特許第6235748号(P6235748)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6235748
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】経路生成装置、車両、及び車両システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-122577(P2017-122577)
(22)【出願日】2017年6月22日
【審査請求日】2017年7月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000146010
【氏名又は名称】株式会社ショーワ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】芝端 成元
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−016645(JP,A)
【文献】 特開2005−035498(JP,A)
【文献】 特開2008−201177(JP,A)
【文献】 特開2017−062212(JP,A)
【文献】 特開2017−102001(JP,A)
【文献】 特開2005−099930(JP,A)
【文献】 特開平11−339184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路を生成する経路生成装置であって、
初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有し、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までを、複数の単位線で繋ぐことによって目標経路を生成し、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、曲率の変化率が当該曲線に沿って一定である区間を含み、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までの経路を規定する単位線を複数探索し、当該複数の経路のうち、コストが最小である経路を選択し、
前記目標経路生成部が用いる前記コストは、前記初期位置から各単位線の終点ノードまでの移動距離と、当該終点ノードから前記目標位置までの直線距離との和を用いて算出され、
前記目標経路生成部は、先の単位線の曲率を示す曲率情報を格納部に格納し、前記格納部に格納された先の単位線の曲率情報を参照して、現単位線の曲率に関する情報を決定する
ことを特徴とする経路生成装置。
【請求項2】
前記目標経路生成部は、前記曲線の曲率を、前記単位線毎に決定する請求項に記載の経路生成装置。
【請求項3】
前記曲率に関する情報は、曲率及び舵角情報の少なくとも何れかを含んでいる請求項1又は2に記載の経路生成装置。
【請求項4】
前記目標経路生成部は、車種情報、天候情報、及び積載量情報の少なくとも何れかを更に参照して、現単位線の曲率に関する情報を決定する請求項1から3の何れか1項に記載の経路生成装置。
【請求項5】
経路を生成する経路生成装置を備えた車両であって、
前記経路生成装置は、
初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有し、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までを、複数の単位線で繋ぐことによって目標経路を生成し、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、曲率の変化率が当該曲線に沿って一定である区間を含み、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までの経路を規定する単位線を複数探索し、当該複数の経路のうち、コストが最小である経路を選択し、
前記目標経路生成部が用いる前記コストは、前記初期位置から各単位線の終点ノードまでの移動距離と、当該終点ノードから前記目標位置までの直線距離との和を用いて算出され、
前記目標経路生成部は、先の単位線の曲率を示す曲率情報を格納部に格納し、前記格納部に格納された先の単位線の曲率情報を参照して、現単位線の曲率に関する情報を決定する
ことを特徴とする車両。
【請求項6】
車両とサーバとを含む車両システムであって、
前記サーバは、経路生成部と送信部とを含み、
前記経路生成部は、
初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有し、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までを、複数の単位線で繋ぐことによって目標経路を生成し、
前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、曲率の変化率が当該曲線に沿って一定である区間を含み、
前記目標経路生成部は、前記初期位置から前記目標位置までの経路を規定する単位線を複数探索し、当該複数の経路のうち、コストが最小である経路を選択し、
前記目標経路生成部が用いる前記コストは、前記初期位置から各単位線の終点ノードまでの移動距離と、当該終点ノードから前記目標位置までの直線距離との和を用いて算出され、
前記目標経路生成部は、先の単位線の曲率を示す曲率情報を格納部に格納し、前記格納部に格納された先の単位線の曲率情報を参照して、現単位線の曲率に関する情報を決定し、
前記送信部は、
前記目標経路生成部が生成した目標経路を示す経路情報を送信し、
前記車両は、前記送信部が送信した経路情報を参照して、ステアリング、サスペンション、車速の少なくとも何れかを制御する
