(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
最近、全世界的に活発に進められている窒化ガリウム(GaN)系白色発光ダイオード(LED)の製作方法は、単一チップ形態の方法により青色やUV LEDチップの上に蛍光物質を結合して白色を得る方法と、マルチチップ形態に2つあるいは3個のLEDチップを互いに組み合わせて白色を得る2種類の方法に大別される。
【0003】
マルチチップ形態に白色発光ダイオードを具現する代表的な方法は、RGBの3個のチップを組み合わせて製作するものであるが、各々のチップ毎に動作電圧の不均一性、周辺温度によって各々のチップの出力が変わって、色座標が変わる等の問題点を見せている。
【0004】
前記のような問題点により、マルチチップ形態は白色発光ダイオードの具現よりは回路構成を通じて各々のLED明るさを調節して多様な色合いの演出を必要とする特殊照明の目的に適している。
【0005】
したがって、白色発光ダイオードの具現方法により、比較的製作が容易で、かつ効率に優れる青色発光LEDと前記青色発光LEDにより励起されて黄色を発光する蛍光体を組み合わせたバイナリシステム(binary system)が代表的に用いられている。
【0006】
バイナリシステムにおいて、青色LEDを励起光源として使用し、希土類3価イオンであるCe3+を活性剤として用いるイットリウムアルミニウムガーネット系(YAG:Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体、即ちYAG:Ce蛍光体を前記青色LEDで出射される励起光で励起させる形態の白色発光ダイオードが主に使われてきた。
【0007】
また、白色発光ダイオードはその利用分野によってさまざまな形態のパッケージにして使用中であり、代表的に携帯電話のバックライティング(backlighting)に適用される表面実装型(SMD:Surface Mounting Device)形態である超小型発光ダイオード素子と、電光板及び固体表示素子や画像表示用のバーチカルランプタイプに大別される。
【0008】
一方、白色光の特性を分析することに使われる指標として、相関色温度(CCT:Correlated Color Temperature)と演色性指数(CRI:Color Rendering Index)がある。
【0009】
相関色温度(CCT)は物体が可視光線を出して光っている時、その色がどの温度の黒体が複写する色と同一に見える場合、その黒体の温度と物体の温度とが同一であると見て、その温度を意味する。色温度が高いほど目が眩くて、青い色を帯びる白色となる。
【0010】
即ち、同一な白色光でも色温度が低ければその色がより暖かく感じられ、色温度が高ければ冷たく感じられる。したがって、色温度を調節することによって多様な色感を要求する特殊照明の特性までも満たすことができる。
【0011】
従来のYAG:Ce蛍光体を用いた白色発光ダイオードの場合においては色温度が6000〜8000Kに過ぎなかった。また、演色性指数(CRI)は太陽光を事物に照射した時と、その他の人工的に製作した照明を照射した時の事物の色が変わる程度を表し、事物の色が太陽光でと同一である時、CRI値を100に定義する。即ち、演色性指数(CRI)は人工照明下で事物の色合いが太陽光を照射した時との色合いとどれくらい近接するかを表す指数であって、0〜100までの数値を有する。
【0012】
言い換えると、CRIが100に接近する白色光源であるほど太陽光下で人間の目が認識する事物の色合いとさして差のない色相を感じるようになる。
【0013】
現在、白熱電球のCRIは80以上であり、蛍光ランプは75以上であることに比べて、商用化された白色LEDのCRIは略70〜75程度を表す。
【0014】
したがって、従来のYAG:Ce蛍光体を用いた白色LEDは色温度と演色性指数が多少低いという問題点がある。
【0015】
また、YAG:Ce蛍光体のみを用いるため、色座標及び色温度、演色性指数の制御が困難であるという問題点がある。
【0016】
このように、蛍光体を使用する発光ダイオードと関連して、韓国公開特許公報10−2005−0098462などが公開されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、向上した信頼性、光学的特性、及び耐熱性を有するエポキシ樹脂組成物及び発光素子を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
一実施形態に従うエポキシ樹脂組成物は、トリアジン誘導体エポキシ樹脂及びシリコン系脂環族エポキシ樹脂を含む。
【0020】
一実施形態に従う発光装置は、発光チップ、前記発光チップを収容する胴体部、及び前記発光チップを覆う充填部を含み、前記胴体部はシリコン系脂環族樹脂を含む。
【0021】
一実施形態において、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は下記の化学式(1)で表示できる。
【0022】
【化1】
【0023】
ここで、nは1乃至1000であり、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立的に、水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択され、R7及びR8は置換された脂環族炭化水素であり、R9及びR10は下記の化学式(2)で表示される。
【0024】
【化2】
【0025】
ここで、mは1乃至3であり、R12は水素、ヒドロキシル基、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択される。
【0026】
一実施形態において、R7及びR8は下記の化学式(3)で表示できる。
【0027】
【化3】
【0028】
ここで、R11は水素、ヒドロキシル基、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択される。
【0029】
一実施形態において、R11はヒドロキシル基でありうる。
【0030】
一実施形態において、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂はイソシアヌレート系エポキシ樹脂でありうる。
【0031】
一実施形態において、前記イソシアヌレート系エポキシ樹脂は下記の化学式(4)で表示できる。
【0032】
【化4】
【0033】
R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは、下記の化学式(5)で表示され、R13、R14、及びR15のうちの残りは水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択される。
