特許第6235816号(P6235816)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235816
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】成形品の欠陥検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/88 20060101AFI20171113BHJP
   G01M 3/38 20060101ALI20171113BHJP
   G01M 3/26 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   G01N21/88 Z
   G01M3/38 H
   G01M3/26 N
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-146340(P2013-146340)
(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公開番号】特開2015-17933(P2015-17933A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100179970
【弁理士】
【氏名又は名称】桐山 大
(72)【発明者】
【氏名】末藤 孝
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕行
【審査官】 越柴 洋哉
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭32−006600(JP,B1)
【文献】 特開平02−114153(JP,A)
【文献】 特開2002−131171(JP,A)
【文献】 特開2007−078649(JP,A)
【文献】 特開平09−237028(JP,A)
【文献】 特開2005−315821(JP,A)
【文献】 特開2010−169669(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0200838(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84−21/958
G01M 3/00− 3/40
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム状弾性材料で成形され少なくとも一端が開口された筒状の被検査物の欠陥を検査する装置であって、
前記被検査物を嵌着する検査台と、
前記被検査物の内周空間へこの内周空間が所定の圧力値となるように給気することによりこの被検査物を膨張させる給気手段と、
前記被検査物の表面を撮像する撮像手段と、
この撮像手段からの画像データを構成する各画素の輝度値をあらかじめ設定された閾値と比較し、輝度値が所定の閾値を超える画素の面積に基づいて欠陥部分の有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする成形品の欠陥検査装置。
【請求項2】
被検査物の内周空間の圧力を検出する圧力計測手段を備え、
前記判定手段が、前記圧力計測手段による計測値に基づいて欠陥部分が貫通しているか非貫通かを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の成形品の欠陥検査装置。
【請求項3】
被検査物の内周空間への給気が、前記被検査物を嵌着する前記検査台に設けられた加圧気体供給路を介して行われる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形品の欠陥検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばダストカバーなど、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなり少なくとも一端が開口された筒状の成形品の欠陥の有無を検査するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム状弾性材料からなる成形品の欠陥の有無を検査するための装置として、例えば下記の特許文献に開示されたようなものが広く知られている。
【0003】
この種の欠陥検査装置は、図5に示すように、ダストカバーなどゴム状弾性材料で筒状に成形された成形品である被検査物Wを載置する検査台101と、この検査台101を低速で旋回駆動させる駆動装置102と、検査台101上の被検査物Wに向けて照明光を照射する光源103と、被検査物Wの表面からの反射光を受光して撮像するCCDカメラ等からなる撮像装置104と、駆動装置102の駆動制御や、撮像装置104からの画像データの画像処理による欠陥判定のための種々の演算処理を行う演算処理装置105を備える。
【0004】