ことを特徴とする車両システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路を生成する経路生成装置、車両、及び車両システムに関する。
【背景技術】
【0002】
初期位置から目標位置までの経路を生成する経路生成装置が知られている。車両が通行する経路の生成を対象とする経路生成装置は、多くの場合、自動運転技術に適用されており、このような経路生成装置の一例として特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−26516(2014年2月6日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、経路生成装置においては、乗り心地の良い経路を生成することが好ましい。
【0005】
本発明は、乗り心地の良い経路を生成することができる経路生成装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本発明に係る経路生成装置は、経路を生成する経路生成装置であって、初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有する。
【0007】
また、かかる目的のもと、本発明に係る車両は、経路を生成する経路生成装置を備えた車両であって、前記経路生成装置は、初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有する。
【0008】
また、かかる目的のもと、本発明に係る車両システムは、車両とサーバとを含む車両システムであって、前記サーバは、経路生成部と送信部とを含み、前記経路生成部は、初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部を備え、前記目標経路生成部が生成する前記曲線は、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有し、前記送信部は、前記目標経路生成部が生成した目標経路を示す経路情報を送信し、前記車両は、前記送信部が送信した経路情報を参照して、ステアリング、サスペンション、車速の少なくとも何れかを制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乗り心地の良い経路を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態1に係る車両の概略構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態1に係るECUの概略構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態1に係る経路生成部の構成例を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態1に係る経路生成における、ノード探索、コスト算出、ノード選択の各処理を説明するための模式図である。
図5】本発明の実施形態1に係る経路生成処理の第1の例によって生成された経路を示す模式図である。
図6】本発明の実施形態1に係る経路生成処理の第2の例によって生成された経路を示す模式図である。
図7】本発明の実施形態1に係る経路生成処理の流れを示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態2に係る車両システムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、詳細に説明する。
(車両900の構成)
図1は、本実施形態に係る車両900の概略構成を示す図である。図1に示すように、車両900は、懸架装置(サスペンション)100、車体200、車輪300、タイヤ310、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、エンジン500、ECU(Electronic Control Unit)(制御装置)600、発電装置700およびバッテリ800を備えている。
【0012】
タイヤ310が装着された車輪300は、懸架装置100によって車体200に懸架されている。車両900は、四輪車であるため、懸架装置100、車輪300およびタイヤ310については、それぞれ4つ設けられている。
【0013】
なお、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪のタイヤ及び車輪をそれぞれ、タイヤ310A及び車輪300A、タイヤ310B及び車輪300B、タイヤ310C及び車輪300C、並びに、タイヤ310D及び車輪300Dとも称する。以下、同様に、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪にそれぞれ付随した構成を、符号「A」「B」「C」及び「D」を付して表現することがある。
【0014】
懸架装置100は、油圧緩衝装置、アッパーアーム及びロアーアームを備えている。また、油圧緩衝装置は、当該油圧緩衝装置が発生させる減衰力を調整する電磁弁であるソレノイドバルブを備えている。ただし、これは本実施形態を限定するものではなく、油圧緩衝装置は、減衰力を調整する電磁弁として、ソレノイドバルブ以外の電磁弁を用いてもよい。例えば、上記電磁弁として、電磁流体(磁性流体)を利用した電磁弁を備える構成としてもよい。
【0015】
エンジン500には、発電装置700が付設されており、発電装置700によって生成された電力がバッテリ800に蓄積される。また、エンジン500は、ECU600から供給される車速制御量に応じて回転数を制御可能に構成されている。
【0016】