【0034】
【化5】
【0035】
ここで、zは1乃至3である。
【0036】
一実施形態において、前記脂環族エポキシ樹脂は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物に約10%乃至50wt%の割合で含まれることができる。
【0037】
一実施形態において、前記イソシアヌレート系エポキシ樹脂はトリグリシジルイソシアヌレートでありうる。
【0038】
一実施形態において、前記胴体部はトリアジン誘導体エポキシ樹脂及び脂環族エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物により形成できる。
【0039】
一実施形態において、前記胴体部にキャビティーが形成され、前記発光チップは前記キャビティーの内に配置され、前記充填部は前記キャビティーの内に配置され、前記充填部はシリコン系樹脂を含むことができる。
【0040】
一実施形態において、前記エポキシ樹脂組成物は、硬化剤、触媒、分散剤、及び酸化防止剤をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明に従うエポキシ樹脂組成物は、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂及びシリコン系脂環族エポキシ樹脂を含む。これによって、本発明に従うエポキシ樹脂組成物は、向上した耐湿性、耐熱性、及び透過度を有することができる。
【0042】
即ち、本発明に従うエポキシ樹脂組成物は、イソシアヌレート系エポキシ樹脂などのようなトリアジン誘導体エポキシ樹脂及びシリコン系脂環族エポキシ樹脂を適切に組み合わせて、向上した信頼性及び光学的特性を有することができる。
【0043】
また、本発明に従うエポキシ樹脂組成物は、発光ダイオードパッケージなどのような発光素子の胴体部に使用できる。これによって、本発明に従う発光装置は向上した信頼性及び光学的特性を有することができる。特に、前記充填部にシリコン系樹脂が使われる場合、前記胴体部及び前記充填部の全てでシリコン系樹脂を含む。これによって、前記充填部及び前記胴体部の間の密着力が向上する。したがって、前記発光チップは外部の水分などから効果的に保護され、本発明に従う発光ダイオードパッケージは向上した信頼性及び耐久性を有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
【0046】
一実施形態に従うエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、触媒、及び添加剤を含む。
【0047】
前記エポキシ樹脂は、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物の全体的な成分を構成することができる。前記エポキシ樹脂は、樹脂組成物の全体に対し、約15wt%乃至約70wt%の割合で含まれることができる。より詳しくは、前記エポキシ樹脂は樹脂組成物の全体に対し、約15wt%乃至約60wt%の割合で含まれることができる。
【0048】
前記エポキシ樹脂はシリコン系脂環族エポキシ樹脂及びトリアジン誘導体エポキシ樹脂を含む。前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は全体樹脂組成物に約10wt%乃至約50wt%の割合で含まれることができる。より詳しくは、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は全体樹脂組成物に約15wt%乃至約35wt%の割合で含まれることができる。
【0049】
実施形態に従うエポキシ樹脂組成物が前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂を約10wt%未満に含む場合、光学的特性及び耐湿性が減少することがある。また、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物が前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂を約60wt%を超過して含む場合、耐熱性が減少することがある。
【0050】
また、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂は、全体樹脂組成物に約5wt%乃至約50wt%の割合で含まれることができる。より詳しくは、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂は、全体樹脂組成物に約15wt%乃至約25wt%の割合で含まれることができる。
【0051】
前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は1つ以上のエポキシ基を含むシリコン系脂環族炭化水素でありうる。より詳しくは、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は2つ以上のエポキシ基を含み、シロキサン及び脂環族炭化水素が互いに結合された構造を有することができる。より詳しくは、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂はエポキシ基が結合されたシクロヘキサンを含み、前記シクロヘキサンはシロキサンに結合できる。これとは異なり、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は、脂環族炭化水素及びシロキサンが互いに結合され、シロキサンにエポキシ基が結合されて、形成できる。
【0052】
前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は、下記の化学式(6)で表示できる。
【0054】
ここで、nは0乃至1000でありうる。より詳しくは、nは1乃至10でありうる。より詳しくは、nは1乃至5でありうる。R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立的に、水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。また、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つはエポキシ基を含むことができる。即ち、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つはエポキシ基に置換できる。
【0055】