すなわち上記構成を備える従来の欠陥検査装置は、被検査物Wの表面の画像が撮像装置104によって撮像され、その画像データが演算処理装置105に入力され、この演算処理装置105において、画像データの各画素の輝度値等の相違から、被検査物Wの表面に存在する欠陥を検出するものである。また、この種の欠陥検査装置においては、被検査物Wを不図示の押圧治具を用いて機械的に押圧変形させて小さな傷や亀裂などからなる欠陥部分を拡張させることにより、これを検出しやすくすることも知られている(例えば下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平4−8952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、押圧治具によって被検査物Wを変形させるものは、被検査物Wは治具と接触している部分しか変形しないため、部位に関係なく欠陥部分を均一に拡張させることは困難であり、しかも被検査物Wの形状に応じて異なる治具を用意する必要があるといった問題も指摘される。
【0007】
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、ゴム状弾性材料からなり少なくとも一端が開口された筒状の成形品の欠陥を検査する装置において、欠陥検査の信頼性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
求項1の発明に係る成形品の欠陥検査装置は、ゴム状弾性材料で成形され少なくとも一端が開口された筒状の被検査物の欠陥を検査する装置であって、前記被検査物を嵌着する検査台と、前記被検査物の内周空間へこの内周空間が所定の圧力値となるように給気することによりこの被検査物を膨張させる給気手段と、前記被検査物の表面を撮像する撮像手段と、この撮像手段からの画像データを構成する各画素の輝度値をあらかじめ設定された閾値と比較し、輝度値が所定の閾値を超える画素の面積に基づいて欠陥部分の有無を判定する判定手段を備えることを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、被検査物の表面に傷や亀裂などによる欠陥部分が存在する場合、この欠陥部分が、被検査物の膨張前は閉じた状態であっても、給気手段からの給気によって被検査物を膨張させることで、前記欠陥部分が開くように拡張されるので、撮像手段による画像データから確実に抽出することができる。
【0010】
また、請求項2の発明に係る成形品の欠陥検査装置は、請求項1に記載の構成において、被検査物の内周空間の圧力を検出する圧力計測手段を備え、前記判定手段が、前記圧力計測手段による計測値に基づいて欠陥部分が貫通しているか非貫通かを判定することを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、被検査物の欠陥部分が非貫通の傷や亀裂などによるものである場合は、給気手段からの給気によって被検査物の内周空間の圧力は所定の時間以内に設定値に達するが、被検査物の欠陥部分が貫通した傷や亀裂などによるものである場合、給気手段から加圧供給された気体は貫通した欠陥部分から漏れるので、被検査物の内周空間の圧力は所定の時間以内に設定値に達しないため、これによって欠陥部分の貫通・非貫通の判定が可能となる。
【0012】
また、請求項3の発明に係る成形品の欠陥検査装置は、請求項1又は2に記載の構成において、被検査物の内周空間への給気が、前記被検査物を嵌着する前記検査台に設けられた加圧気体供給路を介して行われることを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、被検査物を検査台に嵌着する際に、この検査台に形成された加圧気体供給路を通じて被検査物の内周空間に給気することでこの被検査物が膨張されるので、嵌着作業及び取り外し作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る成形品の欠陥検査装置によれば、被検査物の内周空間への給気によって、被検査物を全周均一に膨張変形させ、従来の技術では検出不可能であった、閉じた亀裂等による欠陥部分が検出可能となり、被検査物の形状に応じて異なる治具を用意する必要もなく、しかも欠陥部分の貫通・非貫通の別も判定可能であり、欠陥検査の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る成形品の欠陥検査装置の好ましい実施の形態を示す概略構成説明図である。
図2】被検査物を膨張させずに撮像した画像の例を示す説明図である。
図3図2と同じ被検査物を給気によって膨張させた状態で撮像した画像の例を示す説明図である。
図4】本発明に係る成形品の欠陥検査装置の他の好ましい実施の形態を示す概略構成説明図である。
図5】従来技術による成形品の欠陥検査装置の一例を示す概略構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る成形品の欠陥検査装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態による欠陥検査装置の概略構成を示すものである。すなわちこの欠陥検査装置は、ゴム状弾性材料で筒状に成形された成形品である被検査物Wが取り付けられる検査台1と、この検査台1を駆動させる駆動装置2と、検査台1上の被検査物Wに向けて照明光を照射するLED等による光源3と、被検査物Wの表面からの反射光を受光して撮像する撮像装置4と、検査台1に取り付けられた被検査物Wの内周空間Sへ給気することによりこの被検査物Wを膨張させるエアポンプ5と、被検査物Wの内周空間Sの圧力を計測する圧力計6と、撮像装置4及び圧力計6からのデータに基づいて欠陥の判定を行う演算処理装置7を備える。