運転者の操作する操舵部材410は、ステアリングシャフト420の一端に対してトルク伝達可能に接続されており、ステアリングシャフト420の他端は、ラックピニオン機構470に接続されている。
【0017】
ラックピニオン機構470は、ステアリングシャフト420の軸周りの回転を、ラック軸480の軸方向に沿った変位に変換するための機構である。ラック軸480が軸方向に変位すると、タイロッド及びナックルアームを介して車輪300A及び車輪300Bが転舵される。
【0018】
トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に印加される操舵トルク、換言すれば、操舵部材410に印加される操舵トルクを検出し、検出結果を示すトルクセンサ信号をECU600に提供する。より具体的には、トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に内設されたトーションバーの捩れを検出し、検出結果をトルクセンサ信号として出力する。なお、トルクセンサ430として、ホールIC,MR素子、磁歪式トルクセンサなどの周知のセンサを用いてもよい。
【0019】
舵角センサ440は、操舵部材410の舵角を検出し、検出結果をECU600に提供する。
【0020】
トルク印加部460は、ECU600から供給されるステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを、ステアリングシャフト420に印加する。トルク印加部460は、ステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを発生させるモータと、当該モータが発生させたトルクをステアリングシャフト420に伝達するトルク伝達機構とを備えている。
【0021】
なお、本明細書における「制御量」の具体例として、電流値、デューティー比、減衰率、減衰比等が挙げられる。
【0022】
操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、及びECU600は、本実施形態に係るステアリング装置を構成する。
【0023】
なお、上述の説明において「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
【0024】
また、上記の例では、操舵部材410からラック軸480までが常時機械的に接続されたステアリング装置を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、本実施形態に係るステアリング装置は、例えばステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置であってもよい。ステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置に対しても本明細書において以下に説明する事項を適用することができる。
【0025】
また、車両900は、車輪300毎に設けられ各車輪300の車輪速を検出する車輪速センサ320、車両900の横方向の加速度を検出する横Gセンサ330、車両900の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ340、車両900のヨーレートを検出するヨーレートセンサ350、エンジン500が発生させるトルクを検出するエンジントルクセンサ510、エンジン500の回転数を検出するエンジン回転数センサ520、及びブレーキ装置が有するブレーキ液に印加される圧力を検出するブレーキ圧センサ530を備えている。これらの各種センサから出力される情報は、CAN(Controller Area Network)370を介してECU600に供給される。
【0026】
また、車両900は、車両900の現在位置を特定し、当該現在位置を示す現在位置情報を出力するGPS(Global Positioning System)センサ550と、目的地に関するユーザ入力を受け付け、当該目的地を示す目的地情報を出力するユーザ入力受付部560とを備えており、現在位置情報及び目的地情報も、CAN370を介してECU600に供給される。また、車両900は、後述する経路生成部610が生成した経路情報の示す経路をユーザに対して視覚的又は聴覚的に提示する経路情報提示部を更に備える構成としてもよい。
【0027】
また、図示は省略するが、車両900は、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐためのシステムであるABS(Antilock Brake System)、加速時等における車輪の空転を抑制するTCS(Traction Control System)、及び、旋回時のヨーモーメント制御やブレーキアシスト機能等のための自動ブレーキ機能を備えた車両挙動安定化制御システムであるVSA(Vehicle Stability Assist)制御可能なブレーキ装置を備えている。
【0028】
ここで、ABS、TCS、及びVSAは、推定した車体速に応じて定まる車輪速と、車輪速センサ320によって検出された車輪速とを比較し、これら2つの車輪速の値が、所定の値以上相違している場合にスリップ状態であると判定する。ABS、TCS、及びVSAは、このような処理を通じて、車両900の走行状態に応じて最適なブレーキ制御やトラクション制御を行うことにより、車両900の挙動の安定化を図るものである。
【0029】
車両900が備えるブレーキ装置は、ECU600から供給される車速制御量に応じて、ブレーキ動作を行うことができるよう構成されている。
【0030】
ECU600は、車両900が備える各種の電子機器を統括制御する。例えば、ECU600は、トルク印加部460に供給するステアリング制御量を調整することにより、ステアリングシャフト420に印加するアシストトルク又は反力トルクの大きさを制御する。