また、R7及びR8は脂環族炭化水素を含むことができる。より詳しくは、R7及びR8はシクロヘキサンを含むことができる。また、R7及びR8はキトン基を含むことができる。また、R7及びR8はエーテル基を含むことができる。より詳しくは、R7及びR8はキトン基及びエーテル基が結合されたシクロヘキサンでありうる。また、R7及びR8は下記の化学式(7)で表示できる。
【0057】
ここで、R11は水素、ヒドロキシル基、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。より詳しくは、R11はヒドロキシル基でありうる。
【0058】
R9及びR10はエポキシ基を含む機能基でありうる。即ち、R9及びR10はエポキシ基に置換されたアルキル基でありうる。R9及びR10はエポキシ基でありうる。より詳しくは、R9及びR10は下記の化学式(8)で表示できる。
【0060】
ここで、mは0乃至3でありうる。より詳しくは、mは1乃至3でありうる。より詳しくは、mは1でありうる。また、R12は水素、ヒドロキシル基、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。
【0061】
より詳しくは、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂は下記の化学式(9)で表示できる。
【0063】
ここで、nは1乃至10でありうる。R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立的に、水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。また、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つはエポキシ基を含むことができる。即ち、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは、エポキシ基に置換できる。また、R11は水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。より詳しくは、R11はヒドロキシル基でありうる。
【0064】
前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂はヒドロキシル化及び縮合反応により形成できる。より詳しくは、下記の化学式(10)のようなシロキサンはヒドロキシル化反応により、下記の化学式(11)のような物質で反応される。以後、化学式(11)の物質は下記の化学式(12)のようなエポキシ脂環族アルコールと縮合反応され、前記シリコン系脂環族エポキシ樹脂が形成できる。
【0067】
ここで、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに独立的に、水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。
【0069】
前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂は1つ以上のエポキシ基を含むトリアジン誘導体でありうる。より詳しくは、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂は3個のエポキシ基を含むトリアジン誘導体でありうる。
【0070】
前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂はイソシアヌレート系エポキシ樹脂でありうる。即ち、前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂は下記の化学式(13)で表示できる。
【0072】
ここで、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つはエポキシ基を含む機能基でありうる。より詳しくは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つはエポキシ基に置換されたアルキル基でありうる。R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つはエポキシ基でありうる。より詳しくは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは下記の化学式(14)で表示できる。
【0074】
ここで、zは1乃至3でありうる。より詳しくは、zは1でありうる。
【0075】
また、R13、R14、及びR15のうちの残りは、水素、ハロゲン基、アミノ基、炭素数が1つ乃至30個のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、または炭素数が5個乃至30個のアリル基から選択できる。
【0076】
R13、R14、及びR15は全てエポキシ基を含む機能基でありうる。より詳しくは、R13、R14、及びR15は上記の化学式(5)で表示できる。
【0077】
より詳しくは、前記イソシアヌレート系エポキシ樹脂はトリグリシジルイソシアヌレート(trigrycidylisocyanurate;TGIC)でありうる。
【0078】
また、前記エポキシ樹脂は追加的に他のエポキシ樹脂を含むことができる。即ち、前記エポキシ樹脂は前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂及び前記脂環族エポキシ樹脂の以外に、分子の中にエポキシ基を2つ以上有する通常の他のエポキシ樹脂をさらに含むことができる。
【0079】
例えば、前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールA、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、フルオレンビスフェノール、4,4′−ビフェノール、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、2,2′−ビフェノール、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、前記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物またはポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラックなどの2価のフェノール類、あるいはフェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂などの3価以上のフェノール類、またはテトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル化物などのようなエポキシ樹脂のうち、1種または2種以上をさらに含むことができる。
【0080】