【0018】
図示の例において、被検査物Wは、例えば具体的にはダストカバーであり、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)で成形されたものであって、ボールジョイント等における不図示のハウジングの外周面に密接嵌合可能な大径取付部W1と、ボールジョイント等における不図示のボールスタッドの軸部外周面に密接嵌合可能な小径取付部W2と、前記大径取付部W1と小径取付部W2の間を連結する筒状の可撓膜部W3とを備えるものである。
【0019】
検査台(ヤトイともいう)1は、駆動装置2によって低速で水平旋回されるターンテーブル11と、このターンテーブル11に回転中心と同心的に立設されたシャフト12と、このシャフト12における下部大径部12aに外挿されると共にセットスクリュ14によって適当な高さに固定される下部取付治具13と、前記シャフト12における上部小径部12bに不図示のセットスクリュ等によって前記下部取付治具13より上方の適当な高さに固定される上部取付治具15を有する。
【0020】
そしてこの検査台1は、被検査物W(ダストカバー)を、シャフト12に外挿した状態で、大径取付部W1を下部取付治具13に密接状態で取り付けると共に、小径取付部W2を上部取付治具15に密接状態で取り付けることができるようになっている。
【0021】
検査台1におけるシャフト12には、一端がエアポンプ5から延びる給気管51に接続されると共に、他端が、下部取付治具13と上部取付治具15に取り付けられた被検査物Wの内周空間Sに開口するエア供給路16が設けられている。このため被検査物Wの内周空間Sには、エアポンプ5によってエアを加圧供給することができるようになっている。なお、エア供給路16は加圧気体供給路に相当するものである。
【0022】
また、検査台1における下部取付治具13には、被検査物Wの大径取付部W1との密接位置に沿った環状溝13a及びこの環状溝13aから延びて不図示の真空ポンプに接続される吸気路13bが設けられており、上部取付治具15にも、被検査物Wの小径取付部W2との密接位置に沿った環状溝15a及びこの環状溝15aから延びて前記真空ポンプに接続される吸気路15bが設けられている。すなわち真空ポンプの吸引作用によって、吸気路13b,15bを介して環状溝13a,15aに負圧を導入することで、被検査物Wの大径取付部W1及び小径取付部Wを検査台1における下部取付治具13の上面及び上部取付治具15の下面にしっかりと密着させることができるようになっている。
【0023】
撮像装置4は撮像手段であって、被検査物Wの外周面を向いた対物レンズと、この対物レンズによって結像した光をその明暗に応じた電荷に光電変換するCCD又はCMOS等のイメージセンサとを備え、このイメージセンサからの電気信号を画像データとして出力するものである。
【0024】
エアポンプ5は給気手段であって、検査台1に取り付けられた被検査物Wの内周空間Sが所定の圧力となるように、給気管51及びエア供給路16を介して前記空間Sへエアを加圧供給するものである。
【0025】
圧力計6は圧力計測手段であって、エアポンプ5から供給されるエアによって加圧される被検査物Wの内周空間Sの圧力を計測し、その計測データを出力するものである。
【0026】
演算処理装置7は判定手段であって、例えば汎用のパーソナルコンピュータからなり、モニタディスプレイ、キーボードやマウスなどの入力装置、及び記憶装置を備えている。そしてこの演算処理装置7は所定の処理プログラムに従って、撮像装置4から取り込まれた画像データや、圧力計6からの計測データについて必要な演算処理を行い、設定された閾値などに基づく欠陥判定を行うものである。
【0027】
上記構成を備える欠陥検査装置を用いたダストカバーなどの被検査物Wの欠陥検査においては、まず被検査物Wを検査台1におけるシャフト12に外挿し、この被検査物Wの大径取付部W1を下部取付治具13に密接嵌合すると共に、小径取付部W2を上部取付治具15に密接嵌合し、その嵌合部に沿った環状溝13a,15aに不図示の真空ポンプによる負圧を導入することによって、被検査物Wの大径取付部W1及び小径取付部W2を検査台1の下部取付治具13及び上部取付治具15にしっかり密着させる。
【0028】
また、この被検査物Wの取付過程では、エアポンプ5によって被検査物Wの内周空間Sへエアを加圧供給することで、被検査物Wが膨張されるので、潤滑のための油脂類などを使用しなくてもシャフト12への外挿作業を容易に行うことができ、ひいては検査台1への被検査物Wの取付作業を容易に行うことができる。
【0029】