【0031】
また、ECU600は、懸架装置100に含まれる油圧緩衝装置が備えるソレノイドバルブに対して、サスペンション制御量を供給することによって当該ソレノイドバルブの開閉を制御する。この制御を可能とするために、ECU600からソレノイドバルブへ駆動電力を供給する電力線が配されている。
(ECU600)
以下では、参照する図面を替えて、ECU600について具体的に説明する。図2は、ECU600の概略構成を示す図である。
【0032】
図2に示すように、ECU600は、経路生成部610、ステアリング制御部630、サスペンション制御部650、及び車速制御部670を備えている。
【0033】
経路生成部610は、現在位置情報及び目的地情報を参照して経路情報を生成する。生成した経路情報は、ステアリング制御部630、サスペンション制御部650、車速制御部670、の少なくとも何れかに供給される。
【0034】
ステアリング制御部630は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果、及び、経路生成部610から供給される経路情報の少なくとも何れかを参照し、トルク印加部460に供給するステアリング制御量の大きさを決定する。
【0035】
なお、本明細書において「〜を参照して」との表現には、「〜を用いて」「〜を考慮して」「〜に依存して」などの意味が含まれ得る。
【0036】
サスペンション制御部650は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果、及び経路生成部610から供給される経路情報の少なくとも何れかを参照し、懸架装置100に含まれる油圧緩衝装置が備えるソレノイドバルブに対して供給するサスペンション制御量の大きさを決定する。
【0037】
車速制御部670は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果、及び経路生成部610から供給される経路情報の少なくとも何れかを参照し、エンジン500及びブレーキ装置に供給する車速制御量の大きさを決定する。
【0038】
経路情報を参照した具体的なステアリング制御、サスペンション制御、及び、車速制御については後述する。
【0039】
なお、経路生成部610、ステアリング制御部630、サスペンション制御部650、及び車速制御部670は、それぞれ別々のECUとして実現される構成であってもよい。このような構成の場合、経路生成部610と、ステアリング制御部630、サスペンション制御部650、及び車速制御部670とが通信手段を用いて相互に通信を行うことにより、本明細書に記載の制御が実現される。
【0040】
(経路生成部)
続いて、図3を参照して、経路生成部610についてより具体的に説明する。図3は、経路生成部610の構成を示すブロック図である。図3に示すように、経路生成部610は、目標経路生成部611、メモリ(格納部)612、及び初期位置・目標位置決定部613を備えている。また、目標経路生成部611は、図3に示すように、ノード探索部614、コスト算出部615、ノード選択部616、曲率決定部617、及び経路情報出力部618を備えている。
【0041】
初期位置・目標位置決定部613は、CAN370に含まれる現在位置情報及び目的地情報を参照して、経路探索の起点及び終点となる初期位置及び目標位置を決定する。
【0042】
ノード探索部614は、メモリ612から地図情報を取得し、初期位置・目標位置決定部613から初期位置及び目標位置を示す情報を取得する。ノード探索部614は、取得した地図情報を参照して、初期位置・目標位置決定部613が決定した初期位置から目標位置までの間に設定され得る複数のノードを次々と探索する。換言すれば、ノード探索部614は、初期位置から目標位置までの経路を複数探索する。これは、初期位置から目標位置までの経路を規定するノード又は単位線(後述)を複数探索すると表現することもできる。ノード探索部614によるノードの探索処理の具体例については後述する。
【0043】
コスト算出部615は、ノード探索部614が探索した複数のノードの各々についてのコストを算出する。コスト算出部615におけるコストの算出方法については後述する。
【0044】
ノード選択部616は、ノード探索部614が探索した複数のノードのうち、コスト算出部615が算出したコストが最小である経路を選択する。換言すれば、ノード選択部616は、ノード探索部614が探索した複数の経路のうち、コストが最小である経路を選択する。なお、ノード探索部614が探索した複数の経路のうち、ノード選択部616がコストが最小ではないと判断した経路については、コスト算出部615におけるコストの算出を止めてもよい。
【0045】
曲率決定部617は、ノード選択部616が選択した各ノードを滑らかに繋ぐことによって出力対象の経路を決定する。換言すれば、曲率決定部617は、ノード選択部616が選択したノードが規定する経路に含まれる曲線の曲率、及び各ノードにおける経路の方位角を決定する。一例として、曲率決定部617は、ノード選択部616が選択した経路に含まれるノードとノードとを繋ぐ単位線の曲率を単位線毎に決定する。また、各ノードにおける単位線の方位角を決定する。ここで、曲率決定部617が決定する単位線の曲率には、当該単位線の両端のノードにおける曲率が含まれる。また、曲率決定部617は、前記曲線が、当該曲線の曲率が連続的に変化する区間を有するように前記曲線の曲率を決定する。
【0046】
