームの再送信要求をサポートすることもできる。
【0101】
コントローラ/プロセッサ1440および1490は、それぞれNodeB1410およびUE1450における動作を指示するために使われ得る。たとえば、コントローラ/プロセッサ1440および1490は、タイミング、周辺インターフェース、電圧調整、電力管理、および他の制御機能を含む、様々な機能を提供することができる。メモリ1442および1492のコンピュータ可読媒体は、それぞれ、NodeB1410およびUE1450のためのデータおよびソフトウェアを記憶することができる。NodeB1410におけるスケジューラ/プロセッサ1446は、リソースをUEに割り振り、UEのダウンリンク送信および/またはアップリンク送信をスケジューリングするために、使われ得る。
【0102】
W-CDMAシステムを参照して、電気通信システムのいくつかの態様を示してきた。当業者が容易に諒解するように、本開示全体にわたって説明する様々な態様は、他の電気通信システム、ネットワークアーキテクチャおよび通信規格に拡張され得る。
【0103】
例として、様々な態様は、他のUMTS、たとえばTD-SCDMA、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、高速パケットアクセスプラス(HSPA+)およびTD-CDMAに拡張され得る。様々な態様はまた、(FDD、TDD、または両方のモードの)ロングタームエボリューション(LTE)、(FDD、TDD、または両方のモードの)LTEアドバンスト(LTE-A)、CDMA2000、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、ウルトラワイドバンド(UWB)、Bluetooth(登録商標)、および/または他の適切なシステムを利用するシステムに拡張され得る。実際の利用される電気通信規格、ネットワークアーキテクチャ、および/または通信規格は、具体的な用途およびシステム全体に課される設計制約に依存する。
【0104】
本開示の様々な態様によれば、要素または要素の一部分または要素の組合せを、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」で実装できる。プロセッサの例として、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理回路、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実施するように構成された他の適切なハードウェアがある。処理システム内の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。ソフトウェアはコンピュータ可読媒体上に存在し得る。コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体であってよい。非一時的コンピュータ可読媒体は、例として、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多目的ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、取り外し可能ディスク、ならびに、コンピュータがアクセスし読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の適切な媒体を含む。また、コンピュータ可読媒体は、例として、搬送波、伝送路、ならびに、コンピュータがアクセスし読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を送信するための任意の他の適切な媒体も含み得る。コンピュータ可読媒体は、処理システムの中に存在しても
よく、処理システムの外に存在してもよく、または処理システムを含む複数のエンティティに分散してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品として具現化され得る。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料内のコンピュータ可読媒体を含み得る。当業者は、具体的な用途およびシステム全体に課される全体的な設計制約に応じて、本開示全体にわたって示される説明する機能を最善の形で実装する方法を認識するだろう。
【0105】
開示した方法におけるステップの特定の順序または階層は例示的なプロセスを示していることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、方法におけるステップの特定の順序または階層は再構成可能であることを理解されたい。添付の方法クレームは、サンプル的順序で様々なステップの要素を提示しており、クレーム内で明記していない限り、提示した特定の順序または階層に限定されるように意図されているわけではない。
【0106】
上記の説明は、本明細書で説明する様々な態様を当業者が実施できるようにするために与えられる。これらの態様への様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般的原理は他の態様に適用され得る。したがって、請求項は本明細書で示す態様に限定されるよう意図されているわけではなく、請求項の文言と整合するすべての範囲を許容するように意図されており、単数の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味するよう意図されている。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は「1つまたは複数の」を意味する。項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」という語句は、単一の要素を含め、それらの項目の任意の組合せを意味する。たとえば、「a、bまたはcのうちの少なくとも1つ」は、「a」、「b」、「c」、「aおよびb」、「aおよびc」、「bおよびc」、「a、bおよびc」を含むことが意図されている。当業者が知っているか、後に知ることになる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素と構造的かつ機能的に同等のものはすべて、参照により本明細書に明確に組み込まれ、請求項によって包含されることが意図される。また、本明細書で開示する内容は、そのような開示が請求項で明記されているか否かにかかわりなく、公に供することは意図されていない。請求項のいかなる要素も、「のための手段」という語句を使用して要素が明記されている場合、または方法クレームで「のためのステップ」という語句を使用して要素が記載されている場合を除き、米国特許法第112条第6項の規定に基づき解釈されることはない。