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用する硬化剤は一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものを全て使用することができ、好ましくはフェノール系硬化剤を使用することができる。
【0081】
前記硬化剤はエポキシ樹脂組成物の全体に対し、5wt%乃至50w%を有することができる。
【0082】
フェノール系硬化剤はフェノール性化合物のうち、単一化合物としてフェノール化合物の他にフェノール樹脂が含まれる。
【0083】
フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、2,2′−ジヒドロキシビフェニル、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、前記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物またはポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロールなどを挙げることができる。
【0084】
硬化剤は2種類以上の硬化剤を混合して使用してもよい。
【0085】
一方、フェノール系硬化剤の以外に、一般的に知られている硬化剤を使用することができる。例えば、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤などを含むことができる。これら硬化剤の配合量は、配合する硬化剤の種類や得られる熱伝導性エポキシ樹脂成形体の物性を考慮して適当に設定することができる。
【0086】
アミン系硬化剤の具体例としては、脂肪族アミン類、ポリエーテルポリアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類などであることがあり、脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘクサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミンなどを挙げることができる。ポリエーテルポリアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類などを挙げることができる。脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミンなどを挙げることができる。芳香族アミン類としては、テトラクロロ−p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノアニソール、2,4−トルエンジアミン、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、2,4−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、m−アミノフェノール、m−アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α−(m−アミノフェニル)エチルアミン、α−(p−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α′−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼンなどを挙げることができる。
【0087】
酸無水物系硬化剤の具体例としては、ドデシル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5−(2,5−ジオクソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、1−メチル−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物などを挙げることができる。
【0088】
前記触媒は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物の硬化反応を促進させることができる。前記触媒は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物に約0.1wt%乃至約2wt%の割合で含まれることができる。前記触媒に、鉛、白金、及びチタニウムなどのような金属が使用できる。
【0089】
前記添加剤は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物に約0.1wt%乃至約10wt%の割合で含まれることができる。前記添加剤は、分散剤、レベリング剤、及び酸化防止剤を含むことができる。前記分散剤にシリコン系分散剤が使用できる。
【0090】
また、前記レベリング剤にスルホン酸系化合物またはエステル系化合物などが使用できる。また、前記酸化防止剤にフェニル−β−ナフタルアミン、芳香族アミン類、またはハイドロキノンなどが使用できる。
【0091】
下記、
図1に基づいて、発光ダイオードパッケージについて詳細に説明する。
【0092】
本発明を説明するに当たって、各基板、層、膜、または電極などが、各基板、層、膜、または電極などの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の構成要素を介して(indirectly)”形成されるものを全て含む。また、各構成要素の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。図面において、各構成要素のサイズは説明のために誇張することがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0093】
図1は、本発明の実施形態に従う発光ダイオードパッケージの一断面を示す図である。
【0094】
図1を参照すると、実施形態に従う発光ダイオードパッケージは、胴体部100、リード電極210、220、発光チップ300、及び充填部400を含む。
【0095】
前記胴体部100は上部が開放されたキャビティーCを含む。前記キャビティーCは前記胴体部100に対し、パターニング、パンチング、切断工程、またはエッチング工程などにより形成できる。また、前記キャビティーCは前記胴体部100の成形時、キャビティーC形態の型をとった金属枠により形成できる。
【0096】
前記キャビティーCの形状は、カップ形状、凹な容器形状などに形成されることができ、その表面は、円形状、多角形状、またはランダムな形状などに形成されることができ、これに対して限定するものではない。
【0097】
前記キャビティーCの内側面は実施形態に従う発光ダイオードパッケージの背光角度を考慮して前記キャビティーCの底面に対して垂直または傾斜した面に形成できる。