曲率決定部617は、上記のように決定した各単位線の曲率を示す曲率情報をメモリ612に格納する。ここで、メモリ612に格納される曲率情報には、当該単位線の終点ノードにおける曲率が含まれる。また、曲率情報には、当該単位線の終点ノード以外の曲率、が含まれる構成としてもよい。また、曲率情報には、曲率の変化率が含まれる構成としてもよい。また、曲率決定部617は、各ノードにおける単位線の方位角、及び、各ノードの位置(座標)を示す座標情報もメモリ612に格納する。
【0047】
メモリ612に格納された各ノードにおける方位角、及び曲率情報は、当該ノードを始点ノードとする単位線の方位角及び曲率を決定する処理において曲率決定部617により参照される。
【0048】
なお、曲率決定部617が各単位線の曲率を決定するタイミングは本実施形態を限定するものではない。例えば、曲率決定部617は、単位線を生成する毎に当該単位線の曲率を決定する構成としてもよいし、初期位置から目標位置までの経路を生成した後に、生成した経路に含まれる各単位線の曲率を決定する構成としてもよい。
【0049】
経路情報出力部618は、メモリ612に格納された各ノードにおける方位角、座標情報、及び曲率情報を参照し、初期位置から目標位置までを1又は複数の単位線で繋ぐことによって目標経路(単に経路とも呼ぶ)を生成し、生成した経路情報を出力する。
【0050】
(目標経路生成部による処理の具体例)
以下では、目標経路生成部611が備えるノード探索部614、コスト算出部615、ノード選択部616、及び曲率決定部617によるノード探索、コスト算出、ノード選択、及び曲率決定処理について参照する図面を替えてより具体的に説明する。
【0051】
(ノード探索、コスト算出、及びノード選択処理)
図4は、ノード探索、コスト算出、ノード選択の各処理を説明するための模式図である。
【0052】
まず、ノード探索部614は、初期位置・目標位置決定部613が決定した初期位置及び目標位置を参照し、当該初期位置と当該目標位置との間の仮想的空間に、図4に示すような複数のセルを設定する。
【0053】
続いて、ノード探索部614は、上記初期位置に対応するノードを始点ノードに設定する。そして、以下に示す処理によって、当該始点ノードを始点とする単位線の終点ノードが探索される。
【0054】
まず、ノード探索部614は、任意の1又は複数の曲率を設定する。そして、ノード探索部614は、始点ノードを始点とし、当該任意の曲率の各々を有する単位線を生成する。ノード探索部614は、生成した単位線の終点を終点ノードとして設定し、当該終点ノードが配置されたセルを、終点ノードを配置すべきセルの候補として設定する。なお、始点ノードを含むセルの周囲に存在するセルだけでなく、当該始点ノードを含むセルに直接隣接していないセルもまた、当該終点ノードを配置すべきセルの候補になり得る。なお、始点ノードを含むセルの周囲に存在するセルには、当該始点ノードを含むセルと辺を共有するセル(辺を介して隣接しているセル)、及び、当該始点ノードを含むセルと頂点を共有するセル(頂点を介して隣接しているセル)が含まれる。また、図4に示すように、ノード探索部614は、メモリ612に保存された地図情報を参照して、上記複数のセルを、障害物が存在し車両900が通行不可能なセルと、障害物が存在せずに車両900が通行可能なセルとに分類し、当該通行不可能なセルを、上記終点ノードを配置すべきセルの候補から除外する。また、一度コストの算出が行われたセルを、上記終点ノードを配置すべきセルの候補から除外してもよい。
【0055】
続いて、コスト算出部615は、ノード探索部614において、終点ノードを配置すべきセルの候補の各々についてコスト(スコア)Sを計算する。ここで、コストSは、一般に、初期位置を示すノードから、探索対象の各ノードまでの移動距離を示す実コストCと、探索対象の各ノードから目標位置に対応するノードまでの直線距離を示す推定コストHとの和によって求められる。図4には、初期位置と目標位置との間の仮想的空間に設定された複数のセルの各々について、実コストC、推定コストH、及びコストSが例示されている。なお、本実施形態において、探索対象の各ノードから目標位置までの直線距離の算出の仕方は本実施形態を限定するものではなく、例えば、ユークリッド距離を用いてもよいし、マンハッタン距離を用いてもよい。
【0056】
また、コスト算出部615は、一旦コストを算出したセルであっても、再度コストを計算したほうがコストが低くなる場合には、当該セルのコストを、当該低い方のコストに更新する。
【0057】
続いて、ノード選択部616は、終点ノードを配置すべきセルの候補の中から、コスト算出部615において算出されたコストSが最小であるセルに対応するノードを、終点ノードを配置すべきセルとして選択し、選択したセルに終点ノードを配置する。ここで、コストSが同じノードが複数あった場合、ノード選択部616は、実コストCが低い方を次のノードとして選択する。
【0058】
(曲率決定処理)
続いて、曲率決定部617による各単位線の曲率決定処理について、図5及び図6を参照して、具体的に説明する。
【0059】
<処理例1>
図5は、曲率決定処理の第1の処理例によって生成した経路を示す模式図である。図5では、初期位置に対応するノードNintからノードN01〜N04を経由して目標位置に対応するノードNfinまでの経路が例示されている。
【0060】
本処理例では、曲率決定部617は、メモリ612に保存された各ノードの方位角を参照することによって、各単位線の曲率を決定する。
【0061】
より具体的には、曲率決定部617は、まず、対象ノードNtargetを終点ノードとする単位線ULaの、当該対象ノードNtargetにおける方位角θaをメモリ612から取得する。ここで、対象ノードNtargetとは、曲率決定部617による処理対象のノードのことを指し、図5に示す例では、ノードNint、及びノードN01〜N04の何れかに対応する。
【0062】