そして、検査台1の下部取付治具13及び上部取付治具15の環状溝13a,15aに負圧を導入することによって、被検査物Wの大径取付部W1及び小径取付部W2を検査台1の下部取付治具13及び上部取付治具15にしっかり密着させた状態では、前記内周空間Sは密閉空間となっているため、エアの加圧供給によって内周空間Sの内圧が上昇し、これによって被検査物Wが膨張変形される。すなわち被検査物Wとしてのダストカバーは、膨張変形前の状態では例えば図2に示すような外観であるのに対し、被検査物Wの内周空間Sへ所定の圧力値(例えば0.06MPa程度の正圧)となるようにエアを加圧供給することによって、図3に示すように膨らんだ形状となる。
【0030】
そしてこの被検査物Wの表面に、光源3の点灯によって照明光を照射し、駆動装置2によってターンテーブル11を低速で水平旋回させながら、これによってゆっくり旋回する被検査物Wの表面を、1回転の間に撮像装置4が所定の時間間隔で複数回撮像し、これによって全周を撮像し、その画像データを出力する。
【0031】
撮像装置4から出力される画像データは演算処理装置7に取り込まれ、この演算処理装置7では、画像データを構成する各画素の輝度値をあらかじめ設定した閾値と比較し、輝度値が所定の閾値を超える画素を抽出し、その画素数(面積)によって、欠陥部分であるか、欠陥ではない微小な加工痕などによるものであるかを判定する。
【0032】
そして、膨張変形前の状態では図2に示すように、比較的大きな欠陥A1は顕在化しているのに対し、欠陥部分A2,A3は傷や亀裂などの部分が閉じた状態にあるために画像データに顕在化されないが、本発明の欠陥検査装置では、図3に示すように被検査物Wを膨張させることで、前記欠陥部分A2,A3が開くように拡張されるので、従来の技術では検出できなかった閉じた欠陥も撮像手段4による画像データに顕在化され、検出可能となる。
【0033】
一方、被検査物Wの内周空間Sの圧力は圧力計6により計測されており、その計測データが演算処理装置7に取り込まれている。もし、欠陥部分Aが浅く、被検査物Wをその厚さ方向へ貫通しないものであれば、前記内周空間Sの圧力はあらかじめ設定された時間以内に所定の圧力値に達し、エアポンプ5によるエアの加圧供給を停止した後も、内周空間Sの圧力が維持されるが、欠陥部分Aが被検査物Wをその厚さ方向へ貫通したものであれば、供給されたエアは貫通欠陥から外部へ漏れ、被検査物Wの内周空間Sの圧力はあらかじめ設定された時間以内に所定の圧力値に達しない(被検査物Wが所定の大きさに膨らまない)ことになる。あるいは所定の圧力値に上昇させても、エアポンプ5によるエアの加圧供給を停止すると、内周空間Sの圧力が経時的に低下していくことになる。
【0034】
したがって、圧力計6による計測データから、欠陥部分Aが非貫通のものであるか貫通したものであるかを判別し、例えば撮像装置4からの画像データにより検出された欠陥部分が設定値より小さいものであっても貫通した欠陥であると判別された場合や、非貫通であると判別された場合でも撮像装置4からの画像データにより検出された欠陥部分の面積が設定値を超えた大きさである場合(亀裂の成長により貫通してしまうおそれのある欠陥)をNGとし、画像データにより検出された欠陥部分が設定値より小さくかつ非貫通であると判別された場合に良品とするなどの論理回路を構成することができる。
【0035】
そして本発明によれば、撮像装置4からの画像データのみによる検査でも、あるいは画像データによらず圧力計6による漏れ検出のみによる検査でも検出できなかった欠陥を検出することができる。
【0036】
なお、検査台1の下部取付治具13及び上部取付治具15の環状溝13a,15bの負圧を解除して検査台1から被検査物Wを取り外す際にも、エアポンプ5によって被検査物Wの内周空間Sへエアを加圧供給することで、取付時と同様に、作業を容易に行うことができる。
【0037】
次に図4は、本発明の他の実施の形態による欠陥検査装置の概略構成を示すものである。この欠陥検査装置において、図1に示す実施の形態と異なるところは、検査台1がシャフト12を備えておらず、エアポンプ5による被検査物Wの内周空間Sへのエアの加圧供給が、下部取付治具13(又は上部取付治具15)に設けられたエア供給路16から行われるようになっていることにある。
【0038】
詳しくは、検査台1における下部取付治具13には、被検査物Wの大径取付部W1の上側の首部を外嵌可能な円柱状の凸部13cが形成され、上部取付治具15にも同様に、被検査物Wの小径取付部W2の下側の首部を外嵌可能な円柱状の凸部15cが形成されており、この嵌合状態で、不図示の真空ポンプの吸引作用によって、吸気路13b,15bを介して環状溝13a,15aに負圧を導入することで、被検査物Wの大径取付部W1及び小径取付部Wを検査台1における下部取付治具13の上面及び上部取付治具15の下面にしっかりと密着させることができるようになっている。その他の構成は、基本的に図1と同等とすることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 検査台
16 エア供給路(加圧気体供給路)
3 光源
4 撮像装置
5 エアポンプ(給気手段)
6 圧力計(圧力計測手段)
7 演算処理装置(判定手段)
S 内周空間
W 被検査物
図1
図2
図3
図4
図5