【0098】
前記リード電極210、220は前記胴体部100と一体化して形成できる。より詳しくは、1つの胴体部100に2つのリード電極210、220が備えられることができる。前記リード電極210、220はリードフレームで具現されることができ、これに対して限定するものではない。
【0099】
前記リード電極210、220は前記胴体部100の内に配置され、前記リード電極210、220は前記キャビティーCの底面に電気的に離隔して配置できる。前記リード電極210、220の外側部は前記胴体100の外側に露出できる。
【0100】
前記リード電極210、220の端部は前記キャビティーCの一側面またはキャビティーCの反対側に配置できる。
【0101】
前記リード電極210、220はリードフレームからなることができ、前記リードフレームは前記胴体部100の射出成形時に形成できる。前記リード電極210、220は例えば、第1リード電極210及び第2リード電極220でありうる。
【0102】
前記第1リード電極210及び前記第2リード電極220は互いに離隔する。前記第1リード電極210及び前記第2リード電極220は前記発光チップ300に電気的に連結される。
【0103】
前記発光チップ300は前記キャビティーCの内側に配置される。前記発光チップ300は光を発生させる発光部である。より詳しくは、前記発光チップ300は光を発生させる発光ダイオードチップでありうる。例えば、前記発光チップ300は有色カラーの発光ダイオードチップまたはUV発光ダイオードチップなどを含むことができる。1つのキャビティーCに各々1つの発光チップ300が配置できる。
【0104】
前記充填部400は前記キャビティーCの内に配置される。前記充填部400は前記キャビティーCの内に詰められる。前記充填部400は前記発光チップ300を覆う。前記充填部400は外部から前記発光チップ300を封入することができる。また、前記充填部400は凸な形状を有し、レンズ機能を遂行することができる。また、前記充填部400の内には蛍光体などが分散できる。
【0105】
前記胴体部100は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物により形成できる。即ち、前記胴体部100は実施形態に従うエポキシ樹脂組成物が熱硬化工程などにより硬化されて形成できる。
【0106】
これによって、前記胴体部100は、イソシアヌレート、脂環族炭化水素、及びシロキサンがエーテル基により互いに連結されて形成されるポリマーを含むことができる。より詳しくは、前記胴体部100及び/または充填部400はイソシアヌレート、シクロヘキサン、及びシロキサンがエーテル基により互いに連結されて形成される網状構造のポリマーを含むことができる。
【0107】
これによって、前記胴体部100は向上した耐湿性及び耐熱性を有することができる。
【0108】
また、前記充填部400はシリコン系樹脂で形成できる。例えば、前記充填部400はポリシロキサン(polysiloxane)、エポキシ樹脂及びシラン(silane)樹脂を含む樹脂組成物が硬化されて形成できる。
【0109】
前記胴体部100はシロキサンを含む実施形態に従うエポキシ樹脂組成物で形成され、前記充填部400もシリコン系樹脂を含む。これによって、前記胴体部100及び前記充填部400の間の密着力が向上できる。
【0110】
前述したように、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物は前記トリアジン誘導体エポキシ樹脂及びシリコン系脂環族エポキシ樹脂を含む。これによって、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物は向上した耐湿性、耐熱性、及び透過度を有することができる。
【0111】
即ち、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物はイソシアヌレート系エポキシ樹脂などのようなトリアジン誘導体エポキシ樹脂及びシリコン系脂環族エポキシ樹脂を適切に組み合わせて、向上した信頼性及び光学的特性を有することができる。
【0112】
また、実施形態に従うエポキシ樹脂組成物は前記胴体部100に使用できる。これによって、実施形態に従う発光ダイオードパッケージは前記胴体部100の熱による変性を防止し、前記発光チップ300への湿気などの侵入を防止することができる。これによって、実施形態に従う発光ダイオードパッケージは向上した信頼性及び光学的特性を有することができる。
【0113】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるものではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0114】
以上、本発明を好ましい実施形態をもとに説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するのでない。本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、多様な変形及び応用が可能であることが同業者にとって明らかである。例えば、実施形態に具体的に表れた各構成要素は変形して実施することができ、このような変形及び応用にかかわる差異点も、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0115】
実験例及び比較例
トリグリシジルイソシアヌレート(以下、エポキシ樹脂1)、前記化学式(9)で、nは1乃至5であり、R1乃至R6は水素であり、R11はヒドロキシル基であるシリコン系脂環族エポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂2)、硬化剤(MeHHPA(Methylhexahydrophthalic anhydride)またはHHPA(Hexahydrophthalic anhydride))、触媒(トリフェニルホスフィン)、及び添加剤(フェニル−β−ナフタルアミン)を下記の<表1>のように混合して、エポキシ樹脂組成物が形成された。
【0116】
以後、約100℃、約2時間の熱硬化工程を通じて、約2mmの厚さを有する試料が各々形成された。以後、ポリシロキサン樹脂との密着性、初期透過率(450nmの波長帯の光を基準に透過率を測定する)、及び透過率維持率(175℃の温度で、24時間の間放置され、450nmの波長帯の光を基準に、初期対比透過率の低下を測定する)が各々測定された。
【0118】
結果
<表1>で表されるように、実験例1乃至実験例6が比較例1及び比較例2より向上した密着性、耐熱性、及び光学的特性を有するということが導出された。