続いて、曲率決定部617は、対象ノードNtargetを始点ノードとする単位線ULbの、当該対象ノードNtargetでの方位角θbを、θb=θaとなるように決定する。これにより、始点ノードにおける単位線ULbの向きが定まることになる。
【0063】
続いて、曲率決定部617は、単位線ULbの曲率を、一定の値に設定する。
【0064】
以上を纏めると、曲率決定部617は、単位線ULbの曲率を以下の条件1a〜1bによって決定する。
【0065】
(条件1a)
単位線ULbの、対象ノードNtarget(すなわち単位線ULbの始点ノード)での方位角θbが、θb=θaを満たす。
【0066】
(条件1b)
対象ノードNtargetの次のノード(すなわち単位線ULbの終点ノード)に向けて、曲率が一定となる。
【0067】
また、曲率決定部617は、
・単位線ULbの終点ノードにおける当該単位線ULbの方位角
・単位線ULbの終点ノードの位置(座標)を示す座標情報
をメモリ612に格納する。
【0068】
本例に係る曲率決定処理によれば、各ノードにおいて、方位角が連続になるように単位線同士が接続され、また、各単位線での曲率が一定となる。したがって、本例に係る曲率決定処理によれば、経路に沿って、方位角が連続的である経路が生成される。
<制御例2>
続いて、曲率決定処理の第2の処理例について図6を参照して説明する。図6は、曲率決定処理の第2の処理例によって生成した経路を示す模式図である。図6の(a)では、始点ノードN11から各終点ノードN12,N13,N14までの単位線の例が示されており、図6の(b)では、更に、各ノードN121〜N143までの単位線の例が示されている。
【0069】
本処理例では、曲率決定部617は、メモリ612に保存された各ノードにおける方位角及び曲率情報を参照することによって、各単位線の曲率を決定する。
【0070】
より具体的には、曲率決定部617は、まず、対象ノードNtargetを終点ノードとする単位線ULaの、当該対象ノードNtargetにおける方位角θa、及び曲率Raをメモリ612から取得する。ここで、対象ノードNtargetとは、処理例1と同様に、曲率決定部617による処理対象のノードのことを指し、図6の(a)及び(b)に示す例では、ノードN11〜N143の何れかに対応する。
【0071】
続いて、曲率決定部617は、対象ノードNtargetを始点ノードとする単位線ULbの、当該対象ノードNtargetでの方位角θbを、θb=θaとなるように決定する。これにより、始点ノードにおける単位線ULbの向きが定まることになる。
【0072】
続いて、曲率決定部617は、単位線ULbの、対象ノードNtargetでの曲率Rbを、Ra=Rbとなるように決定する。これにより、対象ノードNtargetにおいて、単位線ULaと単位線ULbとが曲率が連続的になるように接続されることになる。
【0073】
続いて、曲率決定部617は、単位線ULbの、対象ノードNtarget以外の部分を含む曲率を、当該単位線ULbに沿って連続的となるように決定する。ここで、ある単位線に沿って曲率が連続的であるとは、当該単位線に沿っての曲率が一定である(すなわち曲率が変化しない)か、又は、当該単位線に沿って曲率が連続的に変化することを指す。
【0074】
以上を纏めると、曲率決定部617は、単位線ULbの曲率を以下の条件2a〜2cによって決定する。
【0075】
(条件2a)
単位線ULbの、対象ノードNtarget(すなわち単位線ULbの始点ノード)での方位角θbが、θb=θaを満たす。
【0076】
(条件2b)
対象ノードNtargetにおける単位線ULbの曲率Rbが、Ra=Rbを満たす。
【0077】
(条件2c)
単位線ULbの曲率が連続的である。
また、曲率決定部617は、
・単位線ULbの終点ノードにおける当該単位線ULbの方位角
・単位線ULbの終点ノードにおける当該単位線ULbの曲率
・単位線ULbの終点ノードの位置(座標)を示す座標情報
をメモリ612に格納する。
【0078】
図6の(a)に示す例では、ノードN11の座標情報(x0、y0)、ノードN11を終点ノードをする単位線の当該ノードN11における方位角θ0、及び、ノードN11を終点ノードをする単位線の当該ノードN11における曲率R0をメモリ612に格納する例が示されている。ノードN12、N13、N14についても同様である。
【0079】
本例に係る曲率決定処理によれば、各ノードにおいて、方位角が連続になるように単位線同士が接続され、また、各ノード及び各単位線において曲率が連続的であるので、急激な操舵を抑制することができる。したがって、本例係る曲率決定方法によれば、乗り心地の良い経路を生成することができる。
【0080】
また、本処理例では、曲率決定部617が単位線ULbの曲率を、以下の条件2dを更に課すことによって決定する構成としてもよい。
【0081】
(条件2d)
単位線ULbに沿った単位線ULbの曲率の変化率が一定である。
この条件を課すことによって、乗り心地のより良い経路を生成することができる。なお、曲率の変化率が一定である曲線はクロソイド曲線と呼ばれ、図6には単位線がクロソイド曲線である例が示されている。
【0082】
また、曲率決定部617は、地図情報に含まれる道幅を参照して、単位線ULbの曲率又は曲率の変化率を決定する構成としてもよい。また、曲率決定部617は、車両900の車種を示す車種情報、天気を示す天気情報、及び車両900の車載量を示す車載量情報の少なくとも何れかを参照して、単位線ULbの曲率、又は曲率の変化率を決定する構成としてもよい。
【0083】
例えば、天気情報が示す天気が雨天であった場合、単位線ULbの曲率又は曲率の変化率を、晴天の場合に比べて小さく設定する構成としてもよい。また、車載量情報が示す積載量がより大きい場合の単位線ULbの曲率又は曲率の変化率を、積載量がより小さい場合よりも小さく設定する構成としてもよい。
(経路生成処理の流れ)
以下では、本実施形態に係る経路生成部610により実行される経路生成処理の流れの一例を、図7を参照して説明する。図7は、経路生成部610による経路生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0084】
本実施形態に係る経路生成部610は、以下に説明するステップS11〜16を実行することによって、初期位置から目標位置までを繋ぐ目標経路を生成する。
【0085】
(ステップS11)
まず、ステップS11にて、初期位置・目標位置決定部613は、CAN370に含まれる現在位置情報及び目的地情報を参照して、経路探索の起点及び終点となる初期位置及び目標位置を決定する。初期位置・目標位置決定部613は、決定した初期位置及び目標位置を目標経路生成部611へ供給する。ノード探索部614は、メモリ612から地図情報を取得し、初期位置、目標位置、及び地図情報を参照して、初期位置と目標位置との間の空間に複数のセルを設定する。また、ノード探索部614は、初期位置に対応するノードを始点ノードに設定する。
【0086】
(ステップS12)
次に、ステップS12にて、ノード探索部614は、任意の1又は複数の曲率を設定する。そして、ノード探索部614は、始点ノードを始点とし、当該任意の曲率の各々を有する単位線を生成する。ノード探索部614は、生成した単位線の終点を終点ノードとして設定し、当該終点ノードが配置されたセルを、終点ノードを配置すべきセルの候補として設定する。なお、ノード探索部614は、障害物が存在し車両900が通行不可能を、上記終点ノードを配置すべきセルの候補から除外する。また、一度コストの算出が行われたセルを、上記終点ノードを配置すべきセルの候補から除外してもよい。
【0087】
(ステップS13)
続いて、ステップS13において、ステップS12にて設定したセルの候補の各々について、コストSを算出する。具体的なコストSの算出処理については既に説明したためここでは説明を省略する。
【0088】
(ステップS14)
続いて、ノード選択部616は、ステップS13にて算出されたコストSが最小であるセルに対応するノードを、終点ノードを配置すべきセルとして選択し、選択したセルに終点ノードを配置する。
【0089】
(ステップS15)
続いて、ステップS15にて、曲率決定部617は、始点ノードから終点ノードまでの単位線の曲率を決定する。また、曲率決定部617は、当該単位線の終点ノードの曲率を含む曲率情報及び当該単位線の終点ノードにおける方位角をメモリ612に格納する。なお、曲率決定部617による曲率決定処理については既に詳述したためここでは説明を省略する。
【0090】
(ステップS16)
続いて、目標経路生成部611は、生成した単位線によって構成される経路が目標位置に到着したか否かを判定する。生成した単位線によって構成される経路が目標位置に到着していない場合(ステップS16でNO)、終点ノードを始点ノードに設定したうえで、ステップS12に戻る。その際、ステップS12では、すでにコストが算出されたセルを、新たに設定された始点ノードを始点とする探索処理におけるセルの候補から除外する構成としてもよい。
【0091】
一方で、生成した単位線によって構成される経路が目標位置に到着した場合(ステップS16でYES)、経路情報出力部618は、メモリ612に格納された各ノードにおける方位角、及び各単位線の曲率情報を参照し、初期位置から目標位置までを1又は複数の単位線で繋ぐことによって目標経路を生成し、生成した経路情報を出力する。
【0092】
<経路情報を参照した車両制御>
以下では、経路生成部610が生成した経路情報を参照した車両制御の具体例を説明する。ECU600は、経路生成部610が生成した経路情報を参照して、以下に示す制御例の何れか又はそれらの組み合わせを用いた制御を行う。
【0093】
(制御例1)
ステアリング制御部630は、CAN370に含まれる現在位置情報を参照して車両900の現在位置を特定し、特定した現在位置を、経路生成部610が生成した経路情報の示す経路上にマッピングする。そして、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置における当該経路の曲率に応じて、ステアリング制御量を決定する。
【0094】
例えば、当該経路の曲率とステアリング制御量とが正の相関を有するように、ステアリング制御量を決定する。
【0095】
(制御例2)
サスペンション制御部650は、CAN370に含まれる現在位置情報を参照して車両900の現在位置を特定し、特定した現在位置を、経路生成部610が生成した経路情報の示す経路上にマッピングする。そして、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置における当該経路の曲率に応じて、サスペンション制御量を決定する。
【0096】
例えば、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置にカーブが存在する場合には、当該カーブの外側の車輪のサスペンションを硬くするようにサスペンション制御量を決定する。また、カーブの曲率と上記サスペンションの硬さとが正の相関を有するようにサスペンション制御量を決定する。
【0097】
(制御例3)
車速制御部670は、CAN370に含まれる現在位置情報を参照して車両900の現在位置を特定し、特定した現在位置を、経路生成部610が生成した経路情報の示す経路上にマッピングする。そして、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置における当該経路の曲率に応じて、車速制御量を決定する。
【0098】
また、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置の進行方向前方にカーブが存在する場合には、当該カーブまでの距離、及び当該カーブの曲率に応じて、車速制御量を決定してもおい。
【0099】
例えば、車速制御部670は、進行方向前方のカーブの曲率が大きければ大きいほど、車速を低減するように車速制御量を決定する。また、車速制御部670は、進行方向前方のカーブまでの距離が近ければ近いほど、車速を低減するように車速制御量を決定する。
【0100】
(制御例4)
ECU600は、CAN370に含まれる現在位置情報を参照して車両900の現在位置を特定し、特定した現在位置を、経路生成部610が生成した経路情報の示す経路上にマッピングする。そして、車両900の現在位置に対応する、経路情報の示す経路上の位置における当該経路の曲率に応じて、運転者に対して警告情報を提示する。
【0101】
例えば、上記経路の曲率が所定の値よりも大きい場合、車両900の備えるスピーカ又は表示パネルを介して、音声又は画像として運転者に対して警告する。
<経路生成処理に関する付記事項>
上述した経路生成部610を含むECU600は、数ノード程度先までの経路を予め生成し、生成した経路に沿って車両900を制御する場合に好適に適用することができる。一方、経路生成部610は、よりリアルタイム性を高めた経路生成処理を行うことも可能である。
【0102】
例えば、経路生成部610は、操舵部材410の舵角に関する舵角情報をCAN370からリアルタイムで取得し、経路生成に反映させる。より具体的には、経路生成部610は、各単位線の終点ノードにおける曲率情報として、当該終点ノードにおける操舵部材410の舵角に関する舵角情報をメモリ612に格納する。そして、経路生成部610は、舵角情報を参照して、各ノード、及び単位線において、舵角が連続的となるよう経路を生成する。
【0103】
一般に、舵角は曲率に対応しているため、各ノードにおける曲率情報として操舵部材410の舵角を参照し、当該舵角が連続的になるよう当該ノードを始点ノードとする単位線の曲率を決定することができる。換言すれば、各ノードにおける曲率情報として操舵部材410の舵角を参照し、上述した経路生成処理を適用することによってリアルタイム性を高めた経路生成を行うことができる。
【0104】
また、本実施形態に係る経路生成部610は、車速を示す車速情報を取得し、車速に応じて、各単位線の曲率を決定する構成としてもよい。例えば、経路生成部610は、車速がより大きい場合に、各単位線の曲率をより小さく決定する構成としてもよい。
【0105】
〔実施形態2〕
以下、参照する図面を替えて、本発明の実施形態2について、詳細に説明する。以下の説明では、上記実施形態において既に説明した事項については説明を省略し、上記実施形態とは異なる点について説明を行う。
【0106】
図8は、本実施形態に係る車両システム2000の要部構成を示す図である。図8に示すように、車両システム2000は、車両900およびサーバ1000を備えている。
【0107】
本実施形態に係る車両900は、実施形態1に係る車両900が備えるECU600に代えて、ECU600aを備えている。また、本実施形態に係る車両900は送受信部910をさらに備えている。ECU600aは、実施形態1に係る経路生成部610を備えていない点以外は、実施形態1に係るECU600と同様の構成である。
【0108】
一方で、サーバ1000は、経路生成部610を有する制御部1200、および送受信部1100を備えている。
【0109】
車両900aは、各種センサから出力されるセンサ検出結果の情報をCAN370を介して送受信部910へ出力する。送受信部910は取得した各センサ検出結果の情報をサーバ1000の送受信部1100に出力する。送受信部1100は取得した各センサ検出結果の情報を経路生成部610へ出力する。経路生成部610は、実施形態1と同様の処理を行うことによって経路情報を生成する。経路生成部610は、生成した経路情報を送受信部1100へ提供する。送受信部1100は取得した経路情報を送受信部910へ出力する。送受信部910は、取得した経路情報をECU610aへ出力する。ECU600aは、実施形態1に係るECU600と同様に、取得した経路情報に基づき、車両900aの各種制御を行う。
【0110】
〔ソフトウェアによる実現例〕
ECU600、600a、サーバ1000の制御ブロック(経路生成部610、ステアリング制御部630、サスペンション制御部650、車速制御部670)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0111】
後者の場合、ECU600、600a、サーバ1000は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0112】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0113】
200 車体
600 ECU(制御装置)
610 経路生成部
611 目標経路生成部
612 メモリ
613 初期位置・目標位置決定部
614 ノード探索部
615 コスト算出部
616 ノード選択部
617 曲率決定部
630 ステアリング制御部
650 サスペンション制御部
670 車速制御部
900 車両
【要約】
【課題】乗り心地の良い経路を生成する。
【解決手段】経路を生成する経路生成装置は、初期位置から目標位置までを曲線を含む線で繋ぐことによって目標経路を生成する目標経路生成部(611)を備え、目標経路生成部(611)が生成する前記曲線の曲率は、当該曲線に沿って連続的である。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8